Author Archive
失踪宣告で生死不明となった日の位置づけ
1失踪宣告で生死不明となった日の位置づけ
①生死不明となった日は分からなくてもいい
家庭裁判所が失踪宣告をするには、家族などの申立人からの申立てが必要です。
失踪宣告の申立てによって、失踪宣告の手続が開始します。
生死不明となった年月日は、家族がこの日から行方不明になったと感じる日です。
生死不明となった年月日を特定できないことは、珍しくありません。
失踪宣告の申立てをする場合、行方不明者は長期間行方不明になっているからです。
生死不明となった日が思い出せなくても、問題になりません。
②申立書の生死不明となった年月日欄は不明と記載できる
失踪宣告の申立書を見ると、生死不明となった年月日欄があります。
生死不明となった年月日は分からなくても、支障はありません。
失踪宣告の申立書の生死不明となった年月日欄は、「不明」と記載することができます。
生死不明となった日は、分かる範囲で記載すれば問題はありません。

③生死不明となった日に法的意味はない
生死不明となった日は、家族がこの日から行方不明になったと感じる日に過ぎません。
生死不明となった日に、法的意味はありません。
家族がこの日から行方不明になったと感じたのなら、問題はありません。
生死不明となった日について、家庭裁判所からあれこれ言われることはありません。
④生死不明となった日が分からなくても失踪宣告の申立てができる
生死不明となった日が分からなくても、失踪宣告の申立てをすることができます。
生死不明となった日に、法的意味はないからです。
2失踪宣告の申立てができるか申立人が事前確認する
①事前調査で調査の端緒を提供する
失踪宣告では、調査は2回あります。
申立人による事前調査と家庭裁判所による補充調査です。
申立人は、捜査機関ではありません。
もともと完璧な調査ができるとは考えられていません。
調査の端緒を得て、家庭裁判所は補充調査をします。
②行方不明期間を事前調査する
失踪宣告を受けるには、行方不明者が生死不明のまま一定期間継続していることが条件です。
生死不明期間の起算点は、最後に生存の痕跡があった日です。
生死不明期間の起算点は、正確な日付が分からないことがほとんどです。
行方不明になった日を具体的に特定できなくても、問題はありません。
生死不明期間の起算点は、ある程度の幅があることは通常です。
例えば、〇〇年〇〇月ごろまで連絡が取れた、〇〇年〇〇月ごろまで出勤していたなどで差し支えありません。
③行方不明の事実を事前調査する
(1)住民票を取得して職権消除されているか確認する
職権消除とは、住民基本台帳法に基づいて本人申請なしで住民票が削除されることです。
市区町村の調査で居住が確認できないと判断された場合、住民票は職権で消除されます。
実際にその住所に住んでいないにも関わらず住民票が残ったままだと、行政記録の正確性を維持できないからです。
職権消除された記載がある住民票は、家庭裁判所へ提出します。
(2)住民票上の住所に居住していないことを確認する
行方不明の事実を確認する場合、まず住民票上の住所に居住していない事実を確認します。
住民票上の住所地を訪れて、居住実態がないことを確認します。
(3)郵便物が返戻されるか確認する
本人宛に郵便物を送ると、郵便が返戻されることがあります。
差し出した郵便物には、「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押してあるはずです。
「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押された郵便物は、家庭裁判所へ提出します。
(4)社会生活の痕跡がないか確認する
行方不明者が社会生活をしていれば、さまざまな痕跡があるはずです。
社会生活の痕跡が途絶えているか、確認します。
(5)友人知人と連絡が取れていないことを確認する
家族だけでなく友人知人など本人に関わりがあった人と連絡が取れていない場合、行方不明の継続性を裏付ける材料になります。
複数の友人知人の証言が一致していると、資料として信用力が高まります。
④申立人による事前調査は完璧でなくていい
家族ができる範囲で事前調査をすれば、問題はありません。
失踪宣告がされるまで、行方不明者は生きている扱いです。
たとえ家族であっても、プライバシー保護のため照会に応じてもらえないでしょう。
照会に応じてもらえなかった場合、照会に応じてもらえなかったと報告します。
家族は捜査機関ではないから、完璧な調査は求められません。
申立人は、家庭裁判所に調査の端緒を提供します。
照会に応じてもらえなかった事実は、調査の端緒の一部だからです。
申立人による事前調査は、調査の端緒を提供する調査です。
調査の端緒を提供できれば、事前調査の目的は達成できたと言えます。
生死不明となった日は、調査の端緒の一部です。
生死不明となった日が分からないことも、調査の端緒の一部です。
家族ができる範囲で事前調査をして、調査の端緒を提供します。
3失踪宣告で重要なのは生存確認できた最後の日
①失踪期間の起算点は生存確認できた最後の日
失踪宣告の要件は、長期間の行方不明と申立てです。
失踪期間とは、失踪宣告の要件となる行方不明期間です。
失踪期間の起算点は、生存確認できた最後の日です。
失踪期間の起算点は、生死不明となった年月日ではありません。
生死不明となった日は、家族がこの日から行方不明になったと感じる日に過ぎません。
生死不明となった日は、主観的事実です。
生存確認できた最後の日は、客観的事実です。
②公的機関に履歴調査
失踪宣告の申立てを受付けたら、家庭裁判所は補充調査を行います。
具体的には、公的機関などに生存の痕跡がないか文書で照会します。
家庭裁判所は、次のような記録の照会をします。
・住民票の異動履歴
・戸籍の動き
・運転免許証の更新履歴
・雇用保険の履歴
・出入国の記録
行方不明者がどこかで生活している痕跡がないか、家庭裁判所が調査します。
上記の記録は、家族が照会しても応じてもらえません。
家庭裁判所による補充調査で生存が確認されても、申立人に責任がないのは当然です。
③申立人や家族に事情聴取
公的機関などに文書照会をしても生存の痕跡が確認できない場合、申立人や家族に事情聴取をします。
多くの場合、家庭裁判所から照会文書が届きます。
質問の内容は、難しいことはありません。
失踪宣告の申立てをした経緯や最後に行方不明者と連絡が取れた日などです。
正直に答えれば、いいでしょう。
疎遠で連絡を取った日が分からないなら、分からないで問題はありません。
④補充調査が終わっても官報公告で調査をする
失踪宣告がされると、死亡扱いがされる重大な法的効果があります。
重大な効果があるから、慎重に手続を進めます。
失踪宣告の手続で、官報公告が行われます。
官報公告の内容は、次のとおりです。
・次の人に失踪宣告の申立てがありました。
・該当の人や該当の人の生死を知る人は、家庭裁判所に届出をしてください。
・届出がないと、失踪宣告されます。
公的機関が知らない情報を持つ人がいる可能性があるので、官報公告で情報収集します。
官報公告は、広く社会全体に呼び掛けて情報収集する手段です。
失踪宣告がされると死亡扱いになるから、家庭裁判所は慎重に調査します。
⑤家庭裁判所による補充調査で生存確認できた最後の日を探す
失踪宣告の申立てを受付けたら、家庭裁判所は調査をします。
家庭裁判所は、捜査機関ではありません。
調査の端緒は、申立人が提供します。
失踪宣告の申立書に、失踪を証する資料を添付します。
失踪を証する資料で、家庭裁判所に調査の端緒を提供します。
調査の端緒を参考にして、生存確認できた最後の日を探します。
生存確認できた最後の日は、客観的事実です。
生死不明となった日は、主観的事実に過ぎません。
生存確認できた最後の日は、家庭裁判所が勝手に決めることはできません。
家庭裁判所は、客観的事実に基づいて生存確認できた最後の日を認定するだけです。
生存確認できた最後の日から、法的な死亡日が決まります。
法的な死亡日を恣意的に決めることは、許されません。
法的な死亡日を恣意的に決めることは許されないから、生死不明となった日は参考に過ぎません。
失踪宣告を受けると、失踪宣告を受けた人を被相続人とする相続が発生します。
法的な死亡日は、相続が発生する日です。
相続に重大な影響があるから、客観的事実によって家庭裁判所が認定します。
失踪宣告で重要なのは、生存確認できた最後の日です。
⑥生存確認できた最後の日は生死不明となった年月日と違っていい
生死不明となった年月日は、家族がこの日から行方不明になったと感じる日に過ぎません。
失踪期間の起算点は、客観的事実によって家庭裁判所が認定します。
失踪期間の起算点は、家族が勝手に決めることはできません。
生死不明となった年月日と異なる日が生存確認できた最後の日として認定されることがあります。
生死不明となった年月日と異なる日が認定されるのは、自然なことです。
適切に制度が機能しているからです。
生死不明となった年月日と異なる日が認定されても、ペナルティーはありません。
⑦生存が確認できたら取下げるだけ
家庭裁判所は、公的機関などに生存の痕跡がないか文書で照会します。
家族が照会しても応じてもらえなくても、家庭裁判所からの照会には応じます。
家庭裁判所による補充調査で、行方不明者の生存が確認できることは珍しくありません。
行方不明者の生存が確認できるのは、制度が適切に機能した証拠です。
行方不明者の生存が確認できた場合、家庭裁判所から申立てを取り下げるように言ってきます。
家庭裁判所に指示に従って、申立てを取下げるだけです。
行方不明者の生存が確認できることは、制度上、当然の帰結です。
行方不明者の生存が確認できることは、申立人の調査不足ではありません。
もともと家族ができる調査には、制限があるからです。
4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
法定相続情報一覧図は家族でも委任状が必要
1法定相続情報一覧図は家族でも委任状が必要
①法定相続情報一覧図は公的書類
法定相続情報一覧図とは、被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのか家系図のように取りまとめた書類です。
法定相続情報一覧図があると、相続人が一目で分かるからとても便利です。
法定相続情報一覧図は、法務局が発行する公的書類です。
法務局が発行するから、法定相続情報一覧図には高い信頼性があります。
②相続人は法定相続情報一覧図の申出人になれる
相続人は、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出の申出人になることができます。
相続人は、自分で手続をすることができます。
③法定相続情報一覧図は代理人に依頼できる
相続人は、自分で法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。
自分でする以外にも代理人を立てて、依頼することができます。
法定相続情報一覧図は、公的書類にふさわしい厳格な書き方ルールがあります。
相続人が自分で手続をするのが難しい場合、代理人に依頼することができます。
④法定相続情報一覧図で代理人になれる人
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出の委任を受けることができる人は、限られています。
親族のほか、司法書士などの専門家です。
親族にあたる人は、次のとおりです。
・6親等内の血族
・配偶者
・3親等内の姻族
専門家は、次の資格のある人です。
・弁護士
・司法書士
・土地家屋調査士
・税理士
・社会保険労務士
・弁理士
・海事代理士
・行政書士
遺言執行者は、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出の代理をすることができます。
⑤委任状は依頼内容の証明書
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出を依頼する場合、代理人に委任状を交付します。
委任状は、依頼内容の証明書です。
代理人に法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出を依頼する場合、委任状が必要です。
委任状がないと、依頼を受けているか分からないからです。
適切な依頼を受けていないと、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は受理されません。
司法書士などの専門家に依頼する場合、通常、委任状は専門家が作成します。
⑥家族でも委任状で依頼内容を証明する
戸籍謄本や住民票は、法律で請求できる人を定めています。
一定の範囲の家族であれば、委任状なしで戸籍謄本や住民票を取得することができます。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出では、家族であっても委任状が必要です。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、相続人が自分で手続する制度だからです。
たとえ家族であっても、申出人本人ではありません。
申出人が自分で手続せず代理人に依頼した場合、依頼内容を証明する必要があります。
たとえ家族が代理人であっても、依頼内容を証明する必要があります。
委任状は、依頼内容の証明書です。
家族に依頼した場合であっても、法務局に対して依頼した内容を証明する必要があります。
司法書士などの専門家に依頼する場合、委任状が必要です。
家族に依頼する場合、委任状が必要です。
司法書士などの専門家であっても家族であっても、代理人を立てる場合は委任状が必要です。

⑦委任状なしで代理ができる特殊ケース
(1)認知症の人のために成年後見人が申出
認知症になると、自分で判断することができません。
成年後見人とは、認知症の人のためにサポートをする人です。
認知症の人が相続人になる相続が発生した場合、成年後見人は法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。
成年後見人が代理人として手続をしても、委任状は不要です。
認知症の人は、自分で判断して依頼することができないからです。
委任状は不要だけど、成年後見人であることを証明する必要があります。
(2)未成年者のために親権者が申出
未成年者は、自分で判断することができません。
親権者は、未成年者のためにさまざまなことを代理することができます。
未成年者が相続人になる相続が発生した場合、親権者は法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。
親権者が代理人として手続をしても、委任状は不要です。
未成年者は、自分で判断して依頼することができないからです。
委任状は不要だけど、親権者であることを証明する必要があります。
⑧委任状は使い切り
法定相続情報一覧図を代理人に依頼する場合、代理人は委任状を添えて申出をします。
原則として、委任状は原本還付されません。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出で、提出した委任状は使い切りです。
2法定相続情報一覧図の委任状の書き方
①依頼内容は作成・申出・受領と原本還付受領
(1)適切な依頼がないと家族でもできない
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、申出人が自分でやる制度です。
家族などが手続をする場合、委任状が必要です。
適切な依頼をしていない場合、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は受理されません。
適切な依頼をしたと証明できない場合、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は受理されません。
委任状は、依頼内容の証明書です。
委任状に記載されていないと、依頼したことを証明できません。
法務局に対して依頼した内容を証明することが重要です。
依頼されたことを証明できないことは、たとえ家族であってもできません。
(2)法定相続情報一覧図を作成すること
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、法務局は法定相続情報一覧図案を作成代行をしません。
申出人や代理人が法定相続情報一覧図案を作成して提出する必要があります。
法定相続情報一覧図を作成することを依頼する必要があります。
(3)法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出をすること
代理人が法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をする場合、申出人から依頼を受ける必要があります。
希望する法定相続情報一覧図の写しの交付通数を記載します。
交付通数が空欄の場合、適切な依頼を受けていないと判断される可能性があります。
委任状に記載された交付通数以上は、代理人が申出をすることができません。
(4)法定相続情報一覧図の写し及び返却される添付書面を受領すること
法定相続情報一覧図の写しの受領を依頼しないと、代理人は法定相続情報一覧図を受け取ることができません。
せっかく代理人を立てて依頼したのに、申出人が法定相続情報一覧図の写しの受領のため法務局に出向くことになります。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書では、たくさんの書類を提出します。
本人確認書類や委任状以外の書類は、原本還付を受けることができます。
添付書面の受領を依頼しないと、代理人は原本還付される書類を受け取ることができません。
せっかく代理人を立てて依頼したのに、申出人が原本還付される書類の受領のため法務局に出向くことになります。
(5)法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出に関して必要な一切の権限
申出から受領までの付随行為をすべてカバーするために、記載します。
法定相続情報一覧図は公的書類だから、厳格な書き方ルールがあります。
やむを得ず、補正が必要になることがあるでしょう。
申出内容の軽微な補正、訂正、追加説明などに対応するため、記載します。
②被相続人の最後の住所・氏名・生年月日
法定相続情報一覧図は、被相続人ごとに作成します。
複数の相続をまとめて、作成することはできません。
委任状に被相続人に関する情報を記載して、相続を特定します。
提出する戸籍謄本や住民票を確認して、一字一句間違いなく書き写します。
正確に記載していない場合、被相続人が特定できないと判断される可能性があります。
③日付
申出人が代理人に依頼した日付を記載します。
日付が空欄である場合、適切な依頼を受けていないと判断されます。
④申出人の住所・氏名
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出ができる人は、法律で決められています。
申出人が相続人であるのか、法務局は戸籍謄本等で審査します。
提出する戸籍謄本や住民票を確認して、一字一句間違いなく書き写します。
法定相続情報一覧図の委任状は、押印不要です。
正確に記載していない場合、相続人と確認できないと判断される可能性があります。
⑤代理人の住所・氏名
家族が代理人になる場合、家族であることが分かる戸籍謄本を提出します。
提出する戸籍謄本を確認して、一字一句間違いなく書き写します。
正確に記載していない場合、親族と確認できないと判断される可能性があります。
⑥専門家に依頼するときは専門家が委任状作成
法定相続情報一覧図は、司法書士などの専門家に依頼することができます。
司法書士などの専門家に依頼する場合、委任状は専門家が用意します。
申出人は、専門家が作成した委任状を確認するのみです。
3法定相続情報一覧図の再交付で委任状が必要
①法定相続情報一覧図は再交付を受けられる
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出では、希望する交付通数を申し出ることができます。
思わぬ相続手続先が見つかった場合、法定相続情報一覧図が不足することがあります。
法定相続情報一覧図は、再交付の申出をすることができます。
再交付の申出をすることができるのは、最初の申出の申出人のみです。
②再交付の申出に家族でも委任状が必要
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることと再交付の申出をすることは、別物です。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出を依頼することと再交付の申出を依頼することは、別物です。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出を依頼しても、再交付の申出ではあらためて委任状が必要です。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と再交付の申出は、別の依頼だからです。
同じ家族が代理人になる場合であっても、あらためて委任状を準備します。
新たな委任状がないと、再交付の申出の依頼を受けたか分からないからです。
③他の相続人は申出人から委任状をもらって再交付の申出
相続人はだれでも、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。
再交付の申出をすることができるのは、最初の申出の申出人のみです。
申出人でない他の相続人は、申出人の代理人として再交付の申出をすることができます。
申出人でない他の相続人が再交付の申出をする場合、申出人から委任状を出してもらう必要があります。
4法定相続情報一覧図の作成を司法書士に依頼するメリット
法定相続情報一覧図は、書き方が厳格に決まっています。
後に登記官が認証文を付して、交付されるからです。
法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。
相続関係説明図は、登記官が点検をするものではありません。
単なる事情説明の書類に過ぎませんから、比較的自由に書くことができます。
これらの違いを理解して、ポイントを押さえて書くことが重要です。
相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。
相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。
仕事や家事で忙しい方はこのような手続はすべてお任せいただけます。
すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
行方不明者がいても相続人申告登記で過料回避
1行方不明者がいても相続人申告登記で過料回避
①相続登記の期限3年を守れないとペナルティー
令和6年(2024年)4月1日から、相続登記をする義務が課されました。
相続登記の期限は、3年です。
令和6年(2024年)4月1日以降に発生した相続は、当然に対象になります。
相続があったことを知ってから、相続登記の期限3年がスタートします。
令和6年(2024年)4月1日以前に発生した相続も、義務化の対象です。
過去の相続は、令和6年4月1日に期限3年がスタートします。
相続登記義務化がスタートしてから、3年間の猶予があると言えます。
過去の相続は令和9年3月31日を経過すると、ペナルティーの対象になります。
過料とは、相続登記の義務を果たせなかったときに課される10万円以下のペナルティーです。
相続登記の期限3年が経過すると、ペナルティーの対象になります。
②相続人申告登記で相続登記の義務を履行
相続人申告登記とは、相続人が法務局に対し自分が相続人であることを申告する制度です。
申告に基づいて、登記官が職権で相続人の住所や氏名を登記に付記します。
相続人申告登記をしたことで、相続登記の義務を履行したと扱われます。
相続人申告登記は、相続登記の義務を履行しやすくする制度です。
③相続人申告登記をした相続人だけペナルティーを回避できる
相続人申告登記は、各相続人が個別に相続登記の義務を履行する制度です。
一部の相続人が単独で、相続人申告登記をすることができます。
相続人申告登記をした人のみ、ペナルティーを回避できます。
相続人申告登記をした人のみ、相続登記の義務を履行したと扱われるからです。
④行方不明者がいても相続人申告登記ができる
被相続人が不動産を保有していた場合、不動産の名義変更をします。
相続登記とは、不動産の名義変更です。
相続登記をするためには、相続人全員の協力が不可欠です。
他の相続人の関与なく、相続人申告登記をすることができます。
行方不明者がいても、相続人申告登記をすることができます。
相続人申告登記は、相続人が法務局に対し自分が相続人であることを申告する制度だからです。
相続人申告登記をする場合、他の相続人の関与は必要ありません。
一部の相続人が単独で、相続人申告登記をすることができます。
相続人申告登記をすると、相続登記の義務を履行したと扱われます。
相続登記の義務を履行したと扱われるのは、相続人申告登記をした人のみです。
相続人申告登記をした人のみ、ペナルティーを回避できます。
他の相続人が関与しなくても、ペナルティーを回避できます。
⑤相続人申告登記の代理申請で委任状が必要
相続人申告登記は、家族に依頼して代理で申請してもらうことができます。
相続人本人以外の人が申請をする場合、家族であっても委任状が必要です。
委任状は、相続人本人から依頼されたことの証明書です。
相続人本人以外の人が申請する場合、書面で依頼を受けたことを証明する必要があるからです。
申請する権限が認められない場合、相続人申告登記をすることができません。
行方不明の相続人のため相続人申告登記をする場合、行方不明の相続人が発行した委任状が必要です。
行方不明の相続人のためであっても、勝手に相続人申告登記をすることはできません。
行方不明の相続人のためであっても、勝手に委任状を作成することはできません。
委任状は、相続人本人から依頼されたことの証明書だからです。
⑥勝手に相続人申告登記をしても行方不明の相続人に影響はない
相続人申告登記は、一部の相続人が単独ですることができます。
行方不明の相続人が知らないところで、勝手に相続人申告登記をすることになります。
勝手に相続人申告登記をしても、行方不明の相続人に影響はありません。
相続人申告登記をしたら、相続登記の義務を履行したと扱われるに過ぎません。
相続人申告登記をしたら、申請した人だけがペナルティーを回避できるだけです。
相続人申告登記は、各相続人が個別に相続登記の義務を履行する制度だからです。
相続登記の義務を履行していない相続人に、影響はありません。
勝手に相続人申告登記をしても、行方不明の相続人の相続資格が奪われることはありません。
相続人申告登記をしても、相続における権利関係に一切影響がありません。
2 相続人申告登記のやり方
①登記名義人の相続人が申出
相続人申告登記は、登記名義人の相続人であることを公示する制度です。
相続人申告登記では、次の事項を申出します。
(1)申出人の氏名及び住所
(2)代理人の氏名及び住所
(3)申出の目的
(4)申出に係る不動産の所在事項
相続人になる人は、法律で決められています。
相続人になる人が相続人申告登記の申出をします。
書式はありますが、枠に従って記入する申請書ではありません。
書式に従って、白紙に必要事項を全部自分で記載する方式です。
相続人申告登記の申請書は、他の相続人について記載しません。
相続人申告登記の申請書は、行方不明の相続人について記載する必要はありません。
②相続人申告登記の必要書類
(1)配偶者または子どもが申出をする場合
・被相続人の除票
・被相続人の戸籍謄本
・申出人の戸籍謄本
・申出人の住民票
・委任状
(2)親などの直系尊属が申出をする場合
・被相続人の除票
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・申出人の戸籍謄本
・申出人の住民票
・委任状
(3)法定相続情報一覧図を利用できる
相続人申告登記は、法定相続情報一覧図を利用することができます。
すでに法定相続情報一覧図を取得している場合、利用することができます。
相続人申告登記をするために、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をするのは現実的ではありません。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、申出人が戸籍謄本の収集や法定相続情報一覧図案を作成する必要があるからです。
相続人申告登記をする場合、遺産分割協議がまとまらないケースがほとんどでしょう。
相続人間で協力体制がないと、だれが法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をするのか話し合いが必要になります。
遺産分割協議がまとまらないうえに、新たな話し合いをすることになります。
(4)他の相続人の戸籍謄本等は不要
相続人申告登記は、自分が相続人であることを申告するだけです。
他の相続人について、申告しません。
行方不明の相続人の戸籍謄本は、不要です。
③郵送で申請できる
相続人申告登記の申出書は、紙で作成することができます。
紙で作成した相続人申告登記の申出書は、郵送で提出することができます。
④オンラインで申請できる
相続人申告登記は、オンラインで申請することができます。
相続人申告登記の申出書を紙で作成するのと比べると、手順が多く負担が大きい方法です。
最短で確実に終わらせたいのであれば、紙で申請するのがおすすめです。
司法書士などの専門家であれば、オンライン申請がおすすめです。
⑤相続人申告登記で登録免許税はかからない
相続人申告登記では、登録免許税は課されません。
相相続人申告登記があった場合、登記官職権で登記されるからです。
⑥提出先は不動産を管轄する法務局
相続人申告登記は、不動産の所在地を管轄の法務局へ提出します。
相続人申告登記が完了したら、相続登記義務化のペナルティーを回避することができます。
3相続人申告登記をしても相続登記が必要になる
①相続人申告登記だけで済ませられない
相続人申告登記は、相続登記義務化に伴い新設された制度です。
相続人申告登記は、期限内に相続登記ができないときの救済措置です。
相続人申告登記をしても、ペナルティーを回避する効果があるに過ぎません。
登記名義は、被相続人のままです。
売却するときは、相続登記が必要です。
相続人申告登記だけで、済ませられません。
②相続人申告登記は二度手間になる
相続人申告登記をしても、登記名義は変更されません。
相続人申告登記は、相続登記ができないときの救済措置に過ぎません。
遺産分割協議が成立した後、あらためて相続登記が必要です。
遺産分割協議成立後3年以内に相続登記をしないと、相続登記の義務違反になります。
相続人申告登記をしても、相続登記は必要です。
結局のところ、相続人申告登記は二度手間になります。
4行方不明者がいるとき相続人申告登記は手続の途中
①相続人申告登記は過料回避の効果だけ
相続人申告登記をすると、相続登記義務化のペナルティーを回避することができます。
相続人申告登記は、ペナルティー回避の効果だけです。
相続手続そのものは、始まったばかりです。
相続人申告登記が終わっても、相続手続はこれからです。
②戸籍の附票取得で住所判明
相続人調査で思いもよらない相続人が見つかっても、相続人から除外することはできません。
見知らぬ相続人であっても、相続手続に協力してもらう必要があります。
相続人調査で相続人の戸籍謄本を取得するときに、一緒に戸籍の附票を請求します。
戸籍の附票とは、住所の異動が記録された書類です。
戸籍謄本や戸籍の附票は、相続人であれば、だれでも請求することができます。
戸籍の附票取得で、住所が判明します。
③お手紙を書いて協力依頼
相続人の住所が判明したら、事情を説明したお手紙を送ります。
丁寧に言葉を選んで、先方の気分を害さないように配慮しましょう。
④遺産分割協議で行方不明の相続人を除外できない
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
行方不明の相続人がいても、除外することはできません。
一部の相続人だけで、遺産分割協議をしても無効です。
⑤不在者財産管理人が遺産分割協議に参加
行方不明の相続人であっても、遺産分割協議から除外することはできません。
不在者財産管理人とは、行方不明の人の財産管理をする人です。
行方不明の相続人に代わって、不在者財産管理人が遺産分割協議に参加します。
不在者財産管理人が遺産分割協議に参加すれば、有効に遺産分割協議を成立させることができます。
⑥失踪宣告で死亡と見なされる
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
5相続登記を司法書士に依頼するメリット
大切な家族を失ったら、大きな悲しみに包まれます。
やらなければいけないと分かっていても、気力がわかない方も多いです。
相続手続は一生のうち何度も経験するものではないでしょう。
だれにとっても不慣れで、手際よくできるものではありません。
相続登記は、相続手続の中でも手間がかかる難しい手続です。
相続登記は難しい手間がかかる手続なので、司法書士などの専門家に依頼するでしょう。
相続手続で挫折しがちなのは、戸籍謄本などの書類収集や遺産分割協議書の作成です。
書類収集や遺産分割協議書の作成は、司法書士に依頼することができます。
司法書士が戸籍謄本や遺産分割協議書を準備したうえに、法務局の厳重な審査をします。
法務局の審査が通った戸籍謄本や遺産分割協議書だから、銀行などの相続手続先で指摘があることはありません。
銀行などの独自書類の内容などに指摘があるとしても、簡単に済むことがほとんどでしょう。
相続手続をスムーズに進めたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
生前贈与と遺言書作成を組み合わせる
オリーブの木司法書士事務所にご依頼をいただきましてありがとうございました
1 オリーブの木司法書士事務所にご依頼いただく前に、どのようなことでお困りでしたか。
息子に生前贈与したい
2 たくさんの事務所がある中から、オリーブの木司法書士事務所にご依頼いただきまして、ありがとうございました。
オリーブの木司法書士事務所を知ったきっかけをお聞かせください。
相談会
3 オリーブの木司法書士事務所に相談をしてから依頼をするまで時間はかかりましたか。
また時間がかかったとしたらどんな理由がありましたか。
すぐに連絡しました
4 オリーブの木司法書士事務所に依頼するときに、重視したことをお聞かせください。
相談会でお会いした時の印象が良かった。
5 実際にオリーブの木司法書士事務所にご依頼いただいたご感想をお聞かせください。
話しやすかった。
6 このアンケートをオリーブの木司法書士事務所のホームページやパンフレット等に掲載してよろしいでしょうか。
イニシャルを掲載してよい
イニシャル S.N
オリーブの木司法書士事務所からコメント
オリーブの木司法書士事務所にご依頼をいただきましてありがとうございました。
S.Nさまから、生前贈与の登記と遺言書作成をご依頼いただきました。
生前贈与は、相続発生前に財産を引き継ぐ方法です。
遺言書は、遺言者の意思を示す文書です。
遺言者が死亡したときに、効力が発生します。
一部の相続人にのみ多額の生前贈与をすると、相続が発生したときにトラブルになりがちです。
一度に多額の贈与をした場合、贈与税が高額になりがちです。
S.Nさまのご了解をいただいたうえで税理士と共有し、贈与税を少なく方法で実行しました。
生前贈与を考慮した公平な財産の分配を提案し、公正証書遺言を作成しました。
公正証書遺言があるから、相続トラブルは最小限にできると考えられます。
公正証書遺言を作成し、S.Nさまに安心していただくことができました。
今回、ご依頼をいただきましてありがとうございました。


相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
家族信託をした後に相続発生
1信託財産と相続財産は別の財産
①信託財産は信託契約で信託した財産
家族信託とは、家族間で財産の管理処分を依頼する契約です。
家族信託の登場人物は、主に次の3者です。
・委託者 財産の管理処分を依頼する人
・受託者 財産の管理処分を任される人
・受益者 財産から得られる利益を受け取る人
信託財産とは、信託契約で管理処分を依頼した財産です。
家族信託をすると、信託財産は受託者名義になります。
受託者名義になるけど、受託者の固有の財産になるわけではありません。
信託契約によって、管理処分を依頼されただけだからです。
信託財産は、委託者の固有の財産とは別に扱われます。
信託財産は、受託者の固有の財産とは別に扱われます。
委託者の財産ではなく受託者の財産でもない、独立した財産です。
信託財産は受託者の名義になっているだけで、独立した財産です。
②被相続人の固有の財産は相続財産になる
相続が発生したら、被相続人の固有の財産は相続人が相続します。
被相続人の固有の財産は、相続財産になります。
相続財産は、相続の対象です。
相続人が相続するのは、相続財産だけです。
③信託財産が相続財産に変容しない
信託財産は、相続財産ではありません。
信託財産は、独立した財産だからです。
委託者が死亡しても、信託財産は相続財産に変わることはありません。
委託者が死亡しても、相続人は信託財産を引き継ぎません。
信託財産は、相続の対象ではありません。
相続の対象になるのは、相続財産だけだからです。
2家族信託をした後に相続発生
①家族信託の終了理由は信託契約で決められている
信託契約では、あらかじめ信託の終了理由が決められています。
信託契約をするとき、委託者が契約の中で信託の終了理由を決めています。
信託契約書を見ると、終了理由の条項があるはずです。
信託契約書で委託者が死亡したとき信託終了の定めがあれば、委託者が死亡したとき信託は終了します。
委託者が死亡したとき、自動で信託が終了するのではありません。
信託契約書で決められた理由が発生したから、信託が終了します。
②認知症対策の信託では委託者兼受益者死亡で信託終了が一般的
家族信託は、認知症対策として有効です。
財産の所有者が認知症になると、財産が凍結されます。
家族信託をして受託者に財産の管理処分を依頼しておくと、凍結を防止できるからです。
委託者の認知症対策で家族信託をする場合、委託者死亡で信託を終了する条項を置くことが一般的です。
委託者の死亡後には、家族信託を続ける意味はないからです。
委託者が生きているうちに家族信託を終了させると、認知症リスクに対して対策がなくなります。
③信託終了で信託財産は帰属権利者に引き継がれる
委託者が死亡しても、信託財産は相続財産に変容しません。
委託者が死亡して信託が終了しても、信託財産は相続財産に変容しません。
信託財産は、信託契約の定めに従う財産です。
信託が終了したら、信託財産は信託契約の定めに従って引き継がれます。
信託契約では、あらかじめ信託の終了時に信託財産を引き継ぐ人が決められています。
帰属権利者とは、信託の終了時に信託財産を引き継ぐ人です。
信託契約をするとき、委託者が契約の中で帰属権利者を決めています。
信託契約書を見ると、終了時の財産処理に関する条項があるはずです。
信託契約の内容によっては、帰属権利者が相続人の一人であるかもしれません。
帰属権利者が相続人の一人でも、信託財産を相続するのではありません。
信託財産は、信託契約の定めに従う財産だからです。
信託財産は信託契約の定めに従って、帰属権利者に引き継がれます。
④委託者が死亡しても信託は継続できる
信託の目的によっては、委託者が死亡しても信託を継続させることができます。
信託契約をするとき、信託の目的を達成できるように委託者が信託の終了理由を決めています。
委託者が死亡しても信託を継続させる条項を置くことができます。
委託者が死亡しても信託を継続する場合、信託財産は信託財産のままです。
委託者が死亡しても、受託者は継続して信託財産を処分管理します。
信託は継続しているから、信託財産が引き継がれることはありません。
⑤信託受益権と信託財産は別の財産
受益者とは、財産から得られる利益を受け取る人です。
受益者は、財産から得られる利益を受け取る権利を持っています。
信託受益権とは、財産から得られる利益を受け取る権利です。
信託受益権と信託財産は、別の財産です。
⑥信託受益権は相続財産になる可能性
認知症対策で家族信託をする場合、委託者と受益者は同じ人です。
委託者兼受益者は、信託受益権を持っています。
委託者兼受益者が死亡した場合、信託財産は相続財産に変容しません。
委託者兼受益者が死亡した場合、信託受益権は相続財産になる可能性があります。
信託受益権は、委託者兼受益者の固有の財産だからです。
⑦信託契約で後継受益者を指定できる
信託契約では、あらかじめ信託の終了理由が決められています。
委託者が死亡したら、信託を終了することも終了しないこともあります。
委託者兼受益者が死亡しても信託が継続する場合、信託契約で後継受益者を指定することができます。
信託契約をするとき、信託の目的を達成できるように委託者が後継受益者を決めています。
信託契約書を見ると、後継受益者の条項があるか確認することができます。
後継受益者は、第3受益者、第4受益者…と先の先まで決めておくことができます。
⑧後継受益者の定めがないときは相続財産
信託契約書を見ても、後継受益者の条項がないことがあります。
後継受益者の条項がない場合、信託受益権は相続財産と言えます。
後継受益者の条項があってもなくても、信託財産は信託財産のままです。
信託財産は、相続財産に変容しないからです。
後継受益者の条項があれば、信託受益権は信託契約に従って後継受益者が引き継ぎます。
後継受益者の条項がなければ、信託受益権は相続によって相続人が引き継ぎます。
3相続財産は相続人が相続する
①信託されていない財産は相続財産
相続人は、相続財産を相続します。
委託者が死亡しても、信託財産は相続財産に変容しません。
委託者が死亡しても、信託財産は相続の対象ではありません。
委託者が信託していない財産は、委託者の固有の財産です。
委託者の固有の財産は、委託者の死亡によって相続財産になります。
相続人は、委託者の固有の財産を相続します。
相続人だからという理由で、信託財産を相続するわけではありません。
②相続財産は遺言書どおりに引き継ぐ
(1)遺言書どおりに相続手続
被相続人が生前に遺言書を作成していることがあります。
遺言書がある場合、遺言書の内容どおりに相続財産を引き継ぎます。
遺言書があっても、信託財産に効力はありません。
信託財産は、信託契約の定めに従う財産だからです。
(2)遺言→信託契約で遺言は撤回
遺言書を作成した後に、信託契約をすることがあります。
遺言書を確認すると、信託した財産について記載されているかもしれません。
信託財産は、遺言書どおりに引き継ぐことはできません。
信託契約をしたことで、遺言が撤回されたと判断されるからです。
遺言書全体が撤回されたと、判断されるわけではありません。
信託された財産に関する条項のみ、撤回されたと判断されます。
遺言書に財産を引き継ぐ記載があっても、遺言書どおりに引き継ぐことはできません。
信託財産は、委託者の固有の財産でなくなったからです。
(3)信託契約→遺言で遺言は無効
信託財産は、信託契約で管理処分を依頼した財産です。
信託契約をすると、委託者の財産ではなく受託者の財産でもない独立した財産になります。
委託者の固有の財産でなくなったから、遺言書に記載しても無効の記載です。
信託契約後だから、遺言書全体が無効になるのではありません。
信託された財産に関する条項のみ、無効と判断されます。
遺言書に財産を引き継ぐ記載があっても、遺言書どおりに引き継ぐことはできません。
信託財産は、委託者の固有の財産でなくなったからです。
③遺言書がなければ遺産分割協議
相続が発生したら、被相続人の財産は相続財産になります。
相続財産は、相続人全員による共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
信託財産は、相続財産とは別の財産です。
遺産分割協議では、信託財産は話し合いの対象になりません。
信託財産は、信託契約の定めに従う財産だからです。
4信託財産にも相続税がかかる
①相続財産でなくても相続税の対象
信託財産と相続財産は、別の財産です。
信託財産は、委託者の固有の財産でなくなるからです。
委託者が死亡したら、委託者の固有の財産は相続財産になります。
相続財産と相続税の対象になる財産は、別の概念です。
相続税の対象になる財産は、相続税法などで決められています。
相続財産でなくても、相続税の対象になることがあります。
信託財産は相続財産でなくても、相続税の対象になることがあります。
②家族信託は相続税の節税手法ではない
家族信託には、直接的に相続税を節税する効果はありません。
家族信託をする目的は、財産の凍結防止や円滑な資産承継のはずです。
家族信託とは、家族間で財産の管理処分を依頼する契約です。
5家族信託を司法書士に依頼するメリット
高齢化社会が到来したといわれて、多くの方は長生きになりました。
平均寿命は男性も女性も80歳を超して、認知症になる方が多くなりました。
認知症になると、物事のメリットデメリットが充分に判断できなくなります
本人の財産は本人しか処分できないため、本人が判断できなくなると資産が凍結されてしまいます。
たとえ、本人が介護施設入所のためであっても、本人の不動産を勝手に売却することはできません。
たとえ、本人の実の子どもであっても、本人の定期預金を解約することはできません。
一部の金融機関では、本人以外の家族がキャッシュカードを使っていることを確認したら、キャッシュカードを回収しています。
本人の意思確認を重視する流れは、他の金融機関にも広がっていくでしょう。
認知症対策は、本人の判断能力がしっかりしているうちしかできません。
いつか認知症対策をしようではなく、今なら元気だから対策しようが正解です。
認知症になると、本人はもとより家族も困ります。
家族信託は認知症対策として有効です。
自分のためにも家族のためにも認知症対策を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
失踪宣告に申立人の調査と家庭裁判所の補充調査
1 申立人の調査と家庭裁判所の調査は役割がちがう
①失踪宣告で調査は2回ある
失踪宣告がされると、死亡扱いがされます。
失踪宣告をしていいのか、慎重に調査します。
失踪宣告で、調査は2回あります。
申立人の調査と家庭裁判所による補充調査です。
②申立人による調査で調査の端緒を提供
失踪宣告の申立てをするにあたって、申立人が調査をします。
申立人などの家族は、完璧な調査ができるはずはありません。
家族は、捜査機関ではないからです。
申立人による調査の目的は、家庭裁判所に調査の端緒を提供することです。
申立人が行方不明と主張するだけでは、調査の端緒を得ることができません。
さまざまな調査をしたけど手がかりがなかったのなら、手がかりがなかったことを報告します。
手がかりがなかったことが調査の端緒の一部になるからです。
家庭裁判所に調査の端緒を提供できれば、充分な調査をしたと言えます。
失踪宣告の事前確認で申立てができると判断できた時点で、申立人による事前調査は完了です。
調査の端緒を提供できるから、申立てができると判断できたはずだからです。
あらためて、申立人による調査をする必要はありません。
③家庭裁判所は補充調査をする
申立人によって提供された調査の端緒を参考に、家庭裁判所が補充調査をします。
家庭裁判所による補充調査のため、申立人が調査の端緒を提供します。
家庭裁判所は、捜査機関ではないからです。
家庭裁判所による補充調査で、行方不明者の生存の痕跡を探します。
生存の痕跡があった最終日から失踪期間を計算するからです。
家庭裁判所による補充調査をして、失踪宣告ができるか判断します。
④生存が確認されてもペナルティーはない
申立人による調査は完璧でなくても、支障はありません。
もともと家族が完璧な調査をすることは、予定されていません。
申立人が調査の端緒を提供することを前提に、家庭裁判所が補充調査をする設計です。
家庭裁判所による補充調査で、行方不明者の生存が確認できることは珍しくありません。
行方不明者の生存が確認できるのは、制度が適切に機能した証拠です。
行方不明者の生存が確認できた場合、家庭裁判所から申立てを取り下げるように言ってきます。
家庭裁判所に指示に従って、申立てを取下げるだけです。
行方不明者の生存が確認できることは、制度上、当然の帰結です。
行方不明者の生存が確認できることは、申立人の調査不足ではありません。
もともと家族ができる調査には、制限があるからです。
失踪宣告がされるまで、行方不明者は生きている扱いです。
家族が照会しても、応じてもらえないことが多いでしょう。
行方不明者の生存が確認されても、ペナルティーはありません。
できる範囲で調査して行方不明であれば、虚偽の申立てなどと非難されることはありません。
申立人が責任を問われることはありません。
⑤失踪宣告の要件は長期間生死不明と申立て
死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。
死亡と見なされるという強い法的効果があります。
失踪宣告が認められるためには、次の要件があります。
(1)生死不明のまま一定期間継続していること
(2)失踪宣告の申立てがあること
失踪宣告の申立てをしても、要件を満たしていないと失踪宣告はされません。
失踪宣告の申立てをする前に、申立人は事前確認をします。
失踪宣告の申立てを受付けた後、家庭裁判所は補充調査をします。
2失踪宣告で申立人が事前調査をする
①行方不明期間を事前調査する
失踪宣告を受けるには、行方不明者が生死不明のまま一定期間継続していることが条件です。
生死不明期間の起算点は、最後に生存の痕跡があった日です。
生死不明期間の起算点は、正確な日付が分からないことがほとんどです。
行方不明になった日を具体的に特定できなくても、問題はありません。
生死不明期間の起算点は、ある程度の幅があることは通常です。
例えば、〇〇年〇〇月ごろまで連絡が取れた、〇〇年〇〇月ごろまで出勤していたなどで差し支えありません。
②行方不明の事実を事前調査する
(1)住民票を取得して職権消除されているか確認する
職権消除とは、住民基本台帳法に基づいて本人申請なしで住民票が削除されることです。
市区町村の調査で居住が確認できないと判断された場合、住民票は職権で消除されます。
実際にその住所に住んでいないにも関わらず住民票が残ったままである場合、だと、行政記録の正確性を維持できないからです。
職権消除された記載がある住民票は、家庭裁判所へ提出します。
(2)住民票上の住所に居住していないことを確認する
行方不明の事実を確認する場合、まず住民票上の住所に居住していない事実を確認します。
住民票上の住所地を訪れて、居住実態がないことを確認します。
(3)郵便物が返戻されるか確認する
本人宛に郵便物を送ると、郵便が返戻されることがあります。
差し出した郵便物には、「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押してあるはずです。
「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押された郵便物は、家庭裁判所へ提出します。
(4)社会生活の痕跡がないか確認する
行方不明者が社会生活をしていれば、さまざまな痕跡があるはずです。
社会生活の痕跡が途絶えているか、確認します。
(5)友人知人と連絡が取れていないことを確認する
家族だけでなく友人知人など本人に関わりがあった人と連絡が取れていない場合、行方不明の継続性を裏付ける材料になります。
複数の友人知人の証言が一致していると、資料として信用力が高まります。
③失踪宣告の申立人は法律上の利害関係人のみ
失踪宣告の申立てをする人は、行方不明者に利害関係がある人に限定されています。
利害関係がある人とは、法律上の利害関係人です。
事実上の利害関係人は、申立人になることはできません。
失踪宣告には、行方不明者を死亡扱いにする重大な法的効果があるからです。
次の人には、法律上の利害関係があると考えられます。
・配偶者
・行方不明者が被相続人になるときの相続人
・行方不明者が共同相続人になるときの他の相続人
・受遺者
・不動産の共有者
・行方不明者の保証人
法律上の利害関係がない人は、失踪宣告の申立てをすることができません。
申立人になれることを事前に確認します。
④失踪宣告の申立ての必要書類を準備する
失踪宣告の申立てをするには、次の書類を準備します。
(1)行方不明者の戸籍謄本
(2)行方不明者の戸籍の附票
(3)失踪を証する資料
(4)利害関係を証する資料
提出する資料で重要なのが、失踪を証する資料です。
家庭裁判所による補充調査の端緒になるからです。
失踪宣告の申立てをするにあたって、捜索願や行方不明者届を出すことは必須ではありません。
捜索願や行方不明者届を提出していれば、重要な資料として提出することができます。
捜索願や行方不明者届を提出していなくても警察が受理してくれなくても、失踪宣告の申立てをすることができます。
失踪宣告の申立てで必要なのは、失踪を証する資料だからです。
必要書類を準備できることを事前に確認します。
3失踪宣告で家庭裁判所が補充調査をする
①公的機関に履歴調査
失踪宣告の申立てを受付けたら、家庭裁判所は補充調査を行います。
具体的には、公的機関などに生存の痕跡がないか文書で照会します。
家庭裁判所は、次のような記録の照会をします。
・住民票の異動履歴
・戸籍の動き
・運転免許証の更新履歴
・雇用保険の履歴
・出入国の記録
行方不明者がどこかで生活している痕跡がないか、家庭裁判所が調査します。
上記の記録は、家族が照会しても応じてもらえません。
家庭裁判所による補充調査で生存が確認されても、申立人に責任がないのは当然です。
②申立人や家族に事情聴取
公的機関などに文書照会をしても生存の痕跡が確認できない場合、申立人や家族に事情聴取をします。
多くの場合、家庭裁判所から照会文書が届きます。
質問の内容は、難しいことはありません。
失踪宣告の申立てをした経緯や最後に行方不明者と連絡が取れた日などです。
正直に答えれば、いいでしょう。
疎遠で連絡を取った日が分からないなら、分からないで問題はありません。
③補充調査が終わっても官報公告で調査をする
失踪宣告がされると、死亡扱いがされる重大な法的効果があります。
重大な効果があるから、慎重に手続を進めます。
失踪宣告の手続で、官報公告が行われます。
官報公告の内容は、次のとおりです。
・次の人に失踪宣告の申立てがありました。
・該当の人や該当の人の生死を知る人は、家庭裁判所に届出をしてください。
・届出がないと、失踪宣告されます。
公的機関が知らない情報を持つ人がいる可能性があるので、官報公告で情報収集します。
官報公告は、広く社会全体に呼び掛けて情報収集する手段です。
失踪宣告がされると死亡扱いになるから、家庭裁判所は慎重に調査します。
4要件を満たすことを確認できれば失踪宣告
①補充調査で最後に生存が確認できた日を確認する
生死不明のまま一定期間継続している場合、失踪宣告がされます。
補充調査で最後に生存が確認できた日を確認します。
行方不明期間の起算点は、最後に生存が確認できた日だからです。
行方不明期間の起算点は、申立人や家庭裁判所が勝手に決めることはできません。
失踪宣告を受けると、行方不明の人を被相続人とする相続が発生するからです。
失踪宣告には重大な法的効果があるから、客観的資料に基づいて事実認定がされます。
②失踪期間経過で失踪宣告
失踪宣告には、2種類あります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。
生死不明の期間を失踪期間と言います。
普通失踪では、失踪期間が7年です。
特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。
特別失踪(危難失踪)では、失踪期間が1年です。
失踪期間を満たしていることが確認されたら、失踪宣告の審判がされます。
失踪宣告の審判は、2週間で確定します。
③失踪宣告確定後は失踪届で戸籍に反映
家庭裁判所が失踪宣告の審判をした後、審判が確定しても市区町村役場に連絡されることはありません。
失踪宣告の審判が確定した後に、市区町村役場に届出が必要です。
失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出を失踪届と言います。
死亡したときに提出する死亡届とは別の書類です。
失踪届は、多くの市区町村役場でホームページからダウンロードができます。
失踪届が受理されることで、失踪宣告がされたことが戸籍に記載されます。
5生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
公正証書遺言を破棄して無効にしたい
1公正証書遺言は公証役場で厳重保管
①公正証書遺言は破棄できない
公正証書遺言を作成したら、公正証書遺言原本は公証役場で厳重に保管されます。
公正証書遺言を作成した後、公正証書遺言は破棄できません。
公正証書遺言には、破棄する制度はありません。
たとえ遺言者本人が希望しても、公正証書遺言を破棄することはできません。
たとえ遺言者本人が公証役場に申告しても、公正証書遺言を破棄することはできません。
公正証書遺言は、破棄できない方式だからです。
たとえ遺言者本人であっても、破棄してほしいと希望する制度はありません。
②正本や謄本を破棄しても公正証書遺言原本は厳重保管
公正証書遺言を作成したら、遺言者には正本と謄本が渡されます。
正本や謄本は、公正証書遺言原本のコピーです。
正本や謄本を破棄しても、公正証書遺言の効力に影響はありません。
公正証書遺言原本は、公証役場で厳重に保管されているからです。
公正証書遺言は相続人が破棄できないように、遺言者本人も破棄できません。
遺言者が死亡した後、相続人は公証役場に公正証書遺言の謄本請求をすることができます。
あらためて発行してもらった公正証書遺言で、遺言執行をすることができます。
正本や謄本を破棄しても、公正証書遺言を無効にすることはできません。
③公正証書遺言は修正できない
公正証書遺言を作成した後、公正証書遺言は修正できません。
公正証書遺言には、修正する制度はありません。
たとえ遺言者本人が希望しても、公正証書遺言を修正することはできません。
たとえ遺言者本人が公証役場に申告しても、公正証書遺言を修正することはできません。
公正証書遺言は、修正できない方式だからです。
④正本や謄本を修正しても公正証書遺言原本は厳重保管
正本や謄本は、公正証書遺言原本のコピーに過ぎません。
正本や謄本をあれこれ書き込みをしても、公正証書遺言の効力に影響はありません。
公正証書遺言原本は、公証役場で厳重に保管されているからです。
遺言者が死亡した後、相続人は公証役場に公正証書遺言の謄本請求をすることができます。
公正証書遺言原本は、作成時のまま厳重に保管されています。
書き込みがない公正証書遺言で、遺言執行をすることができます。
公正証書遺言は相続人が偽造変造できないように、遺言者本人も偽造変造できません。
2公正証書遺言を破棄して無効にしたい
①公正証書遺言は撤回ができる
公正証書遺言に、破棄する制度はありません。
公正証書遺言に、修正する制度はありません。
公正証書遺言は、撤回することができます。
遺言者本人が公正証書遺言を撤回した場合、すでに作成した遺言書は無効になります。
公正証書遺言を無効にしたい場合、遺言書を撤回します。
②新しい遺言書を作成して公正証書遺言を撤回する
(1)遺言書は複数作成できる
遺言書を作成する通数に、制限はありません。
遺言書は、複数作成することができます。
公正証書遺言を作成した後に、あらためて遺言書を作成することができます。
(2)新しい遺言書で古い遺言書を撤回する
公正証書遺言を作成した後に、あらためて遺言書を作成することができます。
遺言書を作成する通数に、制限はないからです。
公正証書遺言を撤回する場合、新しい遺言書を作成します。
新しい遺言書を作成して、公正証書遺言を撤回します。
新しい遺言書で「先に作成した公正証書遺言を撤回する」と定めることができます。
新しい遺言書に撤回条項を置いて、先に作成した公正証書遺言を撤回することができます。
新しい遺言書に撤回条項を置くと、先に作成した公正証書遺言は無効になります。
(3)新しい遺言書で財産の分け方を決める
新しい遺言書に撤回条項を置くと、すでに作成した公正証書遺言に従って遺産分割をすることはできません。
すでに作成した公正証書遺言は、無効になっているからです。
新しい遺言書に撤回条項を置くと同時に、財産の分け方を決めておくことができます。
新しい遺言書で財産の分け方を決めておかないと、相続人全員による遺産分割協議が必要になるからです。
③撤回条項がないと相続手続が混乱する
(1)複数の遺言書があっても原則としてすべて有効
現実でも、複数の遺言書が見つかることは珍しくありません。
複数の遺言書が見つかった場合、原則として遺言書はすべて有効です。
(2)両立できない部分だけ古い遺言書が撤回
複数の遺言書が見つかった場合、内容が両立できないことがあります。
同じ財産について、ちがう内容が書いてあるケースです。
同じ財産について違う内容が書いてある場合、古い遺言書が撤回されたと見なされます。
遺言書全体が撤回されたのではなく、違う内容の条項だけ撤回されたと見なされます。
(3)複数の遺言書があると相続手続が混乱する
複数の遺言書が見つかった場合、原則として遺言書はすべて有効です。
古い遺言書が撤回されたと見なされるのは、両立できない部分のみです。
両立できる部分は、古い遺言書が有効のままです。
複数の遺言書があると、相続手続が混乱しやすくなります。
相続手続で、どちらの遺言書を使うのか検討する必要があるからです。
(4)撤回条項で相続手続の混乱防止
複数の遺言書を作成すると、遺言者本人の意思が分かりにくくなります。
古い遺言書は、撤回したかったのかもしれません。
遺言者が死亡した後に、遺言者の意思を確認する方法はありません。
遺言者が死亡した後に、遺言書を撤回する方法はありません。
相続手続の混乱を回避するため、新しい遺言書に撤回条項を置くことがおすすめです。
新しい遺言書に撤回条項があると、古い公正証書遺言を確実に無効にできるからです。
実務的にも、新しい遺言書に撤回条項を置くことが一般的です。
④公正証書遺言が無効になっても相続人に通知されない
新しい遺言書を作成して、すでに作成した公正証書遺言を撤回することができます。
公正証書遺言を撤回しても、相続人に通知する制度はありません。
公正証書遺言を撤回しても、相続人に通知する義務はありません。
相続人が公証役場に問合せをしても、遺言書の内容を伝えません。
遺言書の秘密は、厳重に守られます。
⑤古い公正証書遺言を申告する義務はない
新しい遺言書を作成するときに、古い公正証書遺言があることを申告する義務はありません。
義務はなくても、以前作成した公正証書遺言があることを伝えることが通常です。
古い公正証書遺言と新しい遺言書の矛盾を回避できるように、アドバイスがもらえるからです。
安全確実に撤回するためには、古い公正証書遺言の存在を伝えるのが有益です。
⑥遺言者の生前処分で古い公正証書遺言が無効になる
(1)遺言書作成後も財産は遺言者のもの
遺言書を作成しても、遺言者の財産は遺言者のものです。
遺言者は、自由に贈与などの処分することができます。
例えば、長男に相続させると遺言書に書いた後で、長女に贈与することができます。
遺言書に書いた財産であっても、有効に贈与することができます。
遺言書に書いた財産であっても、遺言者の行為が優先されます。
遺言書に書いた財産を贈与した場合、抵触する遺言書の条項は撤回されたと見なされます。
遺言書に書いた財産であっても、長男には何の権利もありません。
遺言者の生前行為で、古い公正証書遺言を撤回することができます。
(2)生前処分をしたら遺言書の見直しがおすすめ
遺言書を作成した後に、遺言者が財産処分をすることがあります。
遺言書を作成する場合、バランスよく財産を分けられるように作成するでしょう。
遺言者が財産処分をすることで、大きくバランスを崩すことがあります。
例えば、長男に不動産を相続させる、長女に預貯金を相続させる内容の遺言書を作成した後に、不動産を売却するケースです。
不動産の売却代金を預貯金口座に入金すると、大きくバランスを崩します。
相続トラブルを防止するため、先に作成した遺言書を撤回するのがおすすめです。
古い遺言書を撤回したうえで、新しい遺言書を作成するといいでしょう。
3新しい公正証書遺言を作成して撤回するのが合理的
①新しい遺言書が無効になると古い公正証書遺言の撤回が無効になる
新しい遺言書を作成して、古い公正証書遺言を撤回することができます。
さまざまな事情から、新しい遺言書が無効になることがあります。
新しい遺言書が無効になると、新しい遺言書の内容に効力はありません。
新しい遺言書に古い公正証書遺言を撤回すると書いて、撤回に効力はありません。
新しい遺言書が無効になると、古い公正証書遺言はそのまま効力を持ちます。
そのまま何もしなければ、古い公正証書遺言の内容が実現されます。
新しい遺言書が無効になると、古い公正証書遺言の撤回が無効になるからです。
②新しい遺言書の方式に制限はない
古い公正証書遺言は、新しい遺言書で撤回することができます。
新しい遺言書の方式に、制限はありません。
公正証書遺言でも自筆証書遺言でも、新しい遺言書で撤回することができます。
③自筆証書遺言は不備に気が付きにくい
遺言書を作成する場合、公正証書遺言か自筆証書遺言を作成することがほとんどです。
自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。
ひとりで作るから、遺言書の不備に気が付きにくいでしょう。
遺言書に不備があると、遺言書が無効になります。
遺言者が死亡した後で、遺言書の不備が発覚します。
遺言者が死亡した後に遺言書の不備が発覚しても、相続人は訂正できません。
遺言者が死亡した後では、取り返しがつきません。
④公正証書遺言は公証人が関与して作成
公正証書遺言は、遺言内容を公証人に伝え公証人が書面に取りまとめる遺言書です。
公証人は、法律の専門家です。
法律の専門家が関与するから、確実な遺言書を作成することができます。
公正証書遺言を作成する場合、公証人に手数料を払う必要があります。
公正証書遺言には、手数料以上の価値があります。
公正証書遺言作成費用は、トラブル防止の対価だからです。
遺言書を書き換える場合、新しい遺言書は公正証書遺言がおすすめです。
⑤公正証書遺言作成費用はトラブル防止の対価
(1)公正証書遺言は書き方ルールの違反がない
法律の専門家が関与するから、公正証書遺言は書き方ルールの違反があり得ません
書き方ルールの違反があると、遺言書は無効になります。
遺言者が死亡した後に、遺言書の不備が判明しても取り返しがつきません。
法律の専門家が関与するから、公正証書遺言に不備があることはほとんどありません。
遺言者の意思を確実に実現する対価として、公正証書遺言の手数料は払う価値がある費用です。
(2)公正証書遺言は偽造変造リスクがない
自筆証書遺言は、原則として遺言者が自分で保管します。
保管場所を家族と共有すると、偽造変造リスクがあります。
保管場所を家族と共有しないと、紛失リスクや見つからないリスクがあります。
公正証書遺言作成後、遺言書原本は公証役場で厳重保管されます。
公正証書遺言は、偽造変造リスクがありません。
遺言書に偽造変造の疑いがあると、相続人間で深刻なトラブルになります。
相続人間のトラブルを防止する対価として、公正証書遺言の手数料は払う価値がある費用です。
4遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
遺言書がある場合、相続財産について、相続人全員で、分け方を合意する必要はありません。
トラブルになりやすい遺産分割協議で、相続人全員で合意をしなくていいのは大きなメリットです。
せっかく遺言書を作成しても、遺族に見つけてもらえなければ意味がありません。
同時に、死亡する前に自分に都合の悪い遺言書を隠したり捨ててしまったりする心配があります。
さらに、遺言書には厳格な書き方ルールがあります。
ルールが守られていない遺言書は無効になります。
書き方のルールは守られていても、内容があいまいだったり、不適切であったために、実現できない遺言書も少なくありません。
せっかく遺言書を書くのであれば、家族を幸せにできる遺言書を確実に作りましょう。
司法書士は、確実な遺言書を作るお手伝いをします。
家族のために適切で確実な遺言書を作りたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
所有者死亡後の抵当権抹消登記
1登記簿謄本に抵当権があったら金融機関に確認
①不動産の登記簿謄本はだれでも取得できる
登記簿とは、法務局に備えてある帳簿のひとつです。
不動産の登記簿謄本は、日本中どこの法務局でも取得することができます。
不動産の登記簿謄本は、だれでも取得することができます。
登記簿を見ると、不動産の権利関係を確認することができます。
登記簿謄本を取得すると、「全部事項証明書」と記載されています。
全部事項証明書、登記簿謄本、登記事項証明書は、同じものです。
②不動産の権利関係は登記簿謄本で確認できる
被相続人が不動産を保有していた場合、不動産は相続財産になります。
不動産の権利関係は、登記簿謄本で確認します。
登記簿謄本は、相続登記の必要書類ではありません。
相続登記で法務局に提出する必要がなくても、登記簿謄本を準備します。
登記簿謄本がないと、不動産の権利関係が分からないからです。
③抵当権が見つかったら金融機関に確認
(1)登記簿謄本を見ても借金の返済状況は分からない
登記簿謄本を確認すると、抵当権が見つかることがあります。
抵当権とは、借金を滞らせたとき取り上げて売り払う権利です。
借金を完済したら、抵当権は自動で消滅します。
借金を完済しても、抵当権の登記は自動で消滅しません。
借金を完済しても、金融機関が自動で抵当権抹消登記をしてくれることはありません。
登記簿謄本に抵当権の登記が見つかった場合、借金の返済状況を確認する必要があります。
(2)金融機関に相続人であることの証明が必要
借金の返済状況は、重要な個人情報です。
借金の返済状況を照会しても、債務者以外の人は回答してもらえません。
債務者が死亡した場合、相続人であることを証明して借金の返済状況を照会します。
被相続人の借金の返済状況を照会する場合、戸籍謄本が必要です。
戸籍謄本で債務者の死亡と照会者が相続人であることを証明できるからです。
(3)返済中は抵当権は抹消できない
借金の返済状況を照会したところ、借金の返済中であることがあります。
借金の返済中である場合、抵当権は消滅しません。
抵当権は生きているから、抵当権抹消登記をすることはできません。
借金を完済してから、抵当権の登記を抹消します。
(4)団体信用生命保険で住宅ローン完済になるか確認する
被相続人が住宅ローンを組む場合、団体信用生命保険に加入していることがあります。
団体信用生命保険とは、加入者が住宅ローンを返済中に死亡や障害状態になったとき、保険金によって住宅ローンが弁済される保険です。
住宅ローンの審査では、団体信用生命保険加入が条件になっていることが多いものです。
団体信用生命保険に加入していれば、住宅ローンは団体信用生命保険で返済されることが多いでしょう。
団体信用生命保険で返済されるか、金融機関で確認することができます。
(5)借金が残っていたら金融機関に相談する
被相続人が借金を返済中に死亡した場合、残った借金は相続財産です。
借金が残っている場合、今後の返済について金融機関に相談します。
④抵当権抹消書類は送られてくる
登記簿謄本に抵当権の登記が残ったままでも、借金は完済していることがあります。
借金を完済したら、抵当権は自動で消滅します。
借金を完済しても、抵当権の登記は自動で消滅しません。
借金を完済すると、金融機関から抵当権抹消登記のための書類が交付されます。
金融機関から交付された抵当権抹消書類を使って、抵当権抹消登記を申請します。
抵当権抹消登記を申請すると、抵当権の登記が抹消されます。
2所有者死亡後の抵当権抹消登記
①基本は相続登記をしてから抵当権抹消登記
(1)相続登記には3年の期限がある
令和6年(2024年)4月1日から、相続登記は義務になりました。
相続登記の期限は、3年です。
相続登記の期限3年のスタートは、知ってからです。
期限3年以内に登記義務を果たさない場合、ペナルティーの対象になります。
令和6年4月1日以降に発生した相続は、もちろん対象になります。
令和6年4月1日以前発生の相続も、義務化の対象です。
令和6年4月1日以前発生の相続では、令和6年4月1日に期限3年がスタートします。
令和6年4月1日以前発生の相続は、令和9年3月31日までに申請する義務があります。
(2)所有者が死亡したら相続登記が必要
被相続人が不動産を保有していた場合、相続登記が必要です。
抵当権が付いた不動産に相続登記をすることは、よくあることです。
所有者が死亡したら、まず相続登記をするのが一般的です。
(3)相続登記をしてから抵当権抹消登記をする
基本は、相続登記をしてから抵当権抹消登記の順番です。
抵当権が消滅しても、抵当権の登記は自動で消えません。
抵当権の登記を抹消するためには、抵当権抹消登記を申請する必要があります。
相続登記をしてから抵当権抹消登記をすると、手続がスムーズです。
相続登記をしてからと言っても、相続登記の登記完了を待つ必要はありません。
相続登記を申請してから抵当権抹消登記を申請すれば、問題がありません。
登記申請は、受付順に審査されるからです。
実務的にも、相続登記をしてから抵当権抹消登記をするケースがほとんどです。
(4)相続登記と抵当権抹消登記は連件で申請できる
被相続人が不動産を保有していた場合、相続登記が必要です。
抵当権が消滅したら、抵当権抹消登記が必要です。
相続登記と抵当権抹消登記は、別の申請です。
同一管轄であれば、複数の登記申請をまとめて提出することができます。
相続登記の申請書と抵当権抹消登記の申請書を連件で、提出することができます。
②抵当権抹消書類に有効期限はない
被相続人の自宅などで遺品整理をしていると、古い抵当権抹消書類が見つかることがあります。
抵当権抹消書類に、有効期限はありません。
たとえ金融機関の代表者が退任しても、金融機関の委任状として使うことができます。
抵当権が消滅した当時の抵当権抹消書類を使って、抵当権抹消登記をすることができます。
③抵当権抹消書類は再発行できる
借金を完済してから長期間経過している場合、抵当権抹消書類を紛失していることがあります。
抵当権抹消書類を紛失した場合、金融機関に再発行を依頼することができます。
相続人が再発行を依頼する場合、あらためて相続人であることの確認がされます。
相続人であることの確認は、抵当権抹消書類の再発行に限定した話ではありません。
抵当権や団体信用生命保険の状況を金融機関に確認するときも、まず相続人であることを確認されます。
金融機関によっては、再発行手数料がかかります。
④金融機関に合併があると手続が複雑
抵当権者である金融機関が合併などの組織再編をしていることがあります。
抵当権者が合併などの組織再編をしている場合、単純に抵当権抹消登記するだけでは済まなくなります。
抵当権抹消登記の前提として、抵当権移転登記が必要になるからです。
不動産の登記簿謄本を見るだけでは、抵当権抹消登記だけでいいのか分かりません。
どのような組織再編をしたのか、専門的な調査をしないと判断できません。
どのよう登記申請が必要になるのか、事実関係を確認して判断します。
抵当権移転登記が必要なのに適切に登記申請をしないと、抵当権抹消登記ができなくなります。
⑤相続登記前に抵当権抹消登記ができるケースがある
(1)相続登記前に抵当権抹消登記はテクニカル
被相続人が生前に借金を完済していた場合、その時点で抵当権は消滅しています。
生前に抵当権が消滅していたケースでは、相続登記前に抵当権抹消登記をすることができます。
相続登記前に抵当権抹消登記をする方法は、テクニカルな方法です。
相続登記後に抵当権抹消登記をする方法と比べると、複雑な登記になります。
必要書類も多くなるので、申請自体の難易度が上がります。
わざわざ相続登記前に抵当権抹消登記をする必要はないでしょう。
生前に借金を完済していても、相続登記を先行させる方が一般的です。
相続登記前に抵当権抹消登記をする方法は、おすすめするものではありません。
遺産分割協議が長引いて相続登記ができない場合などで、抵当権だけでも抹消したいときに、活用します。
(2)抵当権抹消登記をしても相続登記は省略できない
生前に抵当権が消滅していたケースでは、相続登記前に抵当権抹消登記をすることができます。
抵当権抹消登記をするだけなら、相続登記をする必要がない点が注目されがちです。
相続登記前に抵当権抹消登記をしても、相続登記は省略できません。
令和6年(2024年)4月1日から、相続登記は義務になったからです。
被相続人が不動産を保有していた場合、相続登記が必要です。
期限3年以内に登記義務を果たさない場合、ペナルティーの対象になります。
ペナルティーの内容は、10万円以下の過料です。
3相続登記を司法書士に依頼するメリット
大切な家族を失ったら、大きな悲しみに包まれます。
やらなければいけないと分かっていても、気力がわかない方も多いです。
相続手続きは一生のうち何度も経験するものではないため、だれにとっても不慣れで手際よくできるものではありません。
相続登記は、相続手続の中でも手間がかかる難しい手続です。
不動産は重要な財産であることが多いので、法務局は厳重な審査をします。
一般の人にとって些細なことと思えるようなことでやり直しになります。
売却する予定がないのなら、先延ばししたい誘惑にかられるかもしれません。
実は、相続手続をスムーズにするコツがあります。
それは、はじめに相続登記をすることです。
相続登記は難しい手間がかかる手続なので、司法書士などの専門家に依頼するでしょう。
相続手続で挫折しがちなのは、戸籍謄本などの書類収集や遺産分割協議書の作成です。
書類収集や遺産分割協議書の作成は、司法書士に依頼することができます。
司法書士が戸籍謄本や遺産分割協議書を準備したうえに、法務局の厳重な審査をします。
法務局の審査が通った戸籍謄本や遺産分割協議書だから、銀行などの相続手続先で指摘があることはありません。
銀行などの独自書類の内容などに指摘があるとしても、簡単に済むことがほとんどでしょう。
相続手続をスムーズに進めたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
行方不明の相続人に相続放棄をさせられない
1行方不明の相続人がいると相続手続が進められない
①遺産分割協議成立には相続人全員の合意が必要
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要です。
②行方不明の相続人を除外して遺産分割協議は成立させられない
一部の相続人を除外して、遺産分割協議は成立させられません。
相続人の多数決で、遺産分割協議は成立させられません。
遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要だからです。
たとえ行方不明であっても、遺産分割協議から除外することはできません。
③相続手続に遺産分割協議書と印鑑証明書を提出
相続人全員による話し合いがまとまったら、合意内容を書面に取りまとめます。
遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。
遺産分割協議が成立したら、相続手続をします。
相続手続で、遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書を提出します。
遺産分割協議書に相続人全員の記名と実印による押印がないと、相続手続を進められません。
行方不明の相続人がいると、相続手続が進められなくなります。
行方不明の相続人がいると、相続登記をすることができなくなります。
行方不明の相続人がいると、口座凍結解除ができなくなります。
2行方不明の相続人に相続放棄をさせられない
①相続放棄をするか自分で判断
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続を単純承認するか相続放棄をするか、相続人が自分で判断します。
相続人以外の人が勝手に判断して、相続放棄をさせることはできません。
たとえ家族であっても、相続人以外の人が相続放棄をさせることはできません。
たとえ行方不明であっても、家族が相続放棄を強制することはできません。
②相続放棄の期限3か月のスタートは知ってから
相続放棄には、期限があります。
相続があったことを知ってから、3か月です。
相続があったことを知らない場合、相続放棄の期限3か月はスタートしていません。
相続があってから長期間経過しても、相続があったことを知ってから3か月以内なら手続をすることができます。
相続人が行方不明である場合、相続があったことを知らないはずです。
相続放棄の期限3か月は、スタートしていません。
行方不明の相続人が帰ってきて、相続があったことを知ってから3か月がスタートします。
家族が代わりに相続放棄をしなくても、行方不明の相続人に不利益はありません。
行方不明の相続人が帰ってきてから、自分で判断します。
行方不明の相続人が帰ってきてから、相続放棄の申立てをすることができます。
③不在者財産管理人は行方不明者の財産を保存管理をする人
行方不明の相続人がいると、相続手続が進められなくなります。
他の相続人など行方不明者の家族は、不在者財産管理人選任の申立てをすることができます。
不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を保存管理する人です。
不在者財産管理人は、家庭裁判所が選任します。
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
行方不明の人も他の相続人と一緒に、相続財産を共有しています。
④不在者財産管理人には行方不明者の利益を守る義務がある
不在者財産管理人は、行方不明者のため財産を保存管理します。
不在者財産管理人は、自由に財産の保存管理をすることはできません。
不在者財産管理人には、行方不明者の利益を守る義務があるからです。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。
不在者財産管理人は、家族の希望によって判断することはできません。
たとえ家族が不在者財産管理人に選任されても、家族の希望を優先することは許されません。
不在者財産管理人は、公的な立場だからです。
家族の希望を優先すると、行方不明者の利益を守る義務を果たせなくなります。
家族の希望を優先して行方不明者の利益を犠牲にすると、横領や背任などの評価になるおそれがあります。
⑤不在者財産管理人による相続放棄に家庭裁判所の許可
不在者財産管理人は、行方不明者の利益を守る義務があります。
相続財産が債務超過である場合、不在者財産管理人は相続放棄をすることができます。
相続放棄をしないと、行方不明者の利益が守られないからです。
相続財産が債務超過でない場合、不在者財産管理人は相続放棄をすることができません。
財産を相続すれば、相続財産を取得できるはずです。
相続放棄をしたら、取得できるはずだった相続財産を取得できなくなるからです。
不在者財産管理人は、行方不明者の利益が守られない行為をすることができません。
不在者財産管理人が相続放棄をする場合、家庭裁判所の許可が必要です。
相続放棄が行方不明者に利益であるのか、家庭裁判所は厳しくチェックします。
相続財産が債務超過であることを客観的証拠で示すことが重要です。
行方不明者の利益を守られないと判断した場合、家庭裁判所は許可しません。
たとえ家族が希望しても、家庭裁判所は許可しません。
家庭裁判所は、家族の希望を考慮しません。
家庭裁判所は、家族の希望を考慮せず許可するか許可しないか決定します。
行方不明者に相続させずに家族が相続したいなどの理由は、行方不明者の利益を守られないと判断されます。
家庭裁判所は、許可できないでしょう。
家庭裁判所の許可は、家族の希望を実現する制度ではありません。
家庭裁判所の許可なしで、相続放棄をすることはできません。
不在者財産管理人による相続放棄では、家庭裁判所による許可の審判書を提出します。
家庭裁判所の許可を得たと主張するだけでは、相続放棄をすることはできません。
⑥不在者財産管理人は家庭裁判所に監督される
不在者財産管理人の判断は、すべて記録が残ります。
家庭裁判所の監督により、財産管理の透明性が確保されます。
不在者財産管理人は、公的な立場です。
不在者財産管理人には、行方不明者の利益を守る義務があります。
不在者財産管理人には、家族の希望を優先する権限がありません。
行方不明者の利益を守る義務を適切に果たしているか、家庭裁判所は監督します。
家庭裁判所の監督により、財産管理の公平性が確保されます。
3不在者財産管理人による遺産分割協議に制約がある
①不在者財産管理人が遺産分割協議に参加する
行方不明者が相続人になる相続では、不在者財産管理人が遺産分割協議に参加します。
不在者財産管理人と他の相続人全員が合意できれば、遺産分割協議を成立させることができます。
遺産分割協議書には、不在者財産管理人が記名し不在者財産管理人の実印を押印します。
遺産分割協議書に、不在者財産管理人の印鑑証明書を添付します。
遺産分割協議を成立させれば、相続手続を進めることができます。
②行方不明者に不利益な遺産分割協議に合意できない
不在者財産管理人は、行方不明者の利益を守る義務があります。
不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な遺産分割協議に合意できません。
行方不明者に不利益な遺産分割協議とは、行方不明者の相続分を確保できない遺産分割協議です。
遺産分割協議においても、行方不明者の財産を減らすことはできないからです。
たとえ家族が望んでも、行方不明者の相続分を確保できない遺産分割協議に合意することはできません。
③行方不明者に不利益な遺産分割協議に許可されない
不在者財産管理人が遺産分割協議をする場合、家庭裁判所の許可が必要です。
遺産分割協議の内容が行方不明者に不利益でないのか、家庭裁判所は厳しくチェックします。
相続財産の状況を示す客観的証拠を家庭裁判所に提出します。
行方不明者の相続分を確保できる遺産分割協議案を家庭裁判所に提出します。
行方不明者の相続分を確保できると判断されたとき、家庭裁判所は許可をします。
家族が行方不明者の相続分を確保すると主張するだけでは、家庭裁判所は許可をしません。
家庭裁判所による許可の審判書には、提出した遺産分割協議案が添付されています。
家庭裁判所による許可は、提出した遺産分割協議案に合意する許可だからです。
許可を受けた後に、遺産分割協議の内容を変更することはできません。
提出した遺産分割協議案と異なる遺産分割協議をする場合、あらためて許可が必要です。
④相続手続に許可の審判書を提出
遺産分割協議が成立した場合、相続手続をします。
不在者財産管理人を含めて遺産分割協議をした場合、不在者財産管理人選任審判書と権限外行為の許可の審判書を添付します。
相続手続先は、行方不明者の代わりに不在者財産管理人が選任したことを確認します。
相続手続先は、家庭裁判所による許可を受けて遺産分割協議をしたことを確認します。
不在者財産管理人選任審判書と権限外行為の許可の審判書がないと、相続手続が進まなくなります。
4住所が分からない相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続が発生した後、相続手続を進めたいのに住所が分からない相続人や行方不明の相続人がいて困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する人も少なくありません。
不在者財産管理人選任の申立てなど家庭裁判所に手続きが必要になる場合などは、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した人や相続手続で不安がある方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
不在者財産管理人になれる人と家庭裁判所の視点
1不在者財産管理人に対する家庭裁判所の選任基準
選任基準①行方不明者の財産を守る義務を果たす人
不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を管理する人です。
不在者財産管理人は、行方不明者の財産を守る義務を果たすことが重視されます。
行方不明者の財産を守るため、家庭裁判所が選任します。
家庭裁判所は、義務を果たせる人を選任します。
不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理をすることはできません。
家庭裁判所は、行方不明者に不利益な財産管理を許可しません。
財産管理の透明性確保のため、不利益な財産管理の疑いの余地すら排除する必要があります。
行方不明者の財産管理において、新たなトラブル発生を回避するためです。
不在者財産管理人制度は、行方不明者の財産を守る制度です。
選任基準②家族の希望より行方不明者の利益を優先できる人
不在者財産管理人は、行方不明者の財産を守る人です。
行方不明者に不利益な財産管理をすることはできません。
たとえ家族が望んでも、客観的に不利益な財産管理ができません。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。
たとえ家族が望んでも、行方不明者の財産を守る義務が優先されます。
家族が候補者を推薦しても、行方不明者の利益を優先できる人が選任されます。
家族にとって適切な財産管理であっても、客観的に不利益な財産管理かもしれません。
客観的に適切な財産管理とは、行方不明者の財産を減らさないことです。
不在者財産管理人には、行方不明者の財産を減らさないように管理する義務があります。
家族の希望をかなえて行方不明者の財産を不当に減らした場合、義務を果たしていないと評価されます。
強い言葉を使えば、横領や背任の評価がされるおそれがあります。
たとえ家族が不在者財産管理人に選任されても、行方不明者の財産を守る義務は免除されません。
不在者財産管理人は、公的な立場になるからです。
2不在者財産管理人になれる人と家庭裁判所の視点
①法律上の必要な資格はない
不在者財産管理人に、法律上必要な資格はありません。
だれでも、不在者財産管理人になることができます。
②なれる人から適格者を家庭裁判所が選任
不在者財産管理人は、家庭裁判所が選任します。
不在者財産管理人になれることと家庭裁判所に選任されることは、意味がちがいます。
不在者財産管理人選任の申立てをする際に、候補者を立てることができます。
候補者を記載しても、家庭裁判所は自由に不在者財産管理人を選任することができます。
家庭裁判所は、不在者財産管理人の適格性を判断しているからです。
家庭裁判所は、不在者財産管理人に適格者を選任します。
③不在者財産管理人は行方不明者の代理人
相続人の中に行方不明の人がいると、とても困ります。
相続手続は、相続人全員の協力が必要だからです。
遺産分割協議は、相続人全員の合意がないと成立しません。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
不在者財産管理人は、行方不明者の代理人です。
行方不明の相続人に代わって、遺産分割協議に参加することができます。
不在者財産管理人と他の相続人全員が合意すれば、遺産分割協議が成立します。
行方不明の相続人がいても、相続手続を進めることができます。
3不在者財産管理人になれるのに家族は選ばれにくい
①利益相反になるから家族は選ばれにくい
(1)行方不明者と不在者管理人候補である家族が利益相反
利益相反とは、一方がトクすると他方がソンする関係です。
不在者財産管理人は、行方不明者の利益を最優先にする義務があります。
不在者管理人候補の家族は、家族に有利な形で財産管理をしたい誘因があります。
例えば、次の場面で利益が衝突します。
・行方不明者の不動産を売却するか、維持するか
・行方不明者の家屋を修繕するか、放置するか
・市場価格の賃料で賃貸するか、他の家族に安く貸すか
行方不明者の利益より、家族の都合が優先される可能性があります。
実際に家族の都合が優先されたことを問題にしているのではありません。
家族の都合が優先される可能性があることを重視しています。
不利益な財産管理の疑いの余地すら、排除する必要があるからです。
(2)行方不明者と将来の相続人が利益相反
行方不明者の財産は、将来の相続財産です。
行方不明者の家族は、将来の相続人です。
行方不明者の財産管理状況は、将来の相続関係に大きな影響があります。
行方不明者は、法律上は生きている前提です。
長期間行方不明である場合、家族は将来の相続を想像します。
将来の相続を想像して、自分に有利な判断をする構造的な誘因があります。
生きている前提の判断と相続を前提とする判断では、合理性の内容が異なります。
合理性の内容が異なることは、利益相反を生む構造です。
行方不明者の利益と将来の相続人の利益は、同時に満足できないことがあります。
異なる合理性が前提だから、正反対の結論なのにどちらの結論も合理的に導かれます。
例えば、行方不明者の家屋を修繕しない場合、家族にとって支出を減らす合理性があります。
行方不明者の家屋を修繕する場合、行方不明者にとって財産価値を維持する合理性があります。
正反対の結論なのに、修繕する結論も修繕しない結論も合理的に導かれます。
どちらを選択しても、他方の利益は犠牲になります。
他方の利益が犠牲になる可能性があることを重視しています。
不利益な財産管理の疑いの余地すら、排除する必要があるからです。
(3)不在者管理人候補である家族と他の家族が利益相反
自分に有利な判断をした場合、外部から検証が困難です。
たとえ適切な財産管理をしても、他の家族からは疑いの目を向けられることがあります。
・適切な支出か
・売却価格は妥当か
・公平な財産管理か
家族が不在者管理人になることによって、新たなトラブルが発生する可能性があります。
家族間でトラブルが発生すると、適切な管理ができなくなるおそれがあります。
新たなトラブルが発生する可能性があることを重視しています。
(4)行方不明者と家族が取引相手になると利益相反
行方不明者の不動産を売却するとき、家族が買うことがあります。
行方不明者の金銭を家族が借りたいことがあるでしょう。
不動産を購入する家族や金銭を借り受けたい家族は、取引相手です。
行方不明者の代理人と取引相手の両方の立場があると、自己交渉になります。
適切な利益調整ができません。
行方不明者の利益を犠牲にする疑いを向けられる構造です。
②分別不能リスクがあるから家族は選ばれにくい
不在者財産管理人は、公的な立場になります。
客観的な透明性と公平性を確保するため、次のような管理をします。
・行方不明者の財産は独立して特定できる
・第三者が収支を検証できる
・金銭の流れが客観的証拠で追跡できる
家族が財産管理をしていた間、信頼関係をベースに厳密な区別をしていなかったでしょう。
行方不明者の財産は、家族の財産だからです。
現金管理が常態になると、入出金記録があいまいになります。
口座の金銭が混在すると、だれの財産か分からなくなります。
立替と精算が繰り返されると、事後検証ができなくなるでしょう。
無意識に混在させるリスクがトラブルを招きます。
たとえ使い込みをしていなくても、事後検証ができなくなること自体が問題視されます。
③継続的な報告義務があるから家族は選ばれにくい
不在者財産管理人は、家庭裁判所の監督を受けます。
定期的に、行方不明者の収支や財産状況を報告する義務があります。
客観的な透明性と公平性を確保するため、定期報告は重要な義務です。
たとえ不在者財産管理人が家族であっても、報告義務は免除されません。
家族が財産管理をしていた間、信頼関係をベースに収支報告をしていなかったでしょう。
不在者財産管理人が家族である場合、次のことが起きがちです。
・書類の整備が不充分
・報告の遅延
定期報告がされないと、財産管理が適切か家庭裁判所は判断できません。
家庭裁判所は、確実に報告義務を果たせる人を重視します。
④家族の心理的利益があるから家族は選ばれにくい
家庭裁判所は、経済的利益を重視します。
不在者財産管理人が守るべき行方不明者の利益は、客観的な経済的利益だからです。
家族は、客観的な経済的利益より心理的利益を重視することがあります。
・思い入れがある実家を売りたくない
・親族に住まわせたい
心理的利益を優先すると、客観的な経済的利益を過小評価する可能性があります。
家族による心理的利益重視を排除する必要があります。
⑤責任追及が感情的対立になるから家族は選ばれにくい
不在者財産管理人に選ばれる人は、ほとんどが司法書士などの専門家です。
司法書士などの専門家は、他の家族と利害関係がありません。
司法書士などの専門家には、職業的倫理観があります。
司法書士などの専門家には、不適切な職務執行をした時の懲戒制度があります。
家族には、実効的な担保制度がありません。
他の家族による責任追及は、感情的対立に発展します。
不在者財産管理人制度で新たなトラブルを発生させたとき、事後処理の可能性を重視します。
⑥家族が選ばれにくいのは行方不明者の利益を守るため
不在者財産管理人制度は、行方不明者の利益を守るための制度です。
行方不明者の利益を守るため、財産管理の公平性と透明性を重視します。
家族が選ばれにくいのは、公平性と透明性の確保が不利に働くからです。
4不在者財産管理人制度は失踪宣告の代替ではない
①失踪宣告で死亡扱いがされる
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
②不在者財産管理人と失踪宣告は目的がちがう
失踪宣告をしない場合、不在者財産管理人制度を利用することが考えられます。
不在者財産管理人制度を利用すると、行方不明者は生きている扱いのままです。
失踪宣告を利用すると、行方不明者は死亡扱いです。
制度の目的が全く異なります。
不在者財産管理人制度は、失踪宣告の代替手段ではありません。
③二度手間になる現実
不在者財産管理人は、一見して便利な制度です。
不在者財産管理人を選任してもらっても、死亡扱いをすることができないからです。
さまざまな家族の事情から、やがて積み重なるデメリットを受け入れられなくなるでしょう。
最終的には、失踪宣告をすることになります。
結局のところ二度手間になる現実を知ったうえで、判断することが重要です。
5生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
