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農地の相続で農業委員会へ届出が必要になる

2026-08-19

1農地には農地法の規制がある

①農業をしなくても農地を相続できる

相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が相続します。

被相続人が農地を保有していた場合、農地は相続人が相続します。

相続人が農業をしていなくても、農地を相続することができます。

農地は、相続財産だからです。

農地を相続するにあたって、農業をする条件はありません。

②農地は自由に使えない

宅地を相続したら、相続人は自由に使うことができます。

宅地を相続したら、相続人は自由に売却することができます。

農地は、自由に使うことができません。

農地は、食料の安定的供給のため重要だからです。

農地を農地以外の用途で使う場合、農地法の許可が必要です。

農地を貸出す場合や売却する場合、農地法の許可が必要です。

食料の安定的供給のため、原則として農業委員会が関与します。

③農地を相続したら農業委員会へ届出が必要

農地を相続した人は、農地がある農業委員会へ届出が必要です。

農業委員会へ届出で、農地の所有者を把握しています。

農業委員会は市区町村役場とは別組織ですが、市区町村役場の中に事務局があることがほとんどです。

農地を相続したら、農地法第3条の3の規定による届出書を提出します。

農業委員会へ届出は、10か月以内に届け出る義務が課されました。

届出義務を怠ると、10万円以下のペナルティーになるおそれがあります。

農業委員会へ届出は、郵送で提出することができます。

2相続は相続の手続で遺贈は遺贈の手続

①相続人になる人は法律で決まっている

相続が発生したら、一定の範囲の人が相続人になります。

相続人になる人は、法律で決められています。

法律で決められた人以外の人は、相続人になりません。

②遺言書を作成して遺贈ができる

被相続人は、遺言書を作成して遺贈をすることができます。

遺贈とは、遺言書で相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。

遺贈には、2種類あります。

特定遺贈と包括遺贈です。

特定遺贈とは、遺言書に、「財産〇〇〇〇を遺贈する」と財産を具体的に書いてある場合です。

包括遺贈とは、遺言書に、「財産すべてを包括遺贈する」「財産の2分の1を包括遺贈する」と割合だけ書いて財産を具体的に書いてない場合です。

遺言なしで、遺贈をすることはできません。

③相続人は相続人にも受遺者にもなれる

相続人になる人は、法律で決められた人だけです。

相続人は、遺贈を受けることができます。

受遺者とは、遺贈を受ける人です。

相続人であっても、受遺者になることができます。

相続をする場合、相続の手続をします。

遺贈を受ける場合、遺贈の手続をします。

相続人が遺贈を受けても、相続の手続はしません。

受遺者が相続人であっても、相続ではなく遺贈だからです。

農地を相続する場合、相続登記をします。

農地の遺贈を受ける場合、遺贈の登記をします。

相続は相続の手続で、遺贈は遺贈の手続をします。

相続人が農地を相続する場合、3年以内に相続登記をする義務が課されました。

相続人が農地の遺贈を受ける場合、3年以内に遺贈の登記をする義務が課されました。

登記義務を怠ると、10万円以下のペナルティーになるおそれがあります。

3農地の相続で農業委員会へ届出が必要になる

①相続で必要になる手続と順番

(1)相続で必要になる手続

農地を相続する場合、相続登記をします。

農地を相続したら、農地法第3条の3の規定による届出書を提出します。

(2)相続登記→農業委員会への届出の順

一般的に、相続登記をした後に、農業委員会への届出をします。

農地法第3条の3の規定による届出書は、市町村役場のホームページに出ていることが多いです。

農業委員会への届出には、次の書類が必要になるからです。

・相続登記の完了証

・相続登記後の登記事項証明書

名古屋市など添付書類が不要な農業委員会があります。

届出にあたって、本人確認書類のコピーが必要になることがあります。

②相続人への特定遺贈で必要になる手続と順番

(1)相続人への特定遺贈で必要になる手続

農地の遺贈を受ける場合、遺贈の登記をします。

相続人が農地の遺贈を受けたら、農地法第3条の3の規定による届出書を提出します。

(2)遺贈の登記→農業委員会への届出の順

一般的に、相続登記をした後に、農業委員会への届出をします。

農業委員会への届出には、次の書類が必要になるからです。

・遺贈の登記の完了証

・遺贈の登記後の登記事項証明書

名古屋市など添付書類が不要な農業委員会があります。

③相続人・相続人以外の人への包括遺贈で必要になる手続と順番

(1)包括遺贈では原則遺産分割協議が必要

包括遺贈は、遺言書に割合だけ書いて財産を具体的に書いていません。

包括遺贈では、原則として遺産分割協議が必要です。

遺言書には、引き継ぐ財産を具体的に指定されていないからです。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。

包括受遺者は、相続人全員と一緒に遺産分割協議に参加します。

相続人全員と包括受遺者全員の合意がまとまったら、合意内容を遺産分割協議書に取りまとめます。

遺産分割協議書とは、相続人全員と包括受遺者全員による合意内容の証明書です。

合意内容に間違いがないか、相続人全員と包括受遺者全員に確認してもらいます。

(2)全部包括遺贈では遺産分割協議不要

全財産を包括遺贈をした場合、遺産分割協議の余地はありません。

全部包括遺贈では、遺産分割協議は不要です。

(3)包括遺贈で必要になる手続

包括遺贈では、遺産分割協議が必要です。

農地の遺贈を受ける場合、遺贈の登記をします。

相続人が農地の遺贈を受けたら、農地法第3条の3の規定による届出書を提出します。

(4)遺産分割協議→遺贈の登記→農業委員会への届出の順

包括遺贈がある場合、原則として遺産分割協議が必要です。

相続人全員と包括受遺者全員の合意内容に基づいて、遺贈の登記をします。

遺贈の登記後に、農業委員会へ届出をします

④相続人以外の人への特定遺贈で必要になる手続と順番

(1)相続人以外の人への特定遺贈で農地法の許可が必要

相続人が農地を取得する場合、農地法の許可は不要です。

相続する場合も特定遺贈を受ける場合も、農地法の許可は不要です。

農業委員会への届出のみで、差し支えありません。

相続人以外の人が包括遺贈で農地を取得する場合、農地法の許可は不要です。

農業委員会への届出のみで、差し支えありません。

相続人以外の人が特定遺贈で農地を取得する場合、農地法の許可は不要です。

たとえ家族であっても相続人以外の人が取得する場合、農地法の許可が必要です。

例えば、被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

被相続人の子どもが相続人になる場合、相続人である子どもの子どもは相続人になりません。

被相続人の孫は相続人にならないから、相続人以外の人です。

法律で決まられた人以外は、相続人にならないからです。

被相続人の孫へ農地を引き継ぎたいことがあるでしょう。

遺言書で孫に農地を遺贈すると書いても、農地法の許可が必要です。

農地法の許可は、効力発生要件です。

農地法の許可がないと、遺言書の内容は実現できません。

(2)相続人以外の人への特定遺贈で必要になる手続

相続人以外の人への特定遺贈では、農地法の許可が必要です。

相続人以外の人への特定遺贈では、遺贈の登記が必要です。

(3)農地法の許可→遺贈の登記の順

相続人以外の人へ特定遺贈をする登記申請では、農地法の許可書を提出する必要があります。

農地法の許可書がないと、登記は認められません。

農地法の許可を受けた後、遺贈の登記を申請します。

相続届出が必要
相続人への特定遺贈届出が必要
相続人への包括遺贈届出が必要
相続人以外への包括遺贈届出が必要
相続人以外への特定遺贈農地法の許可が必要

4農地を相続したくないときに選べる方法

方法①相続放棄で相続人でなくなる

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所へ相続放棄の申立てをします。

家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

はじめから相続人でなくなるから、農地を相続しません。

農地だけでなく、農地以外の財産を一切相続しません。

農地だけ相続放棄することはできません。

方法②遺産分割協議で他の相続人が相続する合意

相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

相続人全員が合意できれば、どのような合意でも成立させることができます。

一部の相続人が農地を相続して、他の相続人は相続しない合意を成立させることができます。

農地を相続したい相続人がいる場合、遺産分割協議は有効です。

相続人全員が農地を相続したくない場合、遺産分割協議がまとまらなくなります。

方法③市町村へ寄付は現実的ではない

相続人全員が農地を相続したくない場合、市町村などへ寄付することが考えられます。

市町村などへ寄付する場合、寄付を受ける市町村の同意が必要です。

無条件で、寄付を受けることはありません。

寄付を受け入れない理由は、主に管理負担と固定資産税の税収減です。

市町村は、固定資産税を賦課徴収する立場です。

不動産の寄付を受けることは、固定資産税を徴収できなくなることを意味します。

管理負担と税収減のデメリットを補うメリットがあるときのみ、寄付を受け入れます。

メリットがない場合、市町村へ寄付は現実的ではありません。

方法④相続土地国庫帰属制度には負担金が必要

相続土地国庫帰属制度とは、相続した土地を手放して国に引き取ってもらう制度です。

農地を相続した場合、相続土地国庫帰属制度を利用することができます。

相続土地国庫帰属制度は、申請すれば必ず認められる制度ではありません。

申請しても、国庫帰属が認められないことがあります。

国庫帰属が認められた場合、負担金の納付が必要です。

5相続登記を司法書士に依頼するメリット

相続登記は、たくさんある相続手続の中でも難しい手続です。

相続手続は多くの場合、何度も経験するものではありません。

だれにとっても不慣れで聞き慣れない法律用語で疲れ果ててしまいます。

不動産は重要な財産なので、一般の人が些細なことと思えるようなことでやり直しになります。

インターネットなどで多くの情報を手にすることができるようになりました。

相続登記を自分でやった、カンタンにできたという記事を見かけることもあります。

司法書士などの専門家から見てカンタンな登記申請であっても、一般の人が手続しようとすると思わぬ落とし穴があることがあります。

相続が発生してから長期間経過した後の登記申請は、想像以上に難解です。

自分で登記申請をしてみても、法務局から不足や不備を指摘されるでしょう。

ときには、何が問題なのか分からなかったというケースもあります。

自分でやってみて挫折した場合も司法書士はサポートします。

相続登記をスムーズに終わらせたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

SMART LIFE PROJECT

2026-08-18

オリーブの木司法書士事務所は、厚生労働省が行っているSMART LIFE PROJECTに参加しております。

スマート・ライフ・プロジェクトとは、「健康寿命をのばそう」をスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に楽しみながら健康な毎日を送ることを目標にした国民運動です。

運動、食生活、禁煙、睡眠、健診・検診の受診、女性の健康について、具体的なアクションの呼びかけを行い、国民自らが誘い合い、健康の輪を広げていくことで更なる健康寿命の延伸を推進しています。

運動、食生活、禁煙、睡眠、健診・検診の受診、女性の健康について、具体的なアクションの呼びかけを行い、国民自らが誘い合い、健康の輪を広げていくことで更なる健康寿命の延伸を推進しています。

遺産分割協議書で設定する支払期限の内容

2026-08-18

1遺産分割協議で相続財産の分け方を決定する

①相続人全員の合意で遺産分割協議成立

相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方を決めるため相続人全員でする話し合いです。

代表相続人が勝手に遺産分割を決定することはできません。

相続人全員の合意がまとまったら、合意内容を書面に取りまとめます。

②遺産分割協議書は相続人全員の合意内容の証明書

相続人全員による合意内容を取りまとめた書面を遺産分割協議書と言います。

遺産分割協議書は、相続人全員による合意内容の証明書です。

どのような分け方で合意したのか、遺産分割協議書にはっきり書いておきます。

支払期限を決めたら、遺産分割協議書にはっきり書いておきます。

相続人全員による合意内容がはっきりするから、相続人間のトラブルを減らすことができます。

③代償分割で公平な遺産分割

相続財産には、さまざまな種類の財産が含まれます。

不動産は、分けにくい財産の代表例です。

現金は、分けやすい財産の代表例です。

相続財産の大部分が不動産である場合、公平な遺産分割が難しくなりがちです。

不動産は、高価で分けにくいからです。

代償分割とは、一部の相続人が高価な不動産を相続し他の相続人が代償金を受け取る方法です。

代償金は相続分ではなく、調整金です。

代償金で調整するから、公平な遺産分割をすることができます。

2 遺産分割協議書で設定する支払期限の内容

①支払期限は代償金の支払期限

代償分割では、代償金が相続分を調整します。

代償金を支払ってもらえるからこそ、公平な遺産分割が実現します。

公平な遺産分割が実現するため、代償金に支払期限を設定します。

支払期限は、代償金の支払期限です。

遺産分割協議で合意した財産の支払期限ではありません。

遺産分割協議で合意した財産は、だれかが支払うものではないからです。

②自分の相続分はだれかが支払うものではない

遺産分割協議では、各相続人が受け取る財産を決定します。

遺産分割協議で決められた財産は、だれかが支払う財産ではありません。

自動で自分の相続分が支払われると考えるのは、誤解です。

代表相続人が支払う義務は、ありません。

自分の相続分は、原則として自分で相続手続をします。

支払期限を設定するものではありません。

遺産分割協議書は、相続財産の分け方について相続人全員による合意内容の証明書に過ぎません。

待っていても、自動で入金されることはありません。

遺産分割協議書は、相続手続を代表相続人に依頼する契約書ではないからです。

③支払期限があるとトラブル防止になる

代償金の支払期限は、法律上、必須ではありません。

支払期限があると、トラブル防止になります。

代償金の支払いが惜しくなると、支払いを先延ばしします。

支払期限がないと、あれこれと言い訳を始めるからです。

・まだ準備ができていない

・ローンの審査が通ってから支払う

・売却できてから支払う

あれこれと言い訳を始めると、相続人間で不信が募ります。

・約束を守ってくれない

・だまされた

・最初から払う気がなかった

相続人間で、トラブルに発展します。

代償金の支払期限を明確にしておくと、法的整理がはっきりします。

支払期限の翌日から、履行遅滞になります。

遅延損害金の請求が可能になります。

法的手続を進めやすくなります。

④遺産分割協議書に支払期限を書く方法

(1)一括払いの書き方

第〇条

相続人〇〇〇〇は、相続人〇〇〇〇に対し、本件遺産分割に基づく代償金として、金〇〇〇〇万円を令和〇年〇月〇日限り、相続人〇〇〇〇指定の口座に振り込みの方法で支払う。

振込手数料は、相続人〇〇〇〇の負担とする。

(2)遅延損害金を付ける書き方

前項の期限を経過しても支払いがない場合、相続人〇〇〇〇は、期限の翌日から完済に至るまで、年〇%の割合による遅延損害金を支払う。

(3)不動産売却後に支払う書き方

相続人〇〇〇〇は、第〇条の不動産の売却代金から、代償金〇〇〇万円を支払う。

ただし、令和〇年〇月〇日までに売却できない場合であっても、同日限り支払う。

(4)分割払いの書き方

相続人〇〇〇〇は、相続人〇〇〇〇に対し、本件遺産分割に基づく代償金として、金〇〇〇〇万円を次のとおり、分割して支払う。

①令和〇年〇月〇日限り 金〇〇〇万円

②令和〇年〇月〇日限り 金〇〇〇万円

③令和〇年〇月〇日限り 金〇〇〇万円

④令和〇年〇月〇日限り 金〇〇〇万円

⑤令和〇年〇月〇日限り 金〇〇〇万円

期限を1回でも怠ったときは、当然に期限の利益を失い、残額全額を直ちに支払う。

⑤代償金を払ってもらえなくても一方的解除はできない

代償金を払うと合意したのに、代償金の支払いが惜しくなることがあります。

代償の支払いがない場合、遺産分割協議をやり直ししたいと考えるかもしれません。

一般的な売買契約において、代金を支払わない場合、契約を一方的に解除することができます。

遺産分割協議においては、このような一方的な解除制度はありません。

いったん相続財産の分け方について相続人全員で合意した場合、遺産分割協議は終了します。

遺産分割協議が終了した後は、代償を支払う人と受け取る人の問題になります。

金銭を支払う人と受け取る人の話し合いで解決を図ります。

代償金を支払うと約束した人が支払ってくれなくても、相続財産の分け方の合意をなかったことにはできません。

⑥代償金を確実に支払ってもらう方法

(1)支払ってもらえなかった後より事前に対策

代償金を払ってもらえなくても、遺産分割協議は一方的解除はできません。

代償金が支払われなかった場合、最終的には裁判手続になります。

後で対処するより、確実に支払ってもらうように事前対策するほうが重要です。

(2)同時履行で押印と印鑑証明書

代償金の支払いと同時に、遺産分割協議書に押印し印鑑証明書を渡す方法です。

遺産分割協議書に押印し印鑑証明書を添付しないと、相続手続が進められなくなります。

(3)抵当権の設定

抵当権とは、代償の支払いを確実にするため担保に取る権利です。

代償が支払われなかった場合、抵当権を実行することができます。

(4)連帯保証人を立ててもらう

連帯保証人とは、代償の支払いを確実にするため主債務者と同様の返済の義務を負う人です。

代償が支払われなかった場合、連帯保証人に返済を請求することができます。

(5)公正証書で遺産分割協議書

遺産分割協議書は、相続財産の分け方について相続人全員の合意内容を取りまとめた文書です。

一般的に遺産分割協議書は、私文書で作成します。

代償金の支払いを確実にするため遺産分割協議書を公正証書にすることができます。

公正証書で遺産分割協議書を作成した場合、強制執行認諾文言を入れることができるからです。

(6)分割払いの合意には滞納リスクがある

代償金の支払いは、一括払いが一般的です。

相続人が合意できるのであれば、分割払いにすることができます。

代償金の支払いを分割払いにした場合、将来、支払われなくなるリスクがあります。

3自分の相続分は自分で相続手続をする

①相続人全員が他人まかせでトラブル

相続手続には、膨大な手間と時間がかかります。

だれもが他の相続人に任せたいと考えています。

相続人全員が他人まかせにすると、だれも相続手続を進めないでしょう。

代表相続人が相続手続を担っているのは、代表相続人の好意です。

代表相続人の好意に甘えて、相続分の支払いが遅いと不満が出ることがあります。

代表相続人は、都合よく使える便利屋ではありません。

他の相続人全員が代表相続人の好意に甘え続けると、トラブルに発展します。

代表相続人は、相続人全員の相続手続をする義務はないからです。

相続手続の膨大な負担に堪えかねることは、割とよくあることです。

②遺産分割協議で決めておく

遺産分割協議では、財産の分け方だけでなく相続手続の分担についても話し合うといいでしょう。

膨大な手間と時間を担うことを考慮して、財産の分け方を決めておくとトラブル防止になります。

③相続手続は各相続人が自分でできる

遺産分割協議書は、各相続人が1通ずつ保管するのが通常です。

代表相続人に、相続手続をする義務はありません。

各相続人が自分で、相続手続をすることができます。

戸籍謄本一式、遺産分割協議書と印鑑証明書等があれば、通常は相続手続を進めることができます。

④相続手続は専門家に依頼できる

相続手続は、各相続人が自分で進めることができます。

相続手続には、膨大な手間と時間がかかります。

膨大な手間と時間の負担を嫌って、他の相続人まかせにしたくなります。

相続人全員が他人まかせにするから、相続人間でトラブルに発展します。

相続手続は、専門家に依頼することができます。

家族と利害関係がない専門家であれば、相続手続の進捗で家族のトラブルになることはありません。

中立的立場の専門家だから、安心して印鑑証明書を預けることができます。

専門家に支払う報酬は、相続財産である預貯金で清算することができます。

相続財産である預貯金で清算すれば、相続人の痛みが少なく済むでしょう。

専門家は、確実に相続手続を進めることができます。

必要であれば、支払予定などの見通しを尋ねることができます。

代表相続人の好意に甘えるより、相続人全員が安心することができます。

4遺産分割協議書作成を司法書士に依頼するメリット

遺産分割協議書は遺産の分け方について、相続人全員による合意を取りまとめた文書です。

合意がきちんと文書になっているからこそトラブルが防止できるといえます。

書き方に不備があるとトラブルを起こしてしまう危険があります。

せっかくお話合いによる合意ができたのに、取りまとめた文書の不備でトラブルになるのは残念なことです。

トラブルを防止するため、遺産分割協議書を作成したい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続登記で相続人の一人から申請できるケース

2026-08-17

1相続登記は権利を確定する制度ではない

①相続登記は不動産の名義変更

被相続人が不動産を保有していた場合、不動産の名義変更をします。

相続登記とは、不動産の名義変更です。

②不動産の取得者が相続登記を申請する

登記手続は、不動産の取得者が申請します。

相続で不動産を取得する人が相続登記を申請します。

相続登記は、権利を確定する制度ではありません。

相続登記を申請したら、不動産の取得者になるのではありません。

不動産の取得者と決まった後に、相続登記をします。

不動産の取得者と決まっていないのに、相続登記を申請することはできません。

③不動産の取得者であるか法務局が審査する

相続登記を申請する場合、たくさんの書類を提出します。

適切に不動産の取得者と決まったのか、法務局は提出書類で確認します。

相続登記を申請すれば、自動で登記されるわけではありません。

適切に不動産の取得者と決まったことが確認できないのに、相続登記を申請はできません。

相続登記を申請しても、法務局は通しません。

不動産の取得者であるか、法務局が厳しく審査します。

④勝手に相続登記をしても独り占めできない

不動産の取得者が相続登記を申請します。

適切に不動産の取得者になったのであれば、提出書類で確認できるはずです。

適切に不動産の取得者と決まったのか確認できれば、登記簿に登載されます。

登記簿に登載されたから、権利者になるのではありません。

勝手に相続登記をしても、独り占めはできません。

権利者が登記申請をするから、登記簿に登載されます。

登記制度は、権利関係を公示する制度です。

登記制度は、権利を取得する制度ではありません。

登記制度は、権利を確定する制度ではありません。

2相続登記で相続人の一人から申請できるケース

①遺言書で不動産の取得者が指定されているケース

(1)遺言書で遺産分割の方法を指定できる

被相続人が生前に、遺言書を作成していることがあります。

遺言書を作成して、相続財産の分け方を指定することができます。

遺言書がある場合、遺言書のとおりに遺産分割をすることができます。

(2)遺言書で指定された人が相続登記

遺言書は、遺言者が死亡したときに効力が発生します。

遺言書で不動産を相続させる人を指定した場合、遺言者が死亡したときに不動産を相続します。

不動産を相続させると指定された人が不動産を取得する人です。

相続登記は、権利を確定する制度ではありません。

不動産を取得する人が相続登記を申請します。

不動産を取得する人が一人である場合、一人で相続登記を申請します。

一人で相続登記を申請したから、一人で不動産を取得したのではありません。

遺言書で不動産を相続させると指定されたから、相続登記を申請します。

(3)相続登記では遺言書を提出する

遺言書で不動産を相続した場合、遺言書を法務局へ提出します。

法務局は、提出された遺言書の記載内容を確認します。

相続登記の申請人が遺言書で相続したと主張するだけでは、法務局は通しません。

遺言書に適切に記載されていないと、内容不明確で登記できないと判断されます。

不動産の取得者であるか、法務局が厳しく審査します。

(4)遺言執行者が相続登記を申請

遺言書は作成するだけでは、意味がありません。

遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。

遺言書を作成するとき、遺言執行者を指名することができます。

遺言書の内容を実現するため、遺言執行者は相続登記をすることができます。

②遺産分割協議で不動産の取得者が定められたケース

(1)遺産分割協議には相続人全員の協力が必要

相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。

相続人全員の合意がまとまったら、遺産分割協議は成立します。

遺産分割協議には、相続人全員の協力が必要です。

(2)遺産分割協議で定められた人が相続登記

相続人全員の合意がまとまったら、遺産分割協議は成立します。

遺産分割協議で定められた人が不動産を取得します。

相続登記は、権利を確定する制度ではありません。

相続登記は、不動産を取得する人が申請します。

不動産を取得する人が一人である場合、一人で相続登記を申請します。

一人で相続登記を申請したから、一人で不動産を取得したのではありません。

遺産分割協議で不動産を相続すると合意できたから、相続登記を申請します。

(3)相続登記に遺産分割協議書を提出する

相続人全員の合意がまとまったら、合意内容を書面に取りまとめます。

遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。

合意内容に間違いがないか、相続人全員に確認してもらいます。

問題がなければ、相続人全員が記名し実印で押印をします。

遺産分割協議書の押印が実印によるものであることを確認するため、印鑑証明書を添付します。

法務局は、遺産分割協議書と印鑑証明書を慎重に審査します。

遺産分割協議書の印影と印鑑証明書の印影にちがいがないか、厳重にチェックします。

相続登記の申請人が相続人全員が合意したと主張するだけでは、法務局は通しません。

相続人全員であるのか、戸籍謄本で確認します。

一部の相続人を含めずに合意しても、無効の合意だからです。

(4)相続人全員の合意がないと遺産分割協議は成立しない

一部の相続人を含めずに、遺産分割協議を成立させることはできません。

たとえ協力しない相続人がいても、相続人全員の合意が必要です。

相続人だけで話し合いが難しい場合、家庭裁判所の遺産分割調停を利用することができます。

たとえ行方不明の相続人がいても、相続人全員の合意が必要です。

行方不明の相続人の代わりに、不在者財産管理人が遺産分割協議に参加します。

たとえ認知症の相続人がいても、相続人全員の合意が必要です。

認知症の相続人の代わりに、成年後見人が遺産分割協議に参加します。

相続人全員の合意がないと、遺産分割協議は成立しません。

③法定相続分で相続人全員が共有するケース

(1)遺産分割協議中は相続人全員で共有している

相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。

遺産分割協議が成立するまで、相続人全員が法定相続分で共有しています。

(2)法定相続分で共有する相続登記ができる

登記制度は、権利関係を公示する制度です。

遺産分割協議中は、法定相続分で相続人全員が共有しています。

法定相続分で相続人全員が共有している事実を公示することができます。

遺産分割協議が成立しなくても、法定相続分で共有する相続登記を申請することができます。

(3)相続人の一人が法定相続分で共有する相続登記

遺産分割協議中は、相続人全員が不動産の取得者と言えます。

相続人全員が不動産を共有しているからです。

相続人はだれでも、法定相続分で共有する相続登記を申請することができます。

一部の相続人が法定相続分で共有する相続登記を申請することができます。

一部の相続人だけで、相続登記の申請人になることができます。

法定相続分で共有する相続登記は、不動産の処分ではないからです。

不動産の権利関係に影響がない保存行為だから、一部の相続人だけで相続登記をすることができます。

(4)自分の相続分だけ相続登記をすることはできない

被相続人が死亡すると、相続が発生します。

被相続人の死亡によって、相続人全員に不動産が相続されたと言えます。

一部の財産だけ、相続人に引き継がれることはありません。

一部の相続人が法定相続分で共有する相続登記を申請しても、相続人全員分申請する必要があります。

相続登記の申請人でない相続人の相続分も、登記されます。

自分の相続分だけ、相続登記をすることはできないからです。

(5)相続登記に戸籍謄本を提出する

相続財産が相続人全員の共有財産であることは、法律の定めによるものです。

相続人全が法定相続分で共有する相続登記をする場合、相続人全員であることが分かる戸籍謄本を提出します。

どのような続柄の人が相続人であるのか分かれば、法定相続分が分かります。

法定相続分は、法律で決められているからです。

法務局は、戸籍謄本を慎重に読解して法定相続分と相続人全員を確認します。

一部の相続人を記載していない場合、やり直しになります。

相続登記の申請人が相続人全員と主張するだけでは、法務局は通しません。

(6)申請人以外の相続人に権利証が発行されない

相続登記をすると、権利証が発行されます。

権利証が発行されるのは、申請人になった相続人のみです。

一部の相続人が法定相続分で共有する相続登記を申請した場合、他の相続人は共有者のひとりです。

法定相続分で共有する相続登記は、申請人が独り占めする制度ではないからです。

他の相続人は共有者のひとりなのに、権利証が発行されません。

後日、権利証を発行してもらうことはできません。

権利証は、権利者であることの証明書だからです。

権利者でない人に権利証が発行されることは、許されません。

相続登記が終わった後に、不動産を売却したいことがあるでしょう。

不動産を売却するときは、権利証が必要です。

不動産を売却するときに、共有者間でトラブルになる可能性があります。

不動産を売却するのに権利証がないと、余計な手間や費用がかかるからです。

(7)申請人が登録免許税を全額納付

一部の相続人が法定相続分で共有する相続登記を申請しても、自分の相続分だけ相続登記をすることはできません。

申請人でない相続人の相続分も、登記されます。

一部の相続人が法定相続分で共有する相続登記を申請しても、登録免許税は相続人全員分納付する義務があります。

(8)遺産分割協議成立後に所有権更正登記が必要

遺産分割協議中は、不動産は相続人全員で共有しています。

遺産分割協議が成立したら、不動産を取得する相続人が決まります。

遺産分割協議成立後に、所有権更正登記が必要になります。

3相続人申告登記は相続登記とは別の制度

①相続人申告登記はペナルティー回避の制度

令和6年(2024年)4月1日から、相続登記をする義務が課されました。

相続登記の期限は、3年です。

相続登記の期限3年を経過すると、ペナルティーの対象になります。

相続人申告登記は、ペナルティー回避の制度です。

相続人申告登記をすれば、ペナルティーを回避することができます。

②相続人申告登記は相続人の一人が申請できる

相続人申告登記は、相続人の一人が申請できます。

他の相続人の協力なしで、一部の相続人が申請できます。

相続登記をする義務は、相続人全員に課されています。

各相続人は他の相続人の関与なく、ペナルティーを回避することができます。

各相続人は一人で、ペナルティーを回避することができます。

③相続人申告登記は権利を取得する制度ではない

相続人申告登記をすると、登記簿に相続人であることが登記されます。

登記簿に相続人であることが登記されても、ペナルティー回避の効果があるだけです。

相続人申告登記は、権利を取得する制度ではありません。

相続人申告登記は、権利を確定する制度ではありません。

④相続人申告登記をしても相続登記

相続人申告登記をしても、相続登記が必要です。

相続人申告登記をしても、所有者であることは公示されません。

相続人と登記されても、不動産を取得する可能性があるに過ぎません。

相続人と登記されても、不動産を取得しない可能性があります。

不動産を取得した場合、あらためて相続登記が必要です。

4相続登記を司法書士に依頼するメリット

大切な家族を失ったら、大きな悲しみに包まれます。

やらなければいけないと分かっていても、気力がわかない方も多いです。

相続手続は一生のうち何度も経験するものではないでしょう。

だれにとっても不慣れで、手際よくできるものではありません。

相続登記は、相続手続の中でも手間がかかる難しい手続です。

相続登記は難しい手間がかかる手続なので、司法書士などの専門家に依頼するでしょう。

相続手続で挫折しがちなのは、戸籍謄本などの書類収集や遺産分割協議書の作成です。

書類収集や遺産分割協議書の作成は、司法書士に依頼することができます。

司法書士が戸籍謄本や遺産分割協議書を準備したうえに、法務局の厳重な審査をします。

法務局の審査が通った戸籍謄本や遺産分割協議書だから、銀行などの相続手続先で指摘があることはありません。

銀行などの独自書類の内容などに指摘があるとしても、簡単に済むことがほとんどでしょう。

相続手続をスムーズに進めたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

法定相続情報一覧図の申出書は押印不要

2026-08-14

1法定相続情報一覧図の申出書は押印不要

①令和3年4月1日から法定相続情報一覧図は押印廃止

令和3年4月1日から法定相続情報一覧図の申出書は、押印が不要になりました。

法定相続情報一覧図の申出書は、記名のみで差し支えありません。

押印がなくても、自署する必要はありません。

②法定相続情報一覧図の制度全体で押印不要

(1)法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書に押印不要

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書とは、法定相続情報一覧図を発行してもらうための申出書です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書に、押印する必要はありません。

申出人欄に記名すれば、受付してもらえます。

PCなどで作成して印刷してもゴム印などを押しても、問題ありません。

押印がなくても、自署する必要はありません。

(2)法定相続情報一覧図案に押印不要

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書を提出する際に、法定相続情報一覧図案を提出します。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書を提出しても、法務局が法定相続情報一覧図案を作成代行をしません。

法定相続情報一覧図案には、作成者の記名が必要です。

作成者の記名だけで、押印は不要です。

(3)委任状に押印不要

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、代理人を立てて依頼することができます。

申出人が自分で申出をするとき以外は、委任状が必要です。

委任状は、代理人に依頼したことの証明書だからです。

法定相続情報一覧図の委任状は、押印不要です。

たとえ家族に依頼するときでも、委任状は必要です。

委任状がないと適切な依頼受けたのか、法務局は分からないからです。

(4)本人確認書類の原本還付に押印不要

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書を提出する際に、申出人の本人確認書類を提出します。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出では、戸籍謄本などの提出書類は自動で原本還付されます。

申出人の本人確認書類は、自動で原本還付されません。

法定相続情報一覧図には、相続人の住所を記載しておくと便利です。

法定相続情報一覧図に相続人の住所を記載する場合、相続人全員の住民票を提出します。

提出した住民票は、本人確認書類としても利用することができます。

申出人の住民票を住所証明書類と本人確認書類として提出する場合、自動で原本還付されません。

申出人の本人確認書類は、自動で原本還付されないからです。

原本還付を希望する場合、コピーを添付します。

コピーに「原本に相違ありません」と記載して、申出人が記名します。

記名するだけで、押印は不要です。

(5)法定相続情報一覧図を窓口受領したときに押印不要

法定相続情報一覧図の審査が完了したら、地模様が入った紙に印刷して発行してもらえます。

法定相続情報一覧図は、法務局の窓口で交付を受けることができます。

法定相続情報一覧図を窓口受領したときに、申出人の受領印の押印は不要です。

受取欄に、記名します。

法定相続情報一覧図は、郵送で受け取ることもできます。

③法定相続情報一覧図で押印不要になった理由

理由(1)不動産登記規則が改正されたから

不動産登記規則が改正され、令和3年4月1日から押印要件が削除されました。

押印不要は、慣習的に省略できるのではありません。

押印不要は簡略化ではなく、令和3年の法令改正で押印要件が廃止された結果です。

理由(2)法務局による審査に重心を移したから

法定相続情報一覧図の申出があると、法務局は審査をします。

提出された戸籍謄本などの公的書類と法定相続情報一覧図案の確認をします。

押印要件は、法定相続情報一覧図の真正性の担保に影響が少ないと考えられます。

押印要件を廃止して、公的書類と法定相続情報一覧図案の確認に重心を移したと言えます。

法務局による審査に重心を移したから、法定相続情報一覧図は押印廃止されました。

理由(3)オンライン化推進のため

国家的な政策全体で、オンライン化が進められています。

国家的な政策を進める潮流で、押印が廃止されました。

法定相続情報一覧図は、オンラインで申請することはできません。

④押印しても受付けてもらえる

法定相続情報一覧図は、押印が不要になりました。

従来どおり、押印しても問題はありません。

押印しても問題なく、受付けてもらえます。

2申出書に押印不要でもカンタンにならない

①法務局の審査は厳格なまま

法定相続情報一覧図は、公的書類です。

法定相続情報一覧図は公的書類だから、高い信頼性があります。

法定相続情報一覧図は公的書類だから、厳格な書き方ルールを守る必要があります。

公的書類にふさわしい厳格な書き方ルールを守れないと、信頼性が失われるからです。

法務局は法定相続情報一覧図の信頼性を維持するため、厳格に審査します。

申出書に押印不要でも、カンタンに手続できません。

申出書に押印不要でも、法務局の審査は厳格なままです。

②法務局は法定相続情報一覧図案の作成代行をしない

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすると、法定相続情報一覧図を発行してもらうことができます。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をする場合、法定相続情報一覧図案を添付します。

法務局は、法定相続情報一覧図案を作成代行をしてくれません。

法務局は、提出された戸籍謄本等と法定相続情報一覧図案を審査します。

法定相続情報一覧図案の不備が指摘されたら、すぐに対応します。

申出書に押印不要でも、カンタンに手続できません。

申出書に押印不要でも、法定相続情報一覧図案を作成代行をしてくれません。

③法務局は戸籍謄本の収集代行をしない

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をする場合、たくさんの戸籍謄本を添付します。

提出する戸籍謄本は、次のとおりです。

・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

・相続人全員の戸籍謄本

法務局は、戸籍謄本の収集代行をしません。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしたのに、戸籍謄本の不足が見つかることがあります。

法務局から戸籍謄本の不足が指摘されたら、すぐに対応します。

申出書に押印不要でも、カンタンに手続できません。

申出書に押印不要でも、戸籍謄本を収集代行をしてくれません。

3相続登記と法定相続情報一覧図は最初に同時申請でラクにする

①最初に同時申請で相続手続をラクにする

相続登記と法定相続情報一覧図の保管および交付の申出は、同時申請をすることができます。

最初に同時申請を選択すると、相続手続をスムーズに進めることができます。

相続登記では、司法書士が必要書類を確認し申請します。

法務局は、非常に慎重に審査します。

司法書士が確認し法務局が審査した戸籍謄本や書類に、誤りがあることはほとんどありません。

司法書士が確認し法務局が審査した書類を使って、相続手続をすることができます。

各相続手続先の独自書類の書き誤りなどであれば、知識がなくても対応できるでしょう。

最初に相続登記と法定相続情報一覧図の同時申請で、相続手続をラクにすることができます。

②相続登記と法定相続情報一覧図は不動産の所在地の法務局に申請できる

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記には、管轄があります。

相続登記の申請先は、不動産の所在地を管轄する法務局です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、不動産の所在地を管轄する法務局に提出することができます。

法定相続情報一覧図と相続登記を同時に申請することができます。

③相続登記の必要書類は法定相続情報一覧図の必要書類と重なる

相続登記では、たくさんの必要書類を準備します。

相続登記の必要書類は、法定相続情報一覧図の必要書類とほとんど重なります。

相続登記で必要な書類を使って、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。

法定相続情報一覧図と相続登記をまとめて申請することができます。

④相続登記と法定相続情報一覧図は司法書士に依頼できる

相続登記は、法務局が慎重に審査する手続です。

法定相続情報一覧図は、公的書類にふさわしい厳格な書き方ルールが決められています。

相続登記と法定相続情報一覧図は、司法書士などの専門家にまとめて依頼することができます。

⑤法定相続情報一覧図のみ先行は二度手間になる

法定相続情報一覧図だけ先行すると、相続登記は別途必要です。

あらためて相続登記を申請する手間がかかり、あらためて法務局の審査の時間がかかります。

最初に同時申請を選択すると、二度手間のストレスを減らすことができます。

相続登記と法定相続情報一覧図は、最初に同時申請が合理的です。

4法定相続情報一覧図の作成を司法書士に依頼するメリット

法定相続情報一覧図は、書き方が厳格に決まっています。

後に登記官が認証文を付して、交付されるからです。

法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。

相続関係説明図は、登記官が点検をするものではありません。

単なる事情説明の書類に過ぎませんから、比較的自由に書くことができます。

これらの違いを理解して、ポイントを押さえて書くことが重要です。

相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。

相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。

仕事や家事で忙しい方はこのような手続はすべてお任せいただけます。

すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

名寄帳を活用して相続した不動産を調査する方法

2026-08-13

1名寄帳を活用して相続した不動産を調査する方法

①名寄帳は所有者ごとの不動産一覧表

名寄帳は「なよせちょう」と読みます。

名寄帳とは、土地や家屋を所有者ごとにまとめた一覧表です。

不動産などの固定資産を保有していると、固定資産税の対象になります。

市町村は、固定資産税を賦課徴収するため、固定資産課税台帳を作成しています。

名寄帳は、固定資産課税台帳から所有者ごとに一覧表に取りまとめた書類です。

名寄帳を見ると、被相続人の不動産を一覧で確認できます。

②課税明細書に記載がない不動産を確認できる

毎年4~5月ごろに、固定資産税納税通知書が届きます。

固定資産税納税通知書に、課税明細書が付いてきます。

課税明細書を見ると、固定資産税が課される不動産が列挙されています。

課税明細書に列挙される不動産は、固定資産税の対象になる不動産のみです。

被相続人の不動産であっても、固定資産税が課されないことがあります。

例えば、私道や水路、山林などは、条件を満たすと固定資産税が課されません。

課税明細書を見ても、固定資産税が課されない不動産は確認できません。

名寄帳を確認すると、固定資産税が課されない不動産を確認できることがあります。

③共有不動産を確認できる

被相続人が第三者と不動産を共有していることがあります。

共有不動産の固定資産税納税通知書は、共有者の代表者に対して送られます。

被相続人が共有者の代表者でなかった場合、固定資産税納税通知書は届きません。

相続人が共有不動産について何も聞いていないと、気づけない可能性があります。

名寄帳を確認すると、共有不動産を確認できます。

④固定資産課税台帳と名寄帳のちがい

固定資産課税台帳とは、固定資産税を賦課徴収するための台帳です。

固定資産課税台帳は、不動産ごとに情報が取りまとめてあります。

固定資産税は、不動産などの固定資産に対して賦課するからです。

名寄帳とは、固定資産課税台帳から所有者ごとに一覧表に取りまとめた書類です。

名寄帳は、所有者ごとに情報が取りまとめてあります。

被相続人の不動産を一覧で確認できるから、名寄帳はとても便利です。

固定資産課税台帳と名寄帳の記載内容に、大きなちがいはありません。

⑤名寄帳を見るときのポイント

固定資産課税台帳には、たくさんの情報が記載されています。

相続財産を調査する場合、次の項目に注目するといいでしょう。

ポイント(1)不動産に関する情報

・不動産が土地であるか家屋であるか

・不動産の所在地

・土地であれば、地積、地目

・家屋であれば、家屋の種類、面積

・単独所有であるか共有であるか

ポイント(2)所有者に関する情報

・所有者の住所

・所有者の氏名

ポイント(3)固定資産税評価額

2名寄帳の取得方法

①名寄帳を取得できる人

名寄帳は、その人の財産に関する重要な書類です。

原則として、所有者本人だけが交付請求をすることができます。

所有者本人が死亡した場合、相続人の一人が交付請求をすることができます。

委任状を発行して、代理人に名寄帳を取得を依頼することができます。

②名寄帳を取得するときに必要な書類

相続人が交付請求をする場合、次の書類が必要です。

(1)所有者本人の除籍謄本

(2)交付請求をする人が相続人であることが分かる戸籍謄本

(3)交付請求をする人の本人確認書類

③市町村ごとに交付請求をする

名寄帳は、市町村ごとに発行されます。

不動産が所在する市町村ごとに、手続します。

請求先は、市町村役場の固定資産税の担当課です。

一部の政令指定都市では、各市税事務所で手続をします。

不動産の所在が分からない場合、思い当たる各市町村に請求して確認します。

④名寄帳は郵送請求をすることができる

名寄帳は、窓口まで出向いて交付請求をすることもできるし、郵送請求をすることもできます。

郵送請求する場合、日中連絡ができる電話番号を明記しておきましょう。

返信用の封筒と切手を同封しておくと、送り返してもらえます。

手続をするときに、単独所有の物件と共有の物件のいずれも交付してくださいとお願いするといいでしょう。

⑤名寄帳に発行手数料

名寄帳を発行してもらう場合、手数料がかかります。

手数料は、請求時期や市町村によって異なります。

多くの場合、1通300円前後でしょう。

名寄帳を郵送で交付請求する場合、手数料は郵便小為替で納入します。

郵便小為替は、郵便局の貯金窓口で購入します。

名寄帳は、単独所有の物件と共有の物件は別々に発行されます。

手数料が別々に計算されます。

⑥令和8年2月2日から所有不動産記録証明制度

所有不動産記録証明制度とは、法務局で名寄せができる仕組みです。

特定の所有者の不動産が一覧できます。

名寄帳は不動産が所在する市区町村が分からないと、請求できません。

所有不動産記録証明制度が始まると、見つけやすくなるでしょう。

所有不動産記録証明制度は、相続登記義務化に伴って導入された制度です。

3名寄帳を請求するときの注意点

注意①1月1日時点の所有状況のみ確認できる

名寄帳は、毎年1月1日時点の登記簿の所有者を基準に作成されます。

1月2日以降に登記完了した場合、名寄帳には反映しません。

1月2日以降に手放した不動産は、名寄帳に記載されています。

1月2日以降に手に入れた不動産は、名寄帳に記載されていません。

名寄帳は、参考に過ぎません。

登記簿謄本や売買契約書などを活用して、相続財産を確認するのがおすすめです。

注意点1つ目は、1月1日時点の所有状況のみ確認できることです。

注意②発行した市町村以外の不動産は記載されない

被相続人が複数の市町村で、不動産を持っていることがあります。

名寄帳は、その市町村に所在する不動産のみ記載されます。

発行した市町村以外に所在する不動産は、記載されません。

不動産が所在する市町村が分からないと、思い当たる各市町村に請求します。

注意点2つ目は、発行した市町村以外の不動産は記載されないことです。

注意③法人名義は別

被相続人が会社を経営していることがあります。

会社名義で不動産を所有している場合、被相続人の個人名義の名寄帳に記載されません。

被相続人個人と被相続人の経営する会社は、別扱いだからです。

会社名義の名寄帳が必要である場合、あらためて会社名義の名寄帳を取得する必要があります。

注意点3つ目は、法人名義の名寄帳は別であることです。

注意④証明書としての効力はない

名寄帳は、公的な証明書ではありません。

市区町村長の公印は、押してありません。

原則として、所有している不動産を一覧で確認できる書類に過ぎません。

名寄帳の内容を証明するときは、固定資産税評価証明書を取得する必要があります。

名寄帳は証明書ではないものの、不動産の固定資産税評価額が分かる書類です。

相続登記をする場合、多くの法務局では名寄帳を提出することができます。

注意4点つ目は、証明書としての効力はないことです。

注意⑤名寄帳を発行していない市町村がある

名寄帳は、その人の重要な財産に関する書類です。

機密性の高い個人情報であることを考慮して、名寄帳を発行していない市町村があります。

名寄帳を発行し得いない市町村である場合、課税明細書の再発行を受けることで代用します。

課税明細書には、固定資産税が課される物件のみ記載されます。

現在は固定資産税が課されていない物件であっても、所有状況を把握していることが多いでしょう。

課税明細書を請求するとき「課税されていない物件がある場合は、資産明細書も出してください」と記載すると判明することがあります。

注意点5つ目は、名寄帳を発行していない市町村があることです。

4名寄帳を取得してもクロスチェックが重要

①登記簿謄本を取得して共同担保目録をチェック

名寄帳を取得しても、不動産を見落とす可能性があります。

非課税物件などが網羅されていないことがあるからです。

名寄帳を取得した後、登記簿謄本で権利関係を確認するのは有効です。

金融機関などから借り入れをする場合、複数の不動産を担保に差し出すことがあります。

複数の不動産に共同担保を設定した場合、登記簿の共同担保目録に記録されます。

登記簿謄本の共同担保目録を確認すると、名寄帳にない不動産が見つかることがあります。

②売買契約書や権利証をチェック

被相続人が不動産を取得したときの売買契約書や権利証を確認するのは、おすすめです。

売買契約書を確認すると、売買の対象になった不動産が記載されているはずです。

購入した不動産の権利証があるはずです。

例えば、自宅を購入したときの売買契約書を確認すると、自宅の敷地が売買の対象であることが分かります。

よく見ると、自宅の敷地と一緒に私道の共有持分を購入しているかもしれません。

自宅の権利証の他に、私道の権利証が見つかるかもしれません。

私道は、固定資産税が非課税になることが多いでしょう。

非課税の不動産は、課税明細書に記載されないでしょう。

私道は、近隣の住民と共有することが多いでしょう。

固定資産税納税通知書は、共有者の代表者に届きます。

売買契約書や権利証を確認すると、名寄帳にない不動産が見つかることがあります。

③公図を取得して隣接地をチェック

公図とは、土地の所在や形状を表した図面です。

法務局で取得することができます。

公図を見ると、近接地の地番や形状が視覚的に分かります。

近接地の地番を確認して、登記簿謄本を取得します。

名寄帳に記載がなくても、被相続人の所有する土地かもしれません。

公図を取得して隣接地を確認すると、名寄帳にない不動産が見つかることがあります。

④典型的な見落とし例

ケース(1)固定資産税の非課税地

私道や山林などは、条件を満たすと固定資産税が課されません。

固定資産税の課税明細書に記載されないだけでなく、名寄帳にも記載がないケースがあります。

見落とし例1つ目は、固定資産税の非課税地です。

ケース(2)共有名義の土地

被相続人が不動産を共有している場合、共有者の代表でないと固定資産税納税通知書が届きません。

単独所有の不動産と共有の不動産は、名寄帳が別になっていることがあります。

見落とし例2つ目は、共有名義の土地です。

ケース(3)地番が違う土地

地番は、住所と異なることがあります。

日常生活で地番を使うことは、ほとんどないでしょう。

住所と異なる地番の土地は、見落とされがちです。

見落とし例3つ目は、地番が違う土地です。

ケース(4)相続登記未了の土地

相続財産調査をすると、相続登記未了の土地が見つかることがあります。

被相続人の先祖の名義のままになっている土地は、名寄帳が別になっていることが多いでしょう。

見落とし例4つ目は、相続登記未了の土地です。

⑤見落としがあるとトラブルにつながる

相続財産調査は、重要です。

財産の全容が明らかでないと、相続人間のトラブルにつながるからです。

相続した不動産の見落としがあると、相続登記をしないままになるでしょう。

相続登記義務化で、3年以内に相続登記をしないと10万円以下のペナルティーが課されます。

相続税申告の申告漏れにもつながります。

相続財産調査は、確実に行うことが重要です。

5財産調査を司法書士に依頼するメリット

相続が発生したら、遺族は大きな悲しみに包まれます。

もれなく迅速に相続財産を調査するのは、身体的にも精神的にも大きな負担になります。

負担の大きい財産調査は、司法書士などの専門家に依頼することができます。

被相続人の財産について、相続人もあまり詳しく知らないという例は意外と多いものです。

悲しみの中で被相続人の築いてきた財産をたどるのは切なく、苦しい作業になります。

財産調査でお疲れが出る前に、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

失踪届だけで死亡扱いにできず失踪宣告が必要

2026-08-12

1失踪届だけで死亡扱いにできない

①失踪届は戸籍の届出

失踪届とは、戸籍の届出のひとつです。

失踪届は、失踪宣告を受けたことを戸籍に記載してもらうために届出をします。

失踪届が受理されると、その人が死亡扱いになります。

死亡扱いになるのは、失踪届による効果ではありません。

失踪届は、単に失踪宣告を受けたことの報告に過ぎないからです。

死亡扱いにできるのは、家庭裁判所による失踪宣告です。

失踪宣告の効果で、死亡扱いになります。

失踪届を提出する際、失踪宣告の審判書と確定証明書が必要です。

失踪宣告の審判書と確定証明書がないと、失踪届は受理されません。

失踪届は、失踪宣告を受けたことの報告だからです。

②警察に出す行方不明者届・捜索願で死亡扱いはできない

行方不明者届とは、警察に出す届出です。

大切な家族が行方不明になったとき、探してもらいたいときに、警察に届け出ます。

行方不明者届・捜索願は、死亡扱いにする届出ではありません。

行方不明者届・捜索願は、行方不明になった人を探してもらう手続です。

③失踪宣告で行方不明者と死亡扱いにする

行方不明者は、生きている扱いです。

長期間行方不明でも、生きている扱いのままです。

失踪宣告とは、行方不明の人を死亡扱いにする手続です。

家庭裁判所による失踪宣告を受けると、行方不明者は死亡扱いになります。

失踪宣告で、行方不明者とを死亡扱いにすることができます。

2失踪宣告で死亡と見なされる

①残された家族のため失踪宣告

相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。

条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。

行方不明が長期化した場合、家族が困ります。

家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。

行方不明者の配偶者は、再婚することができません。

残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。

失踪宣告がされると、死亡した取り扱いをします。

失踪宣告がされた人に、相続が発生します。

相続財産は、相続人全員の共有財産になります。

相続人全員の合意があれば、相続財産を自由に分けることができます。

遺産分割協議によって相続した後は、相続人が自由に処分をすることができます。

②失踪宣告の要件は長期間生死不明と申立て

失踪宣告には、2種類があります。

普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。

死亡と見なされるという強い効果があります。

失踪宣告が認められるためには、次の条件があります。

(1)行方不明の人が生死不明であること

(2)生死不明のまま一定期間継続していること

③申立人による調査で調査の端緒を提供

失踪宣告の申立てをするにあたって、申立人が調査をします。

申立人などの家族は、完璧な調査ができるはずはありません。

家族は、捜査機関ではないからです。

申立人による調査の目的は、家庭裁判所に調査の端緒を提供することです。

申立人が行方不明と主張するだけでは、調査の端緒を得ることができません。

さまざまな調査をしたけど手がかりがなかったのなら、手がかりがなかったことを報告します。

手がかりがなかったことが調査の端緒の一部になるからです。

家庭裁判所に調査の端緒を提供できれば、充分な調査をしたと言えます。

失踪宣告の事前確認で申立てができると判断できた時点で、申立人による事前調査は完了です。

調査の端緒を提供できるから、申立てができると判断できたはずだからです。

あらためて、申立人による調査をする必要はありません。

④家庭裁判所は補充調査をする

申立人によって提供された調査の端緒を参考に、家庭裁判所が補充調査をします。

家庭裁判所による補充調査のため、申立人が調査の端緒を提供します。

家庭裁判所は、捜査機関ではないからです。

家庭裁判所による補充調査で、行方不明者の生存の痕跡を探します。

生存の痕跡があった最終日から失踪期間を計算するからです。

家庭裁判所による補充調査をして、失踪宣告ができるか判断します。

⑤行方不明者届・捜索願は失踪を証する資料にできる

生死不明のまま一定期間継続していることが認められる場合、失踪宣告がされます。

捜索願や行方不明者届は、失踪を証する資料のひとつです。

失踪を証する資料は、実務上ほぼ必須の書類とされています。

失踪宣告がされると、行方不明者は死亡と見なされるという重大な法的効果があるからです。

家庭裁判所は失踪宣告の審判をする前提として、失踪の事実を厳格に確認します。

捜索願や行方不明者届は、失踪を証する有力な資料です。

⑥失踪宣告に捜索願・行方不明者届は必須ではない

失踪宣告の申立てに、失踪を証する資料を添付します。

捜索願や行方不明者届は、有力な資料です。

有力な資料ではあるけど、必須の資料ではありません。

捜索願や行方不明者届を提出していなくても、失踪を証する資料を準備することができます。

実務的にも、捜索願や行方不明者届を提出していないケースは少なくありません。

捜索願や行方不明者届は、家族を探してもらうための届出です。

捜索願や行方不明者届は、失踪宣告のための届出ではありません。

捜索願や行方不明者届は、失踪を証する資料の一例に過ぎません。

⑦普通失踪は7年で死亡と見なされる

一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。

生死不明の期間を失踪期間と言います。

普通失踪では、失踪期間が7年必要です。

生死不明のまま7年経過した場合に、自動的に死亡と見なされるわけではありません。

家庭裁判所が失踪宣告したときに、死亡と見なされます。

生死不明の人の家族や利害関係人は、家庭裁判所に失踪宣告の申立てをすることができます。

家庭裁判所に失踪宣告の申立てをした後、家庭裁判所が死亡と認めていいか調査します。

家庭裁判所の状況や事件の内容によっては、調査のために1年ほどかかる場合もあります。

生死不明のまま7年以上経過したと認められる場合、家庭裁判所は失踪宣告をすることができます。

生死不明になってから7年間経過した日に、死亡と見なされます。

⑧特別失踪(危難失踪)は1年で死亡と見なされる

行方不明の人が大災害や大事故にあっていることがあります。

大災害や大事故に遭った場合、死亡している可能性が非常に高いものです。

特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。

特別失踪(危難失踪)では、失踪期間が1年で済みます。

生死不明のまま1年以上経過したと認められる場合、家庭裁判所は失踪宣告をすることができます。

危難が去った日に、死亡と見なされます。

3失踪宣告後は失踪届で戸籍に反映

①死亡届でなく失踪届を提出

失踪宣告を受けた人は、法的に死亡扱いがされます。

失踪宣告を受けても、死亡届は提出しません。

失踪宣告を受けた人は、戸籍に失踪宣告を受けたことが記載されます。

失踪届とは、失踪宣告を受けたことの報告です。

失踪宣告の審判書と確定証明書を添付して、市区町村役場に届け出ます。

失踪届を出しても、市区町村役場は行方不明になった人を探しません。

失踪届は、失踪宣告を受けた後に提出します。

失踪宣告をするにあたって、申立人と家庭裁判所が慎重に調査をしているはずです。

申立人と家庭裁判所が知らない情報を持つ人がいる可能性を考え、官報に公告をしています。

非常に重大な法的効果があるから、非常に慎重に調査をします。

非常に慎重に調査をしても、生存の痕跡がないときだけ失踪宣告がされます。

②失踪宣告がされたときの戸籍の記載

戸籍には次のように記載されます。

【死亡とみなされる日】令和〇年〇月〇日

【失踪宣告の裁判確定日】令和〇年〇月〇日

【届出日】令和〇年〇月〇日

【届出人】親族 〇〇〇〇

③失踪宣告で相続が発生する

失踪宣告を受けると、法的に死亡扱いがされます。

失踪宣告を受けた人を被相続人として、相続が発生します。

死亡と見なされる日が相続発生日です。

相続手続では、失踪宣告が記載された戸籍謄本を提出します。

④生きていたら失踪宣告取消

失踪宣告がされても、行方不明の人が新天地で元気に生きていることがあります。

失踪宣告がされた後に本人が帰ってきた場合、失踪宣告の取消の審判をしてもらいます。

失踪宣告を受けた人が生きている場合でも、家庭裁判所で失踪宣告を取り消されるまで死亡したと扱われるからです。

4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

遺言書の内容を安全に変更する方法

2026-08-10

1遺言書の変更は旧遺言書の撤回と新遺言書の作成

①遺言書はいつでも何度でも変更できる

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

遺言書を作成した後に、遺言書の気持ちが変わることがあります。

遺言書を作成した後に、財産状況や相続人の状況が変わることがあるからです。

遺言者の意思が変わったら、遺言書の内容を変更することができます。

遺言書は、いつでも変更することができます。

遺言書は、何度でも変更することができます。

遺言者の意思は、いつでも何度でも変更できるからです。

②遺言書は遺言の方式に従って撤回できる

遺言書を作成しても、遺言者は作成した遺言書を撤回することができます。

遺言書は、遺言者の意思を示すものだからです。

遺言者は、遺言の方式で遺言書を撤回することができます。

遺言の方式とは、遺言を有効にするために法律で決められた作成ルールです。

自筆証書遺言や公正証書遺言は、どちらも遺言の方式です。

新たに自筆証書遺言を作成して、旧遺言書を撤回することができます。

新たに公正証書遺言を作成して、旧遺言書を撤回することができます。

③自筆証書遺言は破棄修正ができる

(1)遺言者の故意による破棄で撤回

自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。

自筆証書遺言を作成した後、原則として遺言者が自分で保管します。

遺言者は、保管中の自筆証書遺言を破棄することができます。

遺言者が故意に破棄した場合、自筆証書遺言は撤回したと見なされます。

遺言者の故意でない場合、自筆証書遺言は撤回したと見なされません。

例えば、遺言者が紛失したケースや遺言者以外の人が破棄したケースでは、撤回したと見なされません。

(2)厳格な修正ルールがある

遺言書には、厳格な書き方ルールがあります。

遺言書には、厳格な修正ルールがあります。

書き方ルールや修正ルールに違反すると、無効になります。

自筆証書遺言は修正できるけど、おすすめできません。

自筆証書遺言は、不備があっても気が付けないからです。

何度も変更すると、無効リスクが累積します。

④公正証書遺言は破棄修正できない

公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に伝え公証人が取りまとめる遺言書です。

公正証書遺言を作成した後、遺言書原本は公証役場で厳重保管されます。

公正証書遺言には、破棄する制度も修正する制度もありません。

たとえ遺言者本人が公証役場に出向いても、公正証書遺言は破棄修正することはできません。

たとえ遺言者本人であっても公証人であっても、遺言書原本を破棄修正することはできません。

公正証書遺言を作成すると、遺言者には正本と謄本が渡されます。

正本と謄本は、公正証書遺言のコピーです。

遺言者の手元にある正本や謄本を破棄しても、意味はありません。

遺言者の手元にある正本や謄本にあれこれ書き込みをしても、意味はありません。

遺言者の手元にある正本や謄本を破棄しても、遺言書を撤回することはできません。

遺言者の手元にある正本や謄本にあれこれ書き込みをしても、遺言書を修正することはできません。

遺言書原本は、公証役場で厳重保管されているからです。

遺言者が正本や謄本に書き込みしても、相続発生後に相続人は公証役場に謄本を請求することができます。

発行される謄本は、遺言書作成時の謄本です。

遺言者が正本や謄本を破棄しても、公正証書遺言は有効のままです。

相続人が取得した謄本で、遺言書の内容を実現することができます。

⑤遺言書を撤回した後に新しい財産の分け方

遺言書を撤回すると、すでに作成した遺言書は無効になります。

遺言書がないまま相続が発生した場合、相続人全員による遺産分割協議が必要になります。

新たな遺言書で撤回した後、あらためて財産の分け方を決めておくことができます。

あらためて全財産の分け方を決めておくことで、遺産分割協議を回避することができます。

旧遺言書を撤回する遺言書と新たな財産の分け方を決める遺言書は、1通に取りまとめることができます。

旧遺言書を撤回し新たな財産の分け方を決めた場合、遺言書の内容は変更されたと言えます。

遺言書の変更は、旧遺言書の撤回と新遺言書の作成です。

⑥新たな遺言書が無効になると撤回が無効になる

新たに作成した遺言書が無効になることがあります。

無効になった遺言書の内容は、実現できません。

新たな遺言書で撤回しようとしても、無効の遺言で撤回することはできません。

新たな遺言書が無効になると、撤回が無効になります。

2遺言書の内容を安全に変更する方法

①修正するより新遺言を作成が安全

先に作成した遺言書が公正証書遺言である場合、修正することはできません。

先に作成した遺言書が自筆証書遺言である場合、修正することはできます。

先に作成した自筆証書遺言を修正することは、おすすめできません。

自筆証書遺言の修正は、厳格な修正ルールがあります。

修正ルールに違反すると、修正部分が無効になります。

修正が遺言書全体に影響する場合、遺言書全体が無効になるリスクがあります。

修正は、ラクで簡単な方法ではありません。

自筆証書遺言は、無効リスクが大きい遺言書です。

修正すると、さらに無効リスクが重なります。

何度も修正すると、無効リスクが累積します。

遺言書内容を変更するときは、修正するより新遺言を作成する方が安全です。

②内容矛盾による撤回より撤回条項が安全

遺言書が複数見つかることは、珍しくありません。

遺言書を作成する数に、制限はないからです。

遺言書は、複数作成することができます。

遺言書が複数見つかっても、原則として有効です。

内容が矛盾しない場合、すべての内容を実現することができます。

内容が矛盾する場合、古い遺言書は撤回されたと見なされます。

例えば、旧遺言書に「自宅は長男に相続させる」新遺言書に「自宅は長女に相続させる」とある場合、内容が矛盾しています。

内容が矛盾している場合、新遺言書が優先されます。

旧遺言書の「自宅は長男に相続させる」は、撤回されたと見なされます。

撤回されたと見なされるのは、遺言書全体ではなく内容が矛盾する部分のみです。

内容が矛盾しない条項は、古い遺言書で相続手続をします。

内容が矛盾する条項は、新しい遺言書で相続手続をします。

複数の遺言書があると、相続手続が難航しがちです。

どの遺言書が有効なのか、検討する必要があるからです。

内容矛盾により撤回と見なされるよりは、撤回条項を置く方がおすすめです。

撤回条項があれば、古い遺言書は確実に無効にできるからです。

遺言書内容を変更するときは、内容矛盾による撤回より撤回条項が安全です。

③一部撤回より全部撤回条項が安全

遺言書の変更は、旧遺言書の撤回と新遺言書の作成です。

旧遺言書の一部を撤回し、変更部分だけの新遺言書を作成することはおすすめできません。

一部撤回をすると、撤回部分の範囲が問題になることがあるからです。

撤回しない旧遺言書の内容と新遺言書の内容が矛盾する可能性があります。

遺言全体の趣旨が不明確になる可能性があります。

一部だけ直したつもりであっても、他の条項との関係でつじつまが合わなくなることがあるからです。

遺言者が死亡した後に相続人間でトラブルが発生したら、取り返しがつきません。

遺言者が死亡した後で、遺言者の意思は分からないからです。

相続人は自分に有利な主張をするから、相続手続が進められなくなります。

新たな遺言書で、すでに作成した遺言書をまとめて撤回することができます。

全部撤回条項でまとめて撤回した場合、確実に無効にすることができます。

遺言書内容を変更するときは、一部撤回より全部撤回条項が安全です。

④新しい遺言書は自筆証書遺言より公正証書遺言が安全

(1)公正証書遺言は書き方ルールの違反で無効にならない

遺言者は、遺言の方式で遺言書を撤回することができます。

新しい遺言書の方式に、制限はありません。

自筆証書遺言は、専門家が関与することなく作られます。

遺言者本人が遺言書の厳格な書き方ルールに詳しいことはあまりありません。

不備があっても、遺言者本人は気が付くことができないでしょう。

遺言書の書き方ルールに違反があると、遺言書は無効になります。

新しい遺言書で古い遺言書を撤回するつもりでも、無効の遺言書で撤回はできません。

新しい遺言書が無効になると、古い遺言書が有効です。

古い遺言書の内容が実現されます。

遺言書内容を変更するときは、自筆証書遺言より公正証書遺言が安全です。

(2)紛失リスクや偽造変造リスクがない

自筆証書遺言を作成したら、原則として遺言者が自分で保管します。

自筆証書遺言は、保管場所に困ります。

保管場所を家族と共有していないと、紛失するリスクや見つけてもらえないリスクがあります。

保管場所を家族と共有していると、偽造変造リスクがあります。

公正証書遺言を作成したら、遺言書原本は公証役場で厳重保管されます。

公正証書遺言は、紛失リスクがありません。

公正証書遺言は、偽造変造リスクがありません。

遺言書内容を変更するときは、自筆証書遺言より公正証書遺言が安全です。

3遺言書の内容を安全に変更する手順

手順①変更内容を決める

古い遺言書を確認して、変更内容を明確にします。

手順②新しい遺言書案を作成する

新しい遺言書は、全面的に書き直すのがおすすめです。

変更内容を確認して、全文作り直します。

撤回条項を置くと、安心です。

手順③公証役場に相談

遺言内容を公証人に伝え、公正証書案を確認します。

古い遺言書が公正証書遺言であっても、公証人に伝える義務はありません。

公証人に伝えておくと、内容が矛盾しないようにアドバイスを受けることができます。

公証人に伝える義務はなくても、伝える方が有益です。

手順④必要書類の準備

公証役場に相談したときに、必要書類が指示されます。

一般的には、次の書類を準備します。

・本人確認書類

・相続人を確認する戸籍謄本

・不動産の登記簿謄本

・預貯金通帳のコピー

手順⑤公正証書遺言の作成

公証役場を予約して、公正証書遺言を作成します。

古い遺言書が自筆証書遺言である場合、確実に破棄します。

4遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書は被相続人の意思を示すものです。

自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。

実は、民法に遺言書を作ることができるのは15歳以上と定められています。

死期が迫ってから書くものではありません。

遺言書は被相続人の意思を示すことで、家族をトラブルから守るものです。

遺贈とは、被相続人が遺言によって、法定相続人や法定相続人以外の人に、財産を譲ってあげるものです。

遺贈は簡単に考えがちですが、思いのほか複雑な制度です。

特に、受け継いでもらう財産に不動産がある場合、譲ってもらう人だけでは登記申請ができません。

遺言執行者がいない場合、相続人全員の協力が必要です。

遺言書で遺言執行者を決めておきましょう。

遺言執行には法的な知識が必要になりますから、遺言の効力が発生したときに、遺言執行者からお断りをされてしまう心配もあります。

遺言の効力が発生した後の場合、遺言執行者は家庭裁判所に決めてもらう必要があります。

不動産以外の財産であっても、遺言書の内容に納得していない相続人がいる場合、受遺者に引渡そうとしないこともあります。

家族をトラブルから守ろうという気持ちを実現するために、せっかく遺言書を書くのですから、スムーズな手続を実現できるように配慮しましょう。

お互いを思いやり幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

農地があるときの遺言書で農地法の許可

2026-08-09

1遺言書作成時には農地法の許可は不要

①遺言書に書いても農地は遺言者のもの

遺言者が死亡したときに、遺言書の効力が発生します。

遺言書を作成しただけでは、遺言書に効力がありません。

遺言者が生きている間は、効力が発生しないからです。

遺言書を作成する場合、財産の分け方について書いているでしょう。

遺言書に財産の分け方について書いても、財産は今までどおり遺言者のものです。

遺言書に農地の分け方について書いても、農地は今までどおり遺言者のものです。

遺言書は、相続人や受遺者とする約束ではありません。

受遺者とは、遺贈によって財産を受け取る人です。

遺言者が死亡したら、農地を受け取ることができると期待しているでしょう。

農地を受け取る期待に、法的な効力はありません。

遺言書を作成しても、農地は遺言者のものです。

②農地をだれに引き継がせるか遺言書に書いておくことができる

遺言書を作成する場合、財産の分け方について書くことがイメージされます。

遺言書を作成して、農地をだれに引き継がせるか書いておくことができます。

遺言書に農地の分け方を書く際に、農地法の許可は不要です。

③農地を取得するときに農地法の許可が必要

有効な遺言書があれば、遺言書の内容どおりに財産を取得することができます。

有効な遺言書があっても、遺言書の内容どおりに農地を取得することができない可能性があります。

農地を取得する場合、農地法第3条の許可が必要になることがあるからです。

有効な遺言書があっても、農地法第3条の許可が必要になることがあります。

遺言書によって農地を取得する際に、農地法の許可が必要です。

④農地法の許可がないと権利取得ができない

農地を取得するとき、農地法第3条の許可が必要です。

農地法の許可は、権利移動の効力発生要件です。

農地法の許可がないと、権利を取得することはできません。

有効な遺言書があっても農地法の許可がないと、遺言書の内容を実現できません。

遺言書の内容どおりに農地を分けることができるように、あらかじめ確認することが重要です。

2農地があるときの遺言書で農地法の許可

①相続人に相続させる遺言書で農地法の許可は不要

(1)相続人になる人は法律で決まっている

相続人になる人は、法律で決められています。

相続できるのは、相続人のみです。

相続人以外の人は、相続できません。

遺言書を作成して相続人に農地を相続させるケースでは、農地法の許可は不要です。

有効な遺言書があれば、遺言書の内容どおりに農地を分けることができます。

(2)農地を相続させる遺言書の記載例

遺言者は、次のとおり遺言する。

第1条

次の財産を、相続人○○に、相続させる。

所在 ○○市○○町○丁目

地番 ○番○

地目 畑

地積 200㎡

(3)農地法の許可なしで農地を取得したときは届出が必要

農地を取得する場合、原則として、農地法第3条の許可が必要です。

相続人が相続で農地を取得した場合、農地法第3条の3の定めにより届出が必要です。

農地法第3条の3の定めによる届出は、遅滞なく農業委員会に対して提出します。

農林水産省は、相続発生日からおおむね10か月以内と案内しています。

②相続人に特定遺贈する遺言書で農地法の許可は不要

(1)相続人は遺贈を受けることができる

遺贈とは、遺言書で相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。

遺贈を受けることができるのは、相続人と相続人以外の人です。

相続人は、相続することができます。

相続人は、遺贈を受けることもできます。

遺贈には、2種類あります。

特定遺贈と包括遺贈です。

特定遺贈とは、遺言書に、「財産〇〇〇〇を遺贈する」と財産を具体的に書いてある場合です。

包括遺贈とは、遺言書に、「財産すべてを包括遺贈する」「財産の2分の1を包括遺贈する」と割合だけ書いて財産を具体的に書いてない場合です。

遺言書を作成して特定遺贈をする場合、引き継ぐ財産と引き継ぐ人は遺言書で指定します。

相続人は、農地の特定遺贈を受けることができます。

遺言書を作成して農地を相続人に対して特定遺贈をする場合、農地法の許可は不要です。

(2)農地を特定遺贈する遺言書の記載例

遺言者は、次のとおり遺言する。

第2条

次の財産を、◇◇に、遺贈する。

所在 ◇◇市◇◇町◇丁目

地番 ◇番◇

地目 畑

地積 300㎡

(3)農地法の許可なしで農地を取得したときは届出が必要

農地を取得する場合、原則として、農地法第3条の許可が必要です。

相続人が特定遺贈で農地を取得した場合、農地法第3条の3の定めにより届出が必要です。

農地法第3条の3の定めによる届出は、遅滞なく農業委員会に対して提出します。

農林水産省は、相続発生日からおおむね10か月以内と案内しています。

③相続人以外の人に特定遺贈する遺言書で農地法の許可が必要

(1)孫は家族であっても相続人ではない

相続人になる人は、法律で決められています。

被相続人に子どもがいる場合、子どもが相続人になります。

被相続人の子どもが相続人になるから、原則として子どもの子どもは相続人になりません。

孫は家族であっても、相続人になりません。

孫だけでなく甥姪いとこなども、相続人ではありません。

相続人は、法律の定めで決められているからです。

(2)相続人以外の人に特定遺贈ができる

遺贈を受けることができるのは、相続人と相続人以外の人です。

相続人以外の人は相続することはできないけど、遺贈を受けることができます。

孫は相続することはできないけど、遺贈を受けることができます。

有効な遺言書があれば、孫は遺贈を受けることができます。

相続人以外の人に農地を特定遺贈する場合、農地法の許可が必要です。

孫に農地を特定遺贈する場合、農地法の許可が必要です。

農地法の許可が得られないと、孫は農地を取得することができません。

農地法の許可が得られないと、遺言書の内容を実現できなくなります。

農地法の許可は、権利移動の効力発生要件だからです。

相続人以外の人に農地を特定遺贈したい場合、あらかじめ許可が得られるか確認しておくことが重要です。

(3)登記原因日付は農地法の許可書到達日

相続人以外の人が農地の特定遺贈を受ける場合、農地法の許可が必要です。

農地法の許可を得るには、おおむね1か月程度かかります。

相続人以外の人が農地の特定遺贈を受ける場合、登記原因日付は農地法の許可書到達日です。

農地法の許可は、権利移動の効力発生要件だからです。

相続人が農地の特定遺贈を受ける場合、登記原因日付は被相続人の死亡日です。

被相続人の死亡日で、農地の権利が移転するからです。

(4)農地法の許可を得て農地を取得したときは届出は不要

農地法の許可を得ずに農地を取得した場合、農地法第3条の3の定めにより届出が必要です。

相続人以外の人が農地の特定遺贈を受けた場合、農地法第3条の3の定めによる届出は不要です。

相続人以外の人が農地の特定遺贈を受ける場合、農地法の許可を得る必要があるからです。

④包括遺贈する遺言書で農地法の許可は不要

(1)相続人以外の人に包括遺贈ができる

遺贈を受けることができるのは、相続人と相続人以外の人です。

相続人以外の人に、包括遺贈をすることができます。

包括遺贈は、農地だけを受け取る方法ではありません。

全部包括遺贈を受けた場合、相続財産をすべて引き継ぎます。

(2)一部包括遺贈で遺産分割協議が必要になる

一部包括遺贈は、指定した割合で財産を譲るものです。

一部包括遺贈を受けた場合、遺産分割協議に参加します。

一部包括遺贈を受けた人は、遺産分割協議に参加する権利と義務があります。

遺言書は割合が書いてあるだけで、具体的な財産は記載されていないからです。

遺産分割協議の結果次第では、農地を受け取ることができないかもしれません。

一部包括遺贈を受けただけでは、何を受け取るのか決められていないからです。

(3)全部包括遺贈する遺言書の記載例

遺言者は、次のとおり遺言する。

第3条

全財産を、◇◇に、遺贈する。

(4)一部包括遺贈をする記載例

遺言者は、次のとおり遺言する。

第3条

全財産の10分の1を、◇◇に、遺贈する。

(5)包括遺贈は農地法の許可が不要

包括遺贈する場合、農地法の許可は不要です。

全部包括遺贈を受けても一部包括遺贈を受けても、農地法の許可は不要です。

相続財産に農地が含まれていても、農地法の許可は不要です。

(6)農地法の許可なしで農地を取得したときは届出が必要

農地を取得する場合、原則として、農地法第3条の許可が必要です。

包括遺贈で農地を取得した場合、農地法第3条の3の定めにより届出が必要です。

農地法第3条の3の定めによる届出は、遅滞なく農業委員会に対して提出します。

農林水産省は、相続発生日からおおむね10か月以内と案内しています。

(7)包括遺贈は負債も受け継ぐ

特定遺贈では、遺言書に書いてある特定の財産を受け継ぐだけです。

遺言書に書いていない他の財産を受け継ぐことはありません。

包括遺贈を受けた場合、相続人と同一の権利と義務があります。

相続財産に負債がある場合、指定された割合で負債を引き継ぎます。

包括遺贈を受ける場合、農地だけでなく負債を引き継ぐことになります。

3 農地法の許可を得ても登記手続が必要

①遺言執行者が遺言書の内容を実現する

遺言書は作成するだけでは、意味がありません。

遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。

遺言書を作成するとき、遺言執行者を指名することができます。

遺言執行者がいると、遺言書の内容を確実に実現してくれます。

②遺言執行者が相続登記ができる

相続で不動産を引き継いだ場合、相続登記をします。

相続登記は、たくさんある相続手続の中でも難しい手続です。

遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。

遺言書で不動産を引き継いだ場合、遺言執行者が相続登記をすることができます。

遺言執行者がいると、手間と時間がかかる相続手続をおまかせすることができます。

③相続人以外の人への遺贈の登記は協力が必要

相続登記は、相続人による単独申請です。

遺贈の登記は、原則として権利者と義務者の共同申請です。

相続人への遺贈の登記は形式的に共同申請だけど、実質的に単独で申請することができます。

相続人以外の人への遺贈の登記は、権利者と義務者の協力が欠かせません。

遺言執行者がいる場合、登記義務者は遺言執行者です。

遺言執行者がいない場合、登記義務者は相続人全員です。

遺言書の内容に不満があると、遺贈の登記に協力してくれないでしょう。

遺言書の内容を確実に実現するため、遺言執行者は有益です。

4遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書は、被相続人の意思を示すものです。

自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。

民法に遺言書を作ることができるのは、15歳以上と定められています。

死期が迫ってから、書くものではありません。

遺言書は被相続人の意思を示すことで、家族をトラブルから守るものです。

遺贈とは、被相続人が遺言によって、法定相続人や法定相続人以外の人に、財産を譲ってあげるものです。

遺贈は簡単に考えがちですが、思いのほか複雑な制度です。

受け継いでもらう財産に不動産がある場合、譲ってもらう人だけでは登記申請ができません。

遺言執行者がいない場合、相続人全員の協力が必要です。

遺言書で遺言執行者を決めておきましょう。

遺言執行には、法的な知識が必要になります。

遺言の効力が発生したときに、遺言執行者からお断りをされてしまう心配があります。

遺言の効力が発生した後の場合、遺言執行者は家庭裁判所に決めてもらう必要があります。

不動産以外の財産であっても、遺言書の内容に納得していない相続人がいる場合、受遺者に引渡そうとしないこともあります。

せっかく遺言書を書くのですから、スムーズな手続を実現できるように配慮しましょう。

遺言執行者を選任することで、家族をトラブルから守ろうという気持ちを実現することができます。

お互いを思いやり幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

不在者財産管理人の相続放棄に許可の審判が必要

2026-08-07

1不在者財産管理人の相続放棄に許可の審判が必要

①相続放棄は処分行為

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか判断することができます。

家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

相続放棄をすると、相続財産は一切引き継ぐことができません。

相続放棄は、引き継ぐことができたはずの財産を引き継ぐことができなくなる処分行為です。

②不在者財産管理人は家庭裁判所が選任

相続手続をする場合、相続人全員の協力が不可欠です。

相続人が行方不明である場合、相続手続が進められなくなります。

行方不明の相続人の協力が得られないからです。

たとえ行方不明であっても、一部の相続人の協力なしで相続手続をすることはできません。

相続財産は、相続人全員の共有財産です。

行方不明者は、相続財産の一部を共有しています。

不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を保存管理する人です。

相続財産の保存管理のため、他の相続人などの家族は不在者財産管理人選任の申立てをすることができます。

不在者財産管理人は、家庭裁判所が選任します。

たとえ家族が不在者財産管理人選任の申立てをしても、不在者財産管理人は行方不明者の財産を減らさないように守る人です。

不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。

③行方不明者の利益のため相続放棄ができる

不在者財産管理人は、行方不明者の利益のため相続放棄をすることができます。

行方不明者のためとは、行方不明者の財産を減らさないためという意味です。

相続財産が債務超過である場合、相続放棄は行方不明者の利益になります。

相続財産が債務超過でない場合、相続放棄は行方不明者の不利益になります。

行方不明者の利益になるときだけ、不在者財産管理人は相続放棄をすることができます。

不在者財産管理人が相続放棄できるのは、行方不明者の利益のために限定されています。

たとえ家族が希望しても、行方不明者の利益のために限定されています。

不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではないからです。

④不在者財産管理人は行方不明者の客観的利益を守る義務がある

不在者財産管理人には、行方不明者の財産を守る義務があります。

不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。

行方不明者の財産を守るとは、客観的に行方不明者の財産を減らさない義務です。

不在者財産管理人は、家族の主観的利益より行方不明者の客観的利益を重視します。

相続人本人は、相続を単純承認するか相続放棄をするか自分で自由に判断することができます。

不在者財産管理人には、相続人本人のような自由な判断は許されていません。

不在者財産管理人には、行方不明者の財産を守る義務があるからです。

たとえ家族が希望しても家族が困っていても、行方不明者の財産を守る義務は免除されません。

不在者財産管理人には、家族の希望を優先することは許されていません。

たとえ家族が不在者財産管理人に選任されても、家族の希望を優先することは許されていません。

不在者財産管理人は、公的な立場になるからです。

行方不明者を相続人から除外したいなど家族の希望で、相続放棄はできません。

行方不明者を相続人から除外すると、行方不明者は相続財産を受け取ることができなくなります。

行方不明者が相続財産を受け取れなくなると、客観的に行方不明者に不利益だからです。

⑤権限外行為の許可の審判で家庭裁判所が判断

不在者財産管理人は保存管理をする人であって、本来、財産処分をする権限がありません。

不在者財産管理人が相続放棄をする場合、家庭裁判所の許可が必要です。

相続放棄をすることは、財産の処分行為と考えられているからです。

受け取れるはずの相続財産を受け取れなくなるから、相続放棄は処分行為と言えます。

家庭裁判所の許可を得たときだけ、特別に処分行為をすることができます。

相続放棄は家庭裁判所の許可を得たときだけ、特別にできる権限外行為です。

不在者財産管理人には、行方不明者の財産を守る義務があります。

行方不明者の利益を犠牲にして、家族の希望をかなえることはできません。

不在者財産管理人の権限外の行為の許可の申立てでは、家族は関与しません。

不在者財産管理人の権限外の行為の許可の申立てで、家族は希望を述べる機会はありません。

権限外行為の許可の審判は、家族の希望をかなえる制度ではないからです。

不在者財産管理人は、行方不明者の客観的利益になるか判断します。

行方不明者の客観的利益になるか、客観的証拠を家庭裁判所に提出します。

家族が困っていることは、行方不明者の客観的利益と無関係です。

家族が希望していることは、行方不明者の客観的利益と無関係です。

家庭裁判所は、行方不明者の客観的利益と無関係な事実を考慮することはできません。

不在者財産管理人制度は、家族の希望をかなえる制度ではないからです。

不在者財産管理人制度は、行方不明者の客観的利益を守る制度です。

不在者財産管理人も家庭裁判所も、家族の主観的利益を考慮することは許されません。

家庭裁判所は、行方不明者の客観的利益になるかだけ判断します。

行方不明者の客観的利益になるか、客観的証拠で審査します。

行方不明者の客観的利益になると判断された場合のみ、権限外行為の許可の審判がされます。

家族の希望に関係なく、家庭裁判所が判断します。

⑥権限外行為の許可の審判で判断の過程が記録される

相続放棄をすることは、行方不明者にとって影響が大きい手続です。

相続放棄が認められると、相続財産は一切相続できなくなるからです。

権限外行為の許可の審判では、家庭裁判所は慎重に審査します。

家庭裁判所による審査の過程は、すべて記録されます。

家庭裁判所による判断が適切であったのか、後から確認できる仕組みがあります。

後から確認できる仕組みがあるから、制度の透明性が確保されます。

⑦相続放棄に権限外行為の許可の審判書

行方不明者が相続放棄をする場合、不在者財産管理人が相続放棄の申立てをします。

不在者財産管理人が相続放棄の申立てをする場合、不在者財産管理人の選任審判書と権限外行為の許可の審判書が必要です。

家族が相続放棄をするか、判断することはできません。

家族が相続放棄の申立てをすることはできません。

⑧相続放棄のために不在者財産管理人を選任するメリットはない

不在者財産管理人は、相続放棄をすることができます。

不在者財産管理人による相続放棄ができるのは、行方不明者の利益のために限られます。

現実的には、相続財産が債務超過のときがほとんどです。

相続財産が債務超過でないのに、相続放棄が認められるには充分な理由が必要だからです。

行方不明者が相続放棄をするために、不在者財産管理人を選任するメリットはありません。

行方不明者が帰ってきてから、自分の判断で相続放棄をすればいいからです。

相続放棄の期限3か月のスタートは、知ってからです。

行方不明者は、相続があったことを知らないはずです。

相続発生から長期間経過しても相続があったことを知ってから3か月以内に、相続放棄の手続をすることができます。

行方不明の相続人が相続放棄できなくなることはありません。

行方不明の相続人が相続放棄をしなければ、次順位相続人に請求することはできません。

多額の借金があっても、債権者は行方不明の相続人に請求する他ありません。

行方不明の相続人がいても、他の相続人は自分の判断で相続放棄をすることができます。

相続放棄をすれば、債権者は借金の請求をすることができません。

行方不明の相続人がいても、他の相続人が困ることはありません。

不在者財産管理人による相続放棄をする必要はないでしょう。

相続発生前に不在者財産管理人がすでに選任されていた場合、不在者財産管理人が相続放棄をします。

現実的には、不在者財産管理人が相続放棄をするのはレアケースです。

2不在者財産管理人は相続分を下回る遺産分割協議はできない

①不在者財産管理人と遺産分割協議ができる

充分なプラスの財産がある場合、相続することが行方不明者の利益になります。

不在者財産管理人と他の相続人全員の合意で、遺産分割協議を成立させることができます。

相続人全員の合意内容は、遺産分割協議書に取りまとめます。

遺産分割協議書には、不在者財産管理人が記名し不在者財産管理人の実印を押印します。

不在者財産管理人の印鑑証明書を提出します。

②遺産分割協議に権限外行為の許可の審判書

不在者財産管理人が遺産分割協議をする場合、家庭裁判所の許可が必要です。

不在者財産管理人の権限外の行為の許可の申立てでは、家族は関与しません。

不在者財産管理人の権限外の行為の許可の申立てで、家族は希望を述べる機会はありません。

不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な遺産分割協議に同意できません。

家庭裁判所は、行方不明者に不利益な遺産分割協議に権限外行為の許可の審判をしません。

不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではないからです。

家庭裁判所は、家族の希望をかなえる機関ではないからです。

権限外行為の許可の審判では、家族の希望を考慮することはできません。

不在者財産管理人制度は、家族の希望をかなえる制度ではありません。

不在者財産管理人と遺産分割協議をして、行方不明者の相続分をなくすことはできません。

3相続放棄を司法書士に依頼するメリット

相続放棄はプラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。

相続人らとの話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。

家庭裁判所で認められないとマイナスの財産を引き継がなくて済むというメリットは受けられないのです。

相続放棄は、その相続でチャンスは実質的には1回限りです。

家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできます。

高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。

家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。

一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。

司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知しています。

認めてもらえやすい書類を作成することができます。

3か月の期間内に手続するのは、想像するよりハードルが高いものです。

相続放棄を考えている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談しましょう。

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