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古い抵当権抹消手続で解除証書がない

2026-04-30

オリーブの木司法書士事務所にご依頼をいただきましてありがとうございました

1 オリーブの木司法書士事務所にご依頼いただく前に、どのようなことでお困りでしたか。

相続手続でどうしたらいいか、まったくわからなかったため。

2 たくさんの事務所がある中から、オリーブの木司法書士事務所にご依頼いただきまして、ありがとうございました。

オリーブの木司法書士事務所を知ったきっかけをお聞かせください。

相談会

3 オリーブの木司法書士事務所に相談をしてから依頼をするまで時間はかかりましたか。

また時間がかかったとしたらどんな理由がありましたか。

何度かお話させていただいて、すぐに依頼することに決めました。

4 オリーブの木司法書士事務所に依頼するときに、重視したことをお聞かせください。

安心感 相談がしやすかったです!

5 実際にオリーブの木司法書士事務所にご依頼いただいたご感想をお聞かせください。

メール相談を何度もしてしまいましたが、迅速で丁寧なご対応で大変心強かったです。

相続相談で、抵当権の問題が発覚し、自分では気づけないことだったので

とても助かりました!

6 このアンケートをオリーブの木司法書士事務所のホームページやパンフレット等に掲載してよろしいでしょうか。

イニシャルを掲載してよい

イニシャル C.K

オリーブの木司法書士事務所からコメント

オリーブの木司法書士事務所にご依頼をいただきましてありがとうございました。

C.Kさまから、相続手続をご依頼いただきました。

相続登記をするにあたって、司法書士が登記簿を確認したところ、古い抵当権が複数見つかりました。

抵当権とは、借金が返せなかったときに備えて担保に取る権利です。

抵当権が残っていると、将来、売却などの処分をするときに大きな支障になります。

C.Kさまによると、完済したはずなのに一部解除証書が見つからないとのことでした。

抵当権を抹消しないまま先延ばしをすると、解除証書を紛失することがあります。

さらに、抵当権者である金融機関がなくなっていました。

司法書士が調査をして、引き継いだ金融機関から解除証書の再発行を受けることができました。

相続登記を終えてから、長期間かかりましたが、抵当権をすべて抹消することができました。

今回、ご依頼をいただきましてありがとうございました。

不在者財産管理人選任の申立人は利害関係人

2026-04-29

1不在者財産管理人は行方不明者が生きている前提

①相続人に行方不明者がいると相続手続が進まない

相続人になる人は、法律で決められています。

相続人に行方不明者がいると、相続手続が進まなくなります。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定する必要があるからです。

行方不明の相続人を除外して、遺産分割協議を成立させることはできません。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方を決めるため相続人全員でする話し合いです。

遺産分割協議ができないから、相続手続を進められなくなります。

②行方不明者の財産は家族が処分できない

行方不明者の財産は、家族が日常的に管理しているでしょう。

行方不明者の財産を家族が管理しているから、生活上は特に支障がないかもしれません。

生活は維持できているから、法的手続の必要を感じにくいでしょう。

生活の現状を維持する限り、家族が困ることはありません。

財産を処分するときになって、行方不明者本人による手続が必要になります。

家族による手続ができないから、初めて困ることになります。

③不在者財産管理人制度は生きている扱いが続く

不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を管理する人です。

不在者財産管理人制度を利用しても、行方不明者は生きている扱いのままです。

死亡扱いにしなくて済むから、家族の心理的抵抗が少なく済みます。

④不在者財産管理人は不利益な財産管理はできない

不在者財産管理人は、行方不明者のために財産管理をする人です。

行方不明者のためにとは、行方不明者に不利益な財産管理ができないという意味です。

不在者財産管理人は、家族の希望通りに財産を動かすことができません。

不在者財産管理人には、善管注意義務があるからです。

たとえ家族が望んでも、行方不明者に不利益な財産管理は許されません。

たとえ家族が不在者財産管理人に選任されても、不利益な財産管理はできません。

不在者財産管理人は、公的な立場だからです。

不在者財産管理人は、適切な財産管理を行っているか家庭裁判所の監督を受けます。

2不在者財産管理人選任の申立人は利害関係人

①申立人は法律上の利害関係が必要

(1)公的な権力介入を限定するため

不在者財産管理人が選任されると、行方不明者の財産は不在者財産管理人が管理します。

財産は、本来、本人のみが管理できるはずです。

本人のみが管理できるはずなのに、公的な権力が介入していると言えます。

無関係な第三者が行方不明者の財産管理に介入させないため、申立人は限定されています。

(2)権利濫用を防止するため

仮に無関係な第三者に申立てを許すと、行方不明者の財産を狙った不当な申立てを防ぐことができません。

近隣トラブルなどから嫌がらせ目的の申立てがされるおそれがあります。

権利濫用を防止するため、申立人は限定されています。

②遺産分割協議のために他の相続人が申立て

(1)他の相続人は法律上の利害関係がある

相続人に行方不明者がいると、遺産分割協議を成立させることができなくなります。

遺産分割協議を成立させるため、他の相続人は不在者財産管理人選任の申立てをすることができます。

不在者財産管理人がいないと、自分の相続分を確定できないからです。

他の相続人は、法律上の利害関係があると言えます。

(2)法律上の利害関係を示す書類

・共同相続人のひとりであることが分る戸籍謄本

・相続財産の内容が分かる登記簿謄本、預金通帳

(3)不在者財産管理人は法定相続分を確保

不在者財産管理人が選任されたら、行方不明者の代わりに不在者財産管理人が遺産分割協議に参加します。

不在者財産管理人と他の相続人全員が合意したら、遺産分割協議は成立します。

不在者財産管理人は、行方不明者のために財産管理をする人です。

不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。

不在者財産管理人は、行方不明者の法定相続分を確保しない遺産分割協議に合意しません。

不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理をすることはできないからです。

行方不明者の法定相続分を確保しない遺産分割協議は、行方不明者に不利益な行為です。

たとえ相続税を節税できる遺産分割協議でも、法定相続分を確保しない遺産分割協議は不利益な財産管理です。

行方不明者に不利益な遺産分割協議は、許されません。

(4)遺産分割協議に権限外行為の許可

不在者財産管理人は、財産管理をする権限が与えられています。

財産管理の範囲を超して、財産処分をする権限はありません。

遺産分割協議は、管理行為ではなく財産処分行為です。

与えられた権限を超す行為だから、あらためて家庭裁判所に許可を受けます。

行方不明者に不利益な財産処分に対して、家庭裁判所は許可しません。

行方不明者の法定相続分を確保しない遺産分割協議に対して、家庭裁判所は許可しません。

たとえ家族が望んでも、行方不明者に不利益な財産処分は許されません。

不在者財産管理人制度は、家族の希望をかなえる制度ではないからです。

③不動産売却で家族が申立て

(1)推定相続人には法律上の利害関係がある

行方不明者の推定相続人は、法律上の利害関係があると考えられます。

推定相続人とは、将来行方不明者が死亡したときに相続人になる予定の人です。

推定相続人によって、行方不明者の財産は将来相続する予定の財産です。

行方不明者の財産が減少すると、将来相続する予定の財産が減少すると言えます。

推定相続人は、法律上の利害関係があると言えます。

(2)法律上の利害関係を示す書類

・推定相続人のひとりであることが分る戸籍謄本

・行方不明者の財産内容が分かる登記簿謄本、預金通帳

(3)後順位相続人は法律上の利害関係がない

行方不明者に子どもがいる場合、子どもは推定相続人です。

子どもが相続人になるのに、兄弟姉妹は相続人になりません。

兄弟姉妹は家族であっても、現実的に相続人にはならないでしょう。

後順位相続人は、法律上の利害関係が認められません。

(4)必要性が認められたときだけ売却できる

家族が不動産を売却したいと考えても、必要もなく不動産を売却することはできません。

不動産を維持できるなら、管理継続が原則です。

不在者財産管理人の管理方針は行方不明者の財産を減らさないようにすることです。

積極的に財産を増やすことは、求められていません。

不在者財産管理人は、不動産で投機をすることはできません。

たとえ不動産が高騰していても、恣意的な売却は許されません。

必要があると認められる典型的なケースは、次のとおりです。

・固定資産税の負担ができない

・修繕費を払えない

・住宅ローン債務を滞納している

・老朽化で倒壊のリスクが大きい

家庭裁判所は、売却の必要性が認めたときだけ売却の許可をします。

(5)不利益にならないときだけ売却ができる

家族が不動産を売却したいと考えても、自由に売却できるわけではありません。

適正価格でない売却は、行方不明者に損害を与えることになります。

不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理をすることはできません。

適正価格による売却であることを家庭裁判所に説明する必要があります。

近隣の類似物件における売買事例などは、説得材料になるでしょう。

家庭裁判所は、行方不明者に不利益にならないと認めたときだけ売却の許可をします。

(6)売却代金は家族が使えない

行方不明者の不動産を売却したら、売却代金を受け取ります。

売却代金は、行方不明者の財産です。

不在者財産管理人は、売却代金は家族に渡されません。

家族は、売却代金を自由に使うことはできません。

不在者財産管理人は、行方不明者の財産を管理する人だからです。

(7)不在者財産管理人の任務は継続

不動産の売却後も、不在者財産管理人の任務は継続します。

不動産の売却のために不在者財産管理人選任の申立てをしても、任務は終了しません。

不動産の売却は、選任のきっかけに過ぎないからです。

行方不明者が帰ってくるか行方不明者の死亡が確定するまで、任務は継続します。

不在者財産管理人の任務は、行方不明者の財産を管理することだからです。

不在者財産管理人の任務が続くから、不在者財産管理人に報酬がかかり続けます。

④共有物の処分のため他の共有者が申立て

(1)共有物の処分は共有者全員の同意が必要

一部の共有者が行方不明になると、共有物を処分することができなくなります。

共有物の処分には、共有者全員の合意が必要だからです。

たとえ行方不明者の共有持分がわずかであっても、共有物の処分はできません。

共有物の処分とは、売却や取壊しです。

他の共有者は、法律上の利害関係があると言えます。

(2)法律上の利害関係を示す書類

・行方不明者が共有者であることが分かる登記簿謄本

(3)不在者財産管理人と管理方針を協議できる

共有物の使用方針や管理委託先の選定は、不在者財産管理人の権限で協議することができます。

(4)共有物全体の売却に家庭裁判所の許可

行方不明者の共有持分を売却するためには、家庭裁判所の許可が必要です。

他の共有者全員と協力のうえ、家庭裁判所の許可を得て不動産全体を売却することができます。

⑤債権債務の実現のため債権者と債務者

(1)債権回収のために申立てができる

行方不明者が財産を残したまま、返済を滞らせていることがあります。

債権者は債権の実現のため、不在者財産管理人選任の申立てをすることができます。

行方不明者の財産が減少すると、債権回収が困難になるからです。

行方不明者の債権者は、法律上の利害関係があると言えます。

(2)債務から解放されるため申立てができる

返済を受けないまま行方不明になり、債務者が返済できないことがあります。

債務者は正当な弁済をすることで、債務から解放されることができます。

行方不明者の債務者は、法律上の利害関係があると言えます。

(3)法律上の利害関係を示す書類

・金銭消費貸借契約書など債権債務関係が分かる書類

(4)家族以外が申立てができる

不在者財産管理人は、行方不明者の利益のために財産管理をします。

家族が日常的に行方不明者の財産管理をしていても、法律上の権限はありません。

債権者や債務者などは、不在者財産管理人選任の申立てをすることができます。

家族で事実上の財産管理をしているからなどと、選任を拒否することはできません。

不在者財産管理人が選任されると、家族が財産管理を続けることはできなくなります。

3不在者財産管理人を選任しても失踪宣告

①失踪宣告で死亡扱いがされる

相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。

条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

②不在者財産管理人は失踪宣告の代替手段ではない

失踪宣告をしない場合、不在者財産管理人制度を利用することが考えられます。

不在者財産管理人制度を利用すると、行方不明者は生きている扱いのままです。

失踪宣告を利用すると、行方不明者は死亡扱いです。

制度の目的が全く異なります。

不在者財産管理人制度は、失踪宣告の代替手段ではありません。

不在者財産管理人と失踪宣告は、比較すべき選択肢ですらありません。

不在者財産管理人制度を失踪宣告の代替手段にしようとすると、デメリットが際立ちます。

家族の期待が大きく裏切られるからです。

③二度手間になる現実

不在者財産管理人は、一見して便利な制度です。

あくまで、一時しのぎの制度です。

不在者財産管理人を選任してもらっても、死亡扱いをすることができないからです。

不在者財産管理人制度は、当面の財産管理をする制度です。

さまざまな家族の事情から、やがて積み重なるデメリットを受け入れられなくなるでしょう。

最終的には、失踪宣告をすることになります。

結局のところ二度手間になる現実を知ったうえで、判断することが重要です。

不在者財産管理人と失踪宣告のどちらを選択するのか、家族の事情によって異なります。

4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

数次相続があったときの相続登記

2026-04-29

1数次相続は相続手続中に相続人が死亡

①相続人が死亡すると相続手続が複雑になる

相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

相続人全員による合意がまとまる前に、相続人が死亡して新たな相続が発生することがあります。

数次相続とは、相続手続中に相続人が死亡して新たな相続が発生することです。

複数の相続があると、相続手続が複雑になります。

②代襲相続は相続人になるはずの人が先に死亡

数次相続と代襲相続は、どちらも相続が複雑になる例です。

数次相続は、相続が発生したときに元気だった相続人が死亡することです。

代襲相続は、相続が発生する前に相続人になるはずだった人が先に死亡することです。

数次相続は、相続が発生した「後」に、相続人が死亡したケースです。

代襲相続は、相続が発生する「前」に、相続人になるはずだった人が死亡したケースです。

数次相続では、死亡した相続人の相続人が最初の相続の遺産分割協議に参加します。

代襲相続では、死亡した相続人の直系卑属が最初の相続の遺産分割協議に参加します。

数次相続と代襲相続では、遺産分割協議に参加する人が異なります。

遺産分割協議に参加すべき人が参加していない場合、相続財産の分け方の合意は無効になります。

遺産分割協議に参加すべきでない人が参加している場合、相続財産の分け方の合意は無効になります。

遺産分割協議に参加すべき人を間違えると、遺産分割協議は無効になります。

遺産分割協議に参加すべき人は、慎重に判断する必要があります。

③必要な戸籍謄本が増加する

(1)最初の相続と死亡した相続人の相続がある

数次相続が発生した場合、複数の相続が発生しているはずです。

最初の相続の相続人と死亡した相続人の相続人を証明する必要があります。

複数の相続があるから、戸籍謄本収集が難しくなります。

(2)広域交付で取得できない戸籍謄本が多くなる

戸籍謄本の広域交付とは、本籍地以外の市区町村役場以外で戸籍謄本を取得できる制度です。

近隣の市区町村役場で戸籍謄本を取得できるので、とても便利です。

戸籍謄本の広域交付の対象は、次の人の戸籍謄本です。

・本人

・配偶者

・直系血族

広域交付の対象外の戸籍謄本は、原則どおり本籍地の市区町村役場に請求します。

数次相続が発生した場合、対象外の戸籍謄本が多くなります。

本籍地の市区町村役場に請求すると、手間と時間がかかります。

④数次相続が発生する典型的ケース

ケース(1)相続人が非常に高齢

被相続人が非常に高齢であった場合、相続人も高齢です。

相続人が高齢であると、数次相続が発生しやすくなります。

ケース(2)遺産分割協議が長期化

遺産分割協議は、相続人全員の合意で成立します。

相続人全員の合意がまとまらないと、いつまでたっても遺産分割協議が成立しません。

遺産分割協議が長期化すると、数次相続が発生しやすくなります。

ケース(3)相続登記を放置

相続登記とは、不動産の名義変更です。

相続登記は、相続手続の中でも難しい手続です。

すぐに売却するなどの事情がなければ、先延ばししがちです。

相続登記を放置すると、数次相続が発生しやすくなります。

2数次相続で遺産分割協議が難しくなる

①遺産分割協議に参加する権利義務が相続される

遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要です。

遺産分割協議中に相続人が死亡しても、他の相続人だけで遺産分割協議を成立させることはできません。

遺産分割協議に参加する権利と義務は、死亡した相続人の相続人に相続されます。

死亡した相続人の相続人が遺産分割協議に参加します。

②死亡した相続人の相続人を除外できない

死亡した相続人の相続人を除外して合意しても、無効の合意です。

遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要だからです。

③数次相続で遺産分割協議が難しくなる理由

理由(1)遺産分割協議に参加する人が増える

数次相続があると、死亡した相続人の相続人が遺産分割協議に参加します。

単純に、遺産分割協議に参加する人が増えます。

遺産分割協議に参加する人が増えると、話し合いがまとまりにくくなります。

理由(2)死亡した相続人の相続人は関係が薄い

死亡した相続人の相続人は、関係が薄い人であることが多いでしょう。

ときには面識がない相続人が遺産分割協議に参加します。

関係が薄い相続人は、感情的な共有がありません。

関係が薄い相続人がいると、話し合いがまとまりにくくなります。

理由(3)利害関係が一致しない

数次相続では、複数の相続が発生しています。

本来、最初の相続と次の相続は別の相続です。

実際には、介護負担や生前の経済的援助が絡みあっています。

遺産分割協議に参加する人の利害関係が一致しないと、話し合いがまとまりにくくなります。

④遺産分割協議成立後に相続人が死亡しても有効のまま

相続財産の分け方について相続人全員の話し合いがまとまったら、遺産分割協議は成立します。

遺産分割協議は成立後に相続人が死亡しても、無効になりません。

成立した遺産分割協議は、有効のままです。

遺産分割協議は成立後に相続人が死亡しても、遺産分割協議をやり直す必要はありません。

遺産分割協議書を作成する前に死亡しても、成立した遺産分割協議は有効のままです。

遺産分割協議書は、合意内容の証明書に過ぎないからです。

遺産分割協議書作成前に相続人が死亡した場合、死亡した相続人の相続人が遺産分割協議書に記名押印します。

死亡した相続人の相続人は、死亡した相続人が合意した内容を証明します。

3数次相続があったときの相続登記

①被相続人ごとに相続登記をするのが原則

相続登記は、相続が発生するごとに申請するのが原則です。

2回相続が発生しているのであれば2回相続登記をします。

3回相続が発生しているのであれば3回相続登記をします。

被相続人ごとに、相続登記をするのが原則です。

②相続関係説明図はまとめて作成できる

相続登記を申請する場合、相続関係説明図を添付します。

相続関係説明図とは、被相続人から見てどのような続柄の人が相続人であるのか家系図状に整理した書類です。

相続関係説明図は、単に説明のための書類です。

相続関係説明図は、分かりやすく自由に書くことができます。

複数の相続が発生している場合、まとめて1通の相続関係説明図に取りまとめることができます。

複数の相続をまとめることができるから、相続関係を一覧することができます。

相続関係説明図は、複数の相続をまとめて作成できます。

③条件を満たせばまとめて相続登記ができる

条件を満たせば、まとめて相続登記をすることができます。

まとめて相続登記をする条件は、次のとおりです。

・「登記の目的」が同一であること

・「登記原因」が同一であること

・「申請人」が同一であること

上記の条件を満たさない場合、まとめて相続登記をすることはできません。

④死亡した相続人名義で相続登記ができる

相続人全員による合意がまとまったら、遺産分割協議は成立し終了します。

遺産分割協議成立後に相続人が死亡しても、遺産分割協議は無効になりません。

成立した遺産分割協議に基づいて、相続登記をすることができます。

不動産を取得する相続人が死亡しても、遺産分割協議は無効になりません。

不動産を取得する相続人が死亡しても、相続登記をすることができます。

登記申請をするときにはすでに死亡していたとしても、生前に相続していたからです。

生前に相続したことを公示するため、死亡した人名義で相続登記をすることができます。

死亡した相続人は、生前に不動産を取得したからです。

⑤最終の相続人にまとめて相続登記ができる例外

数次相続があったときの相続登記は、被相続人の数だけ相続登記をするのが原則です。

複数の相続が発生した場合であっても、まとめて相続登記ができる例外があります。

中間の相続人が一人だけのケースでは、まとめて最終の相続人にすることができます。

相続は、戸籍を調べれば相続関係が判明します。

権利変動の途中の事実を省略してまとめて登記をしても、問題が少ないためと考えられています。

⑥相続人が1人になると中間の相続は法定相続

遺産分割協議中に相続人が死亡すると、死亡した相続人の相続人が遺産分割協議に参加します。

死亡した相続人の相続人が他の相続人である場合、相続人が1人になることがあります。

遺産分割協議中に相続人が1人になると、遺産分割協議ができなくなります。

遺産分割協議は、話し合いだからです。

遺産分割協議未了のまま相続人が1人になると、中間の相続は法定相続です。

最終の相続人にまとめて相続登記ができる例外は、適用できません。

⑦遺産分割協議は口頭で成立する

相続財産の分け方について相続人全員の合意がまとまれば、遺産分割協議は成立します。

遺産分割協議は、相続に全員による合意内容の証明書に過ぎません。

遺産分割協議は、口頭の合意で成立します。

遺産分割協議成立後に相続人が1人になった場合、相続人は遺産分割協議の内容を証明することができます。

中間の相続人が一人だけのケースでは、まとめて最終の相続人にすることができます。

⑧相続人が死亡しても相続登記義務化

令和6年(2024年)4月1日から、相続登記をする義務が課されました。

相続登記の期限は、3年です。

相続人が死亡しても、相続登記の義務を履行する必要があります。

相続登記の期限までに相続登記の義務を履行しないと、ペナルティーの対象になります。

⑨相続人申告登記でペナルティー回避

相続人申告登記は、登記官に対して相続人であることを申告する制度です。

相続人申告登記をした場合、登記義務を履行したとみなされます。

遺産分割協議が長引く場合、数年単位の時間がかかります。

相続人申告登記をすると、ペナルティー10万円を回避することができます。

⑩相続人申告登記をしても相続登記

相続人申告登記は、ペナルティー10万円を回避する効果があるだけです。

相続人申告登記をしても、相続登記が必要です。

相続人申告登記をしても、名義変更の効果はありません。

4相続登記を司法書士に依頼するメリット

相続が発生すると、相続人はたくさんの相続手続に追われて悲しむ暇もありません。

ほとんどの方は相続を何度も経験するものではないから、手続に不慣れで聞き慣れない法律用語でへとへとになります。

一般的にいって、相続登記は、その中でも難しい手間のかかる手続です。

不動産は重要な財産であることが多いので、一般の方からすると些細なことと思えるようなことでやり直しになります。

簡単そうに見えても、思わぬ落とし穴があることもあります。

数次相続が発生している場合、難易度は高くなります。

インターネットなどの情報では、どうしたらいいか分からないことも多いでしょう。

司法書士はこのような方をサポートしております。

相続登記を自分でやってみたけど、挫折した方の相談も受け付けております。

相続登記をスムーズに完了させたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

法定相続情報一覧図のメリットで手続を楽にする

2026-04-27

1法定相続情報一覧図は公的書類

①法定相続情報一覧図は高い信頼がある

法定相続情報一覧図とは、被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのかを取りまとめた書類です。

必要な戸籍謄本と法定相続情報一覧図案を法務局に提出して、点検してもらうことができます。

内容に問題がなければ、地模様や透かしの入った紙に印刷されて、登記官の認証文が入ります。

法定相続情報一覧図は、公的証明書です。

法定相続情報一覧図は、登記官が確認した信頼性が高い証明書です。

②法定相続情報一覧図は複数枚発行してもらえる

たくさんの戸籍謄本と法定相続情報一覧図案を法務局に提出して点検してもらうことを法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と言います。

法定相続情報一覧図の申出をするときに、必要枚数を申し出ることができます。

相続手続先の数だけ、法定相続情報一覧図を発行してもらうことができます。

法定相続情報一覧図は、複数枚発行してもらうことができます。

③戸籍謄本の不足で相続手続が止まる

相続手続では、たくさんの戸籍謄本等を準備します。

相続手続先に対しては、相続人を客観的に証明する必要があるからです。

必要な戸籍謄本が不足すると、相続手続が進まなくなります。

④法定相続情報一覧図は相続手続の選択肢

相続手続は、工夫次第で楽にできます。

法定相続情報一覧図は、相続手続の必須の書類ではありません。

法定相続情報一覧図を利用するか、自分で選択することができます。

法定相続情報一覧図は、自分で選択する選択肢のひとつです。

2法定相続情報一覧図と相続登記を最初に同時申請で楽にする

①相続登記と法定相続情報一覧図は不動産の所在地の法務局に申請できる

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記には、管轄があります。

相続登記の申請先は、不動産の所在地を管轄する法務局です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、不動産の所在地を管轄する法務局に提出することができます。

法定相続情報一覧図と相続登記を同時に申請することができます。

②相続登記の必要書類は法定相続情報一覧図の必要書類と重なる

相続登記では、たくさんの必要書類を準備します。

相続登記の必要書類は、法定相続情報一覧図の必要書類とほとんど重なります。

相続登記で必要な書類を使って、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。

法定相続情報一覧図と相続登記をまとめて申請することができます。

③相続登記と法定相続情報一覧図は司法書士に依頼できる

相続登記は、法務局が慎重に審査する手続です。

法定相続情報一覧図は、公的書類にふさわしい厳格な書き方ルールが決められています。

相続登記と法定相続情報一覧図は、司法書士などの専門家にまとめて依頼することができます。

④最初に同時申請で相続手続を楽にする

相続登記と法定相続情報一覧図の保管および交付の申出は、同時申請をすることができます。

最初に同時申請を選択すると、相続手続をスムーズに進めることができます。

相続登記では、司法書士が必要書類を確認し申請します。

法務局は、非常に慎重に審査します。

司法書士が確認し法務局が審査した戸籍謄本や書類に、誤りがあることはほとんどありません。

司法書士が確認し法務局が審査した書類を使って、相続手続をすることができます。

各相続手続先の独自書類の書き誤りなどであれば、知識がなくても対応できるでしょう。

最初に相続登記と法定相続情報一覧図の同時申請で、相続手続を楽にすることができます。

⑤法定相続情報一覧図のみ先行は二度手間になる

法定相続情報一覧図だけ先行すると、相続登記は別途必要です。

あらためて相続登記を申請する手間がかかり、あらためて法務局の審査の時間がかかります。

最初に同時申請を選択すると、二度手間のストレスを減らすことができます。

3法定相続情報一覧図のメリットで手続を楽にする

メリット①戸籍謄本の紛失リスクや汚損リスクがなくなる

相続手続をする場合、たくさんの戸籍謄本が必要になります。

家族以外の第三者には、相続関係を客観的に説明する必要があるからです。

相続手続先ごとに、たくさんの戸籍謄本を提出します。

戸籍謄本を持ち歩くことは、紛失リスクや汚損リスクにさらすことと言えます。

法定相続情報一覧図を利用すると、紛失リスクや汚損リスクを避けることができます。

大切な戸籍謄本は自宅で安全に保管する選択ができるから、心理的負担が軽くなります。

自分で紛失リスクや汚損リスクを回避できるから、相続手続が楽になります。

メリット②複数発行してもらえる

(1)同時進行で相続手続ができる

法定相続情報一覧図は、複数枚発行してもらうことができます。

複数の相続手続先に対して、同時進行で相続手続を進めるか決めることができます。

相続手続で使った戸籍謄本は、ほとんどの相続手続先で原本還付してもらうことができます。

原本還付されるタイミングは、相続手続が完了した後です。

その相続手続先の手続が完了するまで、次の相続手続先で手続を進めることができません。

同時進行で手続ができないから、必然的に相続手続に長期間かかります。

法定相続情報一覧図があると、相続手続のスピードをコントロールできます。

相続手続を自分で進めている実感が持てるから、相続手続が楽になります。

(2)家族で協力して相続手続ができる

複数枚発行してもらうことができるから、相続手続を家族で協力しあうことができます。

複数の相続手続先に対して、家族が手分けして相続手続を進めることができます。

法定相続情報一覧図があれば、自分で家族の協力体制を築くことができます。

一部の相続人に相続手続の負担が集中しないから、円満な家族関係を維持しやすくなります。

家族の協力体制を築くことができるから、相続手続が楽になります。

(3)原本還付を気にしなくていい

相続手続で使う戸籍謄本の原本還付の方法や時期は、相続手続先ごとに異なります。

戸籍謄本が還付されないと、次の手続に進めることができません。

適切な原本還付手続をしないまま相続手続が終了すると、依頼しても還付してもらえないおそれがあります。

原本還付されなければ、再度時間と手間をかけて戸籍謄本を取得する必要があります。

法定相続情報一覧図があれば、原本還付の方法や時期を気にする必要がありません。

法定相続情報一覧図の申出時に、必要枚数を発行してもらうことができるからです。

法定相続情報一覧図を利用して、原本還付を気にしなくていいという選択ができます。

自分で原本還付のリスクを減らせるから、相続手続が楽になります。

メリット③相続関係を公的に可視化する

(1)相続人間の認識を揃えやすい

法定相続情報一覧図は、相続関係を家系図状に示した公的書類です。

法定相続情報一覧図を見ると、相続関係が一目で分かります。

相続人が多いと、相続人間で認識ができていないことがあります。

代襲相続や数次相続があると、相続人間の認識が混乱することは少なくありません。

法定相続情報一覧図の申出は、申出人が相続関係を把握したうえで申請します。

申出人は理解していても、他の相続人は理解していないことがあります。

相続人全員が相続関係を正しく理解していないと、相続手続が進まなくなります。

法定相続情報一覧図は公的書類だから、高い信頼性があります。

法定相続情報一覧図があれば、自分で説明の負担を減らすことができます。

法定相続情報一覧図を示して説明すると、相続人間の前提を揃えやすくなるからです。

相続人間の前提を揃えやすいから、相続手続が楽になります。

(2)相続手続先への説明が効率化

法定相続情報一覧図は相続手続の必須書類ではなく、効率化ツールです。

相続手続先には、たくさんの戸籍謄本を提出するのが一般的です。

たくさんの戸籍謄本を提出すると、相続手続先は戸籍謄本を読解する必要があります。

戸籍謄本を読解することは、手間と時間がかかる事務です。

提出する側にとっても受ける側にとっても、読み誤りなどがあるでしょう。

戸籍謄本の不足があると、説明にも手間と時間がかかります。

法定相続情報一覧図があれば、自分で説明の負担を減らすことができます。

法定相続情報一覧図は法務局が確認しているから、戸籍謄本の不足はあり得ません。

相続手続先への説明が効率化できるから、相続手続が楽になります。

(3)専門家に依頼するときの説明が効率化

相続が難しい場合、司法書士などの専門家に依頼することができます。

専門家に依頼する場合、相続関係を説明する必要があります。

法定相続情報一覧図があれば、自分で説明の負担を減らすことができます。

専門家とのやり取りがスムーズになります。

専門家に依頼するときの説明が効率化できるから、相続手続が楽になります。

4法定相続情報一覧図利用がおすすめの人と効果がうすい人

①法定相続情報一覧図利用がおすすめの人

(1)時間効率を重視する人

法定相続情報一覧図は、相続手続先の数だけ発行してもらうことができます。

複数の相続手続先に対して、同時に相続手続を進めることができます。

戸籍謄本の原本還付を待つ必要がなくなるから、相続手続をスピーディーに進めることができます。

相続手続を複数並行できるから、時間効率を重視する人におすすめです。

(2)相続手続先が多い人

相続手続では、相続手続先ごとに同じ説明をして同じ書類を提出します。

被相続人がたくさんの金融機関に口座を持っていた場合、各金融機関に同じ説明をする必要があります。

法定相続情報一覧図を利用すると、相続関係が一目で分かります。

法定相続情報一覧図を示して説明すると、簡単な説明で分かってもらえます。

同じ説明を何度もするから、法定相続情報一覧図の効果が蓄積します。

法定相続情報一覧図の効果が蓄積するから、相続手続先が多い人におすすめです。

(3)相続関係が複雑な人や相続人が多い人

口頭で相続関係を説明するのは、簡単ではありません。

・代襲相続や数次相続が発生している

・離婚・再婚歴がある

・相続人が多い

上記の事情がある場合、相続関係を説明するだけで苦労します。

法定相続情報一覧図を利用すると、相続関係が一目で分かります。

法定相続情報一覧図は公的書類だから、信用があります。

法定相続情報一覧図を示して説明すると、相続関係の誤解を減らすことができます。

法定相続情報一覧図は一目で分かるから、相続関係が複雑な人や相続人が多い人におすすめです。

(4)書類管理が苦手な人

相続手続では、たくさんの戸籍謄本を準備します。

相続手続で持ち歩くと、戸籍謄本を紛失するリスクがあります。

法定相続情報一覧図を利用すると、戸籍謄本は安全に保管しておくことができます。

相続手続では、法定相続情報一覧図1枚を提出するだけです。

管理対象が少なくなるから、心理的負担が大きく軽減されます。

心理的負担が大きく軽減されるから、書類管理が苦手な人におすすめです。

(5)相続手続を自分でやる人

専門家に依頼せず、相続手続を自分でやる人は書類の準備を自分でやる必要があります。

専門家に依頼せず、相続手続を自分でやる人は相続手続先の対応を自分でやる必要があります。

戸籍謄本の読解は、手間と時間がかかる事務です。

戸籍謄本の読解に熟練していても、読み間違えることはあるでしょう。

相続手続先から補正を求められると、大きなストレスになります。

法定相続情報一覧図を利用すると、自信を持って説明することができます。

法定相続情報一覧図は、法務局が確認した公的書類だからです。

自信を持って相続手続ができるから、相続手続を自分でやる人におすすめです。

②法定相続情報一覧図を利用しても効果がうすい人

(1)相続手続先が1か所だけの人

法務局は、提出された戸籍謄本と法定相続情報一覧図案を点検して印刷するだけです。

法定相続情報一覧図は、公的書類にふさわしい厳格な書き方ルールがあります。

相続手続先が1か所だけの人にとって、法定相続情報一覧図案を作成する手間が重いと言えるでしょう。

相続手続先が1か所だけの人は、法定相続情報一覧図を利用しても効果がうすいと言えます。

(2)相続手続を専門家に一任している人

相続手続の大部分は、司法書士などの専門家に一任できます。

専門家に一任していると、本人の負担軽減の効果はうすいと言えます。

5法定相続情報一覧図の作成を司法書士に依頼するメリット

法定相続情報一覧図は、書き方が厳格に決まっています。

後に登記官が認証文を付して、交付されるからです。

法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。

相続関係説明図は、登記官が点検をするものではありません。

単なる事情説明の書類に過ぎませんから、比較的自由に書くことができます。

これらの違いを理解して、ポイントを押さえて書くことが重要です。

相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。

相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。

仕事や家事で忙しい方はこのような手続はすべてお任せいただけます。

すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続放棄ができなくなる行為と問題ない行為

2026-04-24

1単純承認で相続放棄は無効になる

①相続放棄は家庭裁判所の手続

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄を希望する申立てをします。

相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

②相続財産を利用処分すると単純承認

相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

相続人でなくなるから、相続財産を利用処分することはできません。

相続財産を利用処分したら、単純承認をしたと見なされます。

単純承認をしたら、相続放棄はできません。

相続財産を利用処分する行為は、単純承認を前提とする行為だからです。

相続財産を利用処分したか、客観的に判断します。

相続財産を利用処分する意図はなかったなどは、理由になりません。

家庭裁判所が相続放棄申述受理通知書を発行しても、相続放棄は無効です。

相続財産を利用処分したら、債権者は相続放棄の無効を主張して裁判を起こすことができます。

③相続放棄は各相続人が自分で判断する

相続が発生したら、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

相続を単純承認するか相続放棄をするか、各相続人が自分の意思で判断することができます。

財産を処分するか、他の相続人に強制されることはありません。

他の相続人や親族に言われて財産処分をしても、単純承認と判断されます。

客観的に単純承認を見なされる行為をしたら、取り返しが尽きません。

・焦っていた

・財産が分からなかった

・親族に言われた

どれも、理由になりません。

2相続放棄ができなくなる行為と問題ない行為

①処分行為の判断基準

処分とは、財産の現状、価値、帰属を変更する行為です。

処分行為にあたるか、次の点で判断されます。

・財産の経済的価値を減少させたか

・財産の経済的価値を移転させたか

・財産の権利関係を変更させたか

・相続人として所有者的意思を外形的に表現したか

②売却や譲渡→相続放棄ができなくなる行為

売却や譲渡は、相続財産の権利が第三者に移転する行為です。

具体的には、不動産や株式などを売却することや譲渡することです。

財産の経済的価値を移転させたと言えます。

財産の権利関係を変更させたと言えます。

相続財産の売却や譲渡をした場合、単純承認と判断されます。

③贈与や無償譲渡→相続放棄ができなくなる行為

(1)贈与や無償譲渡は処分行為

贈与や無償譲渡は、相続財産を自分のものとして扱う行為です。

具体的には、高価な形見分けや財産の持出すことです。

自分のものとして扱うから、贈与や無償譲渡ができるからです。

相続人として所有者的意思を外形的に表現したと言えます。

贈与や無償譲渡をした場合、単純承認と判断されます。

(2)廃棄物の処分→問題ない行為

被相続人の自宅などで、古新聞や壊れた家具などが見つかることがあります。

古新聞や壊れた家具などに、経済的価値がないことは明らかです。

古新聞や壊れた家具などを廃棄しても、財産の経済的価値を減少させたとは言えません。

廃棄物を処分しても、単純承認と判断されません。

(3)軽微な形見分け→問題ない行為

被相続人の自宅などで、家族にとっての思い出の品が見つかることがあります。

例えば、家族の写真や被相続人の日記などです。

家族の写真や被相続人の日記などに、経済的価値がないことは明らかです。

家族にとっての思い出の品を受け取っても、財産の経済的価値を減少させたとは言えません。

経済的価値がほとんどない形見分けを受け取っても、単純承認と判断されません。

(4)事故車や不動車の廃車→ほとんど問題ない行為

経済的価値がある財産を処分したら、単純承認と判断されるのは明らかです。

経済的価値が高い自動車を処分したら、単純承認と判断されます。

事故車や不動車を廃車にするとき、わずかにパーツ代やスクラップ代が発生することがあります。

金銭の受け取りがあれば、売却と評価される余地があります。

わずかなパーツ代やスクラップ代は、相続財産全体に対する影響は少ないでしょう。

ほとんど影響がない場合、処分行為と評価されることはほとんどありません。

事故車や不動車を廃車にしても、ほとんど単純承認と判断されません。

④遺産分割協議→相続放棄ができなくなる行為

相続財産は、相続人全員の共有財産です。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。

遺産分割協議を成立させる行為は、単純承認と考えられています。

たとえ相続財産を一切受け取らない合意をしても、単純承認と判断されます。

遺産分割協議は、相続人であることを前提とした処分行為だからです。

遺産分割協議を成立させた場合、単純承認と判断されます。

⑤相続登記や名義変更→相続放棄ができなくなる行為

(1)名義変更は権利取得を前提とする行為

被相続人が不動産を保有していた場合、相続人は不動産の名義変更をします。

相続登記とは、不動産の名義変更です。

相続財産の名義変更は、相続人として財産を取得する意思の表れです。

相続人として所有者的意思を外形的に表現したと言えます。

相続登記や名義変更をした場合、単純承認と判断されます。

(2)他の相続人が相続登記→問題ない行為

遺産分割協議が成立した後に、相続登記をすることが一般的です。

遺産分割協議が長引く場合、法定相続分で相続人全員が共有する相続登記をすることができます。

法定相続分で相続人全員が共有する相続登記は、一部の相続人が申請することができます。

自分が関与していないのに、相続登記がされることがあります。

相続登記がされても、相続人として所有者的意思を外形的に表現したとは言えません。

他の相続人が相続登記をした場合、単純承認と判断されません。

⑥権利の設定や変更→相続放棄ができなくなる行為

相続が発生した後に、新たな権利関係を設定したり変更したりする行為です。

具体的には、不動産に抵当権を設定する行為や賃貸借契約を締結する行為です。

財産の権利関係を変更させたと言えます。

権利の設定や変更をした場合、単純承認と判断されます。

⑦債権の回収や受領→相続放棄ができなくなる行為

(1)債権回収は財産の減少行為

被相続人が第三者に対して、売掛金や貸金などの債権を持っていることがあります。

被相続人の債権は、相続財産です。

売掛金や貸金などの債権を回収すると、債権が減少します。

財産の経済的価値を減少させたと言えます。

債権の回収や受領をした場合、単純承認と判断されます。

(2)還付金の受取り→相続放棄ができなくなる行為

被相続人の死亡によって、納め過ぎになった税金や保険料が還付されることがあります。

還付金は、本来、被相続人が受け取るはずの金銭です。

還付金を受け取ると、単純承認と判断されます。

還付金を受け取る権利は、相続財産だからです。

たとえ市区町村役場などから還付金の案内があっても、還付金を受領する行為は単純承認と判断されます。

わずかな金額であっても、相続放棄ができなくなります。

市区町村役場は行政サービスの一環として、一律に案内しているだけです。

市区町村役場からの案内に応じただけであっても、相続放棄ができなくなります。

⑧銀行などの預貯金の解約→相続放棄ができなくなる行為

(1)口座凍結→問題ない行為

銀行などの預貯金口座の持ち主が死亡した場合、金融機関は口座を凍結させます。

口座凍結とは、口座取引の停止です。

金融機関が持ち主の死亡を知ったタイミングで、凍結させます。

金融機関が口座を凍結させても、単純承認と判断されません。

口座凍結は、財産を保全する行為だからです。

相続人が口座凍結の連絡をしても、単純承認と判断されません。

口座凍結は、相続放棄に問題ない行為です。

(2)預貯金の引出して自分のために使う→相続放棄ができなくなる行為

口座の持ち主が死亡しても、相続人が連絡しなければ口座は凍結されません。

口座凍結前に、相続人が預貯金を引き出すことがあります。

相続人が預貯金を引き出して自分のために使った場合、財産の経済的価値を減少させたと言えます。

財産の経済的価値を減少させたから、単純承認と判断されます。

遺産分割協議は、相続人であることを前提とした処分行為だからです。

(3)預貯金の引出して保管→問題ない行為

凍結前の口座から預貯金を引き出すだけでは、単純承認と判断されません。

預貯金の引出して自分のために使った場合に、単純承認と判断されます。

預貯金の引出して保管していたことは、引出した人が立証する必要があります。

引出した後すぐに保管用口座に移していた場合、保管していたことを立証できるでしょう。

引出した後、現金で保管した場合、証拠がありません。

引出した人が自分のために使った可能性があると判断されます。

引出した人が自分のために使った可能性がある場合、単純承認と判断されます。

確かに預貯金を引出して保管は、問題ない行為です。

わざわざ預貯金を引出して保管する行為は、おすすめできません。

⑨相続財産調査→問題ない行為

相続放棄をするか単純承認をするか判断するために、相続財産調査をすることができます。

相続人は単独で、相続財産調査をすることができます。

相続財産調査では、次の点を調査することが多いでしょう。

・通帳記入や残高証明書の発行請求

・名寄帳の取得、不動産の登記簿謄本の取得

・信用情報機関への照会

相続財産調査は、財産処分とは無関係です。

相続財産調査をしても、単純承認と判断されません。

相続財産調査をしても相続財産調査をしなくても、相続放棄をすることができます。

⑩葬儀費用は固有の財産から支出が安全

(1)社会通念上相当の葬儀費用は相続財産から支出できる

葬儀は、人生最後の儀式として重要なものです。

社会通念上相当の葬儀費用は、相続財産から支出しても単純承認にならないという判例があります。

(2) 社会通念上相当はあいまいな基準

相続財産から支出しても単純承認にならないのは、社会通念上相当の葬儀費用です。

社会通念上相当と言える基準は、あいまいです。

一律〇万円など、分かりやすい基準ではありません。

相続人が社会通念上相当と言えると考えても、他の人はちがう考えがあります。

社会通念上相当以上の葬儀費用である場合、単純承認と判断されます。

(3)安全なのは固有の財産から支出

葬儀費用は、葬儀の主宰者や親族などが負担することが一般的です。

葬儀の主宰者や親族などが固有の財産から支出する場合、単純承認と判断される心配はありません。

安全なのは、固有の財産から支出する方法です。

3相続放棄の期限3か月が迫っても単純承認

①相続放棄の期限3か月のスタートは知ってから

相続放棄には、期限があります。

相続があったことを知ってから、3か月以内です。

相続があったことを知ってから3か月以内に、家庭裁判所に手続をします。

②期限3か月以内でも単純承認

相続財産を利用処分すると、単純承認と見なされます。

相続放棄の期限3か月以内であっても、単純承認と見なされたら相続放棄はできなくなります。

③分からないときは専門家に相談

相続財産を利用処分すると、取り返しがつきません。

単純承認は、客観的に判断されるからです。

相続放棄の期限3か月が迫ると、焦りから財産処分をしてしまいがちです。

単純承認になるか分からないときは、あらかじめ専門家に相談することがおすすめです。

単純承認となる行為をした後に、できることはほとんどありません。

④熟慮期間伸長の申立て

相続を単純承認するか相続放棄をするか、相続人の自己責任と考えられています。

相続人は財産を調査して、判断しなければなりません。

相続財産が海外に多数存在するなどの事情があると、3か月の期限内に調査しきれないことがあるでしょう。

家庭裁判所に対して、熟慮期間伸長の申立てをすることができます。

家庭裁判所の判断で、熟慮期間を伸長してもらうことができます。

4相続放棄を司法書士に依頼するメリット

相続放棄は、プラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。

相続人らとのお話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。

家庭裁判所で認められないと、相続放棄のメリットは受けられません。

実は、相続放棄はその相続でチャンスは実質的には1回限りです。

家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできます。

高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。

家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます

一挙に、ハードルが上がると言ってよいでしょう。

相続放棄は慎重に判断する必要があるうえ、いろいろな誤解から利用をためらうことがあるでしょう。

利用をためらっていると、期限3か月はあっという間です。

3か月以内に必要書類を揃えて手続をするのは想像以上にハードルが高いものです。

相続放棄を考えている方は、すみやかに司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続登記を家族が代理申請

2026-04-23

1相続登記を家族が代理申請

①相続登記は相続人本人が自分で申請できる

被相続人が不動産を所有していた場合、不動産は相続人が相続します。

相続登記は、不動産の名義変更のことです。

不動産を相続する相続人が自分で相続登記をすることができます。

相続登記は、相続手続の中でも複雑で手間のかかる手続です。

不動産は、多くの人にとって重要な財産です。

法務局は、重要な財産の名義変更を慎重に審査するからです。

(1)法律の素養がある

(2)調べものが好き

(3)平日の日中に役所に何度も足を運ぶ充分な時間と根気熱意がある

上記にあてはまる人は、相続登記に向いているかもしれません。

相続登記は、相続人本人が自分で申請することができます。

②無報酬で1回限りなら家族が代理申請できる

相続登記は、相続手続の中でも複雑で手間のかかる手続です。

自分で登記申請をするのが難しい場合は、代わりの人に申請してもらうことができます。

無報酬でかつ、業務として代理するのでないのなら、家族に依頼して申請してもらうことができます。

業務として代理するとは、反復継続する意思が認められることです。

今回が1回目でも今後も同じことをする意思がある場合、業務として代理していると判断されます。

今後も同じことをする意思がある場合、違法になります。

無報酬で1回限りなら、家族が代理で申請することができます。

③報酬を受けて業務として代理できるのは司法書士と弁護士だけ

報酬を受けて業務として代理できるのは、国家資格者だけです。

登記申請を報酬を受けて業務として代理できるのは、司法書士と弁護士だけです。

2代理申請に委任状が必要

①委任状は依頼されたことの証明書

相続登記は、家族に依頼して代理で申請してもらうことができます。

相続人本人以外の人が登記申請をする場合、家族であっても委任状が必要です。

委任状は、相続人本人から依頼されたことの証明書です。

相続登記を申請する場合、たくさんの添付書類と一緒に委任状を法務局に提出します。

相続人本人以外の人が申請する場合、書面で依頼を受けたことを証明する必要があるからです。

申請する権限が認められない場合、相続登記をすることができません。

司法書士や弁護士に依頼する場合であっても家族であっても、委任状は必要です。

委任状は、相続人本人から依頼されたことの証明書です。

②不適切な委任状は認められない

適切な依頼を受けていない場合、相続登記を取り下げることになるでしょう。

適切な依頼を受けていない場合、相続登記を代理する権限が認められないからです。

不動産は、多くの人にとって重要な財産です。

登記申請書だけでなく、委任状についても法務局は慎重に審査します。

委任状は、依頼されたことの証明書だからです。

委任状の記載が不適切であった場合、適切な依頼を受けたとは言えなくなります。

だいたい合っているから大丈夫ではなく、完璧な記載が求められます。

一般の人から見ると、些細なことと思えるようなことでやり直しになります。

相続登記に委任状には、登記申請書の内容と同じ内容を記載します。

登記申請書を訂正することができても、代理人は委任状の記載を訂正できないことが多いものです。

委任状の内容は、本人が依頼した内容だからです。

適切な委任を受けていないと判断されることになります。

適切な委任を受けていない場合、相続登記の申請を取り下げることになります。

不適切な委任状は、相続登記が認められなくなります。

③委任状の押印は認印で良い

委任状は、代理人に依頼した内容を証明する書類です。

依頼した人は、委任状に押印しなければなりません。

押印は、実印である必要はありません。

依頼した人の認印で差し支えありません。

委任状に書き間違いを見つけた場合、名前の横に押した印と同一印を押印して、訂正します。

④委任状に契印・割印

委任状に書くべき内容は、たくさんあります。

複数ページに渡る委任状になることがあります。

1通の委任状であることが分かるように、割印・契印を施します。

クリップでとめるだけなど差し替えができる状態では、委任内容を証明できるとは言えないからです。

適切な委任があったと認められない場合、相続登記を取り下げなければならなくなります。

委任状が複数枚になる場合、割印・契印を施します。

3家族が代理申請をするときの委任状の書き方

司法書士などの専門家に依頼する場合、委任状は司法書士が用意します。

登記申請を依頼するのであれば、司法書士が作成した委任状に記名押印するだけで済みます。

相続登記に必要な委任状には、次のことを記載します。

①相続登記を依頼される人の名前と住所

②相続登記を依頼する旨

 「次の登記申請に関する一切の権限を委任します。」と記載すると分かりやすいでしょう。

③登記の目的

④登記原因

⑤相続人

③~⑤は、相続登記の申請書と同じです。

あらかじめ申請書を作ってあるのであれば、そのまま丸写しすれば記載できます。

申請書の記載を書き直す場合、委任状の記載を一緒に書き直す必要があります。

内容が一致していない場合、適切な委任を受けていないと判断されるおそれがあります。

適切な委任を受けていない場合、登記申請を受け付けてもらえないかもしれません。

⑤相続人は、まず括弧をつけて被相続人の氏名をフルネームで記載します。

相続人が複数で共有する場合、相続人の住所氏名だけでなく持分も記載します。

⑥不動産の表示

相続登記の対象になる不動産の表示を記載します。

目的になる不動産の登記簿謄本を確認して、そのまま書き写せば記載できます。

記載事項は、申請書の内容と同じです。

土地であれば、次の事項を記載するといいでしょう。

(1)所在

(2)地番

(3)地目

(4)地積

建物であれば次の事項を記載するといいでしょう。

(1)所在

(2)家屋番号

(3)種類

(4)構造

(5)床面積

建物でも敷地権のあるマンションの一室であれば次の事項を記載するといいでしょう。

(1)一棟の建物の表示

i所在

ii建物の名称

(2)専有部分の建物の表示

i家屋番号

ii建物の名称

iii種類

iv構造

v床面積

(3)敷地権の目的である土地の表示

i土地の符号

ii所在及び地番

iii地目

iv地積

(4)敷地権の表示

i土地の符号

ii敷地権の種類

iii敷地権の割合

相続の対象が土地と建物など不動産が複数ある場合、順番に書き連ねれば差し支えありません。

不動産がたくさんある場合、書くべき項目の書き忘れに注意しましょう。

書くべき項目の書き忘れがあった場合、不動産が特定できないと指摘されるおそれがあります。

不動産を特定できない委任状の場合、登記申請を受け付けてもらえません。

⑦依頼する項目の補足事項

相続登記を申請する場合、登記申請だけでなく付随する手続があります。

手続の一環として一緒にお願いしておくと、手続がスムーズになります。

付随項目を書き忘れてしまうと、代理人が手続できなくなります。

具体的には、次のような項目です。

 1.登記識別情報の受領の件及びその受領について復代理人選任に関する一切の件

 1.登記識別情報の受領に関する一切の件

 1.原本還付請求及び受領に関する一切の件

 1.復代理人選任に関する一切の件

 1.登記に係る登録免許税の還付金を受領する件

特に「登記識別情報の受領に関する一切の件」は重要です。

登記識別情報とは、権利証のことです。

代わりに登記申請をお願いしたのに、権利証を受け取りするために法務局に出向かなければならなくなるからです。

⑧日付

⑨登記申請をお願いする人の住所氏名

ふだん住所は簡単な記載をしている場合であっても、住民票の記載どおり書きましょう。

⓾押印

名前の横に押印します。

4委任状が不要になる例外

①相続人が未成年で親権者が申請

相続人本人が赤ちゃんであることがあります。

赤ちゃんなどの未成年者は、物事の良しあしを適切に判断することができません。

相続人が赤ちゃんである場合、親などの親権者が代わりに相続登記をすることができます。

未成年者は充分な判断ができないから、親などの親権者があらゆることを代理することが認められています。

未成年者に代わって親などの親権者が相続登記をする場合、委任状は不要です。

委任状の代わりに、親などの親権者であることを証明する書類が必要です。

親などの親権者と言えども、他人だからです。

親などの親権者であることを証明する書類とは、親子関係を証明する戸籍謄本です。

相続登記をする場合、親子関係を証明する戸籍謄本は発行後3か月以内のものでなければなりません。

②相続人が認知症で成年後見人が申請

相続人が認知症であることがあります。

認知症になると、物事のメリットデメリットを充分に判断することができなくなります。

記憶があいまいになることがあるでしょう。

認知症の人は自分で判断することができないから、成年後見人が代わりに判断します。

成年後見人は、認知症の人をサポートする人です。

認知症の人に代わって成年後見人が相続登記をする場合、委任状は不要です。

委任状の代わりに、成年後見人であることを証明する書類が必要です。

成年後見人と言えども、他人だからです。

成年後見制度を利用している場合、登記がされます。

成年後見人であることは、後見登記事項証明書で証明することができます。

相続登記をする場合、成年後見人であることを証明する後見登記事項証明書は発行後3か月以内のものでなければなりません。

③遺言執行者が相続登記

被相続人が遺言書を作成していることがあります。

遺言書がある場合、遺言書の内容どおりに財産を分けることができます。

遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。

遺言執行者は、相続人のため相続登記を申請することができます。

遺言執行者が相続登記を申請する場合、委任状は不要です。

委任状の代わりに、遺言執行者であることを証明する書類が必要です。

遺言執行者が遺言書で指名された場合、遺言書で証明することができます。

遺言執行者が家庭裁判所で選任された場合、選任審判書と確定証明書で証明することができます。

④法定相続で権利証が発行されない

相続人になる人は、法律で決まっています。

相続人になる人の相続分も、法律で決まっています。

法律で決まっている相続分を法定相続分と言います。

相続人は、法定相続分で相続することができます。

法定相続分で相続すると、相続人全員で共有することになります。

不動産の共有はデメリットが多いので、おすすめできません。

相続人全員の合意があれば、法定相続分以外の分け方をすることができます。

多くの場合、相続人全員の合意で分け方を決めます。

相続人全員が法定相続分で共有する相続をする場合、原則として、相続人全員が相続手続に参加します。

相続登記をする場合、相続人全員が申請するのが原則です。

例外として、一部の相続人から委任状なしで相続登記を申請することができます。

一部の相続人から相続登記を申請する場合であっても、相続人全員が登記名義人になります。

相続人全員が登記名義人になるのに、登記申請人になった相続人にだけ権利証が発行されます。

登記申請人になっていない相続人に対して、権利証は発行されません。

後から権利証を発行してもらうこともできません。

一部の相続人が相続人全員のために相続登記をすることができるけど、おすすめできません。

権利証がないと、不動産を売却するときや担保に差し出すときに困るからです。

5相続登記を司法書士に依頼するメリット

相続が発生すると、相続人はたくさんの相続手続に追われて悲しむ暇もありません。

ほとんどの方は、相続を何度も経験するものではありません。

手続に不慣れで、聞き慣れない法律用語でへとへとになります。

一般的にいって、相続登記は、その中でも難しい手間のかかる手続です。

不動産は、重要な財産であることが多いものです。

一般の方からすると、些細なことと思えるようなことでやり直しになります。

本人が自分で申請している場合、些細なことであれば法務局の窓口まで出向いて申請書の記載を補正することができるケースがあります。

申請書の記載誤りがあると、委任状も記載誤りになります。

代理人に依頼して申請している場合、委任状の記載も一緒に補正する必要があります。

委任状の記載内容は、本人が依頼したことのはずです。

代理人が補正することを認めてもらえない場合が多いものです。

申請書と委任状の記載が一致していない場合、適切な委任を受けていないと判断されます。

適切な委任を受けていない場合、申請書は受け付けてもらえません。

いったん申請を取り下げて、やり直しになります。

相続登記は簡単そうに見えても、思わぬ落とし穴があることもあります。

法務局の登記相談に行っても、何が良くないのか分からなかったというケースも多いです。

司法書士はこのような方をサポートしております。

相続登記を自分でやってみたけど、挫折した方の相談も受け付けております。

相続登記をスムーズに完了させたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

法定相続情報一覧図の委任状は押印不要

2026-04-23

1法定相続情報一覧図の委任状は押印不要

①法定相続情報一覧図は公的書類

法定相続情報一覧図とは、被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのか家系図のように取りまとめた書類です。

法定相続情報一覧図があると、相続人が一目で分かるからとても便利です。

法定相続情報一覧図は、法務局が発行する公的書類です。

法務局が発行するから、法定相続情報一覧図には高い信頼性があります。

②法定相続情報一覧図は押印不要の制度

法定相続情報証明制度は、押印不要の制度です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書は、押印不要です。

法定相続情報一覧図の委任状は、押印不要です。

法定相続情報一覧図案は、押印不要です。

法定相続情報証明制度を利用する場合、押印を求められる場面はありません。

どこに押印をするのか、どこに押印をしないでいいのか考える必要はありません。

法定相続情報証明制度では、押印が必要な場面がないからです。

③法定相続情報一覧図で代理人になれる人

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出ができるのは、原則として相続人です。

相続人が自分で申出をするほかに、代理人を立てて依頼することができます。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出の委任を受けることができる人は、限られています。

親族のほか、司法書士などの専門家です。

親族にあたる人は、次のとおりです。

・6親等内の血族

・配偶者

・3親等内の姻族

専門家は、次の資格のある人です。

・弁護士

・司法書士

・土地家屋調査士

・税理士

・社会保険労務士

・弁理士

・海事代理士

・行政書士

遺言執行者は、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出の代理をすることができます。

④委任状は依頼内容の証明書

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出を依頼する場合、代理人に委任状を交付します。

委任状は、依頼内容の証明書です。

代理人に法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出を依頼する場合、委任状が必要です。

家族に依頼する場合であっても司法書士などの専門家に依頼する場合であっても、委任状が必要です。

委任状がないと、依頼を受けているか分からないからです。

司法書士などの専門家に依頼する場合、通常、委任状は専門家が作成します。

⑤法定相続情報一覧図の委任状は記名のみでいい

法定相続情報一覧図の委任状は、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出を依頼したことを記載します。

法定相続情報一覧図の委任状は、記名があれば充分です。

法定相続情報一覧図の委任状に、押印は不要です。

記名があれば、依頼したことが分かるからです。

⑥法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書は押印不要

法定相続情報一覧図を発行してもらいたい場合、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書を提出します。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書は、押印不要です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書に、押印欄はありません。

押印欄はないし、押印を求められることはありません。

法務局は、押印の有無を審査しません。

法務局は、押印がなくても自署であるか審査しません。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書が押印不要だから、委任状も押印不要です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書も住所氏名などが適切に記載されていれば、自署する必要はありません。

⑦法定相続情報一覧図の委任状は自署不要

法定相続情報一覧図の委任状は、記名があれば押印不要です。

法定相続情報一覧図の委任状に、自署する必要もありません。

委任状の住所氏名は、PCなどで記載しても問題がありません。

委任状の住所氏名が印刷やスタンプであっても、やり直しになることはありません。

⑧押印しても受理される

法定相続情報証明制度は、令和3年4月1日から押印不要の制度になりました。

従来どおり、申出書や委任状に押印しても差し支えありません。

押印があっても押印がなくても、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書は受理されます。

押印したことで、不利益はありません。

⑨押印不要でも法定相続情報一覧図は簡単ではない

法定相続情報一覧図は、法務局が発行する公的書類です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書に、法定相続情報一覧図案を提出します。

法定相続情報一覧図案は、法定相続情報一覧図の下書きです。

法務局は、戸籍謄本等の点検と印刷をするだけだからです。

法定相続情報証明制度は、押印不要の制度です。

押印不要なだけであって、手続が簡単になるわけではありません。

法定相続情報一覧図には、公的書類にふさわしい厳格な書き方ルールがあるからです。

厳格な書き方ルールに違反すると、書き直しになります。

2法定相続情報一覧図と相続登記をまとめて依頼で委任状に押印が必要

①法定相続情報一覧図と相続登記は同じ法務局に提出できる

被相続人が不動産を保有している場合、不動産の名義変更をします。

相続登記とは、不動産の名義変更です。

相続登記は、不動産の所在地を管轄する法務局へ申請します。

法定相続情報一覧図は、不動産の所在地を管轄する法務局へ申請することができます。

法定相続情報一覧図と相続登記は、同じ法務局に提出することができます。

②法定相続情報一覧図と相続登記はほとんど同じ提出書類

法定相続情報一覧図と相続登記は、どちらもたくさんの提出書類を準備する必要があります。

次の書類は、法定相続情報一覧図で提出します。

・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

・被相続人の住民票

・相続人全員の現在戸籍

・相続人全員の住民票

上記の書類は、すべて相続登記で必要な書類です。

上記の書類に、遺産分割協議書などを追加すれば相続登記の書類を準備できます。

法定相続情報一覧図と相続登記は、ほとんど同じ提出書類です。

③法定相続情報一覧図と相続登記は司法書士に依頼できる

相続登記は、相続手続の中でも難しい手続です。

司法書士などの専門家に、依頼したい人が多いでしょう。

相続登記は、委任状を出して司法書士などの専門家に依頼することができます。

法定相続情報一覧図は、司法書士などの専門家に依頼することができます。

法定相続情報一覧図は、委任状を出して司法書士などの専門家に依頼することができます。

法定相続情報一覧図と相続登記は、司法書士に依頼することができます。

相続登記の委任状は、押印必須です。

法定相続情報一覧図の委任状は、押印不要です。

法定相続情報一覧図と相続登記をまとめて依頼する場合、まとめて委任状を作ることができます。

まとめて委任状を作成した場合、委任状に押印が必要です。

相続登記の委任状は、押印必須だからです。

④法定相続情報一覧図と相続登記は同時申請が合理的

相続登記は相続手続の中でも難しい手続だから、後回しにしがちです。

法定相続情報一覧図と相続登記は、同時申請ができます。

法定相続情報一覧図と相続登記は、同時申請が合理的です。

相続登記を後回しにすると、二度手間になるからです。

法定相続情報一覧図と相続登記は、同じ法務局に提出することができます。

法定相続情報一覧図と相続登記は、ほとんど同じ提出書類です。

法定相続情報一覧図と相続登記は、司法書士に依頼することができます。

法定相続情報一覧図と相続登記を同時申請すると、一体処理されます。

法定相続情報一覧図と相続登記は、最初に同時申請が合理的です。

3法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記を司法書士に依頼するメリット

法定相続情報一覧図は、後に登記官が認証文を付して交付されるので、書き方が厳格に決まっています。

法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。

相続関係説明図は、登記官が点検をするものではなく、単なる事情説明の書類に過ぎませんから、比較的自由に書くことができます。

これらの違いを理解して、ポイントを押さえて書くことが重要です。

相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。

逆に、銀行口座をたくさん持っているなど、相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。

相続が発生した場合、家族はたくさんの相続手続でとても忙しくなります。

葬儀の費用などの支払のため、銀行口座の相続手続を先行させたいと考えるかもしれません。

自宅不動産などの相続登記を後回しにしがちです。

要領よく相続手続を進めるためには、不動産の相続登記を先行させるのがおすすめです。

相続登記は、相続手続の中でも難易度が高い手続です。

司法書士などの専門家は、相続登記に必要な戸籍謄本などの書類をすべて準備してくれるからです。

お仕事や家事で忙しい方は戸籍謄本などの収集だけでも、タイヘンです。

相続登記が終わった後、登記に使った書類は原本還付をしてもらえます。

難易度の高い相続登記で使った書類がすべてあれば、銀行などで書類の不足を指摘されることは大幅に減ります。

銀行の預貯金などの相続手続についてもサポートを受けることができます。

すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

子どもがいない夫婦の相続人の範囲

2026-04-22

1子どもがいない夫婦の相続人の範囲

①相続人になる人は法律で決まっている

相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。

家族の感情や関係性ではなく、民法で決められます。

相続人になる人は、例外なく次の順位で決まります。

(1)配偶者は必ず相続人になる

(2)被相続人に子どもがいる場合、子ども

(3)被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属

(4)被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹

先順位の人が相続人になる場合、後順位の人は相続人になりません。

②事実婚・内縁の配偶者に相続権はない

配偶者は、必ず相続人になります。

相続人になる配偶者は、法律上の配偶者のみです。

事実婚・内縁の配偶者は、相続人になれません。

何年一緒にいても、事実婚・内縁の配偶者は相続人になれません。

被相続人に莫大な借金があっても、事実婚・内縁の配偶者が借金を引き継いでしまうことはありません。

莫大な借金を心配して、相続放棄をする必要はありません。

事実婚・内縁の配偶者は相続人でないから、土地などの不動産を相続することもできません。

離婚して法律上の配偶者でなくなった元配偶者も相続人になれません。

法律上の配偶者でなくなった元配偶者が、離婚後、内縁の配偶者であっても、相続人になれません。

事実婚・内縁の配偶者に、相続権はありません。

③前婚の子どもは相続人になる

被相続人に離婚歴があることがあります。

離婚した元配偶者は、相続人になりません。

離婚した元配偶者との間に、子どもがいることがあります。

離婚した元配偶者との間の子どもは、被相続人の子どもです。

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

被相続人が離婚しても、子どもは相続人になります。

離婚して元配偶者が子どもを引き取っても、子どもは子どもだからです。

子どもが未成年である場合、元配偶者が親権を持つことがあります。

だれが親権者であっても、子どもは子どもです。

養育費を払っていても払っていなくても、子どもは子どもです。

養育費を受け取っていても受け取っていなくても、子どもは子どもです。

子どもは、相続人になります。

④養子縁組をしても子どもは相続人になる

離婚した後に元配偶者が再婚することがあります。

元配偶者の再婚相手と子どもが養子縁組をすることがあります。

普通養子による養子縁組をした場合、実親との親子関係は継続します。

普通養子による養子縁組であれば、子どもは子どものままです。

子どもは、相続人になります。

⑤疎遠になっても相続人になる

相続人になる人は、法律で決まっています。

さまざまな家族の事情から、被相続人や被相続人の家族と連絡を取り合っていないことがあります。

家族の事情とは無関係に、相続人になる人は法律で決められています。

疎遠になっても、相続人になります。

長期間連絡を取り合っていない場合、連絡先をだれも知らないことがあります。

だれも連絡先を知らなくても、相続人は相続人です。

行方不明の人も、相続人になります。

⑥半血兄弟が相続人になる

被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。

兄弟姉妹と言うと、父母が同じ兄弟姉妹だけを想像しがちです。

兄弟姉妹には、異父兄弟と異母兄弟が含まれます。

異父兄弟と異母兄弟をまとめて、半血兄弟と言います。

兄弟姉妹が相続人になる場合、半血兄弟も相続人になります。

2子どもがいない夫婦の相続人と相続分・遺留分

①配偶者と子どもが相続人

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

配偶者と子どもが相続人になる場合、法定相続分は次のとおりです。

・配偶者の法定相続分 2分の1

・子どもの法定相続分 2分の1

子どもが複数いる場合、2分の1の相続分を平等に分け合います。

配偶者と子どもには、遺留分が認められます。

遺留分とは、相続人に認められる最低限の権利です。

被相続人に近い関係の相続人に認められます。

配偶者と子どもが相続人になる場合、遺留分は次のとおりです。

・配偶者の遺留分 4分の1

・子どもの遺留分 4分の1

子どもが複数いる場合、4分の1の遺留分を平等に分け合います。

②配偶者と親などの直系尊属が相続人

被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続人になります。

配偶者と親などの直系尊属が相続人になる場合、法定相続分は次のとおりです。

・配偶者の法定相続分 3分の2

・親などの直系尊属の法定相続分 3分の1

親などの直系尊属が複数いる場合、3分の1の相続分を平等に分け合います。

配偶者と親などの直系尊属には、遺留分が認められます。

配偶者と親などの直系尊属が相続人になる場合、遺留分は次のとおりです。

・配偶者の遺留分 3分の1

・親などの直系尊属の遺留分 6分の1

親などの直系尊属が複数いる場合、6分の1の遺留分を平等に分け合います。

③配偶者と兄弟姉妹が相続人

被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。

配偶者と兄弟姉妹が相続人になる場合、法定相続分は次のとおりです。

・配偶者の法定相続分 4分の3

・兄弟姉妹の法定相続分 4分の1

兄弟姉妹が複数いる場合、4分の1の相続分を平等に分け合います。

配偶者と兄弟姉妹には、遺留分が認められません。

配偶者と兄弟姉妹が相続人になる場合、遺留分は次のとおりです。

・配偶者の遺留分 2分の1

・兄弟姉妹の遺留分 なし

④配偶者と全血兄弟と半血兄弟が相続人

兄弟姉妹が相続人になる場合、全血兄弟だけでなく半血兄弟も相続人になります。

全血兄弟とは、父母が同じ兄弟姉妹です。

全血兄弟と半血兄弟の法定相続分は、同じではありません。

嫡出子と非嫡出子の法定相続分は、同じになりました。

半血兄弟の法定相続分は、半分のままです。

配偶者と兄弟姉妹が相続人になる場合、法定相続分は先に説明したとおりです。

兄弟姉妹が複数いる場合、平等に分け合います。

例えば、全血兄弟1人と半血兄弟1人がいる場合、4分の1の相続分を次のように分け合います。

全血兄弟の法定相続分 6分の1

半血兄弟の法定相続分 12分の1

兄弟姉妹には、遺留分は認められません。

3相続人は配偶者のみはレアケース

相続が発生したら、配偶者や子どもが相続人になることはよく知られています。

子どもがいない夫婦の場合、配偶者のみが相続人になると誤解しているかもしれません。

配偶者以外に相続人はいないと言いながら、実際は疎遠な兄弟姉妹がいることがあります。

半血兄弟がいる場合、被相続人自身も半血兄弟の存在を知らないかもしれません。

被相続人が知らなくても、相続人は相続人です。

疎遠な相続人を除外することはできません。

実際のところ相続人は配偶者のみは、レアケースです。

4配偶者に全財産を相続させる遺言書

①遺言書を作成して遺産分割の方法を指定

子どもがいない夫婦であっても、残された配偶者のみが相続人になるのは珍しいケースです。

多くの場合、残された配偶者と被相続人の親族が相続人になります。

被相続人の親族と残された配偶者の関係が良くないことがあります。

長年疎遠になっていても、相続手続では協力してもらう必要があります。

被相続人が遺言書を作成して、相続財産の分け方を指定することができます。

遺言書で遺産分割の方法を指定した場合、遺言書のとおりに分けることができます。

遺言書を作成して、遺産分割の方法を指定することができます。

②遺言執行者を指名して相続手続をおまかせ

遺言書を作成するだけでは、意味がありません。

遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。

遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。

遺言書の中で、遺言執行者を指名することができます。

遺言執行者がいる場合、手間と時間がかかる相続手続をおまかせできます。

遺言執行者にわずらわしい相続手続をおまかせできるから、残された配偶者には心強いでしょう。

遺言執行者が遺言書の内容を実現してくれるから、遺言者にとっても心強いでしょう。

遺言執行者を指名して、相続続をおまかせすることができます。

③兄弟姉妹に遺留分はない

遺言書を作成して、遺産分割の方法を指定することができます。

疎遠になった兄弟姉妹に財産を引き継ぐより、協力して財産を築いた配偶者に引き継いでもらいたいでしょう。

兄弟姉妹に、遺留分はありません。

遺留分とは、相続人に認められた最低限の権利です。

被相続人に近い関係の相続人に認められます。

全財産を配偶者に相続させる遺言書を作成しても、兄弟姉妹は遺留分を請求することはできません。

相続人になるはずだった兄弟姉妹が先に死亡した場合、甥姪が相続人になります。

甥姪が代襲相続人になる場合、甥姪に遺留分はありません。

甥姪が代襲相続人になっても、甥姪は遺留分を請求することはできません。

兄弟姉妹にも甥姪にも、遺留分はありません。

④配偶者居住権を遺贈して住む場所を確保

遺言書を作成する場合、相続人に遺留分に配慮することは重要です。

遺留分を侵害する遺言書がある場合、相続人間でトラブルになるおそれがあるからです。

子どもや親などの直系尊属が相続人になる場合、遺留分が認められます。

相続財産の大部分が自宅などの不動産である場合、遺産分割が難しくなるでしょう。

残された配偶者に住む場所を確保させたいと思って、自宅を相続させるかもしれません。

不動産の価値が高い場合、遺留分を侵害することになるからです。

配偶者に住む場所を確保させたい場合、配偶者居住権を遺贈する方法があります。

不動産の所有権を相続させるより、配偶者居住権の経済的価値は低いでしょう。

配偶者居住権を遺贈して、住む場所を確保することができます。

⑤夫婦一緒に遺言書作成なら予備的遺言

子どもがいない夫婦が相続対策をする場合、夫婦一緒にするといいでしょう。

遺言書を作成する場合、夫婦一緒に作成します。

子どもがいない夫婦が遺言書を作成する場合、相手に全財産を相続させる内容であることがほとんどです。

夫婦が相手に全財産を相続させる遺言書を作成した場合、残された配偶者の遺言書は無駄になります。

相続が発生したときに、遺言書は効力が発生するからです。

残された配偶者が死亡したとき、残された配偶者の遺言書に効力は発生します。

残された配偶者の遺言書は、先に死亡した配偶者に全財産を相続させる内容でしょう。

先に死亡した配偶者に、相続させることはできません。

財産を受け取る人が先に死亡した場合、遺言は無効になるからです。

夫婦が遺言書を作成する場合、どちらが先に死亡するか分かりません。

財産を受け取る人が先に死亡したときに備えて、予備的遺言をするのがおすすめです。

先に死亡したときに備えて、財産を受け取る人を指定しておく方法です。

夫婦一緒に遺言書作成なら予備的遺言がおすすめです。

4遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。

実は、民法に遺言書を作ることができるのは15歳以上と定められています。

死期が迫ってから、書くものではありません。

遺言書はいつか書くものではなく、すぐに書くものです。

遺言書は遺言者の意思を示すことで、家族をトラブルから守るものです。

子どものいない夫婦の場合、遺言書の威力は大きいものです。

遺言書があることで、残された配偶者が守られます。

お互いを思いやり幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

不動産のみの遺産分割協議書を作成できる

2026-04-21

1不動産のみの遺産分割協議書を作成できる

①遺産分割協議書は相続人全員による合意内容の証明書

相続財産は、相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。

相続人全員による合意がまとまったら、遺産分割協議は成立します。

遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。

合意内容を書面に取りまとめて、相続人全員に確認してもらいます。

合意内容に問題がなければ、相続人全員に記名し実印で押印をしてもらいます。

遺産分割協議書には、印鑑証明書を添付します。

遺産分割協議書の押印が実印によるものであることを確認するためです。

②全財産書いていなくても遺産分割協議書は有効

遺産分割協議書に、全財産の分け方を書かなければならないというルールはありません。

一部の財産だけの遺産分割協議書を作成することができます。

相続する財産と相続する人が明確になっていれば、遺産分割協議書は有効です。

遺産分割協議書は、相続人全員による合意内容の証明書だからです。

遺産分割協議書に記載された財産について、分け方が明らかになれば証明書としては充分です。

全財産が記載されていなくても、遺産分割協議書は有効です。

全財産が記載されていなくても、記載された財産だけ相続手続を進めることができます。

③不動産のみの遺産分割協議書で相続登記ができる

被相続人が不動産を保有していた場合、不動産の名義変更をします。

相続登記とは、不動産の名義変更です。

遺産分割協議によって相続登記をする場合、法務局に遺産分割協議書を提出します。

遺産分割協議書に、全財産を書かなければならないというルールはありません。

不動産のみの遺産分割協議書で、相続登記を申請することができます。

法務局は、不動産以外の財産の分け方に関心はないからです。

相続する不動産と相続する人が明確になっていれば、相続登記を進めることができます。

一部の財産だけの遺産分割協議書は、有効だからです。

④一部の財産だけ遺産分割協議をすることができる

遺産分割協議では、相続人全員が相続財産の分け方について話し合います。

全財産の分け方について、まとめて話し合わなければならないというルールはありません。

一部の財産の分け方だけ、合意することができます。

一部の財産についてだけ、遺産分割協議を有効に成立させることができます。

合意できた財産についてだけ、合意内容を書面に取りまとめることができます。

合意できた財産について、遺産分割協議書を作成するとトラブル防止に役立ちます。

書面にしておかないと、合意していないと言い出す相続人が現れるおそれがあるからです。

⑤未分割の財産があっても相続登記ができる

不動産の分け方についてだけ合意ができた場合、不動産のみの遺産分割協議書を作成することができます。

全財産の分け方を書かなければならないというルールはないからです。

他の財産の分け方が決まっていなくても、相続手続をすることができます。

合意できた不動産についてだけ、相続登記を申請することができます。

他の財産の分け方が決まっていなくても、相続登記が止められることはありません。

法務局は、不動産以外の財産の分け方に関心はないからです。

全財産の分け方が決まってから、相続手続を進めなければならないというルールはありません。

2 不動産のみの遺産分割協議書の書き方と注意点

①被相続人を特定する書き方

(1)記載例

被相続人の最後の本籍 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地

被相続人の最後の住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

被相続人の氏名   〇〇 〇〇

被相続人の生年月日 昭和〇〇年〇〇月〇〇日

被相続人の死亡日 令和〇〇年〇〇月〇〇日

共同相続人である私たちは、上記の相続について、下記のとおり遺産分割の協議をした。

(2)注意点

被相続人の最後の本籍、被相続人の最後の住所、被相続人の氏名、被相続人の生年月日、被相続人の死亡日を記載します。

相続が発生した後、相続手続のために戸籍謄本や住民票を集めているでしょう。

戸籍謄本や住民票の記載どおりに、一字一句間違いなく記載します。

②相続登記用の遺産分割協議書は不動産のみ記載でよい

(1)土地の記載例

所在 ○○市○○町○丁目

地番 ○番○

地目 宅地

地積 200㎡

(2)建物の記載例

所在 ○○市○○町○丁目

家屋番号 ○番○

種類 居宅

構造 木造瓦葺2階建

床面積 1階 100.00㎡ 2階 100.00㎡

(3)敷地権のあるマンションの記載例

(一棟の建物の表示)

所在 ○○市○○町○丁目○番地○

建物の名称 ○○○○マンション

(専有部分の建物の表示)

家屋番号 ○○町○丁目○番○の○

建物の名称 ○○○

種類 居宅

構造 鉄筋コンクリート造1階建

床面積 ○階部分 ○○.○○㎡

(敷地権の表示)

符号 1

所在 ○○市○○町○丁目

地番 ○番○

地目 宅地

地積 ○○○.○○㎡

(敷地権の種類)

所有権

(敷地権の割合)

持分 ○○○○○○分の○○○○○○

符号 2

所在 ○○市○○町○丁目

地番 ○番○

地目 宅地

地積 ○○○.○○㎡

(敷地権の種類)

所有権

(敷地権の割合)

持分 ○○○○○○分の○○○○○○

(4)被相続人が共有持分を持っていたときの記載例

所在 ○○市○○町○丁目

地番 ○番○

地目 宅地

地積 200㎡

持分 ○分の○

(5)複数の不動産があるときの記載例

所在 ○○市○○町○丁目

地番 ○番○

地目 宅地

地積 200㎡

所在 ○○市○○町○丁目

家屋番号 ○番○

種類 居宅

構造 木造瓦葺2階建

床面積 1階 100.00㎡ 2階 100.00㎡

(6)注意点

遺産分割協議書に不動産を書く場合、合意の対象になった不動産を特定することが重要です。

「自宅」などの記載は、客観的に特定できるとは言えません。

家族にとって、自宅は当然のことかもしれません。

法務局など第三者にとっては、自宅はどこにあるどの不動産なのか分からないからです。

不動産の所在は自宅住所と異なることが多いので、登記簿謄本を書き写します。

固定資産税の課税明細書を書き写すことは、おすすめできません。

登記簿謄本と異なる表記がされていることや内容が省略されていることがあるからです。

登記簿謄本と異なる表記の場合、適切な合意があるとは認められません。

相続登記ができなくなる可能性があります。

③日付を記載する

相続が発生した日以降であれば、いつでも差し支えありません。

日付を空白のままにすると、相続登記はできなくなります。

④相続人全員が記名し実印で押印する

遺産分割協議書は、相続人全員による合意内容の証明書です。

相続人全員が合意内容に間違いないことを確認します。

間違いないことを確認したら、相続人全員が記名し実印で押印します。

住所と氏名は印鑑証明書の記載どおり、一字一句間違いなく記入します。

実印がない人は、あらかじめ印鑑登録をする必要があります。

⑤複数ページの遺産分割協議書は相続人全員の契印が必要

遺産分割協議書が複数ページにわたる場合、相続人全員が実印で契印を施します。

袋とじにして、相続人全員が実印で契印を施しても構いません。

⑥未分割の財産を書くと誤解を招く

不動産のみの遺産分割協議書は、有効な遺産分割協議書です。

他の財産について、記載する必要はありません。

未分割の財産について、記載することはできません。

他の財産は未分割ですなどと、説明する必要もありません。

遺産分割協議書は、相続人全員による合意内容の証明書です。

未分割の財産について記載してあると、相続手続先の人が誤解する可能性があるからです。

⑦相続登記の印鑑証明書に有効期限はない

遺産分割協議書には、印鑑証明書を添付します。

遺産分割協議書の押印が実印によることを確認するためです。

相続登記で提出する印鑑証明書は有効期限がありません。

遺産分割協議が成立する前に取得した印鑑証明書を使うことができます。

相続が発生する前に取得した印鑑証明書を使うことができます。

古い印鑑証明書を使う場合、印鑑証明書の住所や氏名が異なることがあります。

遺産分割協議書と印鑑証明書の記載が異なる場合、住所や氏名の移り変わりを証明する必要があります。

住所や氏名が異なる場合、法務局は別人の印鑑証明書と判断します。

相続手続を進められなくなります。

あらためて取得してもらう方が簡単かもしれません。

3不動産のみの遺産分割協議書を作るケース

ケース①不動産を速やかに売却したい

(1)不動産を売却して金銭で分けたい

不動産は、分けにくい財産の代表例です。

不動産を売却して、金銭にして分けることができます。

金銭で分け方を調節できるから、他の財産の分け方の合意がしやすくなります。

不動産を売却する前提として、相続登記をします。

相続登記をするため、不動産のみの遺産分割協議書を作成します。

(2)固定資産税の負担をなくしたい

固定資産税とは、不動産を保有している人に課される税金です。

相続財産の分け方が決まっていなくても、固定資産税は課されます。

相続人にとって使い道がない不動産であっても、固定資産税は課され続けます。

不動産を手放すまで、固定資産税は課されるからです。

負担だけかさむ財産があると、遺産分割協議は難航しがちです。

速やかに売却できれば、固定資産税の負担から逃れることができます。

(3)空き家の管理負担をなくしたい

被相続人が死亡した後、被相続人の自宅が空き家になることがあります。

空き家を管理する人がいないと、老朽化が進みます。

相続人全員が遠方に住んでいると、管理負担が重くなります。

速やかに売却できれば、空き家の管理負担から逃れることができます。

ケース②預貯金は金融機関の書式で対応できる

銀行などの預貯金の相続手続では、金融機関の独自様式を利用することができます。

金融機関の独自様式で手続ができるから、遺産分割協議書に記載する必要がありません。

遺産分割協議書が必要な財産として、不動産だけが残ります。

結果として、遺産分割協議書に不動産のみ書くのが合理的です。

ケース③不動産の分け方のみ合意できた

一部の財産だけ、遺産分割協議をすることができます。

全財産について合意できなくても、有効な遺産分割協議です。

不動産のみ合意できた場合、不動産のみの遺産分割協議書を作成することができます。

合意できた財産のみの遺産分割協議書を作成しておくと、トラブル防止になるからです。

合意した部分を書面にしておかないと、合意していなかったと言い出すおそれがあるからです。

4相続登記を司法書士に依頼するメリット

相続登記は、たくさんある相続手続の中でも難しい手続です。

相続手続は多くの場合、何度も経験するものではありません。

だれにとっても不慣れで聞き慣れない法律用語で疲れ果ててしまいます。

不動産は重要な財産なので、一般の人が些細なことと思えるようなことでやり直しになります。

インターネットなどで多くの情報を手にすることができるようになりました。

相続登記を自分でやった、カンタンにできたという記事を見かけることもあります。

司法書士などの専門家から見てカンタンな登記申請であっても、一般の人が手続しようとすると思わぬ落とし穴があることがあります。

相続が発生してから長期間経過した後の登記申請は、想像以上に難解です。

自分で登記申請をしてみても、法務局から不足や不備を指摘されるでしょう。

ときには、何が問題なのか分からなかったというケースもあります。

自分でやってみて挫折した場合も司法書士はサポートします。

相続登記をスムーズに終わらせたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

法定相続情報一覧図で法務局は点検と印刷のみ

2026-04-20

1法定相続情報一覧図は公的書類

①法定相続情報一覧図は高い信頼がある

法定相続情報一覧図とは、被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのかを取りまとめた書類です。

相続手続では、たくさんの戸籍謄本等を準備します。

相続手続先に対しては、相続人を客観的に証明する必要があるからです。

たくさんの戸籍謄本と法定相続情報一覧図案を法務局に提出して、点検してもらうことができます。

内容に問題がなければ、地模様や透かしの入った紙に印刷されて、登記官の認証文が入ります。

法定相続情報一覧図は、登記官が確認した信頼性が高い証明書です。

②法定相続情報一覧図は複数枚発行してもらえる

たくさんの戸籍謄本と家系図を法務局に提出して点検してもらうことを法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と言います。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をするときに、法定相続情報一覧図の必要枚数を申し出ることができます。

相続手続先の数だけ、法定相続情報一覧図を発行してもらうことができます。

法定相続情報一覧図は、複数枚発行してもらうことができます。

2法定相続情報一覧図で法務局が行わないこと

行わない①法定相続情報一覧図案の作成代行

法定相続情報一覧図は、法務局が発行します。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすると、法務局が法定相続情報一覧図を発行します。

法定相続情報一覧図の基になる法定相続情報一覧図案は、申出人が作成します。

法務局は、法定相続情報一覧図案の作成代行を行いません。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、法定相続情報一覧図案の作成代行は行いません。

たとえ申出書を受付けた後であっても、法務局は法定相続情報一覧図案の作成代行を行いません。

法務局は、法定相続情報一覧図案の書き方指導を行いません。

法務局は、法定相続情報一覧図案の書き方のアドバイスを行いません。

法定相続情報一覧図案を作成しないまま申出書を受付けた場合、申出人に連絡をして追加提出するように指示します。

法定相続情報一覧図案に記載もれや余事記載があった場合、申出人に連絡をして作り直しをするように指示します。

法務局は指示するだけで、代わりに作ったり代わりに直してくれません。

法務局は、法定相続情報一覧図案の作成代行を行わないからです。

申出人が自分で作成できない場合、司法書士などの専門家に依頼することができます。

行わない②戸籍謄本の収集代行

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をする場合、たくさんの戸籍謄本を提出します。

戸籍謄本は、申出人が収集します。

戸籍謄本の収集は、想像以上に手間と時間がかかります。

法務局は、戸籍謄本の収集代行を行いません。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、戸籍謄本の収集代行を行いません。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書を受付けた後、戸籍謄本の不足が判明することがあります。

たとえ申出書を受付けた後であっても、法務局は戸籍謄本の収集代行を行いません。

戸籍謄本の不足が判明したら、申出人に連絡をして追加提出するように指示します。

法務局は指示するだけで、代わりに戸籍謄本を取り寄せてくれません。

法務局は、戸籍謄本の収集代行を行わないからです。

戸籍謄本の収集が困難である場合、司法書士などの専門家に依頼することができます。

行わない③相続関係の法律的判断

相続手続をするには、相続関係を適切に把握する必要があります。

法務局は、相続関係の法律的判断を行いません。

相続関係の法律的判断とは、次の判断です。

・遺産分割協議の有効無効の判断

・遺言書の解釈や有効無効の判断

・相続放棄の有効無効の判断

・認知や養子縁組の有効無効の判断

・相続財産の範囲の判断

法律的判断は、最終的には裁判所が行います。

法務局には、どちらが正しいか判断する権限がありません。

法務局は、争いがある相続関係に一切踏み込むことができません。

行わない④実質的正確性の保証

法定相続情報一覧図は、戸籍謄本等の内容を取りまとめた書類に過ぎません。

法定相続情報一覧図の内容は、戸籍謄本等の内容です。

法務局は、法定相続情報一覧図の実質的正確性を保証しません。

例えば、相続人は、相続放棄をすることができます。

家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

相続放棄が認められても、戸籍には記載されません。

戸籍謄本を見ても、相続放棄をしたことは分かりません。

法定相続情報一覧図には、相続放棄した相続人を記載します。

相続放棄した相続人を記載しないと、書き直しになります。

法定相続情報一覧図は、法務局によるお墨付きではありません。

後から相続人であることが判明しても、自己責任です。

後から相続人でないことが判明しても、自己責任です。

法務局は、責任を取ってくれません。

法務局は、法定相続情報一覧図の実質的正確性を保証しないからです。

行わない⑤相続手続の代行

法定相続情報一覧図は、公的書類に過ぎません。

法定相続情報一覧図は、法務局が発行します。

法務局は、相続手続を代行しません。

法定相続情報一覧図の発行を受けた後、申出人など相続人が相続手続を行います。

法務局は、相続手続の代行を行いません。

法定相続情報一覧図と相続登記は、同時申請をすることができます。

同時申請をすれば、相続登記をすることができます。

申請したから相続登記をしたのであって、相続手続を代行したのではありません。

法定相続情報一覧図の取得は、相続手続のわずかな一部分です。

法定相続情報一覧図を取得すれば、相続手続が終わることはありません。

種類無意識の期待法務局の現実
相続関係の確定・相続人か教えてくれる
・だれが正しい相続人か決めてくれる
申出人の責任で確定が前提
・戸籍の解釈はしない
・認知や養子縁組の評価はしない
書類作成・法定相続情報一覧図案を作ってくれる
・間違っていたら訂正してくれる
・適切に直してくれる
申出人が作成
・下書きを作らない
・修正代行をしない
・法務局はチェックだけ
戸籍謄本の収集・必要な戸籍謄本を集めてくれる
・足りない戸籍謄本を調べてくれる
・本籍地を特定してくれる
申出人が準備して提出
・申出人の責任で準備
・相続人探索に関与しない
相続手続の代行・相続手続を代わりにやってくれる
・責任を取ってくれる
申出人が相続手続
・当事者の代わりにならない
相談助言・どうしたらいいのか教えてくれる
・どう処理するのか判断してくれる
具体的な助言はしない
・遺産分割協議の方針を教えてくれない
・トラブル対応をしない
・税務相談はしない
期待しても法務局がしてくれないこと

3法定相続情報一覧図で法務局は点検と印刷のみ

行う①戸籍謄本と法定相続情報一覧図案の点検

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書を受付ると、法務局は内容を審査します。

法務局は、相続関係の法律的判断は行いません。

法務局が行うのは、形式的な内容審査です。

形式的な内容審査とは、戸籍に記載された内容を確認することです。

具体的には、次の点を点検します。

・出生から死亡までの連続した戸籍謄本が揃っているか

・続柄の記載が戸籍と一致しているか

・生年月日や死亡日が戸籍と一致しているか

・本籍の記載が戸籍と一致しているか

・法定相続情報一覧図案の記載が適切か

必要な戸籍謄本に不足があったら、申出人に連絡をして追加提出するように指示します。

法定相続情報一覧図案に記載誤りがあったら、申出人に連絡をして補正するように指示します。

法務局が行うのは、戸籍謄本と法定相続情報一覧図案の点検のみです。

法定相続情報一覧図案の添削指導は、行いません。

法定相続情報一覧図案の点検は、書き方の相談ではないからです。

法定相続情報一覧図案の間違いは、直してくれません。

行う②法定相続情報一覧図案を印刷

戸籍謄本と法定相続情報一覧図案に問題がない場合、法務局は透かしと地模様が入った紙に印刷します。

法定相続情報一覧図には、登記官の認証文が入ります。

透かしと地模様が入った紙に印刷し、登記官の認証文が入った書類が法定相続情報一覧図です。

法務局は、提出した法定相続情報一覧図案をそのまま専用用紙に印刷するだけです。

法務局は、法定相続情報一覧図案に手を加えることをしません。

法定相続情報一覧図は、複数枚発行してもらうことができます。

4法定相続情報一覧図で法務局に行く必要はない

①法定相続情報一覧図は郵送申請ができる

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出には、申請先が決められています。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、郵送で申請することができます。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書に、必要な戸籍謄本と法定相続情報一覧図案を取りまとめて提出します。

返信用封筒と切手を入れておくと、郵送で送り返してくれます。

申請先は、次の地を管轄する法務局です。

(1)被相続人の本籍地

(2) 被相続人の住所地

(3)申出人の住所地

(4) 被相続人名義の不動産の所在地

法務局の管轄は、法務局のホームページで確認することができます。

窓口で提出しても郵送で提出しても、審査基準は同じです。

窓口で提出しても郵送で提出しても、審査期間は同じです。

窓口の人は、提出書類を受け取るだけです。

わざわざ窓口に行っても、有利になることはありません。

②補正があるときは法務局に行く

審査で戸籍謄本の不足が判明したら、法務局は追加提出するように指示します。

審査で法定相続情報一覧図案に記載誤りが判明したら、法務局は補正するように指示します。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書に記載した電話に、連絡が入ります。

申出書を提出した後、1~2週間はいつ電話がかかってもいいように気を付けておく必要があります。

法務局から補正指示があったら、直ちに対応する必要があります。

他の予定を変更して、最優先に対応する必要があります。

法務局は、平日の昼間のみ業務を行います。

法務局から突然電話がかかってきたら、直ちに平日の昼間に時間を作る必要があります。

補正指示から2~3日程度なら、待ってもらえるでしょう。

例えば戸籍謄本が不足なら、本籍地の市区町村役場に出向いて取得します。

戸籍謄本の郵送請求をする時間的余裕は、ないからです。

取得した戸籍謄本を法務局の補正窓口に持参します。

休日や夜間しか時間が作れないと、補正対応ができません。

すぐに補正対応ができない場合、いったん取り下げるように言われます。

取下げたら、あらためて再提出になります。

再提出であっても、優遇されることはありません。

あらためて、同じ審査期間がかかります。

③補正が多いのは法定相続情報一覧図案の記載誤り

法定相続情報一覧図は、公的書類です。

法定相続情報一覧図は公的書類にふさわしい厳格な書き方ルールがあります。

些細な記載誤りと思っても、法務局は補正を指示します。

記載誤りがあると、法定相続情報一覧図の信頼性が損なわれるからです。

例えば、「愛知県名古屋市」と書くべきところを「名古屋市」と書くと、補正になります。

「名古屋市」と書くべきところを「愛知県名古屋市」と書くと、補正になります。

法務局が自動で作り直してくれることは、ありません。

法定相続情報一覧図の信頼性を維持するため、法務局は厳格なルールで慎重に審査します。

厳格なルールを知らずに法定相続情報一覧図案を作成する人が多いから、補正が頻発します。

5法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記を同時申請

①相続登記と法定相続情報一覧図は不動産の所在地の法務局に申請できる

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記には、管轄があります。

相続登記の申請先は、不動産の所在地を管轄する法務局です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、不動産の所在地を管轄する法務局に提出することができます。

②相続登記の必要書類は法定相続情報一覧図の必要書類と重なる

相続登記では、たくさんの必要書類を準備します。

相続登記の必要書類は、法定相続情報一覧図の必要書類とほとんど重なります。

相続登記で必要な書類を使って、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。

③相続登記と法定相続情報一覧図は司法書士に依頼できる

相続登記は、相続手続の中でも難しい手続です。

相続登記を司法書士などの専門家に、依頼することが多いでしょう。

法定相続情報一覧図は、公的書類にふさわしい厳格な書き方ルールが決められています。

法定相続情報一覧図の作成を司法書士などの専門家に、依頼することができます。

たとえ補正があっても、司法書士が直ちに対応します。

司法書士に依頼することで、失敗なく相続登記と法定相続情報一覧図を完了させることができます。

④最初に同時申請で相続手続がスムーズ

相続登記は難しいから、先延ばししがちです。

最初に、相続登記と法定相続情報一覧図の保管および交付の申出をするのがおすすめです。

相続手続をスムーズに、進めることができるからです。

相続登記では、司法書士が必要書類を確認し申請します。

法務局は、非常に慎重に審査します。

司法書士が確認し法務局が審査した戸籍謄本や書類に、誤りがあることはほとんどありません。

司法書士が確認し法務局が審査した書類を使って、相続手続をすることができます。

各相続手続先の独自書類の書き誤りなどであれば、知識がなくても対応できるでしょう。

最初に相続登記と法定相続情報一覧図の同時申請で、相続手続がスムーズになります。

6法定相続情報一覧図の作成を司法書士に依頼するメリット

法定相続情報一覧図は、書き方が厳格に決まっています。

後に登記官が認証文を付して、交付されるからです。

法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。

相続関係説明図は、登記官が点検をするものではありません。

単なる事情説明の書類に過ぎませんから、比較的自由に書くことができます。

これらの違いを理解して、ポイントを押さえて書くことが重要です。

相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。

相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。

仕事や家事で忙しい方はこのような手続はすべてお任せいただけます。

すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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