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親子共有名義で親が死亡したときの名義変更
オリーブの木司法書士事務所にご依頼をいただきましてありがとうございました
1 オリーブの木司法書士事務所にご依頼いただく前に、どのようなことでお困りでしたか。
名義変更に困った
2 たくさんの事務所がある中から、オリーブの木司法書士事務所にご依頼いただきまして、ありがとうございました。
オリーブの木司法書士事務所を知ったきっかけをお聞かせください。
相談会
3 オリーブの木司法書士事務所に相談をしてから依頼をするまで時間はかかりましたか。
また時間がかかったとしたらどんな理由がありましたか。
すぐに、依頼しました。
4 オリーブの木司法書士事務所に依頼するときに、重視したことをお聞かせください。
親切で安心感
5 実際にオリーブの木司法書士事務所にご依頼いただいたご感想をお聞かせください。
すべて、安心しました。
6 このアンケートをオリーブの木司法書士事務所のホームページやパンフレット等に掲載してよろしいでしょうか。
氏名を掲載してよい
氏名 直井弘さま
オリーブの木司法書士事務所からコメント
オリーブの木司法書士事務所にご依頼をいただきましてありがとうございました。
直井弘さまから、相続登記をご依頼いただきました。
司法書士が登記簿を確認したところ、親子で不動産を共有していました。
親子で共有していても、共有者のひとりである子どもが自動で不動産を取得することはできません。
被相続人の共有持分は、相続財産だからです。
司法書士が戸籍謄本を取得して相続関係を調査したところ、10名近くの相続人が判明しました。
相続人全員が健在であるものの、全員が相当高齢でした。
遺産分割協議は、一堂に会して話し合いをする必要はありません。
分け方について合意ができたものの外出が難しいことから、1人1枚方式で合意を書面に取りまとめました。
相続人全員の合意書面と印鑑証明書を準備して、相続登記が完了しました。
直井弘さまからは、本当に安心しましたとのお言葉をいただきました。
安心していただけて、大変うれしく思っております。
今回、ご依頼をいただきましてありがとうございました。


相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
再婚後の相続を円滑に進める準備のポイント
1準備の目的は衝突を避けるための整理
①準備をしても相続人を排除できない
相続が発生したら、法律で決められた人が相続人になります。
法律上のルールは、シンプルです。
法律で決められた相続人は、変えられません。
配偶者は、必ず相続人になります。
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
婚姻形式と血縁関係だけで、形式的に相続人が決まります。
相続人の確認は、単なる事実の確認に過ぎません。
②遺留分を奪う手続には高いハードル
遺留分とは、被相続人に近い関係の相続人に認められた最低限の権利です。
配偶者と子どもは、どちらも遺留分が認められています。
配分された財産が遺留分に満たない場合、遺留分侵害額請求することができます。
遺留分を奪う手続には、非常に高いハードルがあります。
事実上準備をしても、遺留分を奪えないと言えます。
③再婚後の相続を準備して衝突を回避する
再婚後の相続では、準備が重要です。
適切な準備をしておけば、相続人の衝突を回避できるからです。
準備の目的は、衝突を避けるための整理です。
2再婚後の相続を円滑に進める準備のポイント
ポイント①だれが相続人になるのか確認する
(1)疎遠であっても相続人
相続人になる人は、法律で決まっています。
相続人の都合で、法律の内容を変更することはできません。
再婚後の相続では、被相続人の家族と疎遠な相続人が現れることがあります。
長期間疎遠であったとしても、相続人が相続人です。
特に配偶者と前婚の子どもは、相続が発生するまで面識がなかったかもしれません。
たとえ面識がなくても、法律で決められた人が相続人になります。
(2)相続人の地位は心理的な家族の感覚と別物
配偶者にとって、前婚の子どもは家族とは思えないでしょう。
前婚の子どもにとって、配偶者は家族とは思えないでしょう。
相続人の地位は、心理的な家族の感覚と別物です。
たとえ心理的に家族と思えなくても、法律で決められた人が相続人になります。
(3)配偶者の連れ子は相続人ではない
被相続人と配偶者の両方が再婚である場合、配偶者にも前婚の子どもがいることがあります。
配偶者に前婚の子どもは、相続人ではありません。
前婚の子どもは、被相続人の子どもではないからです。
例えば被相続人と長年同居していても、被相続人の子どもではありません。
(4)養子は相続人になる
養子縁組とは、血縁関係がある親子とは別に法律上の親子関係を作る制度です。
被相続人と配偶者が結婚しても、配偶者の連れ子は相続人ではありません。
被相続人と配偶者の連れ子が養子縁組をしたら、親子になります。
養子は、相続人になります。
(5)子どもの相続分は平等
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
被相続人の子どもは、平等です。
前婚の子どもも再婚後の子どもも、同じ子どもです。
実子も養子も、同じ子どもです。
同じ子どもだから、同じ相続分です。
前婚の子どもも再婚後の子どもも、優先権はありません。
ポイント②財産情報を共有する
(1)情報の非対称性がトラブルを招く
相続人が再婚すると、夫婦で財産情報を共有することが多いでしょう。
被相続人が再婚しても、子どもと財産情報を共有することはあまりありません。
前婚の子どもには、財産状況が正しく伝わっていません。
相続が発生すると、財産情報は強制的に開示されることになります。
前婚の子どもが想像していた財産状況と異なると、不信感を覚えるでしょう。
(2)財産の帰属を明確にする
再婚した人の財産は、境界があいまいです。
・前婚時代に築いた財産
・再婚後に築いた財産
・再婚相手との共有財産
・生前贈与した財産
・再婚相手名義にした財産
相続財産には、さまざまな財産が含まれています。
同じ財産であっても、当事者ごとに違う考えを持っています。
財産情報の整理は、将来の相続手続を円滑にするための基礎資料づくりです。
ポイント③自宅をどうしたいのか意思確認をする
(1) 自宅は最大の財産
被相続人が自宅を保有していた場合、自宅は相続財産になります。
相続財産の大部分が自宅であるという事例は、少なくありません。
自宅は、最大の財産であると言えます。
自宅など不動産は、分けにくい財産の代表例です。
(2)自宅は生活基盤そのもの
自宅は、預貯金などとは決定的な違いがあります。
自宅が住む場所であり、生活の基盤だからです。
自宅に住み続けた配偶者は、これからも自宅に住み続けたいでしょう。
(3)自宅の分け方で利害が衝突する
配偶者にとって、自宅は生活基盤そのものです。
前婚の子どもにとって、自宅は最大の財産です。
配偶者と前方の子どもの利害が正面から衝突します。
(4)前婚の子どもは配偶者の相続人ではない
配偶者が住む場所を確保するため、自宅を配偶者に相続させることがありますあります。
配偶者が自宅を相続したら、自宅は配偶者の財産です。
配偶者が死亡したら、前婚の子どもは自宅を相続することはできません。
配偶者と前婚の子どもに、血縁関係がないからです。
配偶者が死亡したら、配偶者の血縁関係者に相続されます。
(5)自宅を売却する選択肢
不動産は、分けにくい財産の代表例です。
相続財産の大部分が自宅などの不動産である場合、売却して金銭で分割する方法があります。
家族にとって自宅に象徴的な意味合いがある場合、自宅を守ってもらいたいと考えるでしょう。
自宅を売却する選択肢を持てるのか、確認しておく必要があります。
ポイント④同時に満たせない事情を自覚する
(1)全員を満足させることはできない
再婚後の相続では、複数の立場の相続人が登場します。
相続人全員を満足させることは、経済的にもできません。
(2)守りたい人と配慮すべき人
再婚後の相続を円滑に進めるため、きれいごとを言ってはいられません。
守りたい人とは、最優先で保護する対象です。
配慮すべき人とは、可能な範囲で不利益を緩和したい対象です。
守りたい人と配慮すべき人は、同列にできません。
自分の価値観として血縁と婚姻のどちらを重く見るか、突きつけられると言えます。
(3)不満を受け入れる覚悟
再婚後の相続は、甘い言葉で済まされません。
できるだけ公平にという言葉は、耳あたりよく聞こえます。
現実は、だれも守らない結果となります。
だれかを守れば、だれかに不利益を受け入れてもらわなければなりません。
相続人の覚悟が優先順位に現れます。
ポイント⑤前婚の子どもとの情報共有の方針を決定する
(1)知らされないことで感情的不満が権利行使に転化する
再婚後の相続では、前婚の子どもに何も知らされていないことが少なくありません。
自分だけ蚊帳の外だったと感じると、感情的な怒りを招きます。
前婚の子どもを相続人から、除外することはできません。
感情的な怒りは、権利行使に転化します。
たとえ法的に問題がない遺言書や設計でも、感情的な怒りから深刻なトラブルに発展します。
(2)情報共有のタイミング
生前に早い段階で知らせる方法と死亡後に知らせる方法があります。
どちらが正解であるか、ではありません。
どちらにも、メリットとデメリットがあります。
どちらのリスクを取るのか、自覚的に選ぶことが重要です。
(3)情報共有の範囲を決定する
情報共有の範囲は、次のレベルがあります。
レベル①事実のみ伝える
遺言書を作成したなどの事実を伝えます。
レベル②方向性のみ伝える
配偶者の生活を守ることを優先するが一定の配慮をしているなど、方向性のみ伝えます。
レベル③具体的な内容まで伝える
自宅は配偶者に相続させ預貯金は子どもに相続させるなど、具体的な内容まで伝えます。
情報共有の範囲に、正解はありません。
家族の事情や財産の状況によって、適切な範囲が異なるからです。
(4)どうやって伝えるのか決める
被相続人本人が伝える方法と遺言執行者などから伝える方法があります。
どうやって伝えるのか、実務上非常に重要です。
感情の衝突を回避しながら、伝える必要があるからです。
(5)何も決めないのが最大のリスク
優先順位を決めることは、だれかに不利益を受け入れてもらう覚悟をすることです。
先延ばしをしたくなるかもしれません。
先延ばしをすると、確実に前婚の子どもは裏切られたと感じるでしょう。
感情的な怒りを爆発させる最悪の結果を招きます。
何も決めないのは、最大のリスクです。
3公正証書遺言で再婚後の相続を円滑にする
①遺言書を作成して遺産分割の方法を指定する
被相続人は遺言書を作成して、相続財産をだれに引き継がせるのか自由に決めることができます。
遺言書があれば、遺言書のとおり遺産分割をすることができます。
遺言書のとおり遺産分割ができるから、遺産分割協議は不要です。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方を決めるため相続人全員でする話し合いです。
遺言書のとおりに遺産分割ができるから、配偶者と前婚の子どもが話し合いをする必要がなくなります。
②遺留分に配慮する
配偶者と子どもは、どちらも遺留分権利者です。
遺言書を作成するだけで、相続人の遺留分を奪うことはできません。
遺言書の内容が大きく偏る場合、遺留分を侵害してしまうでしょう。
相続人間で、深刻なトラブルに発展します。
遺留分に配慮した遺言書を作成することで、トラブルを最小限にすることができます。
③遺言執行者を指定する
遺言書は、作成するだけでは意味がありません。
遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。
遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。
遺言書で、遺言執行者を指名することができます。
④公正証書遺言がおすすめ
遺言書を作成する場合、自筆証書遺言か公正証書遺言を作成することがほとんどです。
自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。
公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に伝え公証人が書面に取りまとめる遺言書です。
公正証書遺言は、公証人が本人確認のうえ本人の意思確認をして作成します。
公正証書遺言には、高い信頼性があります。
公証人が関与するから、遺言書の有効無効などのトラブルはほとんどありません。
トラブル防止の観点から、公正証書遺言はおすすめです。
4再婚後の相続で準備が重要な理由
理由①法律上のルールは動かせない
相続人になる人は、法律で決められています。
法律上のルールは、心理的な家族の感覚とは異なります。
再婚後の相続では、複数の立場の相続人が登場します。
・配偶者
・前婚の子ども
・再婚後の子ども
だれが家族であるのか、各相続人によって感覚が異なります。
法律上のルールは、動かせません。
心理的に家族と思えなくても、相続人になります。
理由②配偶者も子どもも生前は本音を隠している
家族とは思えなくても、日常生活は成り立っているかもしれません。
配偶者と前婚の子どもは、被相続人とつながっているだけの関係です。
財産の分配に関して、配偶者も子どももそれぞれの期待と意見を持っています。
各相続人の期待が交錯しています。
財産分配に関する意見や期待を口に出したら、日常生活が成り立たなくなることは分っています。
配偶者も子どもも被相続人の生前は、本音を隠しています。
本音を口に出したら、日常生活は成り立たなくなることが分かっているからです。
日常生活が成り立つから、相続を円滑に進められるという期待に根拠はありません
配偶者と前婚の子どもは、微妙な緊張を感じていています。
理由③財産の帰属があいまい
再婚した人の財産は、境界があいまいです。
・前婚時代に築いた財産
・再婚後に築いた財産
・再婚相手との共有財産
・生前贈与した財産
・再婚相手名義にした財産
相続財産には、さまざまな財産が含まれています。
名義と実質が異なる財産があると、財産の帰属があいまいになります。
同じ財産であっても、当事者ごとに違う考えを持っています。
理由④配偶者と子どもには遺留分がある
再婚後の相続においては、相続人間に信頼関係がないことが多いでしょう。
遺留分侵害額請求を受けたら、現金で支払わなければなりません。
現金がなければ、自宅などを売って支払う必要があります。
理由⑤遺産分割協議が成立しないと相続人全員が困る
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
1人でも合意できないと、遺産分割協議は成立しません。
相続手続は、法律に従って進めます。
相続人全員の合意ができないと、相続手続は停滞し相続人全員が困ります。
相続手続の停滞を放置できなくなると、家庭裁判所に持ち込むことになるでしょう。
準備しておかないと、決めておきたいことを自分では一切決められません。
相続発生後は、被相続人は相続手続に何も関与することができないからです。
5生前対策を司法書士に依頼するメリット
生前対策=相続「税」対策の誤解から、生前対策はする方はあまり多くありません。
争族対策として有効な遺言書ですら、死亡者全体からみると10%未満です。
対策しないまま認知症になると、家族に大きな面倒をかけることになります。
認知症になってからでは遅いのです。
元気なうちに、準備する必要があります。
大切な家族に面倒をかけないために生前対策をしたい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
任意後見人の役割と財産管理のポイント
1任意後見契約で認知症に備える
①任意後見契約でサポートを依頼する
任意後見契約を締結するためには、物事のメリットデメリットを適切に判断する能力が必要です。
判断能力がないまま、契約締結をしても無効です。
元気なうちに、任意後見契約でサポートを依頼します。
②自分で選んだ人と任意後見契約
任意後見は、だれと契約するのか本人が自分で決めることができます。
自分の財産管理などを依頼するから、信頼できる人と契約します。
多くの場合、本人の子どもなど近い関係の家族でしょう。
次の人は、任意後見人になれません。
(1)未成年者
(2)後見人を解任されたことのある人
(3)破産者で復権していない人
(4)本人に訴訟をした人と訴訟をした人の配偶者、直系血族
(5)行方不明の人
任意後見契約では、本人が選んだ人にサポートを依頼することができます。
③サポート内容は契約書に明記
任意後見は、サポートを依頼する契約です。
サポート内容は、契約書にはっきり記載します。
サポート内容がはっきりしていないと、サポートする人が困ります。
サポートする人が勝手にやったことと、判断されるからです。
例えば、自宅を売却して施設の入所費用に充てたい場合、売却権限を与えると明記します。
自宅は売却しないで守ってほしい場合、売却権限は与えないと明記します。
任意後見契約の内容は、登記簿に記録されます。
サポートする人の権限は、登記簿謄本で証明することができます。
将来任意後見人が権限不足で困らないように、バランスをとるのがおすすめです。
法定後見では、包括的に代理権が与えられます。
任意後見では、本人の意思が尊重される点が特徴です。
④公証人が法務局に登記嘱託
任意後見契約は、判断能力が低下したときに財産管理を依頼する契約です。
重要な契約だから、公正証書で契約する必要があります。
任意後見契約を締結すると、契約の内容は登記されます。
任意後見契約をした当事者は、自分で登記申請をする必要はありません。
自動的に、公証人が法務局に登記を嘱託するからです。
後見登記簿を確認すると、任意後見人の権限が分かります。
2任意後見人の役割
①財産管理
財産管理とは、本人の財産を適切に守り運用処分を代理することです。
具体的には、次のことを行います。
・預貯金の管理や支払手続
・不動産や株式の維持管理や売却手続
・契約などの締結解約
・定期的な収入と支出の確認
本人の判断能力が低下した後、任意後見契約に基づいて任意後見人が財産管理をします。
任意後見人に権限があるか、後見登記簿謄本で確認することができます。
任意後見契約で依頼されたこと以外は、代理できません。
②身上監護
身上監護とは、本人の日常生活や健康管理、介護など生活全般について重要な決定をすることです。
具体的には、次のことを行います。
・医療機関への入院手続
・介護サービスの利用契約
・介護施設の入所手続
・日常生活環境の整備
財産管理とは異なり、本人の暮らしや尊厳を守る役割です。
本人の判断能力が低下した後、任意後見契約に基づいて任意後見人が身上監護をします。
任意後見人に権限があるか、後見登記簿謄本で確認することができます。
任意後見契約で依頼されたこと以外は、代理できません。
③死亡届を提出できる
本人が死亡したら、死亡届を提出します。
死亡届の届出人になるのは、本人の親族や家主、地主などです。
任意後見人や任意後見受任者は、届出をすることができます。
3任意後見監督人は不要にできない
①任意後見監督人選任でサポート開始
任意後見契約を締結しても、サポートは開始しません。
任意後見契約をするためには、本人に充分な判断能力が必要です。
本人は充分な判断能力があるから、サポートは必要ないはずだからです。
任意後見監督人選任で、任意後見人によるサポートが開始します。
任意後見人によるサポートが必要になるのは、本人の判断能力が低下した後です。
本人の判断能力が低下したら、家庭裁判所に対して任意後見監督人選任の申立てをします。
家庭裁判所が任意後見監督人を選任したら、任意後見契約に効力が発生します。
任意後見契約に効力が発生したら、任意後見人がサポートを開始します。
任意後見監督人は、不要にできません。
任意後見監督人選任は、任意後見によるサポート開始の条件だからです。
②任意後見監督人に対して報告義務がある
任意後見人は、任意後見監督人に対して後見事務を報告する義務があります。
任意後見監督人には、次の書類を提出します。
(1)任意後見事務報告書(定期報告)
(2)財産目録(定期報告用)
(3)収支報告書・収支予定表
(4)本人の預貯金通帳のコピー
任意後見人の報告は、家庭裁判所へする報告の基礎資料です。
任意後見監督人は、家庭裁判所へ報告する義務があるためです。
家庭裁判所が間接的に監督するから、任意後見の公平性と透明性を確保されます。
本人の利益を守るため、任意後見監督人に対する報告は重要です。
③任意後見監督人の役割
(1)任意後見人の監督
任意後見監督人は、任意後見人を監督する人です。
任意後見人を監督して、サポート内容の透明性を確保します。
(2)財産管理の監査
任意後見監督人は、本人の財産状況報告書や収支状況報告書を提出してもらいます。
任意後見人は任意後見人の財産管理を監査して、不正を防止する責任があります。
任意後見監督人はただ監視するだけでなく、任意後見人の相談相手になります。
適切な判断ができるように、任意後見人を支援します。
(3)身上監護の確認
任意後見監督人は、福祉サービスの利用状況や医療機関の利用状況を確認します。
任意後見人は身上監護を確認して、本人の生活支援を見守る責任があります。
(4)家庭裁判所へ報告
任意後見監督人は、年に一度家庭裁判所に報告する義務があります。
財産管理状況や本人の生活のサポート状況を家庭裁判所と情報共有します。
本人の財産管理状況や身上監護状況は家庭裁判所と共有されるから、本人の利益が守られます。
(5)任意後見人の解任請求
任意後見人が不適切なサポートをした場合、任意後見監督人には解任請求をする権限があります。
任意後見人は任意後見人の解任請求をして、公平性や透明性を確保する責任があります。
4財産管理のポイント
①預貯金口座の管理や支払手続
本人名義の口座を任意後見人が管理します。
金融機関に成年後見登記事項証明書を提示して、代理人として取引します。
公共料金や税金の支払、医療費や介護費用を期限までに納めます。
任意後見人名義の口座に本人の預貯金を移すと、横領や背任を疑われるでしょう。
財産管理不適切と判断されると、解任されるおそれがあります。
本人の口座の預貯金は、本人の利益のためにのみ利用します。
支出内容を記録し請求書や領収書を添えて、任意後見監督人に報告します。
②不動産や株式の維持管理や売却手続
任意後見人は、本人の口座の資金から固定資産税や管理費を支払います。
必要に応じて修繕や除草などの手配をします。
売却手続をする場合、任意後見契約で明示された売却権限が必要です。
任意後見契約では、やってもらいたいことを契約書で明示してあるはずだからです。
売却権限が明示されていれば、家庭裁判所の許可は不要です。
任意後見契約で売却権限が与えられていない場合、任意後見人は不動産を売却することはできません。
たとえ本人の利益であっても、売却権限がないと売却できません。
売却権限があっても、任意後見監督人や家庭裁判所と協議のうえ進めるのが望ましいと言えます。
③契約などの締結解約
任意後見人は、医療機関への入院手続や介護サービスの利用契約を代理します。
医療機関への入院手続や介護サービスの利用契約は、身上監護であると同時に財産管理です。
医療費や契約に伴う利用料の支払いを伴うからです。
契約などの締結解約にあたっては、次の事項を確認します。
・入所一時金
・月額利用料
・介護保険自己負担額
・解約条項
・解約時の返還金
本人の生活状況と財産状況を考慮して、本人のために合理的判断をすることが重要です。
④投資や資産運用に関する制限
任意後見人は、本人の利益を最大限優先して財産管理をする必要があります。
本人の利益を損なうことは、許されません。
高いリスクを取った資産運用は、本人の利益を損なうおそれがあると判断されるでしょう。
本人が死亡したときの相続税対策のため、生前贈与はできなくなります。
相続税対策は、相続人のためであって本人には利益がないからです。
⑤財産目録の作成
本人の財産内容を整理し財産目録を作成して管理します。
預貯金通帳や各種重要書類を保管管理します。
⑥日々の業務遂行
(1)定期的に訪問面談
本人との面談を定期的に実施します。
生活状況や本人の希望を確認します。
(2)関係機関との連絡調整
本人の生活に関与する機関との連絡役になります。
医療機関、介護施設、役所、金融機関等と連絡を取り合い、必要な手続をします。
(3)支払業務
本人が負担すべき費用は、期日までに間違いなく支払います。
(4)書類の整理保管
契約書、請求書、領収書等の書類を整理し、任意後見監督人へ報告します。
5任意後見で起きやすいトラブルと対策
トラブル①任意後見人による私的流用
任意後見人は、本人の子どもなど近い関係の家族が多いでしょう。
近い関係の家族は、他人の財産であるという意識が薄いことがあります。
軽い気持ちで、財産を流用し使い込むことがあります。
トラブル1つ目は、任意後見人による私的流用です。
対策は、財産管理の透明性を確保することです。
任意後見人になったら、家族であっても本人をサポートする公的な立場になります。
他人の財産を管理する公的な立場を意識し、財産管理の透明性を確保します。
財産管理方針は任意後見契約の中で明文化し、当事者以外の家族にも共有します。
具体的には、任意後見監督人に適切に報告し財産管理の監査を受けることです。
トラブル②他の親族から不信感
任意後見人は、本人に利益のために本人の財産管理をする義務があります。
決して任意後見人がほしいままに、財産を使うことができるわけではありません。
長期間任意後見人として財産管理をすると、他の親族から疑いの目を向けられることがあります。
トラブル2つ目は、他の親族から不信感を持たれることです。
対策は、任意後見監督人の監査を受けることです。
任意後見契約を締結する前から、親族間で財産管理方針を共有するのがおすすめです。
任意後見がスタートした後も、定期的に情報共有をすると不信感が和らぎます。
任意後見監督人の存在は、任意後見の公平性と透明性に大きな意義があります。
任意後見人が不安になりながら後見事務をするより、任意後見監督人に相談することができます。
任意後見監督人が支援し監査があるからこそ、誠実な行動を促し不正防止に役立ちます。
トラブル③契約条項があいまい
任意後見人の権限は、任意後見契約に明記されたことに限定されています。
任意後見契約の内容があいまいな場合、権限範囲が分からなくなります。
トラブル3つ目は、契約条項があいまいです。
対策は、任意後見契約をする際に司法書士などの専門家のサポートを受けることです。
サポートを受けると、必要な条項やあいまいな条項を指摘してもらえます。
ときには、任意後見契約以外の契約が必要になることも指摘してもらえるでしょう。
トラブル④任意後見監督人と関係悪化
任意後見監督人選任が任意後見のスタート条件になっているからです。
任意後見監督人は、家庭裁判所が決定します。
任意後見監督人と関係がうまくいかなくなることがあります。
トラブル4つ目は、任意後見監督人と関係悪化です。
任意後見監督人選任の申立てで、候補者を推薦することができます。
事前に相性のいい専門家を推薦するといいでしょう。
定期的な話し合いの場を設けて日常的なコミュニケーションを促進すると、関係を良好にすることができます。
トラブル⑤報告義務の怠慢
任意後見人は、任意後見監督人に報告する義務があります。
任意後見監督人への報告を怠ると、家庭裁判所から不審視されるでしょう。
ときには、任意後見監督人から解任請求が出されることがあります。
トラブル5つ目は、報告義務の怠慢です。
対策は、任意後見監督人への報告ルールを明示することです。
任意後見契約を締結するときに、充分に納得して契約をすることです。
報告義務の怠慢があると、解任請求がされることを明確化することです。
6任意後見契約を司法書士に依頼するメリット
任意後見は、あらかじめ「必要になったら後見人になってください」とお願いしておく契約です。
認知症が進んでから、任意後見契約をすることはできません。
重度の認知症になった後は、成年後見(法定後見)をするしかなくなります。
成年後見(法定後見)では、家庭裁判所が成年後見人を決めます。
80%のケースで、家族以外の専門家が選ばれます。
任意後見契約では、本人の選んだ人に後見人になってもらうことができます。
家族以外の人が成年後見人になることが不安である人にとって、任意後見制度は有力な選択肢になるでしょう。
本人が自分らしく生きるために、みんなでサポートする制度です。
任意後見制度の活用を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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養子縁組で氏を変えたくない
1養子縁組後の養子の氏は養親の氏
①養子の氏は原則養親の氏
養子縁組とは、血縁関係による親子関係の他に、法律上の親子関係を作る制度です。
養子縁組をすると、養子は養親の氏を称します。
養子が養親の氏を称することは、法律で決められています。
養子が自由に選択する制度は、ありません。
例えば、婚姻すると、夫婦の氏を称します。
配偶者に連れ子がいる場合、連れ子の氏は自動で変更されません。
連れ子と養子縁組をすると、連れ子は養親の氏を称します。
連れ子は、法律上の親子になることができます。
養子縁組後の養子の氏は、自動で決まります。
②大人同士の養子縁組で養親の氏
養子縁組は、幼い子どもだけの制度ではありません。
大人同士で、養子縁組をすることができます。
大人同士で養子縁組をしても、養子は養親の氏を称します。
養子が養親の氏を称することは、法律で決められているからです。
養子が大人であっても、氏を自由に選択する制度はありません。
③婚姻後に養子縁組をしても養親の氏
大人同士で養子縁組をしても、養子は養親の氏を称します。
養子になる人が婚姻中に、養子縁組をすることができます。
婚姻中の夫婦は、同じ氏を称します。
婚姻のときに、一方は氏を変更しません。
婚姻のとき氏を変更しなかった人が養子になる養子縁組をした場合、養親の氏を称します。
養親の氏を称するから、養子の配偶者も養親の氏を称します。
婚姻中の夫婦は、同じ氏を称するからです。
婚姻後に養子縁組をしても、養子は氏を選択することはできません。
④複数の養子縁組で最後の養親の氏
養子縁組に、回数制限はありません。
複数の養子と養子縁組をすることができます。
複数の養子全員が養親の氏を称します。
複数の養親と養子縁組をすることができます。
最後に養子縁組をした養親の氏を称します。
養子縁組の順番を選択できるのなら、氏を選択することができます。
⑤養親と養子が同姓でも養親の氏
養子縁組をすると、養子は養親の氏を称します。
養子縁組をする前から、養親になる人と養子になる人が同じ氏を称していることがあります。
同じ氏を称しても、養子は養親の氏を称します。
養子が養親の氏を称することは、法律で決められているからです。
同じ氏を称していると、見た目に変わりはないように見えます。
法律上養親の氏に変更したから、戸籍は作り直しになります。
作り直した新しい戸籍に、養子縁組事項が記録されます。
⑥特別養子の氏は養親の氏
養子縁組には、2種類あります。
普通養子と特別養子です。
普通養子には、年齢制限がありません。
特別養子には、年齢制限があります。
特別養子は、原則として15歳未満です。
特別養子は、未婚未成年のための制度と言えます。
特別養子は、原則どおり養親の氏の氏を称します。
⑦安易に氏の変更はできない
養子縁組後は、養親の氏を称するのが原則です。
元の氏を維持したい場合、家庭裁判所の許可が必要です。
家庭裁判所は、氏の変更に関して正当な理由を求めます。
単に変えたくないなどの軽い事情では、認められないでしょう。
日常生活や社会生活において、重大な事情があることを客観的証拠で示す必要があります。
家庭裁判所は、正当な理由に関して非常に厳格な審査をします。
氏を変えずに済ませるのは、非常に限定的なケースに限られます。
2養子縁組をしても氏を変えたくない
①氏は自由に選択できない
養子縁組をする場合、市区町村役場に養子縁組届を提出します。
養子縁組届に、氏の選択欄はありません。
養子が氏を自由に選択することができないからです。
養子の氏は、法律の定めによって自動で決まります。

②婚姻による氏は養子縁組の氏に優先する
婚姻中の夫婦は、同じ氏を称します。
婚姻のときに、一方が氏を変更します。
婚姻のとき氏を変更した人が養子になる養子縁組をした場合、養親の氏を称しません。
養子は、婚姻による氏を称します。
婚姻による氏は、養子縁組の氏に優先するからです。
婚姻後に養子縁組をしても、養子は氏を選択することはできません。
養子の氏は、法律の定めによって自動で決まるからです。
③養子縁組後に離婚で養親の氏
婚姻によって氏を変更した人は、離婚によって復氏します。
養子縁組をしているので、養子は原則として養親の氏を称します。
離婚の日から3か月以内に届出をすると、婚姻中の氏をそのまま使うことができます。
届出の名称は、離婚の際に称していた氏を称する届出です。
④養子の子どもの氏に変更はない
養子になろうとする人に、子どもがいることがあります。
子どもがいても、養子縁組をして養子になることができます。
婚姻のとき氏を変更しなかった人が養子になる養子縁組をした場合、養親の氏を称します。
子どもがいても、養子縁組をすると養子は養親の氏を称します。
養親の氏を称するから、養子の配偶者の氏も変更されます。
養親の氏に変更されるのは、養子と養子の配偶者のみです。
養子に子どもがいても、子どもの氏はそのままです。
養子の子どもは、養子縁組の当事者ではないからです。
⑤父母婚姻中は入籍届のみで養子の子どもの氏を変更できる
養子縁組をすると、養子の氏は自動で変更されます。
養子に子どもがいても、養子の子どもの氏は自動で変更されません。
養子と養子の子どもの氏が違うと、不都合が多いでしょう。
父母が婚姻中に限り、戸籍法の届出のみで子どもの氏を変更することができます。
養子の子どもが15歳未満である場合、親権者などの法定代理人が代わりに届出をすることができます。
父母が婚姻中に限り、家庭裁判所の許可は不要です。
子どもが成年であっても未成年であっても、家庭裁判所の許可は不要です。

⑥養子の子どもの氏の変更で家庭裁判所の許可
(1)父母が婚姻中でない場合は家庭裁判所の許可が必要
子どもと父母の氏が異なる場合、子どもの氏の変更には家庭裁判所の許可が必要です。
(2)養子の子どもが成年でも家庭裁判所の許可
子どもの氏の変更には、家庭裁判所の許可が必要です。
子どもが成年であっても未成年であっても、家庭裁判所の許可が必要です。
(3)申立先
子の氏の変更の許可の申立ては、子どもの住所地を管轄する家庭裁判所に提出します。
複数の子どもが同時に申立てをする場合、いずれか1人の住所地を管轄する家庭裁判所に提出することができます。
家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで確認できます。
(4)申立人
子どもが15歳以上のとき、子ども本人が申立てをします。
子どもが15歳未満のとき、親権者などの法定代理人が申立てをします。
(5)必要書類
子の氏の変更の許可の申立書に添付する書類は、次のとおりです。
・子どもの戸籍謄本
・父母の戸籍謄本
(6)費用
子ども1人につき、手数料800円です。
手数料は、収入印紙で納入します。
手数料とは別に、裁判所が手続で使う郵便切手を予納します。
裁判所ごとに、切手の額面や枚数が決められています。
3養子縁組を解消しても氏を変えたくない
①養子縁組解消で復氏
養子縁組をすると、養子は養親の氏を称します。
養子縁組を解消すると、養子は元の氏を復します。
②条件を満たせば氏はそのまま
養子縁組を解消しても、条件を満たせば養子は氏をそのままにすることができます。
養子が氏をそのままにできる条件は、次のとおりです。
・養子縁組の日から7年以上経過
・養子縁組解消から3か月以内に届出
届出の名称は、離縁の際に称していた氏を称する届です。
離縁の際に称していた氏を称する届は、養子離縁届と同時に提出することができます。

③一方の養子縁組継続中で氏はそのまま
夫婦が養親となる養子縁組をすることがあります。
養子は、養父と養母との養子縁組をしたと言えます。
夫婦の一方との養子縁組のみ、解消することができます。
一方との養子縁組を解消しても、他方との養子縁組は継続中です。
他方との養子縁組は継続中だから、養子は継続中の養親の氏を称します。
養親両方との養子縁組を解消したら、養子は元の氏に復します。
4氏と相続は別問題
①養子は養親を相続する
養子縁組は、養親と養子の間に親子関係を作る制度です。
養子は、養親の子どもです。
養親に相続が発生したら、養子は相続人になります。
養親に実子がいても、養子は相続します。
養子は、養親の子どもだからです。
②普通養子は実親を相続する
養子縁組には、2種類あります。
普通養子と特別養子です。
普通養子は、養子縁組後も実親との親子関係が継続します。
特別養子は、養子縁組後に実親との親子関係が終了します。
実親に相続が発生した場合、普通養子は相続人になります。
普通養子は、養親と実親の両方で相続人になります。
養子縁組をしても氏が別であっても、子どもだからです。
③養子の子どもが養親を代襲相続するケースしないケース
養子縁組をした後に、養子が先に死亡することがあります。
代襲相続とは、相続人になるはずの人が被相続人より先に死亡した場合に子どもなどが相続する制度です。
養子が先に死亡した後で養親が死亡した場合、代襲相続ができるケースとできないケースがあります。
養子縁組前に出生した養子の子どもは、代襲相続ができません。
養子縁組後に出生した養子の子どもは、代襲相続ができまます。
養子の子どもの氏は、無関係です。
5養子縁組がある相続を司法書士に依頼するメリット
相続が発生すると、被相続人のものは相続財産になります。
相続財産は相続人全員の共有財産ですから、分け方を決めるためには相続人全員の合意が必要です。
相続人の一部を含めない合意や相続人でない人を含めた合意は無効になります。
相続財産の分け方の話し合いの前提として、相続人の確定はとても重要です。
被相続人に養子がいる場合、養子は相続人になります。
代襲相続や数次相続が発生している場合、一挙に難易度が上がります。
インターネットが普及したことで、多くの情報を手軽に得ることができるようになりました。
簡単に情報発信ができるようになったこともあって、適切でない情報も有益な情報もたくさん出回っています。
相続の専門家と名乗っていながら、適切でないアドバイスを見かけることも度々あります。
スムーズに相続手続を行いたい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
遺言事項とは遺言書で法的効力が発生する事項
1遺言事項とは遺言書で法的効力が発生する事項
①遺言事項は法律で決まっている
遺言書は、遺言者の意思を尊重する制度です。
遺言書は、遺言者が死亡したときに効力が発生します。
遺言書に書くことで法的効力が発生することは、法律で決められています。
遺言事項とは、遺言書に記載することで効力が発生する事項です。
遺言事項は、次の3つに分類できます。
(1)相続に関する遺言事項
(2)身分に関する遺言事項
(3)その他の遺言事項
遺言事項は、法律で決まっています。
②法的効力がなくても遺言書に記載できる
遺言書には、さまざまなことを書くことができます。
法的効力がなくても、遺言書に記載することができます。
法的効果がない事項は、付言事項を言います。
例えば、遺言書に家族への感謝の気持ちを書くことができます。
家族への感謝の気持ちに、法的効力はもちろんありません。
感謝の気持ちが書いてあると、温かな気持ちになるでしょう。
遺言事項以外のことを遺言書に書くことができます。
③遺言書は死亡後に開封される
遺言書は、遺言者が死亡した後に効力が発生します。
遺言者の生前に遺言内容を共有することは、あまりありません。
遺言者の意思を尊重するため、生前に遺言書を見ることは遠慮するでしょう。
遺言者が死亡しても、すぐには開封されません。
追悼の区切りなどで親族が集まったタイミングで、遺言書は開封されます。
遺言者死亡後およそ1~2か月程度経過していることが多いでしょう。
例えば、遺言書に葬儀の希望が書いてあると、家族が心理的負担を感じるかもしれません。
本人の希望をかなえてあげることができなかったからです。
④遺言書が無効になると内容も当然に無効になる
遺言書には、厳格な書き方ルールがあります。
書き方ルールに違反すると、遺言書は無効になります。
たとえ遺言事項を書いてあっても、無効の遺言者に効力はありません。
2相続に関する遺言事項一覧
遺言事項①相続分の指定
相続人になる人は、法律で決められています。
相続人になる人が相続する割合も、法律で決められています。
遺言書を作成して、法定相続分と異なる相続分を指定することができます。
自分で指定しないで、第三者に指定するように委託することができます。
被相続人の子どものみが相続人である場合、法定相続分は平等です。
例えば、長男と二男が相続人である場合、法定相続分はそれぞれ2分の1です。
遺言書を作成して、長男3分の2、二男3分の1と、定めることができます。
各相続人は具体的な財産の分け方を決めるため、遺産分割協議をします。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
遺言事項②遺産分割の方法の指定
遺言書を作成して、どの財産をだれに相続させるか具体的に指定することができます。
例えば、自宅は長男に相続させる、預貯金は長女に相続させるなどと記載します。
遺産分割の方法を指定すると、遺産分割協議は不要です。
自分で指定しないで、第三者に指定するように委託することができます。
遺言事項③遺産分割の禁止
遺言書を作成して、遺産分割を禁止することができます。
遺産分割を禁止する期間は、相続発生から5年を超えない範囲です。
例えば、次の理由がある場合、遺産分割を禁止することが合理的かもしれません。
・家業の継続を希望する
会社の株式を遺産分割せず維持することで、経営の安定を確保します。
・不動産を保全
土地を分割すると、価値が下がることがあります。
・相続人の感情的対立の調整
遺産分割を禁止して、感情的対立を緩和します。
・未成年者の成人を待つ
未成年者は、自分で遺産分割協議をすることができません。
成人すれば、自分で遺産分割協議をすることができます。
5年を超える期間を禁止しても、5年に短縮されます。
遺言事項③遺贈
遺贈とは、遺言書を作成して相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。
遺贈には、2種類あります。
特定遺贈と包括遺贈です。
特定遺贈とは、遺言書に「財産〇〇〇〇を遺贈する」と財産を具体的に書いてある場合です。
包括遺贈とは、遺言書に「財産すべてを包括遺贈する」「財産の2分の1を包括遺贈する」と割合だけ書いて財産を具体的に書いてない場合です。
包括遺贈を受けたら、具体的な財産の分け方を決めるため遺産分割協議をします。
特定遺贈を受けたら、遺産分割協議に参加する権利も義務もありません。
遺言事項④特別受益の持戻しの免除
特別受益とは、一部の相続人だけが特別に受けた利益です。
一部の相続人のみが特別に利益を受けた場合、そのまま遺産分割をするのは不公平です。
特別受益は、相続財産に戻して計算します。
持戻しとは、特別受益を相続財産に戻して計算することです。
特別受益の持戻しをすることで、相続人が公平に遺産分割をすることができます。
遺言書を作成して、特別受益の持戻しを免除することができます。
特別受益の持戻しが免除されると、特別に受けた利益は相続財産に戻して計算しません。
相続人間の公平より、遺言者の意思が尊重されます。
特別受益の持戻しの免除がされると、他の相続人は不公平感を募らせます。
相続人間のトラブルに発展するリスクがあります。
遺言事項⑤相続財産の担保責任
遺産分割によって取得した財産について、後から欠陥が見つかることがあります。
例えば、「被相続人の財産と思っていたけど実は他人の財産だった」「問題がない建物と思っていたけど実は壊れていた」などです。
欠陥がある財産を取得した相続人は、ソンをします。
欠陥がある財産を取得した相続人がソンをするのは、不公平です。
相続財産の担保責任とは、相続人全員で損害を分担する仕組みです。
遺産分割後の不測の損害を公平に調整するため、安全装置と言えます。
遺言書を作成して、相続財産の担保責任を変更することができます。
例えば、次のように定めることができます。
・相続財産の担保責任を免除する
後に相続財産に欠陥や権利の問題があっても、他の相続人に填補責任は発生しません。
・責任の範囲を限定する
遺言書で、負担割合を軽減することができます。
・責任の範囲を拡張する
遺言書で、相続分を超えて負担割合を指定することができます。
・特定財産のみ定める
株式については責任を免除するが、不動産は原則どおり責任を負うと定めることができます。
相続人間の公平より、遺言者の意思が尊重されます。
遺言事項⑥遺留分侵害額請求の負担方法
遺留分とは、相続人に認められた最低限の権利です。
被相続人に近い関係の相続人に認められます。
配分された財産が遺留分に満たない場合、相続人は遺留分侵害額請求をすることができます。
遺留分は、利益を受けた人に請求するのが原則です。
遺言書を作成して、遺留分侵害額請求の負担方法を指定することができます。
例えば、次のように定めることができます。
・特定の相続人に負担させる
・相続分の割合に応じて負担させる
・各相続人の負担割合を指定する
・財産ごとに負担を指定する
相続人間の公平より、遺言者の意思が尊重されます。
遺留分は相続人の最低限の権利だから、遺留分侵害額請求を排除することはできません。
3身分に関する遺言事項一覧
遺言事項⑦認知
認知とは、婚姻関係にない男女の間に誕生した子どもを自分の子どもと認めることです。
遺言書を作成して、子どもを認知することができます。
認知された子どもは、相続人になります。
認知されると、被相続人の子どもになるからです。
成人した子どもを認知する場合、子どもの承諾が必要です。
遺言書で認知した場合、遺言執行者が認知届を提出します。
遺言執行者が指定されていない場合、家庭裁判所で遺言執行者を選任してもらうことができます。
遺言事項⑧相続人の廃除・廃除の取消
相続人の廃除とは、相続人の資格を剥奪することです。
遺言書を作成して、相続人の廃除や廃除の取消を申し立てることができます。
遺言書で相続人を廃除した場合、遺言執行者が相続人廃除の申立書を提出します。
遺言書に相続人を廃除すると書いても、実際に廃除するか家庭裁判所が判断します。
相続人廃除が認められるのは、次の場合です。
・相続人が重大な侮辱をした
・暴力を振るうなどの虐待をした
・重大な非行があった
家庭裁判所は、客観的証拠に基づいて非常に慎重に判断します。
相続人の廃除には、高いハードルがあります。
遺言事項⑨未成年後見人・未成年後見監督人の指定
未成年後見人とは、親権者がいない未成年のための法定代理人です。
未成年後見人は、親権者と同様の権利義務があります。
未成年者に最後に親権を行う人は、遺言書を作成して未成年後見人や未成年後見監督人を指定することができます。
遺言書で未成年後見人を指定していない場合、家庭裁判所に未成年後見人選任の申立てをすることができます。
家庭裁判所が未成年者の利益を考慮して、未成年後見人を選任します。
遺言書なしで生前に依頼しても、家庭裁判所の判断によります。
4その他の遺言事項一覧
遺言事項⑩遺言執行者の指定
遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。
遺言執行者を指定すると、遺言者にとって安心です。
遺言執行者が確実に、遺言書の内容を実現してくれるからです。
遺言執行者を指定すると、相続人にとって安心です。
遺言執行者が複雑で、手間と時間がかかる相続手続を行ってくれるからです。
遺言書で遺言執行者に指名されても、ご辞退することができます。
遺言事項⑪死亡保険金の受取人の変更
被相続人に生命保険がかけてある場合、死亡保険金が支払われます。
遺言書を作成して、生命保険の死亡保険金の受取人を変更することができます。
死亡保険金の受取人を変更しても、保険会社は自動で知ることができません。
変更前の受取人が死亡保険金を請求すると、支払ってしまいます。
生命保険の契約によっては、受取人の範囲が指定されています。
第三者や事実婚・内縁の配偶者などを指定できない可能性があります。
遺言事項⑫祭祀の主宰者の指定
祭祀の主宰者とは、先祖祭祀を主宰する人です。
祭祀の主宰者は、先祖の系譜やお墓などを引き継ぎます。
祭祀の主宰者として、相続人以外の人や血縁関係者以外の人を指定することができます。
遺言書を作成して、祭祀の主宰者を指定することができます。
遺言事項⑬信託の設定
信託とは、財産管理を依頼する契約です。
遺言による信託では、信託目的、受託者、受益者、信託財産を遺言で指定します。
銀行などが販売する遺言信託と言う名前の商品は、遺言による信託と無関係です。
遺言事項⑭財団法人の設立
遺言書を作成して、財団法人を設立するために財産を拠出することができます。
拠出する財産、定款で定めるべき重要事項、機関設計などを遺言で指定します。
多くの場合、具体的な定款作成や財団法人の設立は遺言執行者に委任します。
5遺言事項以外は遺言書でかなえられない
①尊厳死の希望は遺言書でかなえられない
尊厳死は、過剰な延命治療を行わずに尊厳を保持しつつ自然な死を迎えるものです。
尊厳死の希望は、遺言事項ではありません。
医師などの医療関係者が遺言書を見ることは、考えられません。
尊厳死を希望は、生前に尊厳死宣言書で医師などの医療関係者に伝えておく必要があります。
②献体や臓器提供の希望は遺言書でかなえられない
臓器移植とは、臓器の機能が低下した人に他の人の臓器と取り換えて機能回復を図る医療です。
第三者の善意による臓器提供がなければ、臓器移植をすることはできません。
献体や臓器提供の希望は、遺言事項ではありません。
医師などの医療関係者が遺言書を見ることは、考えられません。
献体や臓器提供の希望は、生前に献体や臓器提供の意思表示をする必要があります。
③葬儀や納骨の希望は遺言書でかなえられない
遺言書は、遺言者が死亡したときに効力が発生します。
葬儀の方法について記載しておこうと、考えるかもしれません。
葬儀の方法の希望は、遺言事項ではありません。
現実的にも葬儀が終わった後、一定期間経過してから遺言書が開封されます。
葬儀や納骨の希望は、死後事務委任契約などでかなえることができます。
6遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
遺言書は、遺言者の意思を示すものです。
自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。
遺言書は遺言者の意思を示すことで、家族をトラブルから守るものです。
遺贈とは、遺言によって、法定相続人や法定相続人以外の人に、財産を譲ってあげるものです。
遺贈は簡単に考えがちですが、思いのほか複雑な制度です。
遺言執行には法的な知識が必要になります。
遺言の効力が発生したときに、遺言執行者からお断りをされてしまう心配があります。
せっかく遺言書を書くのですから、スムーズな手続を実現できるように配慮しましょう。
お互いを思いやり幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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失踪宣告で死亡と見なされる
1失踪宣告で死亡と見なされる
①残された家族のため失踪宣告
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
行方不明が長期化した場合、家族が困ります。
家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。
行方不明者の配偶者は、再婚することができません。
残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。
失踪宣告がされると、死亡した取り扱いをします。
失踪宣告がされた人に、相続が発生します。
相続財産は、相続人全員の共有財産になります。
相続人全員の合意があれば、相続財産を自由に分けることができます。
遺産分割協議によって相続した後は、相続人が自由に処分をすることができます。
②失踪宣告には条件がある
失踪宣告には、2種類があります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。
死亡と見なされるという強い効果があります。
失踪宣告が認められるためには、次の条件があります。
(1)行方不明の人が生死不明であること
(2)生死不明のまま一定期間継続していること
2普通失踪は7年で死亡と見なされる
一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。
生死不明の期間を失踪期間と言います。
普通失踪では、失踪期間が7年必要です。
生死不明のまま7年経過した場合に、自動的に死亡と見なされるわけではありません。
家庭裁判所が失踪宣告したときに、死亡と見なされます。
生死不明の人の家族や利害関係人は、家庭裁判所に失踪宣告の申立てをすることができます。
家庭裁判所に失踪宣告の申立てをした後、家庭裁判所が死亡と認めていいか調査します。
家庭裁判所の状況や事件の内容によっては、調査のために1年ほどかかる場合もあります。
生死不明のまま7年以上経過したと認められる場合、家庭裁判所は失踪宣告をすることができます。
3特別失踪(危難失踪)は1年で死亡と見なされる
行方不明の人が大災害や大事故にあっていることがあります。
大災害や大事故に遭った場合、死亡している可能性が非常に高いものです。
特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。
死亡している可能性が非常に高いので、失踪期間は短い期間です。
特別失踪(危難失踪)では、失踪期間が1年で済みます。
生死不明のまま1年以上経過したと認められる場合、家庭裁判所は失踪宣告をすることができます。
4失踪宣告による法的な死亡日
①普通失踪は7年満了の日
普通失踪では、生死不明になってから7年間以上経過したときに失踪宣告をすることができます。
生死不明になってから7年間経過したときに、死亡したものと見なされます。
生死不明になってから7年間経過した日が死亡日です。
失踪宣告により死亡と見なされる日は、失踪宣告の申立日ではありません。
失踪宣告により死亡と見なされる日は、失踪宣告の審判があった日ではありません。
失踪宣告により死亡と見なされる日は、失踪宣告の審判が確定した日ではありません。
生死不明になってから7年間経過した日に死亡と見なされます。
②特別失踪(危難失踪)は危難の去った日
特別失踪(危難失踪)では、生死不明になってから1年間以上経過したときに失踪宣告をすることができます。
危難の去った日に、死亡したものと見なされます。
特別失踪(危難失踪)では、生死不明になってから1年間以上経過したときに死亡したものと見なされるわけではありません。
危難の去った日が死亡日です。
5失踪宣告後は死亡届でなく失踪届
①失踪届提出で戸籍に記載される
失踪宣告は、家庭裁判所の審判です。
家庭裁判所が失踪宣告の審判をした後、審判が確定しても市区町村役場に連絡されることはありません。
失踪宣告の審判が確定した後に、市区町村役場に届出が必要です。
失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出を失踪届と言います。
失踪届が受理されることで、失踪宣告がされたことが戸籍に記載されます。
失踪宣告が記載された戸籍謄本を提出することで、生死不明の人が法的に死亡した取り扱いがされることを証明できます。
戸籍には次のように記載されます。
【死亡とみなされる日】令和〇年〇月〇日
【失踪宣告の裁判確定日】令和〇年〇月〇日
【届出日】令和〇年〇月〇日
【届出人】親族 ○○○○
②失踪届は行方不明者届(捜索願)とは別物
失踪届は、失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出です。
市区町村役場は、失踪届を受理したら失踪宣告がされたことを戸籍に記載します。
失踪届を出しても、市区町村役場が生死不明の人を探してくれることはありません。
失踪届は、死亡と扱ってもらうための届出だからです。
生死不明の人を探してもらいたい場合、警察へ行方不明者届を提出します。
行方不明者届は、以前は捜索願と呼んでいました。
失踪届と行方不明者届(捜索願)は、まったく別の届出です。
6失踪宣告後生きていたら
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。
失踪宣告がされた後、帰ってくることがあります。
失踪宣告がされた人が帰ってきた場合、失踪宣告を取り消してもらう必要があります。
失踪宣告された人が生きていることが分かった場合、家庭裁判所に失踪宣告の取消の審判の申立てをします。
失踪宣告されたときと異なる時期に死亡したことが判明した場合も同様に、家庭裁判所で失踪宣告を取り消してもらう必要があります。
失踪宣告がされると、死亡と見なされるからです。
失踪宣告がされた場合、たとえ生きていても死亡したと扱われます。
失踪宣告を受けた人が生きている場合でも、家庭裁判所で失踪宣告を取り消されるまで死亡したと扱われます。
家庭裁判所で失踪宣告が取り消された後、審判が確定しても市区町村役場に連絡されることはありません。
失踪宣告取消の審判書と確定証明書を添えて、市町村役場に10日以内に届出が必要です。
7失踪宣告で相続が開始する
失踪宣告は、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告を受けた人は、死亡したと取り扱われます。
死亡と見なされる日に、相続が発生します。
死亡と見なされる日を基準として、相続人を確認します。
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡した場合、代襲相続が発生します。
相続が発生したときに元気だった相続人が被相続人より後に死亡した場合、代襲相続が発生しません。
相続が発生したときに元気だった相続人が後に死亡した場合、数次相続が発生します。
数次相続は、相続人の地位が相続されます。
失踪宣告の前後で家族が死亡した場合、相続人の確認が重要になります。
代襲相続も数次相続も、相続が複雑になります。
だれが相続人でだれが相続人でないか日付をよく確認しましょう。
相続人を間違えると、相続手続がすべてやり直しになります。
8生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。
通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。
被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。
知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。
税金の専門家なども対応できないでしょう。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
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任意後見契約で予備的受任者を決めておく工夫
1任意後見契約でサポートを依頼する
①任意後見契約人は自分で決める
任意後見契約とは、将来に備えてサポートを依頼する契約です。
だれにサポートを依頼するか、本人が自分で決めます。
判断能力が低下した後に財産管理を依頼する契約だから、信頼できる人が適任です。
多くの場合、本人の子どもなど近い関係の家族でしょう。
任意後見契約をしておくと、本人が選んだ人がサポートします。
②公正証書で任意後見契約
任意後見契約は、財産管理と身上監護を依頼する契約です。
身上監護とは、本人の日常生活や健康管理、介護など生活全般について重要な決定をすることです。
重要な契約だから、公正証書で契約します。
公正証書とは、公証人が関与して作成する公文書です。
公証人は契約するときに、本人確認のうえ本人の意思確認をします。
公正証書には、高い信頼性があります。
③任意後見監督人選任で任意後見スタート
任意後見契約を締結するだけでは、契約に効力がありません。
任意後見契約は、本人が元気なときに締結するからです。
任意後見人によるサポートが必要になるのは、判断能力が低下したときです。
本人の判断能力が低下したとき、家庭裁判所に任意後見監督人の選任を申し立てます。
任意後見監督人とは、任意後見人を監督する人です。
家庭裁判所が任意後見監督人を選任したら、任意後見契約に効力が発生します。
任意後見契約に効力が発生したら、任意後見人がサポートを開始します。
任意後見監督人がいるから、任意後見の公平性と透明性が維持されます。
任意後見監督人選任で、任意後見がスタートします。
④不測の事態発生で法定後見開始
任意後見人に不測の事態が発生すると、任意後見は終了します。
不測の事態とは、次のような事態です。
・任意後見人の死亡
・任意後見人の判断能力喪失
・任意後見人の辞任
・任意後見人の解任
任意後見人がサポートを開始しているのに不測の事態が起きると、本人が困ります。
本人は、判断能力が低下しているからです。
判断能力が低下しているのに、サポートなしで放置することは許されません。
任意後見人に不測の事態が発生すると、法定後見が開始されます。
⑤法定後見のデメリット
デメリット(1)本人の意向が反映されない
任意後見では、本人がサポートしてもらいたいことを決めて契約します。
任意後見契約は、本人の意向を反映した契約をすることができます。
法定後見では、包括的代理権が与えられます。
本人の判断能力が低下した後だから、本人の意向が反映されない制度設計です。
デメリット(2)成年後見人は家庭裁判所が選任
任意後見では、本人が信頼できる人にサポートを依頼します。
任意後見人は、本人が信頼できる人を自分で決めることができます。
多くの場合、本人の子どもなど近い関係の家族でしょう。
法定後見では、家庭裁判所が成年後見人を選任します。
本人の家族が成年後見人に選任されるのは、全体の20%程度です。
本人の家族を候補者に立てても、家庭裁判所は見知らぬ専門家を選任することができます。
家族が選任されなかったことについて、異議を述べることはできません。
デメリット(3)成年後見人報酬の負担が重い
任意後見では、任意後見人の報酬は任意後見契約で決定します。
家族が任意後見人になる場合、無報酬の定めにすることができます。
法定後見では、80%程度が見知らぬ専門家です。
成年後見が終了するまで、報酬がかかり続けます。
⑥予備的受任者で法定後見を回避
予備的任意後見人とは、任意後見人が欠けたときに備えて代わりに任意後見人になる人です。
予備的任意後見人がいると、任意後見によるサポートを続けることができます。
予備的任意後見人を決めておくと、法定後見移行を回避することができます。
2任意後見契約で予備的受任者は認められない
①予備的受任者の定めは登記できない
予備的受任者の定めをおく任意後見契約と言うと、主任任意後見人に長男、予備的任意後見人に長女と言った契約をイメージするでしょう。
三者契約をする場合、次の条項を設定することが考えられます。
第○条(受任者の順位)
受任者○○が任意後見人として職務を遂行することを原則とし、受任者○○が死亡、辞任、心身の故障その他の理由により職務遂行が不可能または著しく困難となった場合には、受任者◇◇が任意後見人として職務を遂行するものとする。
第○条(任意後見監督人選任請求)
受任者◇◇は、前条の事由が発生した場合に限り、家庭裁判所に対して任意後見監督人の選任請求を行うものとする。
任意後見は、公正証書で契約します。
任意後見契約をしたら、公証人の嘱託で契約内容が登記されます。
登記できる内容は、法律で決められています。
たとえ、任意後見契約で予備的受任者を決めても、登記することができません。
当事者間で契約しても、第三者に対して効力がありません。
②予備的受任者に任意後見監督人を選任の申立てができない
任意後見監督人選任で、任意後見がスタートします。
予備的受任者は登記されていないから、家庭裁判所に任意後見人と認められません。
任意後見契約で予備的受任者を決めておいても、家庭裁判所に対しては効力がありません。
家庭裁判所が任意後見監督人を選任しないから、予備的受任者が任意後見人としてサポートすることはできません。
③三者契約は主任後見人死亡で任意後見終了
任意後見の終了理由は、法律で決められています。
任意後見人が死亡したら、任意後見は終了します。
三者契約で主任後見人が死亡すると、任意後見契約が終了します。
任意後見契約で主任後見人が死亡したときのことを決めても、終了します。
家庭裁判所が予備的受任者を任意後見人に認めない以上、終了させるより方法がないからです。
3任意後見契約で予備的受任者を決めておく工夫
①任意後見人は複数選任できる
任意後見契約は、委任契約のひとつです。
委任契約は、複数の人と契約することができます。
複数の人と任意後見契約をして、任意後見人を複数選任することができます。
②共同代理方式では法定後見を回避できない
任意後見人を複数選任した場合、どのように本人を代理するのか決めておきます。
共同代理方式とは、任意後見人全員が協議のうえ、共同して代理権を行使する方法です。
共同代理の定めがある場合、共同代理の定めが登記されます。
任意後見全員が共同で、代理権を行使します。
任意後見人のうち一人でも欠けると、任意後見が終了します。
共同代理方式では、法定後見に移行するリスクが高まります。
共同代理方式では、法定後見を回避できません。
③権限分掌方式では法定後見を回避できない
権限分掌方式とは、各任意後見人が事務を分担する方法です。
例えば、長男は身上監護、長女は財産管理などです。
各任意後見人は、自分が分担する事務のみ代理権を行使します。
任意後見人のうち一人でも欠けると、担当していた事務を行うことができません。
任意後見全体が機能しなくなるから、法定後見に移行することになるでしょう。
権限分掌方式では、法定後見を回避できません。
④各自代理方式のメリットデメリット
各自方式とは、各任意後見人が単独ですべての事務を代理できる方法です。
各自代理方式のメリットは、次のとおりです。
メリット(1)迅速な対応ができる
各任意後見人が単独で代理できるから、緊急時でも即座に対応できます。
メリット(2)業務分担による負担軽減
任意後見人が複数いるから、各任意後見人の時間的・精神的な事務負担が軽減されます。
メリット(3)代替性の確保
一部の任意後見人が病気や不在などで対応できなくても、他の任意後見人が対応できます。
メリット(4)本人のサポートが継続できる
任意後見人が補充し合うから、本人のサポートが途切れにくくできます。
各自代理方式のデメリットは、次のとおりです。
デメリット(1)意思決定の不一致
任意後見人間で判断が分かれると、本人の利益が損なわれます。
各任意後見人が矛盾した行為や意思表示がされるおそれがあるからです。
例えば、一部の任意後見人は自宅を売却して施設入所、他の任意後見人は自宅を売却せず自宅介護を継続などです。
デメリット(2)情報共有の不徹底による混乱
任意後見人間で情報共有が不徹底だと、重複対応や矛盾した対応が生じがちです。
デメリット(3)信頼関係の維持が困難
本人のサポートを開始すると、サポート方針の違いが表面化します。
任意後見人間の信頼関係が損なわれると、本人の利益より任意後見人の利益を優先しがちです。
デメリット(4)任意後見監督人の負担増
各任意後見人の行為を個別に監督する必要があります。
任意後見監督人の業務が複雑になります。
⑤異なる任意後見人と2つの任意後見契約
任意後見契約は委任契約だから、任意後見人を複数選任できます。
異なる任意後見人と2つの任意後見契約を締結します。
例えば、次のような契約です。
主任任意後見人に長男、予備的任意後見人に長女
第1契約 主任任意後見人長男と通常の任意後見契約
第2契約 予備的任意後見人長女と発効条件付任意後見契約
第2契約で、「長男が死亡、辞任、職務不能になった場合、任意後見監督人選任の申立てをする」条項を明記します。
第1契約と第2契約は、別の契約です。
第1契約と第2契約は、どちらも登記されます。
主任任意後見人と予備的任意後見人は、どちらも任意後見監督人選任の申立てをすることができます。
⑥特約があっても任意後見監督人選任の申立てができる
第2契約で「長男が死亡、辞任、職務不能になった場合、任意後見監督人選任の申立てをする」と定めても、発効条項は登記されません。
発効条項は、家庭裁判所を拘束しません。
発効条項を無視して、任意後見監督人選任の申立てをすることができます。
任意後見監督人が選任されたら、予備的任意後見人もサポートを開始することができます。
⑦費用は倍増
1契約につき約11,000円の公正証書作成基本料がかかります。
第1契約と第2契約があるから、公証人手数料が倍増します。
登記費用や謄本手数料も、それなりに倍増します。
費用面での負担増は、無視できません
4任意後見契約で予備的受任者を決めるときの注意点
注意①登記制度との整合性
三者契約で任意後見契約をすると、予備的受任者の情報や特約は登記されません。
2本契約で任意後見契約をすると、主任任意後見人と予備的任意後見人は同じように登記されます。
登記制度の限界と契約設計の工夫を区別することが重要です。
注意②当事者で合意しても家庭裁判所は拘束されない
「長男が死亡、辞任、職務不能になった場合、任意後見監督人選任の申立てをする」特約を設けても、当事者間の合意に過ぎません。
家庭裁判所は、契約条項に拘束されません。
予備的受任者には、任意後見監督人選任の申立てをする条件を理解してもらうことが重要です。
契約当事者には、本人の意思を尊重する義務があります。
注意③公証人との事前協議が欠かせない
任意後見契約をする場合、契約条項の決め方と登記実務の整合性を確認します。
任意後見契約で予備的受任者を決めるときは、公証人との事前協議が欠かせません。
5任意後見契約を司法書士に依頼するメリット
任意後見契約はあれこれ自分で決められなくなる前に、自分らしい生き方を自分で決めて、自分らしく生きようという制度です。
前向きに生きていくためにみんながサポートしますが、メリットもデメリットもたくさんあります。
ひとりで判断できるうちに、メリットとデメリットを確認して、自分らしい生き方、自分らしい好み、自分らしい趣味を家族や周囲の人と共有しましょう。
特に、不動産は重要な財産であることが多いので、処分や管理についての意見共有は重要です。
任意後見契約をする人は年々増加していますが、多くの方は良く知らない状況です。
任意後見契約をする前から司法書士などの専門家に相談し、その内容を周囲の人と共有しましょう。
任意後見契約の認知度があまり高くなく、契約について誤解や不理解でトラブルを起こしたり、トラブルに巻き込まれたりする事例が多く起きています。
任意後見契約でサポートをお願いする人もサポートをする予定の人も安易に考えず、司法書士などの専門家に相談し、家族と意見共有することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
事実婚・内縁の証明資料に住民票の記載が重要
1事実婚・内縁とは婚姻に準ずる関係
①事実婚・内縁は婚姻届を出さない夫婦関係
事実婚・内縁とは、婚姻に準ずる関係です。
法律上婚姻関係と認められるためには、婚姻届を提出する必要があります。
さまざまな事情から婚姻意思はあるものの、婚姻届を出していない夫婦があります。
法律上婚姻関係と認められていなくても、社会的に婚姻関係が認められることがあります。
事実婚・内縁は、婚姻届を出さない夫婦関係です。
②事実婚・内縁と認められるための2要件
要件(1)お互いに婚姻意思があること
お互いに、夫婦として生活する意思が必要です。
単なる同棲や恋人関係では、婚姻意思はないでしょう。
婚姻意思が認められないと、事実婚・内縁と認められません。
要件(2)夫婦同然の共同生活を営んでいること
夫婦が一定期間以上同居して、共同生活を営んでいることが必要です。
一定期間とは、概ね3年以上が目安です。
共同生活を営む期間だけでなく、生活実態が重視されます。
生計同一をしていることや日常生活を共にしていることが判断材料になります。
共同して子どもを育てている事情も、考慮されます。
③事実婚・内縁は総合的に判断される
法律婚は、戸籍に記載されます。
戸籍謄本を取得すれば、法律婚は証明することができます。
事実婚・内縁は、単独の決定的証拠がありません。
複数の証明資料を積み上げて、事実婚・内縁を証明します。
複数の証明資料を確認して、総合的に判断するからです。
事実婚・内縁の証明資料は、多いほど有利です。
ひとつの証明力は小さくても、たくさんの証拠資料が積み上がると大きな証明力があるからです。
④事実婚・内縁を証明するシーン
シーン(1)健康保険の扶養家族に入る
健康保険の被保険者の家族は、条件を満たせば、扶養家族に入ることができます。
扶養家族に入れれば、自分で保険料を負担する必要がありません。
保険者に認められれば、事実婚・内縁配偶者は扶養家族に入ることができます。
事実婚・内縁配偶者と認められるために、証明資料が必要です。
シーン(2)国民年金3号被保険者になる
厚生年金や共済年金の被保険者の配偶者は、条件を満たせば、国民年金3号被保険者になることができます。
国民年金3号被保険者になれれば、自分で保険料を負担する必要がありません。
日本年金機構に認められれば、事実婚・内縁配偶者は国民年金3号被保険者になることができます。
事実婚・内縁配偶者と認められるために、証明資料が必要です。
シーン(3)遺族年金を受け取る
遺族年金は、年金に加入していた人が死亡したときに遺族に対して支給される年金です。
日本年金機構に認められれば、事実婚・内縁配偶者に対して遺族年金が支給されます。
事実婚・内縁配偶者と認められるために、証明資料が必要です。
シーン(4)未支給年金を受け取る
年金は、後払いで支給されます。
例えば、4月分と5月分の年金は、6月に支給されます。
年金を受け取っている人が4月に死亡した場合、4月分の年金まで支給されます。
4月分の年金は、6月に振込みがされます。
多くの場合、6月の年金支払い日には、口座が凍結されているでしょう。
未支給年金とは、口座凍結などでまだ受け取っていない年金です。
日本年金機構に認められれば、事実婚・内縁配偶者に対して未支給年金が支給されます。
事実婚・内縁配偶者と認められるために、証明資料が必要です。
シーン(5)公営住宅の入居
公営住宅は、住宅に困窮する低所得者に安定した住まいを提供する制度です。
住宅供給公社に認められれば、事実婚・内縁配偶者も公営住宅に入居することができます。
例えば、名古屋市住宅供給公社では住民票に「夫(未届)」「妻(未届)」の記載が必要になるなどの証明資料が必要です。
2事実婚内縁の証明資料に住民票の記載が重要
①住民票でお互いの住所が分かる
住民票を取得すると、お互いの住所が分かります。
同じ住所地であっても、事実婚・内縁であるか分かりません。
それぞれが世帯主である場合、別世帯と考えられるからです。
例えば、ルームシェアをしていると、それぞれが世帯主です。
②住民票で同居しているか分かる
同一世帯であれば、世帯主から見た続柄が記載されています。
住民票を確認すると、一方が同居人と記載されていることがあります。
同居人と記載されている場合、同居していることが分かります。
同一世帯であっても、事実婚・内縁であるか分かりません。
同居人と記載されている場合、同棲しているだけのことがあるからです。
③住民票で事実婚・内縁と分かる
住民票を確認すると、一方が「夫(未届)」「妻(未届)」と記載されていることがあります。
「夫(未届)」「妻(未届)」と記載されている場合、事実婚・内縁と分かります。
④市区町村役場で続柄を変更する方法
事実婚・内縁を証明する場合、必ず住民票が必要になります。
事実婚・内縁を証明するシーンが予想されるなら、あらかじめ続柄を「夫(未届)」「妻(未届)」しておくのがおすすめです。
当事者双方が市区町村役場の窓口に出向きます。
同居人ではなく住民票の記載を「未届(夫)」「未届(妻)」と記載してほしい旨を明確に申し出ます。
申出には、マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類が必要です。
市区町村役場が戸籍を確認し、法律上の婚姻条件を満たしていれば「未届(夫)」「未届(妻)」と記載してもらえます。
⑤「未届(夫)」「未届(妻)」と記載する総務省通知がある
平成24年2月10日総行住17号で総務省自治行政局長から「住民基本台帳事務処理要領の一部改正について(通知)」が発出されています。
通知が出てから10年以上経過しても、理解がない市区町村があります。
「未届(夫)」「未届(妻)」と記載できないと言われた場合、できない理由を確認するといいでしょう。
総務省からの通知を示して、具体的な理由を確認することが重要です。
3住民票を補う証明資料が必要になる
①住民票単独では事実婚内縁を証明できない
住民票に「未届(夫)」「未届(妻)」と記載されると、行政上は夫婦と認められやすくなります。
行政手続の便宜的な認定に過ぎません。
法律上事実婚・内縁と認められるためには、住民票だけでは不足です。
要件(1)お互いに婚姻意思があること
要件(2)夫婦同然の共同生活を営んでいること
上記の要件が認められないと、法律上事実婚・内縁とは認められないからです。
住民票における「未届(夫)」「未届(妻)」の記載は、証拠資料のひとつに過ぎません。
住民票単独では、事実婚内縁を証明できません。
②パートナシップ宣誓制度を利用
パートナシップ宣誓制度とは、同性カップルや事実婚カップルが互いに人生のパートナーと自治体に宣誓する制度です。
人生のパートナーであることを自治体から公的に証明してもらうことができます。
パートナシップ宣誓には、法律婚のような法的効果はありません。
行政サービスや社会的なシーンで、夫婦同様の扱いを受けることができます。
名古屋市には、令和4年(2022年)12月1日からファミリーシップ制度があります。
愛知県には、令和6年(2024年)4月1日からファミリーシップ宣誓制度があります。
公的な証明書が発行されるから、有力な証明になります。


③婚姻契約公正証書を作成
婚姻契約とは、婚姻意思や共同生活の取り決めを契約書にしたものです。
婚姻契約書は、公証役場で公正証書にしてもらうことができます。
当事者の本人確認をしたうえで、本人の意思確認をして公正証書にします。
公証人は、法律の専門家です。
公的な第三者が関与して公正証書にするから、高い信頼性があります。
婚姻契約公正証書は、婚姻意思の強力な証拠になります。
④共同生活を示す証拠資料
(1)賃貸借契約書
住居の賃貸借契約書で夫婦が連名で契約した場合、共同生活の強力な証拠になります。
夫婦連名で契約していなくても、居住者欄に夫婦の名前が記載されていることがあります。
居住者欄に同居人より「未届(夫)」「未届(妻)」の記載があると、有効な証拠になります。
契約を何度も更新している場合、継続的な共同生活を証明することができます。
(2)家賃・公共料金・通信費の支払記録
共同生活をしている場合、生計同一の証明が重要です。
共同口座から引き落としをしている場合、生計同一をしていると言えます。
同一のクレジットカードや銀行口座を利用している場合、経済的結びつきを示すことができます。
長期間の支払いをしている場合、安定的な共同生活を証明することができます。
(3)社会保障や扶養関係
健康保険の扶養家族になっている場合、保険者から扶養関係が認められたと言えます。
遺族年金の支給を受けている場合、日本年金機構から遺族と認められたと言えます。
ひとつひとつの証拠力は弱くても、たくさんの証拠があると強力な証拠になります。
(4)勤務先関係
勤務先への緊急連絡先に指定されている場合、勤務先から家族と認められたと言えます。
扶養手当や慶弔規程の配偶者適用履歴があると、勤務先から配偶者と認められたと言えます。
ひとつひとつの証拠力は弱くても、たくさんの証拠があると強力な証拠になります。
(5)生命保険死亡保険金の受取人
生命保険死亡保険金の受取人は、親族などに限られているのが原則です。
親族以外を受取人にすると、保険金目的の不正な事故を誘発するからです。
生命保険死亡保険金の受取人に指定されている場合、保険会社が親族と認めたと言えます。
⑤社会的に夫婦と扱われていることを示す証拠資料
(1)夫婦連名で届いた結婚式の招待状
結婚式の招待状が夫婦連名で届くことは、親族や友人から夫婦として扱われていることを示します。
社会生活上の評価を示しています。
(2)夫婦で参列した葬儀の記帳
葬儀などに夫婦で参列した場合、夫婦で揃って記帳します。
家族ぐるみでかかわりがある場合、社会的な関係を補充することができます。
(3)夫婦連名で届いた年賀状
年賀状は年1回であるものの、対外的に夫婦であることが示されると言えます。
長期間継続されていると、対外的に長期間安定的な関係があることを示すことができます。
(4)地域コミュニティーでの関係
自治会名簿の記載があると、地域で夫婦として認められていることを示すことができます。
社会的に夫婦と認められていることは、事実の積み上げが重要です。
ひとつひとつの証拠力は弱くても、たくさんの証拠があると強力な証拠になります。
4事実婚・内縁配偶者は相続人になれない
①長期間一緒にいても相続人ではない
相続人になる人は、法律で決められています。
被相続人に配偶者がいる場合、配偶者は必ず相続人になります。
相続人になる配偶者は、法律上の配偶者のみです。
事実婚・内縁配偶者は何年一緒にいても、相続人になりません。
②事実婚・内縁配偶者は特別縁故者になれる
被相続人に相続人がいない場合、相続財産は国庫に帰属するのが原則です。
被相続人に特別な縁故がある人がいる場合、相続財産を取得させる方がいいことがあります。
特別縁故者とは、被相続人に特別な縁故がある人です。
事実婚・内縁配偶者は、特別縁故者になることができます。
特別縁故者になるか、家庭裁判所が判断します。
③特別縁故者に期待するより遺言書作成して遺贈
家庭裁判所に認められないと、特別縁故者になることはできません。
家庭裁判所に認められるのは、高いハードルがあります。
特別縁故者に期待するより、遺言書作成して遺贈がおすすめです。
遺言書があれば、事実婚・内縁配偶者に自由に財産を引き継がせることができるからです。
5遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
家族のさまざまな事情から、事実婚・内縁を選択する人がいます。
事実婚・内縁関係であっても、元気であれば不自由が少なくなっています。
事実婚・内縁の配偶者が死亡した場合、相続人になることはできません。
事実婚・内縁の配偶者に財産を受け継いでもらいたい場合、生前から準備しておくことが重要です。
遺言書は、遺言書の意思を示すものです。
遺言書は遺言者の死後に効力を生じるものなので、厳格な書き方ルールがあります。
厳格な書き方ルールに合わない遺言は、無効になります。
せっかく遺言書を作成するのであれば、公証人が関与する公正証書遺言がおすすめです。
公証人は、法律の専門家です。
公正証書遺言は公証人が文書にするから、書き方ルール違反で無効になることは考えられません。
公正証書遺言を作成する場合、事前に公証役場との打ち合わせが必要になります。
何の準備もせず公証役場に出向いても、遺言書作成をすることはできません。
公正証書遺言の作成は、司法書士などの専門家に依頼することができます。
司法書士などの専門家は、公証役場などの打ち合わせをして遺言書作成をサポートします。
司法書士などの専門家に依頼することで、スムーズに遺言書作成をすることができます。
事実婚・内縁の配偶者に財産を受け継いでもらいたい人は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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普通失踪は生死不明7年で死亡
1普通失踪と特別失踪(危難失踪)のちがい
行方不明になってから長期間経過している場合、死亡している可能性が高いことがあります。
死亡した可能性が高い行方不明者を法律上死亡した取り扱いにする手続が失踪宣告です。
失踪宣告には、2種類あります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。
生死不明の期間を失踪期間と言います。
普通失踪の失踪期間は、7年です。
特別失踪(危難失踪)は、行方不明の人が大災害や大事故にあっている場合の失踪宣告です。
大災害や大事故に巻き込まれた場合、死亡の可能性が非常に高いものです。
死亡の可能性が非常に高いから、失踪期間は短い期間です。
特別失踪(危難失踪)の失踪期間は、1年です。
2普通失踪は生死不明7年満了で死亡
①失踪宣告で死亡と見なされる
行方不明の人は、法律上生きている人です。
長期間行方不明になっていても、法律上生きている人のままです。
生きている人だから、行方不明の人の財産を家族が処分することはできません。
財産を処分することができるのは、持ち主本人だけだからです。
生きている人だから、行方不明の人の配偶者は再婚することができません。
失踪宣告は、行方不明のまま相当長期間経過した人に対して死亡と扱うための手続です。
失踪宣告を受けた人は、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いがされます。
死亡と確認されていないのに、死亡と扱うから強い効果があります。
行方不明になってから長期間経過している場合、死亡している可能性が高いことがあります。
法律上死亡の扱いをすることで、家族は気持ちの整理をつけることができます。
失踪宣告は、家族が気持ちの整理をつけて前に向かって進むための制度です。
失踪宣告で死亡と見なされます。
②失踪宣告は申立てが必要
相当長期間行方不明になって死亡の可能性が高い場合、家庭裁判所は失踪宣告をします。
相当長期間行方不明になって死亡の可能性が高い場合であっても、勝手に失踪宣告がされることはありません。
相当長期間行方不明であっても、家族は帰ってくると信じて待っていることがあります。
気持ちの整理をつけていないのに、死亡と扱われるのは家族にとって酷だからです。
申立てがあってから、家庭裁判所が失踪宣告をします。
失踪宣告の申立てができるのは、法律上の利害関係人のみです。
主な申立人は、次のとおりです。
(1)配偶者
(2)推定相続人
(3)受遺者
失踪宣告は、家庭裁判所が職権ですることはできません。
失踪宣告は、市区町村長や検察官が申立てをすることはできません。
失踪宣告は、家族が気持ちの整理をつけて前に向かって進むための制度だからです。
家庭裁判所が失踪宣告をするためには、利害関係人から申立てが必要です。
③死亡日は生死不明7年満了の日
普通失踪の失踪期間は、7年です。
行方不明になってから7年以上経過している場合、家庭裁判所は失踪宣告をすることができます。
家庭裁判所が失踪宣告をするためには、申立てが必要です。
家族が気持ちに整理がつかない場合、7年を大幅に超しても申立てをする気になれないでしょう。
行方不明になってから何十年も経過してから、失踪宣告の申立てをすることがあります。
失踪宣告の申立てをした日は、死亡と見なされる日とは無関係です。
何十年も経過してから失踪宣告の申立てをした場合であっても、死亡と見なされる日は行方不明になってから7年満了した日です。
失踪宣告による死亡日は、死亡と見なされる日です。
最後に生存が確認された日から、7年満了した日に死亡と見なされます。
失踪宣告の申立てをした日より大幅に前の日に死亡と見なされることがあります。
失踪宣告で死亡と見なされるのは、生死不明7年満了の日です。
④死亡届でなく失踪届で戸籍に反映
家庭裁判所が失踪宣告をした場合、失踪宣告を受けた人は死亡と見なされます。
家庭裁判所が失踪宣告をしても、市区町村役場に通知されません。
失踪宣告の申立てをした人は、市区町村役場に届出をする必要があります。
失踪宣告を受けた人について、死亡届ではなく失踪届を提出します。
失踪届が受理されると、戸籍に記載されます。
失踪宣告が戸籍に記録されることで、死亡と見なされたことを戸籍謄本で証明することができます。
死亡届でなく失踪届で、戸籍に反映します。
⑤失踪届と行方不明者届(捜索願)のちがい
家庭裁判所で失踪宣告を受けた場合、申立てをした人は市区町村役場に失踪届を提出します。
失踪届は、家庭裁判所で失踪宣告を受けたことを戸籍に記録してもらうための届出です。
失踪届を受け付けても、市区町村役場は生死不明の人を探しません。
失踪届を提出しても、警察が捜査することはありません。
生死不明の人が事件や事故などに巻き込まれているおそれが高いので探して欲しい場合、警察に行方不明者届を提出します。
行方不明者届は、以前は捜索願と呼んでいました。
生死不明の人や他の人の生命や身体に危険を及ぼすおそれが大きい場合、警察の捜査の対象になります。
3失踪宣告で相続が開始する
①相続開始日は死亡と見なされる日
家庭裁判所で失踪宣告を受けた場合、失踪宣告を受けた人は死亡と見なされます。
たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをするから、相続が開始します。
死亡と見なされる日に、相続が発生します。
失踪宣告による死亡日は、死亡と見なされる日です。
失踪宣告の申立てをした日は、死亡と見なされる日とは無関係です。
死亡と見なされる日を基準にして、相続手続をします。
②死亡と見なされる日で相続人を確認
行方不明になってから何十年も経過してから、失踪宣告の申立てをすることがあります。
失踪宣告の申立てをしてから、裁判所が失踪宣告をするまで長期間かかります。
相続手続の基準になるのが、死亡と見なされる日です。
死亡と見なされる日に、相続が発生します。
被相続人は、死亡と見なされる日に死亡したと扱われます。
死亡と見なされる日を基準にして、相続人を確認します。
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡した場合、代襲相続が発生します。
相続が発生したときに元気だった相続人が被相続人より後に死亡した場合、代襲相続が発生しません。
相続が発生したときに元気だった相続人が後に死亡した場合、数次相続が発生します。
数次相続は、相続人の地位が相続されます。
失踪宣告の前後で家族が死亡した場合、相続人の確認が重要になります。
代襲相続も数次相続も、相続が複雑になります。
だれが相続人でだれが相続人でないか、日付をよく確認しましょう。
相続人を間違えると、相続手続がすべてやり直しになります。
相続開始日は、死亡と見なされる日です。
③失踪宣告後に相続放棄ができる
莫大な借金をしたまま、音信不通になる人がいます。
いつか自分に借金が降りかかってくるのではないかと不安になることでしょう。
被相続人の生前に、相続放棄をすることはできません。
行方不明の人は、生きていると判断されます。
相続放棄ができるのは、相続人だけだからです。
行方不明なだけで生きているのだから、相続放棄を受け付けてもらえません。
失踪宣告は、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされた場合、相続が発生します。
相続放棄の申立てをする場合、被相続人の戸籍謄本を提出します。
被相続人の戸籍に失踪宣告の記載がされている必要があります。
相続放棄の申立ての期限は、原則として、相続があったことを知ってから3か月以内です。
「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。
失踪宣告後に、相続放棄ができます。
4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続が発生した後、相続手続を進めたいのに行方不明の相続人や長期間行方不明で死亡の可能性の高い相続人がいて困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
失踪宣告の申立などは、家庭裁判所に手続が必要になります。
通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。
被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。
知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。
税金の専門家なども対応できず、困っている遺族はどうしていいか分からないまま途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
相続放棄は財産調査不要
1相続放棄は家庭裁判所で手続
①相続放棄で相続人でなくなる
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄をしたら、はじめから相続人でなくなります。
プラスの財産もマイナスの財産も、相続しません。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、相続人でなくなります。
後から借金が見つかっても、相続放棄の効力が無効になりません。
②相続放棄には3か月の期限がある
相続放棄には、期限があります。
相続があったことを知ってから、3か月です。
3か月の期限が過ぎてしまったら、相続放棄はできません。
相続放棄の期限3か月を熟慮期間と言います。
熟慮期間3か月は、相続を単純承認するか相続放棄するか熟慮する期間です。
③家庭裁判所の審査ポイント
相続放棄の申立てを受付けたら、家庭裁判所で審査をします。
家庭裁判所の審査ポイントは、次のとおりです。
ポイント(1)相続人であるか
ポイント(2)相続放棄の期限3か月以内か
ポイント(3)相続人本人の真意であるか
家庭裁判所は、相続財産について審査しません。
相続財産があるか、どのような財産があるか、審査対象ではありません。
相続財産を知っているか知らないか、関心はありません。
相続財産について調査をしなくても、相続放棄をすることができます。
2相続放棄では財産調査不要
①相続財産の概略は「不明」でいい
相続放棄申述書を見ると、2ページ目に相続財産の概略欄があります。
相続財産の概要欄は、必須の記載事項ではありません。
分かる範囲で記載すれば、問題にはなりません。
相続財産について調査していないのであれば、相続財産について分からないのが通常です。
分からなければ「不明」と、書くことができます。
相続財産の概要欄があることは、財産調査が必須であることを意味しません。
相続財産の概要欄に記載するためだけのために、財産調査をする必要はありません。
家庭裁判所は、相続財産の内容を審査しないからです。
「分からない」と書いたことで、書類不備になることはありません。
被相続人にめぼしいプラスの財産がなく、圧倒的にマイナスの財産が多いのであれば、財産調査をするまでもないでしょう。
資産欄にほとんどない、負債欄に莫大にあるなどの記載で充分です。
家庭裁判所から書き直しをするように、言われることはありません。
「分からない」と書いたことで、相続放棄が認められなくなることはありません。

②相続放棄照会書の回答書の書き方
相続放棄の申立てを受付けると、家庭裁判所から相続放棄照会書が届きます。
相続放棄照会書とは、相続放棄の意思確認の書類です。
相続放棄は影響が大きい手続なので、家庭裁判所は慎重に審査します。
相続放棄照会書の内容は、家庭裁判所ごとに異なります。
家庭裁判所によっては、相続財産の概略欄が不明であることについて質問があるかもしれません。
質問には、正直に答えればいいでしょう。
財産状況がどのようであっても相続放棄を希望するから、調べていないでも差し支えありません。
③財産調査をしていないと疑われても困ることはない
(1)家庭裁判所から疑われても困らない
相続放棄をする際に、財産調査は義務付けられていません。
家庭裁判所は、財産調査を求めていません。
たとえ財産調査をしていないのではと疑われても、不利な扱いを受けることはありません。
そもそも家庭裁判所は、財産調査の内容に関心はないからです。
相続放棄の審査において、財産調査の内容は審査対象になっていません。
相続放棄で財産調査をしなくても、家庭裁判所から落ち度があると言われることはありません。
家庭裁判所から財産調査をしていないのでは疑われても、困ることはありません。
(2)債権者から疑われても困らない
相続放棄が認められたら、莫大な借金があっても返済義務はありません。
借金の存在や金額を知らなくても、返済する必要がなくなります。
たとえ財産調査をしていないのではと疑われても、借金の返済を求められることはありません。
相続放棄で財産調査をしなくても、債権者から責任を問われることはありません。
債権者から財産調査をしていないのでは疑われても、困ることはありません。
(3)他の相続人から疑われても困らない
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
子どもが相続放棄をすると、はじめから相続人でなくなります。
子ども全員が相続放棄をすると、次順位の人が相続人になります。
たとえ財産調査をしていないのではと疑われても、次順位の人が相続人になります。
相続人になる人は、法律で決められているからです。
相続放棄をすることは、相続人の権利です。
財産調査をせずに相続放棄をしても、迷惑をかけたと言われる筋合いはありません。
財産調査をしなくても、何か隠していると責められるいわれはありません。
他の相続人から財産調査をしていないのでは疑われても、困ることはありません。
④後から借金が見つかっても返済義務はない
相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄をしたら、マイナスの財産も相続しません。
相続放棄の申立てをした後に、借金が見つかることがあります。
新たにいくら借金が見つかっても、相続しません。
相続財産の概略欄に記載していない借金であっても、返済義務はありません。
相続放棄の効果は、相続放棄申述書の記載内容に左右されないからです。
相続放棄が認められた後に、債権者が借金の返済を求めてくることがあります。
相続放棄を認めても、家庭裁判所は積極的に債権者に通知する仕組みがないからです。
債権者は、相続放棄を知らないだけでしょう。
相続放棄申述受理通知書を債権者に見せると、分かってくれます。
⑤後から財産が見つかっても相続放棄の効力はなくならない
相続放棄をしたら、プラスの財産も相続しません。
新たにどのような財産が見つかっても、相続しません。
相続放棄は、相続人という立場を放棄する制度です。
相続放棄の申立てをしたときに知らなかった財産だから、相続できるといったことはありません。
相続放棄の効果は、相続放棄申述書の記載内容に左右されないからです。
たとえ財産調査をしていなくても、プラスの財産を受け取ることはできません。
新たな財産が見つかっても、相続放棄の効力はなくならないからです。
⑥関わりたくないから相続放棄
家庭裁判所は、相続放棄の審査で理由を重視しません。
相続手続に関わりたくないから、相続放棄をすることができます。
相続手続に関わりたくない場合、どのような財産状況であっても相続放棄をするでしょう。
財産調査をする意味がありません。
相続放棄をする場合、相続放棄の意志が重要です。
相続手続に関わりたくないから相続放棄をする場合、財産調査は不要です。
⑦債務超過回避のため相続放棄
相続人や他の相続人と疎遠な場合、相続人の経済状況がよく分からないでしょう。
被相続人に目立った財産がない場合、後から借金が見つかると債務超過になります。
個人間の貸し借りは、財産調査で判明しないことも少なくありません。
被相続人が連帯保証人になっていることは、特に判明しにくいものです。
相続放棄は、相続財産の全容を把握したうえで行う制度ではありません。
債務超過の危険を避けるため、予防的に相続放棄をするのは有効です。
⑧生活が安定しているから相続放棄
相続放棄の理由で最も多いのは、債務超過です。
中には、裕福で生活が安定しているから相続放棄を希望する人がいます。
裕福で生活が安定している場合、相続人の財産状況に関心はないでしょう。
財産調査をする意味がありません。
裕福で生活が安定しているから相続放棄をする場合、財産調査は不要です。
⑨相続放棄は撤回できない
撤回とは、相続放棄が受理されたときには何も問題がなかったのに、後から問題が発生したので、なかったことにすることです。
例えば、「相続財産は借金ばかりだと思っていたから相続放棄をしたのに、プラスの財産は見つかったから相続放棄はなかったことにしたい」は撤回です。
財産調査をしていなくても、相続放棄の撤回は認められません。
相続放棄の期限3か月以内であっても、撤回はできません。
3注意すべきは財産調査より単純承認
①財産を利用処分すると単純承認と見なされる
相続人は、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
いったん単純承認をすると、相続放棄ができなくなります。
相続財産を利用処分した場合、単純承認をしたと見なされます。
相続財産を利用処分する行為は、単純承認を前提とする行為だからです。
相続財産を利用処分した後で、相続放棄をすることはできません。
詳しい事情が分からないまま、家庭裁判所が相続放棄を認める決定をしてしまうことがあります。
家庭裁判所の決定は、絶対ではありません。
後から裁判などで、相続放棄が無効になります。
②相続放棄検討中に避けるべき具体例
危険(1)不動産の売却や解体
不動産の売却や解体は、相続財産を利用処分する行為です。
不動産の大規模修繕も、利用処分する行為に含まれます。
危険(2)預貯金の引出し
預貯金を引出して自分のために使う行為は、相続財産を利用処分する行為です。
後から返しても利用処分した時点で、単純承認と見なされます。
金額の多い少ないではありません。
危険(3)借金の支払猶予を求める
被相続人が借金を抱えて死亡した場合、借金は相続財産です。
債権者は、相続人に借金の返済を求めることができます。
不意に返済を求められると、今は払えないから待って欲しいなどと言ってしまうことがあります。
今は払えないから待って欲しいと交渉することは、相続人であることを認めたと言えます。
誠実に対応しようと考えた行動であっても、動機は考慮されません。
危険(4)賃貸借契約の解除
被相続人が賃貸マンションなどで暮らしていることがあります。
賃貸マンションのお部屋を借りる権利は、相続財産です。
マンションの賃貸借契約を解除する行為は、相続財産を利用処分する行為です。
マンションの賃貸借契約を解除すると、単純承認と見なされます。
迷惑をかけないようと考えた行動であっても、動機は考慮されません。
4相続放棄を司法書士に依頼するメリット
相続放棄はプラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。
相続人らとの話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。
家庭裁判所で認められないとマイナスの財産を引き継がなくて済むというメリットは受けられないのです。
相続放棄は、その相続でチャンスは実質的には1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできます。
高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知しています。
認めてもらえやすい書類を作成することができます。
3か月の期間内に手続するのは、想像するよりハードルが高いものです。
相続放棄を考えている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談しましょう。

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