Archive for the ‘相続人調査’ Category
再婚後の相続トラブルは準備不足で表面化する
1再婚後の相続で起きるトラブルは突然ではない
①問題は生前から存在している
被相続人に再婚歴がある場合、相続トラブルになりがちです。
家族が崩壊する深刻なトラブルにならなくても、わだかまりが残ることが多いでしょう。
再婚後の相続で起きるトラブルは、死亡した後に急に発生するわけではありません。
実際には、問題のタネが生前から存在するケースがほとんどです。
相続が発生するまでは、表面化していないだけです。
②配偶者と子どもは両方とも大切な家族
被相続人が再婚した場合、配偶者は大切な家族です。
前婚に子どもがいる場合、前婚の子どもは大切な家族です。
被相続人にとって、配偶者も子どもも同じ家族です。
大切な家族と思っているから、分かってくれるはずと思っています。
配偶者と前婚の子どもに、血縁関係はありません。
もちろん被相続人の生前は、日常生活が成り立っているでしょう。
問題のタネはあっても、あいまいに日常生活を続けることができます。
日常生活が成り立っているから、問題のタネに気が付きにくくなります。
③生前は遠慮して本音を言わない
配偶者も子どもも、生前は遠慮して本音を言いません。
あいまいに日常生活を続けることを優先するからです。
トラブル回避を優先するから、沈黙し続けます。
生前は本音を隠していても、相続では露骨に現れます。
④配偶者と子どもは気が付いている
配偶者と子どもは、生前は遠慮して何も言いません。
沈黙し続けるのは、トラブル回避を優先するからです。
あいまいに日常生活を続けることができなくなることは、充分に分かっています。
口に出したらトラブルになることは、充分に分かっています。
不安や不満は、口に出されず静かに積み重なっています。
配偶者と子どもはどちらも、微妙な緊張を感じ取っています。
2再婚後の相続トラブルは準備不足で表面化する
①再婚後の相続トラブルが表面化する場面
(1)法定相続分が可視化
相続人になる人は、法律で決められています。
各相続人が相続する相続分も、法律で決められています。
受取る相続分が数字で可視化されます。
(2)相続財産が一覧化
生前は被相続人の財産を正確に知らないことが多いでしょう。
相続手続にあたって、相続財産が一覧化されます。
相続財産が開示されると、疑心暗鬼になりやすいでしょう。
財産が取られた奪われたなど認識が発生します。
(3)遺産分割協議では家族の貢献が評価対象になる
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
遺産分割協議では、被相続人に対する家族の貢献が議題に上ります。
生前の関係性の不均衡が法的な主張として可視化されます。
②再婚後の相続トラブルが深刻化する理由
理由(1)相続人の構成が複雑
再婚後の相続では、次の人が登場します。
・配偶者
・前婚の子ども
・再婚相手との子ども
・再婚相手の連れ子
それぞれの人に、それぞれの思惑があります。
法律上の立場が異なる人が混在し、利害が衝突します。
理由(2)家族の感覚と法律上の家族が異なる
相続が発生したら、家族が相続すると感じています。
配偶者にとって、前婚の子どもは家族であるとは認識しにくいでしょう。
前婚の子どもにとって、配偶者は家族であるとは認識しにくいでしょう。
家族と感じていない人が法律上の相続人になります。
法律上の相続人が相続する事実に対し、財産を奪われたと感じやすくなります。
家族の感覚と法律上の家族が異なるから、トラブルに発展します。
理由(3)財産の帰属があいまい
再婚した人の財産は、境界があいまいです。
・前婚時代に築いた財産
・再婚後に築いた財産
・再婚相手との共有財産
・生前贈与した財産
・再婚相手名義にした財産
相続財産には、さまざまな財産が含まれています。
同じ財産であっても、当事者ごとに違う考えを持っています。
財産の帰属があいまいな場合、話し合いの論点が増えます。
財産の帰属の話し合いに自分の貢献などを主張をし始めて、話し合いが混乱します。
財産の帰属があいまいだと、トラブルに発展しやすくなります。
理由(4)財産情報の非対称性
再婚した人は、夫婦で財産情報を共有するでしょう。
親子で財産情報を共有することはあまりありません。
配偶者は財産情報を知っているのに、前婚の子どもは何も知らされていないことになります。
相続が発生すると、相続財産が可視化されます。
前婚の子どもがイメージした財産状況と大きく異なると、不信感を募らせます。
理由(5)介護の負担が不公平
再婚した人が日常生活に不自由すると、同居する配偶者が介護などを担うでしょう。
前婚の子どもは、介護などに関与しないことがあります。
介護などに関与しなくても、相続人として主張するでしょう。
介護の不公平が遺産分割の場面で、強い対立を生みます。
③最大の要因は被相続人の根拠がない安心感
再婚後の相続で問題が発生する原因は、相続人同士の性格や関係性ではありません。
最大の要因は、被相続人の根拠がない安心感にあります。
日常生活が成り立っているから、自分の家族は大丈夫と被相続人自身が信じています。
確かに、被相続人にとって配偶者と子どもは大切な家族です。
被相続人がいるから、配偶者と子どもはつながっています。
言わなくても分かってくれるはずという被相続人の甘い期待に、根拠はありません。
相続は感情でなく、法律に基づいて手続をします。
被相続人が準備しなければ、各当事者が自分の立場で考えることになります。
再婚後の相続トラブルは、だれかの悪意で発生するのではありません。
被相続人の準備不足によって、表面化するのです。
3配偶者に相続させた財産の行方
①配偶者に相続させた財産は配偶者のもの
被相続人が死亡した後、配偶者に財産を相続させることがあります。
配偶者が相続した財産は、配偶者のものです。
配偶者が死亡したら、配偶者の子どもや配偶者の兄弟姉妹などが相続します。
②前婚の子どもは配偶者の相続人ではない
被相続人にとって、配偶者と前婚の子どもは大切な家族です。
配偶者と前婚の子どもに、血縁関係がありません。
前婚の子どもは、配偶者が死亡したときの相続人になりません。
前婚の子どもは、配偶者の財産を相続することはできません。
もともとは被相続人の財産であっても、配偶者に相続させたら配偶者の財産になるからです。
③遺言書で遺贈ができる
遺贈とは、遺言書を作成して相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。
前婚の子どもは配偶者が死亡したときの相続人ではなくても、遺贈を受けることができます。
④遺言書は書き直しができる
配偶者に遺言書を作成してもらえば、解決できると考えるかもしれません。
配偶者に、遺言書の作成を強制することはできません。
受取った財産を前婚の子どもに遺贈する内容の遺言書を作成しても、遺言書は書き直しができます。
被相続人が死亡した後に、遺言書を書き直しをすることができます。
遺言書の書き直しをする際に、前婚の子どもなどの同意は不要です。
遺言書の書き直しをしませんと約束しても、無効の約束です。
遺言書は、遺言者の意思が重視されるからです。
配偶者に遺言書を作成してもらう方法は、現実的ではありません。
4配偶者の住む場所を守る善意の判断
①配偶者に自宅を相続させると子どもは相続できない
被相続人が特に不安を感じるのが、配偶者の住まいです。
配偶者の住む場所を守るため、自宅を配偶者に相続させようと考えるケースは割とよくあります。
配偶者に自宅を相続させた場合、自宅は配偶者のものになります。
前婚の子どもは、配偶者の財産を相続することはできません。
配偶者が相続した自宅は、配偶者の死亡後に前婚の子どもが相続できません。
配偶者の財産は、配偶者の血縁関係者に相続されるからです。
②配偶者居住権設定で自宅を子どもに相続させる
配偶者居住権とは、被相続人が死亡した後も配偶者が自宅に住み続けられるようにするための権利です。
配偶者居住権を設定したうえで、自宅は前婚の子どもに相続させることができます。
配偶者居住権を設定すると、自宅を相続しなくても配偶者は自宅に住み続けることができます。
配偶者が死亡した後は、配偶者居住権は消滅します。
子どもは、配偶者居住権の負担がない自宅を取得することができます。
③配偶者居住権は万能ではない
(1)自動で配偶者居住権は発生しない
配偶者居住権は比較的新しい制度だから、内容が詳しく知られていません。
配偶者を守る制度と説明されるから、自動で取得できると誤解していることがあります。
配偶者居住権は、自動で発生しません。
配偶者居住権設定には、次の方法があります。
・遺産分割協議で設定
・遺言書で遺贈
・被相続人と配偶者で死因贈与契約
配偶者居住権があれば配偶者は自宅に住み続けることができますが、自動で発生する権利ではありません。
配偶者が何もしないと、自宅を相続した子どもとトラブルになる可能性があります。
(2)自宅を売却できなくなる
自宅を相続した子どもが自宅を処分したいと考えても、配偶者居住権の負担があります。
配偶者居住権の負担があるから、事実上、買う人はいません。
住み続けたい配偶者と売却したい子どもがトラブルになります。
(3)住めないのに管理費用の負担
不動産を所有していると、固定資産税が課されます。
自宅は配偶者が使っているのに子どもに固定資産税が課されると、不満に思うでしょう。
自宅が老朽化すると、修繕が必要になります。
修繕の負担を嫌がって、配偶者と子どもが責任を押し付け合うかもしれません。
住めないのに管理費用の負担があるから、配偶者と子どもがトラブルになる可能性があります。
(4)配偶者居住権に経済的価値がある
配偶者は今まで自宅に住み続けてきたのだから、自宅に住み続けるのは当然と考えがちです。
配偶者居住権は配偶者を守る権利だから、財産的価値は無いと根拠なく思い込みます。
配偶者居住権は自宅を使う権利だから、経済的価値が認められます。
配偶者居住権を取得すると、預貯金などは経済的価値の分だけ少なくなるでしょう。
配偶者居住権は、建物の耐用年数や配偶者の平均余命などを考慮して評価されます。
自宅を相続した子どもから見ると、配偶者居住権の評価額は不当に低く見えます。
配偶者居住権があると、自分は使えないし売却ができないし固定資産税は負担しなければならないからです。
特に相続財産の大部分が自宅である場合、配偶者と子どもがトラブルになる可能性が高まります。
(5)配偶者居住権は売却できない
配偶者居住権は、配偶者の住む権利を守る権利です。
身の回りが不自由になると、施設などに入所することがあるでしょう。
身体能力の衰えなどから自宅に戻ることが困難になっても、配偶者居住権は自動で消滅しません。
施設費用をまかなうためであっても、配偶者居住権は第三者に譲渡することができません。
配偶者居住権があると、子どもは自宅を売却できません。
自宅に戻ることが困難になっても、子どもは空き家の管理費用を負担し続けることになります。
(6)配偶者居住権の放棄に判断能力が必要
配偶者が希望すれば、配偶者居住権を放棄することができます。
配偶者居住権を放棄したら、子どもの所有権は負担がない完全な所有権に戻ります。
配偶者居住権の放棄には、配偶者の判断能力が必要です。
物事のメリットデメリットを判断できないのに、放棄はできないからです。
配偶者が認知症などで判断能力を失っている場合、成年後見人がサポートします。
成年後見人は、配偶者居住権の放棄に同意しないでしょう。
配偶者居住権の放棄は、配偶者の財産を減らす行為だからです。
(7)配偶者居住権の放棄で贈与税の対象
配偶者居住権には、経済的価値が認められます。
配偶者居住権を放棄すると、子どもは完全な所有権を取得します。
客観的には、配偶者から子どもに経済的価値が移転したと認められます。
経済的価値が移転したから、原則として贈与税の対象になります。
5問題を表面化させない準備が欠かせない
再婚後の相続で重要なのは、被相続人が事前準備をすることです。
相続人が迷うことなく、行動できるように道筋をつけておくことが重要です。
被相続人が道筋をつけておけば、相続人は対立することなく済むからです。
そのためには、次の準備が欠かせません。
・遺言書を作成して、意思を明確にする
・配偶者と子どもの両方に話し合いをする
・想定される状況を整理する
家族関係が比較的落ち着いている生前しか、対策はできません。
何もしないと、結果として最も大きなリスクになります。
6生前対策を司法書士に依頼するメリット
生前対策=相続「税」対策の誤解から、生前対策はする方はあまり多くありません。
争族対策として有効な遺言書ですら、死亡者全体からみると10%未満です。
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認知症になってからでは遅いのです。
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戸籍が高齢者消除されても失踪宣告が必要になる
1戸籍が高齢者消除されても相続手続はできない
①高齢者消除で戸籍を整理する
相続人調査をすると、戸籍謄本に高齢者消除の許可と記載されていることがあります。
生年月日を確認すると、100歳以上の高齢者であることがほとんどです。
高齢者消除とは、戸籍の整理のための行政措置です。
100歳以上の高齢者が戸籍に記載されているものの死亡の可能性が高い場合に、戸籍から抹消する制度です。
法務局長の許可を得て、市長村長が職権で抹消します。
多くの場合、家族が何も知らないところで、高齢者消除がされます。
②高齢者消除があったときの戸籍の記載例
高齢者消除があったとき、戸籍には次のように記載されます。
【高齢者消除の許可日】令和〇年〇月〇日
【除籍日】令和〇年〇月〇日
③高齢者消除で相続手続ができない理由
高齢者消除で戸籍が整理されても、法律上、死亡扱いはされません。
高齢者消除は、単に戸籍の整理に過ぎないからです。
戸籍を整理して、行政手続の効率化を図ります。
行政上は死亡扱いするけど、法律上は生きている扱いです。
高齢者消除の戸籍謄本があっても、次の手続はできません。
・相続登記
・預貯金の名義変更
・生命保険の死亡保険金の請求
戸籍を高齢者消除で除籍しても、相続手続ができないのは当然です。
高齢者消除をしても、生きている扱いだからです。
高齢者消除の戸籍謄本を提示しても、死亡の証明にはなりません。
2戸籍が高齢者消除されても失踪宣告が必要になる
①失踪宣告で死亡と見なされる
戸籍が高齢者消除されている場合、死亡の可能性が非常に高いと言えます。
失踪宣告とは、行方不明の人を死亡した扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
長期間生死不明のままであると、家族が困ります。
生死不明の人の財産は、家族であっても勝手に処分することができません。
失踪宣告は、家族が売却などの処分をするための制度と言えます。
②失踪宣告をしないと何もできない
失踪宣告をしないと、生死不明の人は生きている扱いのままです。
生きている人の財産だから、家族は何もできないままです。
たとえ家族であっても、持ち主以外の人は勝手に処分ができないからです。
③普通失踪と特別失踪(危難失踪)
失踪宣告には、2種類あります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
一般的に、失踪宣告と言うときは普通失踪を指しています。
特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。
④失踪宣告で相続が開始する
失踪宣告がされると、行方不明者は死亡と見なされます。
高齢者消除で行政上死亡扱いされたうえ、失踪宣告で法律上も死亡扱いになります。
死亡と見なされる日に、相続が発生します。
死亡と見なされる日は、次のとおりです。
・普通失踪 7年経過した日
・特別失踪(危難失踪) 危難が去った日
相続が発生するから、相続手続をすることができます。
失踪宣告が記載された戸籍謄本を提示して、相続手続を進めます。
失踪宣告は、死亡扱いする制度だからです。
⑤失踪宣告の条件
失踪宣告には、重大な効力があります。
失踪宣告の条件は、次のとおりです。
(1)行方不明の人が生死不明であること
(2)生死不明の期間が一定以上継続していること
失踪宣告の種類によって、生死不明の期間が異なります。
普通失踪は、7年です。
特別失踪(危難失踪)は、1年です。
生死不明のまま上記の期間を経過したと認められる場合、家庭裁判所は失踪宣告をすることができます。
⑥申立先
行方不明の人の住所地や居住地を管轄する家庭裁判所です。
家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで確認することができます。
⑦失踪宣告の申立人は利害関係人のみ
生死不明のまま長期間経過しても、自動で失踪宣告はされません。
申立人が失踪宣告の申立てをする必要があります。
失踪宣告の申立てができるのは、利害関係人に限られています。
法文上は利害関係人というものの、法律上の利害関係人がある人に限られています。
例えば、次の人は法律上の利害関係人と考えられます。
・行方不明の人の配偶者
・行方不明の人の相続人
・行方不明の人と遺産分割協議をする他の相続人
単なる友人で心配している人とか相続人以外の家族は、法律上の利害関係が認められません。
失踪宣告には重大な効力があるから、申立人を限定しています。
⑧高齢者消除された戸籍謄本を提出できる
失踪宣告の申立書に添付する書類は、次のとおりです。
・行方不明の人の戸籍謄本
・行方不明の人の住民票または戸籍の附票
・失踪を証する資料
高齢者消除された戸籍謄本を提出することができます。
高齢者消除で戸籍が除籍されている場合、住民票は職権消除されているでしょう。
職権消除された住民票を失踪を証する資料として提出することができます。
警察に行方不明者届を提出している場合、行方不明者届受理証明書を提出することができます。
・申立人の利害関係を証する資料
⑨費用
(1)手数料
失踪宣告の申立てにかかる手数料は、800円です。
申立書に収入印紙を貼り付けて、納入します。
(2)連絡用郵便切手
失踪宣告の手続で、家庭裁判所が使う郵便切手を予納します。
予納する郵便切手の額面や枚数は、家庭裁判所ごとに異なります。
(3)官報公告料
家庭裁判所の指示があってから、官報公告料4816円を納入します。
失踪宣告の手続では、2回官報公告があります。
⑩失踪宣告にかかる期間
失踪委宣告の申立てから失踪宣告がされるまで、1年程度かかります。
⑪失踪宣告の申立ての流れ
手順(1)失踪宣告の申立て書の提出
手順(2)家庭裁判所による調査
手順(3)官報による公示催告
手順(4)家庭裁判所による失踪宣告の審判
手順(5)失踪宣告の確定
手順(6)市区町村役場に失踪届を提出
手順(7)戸籍に失踪宣告が記載される
⑫失踪宣告がされたときの戸籍の記載例
戸籍には、次のように記載されます。
【死亡とみなされる日】令和〇年〇月〇日
【失踪宣告の裁判確定日】令和〇年〇月〇日
【届出日】令和〇年〇月〇日
【届出人】親族 〇〇〇〇
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
死亡の取り扱いがされるから、相続が発生します。
3失踪宣告は他の手段で代替できない
①死亡届が使えない現実
人が死亡したら、医師が死亡を確認し死亡診断書を作成します。
死亡診断書を添付して、市区町村役場に死亡届を提出します。
死亡を確認できないと、死亡届を提出することはできません。
戸籍が高齢者消除された場合、理論上は死亡届を提出する余地がないわけではありません。
現実的には、死亡を確認することは極めて困難でしょう。
死亡届を提出できるのは、極めて稀なケースに限定されます。
実際の死亡を確認できないと、生きている扱いが続きます。
失踪宣告を受けないと、死亡の扱いをすることはできません。
②不在者財産管理人選任後に失踪宣告
(1)不在者財産管理人選任の申立て
財産を残したまま、持ち主が行方不明になることがあります。
長期間行方不明になっても、家族など持ち主以外の人は勝手に処分ができません。
不在者財産管理人とは、行方不明の人の財産を管理する人です。
家庭裁判所に申立てをして、家庭裁判所が選任します。
(2)不在者財産管理人選任後も生きている扱い
不在者財産管理人が選任されても、相続は発生しません。
行方不明者は、生きている扱いです。
戸籍が高齢者消除された場合、現実的には生きている可能性は低いでしょう。
不在者財産管理人は、行方不明者の生死が明らかになるまで管理を続けます。
不在者財産管理人が管理を続ける間、報酬がかかり続けます。
(3)不在者財産管理人は家族の希望をかなえる人ではない
戸籍が高齢者消除された場合、長期間行方不明であると言えます。
長期間行方不明である場合、失踪宣告の条件を満たしているかもしれません。
失踪宣告がされると、死亡と見なされる重大な効果があります。
帰りを待つ家族の中には、心理的抵抗を覚えるかもしれません。
不在者財産管理人選任は生きている扱いだから、帰りを待つ家族の心情に適う可能性があります。
不在者財産管理人がいても、行方不明者の財産について家族は処分できないままです。
不在者財産管理人は行方不明者の財産を管理する人であって、家族の希望をかなえる人ではないからです。
(4)失踪宣告で死亡扱いができる
失踪宣告は、行方不明者を死亡と見なす制度です。
失踪宣告がされると死亡扱いがされるから、相続が発生します。
不在者財産管理人が選任されても、相続は発生しません。
不在者財産管理人が選任されても、結局のところ失踪宣告が必要になるでしょう。
失踪宣告がされないと、相続が発生しないからです。
4失踪宣告は取消しができる
①生きていたら失踪宣告取消の申立て
長期間行方不明であっても、新天地で元気に生きていることがあります。
失踪宣告は、生きて帰ってくることを前提とした制度です。
失踪宣告を受けた人が帰ってきたら、失踪宣告取消の申立てをします。
②失踪宣告取消で受取った財産は返還する
失踪宣告を受けたら、相続が発生します。
失踪宣告が取消されたら、相続で受取った財産は返還します。
相続で財産を受け取った後、相続人が財産を処分することがあるでしょう。
第三者に渡った財産は、取り返すことができません。
相続人も第三者も行方不明者が生きていたことを知らなかったのに、返還するのは酷だからです。
失踪宣告の取消を受けた人は、相続人に対して現に利益を受けている限度で返還請求をすることができます。
5生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。
通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。
被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。
知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。
税金の専門家なども対応できないでしょう。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
失踪宣告の手続で官報公告3か月の位置づけ
1失踪宣告の手続で官報公告3か月の位置づけ
①失踪宣告で死亡と見なされる
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
行方不明が長期化した場合、家族が困ります。
家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。
行方不明者の配偶者は、再婚することができません。
残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。
②失踪宣告までの流れ
手順(1)必要書類の準備
失踪宣告の申立てでは、次の書類を準備します。
・生死不明の人の戸籍謄本
・生死不明の人の住民票または戸籍の附票
・失踪を証する資料
・利害関係があることを証する資料
手順(2)失踪宣告の申立て
失踪宣告の申立てができるのは、利害関係がある人のみです。
失踪宣告の申立書と必要書類を取りまとめて、家庭裁判所へ提出します。
提出先は、生死不明の人の住所地を管轄する家庭裁判所です。
手順(3)家庭裁判所による調査
失踪宣告の申立書を受付けたら、家庭裁判所は公的機関などに調査をします。
手順(4)家庭裁判所が官報公告
公的機関などに対して調査をしても、生存の痕跡が見つからないことがあります。
家庭裁判所は、届出催告の官報公告を行います。
手順(5)失踪宣告の審判
届出催告の官報公告をしても届出がないときは、失踪宣告の審判がされます。
失踪宣告の審判がされてから2週間経過で、審判が確定します。
手順(6)市区町村役場へ失踪届
市区町村役場に、失踪届を提出します。
失踪届が受理されると、戸籍に失踪宣告が記載されます。
手順(7)相続手続
失踪宣告がされると、死亡と扱われます。
失踪宣告がされた人を被相続人として、相続が発生します。
相続手続には、失踪宣告が記載された戸籍謄本を準備します。
③官報公告は家庭裁判所が手配する
失踪宣告における官報公告は、家庭裁判所が手配します。
申立人や家族は、何もすることはありません。
申立人や家族は、公告費用を払うだけです。
申立人や家族が判断や選択することは、ありません。
④官報公告3か月で死亡にするか確認する
失踪宣告は、重大な影響がある手続です。
家庭裁判所は、慎重に手続を進めます。
失踪宣告の手続で、官報公告が行われます。
官報公告3か月では、死亡になりません。
官報公告3か月は、死亡を前提に家庭裁判所が確認する期間です。
失踪宣告の手続において、透明性を確保するため官報公告を行います。
官報公告は、失踪宣告における重要な手続のひとつです。
官報公告の期間が満了しても、生死不明の人は自動で死亡扱いになりません。
死亡扱いにする手続の途中のひとつに過ぎないからです。
2 失踪宣告の官報公告は2回行われる
①審判前に官報公告
(1)官報公告で情報収集する
失踪宣告の審判前に、1回目の官報公告をします。
失踪宣告の審判前に行う官報公告は、失踪に関する届出の催告です。
官報公告の内容は、次のとおりです。
・次の人に失踪宣告の申立てがありました。
・該当の人や該当の人の生死を知る人は、家庭裁判所に届出をしてください。
・届出がないと、失踪宣告されます。
官報公告をする前に、家庭裁判所は公的機関などに対して調査をしています。
公的機関が知らない情報を持つ人がいる可能性があるので、官報公告で情報収集します。
官報公告は、広く社会全体に呼び掛けて情報収集する手段です。
失踪宣告がされると死亡扱いになるから、家庭裁判所は慎重に調査します。
官報公告は、失踪宣告の要件確認の最終段階です。
(2)普通失踪の公告期間は3か月以上
失踪宣告には、2種類あります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。
普通失踪の公告期間は、3か月以上です。
(3)特別失踪(危難失踪)の公告期間は1か月以上
特別失踪(危難失踪)は、行方不明の人が大災害や大事故にあっている場合の失踪宣告です。
大災害や大事故に巻き込まれた場合、死亡の可能性が非常に高いものです。
特別失踪(危難失踪)の公告期間は、1か月以上です。
(4)官報公告は家庭裁判所が手配
官報公告は、家庭裁判所が自動で手配します。
申立人や家族が官報公告の申込等をする必要はありません。
公告期間は、法律で決められています。
家庭裁判所が勝手に公告期間を短縮することはできません。
(5)官報公告の費用を負担する
官報公告をするためには、公告費用がかかります。
公告費用は、家庭裁判所の指示があってから納入します。
②審判後に官報公告
(1)失踪宣告の官報公告
だれからも申出がないまま公告期間が経過したら、失踪宣告の審判がされます
失踪宣告の審判後に、2回目の官報公告をします。
失踪宣告の審判後に行う官報公告は、失踪宣告確定のお知らせです。
官報公告の内容は、次のとおりです。
・次の人に失踪宣告の審判がされ、確定しました。
2回目の官報公告は、失踪宣告がされた事実の公表です。
(2)官報公告で透明性と公開性を確保する
失踪宣告がされると、死亡扱いになります。
勝手に死亡扱いにされたと言う不信感を生まないように、官報公告で公開性を確保しています。
事後にトラブルを生まないように、官報公告で手続の透明性を確保しています。
家族間のトラブルだけでなく、債権者や取引関係者等のトラブルを防止する機能があります。
③生存情報があると失踪宣告は却下になる
1回目の官報公告は、生死不明の人に関する情報取集のために行われます。
官報公告による呼びかけに応じて、生存の情報が寄せられることがあります。
失踪宣告前に本人が見つかった場合、失踪宣告はされません。
失踪宣告は、生死不明の状態が継続しているときにされるものだからです。
失踪宣告の要件が欠けるから、家庭裁判所が申立てを却下します。
家庭裁判所が申立てを却下する前に、申立てを取下げることができます。
④失踪宣告の取消も官報公告
(1)失踪宣告後に本人が生きていた
失踪宣告がされたのに、本人は新天地で元気に生きていることがあります。
失踪宣告がされると、戸籍に失踪宣告が記載されます。
何らかの手続で戸籍謄本などを請求すると、失踪宣告がされていることが判明します。
(2)生存が判明しても自動で取消されない
失踪宣告を受けた人は、死亡の扱いがされます。
生存が判明しても、自動で失踪宣告は取消されません。
失踪宣告取消の申立てをして失踪宣告取消の審判が確定するまで、死亡の扱いのままです。
(3)失踪宣告取消に官報公告
失踪宣告取消の審判が確定すると、官報公告がされます。
官報公告の内容は、次のとおりです。
・次の人に失踪宣告取消の審判がされ、確定しました。
失踪宣告の取消がされた事実の公表です。
3失踪宣告確定後の手続
①失踪宣告で相続が開始する
失踪宣告を受けた人は、死亡の扱いがされます。
死亡と見なされる日に、相続が発生します。
失踪宣告の手続は、長期間かかります。
相続が開始する日は、失踪宣告の申立てをした日ではありません。
裁判所が失踪宣告をした日でもありません。
相続手続の基準になるのが、死亡と見なされる日です。
②官報公告があっても相続手続はできない
失踪宣告では、官報公告が行われます。
官報公告が行われても、直ちに相続手続を進めることはできません。
官報公告がされても、戸籍には何も記載されないからです。
相続手続先の人は、官報公告で相続手続ができるか判断しません。
相続手続には、戸籍謄本が必要です。
③失踪宣告後は失踪届で戸籍に反映
失踪宣告の審判がされた後、2週間経過で審判が確定します。
失踪宣告後は、市区町村役場に失踪届を提出します。
失踪届には、失踪宣告の審判書と確定証明書を添付します。
失踪届が受理されると、戸籍に失踪宣告が記載されます。
戸籍に反映されるまで、2週間程度かかります。
④失踪宣告が記載された戸籍謄本で相続手続
失踪宣告がされると、相続が発生します。
失踪宣告がされたことは、戸籍謄本に記載されます。
相続手続には、失踪宣告が記載された戸籍謄本を提出します。
4失踪宣告の官報公告に対する誤解
誤解①家族の感情で官報公告は省略できる
失踪宣告は重大な影響があるから、家族は漠然とした不安を抱きがちです。
家族の感情で、官報公告は省略できると期待するかもしれません。
官報公告は、家庭裁判所が手配します。
家族の感情で、手続を省略することはできません。
家族だけで静かに手続を進めたいなどの希望があっても、官報公告は省略できません。
誤解②官報公告で広く周知される
新しく法律が成立すると、官報で公布されます。
官報で公布するのは、社会に広く周知するためです。
官報は、一般の人が日常的に目にする媒体ではありません。
失踪宣告の官報公告は、形式的な公示に過ぎません。
身の回りの人が官報を見て、あれこれ言うことはほとんどないでしょう。
実質的な周知効果は、限定的だからです。
誤解③官報公告では詳細な個人情報が掲載される
官報公告がされると、家族の事情が詳細に掲載されると不安になるかもしれません。
1回目の官報公告は、生死不明の人や知っている人に対する呼びかけです。
生死不明の人を特定できれば、官報公告の役目を果たすことができます。
家族の事情を公告する意味がありません。
生死不明の人の氏名や生年月日など、プライバシーに該当しない程度の最小限の内容です。
誤解④官報公告で戸籍に死亡が記載される
1回目の官報公告は、単に生死不明の人に関する情報収集の呼びかけに過ぎません。
1回目の官報公告の時点では、死亡扱いはされません。
官報公告の後で、家庭裁判所が失踪宣告の審判をします。
失踪宣告の審判が確定した後に、死亡扱いがされます。
失踪宣告の審判が確定しても、自動で戸籍に記載されません。
申立人が市区町村役場に、失踪届を提出する必要があるからです。
失踪届を提出すると、戸籍には失踪宣告が記載されます。
失踪届は、死亡届とは別の届出です。
失踪宣告で死亡扱いがされても、戸籍には死亡は記載されません。
5生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
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自己破産しても相続人
1自己破産をしても相続人
①相続人になる人は法律で決まっている
相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。
だれが相続人になるかについては、民法で決められています。
相続人になる人は、次のとおりです。
(2)~(4)の場合、先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になれません。
(1)配偶者は必ず相続人になる
(2)被相続人に子どもがいる場合、子ども
(3)被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
(4)被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
②自己破産をすると財産は債権者に配当される
自己破産とは、借金の支払を免除してもらう手続です。
破産者のプラスの財産を債権者に公平に分配して、マイナスの財産をなしにします。
マイナスの財産が無くなるから、人生のやり直しの機会を得ることができます。
自己破産では、自己破産の申立ての後に破産手続開始決定がされます。
破産手続開始決定がされた後、相続が発生しても破産手続が取り消されたり止まったりすることはありません。
③自己破産しても相続欠格にならない
相続人が自己破産をしただけであれば、欠格になることはありません。
相続欠格とは、相続人としてふさわしくない人の相続資格を奪う制度です。
相続人になれない人は、民法で決められています。
欠格になるのは、次のような理由がある人です。
(1) 故意に被相続人、同順位以上の相続人を死亡させた人、死亡させようとした人
(2) 被相続人が殺害されたのを知って、告訴や告発をしなかった人
(3) 詐欺・脅迫で遺言の取消・変更をさせたり、妨害した人
(4) 遺言書を偽造・変造・廃棄・隠匿した人
④自己破産しても相続人廃除できない
自己破産の理由によっては、廃除されるかもしれません。
相続人廃除とは、被相続人の意思で、相続人の資格を奪う制度です。
相続人の資格を奪うというのは、実質的には、遺留分を奪うことです。
相続人の廃除は遺留分を奪う重大な決定だから、家庭裁判所は慎重に判断します。
相続人の廃除は、次のような理由があるときに認められます。
(1)被相続人に虐待をした
(2)度重なる重大な親不孝をした
(3)被相続に重大な侮辱をした
(4)重大犯罪をして有罪判決を受けた
(5)多額の借金を被相続人に払わせた
(6)愛人と暮らすなどの不貞行為をする配偶者
単に、相続人が自己破産をしただけであれば、相続人廃除が認められることはないでしょう。
2相続発生後に破産手続開始決定
①相続財産は相続人全員の共有財産
相続が発生した場合、被相続人のものは相続人全員の共有財産になります。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
相続に財産の分け方を決めるための相続人全員の話し合いを遺産分割協議と言います。
遺産分割協議が成立するまでは、相続財産に対して各相続人が共有持分を持っています。
相続財産に対する共有持分は、各相続人の財産です。
各相続人は、法定相続分で相続財産に対して財産を持っていると言えます。
②相続財産は破産財団に組み込まれる
自己破産をした場合、破産者の財産は債権者に公平に分配されます。
債権者に公平に分配するため、破産者は財産の管理処分権を失います。
破産管財人は、中立公平の立場で破産手続を進める人です。
中立公平の立場から、破産管財人が債権者に財産を分配します。
債権者に分配されるのは、破産手続開始決定がされた時点の破産者の財産です。
相続発生後に破産手続開始決定がされた場合、各相続人の共有持分は破産財団に組み込まれます。
相続財産に対する共有持分は、各相続人の財産だからです。
破産管財人は、中立公平の立場で破産者の財産を管理処分します。
③遺産分割協議は破産管財人が参加
相続人は、法定相続分で相続財産に対して財産を持っていると言えます。
相続人が自己破産をした場合、相続財産に対する法定相続分は債権者に公平に分配されるべき財産です。
破産者の財産を債権者に公平に分配するため、遺産分割協議は破産管財人が参加します。
破産者は財産の管理処分権を失っているから、自分で遺産分割協議に参加することはできません。
遺産分割協議は、相続財産に対する法定相続分を処分することだからです。
遺産分割協議書に記名し押印をするのは、破産管財人です。
④破産者の相続分は債権者に分配される
自己破産をした場合、破産者の財産は債権者に公平に分配されます。
相続財産を取得した場合、破産者が取得した財産は債権者に分配されます。
⑤相続放棄をすると家族に財産を渡せる
相続が発生した場合、相続人は単純承認をするか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄をした後に破産手続開始決定がされた場合、相続財産は破産財団に組み込まれません。
自己破産の申立てをした人は、相続人ではないからです。
相続財産は、破産手続とは無関係な財産です。
自己破産する人は、どちらにしても相続財産を引き継ぐことはできません。
単純承認をしたら、破産財団に組み込まれます。
相続放棄をしたら、他の相続人が引き継ぐことができます。
相続発生後に破産手続開始決定の場合は、どちらかを選択します。
⑥相続放棄は詐害行為ではない
相続人が多額の借金を抱えている場合、債権者は相続財産から借金を返してもらいたいと期待するでしょう。
相続すれば多額の財産が手に入るのに、相続放棄をしたら相続財産は受け継ぐことはできません。
詐害行為とは、債権者が困ることを知っているのに自分の財産を不当に減少させる行為です。
債権者は裁判所に訴えて、詐害行為を取り消すことができます。
相続放棄は、詐害行為ではありません。
相続放棄は、財産処分行為ではないからです。
相続人が相続放棄をした場合、詐害行為として取り消すことはできません。
3破産手続開始決定後に相続発生
①自己破産で人生をやり直す
自己破産をした場合、破産者の財産は債権者に公平に分配されます。
破産手続開始決定がされた時点以降に、破産者が財産を取得することがあります。
破産手続開始決定がされた時点以降に取得した財産は、債権者に分配されません。
自己破産の制度は、人生のやり直しの機会を得る制度だからです。
破産手続開始決定がされた時点以降に取得した財産を債権者に分配できるとしたら、破産者は人生のやり直しをすることができなくなります。
②自己破産した人が遺産分割協議
相続が発生した場合、被相続人のものは相続人全員の共有財産になります。
相続人は、法定相続分で相続財産に対して財産を持っていると言えます。
相続人が相続財産の共有を始めたのは、相続が発生したときです。
破産手続開始決定がされた時点以降に相続が発生した場合、破産手続開始決定がされた時点以降に相続財産の共有持分を取得したと言えます。
破産手続開始決定がされた時点以降に取得した財産は、自己破産した人が人生のやり直しをするための財産です。
自己破産した人が自由に処分することができます。
遺産分割協議は、相続財産に対する法定相続分を処分することです。
自己破産した人が自由に処分できるから、遺産分割協議は自分で参加することができます。
4破産手続開始決定直前の遺産分割協議
①遺産分割協議が詐害行為になる
遺産分割協議とは、相続財産の分け方を決めるため相続人全員でする話し合いです。
破産手続開始決定がされる前であれば、財産の管理処分権があります。
自己破産をした場合、引き継いだ財産は破産財団に組み込まれます。
他の相続人が相続する合意をしようと、考えるかもしれません。
遺産分割協議は、相続財産に対する共有持分を処分することです。
遺産分割協議で、債権者が困ることを知っているのに自分の財産を不当に減少させたと言えます。
自己破産予定で財産を取得しない遺産分割協議をすることは、債権者を困らせる行為です。
自己破産予定で財産を取得しない遺産分割協議をすることは、不当な財産減少行為です。
自己破産する人が財産を取得しない遺産分割協議は、詐害行為です。
②破産管財人が否認権行使して取り返される
破産管財人は、詐害行為にあたる遺産分割協議に対して否認権を行使することができます。
破産管財人は否認権を行使して、財産を取り返すことができます。
5相続放棄を司法書士に依頼するメリット
自己破産をするといろいろなことが制限されるというイメージがある方は少なくありません。
そのイメージとあいまって、相続することもできないという誤解があります。
自己破産をしても相続権は失われません。
自己破産をしたから相続放棄をしなければならないといったことはありません。
自己破産を検討しているのであれば、早めに準備を進めるのがいいでしょう。
相続の発生が予想されるのであれば、なおさら早めに破産手続き始決定を受けておくことを目指しましょう。
破産手続開始決定を受けた後であれば、取得した財産は破産手続とは無関係になるからです。
大切な家族を失ったら家族は大きな悲しみに包まれます。
大きな悲しみで何もする気になれないことも多いでしょう。
相続手続は一生に何度も経験するものではありません。
だれにとっても不慣れでだれにとっても聞き慣れない言葉でいっぱいです。
相続放棄をはじめとして相続手続全般をサポートしています。
相続放棄を検討している方は、すみやかに司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
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事実婚・内縁関係を証明するには
1事実婚・内縁関係は戸籍謄本で証明できない
①法律婚は戸籍謄本で一目瞭然
法律上婚姻関係と認められるためには、婚姻届を提出する必要があります。
婚姻届を提出すると、戸籍に記載されます。
法律婚は、戸籍謄本で証明することができます。
事実婚・内縁関係とは、婚姻届を出さない夫婦関係です。
婚姻届を提出しないから、戸籍には何も記載されません。
事実婚・内縁関係は、戸籍謄本で証明できません。
②第三者は資料で判断する
事実婚・内縁関係の当事者は、当然、夫婦であると認識しているでしょう。
夫婦だから分かってもらえると、誤解しがちです。
第三者は、事実婚・内縁関係を資料で判断します。
事実婚・内縁関係は、当事者が積極的に証明する必要があります。
事実婚・内縁関係には、戸籍謄本のような決定的証拠はありません。
客観的資料を積み重ねて、証明する必要があります。
③事実婚・内縁関係と認められる条件
条件(1)婚姻意思があること
婚姻意思があることとは、お互いに夫婦として共同生活を営む意思があることです。
形式的な届出の有無ではなく、実質的な夫婦である意思が重視されます。
条件(2)同一世帯で共同生活の実態があること
同一世帯で共同生活の実態があることとは、社会通念上夫婦と認められる生活実態があることです。
次の事項が重視されます。
・同居していること
・家計の共同があること
・協力扶助があること
条件(3)社会的承認があること
社会的承認があることとは、社会的に夫婦と認識されていることです。
周囲から夫婦であると認められ、対外的に夫婦であると振舞っていることです。
④決定的証拠がないから複数資料で補強する
事実婚・内縁関係には、決定的証拠がありません。
客観的資料を複数積み重ねて、証明します。
事実婚・内縁関係は、複数の資料によって3つの条件を総合的に判断されます。
単独の資料だけで、事実婚・内縁関係が認められるのは難しいでしょう。
単独の資料は、決定打にはならないからです。
複数の資料で相互に補強するほど、説得力が高まります。
一部の条件が弱くても、他の条件や資料で補強することができます。
やみくもに、たくさんの資料を準備する必要はありません。
第三者は、客観的に確認できる資料を重視するからです。
公的機関が確認した資料は、強い証拠力があります。
当事者だけで作成した資料は、補助的な役割を果たします。
事実婚・内縁関係と認められる条件を客観的に証明できるように、資料を準備します。
社会的承認があることは、公的な資料や準公的な資料が見込めません。
弱い証拠力だからこそ、さまざまな角度から承認されていることをバランスよく示す必要があります。
できるだけ証拠力のある資料をバランスよく、複数準備することがおすすめです。
過去の生活実態に基づく資料は、散逸していることも多いでしょう。
現在準備できる資料を組み合わせて、説明することが重要です。
⑤事実婚・内縁を証明するシーン
シーン(1)健康保険の扶養家族に入る
シーン(2)国民年金3号被保険者になる
シーン(3)遺族年金を受け取る
シーン(4)未支給年金を受け取る
シーン(5)公営住宅の入居
2事実婚・内縁関係で婚姻意思を証明するには
①パートナーシップ宣誓書
事実婚・内縁関係が認められるには、婚姻意思が認められる必要があります。
婚姻意思がないと、単なる同棲になるからです。
当事者が婚姻意思があると思っているだけでは、証明になりません。
パートナーシップ宣誓制度とは、お互いを人生のパートナーであると宣誓する制度です。
自治体がパートナーシップ宣誓を受付けたことを証明します。
パートナーシップ宣誓には、法的な効力はありません。
パートナーシップ宣誓書は公的な書類だから、高い証拠力があります。
自治体によっては、事実婚・内縁関係の人は制度利用ができないことがあります。
②婚姻契約公正証書
婚姻契約公正証書とは、夫婦が結婚生活に関する取り決めを公正証書にしたものです。
婚姻契約公正証書では、お互いをパートナーとする意思を明確にします。
生活費の負担や共有財産の範囲などを盛り込むことができます。
公正証書とは、公証人が作成する公文書です。
公正証書は、公証人が本人確認のうえ本人の意思を確認して作成します。
婚姻契約公正証書を作成しても、法律婚の効力を変えることはできません。
公正証書には、高い信頼性と高い証拠力があります。
③結婚証明書
結婚証明書とは、結婚式で新郎新婦が結婚する証明としてサインする書類です。
結婚証明書は単なる結婚式の演出のひとつで、公的書類ではありません。
ゲストの前でサインすることで、結婚の誓いを形に残すことができます。
婚姻届とちがい、法的効力はありません。
結婚証明書は公的書類ではないから、結婚証明書だけでは弱い証拠です。
④婚姻意思は後から証明できない
事実婚・内縁関係は、過去の事実の積み重ねで証明します。
事実婚・内縁配偶者が死亡した後、婚姻意思を証明することは難しくなります。
3事実婚・内縁関係で同一世帯で共同生活の実態を証明するには
①住民票で同一世帯を証明できる
事実婚・内縁関係が認められるには、同一世帯で共同生活の実態を認められる必要があります。
住民票は、世帯ごとに作成されます。
世帯とは、同一の住居に居住し、かつ、生計を共にする人の集まりと考えられています。
事実婚・内縁関係であっても、それぞれが世帯主で別の住民票になっていることがあります。
それぞれが世帯主で別の住民票になっていると、共同生活の実態が認められにくいでしょう。
例えば、シェアハウスで暮らしている人は、同一住所であっても共同生活の実態はありません。
事実婚・内縁関係であれば、共同生活をしているでしょう。
希望すれば、住民票を同一世帯にしてもらうことができます。
住民票は公的書類だから、高い証拠力があります。
②住民票の続柄に「夫(未届)」「妻(未届)」
住民票を確認すると、世帯主から見た続柄が記載されます。
同一世帯であっても、事実婚・内縁関係であるか分かりません。
例えば、友人同士でルームシェアをする場合や単なる同棲の場合、事実婚・内縁関係はありません。
住民票の世帯主から見て、同居人であると言えます。
事実婚・内縁関係がある場合、同居人ではなく「夫(未届)」「妻(未届)」が適切でしょう。
住民票の異動届を提出して、続柄を「夫(未届)」「妻(未届)」にしてもらうことができます。
住民票の異動届を提出する際に、事実婚・内縁関係の実態を説明する必要があります。
自治体によっては口頭の説明だけでなく、次の資料を準備すると納得してもらいやすいでしょう。
・不動産の賃貸借契約書
・生活費の共同が分かる書類
・パートナーシップ宣誓書
・婚姻契約公正証書
自治体から事実婚・内縁関係が認められたら、続柄が「夫(未届)」「妻(未届)」に変更されます。
平成24年2月10日総行住17号で総務省自治行政局長から「住民基本台帳事務処理要領の一部改正について(通知)」が発出されています。
「未届(夫)」「未届(妻)」と記載できないと言われた場合、できない理由を確認するといいでしょう。
住民票は公的書類だから、高い証拠力があります。
③住民票で長期間の同居を証明できる
事実婚・内縁関係が認められるには、共同生活の実態が重視されます。
共同生活が短期間である場合、事実婚・内縁関係とは認められにくいでしょう。
共同生活が長期間安定的に継続している場合、法律婚の夫婦と同様の生活実態があると認められやすくなります。
住民票を取得すると、共同生活の期間が判明します。
共同生活の期間は決定的な証拠にはなりませんが、長期間の共同生活の事実は補強証拠になります。
④賃貸借契約書の記載
事実婚・内縁関係が認められるために、賃貸借契約書は有効です。
賃貸借契約書は、生活の本拠を共有していることを示すことができます。
同一住所で共同生活をしていることを客観的に示すことができるからです。
連名で賃貸借契約をしている場合や互いに連帯保証人になっている契約は、高い証拠力があります。
賃貸借契約書の同居人欄に記載があり、住民票の続柄と整合性があるといいでしょう。
⑤家賃・公共料金・通信費の支払記録
共同生活をしている場合、生計同一の証明が重要です。
共同口座から引き落としをしている場合、生計同一をしていると言えます。
同一のクレジットカードや銀行口座を利用している場合、経済的結びつきを示すことができます。
長期間の支払いをしている場合、安定的な共同生活を証明することができます。
⑥社会保障や扶養関係
健康保険の扶養家族になっている場合、保険者から扶養関係が認められたと言えます。
遺族年金の支給を受けている場合、日本年金機構から遺族と認められたと言えます。
ひとつひとつの証拠力は弱くても、たくさんの証拠があると強力な証拠になります。
⑦共同生活の実態は婚姻意思の補強証拠になる
当事者が婚姻意思があると思っていると、共同生活をするようになるでしょう。
共同生活の実態を証明することは、婚姻意思があることの補強証拠になります。
4事実婚・内縁関係で社会的承認があることを証明するには
①民生委員発行の事実婚証明書
民生委員とは、厚生労働大臣から嘱託された地方公務員です。
地域の身近な相談にのり、行政や専門機関につなぐパイプ役です。
地域の民生委員に依頼すると、事実婚証明書を発行してくれることがあります。
事実婚証明書を発行してくれるか、民生委員の考えによります。
民生委員が確認した事実関係によって、証拠力が強くなることも弱くなることもあります。
②勤務先で家族扱い
勤務先で家族扱いを受けている場合、第三者である勤務先が家族と認めていると言えます。
勤務先で家族扱いを受ける場合、一定の審査があるから証拠力が比較的強いと言えるでしょう。
例えば、事実婚・内縁の配偶者を対象にして、扶養手当が支給されていることがあります。
扶養手当が支給されている給与明細書は、社会的承認がある資料として有効です。
勤務先の慶弔規程に基づいて、配偶者と扱われることがあります。
結婚祝い金の支給、配偶者として弔慰金の支給などがあれば、社会的承認がある資料として有効です。
勤務先に、緊急連絡先を登録するでしょう。
緊急連絡先は、勤務先が最も信頼できる家族と扱う対象です。
社内システムの緊急連絡先欄に登録されている記録は、社会的承認がある資料として有効です。
③親族からの上申書
親族から家族扱いを受けている場合、身近な第三者である親族が家族と認めていると言えます。
身近な第三者である親族が明確に夫婦と認めている上申書は、社会的承認がある資料として有効です。
親族の集まりに夫婦として参加している事実は、社会的承認の外形として非常に有効です。
結婚式や葬儀に夫婦参加をする場合、夫婦で記帳しているでしょう。
お盆や正月などへの夫婦参加をする場合、家族写真に写っていることがあります。
夫婦の記帳や家族写真は、社会的承認がある資料として有効です。
④社会的承認は婚姻意思の補強証拠になる
当事者が婚姻意思があると思っていると、社会的承認を求めるようになるでしょう。
社会的承認を証明することは、婚姻意思があることの補強証拠になります。
5事実婚・内縁関係を証明しても相続できない
①相続人は法律上の配偶者のみ
被相続人に配偶者がいる場合、配偶者は必ず相続人になります。
相続人になる配偶者は、法律上の配偶者のみです。
事実婚・内縁関係の配偶者は、相続人になることはできません。
事実婚・内縁関係を証明できても、相続では限界があります。
②特別縁故者は家庭裁判所が判断
被相続人に相続人がいない場合、原則として相続財産は国庫に帰属します。
被相続人に特別な縁故がある人がいる場合、国庫に帰属させるより特別縁故者に分与する方が適切なことがあります。
特別縁故者とは、被相続人に特別な縁故がある人です。
事実婚・内縁関係の配偶者は、特別縁故者に認められる可能性があります。
特別縁故者であるか家庭裁判所が判断するから、財産が分与されるか不確定です。
特別縁故者に期待するより、遺言書を作成して遺贈がおすすめです。
遺言書で遺贈すれば、確実だからです。
6遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
家族のさまざまな事情から、事実婚・内縁を選択する人がいます。
事実婚・内縁関係であっても、元気であれば不自由が少なくなっています。
事実婚・内縁の配偶者が死亡した場合、相続人になることはできません。
事実婚・内縁の配偶者に財産を受け継いでもらいたい場合、生前から準備しておくことが重要です。
遺言書は、遺言書の意思を示すものです。
遺言書は遺言者の死後に効力を生じるものなので、厳格な書き方ルールがあります。
厳格な書き方ルールに合わない遺言は、無効になります。
せっかく遺言書を作成するのであれば、公証人が関与する公正証書遺言がおすすめです。
公証人は、法律の専門家です。
公正証書遺言は公証人が文書にするから、書き方ルール違反で無効になることは考えられません。
公正証書遺言を作成する場合、事前に公証役場との打ち合わせが必要になります。
何の準備もせず公証役場に出向いても、遺言書作成をすることはできません。
公正証書遺言の作成は、司法書士などの専門家に依頼することができます。
司法書士などの専門家は、公証役場などの打ち合わせをして遺言書作成をサポートします。
司法書士などの専門家に依頼することで、スムーズに遺言書作成をすることができます。
事実婚・内縁の配偶者に財産を受け継いでもらいたい人は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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失踪宣告による法的な死亡日は7年満了した日
1失踪宣告で死亡と見なされる
①残された家族のため失踪宣告
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
行方不明が長期化した場合、家族が困ります。
家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。
行方不明者の配偶者は、再婚することができません。
残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。
②長期間生死不明でも自動で死亡扱いにならない
失踪宣告は、家庭裁判所の手続です。
たとえ長期間生死不明であっても、自動で失踪宣告がされることはありません。
失踪宣告がされると、極めて重大な法的効果があるからです。
家庭裁判所が関与して、社会的に正当な手続で慎重に確定させる必要があるからです。
法的効果の重大性を考慮して、家庭裁判所は公平中立的に審査します。
③普通失踪と特別失踪(危難失踪)
失踪宣告には、2種類があります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。
死亡と見なされるという強い効果があります。
失踪宣告が認められるためには、次の条件があります。
(1)行方不明の人が生死不明であること
(2)生死不明のまま一定期間継続していること
2失踪宣告による法的な死亡日は7年満了した日
①家庭裁判所が失踪宣告する
失踪宣告における家庭裁判所の役割は、死亡の効果を宣言することです。
民法が定めた基準に従って、法的な死亡日はすでに定まっています。
家庭裁判所は、法的な死亡日を決める権限がありません。
法的な死亡日は民法が定めるから、家庭裁判所は死亡日を変更する裁量が認められていません。
家庭裁判所が失踪宣告をすることで、法的な効果を確定させます。
法的な死亡日を確定させるまで、さまざまな手続を行います。
失踪宣告には重大な効果があるから、慎重に手続を進める必要があるからです。
失踪宣告では複数の日付が登場するため、どれが死亡日か分かりにくくなりがちです。
特に、審判日や官報公告日は区切りとして印象に残りやすく、誤解が生じやすい日付です。
②普通失踪は7年満了日に死亡と見なされる
(1)普通失踪の失踪期間は7年
一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。
失踪期間とは、生死不明の期間です。
普通失踪では、失踪期間が7年必要です。
7年は生存の可能性と残された家族の生活の限界における均衡点として、法律が定めた期間です。
生死不明とは、客観的に生きている情報も死亡した情報も得られない状態です。
普通失踪による法的な死亡日は、7年満了した日です。
(2)失踪期間7年の起算点
失踪宣告の申立てを受付けたら、家庭裁判所はさまざまな公的機関に調査をします。
失踪期間7年の起算点は、客観的に最後に消息が確認できた日です。
例えば、次の日が起算点になります。
・最後に会った日
・最後に電話やメール等で連絡が取れた日
・最後に生存が確認できた日
生死不明の人がいつの間にか、いなくなっていることがあるでしょう。
さまざまな調査から遅くともこのころには生死不明だったと、家庭裁判所が認定することができます。
家庭裁判所が認定した日から、起算します。
最後に消息が確認できた日は、家庭裁判所が判断します。
失踪宣告で死亡と扱うから、客観的事実が重視されます。
家族の記憶や主張などで、人為的に操作できる日を起算点にすることはできません。
失踪期間7年の起算点は、失踪宣告の要件を満たしているか確認するための日に過ぎません。
(3)7年満了日に死亡と見なされる
普通失踪では、生死不明のまま7年満了した日に死亡と見なされます。
普通失踪による法的な死亡日は、7年満了した日です。
例えば、令和2年2月14日に最後に生存が確認された場合、令和9年2月14日に失踪期間7年が満了します。
法的な死亡日は、令和9年2月14日です。
(4)初日不算入の影響を受けない
失踪期間7年の起算点は、最後に消息が確認できた日です。
最後に消息が確認できた日は、失踪期間7年の初日です。
死亡と見なされる日は、令和9年2月14日であって令和9年2月15日ではありません。
③特別失踪(危難失踪)は危難が去ったときに死亡と見なされる
(1)特別失踪(危難失踪)の失踪期間は1年
特別失踪(危難失踪)は、事故や災害などで生死不明になったときに適用されます。
死亡の可能性が非常に高いときに認められる特別な失踪宣告です。
失踪期間は短いのは、生存の可能性が非常に低いからです。
特別失踪(危難失踪)の失踪期間は、1年です。
(2)生死不明1年で失踪宣告の申立てができる
たとえ長期間生死不明であっても、自動で失踪宣告がされることはありません。
家族など利害関係人から、失踪宣告の申立てが必要です。
帰りを待つ家族の心情に、配慮するためです。
特別失踪(危難失踪)では、生死不明から1年経過すると失踪宣告の申立てができます。
(3)危難が去ったときに死亡と見なされる
普通失踪の失踪期間は、7年です。
普通失踪では、生死不明のまま7年満了した日に死亡と見なされます。
特別失踪(危難失踪)の失踪期間は、1年です。
特別失踪(危難失踪) では、危難が去ったときに死亡と見なされます。
失踪期間が満了したときに、死亡と見なされるのではありません。
生死不明1年は、失踪宣告の申立てができる要件に過ぎません。
④失踪宣告の審判日は死亡の効果を宣言した日
(1)家庭裁判所は死亡の効果を確定するのみ
失踪宣告の手続には、家庭裁判所が関与します。
失踪宣告を受けると、死亡と見なされます。
家庭裁判所は、死亡の効果を宣言するに過ぎません。
失踪宣告の審判日は、法的な死亡日ではありません。
失踪宣告の審判日は、死亡の効果を確認した日です。
(2)家庭裁判所は死亡日を創作できない
失踪宣告の審判日は、法的な死亡日ではありません。
失踪宣告の審判日を法的な死亡日にすると、家庭裁判所が死亡日を創作することになるからです。
家庭裁判所が死亡日を創作できるとすると、事件や審理期間で死亡日が異なることになります。
公平性や中立性の観点から、大きな問題になります。
失踪宣告は死亡の効果があるから、相続などに大きな影響を与えます。
相続や身分関係の安定性を害することは許されません。
(3)失踪宣告の審判確定日も法的な死亡日ではない
失踪宣告の審判は2週間経過で、確定します。
失踪宣告の審判が確定した日も、法的な死亡日ではありません。
失踪宣告の審判が確定した日も、失踪宣告に必要な手続日のひとつに過ぎません。
⑤官報公告日は法的な死亡日ではない
(1)官報公告は失踪宣告の手続の一部
失踪宣告の申立てを受付けたら、家庭裁判所は慎重に審査します。
官報公告は、失踪宣告の手続の途中の一部です。
官報公告をしても、死亡と見なされるわけではありません。
(2)官報公告で情報収集する
失踪宣告の手続で、家庭裁判所は官報に公告を出します。
官報公告の内容は、次のとおりです。
・次の人に失踪宣告の申立てがありました。
・該当の人や該当の人の生死を知る人は、家庭裁判所に届出をしてください。
・届出がないと、失踪宣告されます。
家庭裁判所は、官報公告で情報収集します。
官報公告は、家庭裁判所の調査が透明で公平であることの表れです。
官報公告日は、法的な死亡日ではありません。
ときには、本人や本人の生存情報が寄せられることがあります。
生存情報が寄せられたら、もちろん死亡扱いはされません。
(3)公告期間満了日も死亡日ではない
官報公告には、公告期間が定められています。
公告期間は、次のとおりです。
・普通失踪3か月以上
・特別失踪(危難失踪) 1か月以上
公告期間が満了しても、死亡扱いはされません。
公告期間満了日も、法的な死亡日ではありません。
(4)公告期間は家庭裁判所が判断する
公告期間は、情報収集のための便宜的期間に過ぎません。
公告期間は、事件の性質や家庭裁判所判断で適宜左右されます。
公告期間満了日を法的な死亡日にすると、家庭裁判所が死亡日を創作することになります。
公平性や中立性の観点から、大きな問題になります。
家庭裁判所が恣意的に死亡日を創作することは、許されることではありません。
相続や身分関係の安定性を維持するため、公告期間満了日も法的な死亡日にはなりません。
3失踪宣告後は失踪届で戸籍に反映
①失踪宣告確定後は死亡届でなく失踪届
失踪宣告は、家庭裁判所の審判です。
家庭裁判所が失踪宣告の審判をした後、審判が確定しても市区町村役場に連絡されることはありません。
失踪宣告の審判が確定した後に、市区町村役場に届出が必要です。
失踪届とは、失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出です。
死亡したときに提出する死亡届とは、別の書類です。
失踪届は、多くの市区町村役場でホームページからダウンロードができます。
失踪届が受理されると、失踪宣告がされたことが戸籍に記載されます。
②失踪宣告がされたときの戸籍の記載例
戸籍には次のように記載されます。
【死亡とみなされる日】令和〇年〇月〇日
【失踪宣告の裁判確定日】令和〇年〇月〇日
【届出日】令和〇年〇月〇日
【届出人】親族 〇〇〇〇
③失踪宣告が記載された戸籍で相続手続
失踪宣告を受けると、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
失踪宣告を受けた人を被相続人として、相続が発生します。
相続手続の基準になるのが、死亡と見なされる日です。
死亡と見なされる日が、相続発生の日です。
4失踪宣告がされるまで時間がかかる
手順①失踪の事実が発生
長期間、生死不明の状態が続きます。
失踪期間は、次のとおりです。
・普通失踪 7年以上
・特別失踪(危難失踪) 1年以上
手順②失踪宣告の申立て
家族など利害関係人が失踪宣告の申立てを提出します。
失踪宣告の申立日は、法的な死亡日ではありません。
法的な死亡日は、利害関係人などが自由に決めることはできないからです。
手順③家庭裁判所の審査
家庭裁判所は、公的機関などに対して生存の痕跡がないか慎重に調査します。
手順④官報公告
生存の痕跡がない場合、家庭裁判所が官報に公告を出します。
官報公告は、家庭裁判所からの呼びかけです。
官報による公告を出した日は、法的な死亡日ではありません。
官報公告が満了した日は、法的な死亡日ではありません。
手順⑤失踪宣告の審判
官報公告をしても生存情報がない場合、失踪宣告の審判がされます。
失踪宣告の審判によって、民法が定めた日に死亡と見なされます。
死亡と見なされる日は、次のとおりです。
・普通失踪 7年満了した日
・特別失踪(危難失踪) 危難が去った日
手順⑥失踪届の提出
市区町村役場に、失踪届を提出します。
失踪届提出には、失踪宣告の審判書と確定証明書が必要です。
5生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
相続手続で不安がある方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
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「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
失踪宣告を受けた後に起きることの全体像
1 失踪宣告で死亡と見なされる
①残された家族のため失踪宣告
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
失踪宣告は、死亡と判断するものではなく法律関係を整理する手続です。
行方不明が長期化した場合、家族が困ります。
家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。
行方不明者の配偶者は、再婚することができません。
残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。
②普通失踪と特別失踪(危難失踪)
失踪宣告には、2種類あります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)で、失踪期間が異なります。
失踪期間とは、生死不明の期間です。
一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。
普通失踪の失踪期間は、7年です。
特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。
特別失踪(危難失踪) の失踪期間は、1年です。
2失踪宣告を受けた後に起きることの全体像
①失踪宣告を受けた後に財産関係で起きること
(1)死亡と見なされる日に相続が発生する
失踪宣告がされると、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
普通失踪では生死不明になってから7年間経過したときに、死亡したものと見なされます。
特別失踪(危難失踪)では危難が去ったときに、死亡したものと見なされます。
たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをするから、相続が開始します。
失踪宣告では、死亡と見なされる日が重要です。
死亡と見なされる日に、相続が発生するからです。
失踪宣告の申立て日や審判日は、相続発生日とは無関係です。
死亡と見なされる日を基準に、相続人を確認します。
(2)相続登記ができる
被相続人が不動産を保有していた場合、不動産の名義変更をします。
失踪宣告を受けた人が不動産を保有していた場合、不動産の名義変更をします。
失踪宣告を受けると、死亡の扱いを受けるからです。
相続登記には、3年の期限が決められました。
相続登記の義務を怠ると、ペナルティーの対象になります。
(3)預貯金の相続手続ができる
相続が発生すると、預貯金は相続人が相続します。
失踪宣告を受けた人の預貯金は、相続人が相続します。
失踪宣告で死亡扱いがされるから、相続手続を進めることができます。
(4)生命保険の死亡保険金を受け取れる
行方不明者に生命保険がかけてある場合、死亡保険金を請求することができます。
死亡保険金を請求する場合、多くの保険会社で失踪宣告の審判書と確定証明書が必要です。
失踪宣告の審判書を見ないと、災害特約などに該当しているか分からないからです。
(5)住宅ローンは団体信用生命保険で完済
団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済に特化した生命保険です。
住宅ローンの債務者が死亡したとき、保険金で住宅ローンが完済になります。
民間の金融機関で住宅ローンを組む場合、団体信用生命保険の加入が条件になっているのがほとんどです。
住宅ローンの債務者が失踪宣告を受けた場合、保険金で住宅ローンが完済になります。
失踪宣告は、死亡と見なす制度だからです。
(6)失踪宣告で借金を引き継ぐ
借金を抱えたまま、債務者が行方不明になることがあります。
長期間生死不明のまま、失踪宣告を受けることがあります。
行方不明者の借金は、相続財産です。
行方不明者の相続人が借金を相続します。
(7)相続放棄ができる
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
長期間生死不明であっても、失踪宣告がされるまでは生きている扱いです。
被相続人の生前は、相続放棄をすることはできません。
失踪宣告を受けた後、相続人は相続放棄をすることができます。
相続放棄には、3か月の期限があります。
相続があったことを知ってから3か月以内に、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。
(8)相続税申告が必要になる
失踪宣告を受けた人の財産規模が一定以上である場合、相続税申告が必要になります。
②失踪宣告を受けた後に身分関係で起きること
(1)失踪届提出で戸籍に記載される
失踪宣告は、家庭裁判所の審判です。
家庭裁判所が失踪宣告の審判をした後、審判が確定しても市区町村役場に連絡されることはありません。
失踪宣告の審判が確定した後に、市区町村役場に失踪届を提出する必要があります。
失踪届は、死亡届とは別の届出です。
失踪届が受理されることで、失踪宣告がされたことが戸籍に記載されます。
失踪宣告が記載された戸籍謄本を提出することで、生死不明の人が法的に死亡した取り扱いがされることを証明できます。
戸籍には、次のように記載されます。
【死亡とみなされる日】令和〇年〇月〇日
【失踪宣告の裁判確定日】令和〇年〇月〇日
【届出日】令和〇年〇月〇日
【届出人】親族 ○○○○
(2)配偶者は再婚できる
行方不明者が失踪宣告を受けたら、死亡した扱いがされます。
行方不明者に配偶者がいる場合、死別と同じ扱いがされます。
失踪宣告によって婚姻関係は、終了になります。
死別した後、生存配偶者は再婚することができます。
失踪宣告を受けた後、残された配偶者は再婚することができます。
③帰ってきたら失踪宣告の取消
(1)生存が判明しても自動で失踪宣告は取消されない
長期間行方不明であっても、新天地で元気に生きていることがあります。
失踪宣告がされても、本人は何も困らず元気に生きているかもしれません。
何らかの手続のために戸籍謄本などを取得すると、失踪宣告がされていることに気が付きます。
失踪宣告がされた人の生存が判明しても、自動で失踪宣告は取消されません。
失踪宣告がされた人の生存が判明したら、家庭裁判所に対して失踪宣告取消の申立てをします。
(2)失踪宣告取消で財産は返還
失踪宣告によって財産を受け取った人は、失踪宣告の取消で財産を返還する必要があります。
例えば、次の財産を受け取った場合、返還が必要です。
・生命保険の死亡保険金
・相続財産
・遺族年金
財産を受け取った人が行方不明の人が生きていることを知っていても知らなくても、返還義務があります。
返還する財産は、現に利益を受けている限度と考えられています。
現に利益を受けている限度とは、返還時点でその者の財産状態の中に残っている利得です。
例えば、受け取った財産を生活費として費消したら、生活費相当額の利益を受けていると言えます。
生活費相当額を返還する必要があります。
(3)第三者に渡った財産は取り返せない
財産を受け取った人は、自分の財産を処分することができます。
例えば、不動産を相続したら、第三者に売却することがあるでしょう。
財産を受け取った人と第三者の両方とも、行方不明者が生きていることは知らないでしょう。
失踪宣告取消前に第三者に売却した不動産は、取り返せません。
取消前に善意でなされた法律行為は、失踪宣告取消の影響を受けないからです。
失踪宣告の取消を受けた人は、相続人に対して現に利益を受けている限度で返還請求をすることができます。
(4)配偶者の再婚は有効のまま
失踪宣告が取消されたら、婚姻関係は復活します。
失踪宣告を受けた後、残された配偶者は再婚することができます。
再婚した後に、行方不明者が帰ってくることがあります。
行方不明者が帰ってきた場合、再婚は有効のままです。
行方不明者との婚姻関係は、復活しません。
再婚した人の生活の安定を保護するためです。
3失踪宣告の申立て前に知っておくべき注意点
①失踪宣告には時間がかかる
(1)失踪期間を満たす必要がある
失踪宣告には、2種類があります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。
失踪期間とは、生死不明の期間です。
普通失踪では、失踪期間が7年必要です。
特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。
死亡している可能性が非常に高いので、失踪期間は短い期間です。
特別失踪(危難失踪)では、失踪期間が1年で済みます。
失踪宣告がされるためには、失踪期間を満たす必要があります。
(2)失踪宣告する際に家庭裁判所の調査
失踪宣告がされると死亡の扱いがされるから、家庭裁判所は慎重に調査をします。
家庭裁判所の調査で、消息が判明することも少なくありません。
消息が判明したら、失踪宣告の申立ては却下されます。
(3)家庭裁判所から官報公告
家庭裁判所は調査を終えた後、官報公告を行います。
官報公告の内容は、行方不明者に対する届出の呼びかけです。
届出期間満了日は、次のとおりです。
・普通失踪 3か月以上
・特別失踪(危難失踪) 1か月以上
届出期間満了日までに、届出がないと失踪宣告がされます。
失踪宣告の申立てを行うと、直ちに失踪宣告が出ると期待してしまうかもしれません。
失踪宣告の申立てをしても失踪宣告がされるまで、1年程度かかるのが通常です。
②失踪宣告の申立人は限られている
(1)失踪宣告には申立てが必要
生死不明のまま一定期間継続していると、失踪宣告がされます。
自動で、失踪宣告がされることはありません。
長期間行方不明であっても、家族は帰りを待っていることがあるからです。
家族の心情に配慮して、失踪宣告は申立てが必要です。
(2)失踪宣告の申立人は利害関係人のみ
失踪宣告の申立人は、民法上、利害関係人と定められています。
利害関係人と定められているものの、法律上の利害関係人に限定されると考えられています。
単なる利害関係人は、申立人になることはできません。
法律上の利害関係人に限定される理由は、次のとおりです。
・失踪宣告は、死亡扱いと言う重大な効果があるため。
・失踪宣告の悪用や濫用を防止するため。
・本人の権利や利益を保護すべきだから。
法律上の具体的な利害関係がある人だけが申立人になることができます。
(3)心配しているだけでは申立てができない
失踪宣告がされると、重大な結果が発生します。
単なる友人や知り合いが心配しているだけでは、法律上の利害関係人に認められません。
感情だけで申立てを認めると、濫用のおそれがあるからです。
③死亡と見なされる日は自由に選べない
失踪宣告がされると、行方不明者は死亡と見なされます。
死亡と見なされる日に、相続が発生します。
死亡と見なされる日は、次の日です。
・普通失踪 生死不明から7年経過した日
・特別失踪(危難失踪) 危難が去った日
死亡と見なされる日は、法律で決められています。
死亡と見なされる日は、失踪宣告の申立日とは無関係です。
4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。
通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。
被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。
知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。
税金の専門家なども対応できないでしょう。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
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お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
失踪宣告の申立て前に知っておくべき注意点
1失踪宣告で死亡と見なされる
①家族のために失踪宣告
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高いことがあります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
行方不明が長期化すると、家族が困ります。
家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。
行方不明者の配偶者は、再婚することができません。
残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。
②失踪宣告には条件がある
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪選考がされると、死亡と見なされるという強い効果があります。
失踪宣告が認められるためには、次の条件があります。
(1)行方不明の人が生死不明であること
(2)生死不明のまま一定期間継続していること
③失踪宣告で相続が発生する
失踪宣告がされると、相続が発生します。
失踪宣告がされると、死亡と見なされるからです。
相続人になるはずの人が先に死亡したら、代襲相続が発生します。
失踪宣告で死亡と見なされても、代襲相続は発生します。
相続人が後に死亡したら、数次相続が発生します。
失踪宣告がされると、死亡と見なされる日に相続が発生します。
死亡と見なされる日は、自由に選ぶことができません。
失踪宣告で相続が発生すると、相続が複雑になります。
④失踪宣告で婚姻関係が終了する
失踪宣告がされると、婚姻関係が終了します。
失踪宣告がされると、死亡と見なされるからです。
失踪宣告がされた人の配偶者は、再婚することができます。
2失踪宣告の申立て前に知っておくべき注意点
①失踪宣告には時間がかかる
(1)失踪期間を満たす必要がある
失踪宣告には、2種類があります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。
失踪期間とは、生死不明の期間です。
普通失踪では、失踪期間が7年必要です。
特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。
死亡している可能性が非常に高いので、失踪期間は短い期間です。
特別失踪(危難失踪)では、失踪期間が1年で済みます。
失踪宣告がされるためには、失踪期間を満たす必要があります。
(2)失踪宣告する際に家庭裁判所の調査
失踪宣告がされると死亡の扱いがされるから、家庭裁判所は慎重に調査をします。
家庭裁判所は、次のような記録の照会をします。
・住民票の異動履歴
・戸籍の動き
・運転免許証の更新履歴
・雇用保険の履歴
・出入国の記録
行方不明者がどこかで生活している痕跡がないか、家庭裁判所が調査します。
家庭裁判所の調査で、消息が判明することも少なくありません。
消息が判明したら、失踪宣告の申立ては却下されます。
生死不明の状態が継続しているか、慎重に確認します。
(3)申立人や家族に照会
申立人や家族に対して、家庭裁判所が調査します。
調査方法は、次の方法のいずれかです。
・家庭裁判所から照会書が届く
・家庭裁判所から電話照会
・家庭裁判所に呼出して面談
家庭裁判所からは、申立ての経緯や最後に連絡が取れた日などが質問されます。
最後に連絡が取れた日などは、分からないことが多いでしょう。
分からないと答えても、差し支えありません。
(4)家庭裁判所から官報公告
家庭裁判所は調査を終えた後、官報公告を行います。
官報公告の内容は、行方不明者に対する届出の呼びかけです。
届出期間満了日は、次のとおりです。
・普通失踪 3か月以上
・特別失踪(危難失踪) 1か月以上
届出期間満了日までに、届出がないと失踪宣告がされます。
(5)申立てから失踪宣告がされるまでの期間
失踪宣告の申立てを行うと、直ちに失踪宣告が出ると期待してしまうかもしれません。
失踪宣告の申立てをしても失踪宣告がされるまで、1年程度かかるのが通常です。
失踪宣告の申立ては、慎重に運用されているからです。
(6)失踪宣告後は失踪届で戸籍に反映
失踪宣告の審判が確定した後に、市区町村役場に届出が必要です。
失踪届とは、失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出です。
提出期限は、失踪宣告の審判が確定してから10日以内です。
死亡したときに提出する死亡届とは、別の書類です。
失踪届は、多くの市区町村役場でホームページからダウンロードができます。
失踪届が受理されることで、失踪宣告がされたことが戸籍に記載されます。
②失踪宣告の申立人は限られている
(1)失踪宣告には申立てが必要
生死不明のまま一定期間継続していると、失踪宣告がされます。
自動で、失踪宣告がされることはありません。
長期間行方不明であっても、家族は帰りを待っていることがあるからです。
家族の心情に配慮して、失踪宣告は申立てが必要です。
(2)失踪宣告の申立人は利害関係人のみ
失踪宣告の申立人は、民法上、利害関係人と定められています。
利害関係人と定められているものの、法律上の利害関係人に限定されると考えられています。
単なる利害関係人は、申立人になることはできません。
法律上の利害関係人に限定される理由は、次のとおりです。
・失踪宣告は、死亡扱いと言う重大な効果があるため。
・失踪宣告の悪用や濫用を防止するため。
・本人の権利や利益を保護すべきだから。
法律上の具体的な利害関係がある人だけが申立人になることができます。
(3)心配しているだけでは申立てができない
失踪宣告がされると、重大な結果が発生します。
単なる友人や知り合いが心配しているだけでは、法律上の利害関係人に認められません。
感情だけで申立てを認めると、濫用のおそれがあるからです。
(4)役所や検察官は申立てができない
行方不明の人がいる場合、検察官が不在者財産管理人の申立てをすることができます。
不在者財産管理人とは、行方不明の人の財産を管理する人です。
失踪宣告の申立ては、役所や検察官が申立人になることができません。
財産管理と死亡扱いは、法的影響力の重さが大きく違います。
国家や自治体が職権で進める制度設計では、ありません。
行方不明者の帰りを待つ親族の気持ちを尊重する目的もあります。
③死亡と見なされる日に相続発生
(1)失踪宣告の申立日は死亡と見なされる日と無関係
失踪宣告がされると、行方不明者は死亡と見なされます。
死亡と見なされる日に、相続が発生します。
死亡と見なされる日は、次の日です。
・普通失踪 生死不明から7年経過した日
・特別失踪(危難失踪) 危難が去った日
死亡と見なされる日は、法律で決められています。
死亡と見なされる日は、失踪宣告の申立日とは無関係です。
(2)相続が複雑になる
死亡と見なされる日は、自由に決めることができません。
死亡と見なされる日によっては、代襲相続や数次相続が発生することがあります。
遺産分割協議に参加する人をよく確認する必要があります。
失踪宣告があると、相続が複雑になりがちです。
④行方不明者が帰ってきたら失踪宣告の取消
(1)失踪宣告は自動で取消されない
長期間行方不明であっても、新天地で元気に生きていることがあります。
失踪宣告がされても、本人は何も困らず元気に生きているかもしれません。
何らかの手続のために戸籍謄本などを取得すると、失踪宣告がされていることに気が付きます。
失踪宣告がされた人の生存が判明しても、自動で失踪宣告は取消されません。
失踪宣告がされた人の生存が判明したら、家庭裁判所に対して失踪宣告取消の申立てをします。
(2)受け取った財産は返還する
失踪宣告によって財産を受け取った人は、失踪宣告の取消で財産を返還する必要があります。
例えば、次の財産を受け取った場合、返還が必要です。
・生命保険の死亡保険金
・相続財産
・遺族年金
財産を受け取った人が行方不明の人が生きていることを知っていても知らなくても、返還義務があります。
返還する財産は、現に利益を受けている限度と考えられています。
現に利益を受けている限度とは、返還時点でその者の財産状態の中に残っている利得です。
例えば、受け取った財産を生活費として費消したら、生活費相当額の利益を受けていると言えます。
生活費相当額を返還する必要があります。
(3)第三者に渡った財産は取り返せない
財産を受け取った人は、自分の財産を処分することができます。
例えば、不動産を相続したら、第三者に売却することがあるでしょう。
財産を受け取った人と第三者の両方とも、行方不明者が生きていることは知らないでしょう。
失踪宣告取消前に第三者に売却した不動産は、取り返せません。
取消前に善意でなされた法律行為は、失踪宣告取消の影響を受けないからです。
失踪宣告の取消を受けた人は、相続人に対して現に利益を受けている限度で返還請求をすることができます。
3失踪宣告の申立ての方法
①申立てができる人
申立てができる人は、法律上の利害関係がある人です。
具体的には、次の人です。
・配偶者
・相続人
・受遺者
・不在者財産管理人
②申立先
行方不明者の住所地または居住地を管轄する家庭裁判所です。
家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで確認することができます。
③必要書類
失踪宣告の申立書に添付する書類は、次のとおりです。
・行方不明者の戸籍謄本
・行方不明者の住民票または戸籍の附票
・失踪を証する資料
・申立人の利害関係を証する資料
④費用
(1)手数料
失踪宣告の申立て手数料は、800円です。
申立書に収入印紙を貼り付けて納入します。
(2)連絡用の郵便切手
家庭裁判所が手続に使う郵便切手を予納します。
郵便切手の額面や枚数は、裁判所ごとに異なります。
(3)官報公告料
失踪宣告では、2回官報公告があります。
官報公告料は、4816円です。
家庭裁判所の指示があってから、納入します。
⑤失踪宣告の流れ
手順(1)失踪宣告の申立て
失踪宣告の申立書と必要書類を準備して、家庭裁判所に提出します。
窓口に出向いて提出しても郵送で提出しても、差し支えありません。
手順(2)家庭裁判所の調査
公的機関などに生活している痕跡がないか、家庭裁判所が確認します。
手順(3)官報公告
行方不明者に対して、届出るように官報で公告します。
普通失踪の場合、届出期間は3か月です。
手順(4)失踪宣告の審判
届出がなければ、失踪宣告の審判がされます。
異議がなければ、そのまま確定します。
手順(5)失踪届を市区町村役場に提出
失踪宣告の審判と確定証明書を添えて、市区町村役場に失踪届を提出します。
失踪届を提出すると、戸籍に反映します。
4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。
通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。
被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。
知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。
税金の専門家なども対応できないでしょう。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
連絡のつかない相続人への対処法
1遺産分割協議には相続人全員の合意が必要
①連絡がつかなくても遺産分割協議から除外できない
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
一部の相続人を含めずに合意しても、無効の合意です。
連絡がつかなくても、遺産分割協議から除外できません。
②疎遠な相続人を除外できない
相続人調査をすると、思いもよらない相続人が見つかることがあります。
遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要です。
疎遠な相続人を遺産分割協議から除外できません。
思いもよらない相続人であっても連絡がつかなくても、遺産分割協議から除外できません。
③多数決では決められない
遺産分割協議が成立しないと、相続手続が進められなくなります。
一部の相続人が反対しても、結論は変わらないと考えるかもしれません。
多数決で、遺産分割協議を成立させることはできません。
遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要だからです。
たった一人でも合意できない相続人がいると、遺産分割協議は成立しません。
無効の遺産分割協議で、相続手続を進めることはできません。
④相続手続を勝手に進めることはできない
相続人全員の合意がないまま、勝手に相続手続を進めることはできません。
一部の相続人を含めずに合意しても、無効の合意だからです。
勝手に相続手続を進めると、相続財産の使い込みに見えるでしょう。
深刻な相続トラブルに、発展します。
⑤遺産分割協議を先延ばししても解決しない
遺産分割協議が成立しないと、先延ばしをしたくなります。
先延ばしをしても、解決しないことがほとんどです。
先延ばしが長期化すると、相続人間の関係が悪化します。
相続人が疎遠になり、ますます非協力的になります。
先延ばしが長期化すると、法律関係が複雑化します。
元気だった相続人が死亡すると、関係者が増えますます合意がしにくくなります。
2 連絡のつかない相続人への対処法
①戸籍謄本を取得して相続人を確定
相続手続ではじめにすることは、相続人調査です。
だれが相続人になるのか、家族にとって分かっていることかもしれません。
相続手続先に対しては、客観的に証明する必要があります。
客観的に証明するとは、戸籍謄本を用意することです。
戸籍には、その人の身分事項がすべて記録されているからです。
戸籍謄本で身分事項を確認するから、思いもよらない相続人が見つかります。
まず戸籍謄本を取得して、相続人を確定します。
②戸籍の附票を取得して住所を調べる
思いもよらない相続人が見つかっても、連絡先が分からないことが多いでしょう。
相続人調査で相続人の戸籍謄本を取得するときに、一緒に戸籍の附票を請求します。
戸籍の附票とは、住所の異動が記録された書類です。
住民票は、住民票を置いている市区町村役場に請求します。
住所が分からないと、住民票は請求できません。
戸籍の附票は、本籍地の市区町村役場に請求します。
相続人調査をするから、本籍地は必ず判明します。
相続手続のため、相続人はだれでも戸籍の附票を請求することができます。
③手紙を書いて相続手続協力のお願い
相続人の住所が判明したら、手紙を書いて相続手続に協力してもらえるようにお願いします。
丁寧に言葉を選んで、先方の気分を害さないように配慮しましょう。
内容は、次の事項がいいでしょう。
・被相続人と手紙を送る人の関係
・被相続人が死亡した事実
・相続関係説明図
連絡先を書いて、連絡が欲しいとお願いします。
電話や面談で詳細な説明をすると、スムーズでしょう。
その気がなくても先方がいい印象を持たないと、その後の手続が難航します。
④相続人が見つからなくても相続手続先は困らない
遺産分割協議が成立しないと、相続人は困ります。
相続手続を進めることができなくなるからです。
遺産分割協議が成立しなくても、相続手続先は困りません。
遺産分割協議が成立しないから、相続手続に応じないだけです。
遺産分割協議が成立しなくても、ペナルティーが課されることはありません。
遺産分割協議が成立しないから、相続登記ができないかもしれません。
相続人申告登記で、ペナルティーを回避することができます。
遺産分割協議が成立しなくても、相続税申告をすることができます。
遺産分割協議が成立しないから、単に特例などが使えないに過ぎません。
⑤連絡が取れない不利益は相続人全員が負担
遺産分割協議が成立しないと、他の相続人から不満が出ることがあります。
相続人調査は、本来、相続人全員が協力して行うべきものです。
相続人と連絡がつかないことは、だれの責任ではありません。
相続人を探せなかったこと自体に、法的な責任はありません。
遺産分割協議が成立しないまま長期間経過すると、相続人全員に影響があります。
相続手続が進められない不利益は、相続人全員が負担すべき問題です。
相続人全員による協力で法的制度を使って、解決する問題です。
⑥相当な調査をしても連絡がつかない
連絡がつかない相続人であっても、合意は不可欠です。
連絡がつかないから、探さなくてもいいといったことはありません。
相当な調査をしても連絡がつかないなら、法的手続に進めるのが合理的です。
相当な調査とは、法的手続を進めることができる程度の調査です。
具体的には、次の順番で調査します。
(1)戸籍謄本と戸籍の附票を取得する
(2)住民票を取得
(3)書留郵便による通知・配達記録による通知
通常は、上記(1)~(3)を行えば、不足と言われることはありません。
事案によっては、現地調査をする必要があるでしょう。
家庭裁判所が手続を受け付けてくれる程度の調査をすれば充分です。
見つからないこと自体は、だれの責任でもありません。
3相続人に連絡がつかないときの法的手続
①連絡に応じないなら遺産分割調停の申立て
遺産分割調停とは、家庭裁判所の助力を得て相続人の合意形成を目指す手続です。
一部の相続人が他の相続人を相手方にとして、遺産分割調停の申立てができます。
連絡に応じない相続人に対して、家庭裁判所から呼出しをしてもらうことができます。
家庭裁判所の呼出しに、強制力はありません。
家庭裁判所の呼出しに応じないと、遺産分割調停でも合意をすることができなくなります。
遺産分割調停が成立しない場合、遺産分割審判に移行します。
遺産分割審判とは、家庭裁判所が遺産の分割方法を決定する手続です。
相続人間で話し合いがつかない場合、裁判所が客観的証拠に基づいて公平に判断します。
②行方不明なら不在者財産管理人選任の申立て
住民票や戸籍の附票を取得できても、郵便が送り返されることがあります。
住民票上の住所地に、住んでいないことがあるからです。
不在者財産管理人とは、行方不明者の財産管理をする人です。
行方不明の相続人に代わって、不在者財産管理人が遺産分割協議に参加します。
不在者財産管理人が遺産分割協議に参加すれば、有効に遺産分割協議を成立させることができます。
③長期間生死不明なら失踪宣告の申立て
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
たとえ死亡していなくても、失踪宣告で死亡と見なされます。
失踪宣告で死亡と見なされるから、失踪宣告を受けた人に相続が発生します。
失踪宣告を受けた人の相続人が遺産分割協議に参加します。
失踪宣告を受けた人の相続人が遺産分割協議に参加すれば、有効に遺産分割協議を成立させることができます。
4遺産分割協議を放置するデメリット
デメリット①預貯金が凍結されたまま
預貯金口座の持ち主が死亡すると、口座が凍結されます。
口座の凍結とは、口座取引の停止です。
預貯金の引出、引落、解約が停止されます。
遺産分割協議が成立するまで、凍結解除ができません。
遺産分割協議が成立しないまま放置すると、口座の預貯金を引き出せなくなります。
相続人の一人であっても、預貯金を引き出すことができません。
デメリット②相続登記ができない
不動産を相続したら、相続登記をする義務が課されました。
遺産分割協議が成立してから、相続登記をすることが一般的です。
3年以内に登記しないと、ペナルティーが課されるおそれがあります。
ペナルティーの内容は、10万円以下の過料です。
遺産分割協議を放置すると、相続登記の義務違反になるリスクが発生します。
デメリット③不動産を売却できない
相続が発生した後に、不動産を売却したいことがあります。
遺産分割協議を放置すると、相続人全員の共有のままです。
相続登記未了のまま、不動産を売却することは事実上できません。
相続登記が完了しないと、だれが相続したのか分からないからです。
デメリット④相続人が認知症になる
遺産分割協議を先延ばしするうちに、相続人が認知症になることがあります。
認知症などになると、物事のメリットデメリットを適切に判断できなくなります。
物事のメリットデメリットを適切に判断できないまま、自分で遺産分割協議はできません。
成年後見人の選任が必要になり、相続手続がさらに難しくなります。
5連絡がつかない相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続が発生した後、相続手続を進めたいのに住所が分からない相続人や行方不明の相続人がいて困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する人も少なくありません。
不在者財産管理人選任の申立てなど家庭裁判所に手続が必要になる場合などは、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した人や相続手続で不安がある方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
失踪宣告の申立人は法律上の利害関係人のみ
1失踪宣告で死亡と見なされる
①残された家族のため失踪宣告
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
②普通失踪と特別失踪(危難失踪)
失踪宣告には、2種類があります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。
死亡と見なされるという強い効果があります。
失踪宣告が認められるためには、次の条件があります。
(1)行方不明の人が生死不明であること
(2)生死不明のまま一定期間継続していること
普通失踪は、7年で死亡と見なされます。
特別失踪(危難失踪)は、1年で死亡と見なされます。
③死亡と見なされる日に死亡
失踪宣告は、家庭裁判所の審判です。
失踪宣告の審判が確定した後に、市区町村役場に届出が必要です。
失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出を失踪届と言います。
失踪届が受理されることで、失踪宣告がされたことが戸籍に記載されます。
普通失踪は行方不明になってから、7年経過した日に死亡と見なされます。
特別失踪(危難失踪)は危難が去ったときに、死亡と見なされます。
死亡と見なされる日は、家庭裁判所が判断します。
失踪宣告の審判日は、死亡日と無関係です。
死亡と見なされる日に、死亡したと扱われます。
2失踪宣告の申立人は法律上の利害関係人のみ
①利害関係人ではなく法律上の利害関係人に限定
失踪宣告の申立人は、民法上、利害関係人と定められています。
利害関係人と定められているものの、法律上の利害関係人に限定されると考えられています。
単なる利害関係人は、申立人になることはできません。
法律上の利害関係人に限定される理由は、次のとおりです。
・失踪宣告は、死亡扱いと言う重大な効果があるため。
・失踪宣告の悪用や濫用を防止するため。
・本人の権利や利益を保護すべきだから。
法律上の具体的な利害関係がある人だけが申立人になることができます。
②配偶者は法律上の利害関係人
(1)配偶者は常に相続人
行方不明者が死亡すると、配偶者は相続人になります。
行方不明者に財産があれば、財産を相続することができます。
(2)死亡により婚姻関係が消滅
行方不明者が死亡すると、配偶者は再婚することができます。
行方不明者が死亡すると、婚姻関係が消滅するからです。
単に再婚したいだけなら、失踪宣告をする必要がないかもしれません。
配偶者が3年以上生死不明である場合、離婚訴訟によって離婚ができるからです。
③相続人は法律上の利害関係人
(1)行方不明者が被相続人になるときの相続人
行方不明者が死亡すると、相続が発生します。
行方不明者に財産があれば、財産を相続することができます。
(2)行方不明者が共同相続人になるときの他の相続人
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が相続します。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
一部の相続人が生死不明になると、相続財産の分け方について話し合いができなくなります。
④後順位相続人は法律上の利害関係人ではない
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
子どもが相続人になるから、親などの直系尊属や兄弟姉妹は相続人になりません。
行方不明者が死亡しても、財産を取得することはありません。
後順位相続人は事実上の利害関係があったとしても、法律上の利害関係が認められません。
⑤相続人以外の親族は法律上の利害関係人ではない
相続人以外の親族は、法律上の利害関係人に該当しません。
行方不明者が死亡しても、財産を取得することはありません。
相続人以外の親族は事実上の利害関係があったとしても、法律上の利害関係が認められません。
⑥受遺者は法律上の利害関係人
受遺者とは、遺贈を受ける人です。
遺贈とは、遺言書で相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。
行方不明者が死亡すると、遺言書に効力が発生します。
遺言書に遺贈すると書いてあれば、財産を引き継ぐことができます。
失踪宣告の申立をする場合、受遺者であると証明する必要があります。
公正証書遺言を預かっている場合は、公正証書遺言で証明することができます。
封筒に入った自筆証書遺言や法務局保管の自筆証書遺言では、証明することができません。
受遺者と証明できないと、申立人と認められないでしょう。
⑦生命保険の死亡保険金の受取人は法律上の利害関係人
行方不明者に生命保険がかけてあった場合、死亡保険金が支払われます。
行方不明者が死亡すると、受取人は死亡保険金を受け取ることができます。
失踪宣告の申立をする場合、死亡保険金の受取人であると証明する必要があります。
生命保険の保険証書などを準備する必要があります。
⑧行方不明者の保証人は法律上の利害関係人
保証人とは、借金を肩代わりする人です。
借金を抱えたまま、債務者が長期間生死不明になることがあります。
債務者が返済を滞らせたまま生死不明になると、債権者は保証人に請求します。
保証人は肩代わりの約束をしているから、債権者からの請求を拒めません。
保証人は肩代わりをした後、債務者に請求することができます。
債権者からの請求を拒めない点と債務者に求償できる点に、法律上の利害関係があると考えられます。
⑨行方不明者の債権者は法律上の利害関係人ではない
行方不明者が死亡すると、債務は相続人に相続されます。
相続人に相続されても、債権自体に変化はありません。
債権者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
失踪宣告は、債権回収の便宜のための制度ではありません。
行方不明の債務者に財産があるのなら、債権者は不在者財産管理人選任の申立てをすることができます。
不在者財産管理人とは、行方不明の人の財産を管理する人です。
債権者は、行方不明者の財産から債権を回収する手段があります。
債権者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
⑩推定相続人の債権者は法律上の利害関係人ではない
行方不明者が死亡すると、行方不明者の財産は相続人に相続されます。
行方不明者の財産を相続したら、相続財産から借金の返済を期待するかもしれません。
相続財産を相続するか相続放棄するか、相続人が自由に決めます。
推定相続人の債権者があれこれ言うことではありません。
債権者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
⑪行方不明者の債務者は法律上の利害関係人ではない
行方不明者が死亡しても、債務者には影響がありません。
債権者が行方不明で弁済ができない場合、受領不能を理由に供託をすることができます。
債務者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
⑫不法行為加害者が法律上の利害関係人
不法行為加害者とは、故意または過失によって他人に損害を与えた人です。
例えば、交通事故の加害者は、典型的な不法行為加害者です。
交通事故で被害者が死亡した場合、近親者は固有の慰謝料を請求することができます。
近親者が行方不明者である場合、不法行為加害者は法律上の利害関係人と言えます。
近親者が交通事故の前に死亡したと見なされたら、近親者による固有の慰謝料を請求されないからです。
近親者による固有の慰謝料請求権の発生の有無が法律上の利害関係です。
⑬不在者財産管理人は法律上の利害関係人
不在者財産管理人は、行方不明者が帰ってくるまで財産管理を続けます。
行方不明者が死亡すると、不在者財産管理人の任務は終了します。
行方不明者の財産は、相続人が相続するからです。
不在者財産管理人は、行方不明者の金銭を法務局に供託することができます。
行方不明者の財産が金銭のみであれば、供託することで不在者財産管理人の任務終了になります。
わざわざ失踪宣告をする必要はないでしょう。
⑭不動産の共有者は法律上の利害関係人
不動産など共有物の管理の決定は、持分割合の過半数で決定します。
不動産など共有物の処分の決定は、共有者全員の同意が必要です。
共有者の一部に行方不明者がいると、管理や処分の決定が停滞します。
行方不明者が死亡すると、共有持分は相続人が相続します。
相続人が意思決定に参加するから、他の共有者の法的地位が安定します。
⑮事実婚・内縁の配偶者は法律上の利害関係人ではない
法律婚の配偶者は、法律上の利害関係人です。
事実婚・内縁の配偶者は、法律上の利害関係人ではありません。
婚姻関係や相続関係に、具体的な権利がないからです。
事実婚・内縁関係の人は、遺言書を作成していることがあります。
遺言書で遺贈を受ける人であれば、法律上の利害関係があります。
事実婚・内縁の配偶者で法律上の利害関係がなくとも、受遺者なら法律上の利害関係があります。
⑯単なる友人知人は法律上の利害関係人ではない
「心配だから」「困っているから」だけの第三者は、法律上の利害関係人ではありません。
感情的理由だけで法律上の利害関係がないと、失踪宣告の申立てをすることはできません。
⑰役所や検察官は申立てができない
不在者財産管理人選任の申立ては、検察官が申立人になることができます。
失踪宣告の申立ては、役所や検察官が申立人になることができません。
財産管理と死亡扱いは、法的影響力の重さが大きく違います。
国家や自治体が職権で進める制度設計ではありません。
行方不明者の帰りを待つ親族の気持ちを尊重する目的もあります。
3失踪宣告の申立人になれないときの現実的対処法
①利害関係人に申立てを依頼
自分が法律上の利害関係人でなくても、法律上の利害関係人に依頼することはできます。
法律上の利害関係人が失踪宣告の申立てをすれば、結果的に失踪宣告がされます。
②不在者財産管理人選任の申立てをする
不在者財産管理人選任の申立ては、申立てできる人が広く認められています。
不在者財産管理人選任の申立てをして、不在者財産管理人が失踪宣告の申立てをすることができる可能性があります。
不在者財産管理人選任の申立てでは、予納金を納める必要があります。
事件によっては、予納金が100万円程度かかることがあります。
③所在等不明共有者持分取得制度を利用
所在等不明共有者持分取得制度とは、行方不明の共有者の持分を買取ることができる制度です。
不動産の共有者が行方不明者である場合、失踪宣告や不在者財産管理人制度より使いやすいことがあります。
④家庭裁判所で法律相談はできない
家庭裁判所は、法律相談をする機関ではありません。
裁判所の管轄や必要書類の有無を相談することはできます。
4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。
通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。
被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。
知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。
税金の専門家なども対応できないでしょう。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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