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失踪宣告による相続で新たに相続人になる人

2026-10-07

1失踪宣告で死亡と見なされる

①残された家族のため失踪宣告

相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。

条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。

行方不明が長期化した場合、家族が困ります。

家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。

行方不明者の配偶者は、再婚することができません。

残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。

②失踪宣告の要件は長期間生死不明と申立て

長期間行方不明であっても、自動で失踪宣告がされることはありません。

失踪宣告は、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

役所や家庭裁判所が勝手に失踪宣告することはありません。

死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされる重大な効果があるからです。

失踪宣告が認められるためには、次の条件があります。

(1)行方不明の人が生死不明であること

(2)生死不明のまま一定期間継続していること

家族などの利害関係人が失踪宣告の申立てをして、上記条件を満たしたとき失踪宣告がされます。

失踪宣告の要件は、長期間生死不明と失踪宣告の申立てです。

③普通失踪と特別失踪(危難失踪)のちがい

失踪宣告には、2種類あります。

普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。

一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。

特別失踪(危難失踪)とは、「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。

普通失踪と特別失踪(危難失踪)で、失踪期間が異なります。

失踪期間とは、生死不明の期間です。

普通失踪の失踪期間は、7年です。

生死不明のまま7年以上経過したと認められる場合、家庭裁判所は失踪宣告をすることができます。

特別失踪(危難失踪) の失踪期間は、1年です。

生死不明のまま1年以上経過したと認められる場合、家庭裁判所は失踪宣告をすることができます。

④失踪宣告による法的な死亡日

(1)普通失踪は7年満了の日

普通失踪では、生死不明になってから7年間経過したときに死亡と見なされます。

普通失踪による法的な死亡日は、生死不明になってから7年満了した日です。

(2)特別失踪(危難失踪)は危難の去った日

特別失踪(危難失踪)では、危難の去った日に死亡と見なされます。

特別失踪(危難失踪) の失踪期間は、1年です。

生死不明になってから1年満了した日に、死亡と見なされるわけではありません。

特別失踪(危難失踪) による法的な死亡日は、危難の去った日です。

(3)失踪宣告の申立日は法的な死亡日ではない

失踪宣告を受けるためには、失踪宣告の申立てが必要です。

失踪宣告の申立てをした日は、法的な死亡日と無関係です。

(4)失踪宣告の審判が確定した日は法的な死亡日ではない

失踪宣告の条件を満たしている場合、家庭裁判所は失踪宣告の審判をします。

多くの場合、失踪期間を大幅に超えてから失踪宣告の申立てをします。

失踪宣告の審判があった日も失踪宣告の審判が確定した日も、法的な死亡日ではありません。

⑤帰ってきたら失踪宣告の取消

(1)生存が判明しても自動で失踪宣告は取消されない

長期間行方不明であっても、新天地で元気に生きていることがあります。

失踪宣告がされても、本人は何も困らず元気に生きているかもしれません。

何らかの手続のために戸籍謄本などを取得すると、失踪宣告がされていることに気が付きます。

失踪宣告がされた人の生存が判明しても、自動で失踪宣告は取消されません。

失踪宣告がされた人の生存が判明したら、家庭裁判所に対して失踪宣告取消の申立てをします。

失踪宣告が取消されると、死亡扱いもなくなります。

(2)失踪宣告取消で財産は返還

失踪宣告によって財産を受け取った人は、失踪宣告の取消で財産を返還する必要があります。

例えば、次の財産を受け取った場合、返還が必要です。

・生命保険の死亡保険金

・相続財産

・遺族年金

財産を受け取った人が行方不明の人が生きていることを知っていても知らなくても、返還義務があります。

返還する財産は、現に利益を受けている限度と考えられています。

現に利益を受けている限度とは、返還時点でその者の財産状態の中に残っている利得です。

例えば、受け取った財産を生活費として費消したら、生活費相当額の利益を受けていると言えます。

生活費相当額を返還する必要があります。

2失踪宣告による相続で新たに相続人になる人

①死亡と見なされる日に相続発生

失踪宣告を受けると、死亡と見なされます。

死亡と見なされる日に、相続が発生します。

失踪宣告で死亡と見なされる場合、行方不明になってから長期間経過していることがほとんどです。

死亡と見なされる日は、家族の都合で決めることはできません。

死亡と見なされる日は、事実に基づいて家庭裁判所が認定します。

死亡と見なされる日は、相続人に重大な影響があるからです。

死亡と見なされる日を基準に、相続人を確認します。

失踪宣告による相続は、相続人確認が重要です。

②失踪宣告を受けた人が共同相続人のひとり

(1)代襲相続で新たに相続人になる

相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡した場合、代襲相続が発生します。

失踪宣告で死亡と見なされた日が被相続人の死亡日より前である場合、代襲相続が発生します。

代襲相続とは、相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したときに、相続人になるはずだった人の子どもや孫が相続することです。

相続人になるはずだった人の配偶者は、代襲相続人になりません。

失踪宣告が確定した後、被相続人の相続では代襲相続人が相続手続に参加します。

失踪宣告の前後で家族が死亡した場合、相続人の確認が重要です。

失踪宣告による相続で、新たに代襲相続人が相続人になります。

(2)数次相続で新たに相続人になる

相続が発生したときに元気だった相続人が後に死亡した場合、数次相続が発生します。

失踪宣告で死亡と見なされた日が被相続人の死亡日より後である場合、数次相続が発生します。

数次相続とは、相続が発生した時点で元気だった相続人が後に死亡したため、元気だった相続人の相続人が相続することです。

元気だった相続人の配偶者は、相続人になります。

失踪宣告が確定した後、数次相続人が相続手続に参加します。

失踪宣告の前後で家族が死亡した場合、相続人の確認が重要です。

失踪宣告による相続で、新たに数次相続人が相続人になります。

(3)次順位相続人が新たに相続人になる

相続人になる人は、法律で決められています。

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

唯一の子どもが長期間行方不明で、失踪宣告を受けることがあります。

相続人になるはずだった子どもが被相続人より先に死亡した場合、代襲相続が発生します。

相続人になるはずだった子どもに子どもや孫がいない場合、代襲相続はできません。

相続人になるはずだった唯一の子どもが先に死亡したとみなされた場合、子どもがいない場合になります。

相続人になるはずだった唯一の子どもに配偶者がいても、配偶者は相続人になりません。

被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続人になります。

親などの直系尊属が先に死亡している場合、被相続人の兄弟姉妹が相続人になります。

失踪宣告が確定した後、次順位相続人が相続手続に参加します。

失踪宣告の前後で家族が死亡した場合、相続人の確認が重要です。

失踪宣告による相続で、新たに次順位相続人が相続人になります。

③失踪宣告を受けた人が被相続人になる

(1)代襲相続で新たに相続人になる

相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡した場合、代襲相続が発生します。

失踪宣告で死亡と見なされた日が相続人になるはずだった人の死亡日より後である場合、代襲相続が発生します。

失踪宣告が確定した後、失踪宣告を受けた人の相続では代襲相続人が相続手続に参加します。

失踪宣告の前後で家族が死亡した場合、相続人の確認が重要です。

失踪宣告による相続で、新たに代襲相続人が相続人になります。

(2)数次相続で新たに相続人になる

相続が発生したときに元気だった相続人が後に死亡した場合、数次相続が発生します。

失踪宣告で死亡と見なされた日が相続人になるはずだった人の死亡日より前である場合、数次相続が発生します。

失踪宣告が確定した後、失踪宣告を受けた人の相続では数次相続人が相続手続に参加します。

失踪宣告の前後で家族が死亡した場合、相続人の確認が重要です。

失踪宣告による相続で、新たに数次相続人が相続人になります。

(3)次順位相続人が新たに相続人になる

相続人になる人は、法律で決められています。

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

失踪宣告が確定した時点で、失踪宣告を受けた人の唯一の子どもが死亡していることがあります。

相続人になる人は、死亡と見なされる日を基準に判断します。

失踪宣告を受けた人の死亡と見なされる日と子どもが死亡した日を確認します。

唯一の子どもが死亡した後に失踪宣告を受けた人が死亡と見なされた場合、代襲相続が発生します。

唯一の子どもに子どもや孫がいない場合、代襲相続はできません。

相続人になるはずだった唯一の子どもが先に死亡した場合、子どもがいない場合になります。

相続人になるはずだった唯一の子どもに配偶者がいても、配偶者は相続人になりません。

被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続人になります。

親などの直系尊属が先に死亡している場合、被相続人の兄弟姉妹が相続人になります。

失踪宣告が確定した後、次順位相続人が相続手続に参加します。

失踪宣告による相続で、新たに次順位相続人が相続人になります。

3生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。

通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

突然相続が起きたときの初動対応

2026-09-23

1 相続手続の全体像

①相続人全員を確認する

相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。

相続人になる人は、法律で決められています。

戸籍謄本を取得して、相続人全員を確認します。

戸籍謄本には、その人に身分事項がすべて記録されているからです。

相続人が分からないと、適切に相続手続を進められなくなります。

相続人全員を確認するためには、戸籍謄本が必要です。

②遺言書の有無を確認する

被相続人が生前に、遺言書を作成していることがあります。

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

遺言書があれば、遺言書の内容どおりに財産を引き継ぐことができます。

遺言書を作成する場合、自筆証書遺言か公正証書遺言を作成することがほとんどです。

自筆証書遺言は、自分で書いて作る遺言書です。

自宅などで保管する方法と法務局に提出して保管してもらう方法があります。

自宅などで遺言書を探し、法務局保管制度を利用しているか確認することができます。

自宅などで見つかった自筆証書遺言は、勝手に開封することはできません。

家庭裁判所に提出して、検認手続を受ける必要があるからです。

公正証書遺言は、遺言内容を公証人に伝え公証人が作成する遺言書です。

公正証書遺言を作成したら、遺言書原本は公証役場で厳重保管されます。

相続人は、公証役場で公正証書遺言の有無を確認することができます。

③相続財産を調査する

被相続人の財産は、原則として相続人が相続します。

相続財産には、プラスの財産とマイナスの財産が含まれます。

相続人は、被相続人のプラスの財産とマイナスの財産の両方を引き継ぎます。

相続財産を漏らさないようにするため、慎重に調査します。

④相続を単純承認するか相続放棄をするか判断する

相続人は、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。

家庭裁判所に手続をしないで、相続放棄をすることはできません。

家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

相続財産の状況によって単純承認するか相続放棄をするか判断するなら、相続財産を調査する必要があります。

相続財産の状況にかかわらず相続放棄を希望するなら、相続財産を調査する必要はありません。

相続放棄をする意思が重視されるのであって、相続財産の状況は重視されないからです。

相続放棄をするか判断できる程度に、相続財産調査をすれば問題はありません。

例えば、わずかなプラスの財産と莫大なマイナスの財産がある場合、莫大なマイナスの財産があると分かれば判断できます。

どこにいくらの借金があるのか、詳細に調査する必要はありません。

⑤遺産分割協議をする

遺言書がなければ、相続財産は相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。

一部の相続人だけで、遺産分割協議を成立させることはできません。

多数決で、遺産分割協議を成立させることはできません。

遺産分割協議を成立させるには、相続人全員の合意が必要です。

⑥相続手続をする

遺言書がある場合、遺言書の内容どおりに財産を引き継ぎます。

遺産分割協議を成立させた場合、相続人全員の合意どおりに財産を引き継ぎます。

相続財産を引き継ぐため、相続手続が必要です。

被相続人が不動産を保有していた場合、法務局に対して相続登記をします。

相続登記をするときは、法務局のルールに従って手続をします。

被相続人が預貯金口座を持っていた場合、各金融機関に対して口座凍結解除をします。

口座凍結解除をするときは、各金融機関のルールに従って手続をします。

相続手続先によって、相続手続のルールは異なります。

2突然相続が起きたときの初動対応

①各相続人が自分で判断すること

相続手続は、各相続人が自分で判断する必要があることと他の人に依頼できることがあります。

自分で判断する必要があることは、家族であっても他人まかせにできません。

自分で判断する必要があること以外の事務作業は、他の人に依頼することができます。

他人まかせにできないことは、次のとおりです。

・相続を単純承認するか相続放棄をするか判断する

・相続財産の分け方を決定する

②相続手続は分担して進める

相続手続をするためには、手間と時間がかかります。

他人まかせにできないこと以外の事務作業は、分担することができます。

相続人全員で、手間と時間を分担することができます。

事務作業は、司法書士などの専門家に依頼することができます。

③相続の費用負担と事務負担を集中させない

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定することができます。

相続手続をするためには、手間と時間がかかります。

一部の相続人が多くの相続手続を担当すると、その人に事務負担が集中します。

受け取る財産を平等にしたのに事務負担が多大であるとなると、不満を覚えるでしょう。

一部の相続人に事務負担を押し付けると、相続トラブルに発展するおそれがあります。

事務負担を考慮して相続財産の分け方を決めた場合、相続トラブルを回避しやすくなります。

司法書士などの専門家に相続手続のサポートを依頼すると、費用がかかります。

一部の相続人に費用負担を押し付けると、相続トラブルに発展するおそれがあります。

相続手続のサポートを依頼したときの費用をどのように負担するのか、決めておくことが重要です。

例えば、相続財産には銀行などの預貯金があることが多いでしょう。

相続手続のための費用は、相続財産から支出する合意をすることができます。

相続手続のための費用を支出したうえで、残りを分ける合意をすることができます。

各相続人が直接費用を支出するより、相続財産から支出する方が合意しやすいでしょう。

④相続放棄には3か月の期限がある

(1)相続放棄3か月のスタートは知ってから

相続放棄には、期限があります。

相続があったことを知ってから、3か月です。

「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知ってから、と考えられています。

相続財産が全くないと信じたことに相当の理由がある場合、相続財産の存在を知ってから3か月がスタートすると考えることができます。

相続放棄の期限3か月は、相続を単純承認するか相続放棄をするか判断する期間です。

被相続人が死亡してから3か月以上経過しても、相続があったことを知ってから3か月経過していないことがあります。

相続があったことを知ってから3か月以内であれば、相続放棄をすることがあります。

(2)相続放棄は撤回できない

相続があったことを知ってから3か月経過すると、相続放棄はできなくなります。

相続放棄の期限3か月は、相続を単純承認するか相続放棄をするか判断するための期間です。

いったん相続放棄をすると、相続することはできません。

相続放棄をしたのに新たなプラスの財産が見つかっても、相続放棄を撤回することはできません。

相続放棄の期限3か月以内であっても、相続放棄を撤回することはできません。

(3)相続財産を利用処分すると相続放棄ができなくなる

家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

相続人でないから、相続財産を利用処分することはできません。

相続財産を利用処分することは、相続人を前提とする行為です。

相続財産を利用処分すると、相続放棄ができなくなります。

相続財産を利用処分すると、単純承認と見なされるからです。

⑤遺産分割をして相続手続

(1)遺言書があれば遺言書の内容どおりに引き継ぐことができる

遺言書を作成して、どの財産をだれに引き継ぐか決めておくことができます。

遺言書があれば、遺言書の内容どおりに財産を引き継ぐことができます。

相続手続をする場合、相続手続先に遺言書を提出します。

(2)遺言執行者に相続手続はおまかせできる

遺言書を作成するだけで、意味がありません。

遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。

遺言執行者は、遺言書で指名することができます。

遺言執行者がいると、遺言書の内容を実現してもらうことができます。

遺言執行者がいると、相続人は手や口を出すことができないからです。

善意であっても、手や口を出すと妨害行為に見えることがあります。

遺言執行者がいると、手間と時間がかかる相続手続をおまかせすることができます。

遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人だからです。

(3)遺言書がなければ遺産分割協議

遺言書がなければ、相続人全員で遺産分割協議をします。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

相続財産の分け方は、相続人全員が自分で判断する必要があります。

相続人全員による合意がまとまったら、合意内容は遺産分割協議書に取りまとめます。

遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。

遺産分割協議書を作成することは、司法書士などの専門家に任せることができます。

相続財産の分け方を決定することは、各相続人が自分で判断します。

相続財産の分け方を決定することは、他人まかせにすることができません。

相続財産の分け方を決定した後、合意内容を伝えて専門家に書面を作ってもらうことは割とよくあることです。

3相続人調査を司法書士に依頼するメリット

本籍地の変更や国による戸籍の作り直し(改製)で多くの方は、何通もの戸籍を渡り歩いています。

古い戸籍は、現在と形式が違っていて読みにくいものです。

古い戸籍は、手書きの達筆な崩し字で書いてあって分かりにくいでしょう。

慣れないと、戸籍集めはタイヘンです。

本籍地を何度も変更している方や結婚、離婚、養子縁組、離縁を何度もしている方は、戸籍をたくさん渡り歩いています。

戸籍を集めるだけで、膨大な手間と時間がかかります。

役所や法務局の手続では、通常、戸籍謄本や住民票の期限は問われません。

銀行預金の解約など銀行の手続では、銀行独自で期限を設けている場合があります。

集めた戸籍謄本や住民票を手続後、返却してくれる場合、返却してくれない場合があります。

期限があって、かつ、返却してくれるところから優先して手続するといいでしょう。

集めた戸籍謄本や住民票を返却してくれないところをはじめに手続すると、集めた戸籍謄本や住民票の集め直しになるからです。

段取りよく要領よく手続するには、ちょっとしたコツがいります。

仕事や家事で忙しい方や高齢、療養中などで手続が難しい方は、手続きを丸ごとおまかせすることができます。

家族にお世話が必要な方がいて、そばを離れられない方からの相談もお受けしております。

集めてみたけど、途中で挫折したことがあるでしょう。

全部集めたと思ったのに、金融機関や役所からダメ出しされることがあります。

このような場合、司法書士が目を通して、不足分を取り寄せします。

相続人調査でお困りのことがあれば、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

平日の昼間に役所にお出かけになって準備するのは負担が大きいものです。

戸籍謄本や住民票は、郵便による取り寄せもできます。

書類の不備などによる問い合わせは、市区町村役場の業務時間中の対応が必要になります。

負担は、軽いとは言えません。

戸籍謄本や住民票の取り寄せも、司法書士は代行します。

相続人調査でお困りの方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

連絡無視の相続人に不在者財産管理人は使えない

2026-09-16

1連絡無視の相続人がいると相続手続が進まない

①遺産分割協議成立には相続人全員の合意が必要

相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産になります。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。

相続人全員の合意がないと、遺産分割協議は成立しません。

一部の相続人を含めずに合意しても、無効の合意です。

連絡無視の相続人がいると、遺産分割協議が成立させられなくなります。

遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要です。

②他の相続人が勝手に相続放棄をさせられない

相続人は、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

相続放棄を希望する場合、相続人本人が家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。

家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

相続人から除外するため、他の相続人が勝手に相続放棄をさせることは許されません。

相続放棄は、相続人本人が手続をします。

連絡無視の相続人がいても、勝手に相続放棄をさせることはできません。

③不在者財産管理人は行方不明者の財産を守る人

不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を管理する人です。

行方不明者の財産を守るため、家庭裁判所が選任します。

不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理をすることはできません。

家庭裁判所は、行方不明者に不利益な財産管理を許可しません。

不在者財産管理人制度は、行方不明者の財産を守る制度だからです。

④不在者財産管理人は行方不明者の代理人

相続人の中に行方不明の人がいると、とても困ります。

相続手続は、相続人全員の協力が必要だからです。

遺産分割協議は、相続人全員の合意がないと成立しません。

相続人が行方不明である場合、家庭裁判所に不在者財産管理人を選任してもらうことができます。

不在者財産管理人は、行方不明者の代理人です。

行方不明の相続人の代わって、遺産分割協議に参加することができます。

不在者財産管理人と他の相続人全員の合意で、遺産分割協議を成立させることができます。

行方不明の相続人の相続人がいても、相続手続を進めることができます。

2連絡無視の相続人に不在者財産管理人は使えない

①不在者に対して不在者財産管理人を選任できる

(1)不在者財産管理人を選任する条件がある

不在者財産管理人は、家庭裁判所が選任します。

不在者財産管理人を選任する条件を満たしたときだけ、家庭裁判所は不在者財産管理人を選任することができます。

家庭裁判所が不在者財産管理人を選任する条件は、次のとおりです。

・行方不明者が不在者であること

・行方不明者が財産管理人を置いていないこと

・利害関係人から不在者財産管理人選任の申立てがあること

上記条件をすべて満たしているとき、家庭裁判所は不在者財産管理人を選任することができます。

家庭裁判所は、家族の希望をかなえる機関ではありません。

家族が不在者財産管理人を選任してほしいと希望しても、言いなりになることはありません。

不在者財産管理人選任の条件を満たしている必要があるからです。

条件を満たしていないと、不在者財産管理人は選任されません。

家庭裁判所が不在者財産管理人を選任するためには、民法の要件を満たしている必要があります。

(2)不在者とは住所居所を離れ容易に戻る見込みがない人

行方不明者が不在者である場合、家庭裁判所は不在者財産管理人を選任することができます。

不在者とは、住所や居所を離れ容易に戻る見込みがない人です。

住所や居所を離れ容易に戻る見込みがない人は、所在不明の人です。

住所や居所を離れ容易に戻る見込みがない人は、連絡不能の人です。

家庭裁判所は、所在不明で連絡不能の人に不在者財産管理人を選任することができます。

(3)客観的に所在不明で連絡不能であることが重要

家庭裁判所が不在者財産管理人を選任するためには、客観的に所在不明で連絡不能であることが重要です。

主観的に所在不明で連絡不能と主張するだけでは、家庭裁判所は不在者と認めません。

不在者財産管理人選任の申立てには、不在の事実を証する資料を添付します。

不在の事実を証する資料として、次の資料を提出することが一般的です。

・職権消除された住民票や戸籍の附票

・行方不明者届受理証明書

・「あて所に尋ねあたりません」で返戻された郵便物

・金融機関等の取引状況資料

・学校職場などの証明書

(4)消息が判明したら不在者財産管理人を選任できない

不在の事実を証する資料を参考に、家庭裁判所は補充調査をします。

家族などが調査をする場合、公的機関や医療機関は個人情報を盾にして答えてくれません。

家庭裁判所が調査をする場合、公的機関や医療機関は照会に応じます。

家族が行方不明者を探せなくても、家庭裁判所の調査で見つかることがあります。

消息が判明した場合、不在者ではありません。

行方不明者の消息が見つかったら、不在者財産管理人は選任されません。

②郵便が届く相続人は連絡不能ではない

遺産分割協議のため、相続人全員に連絡を取ります。

相続人の中には、応答がないことがあります。

応答がない相続人は、連絡不能とは言えません。

郵便が届く相続人は、連絡できる相続人だからです。

住民票上の住所地に住んでいない場合、郵便物が転送されることがあります。

本人の届出に基づいて、郵便物は転送されるはずです。

住民票上の住所地に住んでいなくても、転送先で郵便物を受け取っている可能性が高いでしょう。

郵便物を受け取っているなら、連絡できると判断されます。

郵便物が実家などに届いているだけで本人は行方不明で郵便物を受け取っていないケースでは、不在者と判断する余地があります。

③応答しないだけでは不在者ではない

相続手続に協力してほしいと手紙を書いたのに、返事がないことがあります。

単に返事がないだけで、不在者と判断することはできません。

連絡を取りたくないだけで、不在者と判断することはできません。

疎遠で返事をしたくないだけでは、不在者ではありません。

所在不明でないから、不在者財産管理人は選任されません。

連絡を無視する相続人であっても、不在者財産管理人は選任されません。

④家族の希望があっても不在者財産管理人を選任できない

不在者財産管理人制度は、行方不明者の財産を守る制度です。

行方不明者でない人に、不在者財産管理人制度を利用することはできません。

不在者財産管理人制度は、家族の希望をかなえる制度ではないからです。

家庭裁判所は、家族の希望をかなえる機関ではありません。

たとえ家族が希望しても、行方不明者でない人に不在者財産管理人を選任することはできません。

3連絡無視の相続人がいるときの選択肢

①遺産分割調停で家庭裁判所から呼出してもらう

連絡を無視する相続人であっても、相続人から除外することはできません。

連絡を拒否する相続人であっても、相続人から除外することはできません。

遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要です。

相続人だけで話し合いができない場合、家庭裁判所の助力を得ることができます。

遺産分割調停とは、家庭裁判所の助力を得て相続人全員の合意を目指す手続です。

他の相続人からの連絡を無視する相続人であっても、家庭裁判所からの連絡には応じることがあります。

家庭裁判所からの呼び出しに応じないと、家庭裁判所の心証を悪くします。

家庭裁判所からの連絡を無視するメリットは、ほとんどありません。

②遺産分割審判へ移行

家庭裁判所からの連絡を無視すると、遺産分割調停が成立しなくなります。

遺産分割調停がまとまらない場合、遺産分割審判に移行します。

遺産分割審判とは、裁判所が遺産分割の方法を判断する手続です。

遺産分割審判では、相続人全員の合意は不要です。

裁判所がそれぞれの相続人の意見や相続財産の状況を考慮して、最終的な判断をします。

③10年以上経過で持分取得制度と持分譲渡制度

持分取得制度は、一部の相続人が行方不明であるときに他の相続人が持分を取得する制度です。

持分譲渡制度は、一部の相続人が行方不明であるときに不動産全体を第三者に譲渡する制度です。

裁判所の関与のもと、持分取得制度と持分譲渡制度を利用することができます。

遺産分割協議ができないまま10年以上経過した場合、行方不明の相続人の持分を取得することができます。

相続人による遺産分割協議の機会を保障するためです。

4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続手続で必要な戸籍謄本の取得方法

2026-09-03

1相続人調査の重要性

①相続人になる人は法律で決まっている

相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。

だれが相続人になるかについては、民法で決められています。

相続人になる人は、次のとおりです。

(2)~(4)の場合、先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になれません。

(1)配偶者は必ず相続人になる

(2)被相続人に子どもがいる場合、子ども

(3)被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属

(4)被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹

②相続人は戸籍謄本で証明

相続人になる人は、法律で決まっています。

家族にとって、だれが相続人になるか当然のことと考えているでしょう。

相続人になる人は、戸籍謄本で客観的に証明する必要があります。

相続人は、戸籍謄本で証明します。

③相続人調査が重要な理由

相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が相続します。

相続財産は、相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

相続財産の分け方について相続人全員でする話合いを遺産分割協議と言います。

一部の相続人を含めずに遺産分割協議をしても、無効です。

相続人調査をしていないと、遺産分割協議が無効になるおそれがあります。

無効の遺産分割協議で、相続手続をすることはできません。

相続人調査をすると、ときには思いもよらない相続人が見つかることがあります。

思いもよらない相続人が見つかれば、遺産分割協議に参加してもらう必要があります。

思いもよらない相続人がいないことを証明するため、戸籍謄本は必要です。

有効な遺産分割協議のため、相続人調査は重要です。

2相続手続で必要な戸籍謄本

①被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

被相続人の子どもは、全員が平等に相続人です。

被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を確認すると、子ども全員を確認することができます。

被相続人に子どもがいない場合、被相続人の戸籍に記載されていないはずです。

相続が発生したら、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本が欠かせません。

②相続人全員の現在戸籍

相続人になる人は、相続が発生した時点で生きている人のみです。

相続が発生した時点で生きていたことを証明するため、相続人全員の現在戸籍を取得します。

1通の戸籍に複数の相続人が記載されていることがあります。

同じ戸籍謄本を複数取得する必要は、ありません。

例えば、被相続人の死亡時の戸籍謄本を取得すると、被相続人の配偶者が記載されているでしょう。

死亡時の戸籍謄本1通あれば、相続人である配偶者の現在戸籍として使うことができます。

③戸籍抄本より戸籍謄本

戸籍抄本とは、戸籍の内容の一部を証明した書類です。

戸籍謄本とは、戸籍の内容の全部を証明した書類です。

相続手続では、戸籍抄本より戸籍謄本を取得するのがおすすめです。

戸籍抄本と戸籍謄本で、発行手数料にちがいはありません。

わざわざ戸籍抄本を取得すると、戸籍謄本1通で済むのに複数取得する必要があります。

単純に、手間と費用が余計にかかります。

戸籍抄本より戸籍謄本取得がおすすめです。

3相続手続で必要な戸籍謄本の取得方法

①直系血族の戸籍謄本は広域交付の対象

相続が発生したら、相続人は相続手続をします。

相続手続の最初の難関は、相続人調査です。

親が亡くなった場合、死亡した親の出生から死亡までの連続した戸籍謄本をすべて用意する必要があります。

親の戸籍謄本は、広域交付で取得することができます。

直系血族の戸籍謄本は、広域交付の対象だからです。

戸籍謄本の広域交付とは、本籍地の市区町村役場以外の市区町村役場で戸籍謄本を取得する制度です。

例えば、本籍地が名古屋市以外の人が名古屋市内の各区役所で、戸籍謄本を取得することができます。

出生から死亡までの連続した戸籍謄本をすべて近隣の市区町村役場で取得することができます。

親の本籍地でなくても近隣の市区町村役場に出向いて取得することができるので、とても便利です。

直系血族の戸籍謄本は、広域交付の対象です。

②本籍が分からないときは本籍地入り住民票を取得

多くの場合住所は、知っているでしょう。

住民票を取得すると、本籍地を知ることができます。

住民票に本籍地を記載してもらうことができるからです。

普段目にする住民票は、本籍地が記載されていないかもしれません。

住民票を請求する場合、何も言わないと本籍地は記載省略になります。

亡くなった人の住民票は、相続人が取得することができます。

本籍地入りの住民票を請求すると、亡くなった人の本籍地を調べることができます。

③本人確認書類を提示して請求

戸籍には、その人の身分事項が記録されています。

身分事項とは、結婚や離婚、養子縁組や離縁、認知などの事項です。

身分事項は、その人のプライベートな事柄です。

第三者がみだりに戸籍謄本を取得することは、許されません。

戸籍に記録された個人情報を保護するため、本人確認が行われます。

本人確認書類を提示して、戸籍謄本を請求します。

本人確認書類として、次の書類を提示します。

・運転免許証

・マイナンバーカード

・パスポート

・国又は地方公共団体の機関が発行した身分証明書

④広域交付対象外の戸籍謄本は郵送で請求できる

広域交付を利用できない場合、本籍地の市区町村役場に請求します。

本籍地の市区町村役場が遠方である場合、郵送で請求することができます。

多くの人は、たくさんの戸籍を渡り歩いています。

複数の本籍地があることが多いでしょう。

それぞれの市区町村役場に、戸籍謄本を請求する必要があります。

広域交付ができない場合、本籍地の市区町村役場へ請求する必要があります。

広域交付対象外の戸籍謄本は、郵送で請求できます。

⑤戸籍謄本の郵送請求で定額小為替

戸籍謄本や戸籍の附票を請求する場合、市区町村役場に発行手数料を払う必要があります。

窓口請求をする場合、その場で現金や電子マネーで支払うことができます。

戸籍謄本や戸籍の附票を郵送請求する場合、発行手数料は定額小為替で納入します。

定額小為替は、「ていがくこがわせ」と読みます。

現金は、普通郵便で送ることができません。

現金封筒を送る場合、書留料金が追加でかかります。

定額小為替は、普通郵便で送ることができます。

定額小為替は、郵便局の貯金窓口で購入することができます。

戸籍謄本や戸籍の附票を郵送請求する場合、一緒に定額小為替を送ります。

⑥司法書士などに依頼して代理請求

広域交付を利用できるのは、請求人が窓口まで出向いて請求するときのみです。

市区町村役場は、平日の昼間のみ業務を行っています。

仕事や家事で忙しい人にとって、平日の昼間に時間を作るのは難しいでしょう。

代理人に依頼して、戸籍謄本を取得することができます。

代理人を立てて戸籍謄本を取得する場合、広域交付を利用することはできません。

司法書士などに依頼して、戸籍謄本を取得してもらうことができます。

⑦1通取得して法定相続情報一覧図

戸籍謄本は、たくさんの相続手続先に提出します。

市区町村役場で発行された戸籍謄本をそのまま提出します。

相続手続先がたくさんあると、発行手数料もかさむでしょう。

戸籍謄本を1通だけ取得して、法定相続情報一覧図を発行してもらうことができます。

法定相続情報一覧図とは、被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのか一目で分かるように家系図のように取りまとめた書類です。

たくさんの戸籍謄本を読み解くのは、相続手続先にとっても負担の重い事務です。

たくさんの戸籍謄本と家系図を法務局に提出して、内容を点検してもらうことができます。

内容に問題がなかったら、地模様の入った専用紙に認証文を付けて印刷して、交付してくれます。

法定相続情報一覧図は法務局が点検しているから、たくさんの戸籍謄本を提出したのと同じ取り扱いを受けることができます。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書に、必要枚数を書く欄があります。

複数枚の法定相続情報一覧図を発行してもらうことができます。

戸籍謄本を1通取得して、法定相続情報一覧図を発行してもらうことができます。

⑧戸籍謄本を取得する費用と時間

戸籍謄本を取得するために、市区町村役場に手数料を支払う必要があります。

現在戸籍は、1通450円です。

除籍謄本や改製戸籍謄本は、1通750円です。

郵送で請求する場合、往復の郵便料がかかります。

レターパックライトで送る場合、1通430円です。

定額小為替の発行手数料は、1通200円です。

郵送で請求する場合、発送してから届くまで10日ほどかかります。

届いた戸籍謄本を読み解いて、次の本籍を確認します。

複数の戸籍謄本を取り寄せるから、相応に時間がかかります。

4戸籍謄本を取得するときの注意点

注意①相続手続先の独自ルールで戸籍謄本に有効期限

戸籍謄本に「有効期限〇年〇月〇日まで」と記載されることはありません。

戸籍謄本は、その時点での戸籍の内容を証明した書類だからです。

相続登記で戸籍謄本を提出する場合、古い戸籍謄本を提出することができます。

相続税申告で戸籍謄本を提出する場合、古い戸籍謄本を提出することができます。

口座凍結解除で戸籍謄本を提出する場合、各金融機関のルールに従います。

多くは、発行後6か月以内や発行後3か月以内の書類が必要になるでしょう。

戸籍謄本の注意点1つ目は、相続手続先の独自ルールで戸籍謄本に有効期限が決められていることです。

注意②戸籍謄本のコピーで相続手続ができない

相続手続で戸籍謄本を提出する場合、市区町村役場で発行された戸籍謄本をそのまま提出します。

戸籍謄本のコピーで相続手続を進めることはできないでしょう。

戸籍謄本を提出した後、希望すれば原本還付してもらえることがほとんどです。

原本還付するための方法は、相続手続先によって異なります。

相続登記で提出する戸籍謄本について原本還付を希望する場合、相続関係説明図を添付します。

法定相続情報一覧図なら複数発行してもらえるから、原本還付をしてもらう必要がないでしょう。

戸籍謄本の注意点2つ目は、戸籍謄本のコピーで相続手続ができないことです。

注意③必要な戸籍謄本の見落とし

相続人調査では、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本が必要です。

戸籍謄本の記載内容を見落とすと、必要な戸籍謄本が揃わないことがあります。

特に古い戸籍謄本は達筆な手書きで書いてあるうえ、現在とは様式が異なります。

戸籍謄本の読解は、想像以上に高いハードルがあります。

戸籍謄本の注意点3つ目は、必要な戸籍謄本の見落としです。

注意④戸籍謄本の取得に時間がかかる

市区町村役場に出向いて戸籍謄本を請求する場合、その場で発行してもらえます。

郵送請求をする場合、往復の時間がかかります。

相続手続によっては、期限が決められていることがあります。

戸籍謄本の注意点4つ目は、戸籍謄本の取得に時間がかかることです。

注意④手数料の不足

戸籍謄本を発行してもらうためには、発行手数料を納める必要があります。

発行手数料は、定額小為替で納入します。

送付した定額小為替が不足すると、市区町村役場から連絡が入ります。

連絡が取れないと、発行されないまま返送されるでしょう。

定額小為替は多めに送るのがおすすめです。

戸籍謄本の注意点4つ目は、手数料の不足です。

5相続人調査を司法書士に依頼するメリット

本籍地の変更や国による戸籍の作り直し(改製)で多くの方は、何通もの戸籍を渡り歩いています。

古い戸籍は、現在と形式が違っていて読みにくいものです。

手書きの達筆な崩し字で書いてあって、分かりにくいものです。

慣れないと戸籍謄本集めは、タイヘンです。

本籍地を何度も変更している方や結婚、離婚、養子縁組、離縁を何度もしている方がいるでしょう。

戸籍をたくさん渡り歩いていると、膨大な手間と時間がかかります。

戸籍には被相続人の結婚や離婚、子どもや養子の存在といった身分関係がすべて記録されています。

時には、家族の方が知らない相続人が明らかになることもあります。

相続人を確定させるために戸籍謄本を集めるだけでも、知識のない人にはタイヘンな作業です。

家族の方が知らない相続人が明らかになると、精神的な負担はさらに大きいものになります。

相続手続のうち、専門家に任せられるものは任せてしまうことができます。

事務負担を軽減することができます。

戸籍謄本や住民票の取り寄せは、司法書士は代行します。

相続人調査でお困りの方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

再婚後の相続を円滑に進める準備のポイント

2026-09-02

1準備の目的は衝突を避けるための整理

①準備をしても相続人を排除できない

相続が発生したら、法律で決められた人が相続人になります。

法律上のルールは、シンプルです。

法律で決められた相続人は、変えられません。

配偶者は、必ず相続人になります。

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

婚姻形式と血縁関係だけで、形式的に相続人が決まります。

相続人の確認は、単なる事実の確認に過ぎません。

②遺留分を奪う手続には高いハードル

遺留分とは、被相続人に近い関係の相続人に認められた最低限の権利です。

配偶者と子どもは、どちらも遺留分が認められています。

配分された財産が遺留分に満たない場合、遺留分侵害額請求することができます。

遺留分を奪う手続には、非常に高いハードルがあります。

事実上準備をしても、遺留分を奪えないと言えます。

③再婚後の相続を準備して衝突を回避する

再婚後の相続では、準備が重要です。

適切な準備をしておけば、相続人の衝突を回避できるからです。

準備の目的は、衝突を避けるための整理です。

2再婚後の相続を円滑に進める準備のポイント

ポイント①だれが相続人になるのか確認する

(1)疎遠であっても相続人

相続人になる人は、法律で決まっています。

相続人の都合で、法律の内容を変更することはできません。

再婚後の相続では、被相続人の家族と疎遠な相続人が現れることがあります。

長期間疎遠であったとしても、相続人が相続人です。

特に配偶者と前婚の子どもは、相続が発生するまで面識がなかったかもしれません。

たとえ面識がなくても、法律で決められた人が相続人になります。

(2)相続人の地位は心理的な家族の感覚と別物

配偶者にとって、前婚の子どもは家族とは思えないでしょう。

前婚の子どもにとって、配偶者は家族とは思えないでしょう。

相続人の地位は、心理的な家族の感覚と別物です。

たとえ心理的に家族と思えなくても、法律で決められた人が相続人になります。

(3)配偶者の連れ子は相続人ではない

被相続人と配偶者の両方が再婚である場合、配偶者にも前婚の子どもがいることがあります。

配偶者に前婚の子どもは、相続人ではありません。

前婚の子どもは、被相続人の子どもではないからです。

例えば被相続人と長年同居していても、被相続人の子どもではありません。

(4)養子は相続人になる

養子縁組とは、血縁関係がある親子とは別に法律上の親子関係を作る制度です。

被相続人と配偶者が結婚しても、配偶者の連れ子は相続人ではありません。

被相続人と配偶者の連れ子が養子縁組をしたら、親子になります。

養子は、相続人になります。

(5)子どもの相続分は平等

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

被相続人の子どもは、平等です。

前婚の子どもも再婚後の子どもも、同じ子どもです。

実子も養子も、同じ子どもです。

同じ子どもだから、同じ相続分です。

前婚の子どもも再婚後の子どもも、優先権はありません。

ポイント②財産情報を共有する

(1)情報の非対称性がトラブルを招く

相続人が再婚すると、夫婦で財産情報を共有することが多いでしょう。

被相続人が再婚しても、子どもと財産情報を共有することはあまりありません。

前婚の子どもには、財産状況が正しく伝わっていません。

相続が発生すると、財産情報は強制的に開示されることになります。

前婚の子どもが想像していた財産状況と異なると、不信感を覚えるでしょう。

(2)財産の帰属を明確にする

再婚した人の財産は、境界があいまいです。

・前婚時代に築いた財産

・再婚後に築いた財産

・再婚相手との共有財産

・生前贈与した財産

・再婚相手名義にした財産

相続財産には、さまざまな財産が含まれています。

同じ財産であっても、当事者ごとに違う考えを持っています。

財産情報の整理は、将来の相続手続を円滑にするための基礎資料づくりです。

ポイント③自宅をどうしたいのか意思確認をする

(1) 自宅は最大の財産

被相続人が自宅を保有していた場合、自宅は相続財産になります。

相続財産の大部分が自宅であるという事例は、少なくありません。

自宅は、最大の財産であると言えます。

自宅など不動産は、分けにくい財産の代表例です。

(2)自宅は生活基盤そのもの                             

自宅は、預貯金などとは決定的な違いがあります。

自宅が住む場所であり、生活の基盤だからです。

自宅に住み続けた配偶者は、これからも自宅に住み続けたいでしょう。

(3)自宅の分け方で利害が衝突する

配偶者にとって、自宅は生活基盤そのものです。

前婚の子どもにとって、自宅は最大の財産です。

配偶者と前婚の子どもの利害が正面から衝突します。

(4)前婚の子どもは配偶者の相続人ではない

配偶者が住む場所を確保するため、自宅を配偶者に相続させることがありますあります。

配偶者が自宅を相続したら、自宅は配偶者の財産です。

配偶者が死亡したら、前婚の子どもは自宅を相続することはできません。

配偶者と前婚の子どもに、血縁関係がないからです。

配偶者が死亡したら、配偶者の血縁関係者に相続されます。

(5)自宅を売却する選択肢

不動産は、分けにくい財産の代表例です。

相続財産の大部分が自宅などの不動産である場合、売却して金銭で分割する方法があります。

家族にとって自宅に象徴的な意味合いがある場合、自宅を守ってもらいたいと考えるでしょう。

自宅を売却する選択肢を持てるのか、確認しておく必要があります。

ポイント④同時に満たせない事情を自覚する

(1)全員を満足させることはできない

再婚後の相続では、複数の立場の相続人が登場します。

相続人全員を満足させることは、経済的にもできません。

(2)守りたい人と配慮すべき人

再婚後の相続を円滑に進めるため、きれいごとを言ってはいられません。

守りたい人とは、最優先で保護する対象です。

配慮すべき人とは、可能な範囲で不利益を緩和したい対象です。

守りたい人と配慮すべき人は、同列にできません。

自分の価値観として血縁と婚姻のどちらを重く見るか、突きつけられると言えます。

(3)不満を受け入れる覚悟

再婚後の相続は、甘い言葉で済まされません。

できるだけ公平にという言葉は、耳あたりよく聞こえます。

現実は、だれも守らない結果となります。

だれかを守れば、だれかに不利益を受け入れてもらわなければなりません。

被相続人の覚悟が優先順位に現れます。

ポイント⑤前婚の子どもとの情報共有の方針を決定する

(1)知らされないことで感情的不満が権利行使に転化する

再婚後の相続では、前婚の子どもに何も知らされていないことが少なくありません。

自分だけ蚊帳の外だったと感じると、感情的な怒りを招きます。

前婚の子どもを相続人から、除外することはできません。

感情的な怒りは、権利行使に転化します。

たとえ法的に問題がない遺言書や設計でも、感情的な怒りから深刻なトラブルに発展します。

(2)情報共有のタイミング

生前に早い段階で知らせる方法と死亡後に知らせる方法があります。

どちらが正解であるか、ではありません。

どちらにも、メリットとデメリットがあります。

どちらのリスクを取るのか、自覚的に選ぶことが重要です。

(3)情報共有の範囲を決定する

情報共有の範囲は、次のレベルがあります。

レベル①事実のみ伝える

遺言書を作成したなどの事実を伝えます。

レベル②方向性のみ伝える

配偶者の生活を守ることを優先するが一定の配慮をしているなど、方向性のみ伝えます。

レベル③具体的な内容まで伝える

自宅は配偶者に相続させ預貯金は子どもに相続させるなど、具体的な内容まで伝えます。

情報共有の範囲に、正解はありません。

家族の事情や財産の状況によって、適切な範囲が異なるからです。

(4)どうやって伝えるのか決める

被相続人本人が伝える方法と遺言執行者などから伝える方法があります。

どうやって伝えるのか、実務上非常に重要です。

感情の衝突を回避しながら、伝える必要があるからです。

(5)何も決めないのが最大のリスク

優先順位を決めることは、だれかに不利益を受け入れてもらう覚悟をすることです。

先延ばしをしたくなるかもしれません。

先延ばしをすると、確実に前婚の子どもは裏切られたと感じるでしょう。

感情的な怒りを爆発させる最悪の結果を招きます。

何も決めないのは、最大のリスクです。

3公正証書遺言で再婚後の相続を円滑にする

①遺言書を作成して遺産分割の方法を指定する

被相続人は遺言書を作成して、相続財産をだれに引き継がせるのか自由に決めることができます。

遺言書があれば、遺言書のとおり遺産分割をすることができます。

遺言書のとおり遺産分割ができるから、遺産分割協議は不要です。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方を決めるため相続人全員でする話し合いです。

遺言書のとおりに遺産分割ができるから、配偶者と前婚の子どもが話し合いをする必要がなくなります。

②遺留分に配慮する

配偶者と子どもは、どちらも遺留分権利者です。

遺言書を作成するだけで、相続人の遺留分を奪うことはできません。

遺言書の内容が大きく偏る場合、遺留分を侵害してしまうでしょう。

相続人間で、深刻なトラブルに発展します。

遺留分に配慮した遺言書を作成することで、トラブルを最小限にすることができます。

③遺言執行者を指定する

遺言書は、作成するだけでは意味がありません。

遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。

遺言書で、遺言執行者を指名することができます。

④公正証書遺言がおすすめ

遺言書を作成する場合、自筆証書遺言か公正証書遺言を作成することがほとんどです。

自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。

公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に伝え公証人が書面に取りまとめる遺言書です。

公正証書遺言は、公証人が本人確認のうえ本人の意思確認をして作成します。

公正証書遺言には、高い信頼性があります。

公証人が関与するから、遺言書の有効無効などのトラブルはほとんどありません。

トラブル防止の観点から、公正証書遺言はおすすめです。

4再婚後の相続で準備が重要な理由

理由①法律上のルールは動かせない

相続人になる人は、法律で決められています。

法律上のルールは、心理的な家族の感覚とは異なります。

再婚後の相続では、複数の立場の相続人が登場します。

・配偶者

・前婚の子ども

・再婚後の子ども

だれが家族であるのか、各相続人によって感覚が異なります。

法律上のルールは、動かせません。

心理的に家族と思えなくても、相続人になります。

理由②配偶者も子どもも生前は本音を隠している

家族とは思えなくても、日常生活は成り立っているかもしれません。

配偶者と前婚の子どもは、被相続人とつながっているだけの関係です。

財産の分配に関して、配偶者も子どももそれぞれの期待と意見を持っています。

各相続人の期待が交錯しています。

財産分配に関する意見や期待を口に出したら、日常生活が成り立たなくなることは分っています。

配偶者も子どもも被相続人の生前は、本音を隠しています。

本音を口に出したら、日常生活は成り立たなくなることが分かっているからです。

日常生活が成り立つから、相続を円滑に進められるという期待に根拠はありません

配偶者と前婚の子どもは、微妙な緊張を感じています。

理由③財産の帰属があいまい

再婚した人の財産は、境界があいまいです。

・前婚時代に築いた財産

・再婚後に築いた財産

・再婚相手との共有財産

・生前贈与した財産

・再婚相手名義にした財産

相続財産には、さまざまな財産が含まれています。

名義と実質が異なる財産があると、財産の帰属があいまいになります。

同じ財産であっても、当事者ごとに違う考えを持っています。

理由④配偶者と子どもには遺留分がある

再婚後の相続においては、相続人間に信頼関係がないことが多いでしょう。

遺留分侵害額請求を受けたら、現金で支払わなければなりません。

現金がなければ、自宅などを売って支払う必要があります。

理由⑤遺産分割協議が成立しないと相続人全員が困る

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

1人でも合意できないと、遺産分割協議は成立しません。

相続手続は、法律に従って進めます。

相続人全員の合意ができないと、相続手続は停滞し相続人全員が困ります。

相続手続の停滞を放置できなくなると、家庭裁判所に持ち込むことになるでしょう。

準備しておかないと、決めておきたいことを自分では一切決められません。

相続発生後は、被相続人は相続手続に何も関与することができないからです。

5生前対策を司法書士に依頼するメリット

生前対策=相続「税」対策の誤解から、生前対策はする方はあまり多くありません。

争族対策として有効な遺言書ですら、死亡者全体からみると10%未満です。

対策しないまま認知症になると、家族に大きな面倒をかけることになります。

認知症になってからでは遅いのです。

元気なうちに、準備する必要があります。

大切な家族に面倒をかけないために生前対策をしたい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

共同相続人が行方不明のとき失踪宣告を使う状況

2026-08-26

1相続人が失踪していると相続手続は進められない

①遺産分割協議には相続人全員の合意が必要

相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。

相続人全員の合意がないと、遺産分割協議は成立しません。

一部の相続人の立場や事情で、相続人全員の合意を省略できません。

②相続人が失踪しても遺産分割協議から除外できない

遺産分割協議には、相続人全員の合意が必要です。

一部の相続人を除外して合意しても、無効の合意です。

たとえ相続人が失踪しても、相続人から除外することはできません。

失踪した相続人を除外して合意しても、無効の合意です。

一部の相続人の立場や事情で、相続人全員の合意を省略できないからです。

③多数決で相続手続は進められない

遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要です。

相続人の多数決で、合意をすることはできません。

たとえ一人でも合意していない相続人がいたら、遺産分割協議は成立しません。

合意していない相続人が失踪していても、遺産分割協議は成立しません。

遺産分割協議は、相続人全員の合意で成立するからです。

多数決で、相続手続は進められません。

④法務局は相続登記を認めない

遺産分割協議が成立したら、相続人全員の合意内容を書面に取りまとめます。

相続登記をする場合、戸籍謄本と遺産分割協議書を提出します。

法務局は、提出された戸籍謄本で相続人全員を確認します。

法務局は、提出された遺産分割協議書で相続人全員の合意を確認します。

相続人全員の合意が確認できない場合、相続登記を認めません。

たとえ被相続人の子どもであっても、相続手続は進められなくなります。

⑤銀行は口座凍結解除を認めない

銀行などの口座の持ち主が死亡した場合、口座は凍結されます。

口座凍結とは、口座取引の停止です。

口座凍結解除をする場合、戸籍謄本と遺産分割協議書を提出します。

銀行は、提出された戸籍謄本で相続人全員を確認します。

銀行は、提出された遺産分割協議書で相続人全員の合意を確認します。

相続人全員の合意が確認できない場合、口座凍結解除を認めません。

たとえ被相続人の子どもであっても、相続手続は進められなくなります。

2相続手続を進めるために相続人の所在調査

①戸籍謄本取得で生死確認

相続人を確定するため、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を取得します。

取得した戸籍謄本を読解すると、相続人が判明します。

相続人の戸籍謄本を取得すると、相続人の生死が確認できます。

②戸籍の附票取得で住所判明

相続人調査で相続人の戸籍謄本を取得するときに、一緒に戸籍の附票を請求します。

戸籍の附票とは、住所の異動が記録された書類です。

戸籍謄本や戸籍の附票は、相続人であれば、だれでも請求することができます。

③お手紙を書いて協力依頼

相続人の住所が判明したら、事情を説明したお手紙を送ります。

内容は、次の事項がいいでしょう。

・被相続人と手紙を送る人の関係

・被相続人が死亡した事実

・相続関係説明図

連絡先を書いて、連絡が欲しいとお願いします。

④海外で行方不明の相続人に所在調査依頼

外務省の所在調査制度とは、外務省が現地日本領事館と連携して行方不明になった日本人を探す制度です。

親族間において長きにわたり連絡がつかない状態が続いていて、所在も親族間で確認できない場合に限り依頼をすることができます。

3共同相続人が行方不明のとき失踪宣告を使う状況

①生死不明のまま長期間経過

失踪宣告の要件は、長期間の生死不明と申立てがあることです。

家庭裁判所が失踪宣告をするためには、失踪期間中生死不明が継続している必要があるからです。

失踪期間とは、生死不明の期間です。

失踪期間は、失踪宣告の種類によって異なります。

普通失踪の失踪期間は、7年です。

特別失踪(危難失踪)の失踪期間は、1年です。

特別失踪(危難失踪)は、大災害に遭遇したときの失踪宣告です。

死亡の可能性が非常に高いので、失踪期間は短い期間です。

②所在調査を尽くしても連絡が取れない

失踪宣告の申立てをするにあたって、申立人が調査をします。

家族は、完璧な調査ができるはずはありません。

家族は、捜査機関ではないからです。

申立人が行方不明と主張するだけでは、調査の端緒を得ることができません。

さまざまな調査をしたけど手がかりがなかったのなら、手がかりがなかったことを報告します。

手がかりがなかったことが調査の端緒の一部になるからです。

戸籍謄本を取得して、生死確認をします。

次に戸籍の附票を取得して、住所を確認します。

住民票が職権消除されている場合、市町村による調査で居住確認できなかったことが分かります。

行方不明者あてに郵便を出しても、郵便が「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押されて戻ってくることがあります。

「あて所に尋ねあたりません」で郵便返戻があった場合、転居先不明などで所在確認できなかったことが分かります。

警察に行方不明者届を提出した場合、行方不明者届受理証明書を取得します。

行方不明者届が受理されると、警察は照会や発見活動を行います。

家庭裁判所に調査の端緒を提供できれば、充分な調査をしたと言えます。

家族が調査によって取得した資料は、家庭裁判所に提出します。

家族が調査によって取得した資料は、失踪を書する資料だからです。

家族が所在調査をしても行方不明の場合、失踪宣告の申立てをする状況と言えます。

③生存が確認されてもペナルティーはない

申立人による調査は完璧でなくても、支障はありません。

もともと家族が完璧な調査をすることは、予定されていません。

申立人が調査の端緒を提供することを前提に、家庭裁判所が補充調査をする設計です。

家庭裁判所による補充調査で、行方不明者の生存が確認できることは珍しくありません。

行方不明者の生存が確認できるのは、制度が適切に機能した証拠です。

行方不明者の生存が確認できた場合、家庭裁判所から申立てを取り下げるように言ってきます。

家庭裁判所に指示に従って、申立てを取下げるだけです。

もともと家族ができる調査には、制限があるからです。

行方不明者の生存が確認されても、ペナルティーはありません。

できる範囲で調査して行方不明であれば、虚偽の申立てなどと非難されることはありません。

申立人が責任を問われることはありません。

④不在者財産管理人は家族の希望をかなえる人ではない

(1) 不在者財産管理人制度は生きている扱い

失踪宣告とは、行方不明者を死亡扱いにする手続です。

死亡扱いにする重大な効果があるから、家族には重い心理的負担があります。

不在者財産管理人制度は、行方不明者が生きている前提です。

死亡扱いにしなくて済むから、家族の心理的抵抗が少なく済みます。

(2)不在者財産管理人は不利益な財産管理ができない

不在者財産管理人には、行方不明者の財産を適切に管理する義務があります。

たとえ家族が希望しても、行方不明者に不利益な財産処分はできません。

不在者財産管理人は、行方不明者の財産を管理する人です。

不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。

行方不明者の利益を犠牲にして、家族の希望を優先させることは許されません。

たとえ家族が不在者財産管理人に選任されても、行方不明者に不利益な財産処分はできません。

不在者財産管理人は、公的な立場になるからです。

(3)取得した財産は家族に渡されない

遺産分割協議が成立した後は、行方不明者が取得した財産があるはずです。

行方不明者が取得した財産は、家族に渡さずに不在者財産管理人が管理します。

行方不明者が取得した財産は、家族が自由に使うことはできません。

家族で管理できるから財産を渡してほしいと希望することはできません。

(4)遺産分割協議が終わっても任務は継続

遺産分割協議が成立しても、不在者財産管理人の任務は継続します。

不在者財産管理人は、行方不明者の財産を保存管理する人だからです。

行方不明者が帰ってくるか死亡するまで、任務は継続し報酬がかかり続けます。

⑤不在者財産管理人は二度手間になるリスク

失踪宣告には、家族の心理的ハードルがあります。

不在者財産管理人のデメリットを飲めるなら、失踪宣告をする必要はありません。

失踪宣告をする義務は、ないからです。

心理的ハードルで不在者財産管理人を選択するなら、二度手間と費用を覚悟すべきです。

家族の平和のためデメリットを飲めるなら、それも適切な選択です。

4共同相続人は失踪宣告の申立てができる

①利害関係人ではなく法律上の利害関係人に限定

失踪宣告の申立人は、民法上、利害関係人と定められています。

利害関係人と定められているものの、法律上の利害関係人に限定されると考えられています。

単なる利害関係人は、申立人になることはできません。

行方不明者が共同相続人になるときの他の相続人は、法律上の利害関係があります。

一部の相続人が生死不明になると、遺産分割協議が成立させられなくなるからです。

②失踪宣告に家族の同意は不要

法律上の利害関係人は、失踪宣告の申立てをすることができます。

失踪宣告の申立てにあたって、法律上、家族の同意は不要です。

現実的には、家族の中で失踪宣告に反対する人がいれば、失踪宣告の申立てのハードルとなります。

法律で、解決できる問題ではありません。

5失踪宣告がされると相続が開始する

①相続開始日は死亡と見なされる日

失踪宣告がされると、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。

普通失踪では生死不明になってから7年間経過したときに、死亡したものと見なされます。

特別失踪(危難失踪)では危難が去ったときに、死亡したものと見なされます。

たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをするから、相続が開始します。

②死亡と見なされる日で相続人を確認

失踪宣告の申立てをしてから、裁判所が失踪宣告をするまで長期間かかります。

相続手続の基準になるのが、死亡と見なされる日です。

死亡と見なされる日に、相続が発生します。

被相続人は、死亡と見なされる日に死亡したと扱われます。

失踪宣告による死亡と通常の死亡に、法律上のちがいはありません。

死亡と見なされる日を基準にして、相続人を確認します。

相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡した場合、代襲相続が発生します。

相続が発生したときに元気だった相続人が被相続人より後に死亡した場合、代襲相続が発生しません。

相続が発生したときに元気だった相続人が後に死亡した場合、数次相続が発生します。

数次相続は、相続人の地位が相続されます。

失踪宣告の前後で家族が死亡した場合、相続人の確認が重要になります。

代襲相続も数次相続も、相続が複雑になります。

③相続人全員で遺産分割協議

失踪宣告がされた場合、相続が発生します。

相続人全員で、遺産分割協議をします。

遺産分割協議が成立したら、相続手続をします。

6生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

相続手続で不安がある方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

失踪届だけで死亡扱いにできず失踪宣告が必要

2026-08-12

1失踪届だけで死亡扱いにできない

①失踪届は戸籍の届出

失踪届とは、戸籍の届出のひとつです。

失踪届は、失踪宣告を受けたことを戸籍に記載してもらうために届出をします。

失踪届が受理されると、その人が死亡扱いになります。

死亡扱いになるのは、失踪届による効果ではありません。

失踪届は、単に失踪宣告を受けたことの報告に過ぎないからです。

死亡扱いにできるのは、家庭裁判所による失踪宣告です。

失踪宣告の効果で、死亡扱いになります。

失踪届を提出する際、失踪宣告の審判書と確定証明書が必要です。

失踪宣告の審判書と確定証明書がないと、失踪届は受理されません。

失踪届は、失踪宣告を受けたことの報告だからです。

②警察に出す行方不明者届・捜索願で死亡扱いはできない

行方不明者届とは、警察に出す届出です。

大切な家族が行方不明になったとき、探してもらいたいときに、警察に届け出ます。

行方不明者届・捜索願は、死亡扱いにする届出ではありません。

行方不明者届・捜索願は、行方不明になった人を探してもらう手続です。

③失踪宣告で行方不明者と死亡扱いにする

行方不明者は、生きている扱いです。

長期間行方不明でも、生きている扱いのままです。

失踪宣告とは、行方不明の人を死亡扱いにする手続です。

家庭裁判所による失踪宣告を受けると、行方不明者は死亡扱いになります。

失踪宣告で、行方不明者とを死亡扱いにすることができます。

2失踪宣告で死亡と見なされる

①残された家族のため失踪宣告

相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。

条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。

行方不明が長期化した場合、家族が困ります。

家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。

行方不明者の配偶者は、再婚することができません。

残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。

失踪宣告がされると、死亡した取り扱いをします。

失踪宣告がされた人に、相続が発生します。

相続財産は、相続人全員の共有財産になります。

相続人全員の合意があれば、相続財産を自由に分けることができます。

遺産分割協議によって相続した後は、相続人が自由に処分をすることができます。

②失踪宣告の要件は長期間生死不明と申立て

失踪宣告には、2種類があります。

普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。

死亡と見なされるという強い効果があります。

失踪宣告が認められるためには、次の条件があります。

(1)行方不明の人が生死不明であること

(2)生死不明のまま一定期間継続していること

③申立人による調査で調査の端緒を提供

失踪宣告の申立てをするにあたって、申立人が調査をします。

申立人などの家族は、完璧な調査ができるはずはありません。

家族は、捜査機関ではないからです。

申立人による調査の目的は、家庭裁判所に調査の端緒を提供することです。

申立人が行方不明と主張するだけでは、調査の端緒を得ることができません。

さまざまな調査をしたけど手がかりがなかったのなら、手がかりがなかったことを報告します。

手がかりがなかったことが調査の端緒の一部になるからです。

家庭裁判所に調査の端緒を提供できれば、充分な調査をしたと言えます。

失踪宣告の事前確認で申立てができると判断できた時点で、申立人による事前調査は完了です。

調査の端緒を提供できるから、申立てができると判断できたはずだからです。

あらためて、申立人による調査をする必要はありません。

④家庭裁判所は補充調査をする

申立人によって提供された調査の端緒を参考に、家庭裁判所が補充調査をします。

家庭裁判所による補充調査のため、申立人が調査の端緒を提供します。

家庭裁判所は、捜査機関ではないからです。

家庭裁判所による補充調査で、行方不明者の生存の痕跡を探します。

生存の痕跡があった最終日から失踪期間を計算するからです。

家庭裁判所による補充調査をして、失踪宣告ができるか判断します。

⑤行方不明者届・捜索願は失踪を証する資料にできる

生死不明のまま一定期間継続していることが認められる場合、失踪宣告がされます。

捜索願や行方不明者届は、失踪を証する資料のひとつです。

失踪を証する資料は、実務上ほぼ必須の書類とされています。

失踪宣告がされると、行方不明者は死亡と見なされるという重大な法的効果があるからです。

家庭裁判所は失踪宣告の審判をする前提として、失踪の事実を厳格に確認します。

捜索願や行方不明者届は、失踪を証する有力な資料です。

⑥失踪宣告に捜索願・行方不明者届は必須ではない

失踪宣告の申立てに、失踪を証する資料を添付します。

捜索願や行方不明者届は、有力な資料です。

有力な資料ではあるけど、必須の資料ではありません。

捜索願や行方不明者届を提出していなくても、失踪を証する資料を準備することができます。

実務的にも、捜索願や行方不明者届を提出していないケースは少なくありません。

捜索願や行方不明者届は、家族を探してもらうための届出です。

捜索願や行方不明者届は、失踪宣告のための届出ではありません。

捜索願や行方不明者届は、失踪を証する資料の一例に過ぎません。

⑦普通失踪は7年で死亡と見なされる

一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。

生死不明の期間を失踪期間と言います。

普通失踪では、失踪期間が7年必要です。

生死不明のまま7年経過した場合に、自動的に死亡と見なされるわけではありません。

家庭裁判所が失踪宣告したときに、死亡と見なされます。

生死不明の人の家族や利害関係人は、家庭裁判所に失踪宣告の申立てをすることができます。

家庭裁判所に失踪宣告の申立てをした後、家庭裁判所が死亡と認めていいか調査します。

家庭裁判所の状況や事件の内容によっては、調査のために1年ほどかかる場合もあります。

生死不明のまま7年以上経過したと認められる場合、家庭裁判所は失踪宣告をすることができます。

生死不明になってから7年間経過した日に、死亡と見なされます。

⑧特別失踪(危難失踪)は1年で死亡と見なされる

行方不明の人が大災害や大事故にあっていることがあります。

大災害や大事故に遭った場合、死亡している可能性が非常に高いものです。

特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。

特別失踪(危難失踪)では、失踪期間が1年で済みます。

生死不明のまま1年以上経過したと認められる場合、家庭裁判所は失踪宣告をすることができます。

危難が去った日に、死亡と見なされます。

3失踪宣告後は失踪届で戸籍に反映

①死亡届でなく失踪届を提出

失踪宣告を受けた人は、法的に死亡扱いがされます。

失踪宣告を受けても、死亡届は提出しません。

失踪宣告を受けた人は、戸籍に失踪宣告を受けたことが記載されます。

失踪届とは、失踪宣告を受けたことの報告です。

失踪宣告の審判書と確定証明書を添付して、市区町村役場に届け出ます。

失踪届を出しても、市区町村役場は行方不明になった人を探しません。

失踪届は、失踪宣告を受けた後に提出します。

失踪宣告をするにあたって、申立人と家庭裁判所が慎重に調査をしているはずです。

申立人と家庭裁判所が知らない情報を持つ人がいる可能性を考え、官報に公告をしています。

非常に重大な法的効果があるから、非常に慎重に調査をします。

非常に慎重に調査をしても、生存の痕跡がないときだけ失踪宣告がされます。

②失踪宣告がされたときの戸籍の記載

戸籍には次のように記載されます。

【死亡とみなされる日】令和〇年〇月〇日

【失踪宣告の裁判確定日】令和〇年〇月〇日

【届出日】令和〇年〇月〇日

【届出人】親族 〇〇〇〇

③失踪宣告で相続が発生する

失踪宣告を受けると、法的に死亡扱いがされます。

失踪宣告を受けた人を被相続人として、相続が発生します。

死亡と見なされる日が相続発生日です。

相続手続では、失踪宣告が記載された戸籍謄本を提出します。

④生きていたら失踪宣告取消

失踪宣告がされても、行方不明の人が新天地で元気に生きていることがあります。

失踪宣告がされた後に本人が帰ってきた場合、失踪宣告の取消の審判をしてもらいます。

失踪宣告を受けた人が生きている場合でも、家庭裁判所で失踪宣告を取り消されるまで死亡したと扱われるからです。

4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

失踪宣告で生死不明となった日の位置づけ

2026-08-05

1失踪宣告で生死不明となった日の位置づけ

①生死不明となった日は分からなくてもいい

家庭裁判所が失踪宣告をするには、家族などの申立人からの申立てが必要です。

失踪宣告の申立てによって、失踪宣告の手続が開始します。

生死不明となった年月日は、家族がこの日から行方不明になったと感じる日です。

生死不明となった年月日を特定できないことは、珍しくありません。

失踪宣告の申立てをする場合、行方不明者は長期間行方不明になっているからです。

生死不明となった日が思い出せなくても、問題になりません。

②申立書の生死不明となった年月日欄は不明と記載できる

失踪宣告の申立書を見ると、生死不明となった年月日欄があります。

生死不明となった年月日は分からなくても、支障はありません。

失踪宣告の申立書の生死不明となった年月日欄は、「不明」と記載することができます。

生死不明となった日は、分かる範囲で記載すれば問題はありません。

③生死不明となった日に法的意味はない

生死不明となった日は、家族がこの日から行方不明になったと感じる日に過ぎません。

生死不明となった日に、法的意味はありません。

家族がこの日から行方不明になったと感じたのなら、問題はありません。

生死不明となった日について、家庭裁判所からあれこれ言われることはありません。

④生死不明となった日が分からなくても失踪宣告の申立てができる

生死不明となった日が分からなくても、失踪宣告の申立てをすることができます。

生死不明となった日に、法的意味はないからです。

2失踪宣告の申立てができるか申立人が事前確認する

①事前調査で調査の端緒を提供する

失踪宣告では、調査は2回あります。

申立人による事前調査と家庭裁判所による補充調査です。

申立人は、捜査機関ではありません。

もともと完璧な調査ができるとは考えられていません。

調査の端緒を得て、家庭裁判所は補充調査をします。

②行方不明期間を事前調査する

失踪宣告を受けるには、行方不明者が生死不明のまま一定期間継続していることが条件です。

生死不明期間の起算点は、最後に生存の痕跡があった日です。

生死不明期間の起算点は、正確な日付が分からないことがほとんどです。

行方不明になった日を具体的に特定できなくても、問題はありません。

生死不明期間の起算点は、ある程度の幅があることは通常です。

例えば、〇〇年〇〇月ごろまで連絡が取れた、〇〇年〇〇月ごろまで出勤していたなどで差し支えありません。

③行方不明の事実を事前調査する

(1)住民票を取得して職権消除されているか確認する

職権消除とは、住民基本台帳法に基づいて本人申請なしで住民票が削除されることです。

市区町村の調査で居住が確認できないと判断された場合、住民票は職権で消除されます。

実際にその住所に住んでいないにも関わらず住民票が残ったままだと、行政記録の正確性を維持できないからです。

職権消除された記載がある住民票は、家庭裁判所へ提出します。

(2)住民票上の住所に居住していないことを確認する

行方不明の事実を確認する場合、まず住民票上の住所に居住していない事実を確認します。

住民票上の住所地を訪れて、居住実態がないことを確認します。

(3)郵便物が返戻されるか確認する

本人宛に郵便物を送ると、郵便が返戻されることがあります。

差し出した郵便物には、「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押してあるはずです。

「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押された郵便物は、家庭裁判所へ提出します。

(4)社会生活の痕跡がないか確認する

行方不明者が社会生活をしていれば、さまざまな痕跡があるはずです。

社会生活の痕跡が途絶えているか、確認します。

(5)友人知人と連絡が取れていないことを確認する

家族だけでなく友人知人など本人に関わりがあった人と連絡が取れていない場合、行方不明の継続性を裏付ける材料になります。

複数の友人知人の証言が一致していると、資料として信用力が高まります。

④申立人による事前調査は完璧でなくていい

家族ができる範囲で事前調査をすれば、問題はありません。

失踪宣告がされるまで、行方不明者は生きている扱いです。

たとえ家族であっても、プライバシー保護のため照会に応じてもらえないでしょう。

照会に応じてもらえなかった場合、照会に応じてもらえなかったと報告します。

家族は捜査機関ではないから、完璧な調査は求められません。

申立人は、家庭裁判所に調査の端緒を提供します。

照会に応じてもらえなかった事実は、調査の端緒の一部だからです。

申立人による事前調査は、調査の端緒を提供する調査です。

調査の端緒を提供できれば、事前調査の目的は達成できたと言えます。

生死不明となった日は、調査の端緒の一部です。

生死不明となった日が分からないことも、調査の端緒の一部です。

家族ができる範囲で事前調査をして、調査の端緒を提供します。

3失踪宣告で重要なのは生存確認できた最後の日

①失踪期間の起算点は生存確認できた最後の日

失踪宣告の要件は、長期間の行方不明と申立てです。

失踪期間とは、失踪宣告の要件となる行方不明期間です。

失踪期間の起算点は、生存確認できた最後の日です。

失踪期間の起算点は、生死不明となった年月日ではありません。

生死不明となった日は、家族がこの日から行方不明になったと感じる日に過ぎません。

生死不明となった日は、主観的事実です。

生存確認できた最後の日は、客観的事実です。

②公的機関に履歴調査

失踪宣告の申立てを受付けたら、家庭裁判所は補充調査を行います。

具体的には、公的機関などに生存の痕跡がないか文書で照会します。

家庭裁判所は、次のような記録の照会をします。

・住民票の異動履歴

・戸籍の動き

・運転免許証の更新履歴

・雇用保険の履歴

・出入国の記録

行方不明者がどこかで生活している痕跡がないか、家庭裁判所が調査します。

上記の記録は、家族が照会しても応じてもらえません。

家庭裁判所による補充調査で生存が確認されても、申立人に責任がないのは当然です。

③申立人や家族に事情聴取

公的機関などに文書照会をしても生存の痕跡が確認できない場合、申立人や家族に事情聴取をします。

多くの場合、家庭裁判所から照会文書が届きます。

質問の内容は、難しいことはありません。

失踪宣告の申立てをした経緯や最後に行方不明者と連絡が取れた日などです。

正直に答えれば、いいでしょう。

疎遠で連絡を取った日が分からないなら、分からないで問題はありません。

④補充調査が終わっても官報公告で調査をする

失踪宣告がされると、死亡扱いがされる重大な法的効果があります。

重大な効果があるから、慎重に手続を進めます。

失踪宣告の手続で、官報公告が行われます。

官報公告の内容は、次のとおりです。

・次の人に失踪宣告の申立てがありました。

・該当の人や該当の人の生死を知る人は、家庭裁判所に届出をしてください。

・届出がないと、失踪宣告されます。

公的機関が知らない情報を持つ人がいる可能性があるので、官報公告で情報収集します。

官報公告は、広く社会全体に呼び掛けて情報収集する手段です。

失踪宣告がされると死亡扱いになるから、家庭裁判所は慎重に調査します。

⑤家庭裁判所による補充調査で生存確認できた最後の日を探す

失踪宣告の申立てを受付けたら、家庭裁判所は調査をします。

家庭裁判所は、捜査機関ではありません。

調査の端緒は、申立人が提供します。

失踪宣告の申立書に、失踪を証する資料を添付します。

失踪を証する資料で、家庭裁判所に調査の端緒を提供します。

調査の端緒を参考にして、生存確認できた最後の日を探します。

生存確認できた最後の日は、客観的事実です。

生死不明となった日は、主観的事実に過ぎません。

生存確認できた最後の日は、家庭裁判所が勝手に決めることはできません。

家庭裁判所は、客観的事実に基づいて生存確認できた最後の日を認定するだけです。

生存確認できた最後の日から、法的な死亡日が決まります。

法的な死亡日を恣意的に決めることは、許されません。

法的な死亡日を恣意的に決めることは許されないから、生死不明となった日は参考に過ぎません。

失踪宣告を受けると、失踪宣告を受けた人を被相続人とする相続が発生します。

法的な死亡日は、相続が発生する日です。

相続に重大な影響があるから、客観的事実によって家庭裁判所が認定します。

失踪宣告で重要なのは、生存確認できた最後の日です。

⑥生存確認できた最後の日は生死不明となった年月日と違っていい

生死不明となった年月日は、家族がこの日から行方不明になったと感じる日に過ぎません。

失踪期間の起算点は、客観的事実によって家庭裁判所が認定します。

失踪期間の起算点は、家族が勝手に決めることはできません。

生死不明となった年月日と異なる日が生存確認できた最後の日として認定されることがあります。

生死不明となった年月日と異なる日が認定されるのは、自然なことです。

適切に制度が機能しているからです。

生死不明となった年月日と異なる日が認定されても、ペナルティーはありません。

⑦生存が確認できたら取下げるだけ

家庭裁判所は、公的機関などに生存の痕跡がないか文書で照会します。

家族が照会しても応じてもらえなくても、家庭裁判所からの照会には応じます。

家庭裁判所による補充調査で、行方不明者の生存が確認できることは珍しくありません。

行方不明者の生存が確認できるのは、制度が適切に機能した証拠です。

行方不明者の生存が確認できた場合、家庭裁判所から申立てを取り下げるように言ってきます。

家庭裁判所に指示に従って、申立てを取下げるだけです。

行方不明者の生存が確認できることは、制度上、当然の帰結です。

行方不明者の生存が確認できることは、申立人の調査不足ではありません。

もともと家族ができる調査には、制限があるからです。

4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

失踪宣告に申立人の調査と家庭裁判所の補充調査

2026-07-29

1 申立人の調査と家庭裁判所の調査は役割がちがう

①失踪宣告で調査は2回ある

失踪宣告がされると、死亡扱いがされます。

失踪宣告をしていいのか、慎重に調査します。

失踪宣告で、調査は2回あります。

申立人の調査と家庭裁判所による補充調査です。

②申立人による調査で調査の端緒を提供

失踪宣告の申立てをするにあたって、申立人が調査をします。

申立人などの家族は、完璧な調査ができるはずはありません。

家族は、捜査機関ではないからです。

申立人による調査の目的は、家庭裁判所に調査の端緒を提供することです。

申立人が行方不明と主張するだけでは、調査の端緒を得ることができません。

さまざまな調査をしたけど手がかりがなかったのなら、手がかりがなかったことを報告します。

手がかりがなかったことが調査の端緒の一部になるからです。

家庭裁判所に調査の端緒を提供できれば、充分な調査をしたと言えます。

失踪宣告の事前確認で申立てができると判断できた時点で、申立人による事前調査は完了です。

調査の端緒を提供できるから、申立てができると判断できたはずだからです。

あらためて、申立人による調査をする必要はありません。

③家庭裁判所は補充調査をする

申立人によって提供された調査の端緒を参考に、家庭裁判所が補充調査をします。

家庭裁判所による補充調査のため、申立人が調査の端緒を提供します。

家庭裁判所は、捜査機関ではないからです。

家庭裁判所による補充調査で、行方不明者の生存の痕跡を探します。

生存の痕跡があった最終日から失踪期間を計算するからです。

家庭裁判所による補充調査をして、失踪宣告ができるか判断します。

④生存が確認されてもペナルティーはない

申立人による調査は完璧でなくても、支障はありません。

もともと家族が完璧な調査をすることは、予定されていません。

申立人が調査の端緒を提供することを前提に、家庭裁判所が補充調査をする設計です。

家庭裁判所による補充調査で、行方不明者の生存が確認できることは珍しくありません。

行方不明者の生存が確認できるのは、制度が適切に機能した証拠です。

行方不明者の生存が確認できた場合、家庭裁判所から申立てを取り下げるように言ってきます。

家庭裁判所に指示に従って、申立てを取下げるだけです。

行方不明者の生存が確認できることは、制度上、当然の帰結です。

行方不明者の生存が確認できることは、申立人の調査不足ではありません。

もともと家族ができる調査には、制限があるからです。

失踪宣告がされるまで、行方不明者は生きている扱いです。

家族が照会しても、応じてもらえないことが多いでしょう。

行方不明者の生存が確認されても、ペナルティーはありません。

できる範囲で調査して行方不明であれば、虚偽の申立てなどと非難されることはありません。

申立人が責任を問われることはありません。

⑤失踪宣告の要件は長期間生死不明と申立て

死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。

死亡と見なされるという強い法的効果があります。

失踪宣告が認められるためには、次の要件があります。

(1)生死不明のまま一定期間継続していること

(2)失踪宣告の申立てがあること

失踪宣告の申立てをしても、要件を満たしていないと失踪宣告はされません。

失踪宣告の申立てをする前に、申立人は事前確認をします。

失踪宣告の申立てを受付けた後、家庭裁判所は補充調査をします。

2失踪宣告で申立人が事前調査をする

①行方不明期間を事前調査する

失踪宣告を受けるには、行方不明者が生死不明のまま一定期間継続していることが条件です。

生死不明期間の起算点は、最後に生存の痕跡があった日です。

生死不明期間の起算点は、正確な日付が分からないことがほとんどです。

行方不明になった日を具体的に特定できなくても、問題はありません。

生死不明期間の起算点は、ある程度の幅があることは通常です。

例えば、〇〇年〇〇月ごろまで連絡が取れた、〇〇年〇〇月ごろまで出勤していたなどで差し支えありません。

②行方不明の事実を事前調査する

(1)住民票を取得して職権消除されているか確認する

職権消除とは、住民基本台帳法に基づいて本人申請なしで住民票が削除されることです。

市区町村の調査で居住が確認できないと判断された場合、住民票は職権で消除されます。

実際にその住所に住んでいないにも関わらず住民票が残ったままである場合、だと、行政記録の正確性を維持できないからです。

職権消除された記載がある住民票は、家庭裁判所へ提出します。

(2)住民票上の住所に居住していないことを確認する

行方不明の事実を確認する場合、まず住民票上の住所に居住していない事実を確認します。

住民票上の住所地を訪れて、居住実態がないことを確認します。

(3)郵便物が返戻されるか確認する

本人宛に郵便物を送ると、郵便が返戻されることがあります。

差し出した郵便物には、「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押してあるはずです。

「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押された郵便物は、家庭裁判所へ提出します。

(4)社会生活の痕跡がないか確認する

行方不明者が社会生活をしていれば、さまざまな痕跡があるはずです。

社会生活の痕跡が途絶えているか、確認します。

(5)友人知人と連絡が取れていないことを確認する

家族だけでなく友人知人など本人に関わりがあった人と連絡が取れていない場合、行方不明の継続性を裏付ける材料になります。

複数の友人知人の証言が一致していると、資料として信用力が高まります。

③失踪宣告の申立人は法律上の利害関係人のみ

失踪宣告の申立てをする人は、行方不明者に利害関係がある人に限定されています。

利害関係がある人とは、法律上の利害関係人です。

事実上の利害関係人は、申立人になることはできません。

失踪宣告には、行方不明者を死亡扱いにする重大な法的効果があるからです。

次の人には、法律上の利害関係があると考えられます。

・配偶者

・行方不明者が被相続人になるときの相続人

・行方不明者が共同相続人になるときの他の相続人

・受遺者

・不動産の共有者

・行方不明者の保証人

法律上の利害関係がない人は、失踪宣告の申立てをすることができません。

申立人になれることを事前に確認します。

④失踪宣告の申立ての必要書類を準備する

失踪宣告の申立てをするには、次の書類を準備します。

(1)行方不明者の戸籍謄本

(2)行方不明者の戸籍の附票

(3)失踪を証する資料

(4)利害関係を証する資料

提出する資料で重要なのが、失踪を証する資料です。

家庭裁判所による補充調査の端緒になるからです。

失踪宣告の申立てをするにあたって、捜索願や行方不明者届を出すことは必須ではありません。

捜索願や行方不明者届を提出していれば、重要な資料として提出することができます。

捜索願や行方不明者届を提出していなくても警察が受理してくれなくても、失踪宣告の申立てをすることができます。

失踪宣告の申立てで必要なのは、失踪を証する資料だからです。

必要書類を準備できることを事前に確認します。

3失踪宣告で家庭裁判所が補充調査をする

①公的機関に履歴調査

失踪宣告の申立てを受付けたら、家庭裁判所は補充調査を行います。

具体的には、公的機関などに生存の痕跡がないか文書で照会します。

家庭裁判所は、次のような記録の照会をします。

・住民票の異動履歴

・戸籍の動き

・運転免許証の更新履歴

・雇用保険の履歴

・出入国の記録

行方不明者がどこかで生活している痕跡がないか、家庭裁判所が調査します。

上記の記録は、家族が照会しても応じてもらえません。

家庭裁判所による補充調査で生存が確認されても、申立人に責任がないのは当然です。

②申立人や家族に事情聴取

公的機関などに文書照会をしても生存の痕跡が確認できない場合、申立人や家族に事情聴取をします。

多くの場合、家庭裁判所から照会文書が届きます。

質問の内容は、難しいことはありません。

失踪宣告の申立てをした経緯や最後に行方不明者と連絡が取れた日などです。

正直に答えれば、いいでしょう。

疎遠で連絡を取った日が分からないなら、分からないで問題はありません。

③補充調査が終わっても官報公告で調査をする

失踪宣告がされると、死亡扱いがされる重大な法的効果があります。

重大な効果があるから、慎重に手続を進めます。

失踪宣告の手続で、官報公告が行われます。

官報公告の内容は、次のとおりです。

・次の人に失踪宣告の申立てがありました。

・該当の人や該当の人の生死を知る人は、家庭裁判所に届出をしてください。

・届出がないと、失踪宣告されます。

公的機関が知らない情報を持つ人がいる可能性があるので、官報公告で情報収集します。

官報公告は、広く社会全体に呼び掛けて情報収集する手段です。

失踪宣告がされると死亡扱いになるから、家庭裁判所は慎重に調査します。

4要件を満たすことを確認できれば失踪宣告

①補充調査で最後に生存が確認できた日を確認する

生死不明のまま一定期間継続している場合、失踪宣告がされます。

補充調査で最後に生存が確認できた日を確認します。

行方不明期間の起算点は、最後に生存が確認できた日だからです。

行方不明期間の起算点は、申立人や家庭裁判所が勝手に決めることはできません。

失踪宣告を受けると、行方不明の人を被相続人とする相続が発生するからです。

失踪宣告には重大な法的効果があるから、客観的資料に基づいて事実認定がされます。

②失踪期間経過で失踪宣告

失踪宣告には、2種類あります。

普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。

一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。

生死不明の期間を失踪期間と言います。

普通失踪では、失踪期間が7年です。

特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。

特別失踪(危難失踪)では、失踪期間が1年です。

失踪期間を満たしていることが確認されたら、失踪宣告の審判がされます。

失踪宣告の審判は、2週間で確定します。

③失踪宣告確定後は失踪届で戸籍に反映

家庭裁判所が失踪宣告の審判をした後、審判が確定しても市区町村役場に連絡されることはありません。

失踪宣告の審判が確定した後に、市区町村役場に届出が必要です。

失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出を失踪届と言います。

死亡したときに提出する死亡届とは別の書類です。

失踪届は、多くの市区町村役場でホームページからダウンロードができます。

失踪届が受理されることで、失踪宣告がされたことが戸籍に記載されます。

5生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

不在者財産管理人になれる人と家庭裁判所の視点

2026-07-23

1不在者財産管理人に対する家庭裁判所の選任基準

選任基準①行方不明者の財産を守る義務を果たす人

不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を管理する人です。

不在者財産管理人は、行方不明者の財産を守る義務を果たすことが重視されます。

行方不明者の財産を守るため、家庭裁判所が選任します。

家庭裁判所は、義務を果たせる人を選任します。

不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理をすることはできません。

家庭裁判所は、行方不明者に不利益な財産管理を許可しません。

財産管理の透明性確保のため、不利益な財産管理の疑いの余地すら排除する必要があります。

行方不明者の財産管理において、新たなトラブル発生を回避するためです。

不在者財産管理人制度は、行方不明者の財産を守る制度です。

選任基準②家族の希望より行方不明者の利益を優先できる人

不在者財産管理人は、行方不明者の財産を守る人です。

行方不明者に不利益な財産管理をすることはできません。

たとえ家族が望んでも、客観的に不利益な財産管理ができません。

不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。

たとえ家族が望んでも、行方不明者の財産を守る義務が優先されます。

家族が候補者を推薦しても、行方不明者の利益を優先できる人が選任されます。

家族にとって適切な財産管理であっても、客観的に不利益な財産管理かもしれません。

客観的に適切な財産管理とは、行方不明者の財産を減らさないことです。

不在者財産管理人には、行方不明者の財産を減らさないように管理する義務があります。

家族の希望をかなえて行方不明者の財産を不当に減らした場合、義務を果たしていないと評価されます。

強い言葉を使えば、横領や背任の評価がされるおそれがあります。

たとえ家族が不在者財産管理人に選任されても、行方不明者の財産を守る義務は免除されません。

不在者財産管理人は、公的な立場になるからです。

2不在者財産管理人になれる人と家庭裁判所の視点

①法律上の必要な資格はない

不在者財産管理人に、法律上必要な資格はありません。

だれでも、不在者財産管理人になることができます。

②なれる人から適格者を家庭裁判所が選任

不在者財産管理人は、家庭裁判所が選任します。

不在者財産管理人になれることと家庭裁判所に選任されることは、意味がちがいます。

不在者財産管理人選任の申立てをする際に、候補者を立てることができます。

候補者を記載しても、家庭裁判所は自由に不在者財産管理人を選任することができます。

家庭裁判所は、不在者財産管理人の適格性を判断しているからです。

家庭裁判所は、不在者財産管理人に適格者を選任します。

③不在者財産管理人は行方不明者の代理人

相続人の中に行方不明の人がいると、とても困ります。

相続手続は、相続人全員の協力が必要だからです。

遺産分割協議は、相続人全員の合意がないと成立しません。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。

不在者財産管理人は、行方不明者の代理人です。

行方不明の相続人に代わって、遺産分割協議に参加することができます。

不在者財産管理人と他の相続人全員が合意すれば、遺産分割協議が成立します。

行方不明の相続人がいても、相続手続を進めることができます。

3不在者財産管理人になれるのに家族は選ばれにくい

①利益相反になるから家族は選ばれにくい

(1)行方不明者と不在者管理人候補である家族が利益相反

利益相反とは、一方がトクすると他方がソンする関係です。

不在者財産管理人は、行方不明者の利益を最優先にする義務があります。

不在者管理人候補の家族は、家族に有利な形で財産管理をしたい誘因があります。

例えば、次の場面で利益が衝突します。

・行方不明者の不動産を売却するか、維持するか

・行方不明者の家屋を修繕するか、放置するか

・市場価格の賃料で賃貸するか、他の家族に安く貸すか

行方不明者の利益より、家族の都合が優先される可能性があります。

実際に家族の都合が優先されたことを問題にしているのではありません。

家族の都合が優先される可能性があることを重視しています。

不利益な財産管理の疑いの余地すら、排除する必要があるからです。

(2)行方不明者と将来の相続人が利益相反

行方不明者の財産は、将来の相続財産です。

行方不明者の家族は、将来の相続人です。

行方不明者の財産管理状況は、将来の相続関係に大きな影響があります。

行方不明者は、法律上は生きている前提です。

長期間行方不明である場合、家族は将来の相続を想像します。

将来の相続を想像して、自分に有利な判断をする構造的な誘因があります。

生きている前提の判断と相続を前提とする判断では、合理性の内容が異なります。

合理性の内容が異なることは、利益相反を生む構造です。

行方不明者の利益と将来の相続人の利益は、同時に満足できないことがあります。

異なる合理性が前提だから、正反対の結論なのにどちらの結論も合理的に導かれます。

例えば、行方不明者の家屋を修繕しない場合、家族にとって支出を減らす合理性があります。

行方不明者の家屋を修繕する場合、行方不明者にとって財産価値を維持する合理性があります。

正反対の結論なのに、修繕する結論も修繕しない結論も合理的に導かれます。

どちらを選択しても、他方の利益は犠牲になります。

他方の利益が犠牲になる可能性があることを重視しています。

不利益な財産管理の疑いの余地すら、排除する必要があるからです。

(3)不在者管理人候補である家族と他の家族が利益相反

自分に有利な判断をした場合、外部から検証が困難です。

たとえ適切な財産管理をしても、他の家族からは疑いの目を向けられることがあります。

・適切な支出か

・売却価格は妥当か

・公平な財産管理か

家族が不在者管理人になることによって、新たなトラブルが発生する可能性があります。

家族間でトラブルが発生すると、適切な管理ができなくなるおそれがあります。

新たなトラブルが発生する可能性があることを重視しています。

(4)行方不明者と家族が取引相手になると利益相反

行方不明者の不動産を売却するとき、家族が買うことがあります。

行方不明者の金銭を家族が借りたいことがあるでしょう。

不動産を購入する家族や金銭を借り受けたい家族は、取引相手です。

行方不明者の代理人と取引相手の両方の立場があると、自己交渉になります。

適切な利益調整ができません。

行方不明者の利益を犠牲にする疑いを向けられる構造です。

②分別不能リスクがあるから家族は選ばれにくい

不在者財産管理人は、公的な立場になります。

客観的な透明性と公平性を確保するため、次のような管理をします。

・行方不明者の財産は独立して特定できる

・第三者が収支を検証できる

・金銭の流れが客観的証拠で追跡できる

家族が財産管理をしていた間、信頼関係をベースに厳密な区別をしていなかったでしょう。

行方不明者の財産は、家族の財産だからです。

現金管理が常態になると、入出金記録があいまいになります。

口座の金銭が混在すると、だれの財産か分からなくなります。

立替と精算が繰り返されると、事後検証ができなくなるでしょう。

無意識に混在させるリスクがトラブルを招きます。

たとえ使い込みをしていなくても、事後検証ができなくなること自体が問題視されます。

③継続的な報告義務があるから家族は選ばれにくい

不在者財産管理人は、家庭裁判所の監督を受けます。

定期的に、行方不明者の収支や財産状況を報告する義務があります。

客観的な透明性と公平性を確保するため、定期報告は重要な義務です。

たとえ不在者財産管理人が家族であっても、報告義務は免除されません。

家族が財産管理をしていた間、信頼関係をベースに収支報告をしていなかったでしょう。

不在者財産管理人が家族である場合、次のことが起きがちです。

・書類の整備が不充分

・報告の遅延

定期報告がされないと、財産管理が適切か家庭裁判所は判断できません。

家庭裁判所は、確実に報告義務を果たせる人を重視します。

④家族の心理的利益があるから家族は選ばれにくい

家庭裁判所は、経済的利益を重視します。

不在者財産管理人が守るべき行方不明者の利益は、客観的な経済的利益だからです。

家族は、客観的な経済的利益より心理的利益を重視することがあります。

・思い入れがある実家を売りたくない

・親族に住まわせたい

心理的利益を優先すると、客観的な経済的利益を過小評価する可能性があります。

家族による心理的利益重視を排除する必要があります。

⑤責任追及が感情的対立になるから家族は選ばれにくい

不在者財産管理人に選ばれる人は、ほとんどが司法書士などの専門家です。

司法書士などの専門家は、他の家族と利害関係がありません。

司法書士などの専門家には、職業的倫理観があります。

司法書士などの専門家には、不適切な職務執行をした時の懲戒制度があります。

家族には、実効的な担保制度がありません。

他の家族による責任追及は、感情的対立に発展します。

不在者財産管理人制度で新たなトラブルを発生させたとき、事後処理の可能性を重視します。

⑥家族が選ばれにくいのは行方不明者の利益を守るため

不在者財産管理人制度は、行方不明者の利益を守るための制度です。

行方不明者の利益を守るため、財産管理の公平性と透明性を重視します。

家族が選ばれにくいのは、公平性と透明性の確保が不利に働くからです。

4不在者財産管理人制度は失踪宣告の代替ではない

①失踪宣告で死亡扱いがされる

相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。

条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

②不在者財産管理人と失踪宣告は目的がちがう

失踪宣告をしない場合、不在者財産管理人制度を利用することが考えられます。

不在者財産管理人制度を利用すると、行方不明者は生きている扱いのままです。

失踪宣告を利用すると、行方不明者は死亡扱いです。

制度の目的が全く異なります。

不在者財産管理人制度は、失踪宣告の代替手段ではありません。

③二度手間になる現実

不在者財産管理人は、一見して便利な制度です。

不在者財産管理人を選任してもらっても、死亡扱いをすることができないからです。

さまざまな家族の事情から、やがて積み重なるデメリットを受け入れられなくなるでしょう。

最終的には、失踪宣告をすることになります。

結局のところ二度手間になる現実を知ったうえで、判断することが重要です。

5生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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