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故人の口座から葬儀費用を引き出す方法
1故人の口座の預貯金を引き出すため相続人全員の合意が重要
①故人の口座の預貯金は相続財産
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が相続します。
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
故人の口座の預貯金は、相続財産です。
故人の口座の預貯金は、相続人全員の共有財産です。
②相続財産を独り占めすると相続トラブルになる
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
一部の相続人が独り占めをすることは、許されません。
相続財産を独り占めすると、相続トラブルになります。
③勝手に引出すから相続トラブルを招く
家族が死亡すると、葬儀の費用や病院の費用を払う必要があります。
一部の相続人が故人の口座の預貯金から、引出しをすることがあります。
一部の相続人が勝手に引出すと、他の相続人からは独り占めに見えます。
たとえ適切な使い道であっても、他の相続人から疑われます。
相続人間の合意がないと、適切な使い道であるか分からないからです。
適切な使い道であるか分からないから、他の相続人は疑心暗鬼になります。
相続手続では、普段目にする金額より大きな金額が動きます。
だれもが自分は損したくないと考えて、不安になります。
不安な心理状態が自然と疑いの目を生じさせます。
やむを得ず預貯金を引き出す場合、請求書や領収書を保管します。
請求書や領収書と引き出した事実をすみやかに情報共有します。
情報共有を先延ばしすると、他の相続人から強く疑われます。
相続人全員で合意をせずに、故人の口座の預貯金を引き出すと相続トラブルに発展します。
④口座の持ち主が死亡すると口座凍結する
預貯金口座の持ち主が死亡したら、口座は凍結されます。
口座凍結とは、口座取引の停止です。
・ATMや窓口での引出
・年金の振込
・公共料金の引落
上記は、口座取引の一例です。
口座の持ち主が死亡したことを銀行が知ったとき、口座は凍結されます。
⑤口座凍結する理由はトラブルに巻き込まれないため
口座の預貯金は、相続人全員の共有財産です。
一部の相続人が勝手に引き出すことはできません。
一部の相続人が勝手に引き出した場合、相続人間で大きなトラブルになります。
仮に、一部の相続人が勝手に引出しができるとしたら、他の相続人から強い抗議がされるでしょう。
銀行は、相続人間のトラブルに巻き込まれることになります。
被相続人の大切な預貯金を守れないとなったら、銀行の信用は失墜するでしょう。
相続人のトラブルに巻き込まれて信用が失墜するなど、銀行は何としても避けたいはずです。
相続人間のトラブルに巻き込まれないため、口座は凍結されます。
⑥相続手続をするまで口座は凍結されたまま
口座の持ち主が死亡したことを銀行が知ったとき、口座は凍結されます。
相続手続をするまで、口座は凍結されたままです。
時間が経っても、自動で凍結解除されることはありません。
相続人間のトラブルに巻き込まれないため、口座を凍結しているからです。
相続人間のトラブルに巻き込まれる可能性がある間は、口座凍結が続きます。
相続手続をするまで、口座は凍結されたままです。
2故人の口座から葬儀費用を引き出す方法
①遺産分割協議成立させて口座凍結解除
(1)相続人全員の合意で遺産分割協議成立
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決める必要があります。
相続人全員の合意ができれば、どのように分けても問題はありません。
相続人全員の合意で、遺産分割協議を成立させることができます。
(2)預貯金だけ遺産分割協議ができる
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
相続財産すべてを一度に、決める必要はありません。
一部の財産についてだけ、分け方を決めることができます。
一部の財産だけであっても、相続人全員の合意があれば有効な合意です。
預貯金の分け方だけ、遺産分割協議をすることができます。
預貯金の分け方だけ相続人全員の合意ができれば、預貯金の分け方だけ遺産分割協議が成立します。
(3)預貯金のみの遺産分割協議書で口座凍結解除
相続人全員の合意がまとまったら、合意内容は書面に取りまとめます。
遺産分割協議書とは、相続人全員の合意内容の証明書です。
相続人全員の合意がまとまった財産から、書面に取りまとめます。
一部の財産についての遺産分割協議書は、有効な遺産分割協議書です。
一部の財産についての遺産分割協議は、有効な遺産分割協議だからです。
預貯金のみの遺産分割協議書で、口座凍結解除をすることができます。
口座凍結解除ができれば、相続人全員の合意に従って預貯金を配分できます。
相続人全員の合意に従って、葬儀費用に充てることができます。
②預金仮払い制度を利用する
(1)遺産分割協議成立前に仮払いを受ける
遺産分割協議が成立するまで、口座凍結解除はされません。
預金仮払い制度を利用すると、口座凍結中でも預貯金を引き出すことができます。
(2)預金仮払いの上限額は最大150万円
銀行などの金融機関に手続をする場合、仮払い上限額の計算式は次のとおりです。
仮払いの上限額=死亡時の預金額×1/3×法定相続分
計算式で求められた上限額が150万円を超えた場合、150万円になります。
預金の金額が少ない場合や法定相続人が多い場合、150万円の仮払いを受けることができません。
仮払いを受ける対象は、預金だけです。
債券や有価証券、株式などは対象外です。
預金仮払いの上限額は、最大150万円です。
(3)預金仮払いを申請するときの必要書類
銀行に預金仮払いを申請するときの必要書類は、次のとおりです。
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・相続人全員の現在戸籍
・仮払いを希望する人の印鑑証明書
金融機関によっては、追加で書類が必要になることがあります。
必要な書類が完璧に準備できれば、早く審査が進む余地があります。
(4)仮払いにかかる期間
遺産分割協議成立前に仮払いを受ける場合、即日の引出はできません。
金融機関に申請書を提出してから、1~2週間程度かかるのが一般的です。
1~2週間程度で引き出せるのは、提出書類に不備がなく審査がスムーズである場合に限られます。
仮払いに応じるのは、遺産分割協議が成立する前です。
相続人の合意がないのに仮払いに応じるから、金融機関にはリスクがあります。
相続トラブルに巻き込まれないために、金融機関は慎重に審査します。
提出書類が完璧であるか確認するためにも、時間をかけて丁寧に審査します。
(5)仮払い額は遺産分割協議で調整
口座の持ち主が死亡した場合、預金は相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
相続人全員の合意ができる前に、預金の仮払いを受けていることがあります。
相続財産全体の分け方を決める際に、預金の仮払いを受けたことを考慮することになります。
預金の仮払いは、一部の相続人が独り占めできる制度ではありません。
預金の仮払いを受けたことを考慮して、相続財産の分け方について相続人全員で合意します。
預金の仮払いを受けて、葬儀の費用や病院の費用を払うことがあります。
葬儀の費用や病院の費用を払った場合、請求書や領収書は大切に保管します。
請求書や領収書がないと、他の相続人から疑われるからです。
預金の仮払い額は、遺産分割協議で調整します。
(6)遺言書があると仮払いが受けられない
被相続人が生前に遺言書を作成していることがあります。
多くの場合、遺言書で財産の分け方を指定しているでしょう。
遺言書で財産の分け方を指定した場合、遺言書が効力を発したときに財産は分割されます。
遺言書を作成した場合、相続人以外の第三者に財産を遺贈することがあります。
遺言書で預金全額を遺贈した場合、銀行は仮払いに応じられません。
遺言書が効力を発したときに、預金は遺贈を受けた人のものになっているからです。
仮払いに応じたら、遺贈を受けた人の間でトラブルになるのは明白です。
被相続人が遺言書を残した場合、仮払いが受けられなくなります。
(7)遺産分割協議ができるなら仮払いは不要
相続人全員で合意ができるなら、遺産分割協議を成立させることができます。
遺産分割協議を成立させることができれば、口座凍結解除ができます。
わざわざ預金の仮払い制度を利用する必要は、ありません。
遺産分割協議ができるなら、仮払いは不要です。
全財産まとめて合意することはできなくても、預貯金だけ合意することができる可能性があります。
預貯金だけの遺産分割協議は、有効な遺産分割協議です。
預貯金だけの遺産分割協議書は、有効な遺産分割協議書です。
預貯金だけの遺産分割協議書で、口座凍結解除をすることができます。
わざわざ預金の仮払い制度を利用すると、二度手間になります。
③代表相続人による立替払いが多い
口座の持ち主が死亡すると、預貯金口座は凍結します。
口座取引が停止されるから、引出ができなくなります。
故人の口座から葬儀費用を引き出すより、代表相続人が立替払いをする方が現実的です。
代表相続人が立替えた費用は、遺産分割協議で調整します。
遺産分割協議を成立させて、口座凍結解除をすることができます。
3預貯金に手を付けると相続放棄が無効になる
①遺産分割協議をしたら相続放棄が無効
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められた場合、はじめから相続人でなくなります。
相続人でなくなるから、遺産分割協議に参加する権利義務はありません。
相続人でなくなるから、相続財産を受け取ることはできません。
遺産分割協議を成立させた場合、相続人であると認めたと言えます。
たとえ財産を受け取らない合意をしても、相続人であると認めたと言えます。
相続人であると認めた場合、相続放棄は無効になります。
遺産分割協議は、相続放棄と矛盾する行為だからです。
②葬儀費用の立替え精算で相続放棄が無効
葬儀費用は、代表相続人が立替えをすること現実的です。
代表相続人が相続放棄をする場合、相続財産から精算を受けることはできません。
相続財産から精算を受けた場合、単純承認と評価されます。
他の財産を受け取らなくても、単純承認と評価されます。
客観的には、相続財産から財産を受け取ったからです。
③仮払い制度利用で相続放棄が無効
(1)単純承認をすると撤回できない
相続を単純承認した後で、相続放棄をすることはできません。
相続放棄をすることができないように、単純承認も撤回することができないからです。
法律で定められた一定の条件にあてはまるときは、単純承認したとみなされます。
相続財産の名義変更をした、相続財産である銀行の預貯金を引き出して使ってしまった場合が典型的です。
(2)社会通念上相応の葬儀費用は単純承認にならない
葬儀費用は、ある程度まとまった金額になります。
死亡の時期がだれにも分からないように、葬儀の時期もだれにも予想できません。
被相続人に預貯金があるのに、預貯金が使えないために葬儀を行えないとなったら非常識な結果になります。
相続人は被相続人の預貯金を使って、社会通念上相応の葬儀を行うことができます。
社会通念上相応の葬儀費用である場合、被相続人の預貯金から支出しても単純承認になりません。
葬儀は社会的儀式として必要性が高いと認められているからです。
(3)社会通念上相応の葬儀費用はあいまいな基準
社会通念上相応の葬儀とは、どのような葬儀を指すのか一概に決めることはできません。
○万円以内なら単純承認にならないという明確な基準があるわけではありません。
相続放棄をした人は、社会通念上相応と考えて相続財産から支出するでしょう。
他の人は、不相応に高額な支払いと考えるかもしれません。
(4)相続放棄をするなら固有の財産から支払うのが安全
債権者は、相続放棄をした相続人に対して被相続人に借金の支払いを求めることができません。
相続放棄が無効の場合、相続放棄が無効だから被相続人の借金を支払って欲しいと交渉することができます。
預金の仮払いを受けられるからと言って、被相続人の預金を使うのはリスクを伴います。
あえて債権者から疑いの目を向けられるリスクをおかす必要はありません。
相続放棄をした人が固有の財産から葬儀費用を支払うのが安全です。
4預貯金の相続手続を司法書士に依頼するメリット
口座を凍結されてしまったら、書類をそろえて手続すれば解除してもらえます。
必要な書類は、銀行などの金融機関によってまちまちです。
手続の方法や手続にかかる期間も、まちまちです。
銀行内部で取扱が統一されていないことも多いものです。
窓口や電話で確認したことであっても、上席の方に通してもらえないことも少なくありません。
相続手続は、やり直しになることが多々あります。
このためスムーズに手続きできないことが多いのが現状です。
日常生活に不可欠な銀行口座だからこそ、スムーズに手続したいと思う方が多いでしょう。
仕事や家事で忙しい方や高齢、療養中などで手続が難しい方は、手続を丸ごとおまかせできます。
ご家族にお世話が必要な方がいて、お側を離れられない方からのご相談もお受けしております。
凍結口座をスムーズに解除したい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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自筆証書遺言と公正証書遺言のちがい
1自筆証書遺言と公正証書遺言で失敗したくない
①遺言書の効力にちがいはない
自筆証書遺言と公正証書遺言は、どちらも遺言の方式です。
遺言の方式がちがうだけで、効力に違いはありません。
公正証書遺言に、強い効力があるといったことはありません。
公正証書遺言に、優先的な効力があるといったことはありません。
②遺言書の無効リスクに大きなちがいがある
自筆証書遺言と公正証書遺言の無効リスクに、大きなちがいがあります。
自筆証書遺言は、無効リスクが大きい遺言書です。
公正証書遺言は、無効リスクがほとんどありません。
公正証書遺言は公証人が関与するから、高い信頼性があります。
③遺言書の失敗は取り返しがつかない
遺言書に効力が発生するのは、遺言者が死亡したときです。
遺言書の厳格な書き方ルールに違反したら、遺言書は無効です。
遺言者が死亡した後で、遺言の書き方ルール違反が見つかっても取り返しがつきません。
遺言者が死亡した後で、書き直しができないからです。
遺言書の記載内容があいまいな場合、解釈をめぐってトラブルになることがあります。
遺言者が死亡した後で、解釈をめぐるトラブルが発生しても取り返しがつきません。
本当はどうしたかったのか、聞き返すことはできないからです。
2自筆証書遺言と公正証書遺言のちがい
①自筆証書遺言は手軽
(1)遺言者がひとりで作る
遺言書を作成する場合、自筆証書遺言か公正証書遺言を作成することがほとんどです。
自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。
ひとりで作ることができるから、手軽です。
(2)費用がかからない
筆記用具と印鑑さえあれば、作ることができます。
費用は、ほとんどかかりません。
(3)専門家が関与しない
自筆証書遺言は、専門家が関与することがほとんどありません。
遺言者本人が法律の専門家であることは、あまりないでしょう。
遺言書の厳格な書き方ルールについて、自分で判断します。
書き方ルールに違反すると、遺言書は無効になります。
専門家が目を通せば、書き方ルール違反に気が付くでしょう。
ひとりで作ると、遺言内容は遺言者の自己責任になります。
(4)認知症の疑い
遺言書を有効に作成するためには、遺言能力が必要です。
遺言能力とは、遺言書を作成することができる能力です。
遺言書を作成することができる判断能力の意味で使われます。
判断能力としての遺言能力とは、遺言書に書いた内容を理解し遺言の結果のメリットデメリットを充分に判断できる能力です。
判断能力を失った後で遺言書のつもりで書面を作成しても、無効の書面です。
遺言書を作成する人は、相当に高齢であることが多いでしょう。
相当に高齢である場合、判断能力の低下が問題になることがあります。
自筆証書遺言は、ひとりで作ります。
遺言書を作成する時点で、判断能力があったのか客観的に証明することはできません。
遺言書を作成する時点の判断能力が問題になる場合、相続人間で深刻なトラブルになります。
(5)詐欺強迫の疑い
遺言書は、遺言者の意思を示すものです。
遺言者の自由な意思に基づいて作成されていない遺言書は、無効です。
遺言者がだまされて作成した遺言書は、遺言者の自由な意思に基づいていません。
遺言者が強迫されて作成した遺言書は、遺言者の自由な意思に基づいていません。
遺言書の内容が非常に不自然な場合、詐欺強迫の疑いが残ります。
自筆証書遺言は、ひとりで作ります。
遺言書を作成したとき、だまされていたのか強迫されていたのか客観的に証明することはできません。
詐欺強迫によって遺言書を作成したのか問題になる場合、相続人間で深刻なトラブルになります。
(6)紛失改ざんの疑い
自筆証書遺言は、自分で保管するのが原則です。
自筆証書遺言は、保管場所に困ります。
保管場所を家族と共有しないと、自分で紛失するリスクがあります。
死亡した後に、家族が見つけられなくなるリスクがあります。
保管場所を家族と共有すると、家族が破棄や偽造変造をするリスクがあります。
たとえ偽造変造をしなくても、他の相続人から偽造変造を疑われるリスクがあります。
遺言書の偽造変造が問題になる場合、相続人間で深刻なトラブルになります。
(7)相続手続先はトラブルを嫌う
自筆証書遺言は、無効になるリスクが非常に高い遺言書です。
無効の遺言書に基づいて、相続手続を進めることはできません。
銀行などの相続続先は、相続人間のトラブルに巻き込まれることを非常に嫌います。
無効になる可能性がわずかでもあれば、相続手続を進められなくなります。
(8)適切な遺言書であってもリスクに見える
たとえ遺言者本人が適切に作成した遺言書であったとしても、相続手続先にはリスクがあると見えます。
相続手続先には、遺言者が認知症であったか分かりません。
相続手続先には、遺言者が詐欺強迫を受けていたか分かりません。
相続手続先には、遺言書が偽造変造されたか分かりません。
無効になるリスクがある遺言書で、相続手続を進めることはできないと考えます。
家族は、遺言者が認知症でなかったことを客観的に証明できません。
家族は、遺言者が詐欺強迫を受けていなかったことを客観的に証明できません。
家族は、遺言書が偽造変造されていないことを客観的に証明できません。
せっかく遺言書を作成しても、家族と金融機関の間でトラブルに発展します。
(9)法務局保管制度は保管だけ安心
自筆証書遺言を作成した後、法務局に提出して保管してもらうことができます。
法務局は、受付けた自筆証書遺言を厳重に保管します。
自筆証書遺言の法務局保管制度は、保管だけ安心な制度です。
自筆証書遺言の内容は、遺言者本人の自己責任です。
内容があいまいで執行できなくなる可能性があっても、法務局は保管を受付けます。
遺留分を侵害してトラブルになる可能性があっても、法務局は保管を受付けます。
法務局が保管を受付けたことは、安心材料ではありません。
自筆証書遺言の法務局保管制度を利用しても、トラブル防止効果はありません。
(10)検認手続が必要
検認手続とは、自宅などで見つかった自筆証書遺言を家庭裁判所に提出して開封してもらう手続です。
相続が発生した後、すぐに相続手続を進めることはできません。
検認手続が必要なのに検認済証明書がないと、相続手続先が相続手続を進めないからです。
自筆証書遺言は、作成するときは手軽です。
遺言者が死亡した後に、家族の事務負担があります。
②公正証書遺言は安心確実
(1)公証人が取りまとめる
公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に伝え公証人が書面に取りまとめる遺言書です。
証人2人に確認してもらって、作ります。
公証人は、法律の専門家です。
法律の専門家が関与するから、書き方ルールの違反は考えられません。
安心して、作成できます。
(2)公証人の手数料がかかる
公正証書遺言は、公証人が取りまとめます。
公証人手数料がかかります。
遺言書の内容や財産の価額によっては、高額な費用になることがあります。
(3)公証人が本人確認
公正証書遺言は、公証人が取りまとめます。
公正証書遺言を作成する際に、公証人が遺言者の本人確認をします。
身分証明書を確認して、なりすましを防止します。
本人確認ができなければ、公正証書遺言を作成しません。
公正証書遺言は、偽造があり得ません。
(4)公証人が本人の意思確認
公正証書遺言を作成する際に、公証人が遺言者本人の意思確認をします。
遺言者本人の意思確認は、遺言書の有効性を担保するための実質的な審査です。
遺言書は、遺言者の自由な意思に基づいて作成します。
遺言書を作成するとき、相続人になる予定の人は同席することができません。
遺言者の自由な意思を確保するためです。
相続人になる予定の人から、影響を受けることを排除します。
詐欺や強迫を排除した環境で、遺言書を作成します。
(5)遺言能力に疑いがあるときは作成しない
公正証書遺言を作成する際、公証人と遺言者は直接対話をします。
対話をする中で、公証人は次の点を確認します。
・遺言者が遺言をしていることを理解しているか
・財産や家族関係を把握しているか
・遺言内容の意味や効果を理解しているか
・説明に矛盾や変遷がないか
・理由付けが不自然ではないか
遺言者の判断能力が低下している場合、遺言能力が失われていることがあります。
遺言能力が失われた場合、遺言書は無効です。
遺言能力が失われていると判断された場合、公証人は公正証書遺言を作成しません。
遺言能力に疑いがあるとき、公証人は作成しない判断をします。
公正証書遺言を作成した事実は、少なくとも公証人は遺言能力があると判断できたと言えます。
(6)証人2人が確認する
公正証書遺言を作成する際に、証人2人が立ち会います。
証人は、適切に遺言書が作成されたか確認する証拠装置です。
証人2人が確認するから、後日の無効主張を封じることができます。
公証人だけでなく証人も、遺言者の自由な意思に基づき遺言したことを確認します。
遺言に利害関係がある人は、証人になれません。
利害関係人を排除することで、証言の信用性を確保します。
証人は、手続の適正を補強していると言えます。
(7)公正証書遺言原本は公証役場で厳重保管
公正証書遺言を作成したら、遺言書原本は公証役場で厳重に保管します。
公正証書遺言は、紛失リスクがありません。
相続人などの手に渡らないから、変造リスクがありません。
(8)検認手続は不要
遺言者が死亡した後、公正証書遺言はすぐに執行することができます。
公正証書遺言は、検認手続が不要だからです。
3自筆証書遺言と公正証書遺言の失敗しない選び方
①自筆証書遺言がおすすめの人
(1)法律知識が充分にある人
自筆証書遺言は、遺言者がひとりで作ることができるから手軽です。
遺言内容が適切であるのか、記載方法は適切であるのか、遺言者が自分で考えます。
自筆証書遺言は、自己責任の遺言書です。
弁護士や司法書士レベルの法律知識がある人は、自筆証書遺言がおすすめです。
(2)家族がトラブルにならない人
自筆証書遺言は遺言者がひとりで作るから、さまざまなリスクが内在しています。
・紛失リスク
・改ざんや変造の疑い
・遺言能力の疑い
・詐欺強迫の疑い
自筆証書遺言に内在するリスクが家族のトラブルを招きます。
弁護士や司法書士レベルの法律知識があっても、内在するリスクから逃れられません。
弁護士や司法書士レベルの法律知識がある人で、かつ、家族がトラブルにならない人は、自筆証書遺言がおすすめです。
(3)公正証書遺言を作成する時間的余裕がない人
公正証書遺言を作成するためには、公証人との打ち合わせが必要です。
打ち合わせをしたうえで予約をして、公正証書遺言を作成します。
公正証書遺言作成には、時間がかかるのが通常です。
体の状態が急に悪化したなど、公正証書遺言を作成する時間的余裕がないことがあります。
緊急時には、自筆証書遺言のメリットを活用することができます。
公正証書遺言を作成する時間的余裕がない人は、自筆証書遺言がおすすめです。
②公正証書遺言がおすすめの人
公正証書遺言を作成するためには、時間と費用がかかります。
時間と費用をかけてでも、内容の安全性が確保される価値があります。
遺言内容を実現することが困難になったら、遺言書を作成する意味がないからです。
内容の有効性を確保した遺言は、公正証書遺言です。
公証人が関与することで、圧倒的な信頼があります。
ほとんどの人に、公正証書遺言がおすすめです。
③初心者がとりあえず遺言書を作るなら公正証書遺言
遺言書は、遺言者が死亡したときに効力が発生します。
やり直しは、できません。
初心者が遺言書作成に失敗したくないなら、外さないことが重要です。
初心者がとりあえず遺言書を作る場合、公正証書遺言一択です。
公正証書遺言は、自筆証書遺言のさまざまなリスクを回避できるからです。
4遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
遺言書は、遺言者の意思を示すものです。
自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。
いろいろ言い訳を考えて、先延ばしします。
先延ばしした結果、認知症などになると遺言書を作れなくなります。
その先には、家族のもめごとが待っています。
家族がトラブルに巻き込まれることを望む人はいないでしょう。
死んだ後のことを考えるのは不愉快などと言えるのは、判断力がしっかりしている証拠です。
まず、遺言書を書くことをおすすめします。
遺言書があることでトラブルになるのは、ごく稀なケースです。
遺言書がないから、トラブルになることはたくさんあります。
遺言書1枚あれば、相続手続きは格段にラクになります。
状況が変われば、遺言書は何度でも書き直すことができます。
家族をトラブルから守りたい人は、司法書士に遺言書作成を依頼することをおすすめします。

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相続人全員で相続人申告登記をするメリット
1相続登記義務化で相続人申告登記がスタート
①令和6年(2024年)4月1日から相続登記は義務
所有権移転登記をしない場合、所有者は不利益を被ります。
不動産に対して権利主張をする人が現れた場合、所有者のはずなのに権利主張ができないからです。
相続登記がされない場合、登記簿を見ても土地の所有者が分からなくなります。
登記簿とは、不動産の権利関係が記録される公的な帳簿です。
所有者不明の土地の発生を防止するため、相続登記をすることは義務になりました。
②期限3年経過でペナルティーの対象
令和6年(2024年)4月1日から、相続登記をする義務が課されました。
相続登記の期限は、3年です。
令和6年(2024年)4月1日以降に発生した相続は、当然に対象になります。
相続があったことを知ってから、相続登記の期限3年がスタートします。
相続登記の期限3年を経過すると、ペナルティーの対象になります。
令和6年(2024年)4月1日以前に発生した相続も、義務化の対象です。
過去の相続は、すでに3年を経過していることが多いでしょう。
過去の相続は、令和9年3月31日が期限になります。
相続登記の期限3年が経過すると、ペナルティーの対象になります。
③相続人申告登記で義務を果たす
相続人申告登記とは、相続人が法務局に対し自分が相続人であることを申告する制度です。
申告に基づいて、登記官が職権で相続人の住所や氏名を登記に付記します。
相続人申告登記をした場合、相続登記の義務を履行したと扱われます。
相続人申告登記は、相続登記の義務を履行しやすくする制度です。
相続人申告登記で、相続登記の義務を果たすことができます。
④相続人1人でも相続人申告登記ができる
相続登記をするためには、相続人全員の協力が必要です。
相続人全員の協力が得られないと、相続登記ができなくなります。
相続人全員の協力が得られないから、相続登記を放置する原因になっていました。
相続人全員の協力がなくても、相続人申告登記をすることができます。
相続人1人でも、相続人申告登記ができるからです。
⑤相続人申告登記でペナルティーを回避
相続登記には、3年の期限が決められました。
相続登記の期限3年が経過すると、ペナルティーの対象になります。
遺産分割未了は、言い訳になりません。
相続登記ができなくても相続人申告登記をしたら、相続登記の義務を履行したと扱われます。
相続登記の義務を履行したと扱われるから、ペナルティーを回避することができます。
2相続人全員で相続人申告登記をするメリット
①相続登記の義務を履行できる
相続人全員の協力がなくても、相続人申告登記をすることができます。
一部の相続人が相続人申告登記をした場合、相続登記の義務を履行したのは相続人申告登記をした人のみです。
他の相続人は、相続登記の義務を履行していないままです。
一部の相続人が相続人申告登記をしても、他の相続人の義務に影響はありません。
相続登記をする義務は、各相続人に課されています。
各相続人が相続人申告登記をすることで、各相続人の義務を履行した扱いになります。
相続人全員が相続人申告登記をすることで、相続人全員が義務を履行した扱いを受けることができます。
②相続登記義務化のペナルティー回避
相続人申告登記をした場合、相続登記の義務を履行したと扱われます。
一部の相続人が単独で相続人申告登記をすることができます。
相続人申告登記をすると、相続登記義務化のペナルティーを回避することができます。
一部の相続人が相続人申告登記をしても、他の相続人の義務に影響はありません。
各相続人が相続人申告登記をすることで、各相続人がペナルティーを回避することができます。
相続人全員が相続人申告登記をすることで、相続人全員がペナルティーを回避することができます。
③心理的余裕を持って遺産分割協議ができる
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
相続人全員の合意がまとまらないと、遺産分割協議は成立しません。
相続登記は、遺産分割協議がまとまった後にするのが一般的です。
遺産分割協議がまとまらなくても、相続登記の義務は免除されません。
遺産分割協議がまとまらなくても、相続人申告登記をすることができます。
相続人申告登記をすれば、相続登記義務化のペナルティーを回避することができます。
相続人全員が相続人申告登記をすれば、相続人全員がペナルティーを回避できます。
ペナルティーの心配なく、心理的余裕を持って遺産分割協議をすることができます。
④相続人申告登記で相続手続はラクにならない
相続人申告登記には、相続登記の義務を履行した効果しかありません。
相続人申告登記をしても、相続手続はほとんどラクになりません。
たとえ相続人全員が相続人申告登記をしても、相続人全員であるか戸籍謄本で確認する必要があります。
各相続人が相続人申告登記をすることができるからです。
相続人申告登記がされているから、確かにその人は相続人のひとりであることは分かります。
相続人申告登記をすることで、相続手続がラクになるのは非常に限定的です。
⑤相続人申告登記で相続人間のトラブル防止効果はない
一部の相続人が単独で相続人申告登記をすることができます。
相続人申告登記で相続人間のコミュニケーションを促進する機能はありません。
相続人申告登記をしても、相続人の権利関係に影響はありません。
相続人申告登記をすることで、相続手続を進める動機付けになる可能性があります。
相続手続を進める動機付けにできれば、相続人間のトラブルを抑制できるかもしれません。
相続人申告登記をすることで、相続登記の先延ばしの可能性があります。
相続登記の先延ばしにつながれば、相続人間のトラブルにつながるかもしれません。
相続人間のトラブル防止効果は、非常に限定的です。
⑥相続人全員で相続人申告登記をする方法
(1)各相続人が個別に相続人申告登記
各相続人がそれぞれ申請書を作成し、法務局に提出します。
他の相続人の関与なく、相続人申告登記をすることができます。
申請書に添付する戸籍謄本は、申請人が相続人であることが分る範囲で差し支えありません。
各相続人が相続人申告登記ができるから、自分のペナルティーリスクは自分で回避できます。
(2)委任状を発行して依頼
相続人申告登記は、代理人を立てて依頼することができます。
申請人は、代理人に委任状を発行します。
手続をスムーズにするため、委任状に押印は不要です。
申請書を1枚に取りまとめることができます。
相続人全員が協力して、司法書士などの専門家に依頼することができます。
(3)法定相続情報一覧図利用は慎重に検討
相続人申告登記を申請する場合、戸籍謄本に代えて法定相続情報一覧図を提出することができます。
法定相続情報一覧図とは、相続関係を家系図状に取りまとめた書類です。
法定相続情報一覧図は、法務局で発行してもらうことができます。
あらかじめ法定相続情報一覧図がある場合、発行された法定相続情報一覧図を利用できます。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をする場合、相続人全員を確定できる戸籍謄本を提出する必要があります。
法務局が戸籍謄本収集を代行してくれる制度ではありません。
法定相続情報一覧図案は、申出人が作成する必要があります。
法務局が法定相続情報一覧図案の作成代行をしてくれる制度ではありません。
相続人全員が相続人申告登記をするために法定相続情報一覧図を利用しようとすると、だれが法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をするのか話し合いが必要になります。
相続人申告登記をする場合、遺産分割協議がまとまらないケースがほとんどです。
だれが法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をするのか、話し合いがまとまらないでしょう。
相続人の協力体制がない中で、申出人を決めるのは現実的ではありません。
法定相続情報一覧図を利用できますが、慎重な検討が必要です。
3相続人全員で相続人申告登記をした後の注意点
注意①相続人申告登記をしても相続登記
相続人申告登記をしても、自動で相続登記はされません。
相続人申告登記をしても、相続登記は必要です。
登記名義は被相続人のままで、変更されないからです。
相続人申告登記は、相続登記ができないときの救済措置に過ぎません。
遺産分割協議が成立した後、あらためて相続登記が必要です。
相続人申告登記は、相続登記の代わりになりません。
遺産分割協議成立後3年以内に相続登記をしないと、相続登記の義務違反になります。
相続した後、不動産を売却したり担保に差し出すことがあります。
不動産を売却したり担保に差し出す場合、相続登記が不可欠です。
相続登記をしていないと、だれが所有者なのか分からないからです。
だれが所有者なのか分からないまま、不動産の売買契約を締結することはできません。
だれが所有者なのか分からないまま、金融機関はローン審査を通しません。
相続人申告登記をしても、相続登記は必要です。
相続人申告登記は、相続登記義務化のペナルティー回避効果があるだけです。
結局のところ、相続人申告登記は二度手間になります。
注意②相続登記では相続人を確定する戸籍謄本が必要
相続登記では、相続人全員の協力が必要です。
相続人全員が相続手続に関与していることを確認するため、たくさんの戸籍謄本が必要です。
相続人申告登記では、相続人のひとりであることが分かる戸籍謄本のみで手続ができます。
相続人全員で相続人申告登記をしても、あらためて相続人全員であることを確認する必要があります。
注意③あやしい不動産業者から営業
不動産の登記簿謄本は、手続し手数料を払えばだれでも取得することができます。
相続人申告登記がされている場合、相続人間でトラブルがあることが想像されるでしょう。
不動産の共有持分を売ってほしいなどの営業を受けることがあります。
4相続登記を司法書士に依頼するメリット
大切な家族を失ったら、大きな悲しみに包まれます。
やらなければいけないと分かっていても、気力がわかない方も多いです。
相続手続は一生のうち何度も経験するものではないでしょう。
だれにとっても不慣れで、手際よくできるものではありません。
相続登記は、相続手続の中でも手間がかかる難しい手続です。
相続登記は難しい手間がかかる手続なので、司法書士などの専門家に依頼するでしょう。
相続手続で挫折しがちなのは、戸籍謄本などの書類収集や遺産分割協議書の作成です。
書類収集や遺産分割協議書の作成は、司法書士に依頼することができます。
司法書士が戸籍謄本や遺産分割協議書を準備したうえに、法務局の厳重な審査をします。
法務局の審査が通った戸籍謄本や遺産分割協議書だから、銀行などの相続手続先で指摘があることはありません。
銀行などの独自書類の内容などに指摘があるとしても、簡単に済むことがほとんどでしょう。
相続手続をスムーズに進めたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
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不在者財産管理人の権限と家族の期待に落差
1不在者財産管理人が行方不明者の財産を管理する
①不在者財産管理人は行方不明者の利益を守る人
不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を管理する人です。
行方不明者の利益を守るため、家庭裁判所が選任します。
不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理をすることはできません。
家庭裁判所は、行方不明者に不利益な財産管理を許可しません。
不在者財産管理人制度は、行方不明者の利益を守る制度だからです。
②家族が期待する行方不明者の利益
行方不明者は、家族の希望を尊重してくれていたかもしれません。
行方不明者は、家族の生活を支えることを重視していたかもしれません。
家族の生活を守ることが行方不明者の利益にかなうと感じるでしょう。
不在者財産管理人は、行方不明者の利益を守る人です。
家族が期待する行方不明者の利益とは、家族の生活を守ることと考えがちです。
家族の生活を守るため、不在者財産管理人は家族の希望をかなえる人と期待しがちです。
③法律が求める行方不明者の利益
不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理をすることはできません。
法律が求める行方不明者の利益とは、行方不明者の財産を減らさないことです。
たとえ家族が希望しても、行方不明者の財産を減らすことは許されません。
家族の希望と行方不明者の利益が一致しないことがあります。
不在者財産管理人は、行方不明者の利益を基準に権限を行使します。
不在者財産管理人は、家族の希望を基準に権限を行使できません。
④家族の期待と法律の落差
家族の希望は、家族の生活を守ることです。
行方不明前の本人は、家族を支える行動をしていたかもしれません。
法律の趣旨は、行方不明者の財産を減らさないことです。
家族の期待と法律に、大きな落差があります。
不在者財産管理人は法律の趣旨に従って、権限を行使します。
家族の期待をかなえるため、権限を行使することはできません。
2不在者財産管理人の権限と家族の期待に落差
①不在者財産管理人の権限で財産を守る
不在者財産管理人は、行方不明者の財産を管理する人です。
不在者財産管理人の権限で、行方不明者の財産を守ります。
不在者財産管理人の権限は、行方不明者の財産を減らさないために行使されます。
不在者財産管理人には、行方不明者の利益を守る義務があるからです。
②不在者財産管理人は家族の希望をかなえる人ではない
家族にとって、家族の生活を守ることが行方不明者の利益にかなうと感じるかもしれません。
家族の希望をかなえることは、そのまま家族の生活を守ることのはずです。
法律が求める行方不明者の利益とは、行方不明者の財産を減らさないことです。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。
家族の希望と行方不明者の利益が一致する場合に限って、家族の希望が考慮されます。
③不在者財産管理人の権限で保存行為ができる
保存行為とは、財産の現状を維持する行為です。
不在者財産管理人は、保存行為を単独で行うことができます。
④不在者財産管理人が行う保存行為の具体例
具体例(1)建物の軽微な補修
建物に雨漏りがしている場合、雨漏り補修が必要になります。
財産の現状を維持するため、軽微な補修をすることができます。
具体例(2)不法侵入の防止
第三者が無断で侵入することを防止するため、鍵の交換をすることができます。
行方不明者の不動産を権限なく利用することがないようにするためです。
空き家を狙った侵入者などを排除する目的です。
具体例(3)時効完成を阻止
第三者が長期間不動産を占有していた場合、取得時効が完成することがあります。
明渡請求などをして、取得時効の完成を阻止します。
貸金債権があるのに長期間請求をしない場合、消滅時効が完成することがあります。
貸金返還請求などをして、消滅時効の完成を阻止します。
具体例(4)固定資産税など費用の支払い
不動産を保有していると、固定資産税が課されます。
行方不明になっても、固定資産税は免除されません。
固定資産税などの費用の支払いは、保存行為です。
⑤不在者財産管理人の権限で管理行為ができる
管理行為とは、財産の利用や改良をする行為です。
不在者財産管理人は、管理行為を単独で行うことができます。
⑥不在者財産管理人が行う管理行為の具体例
具体例(1)日常的な契約管理
だれも住まない建物は、傷みやすくなります。
清掃・管理委託契約を締結して、管理を委託することができます。
第三者による無断侵入を防止するため、警備契約をすることができます。
具体例(2)預貯金の管理
行方不明者の預貯金は、不在者財産管理人が管理します。
元本を維持する範囲の運用がされます。
具体例(3)返済金の受領
金銭などを貸したまま、債権者が行方不明になることがあります。
債務者は不在者財産管理人に返済して、債務から解放されることができます。
返済金の受領すると、債権は金銭に変わります。
債権という財産が金銭に変わるから、管理行為と考えられます。
⑦処分行為は不在者財産管理人の権限外
不在者財産管理人は、行方不明者のために財産管理をする人です。
保存行為と管理行為をする場合、単独で行うことができます。
不在者財産管理人は、本来、処分行為をする権限はありません。
処分行為とは、財産の内容価値を不可逆的に変更する行為です。
処分行為は、本来、不在者財産管理人の権限外です。
不在者財産管理人が処分行為をする場合、家庭裁判所の許可が必要です。
権限外行為の許可の申立ては、不在者財産管理人が行います。
家族は、権限外行為の許可の申立てに関与しません。
家庭裁判所の許可を得ずに処分行為をしても、無効です。
⑧家族でも専門家でも同じ義務
不在者財産管理人は、家庭裁判所が選任します。
家族が選任されることも、家族以外の専門家が選任されることもあります。
不在者財産管理人には、行方不明者の利益を守る義務があります。
家族でも家族以外の専門家でも、同じ義務を負います。
不在者財産管理人は、公的な立場だからです。
家族が不在者財産管理人に選任されても、不利益な財産管理をすることはできません。
家族が不在者財産管理人に選任されても、家族の希望を優先することはできません。
行方不明者の利益を守る義務に違反したら、任務懈怠と判断されます。
強い言い方をすれば、背任や横領と評価されるおそれがあります。
家族が不在者財産管理人に選任されれば、自由に財産管理ができると考えるのは誤解です。
3権限外行為の許可の現実
①行方不明者に不利益な処分に許可をしない
不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理をすることはできません。
家庭裁判所は、不在者財産管理人が適切な財産管理をしているか監督をします。
権限外行為の許可の審判は、形式的なものではありません。
不在者財産管理人が行方不明者に不利益な処分行為をしようとしても、家庭裁判所は許可しません。
家庭裁判所は、不利益な処分行為でないか実質的に厳しくチェックします。
家庭裁判所の許可なしで、不在者財産管理人は処分行為をすることができません。
②遺産分割協議で権限外行為の許可が必要
(1)遺産分割協議は処分行為
遺産分割協議では、相続人全員の合意で相続財産の分け方を決定します。
遺産分割協議は、処分行為です。
各相続人が持つ相続分を処分する行為だからです。
不在者財産管理人が遺産分割協議をする場合、家庭裁判所の許可が必要です。
(2)不在者財産管理人は行方不明者の相続分を確保
不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理はできません。
行方不明者の相続分を確保できない遺産分割協議に合意できません。
行方不明者の相続分を確保できない遺産分割協議は、不利益な財産管理だからです。
たとえ家族が望んでも、行方不明者に不利益な財産管理はできません。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではないからです。
たとえ相続税を節税できる遺産分割協議であっても、不利益な財産管理はできません。
(3)家族が不在者財産管理人になっても相続分を確保
家族が不在者財産管理人に選任されても、家族の希望を優先することはできません。
家族が不在者財産管理人に選任されても、相続分を確保する必要があります。
不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理はできないからです。
(4)相続手続に権限外行為の許可の審判書
遺産分割協議が成立したら、相続手続を行います。
遺産分割協議書には、不在者財産管理人の選任審判書と権限外行為の許可の審判書を添付します。
権限外行為の許可の審判書には、遺産分割協議書案が添付されています。
不在者財産管理人は、審判書添付の遺産分割協議をする権限のみが与えられています。
審判書添付の遺産分割協議の内容と異なる内容の遺産分割協議をすることはできません。
家庭裁判所の許可は、協議書案を前提に、その内容で行うことだけが認められる許可です。
異なる内容の遺産分割協議をする場合、あらためて許可が必要です。
③不動産売却で権限外行為の許可が必要
(1)行方不明者の利益になるときだけ許可
不在者財産管理人の任務は、財産を管理して減らさないことです。
不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な財産管理はできません。
不動産の売却が行方不明者に利益になるときだけ、不在者財産管理人は売却をすることができます。
(2)売却の必要性があるときだけ許可
行方不明者の財産を管理するだけでなく、わざわざ売却する必要性が求められます。
単に家族が売却したいと望むだけでは、売却の必要性がないと判断されるでしょう。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではないからです。
たとえば次の場合、売却の必要性が認められる可能性があります。
・共有関係で紛争化して売却する以外に解決できないケース
・固定資産税などの費用が過大で維持することが不合理であるケース
・老朽化しているケース
上記のケースでも、客観的資料で家庭裁判所を説得する必要があります。
(3)価格が妥当なときだけ不動産売却
不在者財産管理人には、善管注意義務があります。
価格の妥当性が認められない場合、不在者財産管理人は不動産を売却することはできません。
親族間売買などで相場より安い場合、行方不明者に不利益な売却と判断されます。
(4)買主が決まっていても行方不明者の利益
買主が決まっていることは、プラス材料ですが決定打ではありません。
不在者財産管理人制度は、家族や買主の希望を叶える制度ではないからです。
たとえ買主が決まっていても、行方不明者の利益を重視します。
(5)所有権移転登記に権限外行為の許可の審判書
不動産を売却したら、名義変更をします。
不動産の所有権移転登記申請では、不在者財産管理人の選任審判書と権限外行為の許可の審判書を提出します。
権限外行為の許可の審判書には、売買契約書案が添付されています。
不在者財産管理人は、審判書添付の売買契約をする権限のみが与えられています。
家庭裁判所の許可は、契約書案を前提に、その内容で行うことだけが認められる許可です。
審判書添付の売買契約の内容と異なる内容の売買契約をすることはできません。
③権限外行為の許可があっても財産は使えない
(1)相続した財産は家族が自由に使えない
遺産分割協議が成立したら、行方不明者の相続分は確保されているはずです。
行方不明者の相続分が確保されないと、家庭裁判所が許可しないからです。
相続分に相当する財産は、行方不明者の財産です。
不在者財産管理人が行方不明者の財産を管理します。
相続分に相当する財産を家族が自由に使うことはできません。
不在者財産管理人は、家族に財産を渡す権限がないからです。
たとえ家族が不在者財産管理人に選任されても、家族が自由に使うことはできません。
(2)売却代金は家族が自由に使えない
行方不明者の不動産を売却したら、売却代金を取得します。
売却代金は、行方不明者の財産です。
不在者財産管理人が行方不明者の財産を管理します。
売却代金を家族が自由に使うことはできません。
不在者財産管理人は、家族に財産を渡す権限がないからです。
たとえ家族が不在者財産管理人に選任されても、家族が自由に使うことはできません。
④権限外行為の許可があっても不在者財産管理人の任務継続
不在者財産管理人選任の申立てをするに当たって、きっかけがあるはずです。
遺産分割協議をしたいから、行方不明者の不動産を売却したいからなどです。
申立てのきっかけとなった遺産分割協議や売却が終わっても、不在者財産管理人の任務は継続します。
不在者財産管理人の任務は、行方不明者の財産を管理することだからです。
相続した財産や売却代金を管理する必要があります。
不在者財産管理人の任務は継続するから、不在者財産管理人の報酬がかかり続けます。
4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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法務局保管制度とは保管だけ安心の制度
1法務局保管制度とは保管だけ安心の制度
①自筆証書遺言は保管場所に困る
遺言書を作成する場合、自筆証書遺言か公正証書遺言を作成することがほとんどです。
自筆証書遺言とは、自分で書いて作る手軽な遺言書です。
公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に伝え公証人が書面に取りまとめる遺言書です。
公正証書遺言作成後は、公証役場で厳重保管されます。
自筆証書遺言作成後は、保管場所に困ります。
保管場所を家族と共有すると、破棄や改ざんのリスクがあります。
保管場所を家族と共有しないと、紛失や見つからないリスクがあります。
自筆証書遺言は、保管場所に困ります。
②法務局に提出して保管してもらえる
自筆証書遺言を作成後、作成した遺言書を法務局に保管してもらうことができます。
提出された自筆証書遺言は、法務局で厳重に保管されます。
法務局保管制度は、保管の不安を軽減する制度です。
法務局が厳重に保管するから、紛失や改ざんの心配がなくなります。
自筆証書遺言の法務局保管制度を利用すると、保管リスクに対処することができます。
③保管以外のリスクは自己責任
自筆証書遺言の法務局保管制度は、保管にのみ特化した制度です。
遺言書の内容は、自己責任です。
自筆証書遺言の法務局保管制度は、公正証書遺言の代替手段ではありません。
2自筆証書遺言の法務局保管制度でできること
できる①自筆証書遺言を保管してもらえる
自筆証書遺言の法務局保管制度は、作成した自筆証書遺言を提出して預かってもらう制度です。
自筆証書遺言の法務局保管制度を利用することで、保管に関するリスクを軽減することができます。
保管に関するリスクとは、次のリスクです。
・遺言書を紛失する
・遺言書を破棄・改ざんされる
・遺言書を見つけてもらえない
法務局で安全に保管してもらえるから、保管に関するトラブルを回避できます。
できる②遺言書の保管の有無を確認できる
法務局は自筆証書遺言を預かったら、原本と画像データを管理保管します。
遺言者が死亡した後、相続人は遺言書保管事実証明書の発行を請求することができます。
遺言書保管事実証明書とは、遺言書の保管の事実の有無を証明する書類です。
遺言書が保管されている場合、保管されていることが証明されます。
遺言書が保管されていない場合、保管されていないことが証明されます。
自宅などで保管していると、遺言書があるのか分かりません。
本人以外の人が保管していると、だれが保管しているのか分かりません。
法務局で証明書が発行されるから、遺言書の保管の有無を確認することができます。


できる③遺言書の内容を証明してもらえる
遺言書保管事実証明書を見ても、遺言書の具体的内容は確認できません。
遺言書の具体的内容は、遺言書情報証明書で確認することができます。
法務局は、預かった自筆証書遺言の画像データを管理しています。
遺言書情報証明書で、遺言書の内容を実現します。





できる④遺言書保管通知がされる
遺言者が死亡したことを法務局が確認した場合、遺言書保管通知がされます。
遺言者が遺言書を作成したことを一切伝えないまま死亡しても、遺言書保管通知で遺言書の存在を知ることができます。
通知対象者は、遺言者が決めることができます。
遺言書保管通知を受け取っても、遺言書保管事実証明書を請求できるのは相続関係者のみです。

できる⑤検認手続が不要
検認手続とは、自筆証書遺言を家庭裁判所で提出して開封してもらう手続です。
自宅などで見つけた自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認手続が必要です。
法務局保管制度を利用した自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認手続が不要です。
検認手続は、遺言書の変造や改ざんを防止する手続です。
法務局に提出した自筆証書遺言は、法務局が厳重に保管するからです。
3自筆証書遺言の法務局保管制度でできないこと
できない①内容の有効性・実現性はチェックされない
自筆証書遺言の保管申請を受け付けるとき、法務局は形式チェックをします。
形式チェックの具体的内容は、次の点です。
・自書してあるか
・署名があるか
・日付があるか
・押印があるか
形式面に問題がなければ、保管を受付けます。
内容の有効性は、チェックされません。
内容があいまいで執行できない遺言書であっても、保管を受付けます。
法務局が保管を受付けても、執行できる遺言書になることはありません。
法務局が保管を受付けても、無効の遺言書は無効の遺言書のままです。
遺言書の内容を自分で適切に整えるためには、弁護士や司法書士レベルの法律知識が必要です。
知識がないまま遺言書を作成すると、保管されたのに最悪の結果になりかねません。
できない②内容の相談はできない
法務局は、法律相談の機関ではありません。
遺言書の文言に問題がないか、相談することはできません。
自筆証書遺言の法務局保管制度を利用しても、法務局からアドバイスを受けることはできません。
内容があいまいな遺言書であっても、法務局は保管を受付けます。
遺言書の内容は、遺言者の自己責任だからです。
法務局が保管を受付ければ、安心とは言い切れません。
できない③相続人間のトラブル防止機能はない
自筆証書遺言の法務局保管制度を利用することで、保管に関するリスクを軽減することができます。
遺言書の保管に関するトラブルは、軽減することができます。
保管以外のトラブルを防止する機能は、ありません。
例えば、遺留分を侵害する遺言書であっても、法務局は保管を受付けます。
法務局が保管を受付けても、遺留分侵害額請求を防止することはできません。
遺留分は、相続人に認められた最低限の権利だからです。
遺留分侵害額請求があると、相続人間で深刻なトラブルに発展するでしょう。
自筆証書遺言の法務局保管制度を利用しても、相続人間のトラブルを防止することはできません。
できない④代理人による保管申請はできない
自筆証書遺言の法務局保管制度を利用する場合、遺言者本人が法務局に出向く必要があります。
遺言者本人以外の人が保管申請をすることはできません。
公正証書遺言を作成する場合、公証人に自宅や病院に出張してもらうことができます。
自筆証書遺言の法務局保管制度では、出張してもらう制度はありません。
体が不自由な人や病気で外出が難しい場合、法務局保管制度の利用は難しくなります。
遺言者に体力があっても、時間が作れないことがあります。
法務局の業務時間は、平日の昼間のみだからです。
法務局の業務時間に出向くことができないと、法務局保管制度を利用することはできません。
4法務局保管制度利用がおすすめの人
①保管だけ心配な人はおすすめ
法務局保管制度の最大のメリットは、遺言書を安全に保管できることです。
保管だけ心配な人は、法務局保管制度がおすすめです。
具体的には、弁護士や司法書士レベルの法律知識がある人です。
②とりあえず遺言書を作りたい人は公正証書遺言
とりあえず遺言書を作成したいと考える人は、おすすめできません。
法務局が遺言書を保管していても、トラブルに発展する可能性があるからです。
法務局が保管を受付けたことは、安心材料にはなりません。
③内容実現の確実性が心配な人は公正証書遺言
公正証書遺言は、公証人が関与して作成します。
公証人は、遺言者の本人確認をして本人の意思確認をしたうえで公正証書遺言を作成します。
公証人は、法律の専門家です。
書き方ルールの違反で遺言書が無効になることは、考えられません。
遺言書内容があいまいで執行できなくなることは、考えられません。
確実に実現したい内容がある場合は、公証人が関与する公正証書遺言が安全です。
保管だけ心配な人は、法務局保管制度がおすすめです。
内容実現の確実性が心配な人は、公証人が関与する公正証書遺言がおすすめです。
5自筆証書遺言の法務局保管制度を利用する流れ
手順①自筆証書遺言の作成
遺言者が自筆証書遺言を作成します。
法務局は、自筆証書遺言の内容について相談に応じません。
自筆証書遺言の内容は、遺言者の自己責任です。
手順②法務局に事前予約
予約なしで法務局に行っても、対応してもらえません。
自筆証書遺言の法務局保管制度を利用する場合、窓口の手続はすべて予約が必要です。
保管申請をする法務局に対して、電話か法務局手続案内予約サービスで予約します。
当日の予約をすることは、できません。
手順③本人が保管申請
遺言者本人が法務局に出向いて、必要書類を添えて遺言書保管申請をします。
保管申請で必要な書類は、次のとおりです。
・住民票
・本人確認書類 運転免許証、マイナンバーカード
代理人による保管申請は、できません。
手順④法務局による形式チェック
自筆証書遺言の保管申請を受け付けるとき、法務局は形式チェックをします。
形式チェックで問題がなければ、保管を受付けます。
手数料は、遺言書1通につき3900円です。
手順⑤保管証を受け取る
自筆証書遺言の保管申請が受付けられたら、保管証が発行されます。
保管証には、次の事項が記載されています。
・遺言者の氏名、生年月日
・手続をした法務局の名称
・保管番号
保管証は、再発行されません。

手順⑥遺言者死亡後に遺言書保管通知
遺言者が死亡したことを法務局が確認した場合、遺言書保管通知がされます。
遺言書保管通知を見ても、遺言書の内容は確認できません。
あらためて、遺言書情報証明書を請求をします。
遺言書の具体的内容は、遺言書情報証明書で確認することができます。
6遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
自筆証書遺言書は、紙とペンと印鑑さえあれば作ることができます。
だれの助けも借りずに作ることができるので、もっとも多い遺言書です。
保管場所に困ったり、紛失したり、廃棄・隠匿・改ざんのリスクが問題でした。
これらの問題点を軽減できる自筆証書遺言書保管制度はメリットがあります。
専門家の関与がないことが多いので、無効になる例が後を絶ちません。
自筆証書遺言書保管制度を利用する場合、法務局で形式チェックをしてくれます。
形式チェックを過度に期待して、内容チェックもしてくれるとの誤解しているかもしれません。
法務局は内容チェックはしてくれません。
形式面に問題がなくても、相続人を特定できない、財産を特定できない、相続人がトラブルになるなどの内容に問題がある遺言書はたくさんあります。
法務局は内容についてはチェックしませんから、問題がある遺言書も保管を受け付けます。
法律の知識があって問題のない遺言書を書くことができる方以外は、専門家の確認をする方が安心でしょう。
内容面で問題のある遺言書は、家庭裁判所の検認を受けても有効にはなりません。
家族が安心できる遺言書を作成したいと考える方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
共有名義人の片方死亡したときの住宅ローン
1 団信があれば住宅ローンが完済される
①団信(団体信用生命保険)とは生命保険
団信は、団体信用生命保険の略称です。
住宅ローンの契約者が死亡または高度障害になった場合に、死亡保険金でローン残債が完済される仕組みです。
団信は、住宅につく保険ではありません。
団信は、ローン全体につく保険ではありません。
団信は、債務者につく生命保険です。
団信で住宅ローンが完済されると、家族にローンを残さずに済みます。
団信の対象者が死亡などしたときに、対象者の債務が完済になるからです。
②団信の対象者以外が死亡したらローンはそのまま
団信の対象者以外の人が死亡などしても、死亡した人の債務は完済されません。
団信の対象者以外の人が死亡などしても、生きている人の債務は完済されません。
団信は、生命保険だからです。
団信の対象者以外の人が死亡などしても、団信から死亡保険金は支払われません。
団信は、死亡保険金でローン残債を完済する仕組みです。
③団信がなければローンはそのまま
(1)団信に未加入
住宅ローンを申し込むと、金融機関は融資審査をします。
多くの金融機関では団信加入を条件にするから、未加入はレアケースです。
住宅金融支援機構のフラット35では、団信加入は任意です。
団信未加入を制度として、認めています。
団信未加入の場合、債務者が死亡してもローンはそのままです。
(2)健康診査が通らない
団信は生命保険だから、健康状況によっては契約が謝絶されます。
団信の健康診査が通らなかった場合、債務者が死亡してもローンはそのままです。
(3)住宅ローンの滞納で失効
住宅ローンの滞納が長期化すると、ローン残債を一括返済するように求められます。
ローン残債を一括返済するように求められたタイミングで、原則として団信は失効します。
団信が失効した後に債務者が死亡しても、団信から死亡保険金は支払われません。
住宅ローンの滞納で失効した場合、債務者が死亡してもローンはそのままです。
2共有名義人の片方死亡したときの住宅ローン
①債務は相続財産
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が相続します。
相続財産には、プラスの財産とマイナスの財産があります。
プラスの財産だけでなく、マイナスの財産も相続財産です。
住宅ローンは、相続財産です。
住宅ローンは、相続人に相続されます。
②死亡した債務者の債務は団信があれば完済になる
住宅ローンを組むとき、団信に加入することが一般的です。
住宅ローンの返済中に債務者が死亡した場合、団信に加入していれば完済になります。
団信で完済になるのは、死亡した債務者の債務のみです。
団信で完済になるのは、団信に加入しているときのみです。
債務者が死亡しても、団信がなければ住宅ローンはそのままです。
住宅ローンがそのまま残れば、相続人が相続します。
住宅ローンは、相続財産だからです。
③相続放棄で住宅ローンから逃れる
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄をしたら、相続財産は一切引き継ぎません。
住宅ローンだけでなく、財産は何ひとつ引き継ぐことはできません。
④生きている人の債務に影響はない
不動産を共有名義で保有している場合、共有者がそれぞれ債務を負担していることがあります。
住宅ローンの返済中に債務者が死亡した場合、団信に加入していれば完済になります。
団信で完済になるのは、死亡した債務者の債務のみです。
共有名義人の片方が死亡した場合、死亡した片方の債務者の債務は団信で完済になります。
共有名義人の片方が死亡しても、生きている債務者の債務に影響はありません。
生きている債務者の債務は、そのままです。
生きている債務者に、死亡保険金は支払われないからです。
⑤相続人が相続するのは死亡した債務者の債務のみ
住宅ローンがそのまま残れば、相続人が相続します。
住宅ローンは、相続財産だからです。
生きている債務者の債務は、そのままです。
生きている債務者の債務が相続人に移転することはありません。
生きている債務者の債務は、生きている債務者が返済します。
⑥住宅に住んでいる住んでいないは無関係
住宅ローンが完済になるか完済にならないか、団信の加入状況や契約内容によって決まります。
住宅ローンを相続するか相続しないか、相続関係によって決まります。
住宅に住んでいるか住んでいないかとは、無関係です。
住宅ローンを引き継ぐのか判断するため、だれの債務であるのかと団信の契約状況を確認します。
3住宅ローンの契約形態と団信の対象を確認する
①連帯債務
(1)複数の債務者がそれぞれ債務全額負担する
連帯債務とは、複数の債務者がそれぞれ債務全額について支払い義務を負う契約です。
銀行は、どの債務者に対してでも債務全額を請求することができます。
(2)負担割合は債務者同士の内部的合意
債務者同士で、債務の負担割合を決めることができます。
債務の負担割合を決めても、債務者同士の内部的合意です。
債務の負担割合とは無関係に、銀行は債務全額を請求することができます。
(3)団信の対象は一人だけが多い
連帯債務で住宅ローンを組む場合、団信に加入するのは一人だけであることが多いです。
連帯債務には、本来、主債務者はいません。
団信に加入する債務者を便宜的に主債務者と呼ぶことがあります。
連帯債務における債務者は、それぞれ債務全額について支払い義務を負います。
同じ支払い義務があるのに、団信に加入している債務者と加入しない債務者が存在します。
団信に加入した債務者が死亡した場合、団信によって債務は完済になります。
団信に加入しない債務者が死亡した場合、団信によって債務は完済になりません。
(4)負担割合で加入できる団信がある
団信によっては、債務の負担割合に応じて加入できる契約があります。
各連帯債務者が団信に加入します。
団信に加入した債務者が死亡した場合、団信によって債務は完済になります。
団信によって完済になる債務は、死亡した債務者の債務のみです。
負担割合によって団信に加入した場合、ローン残債のうち死亡した債務者の負担割合分のみ完済になります。
例えば、親子で連帯債務契約で、負担割合に応じて団信に加入した場合
負担割合 親6:子ども4
ローン残債1000万円
親が死亡したら、600万円の死亡保険金が支払われます。
400万円の債務は、そのまま残ります。
子どもは、生きているからです。
(5)夫婦連生団信は保険料が高い
夫婦連生団信とは、夫婦のどちらか一方が死亡したらローン残債が全額完済になる契約です。
夫婦のどちらも団信に加入するから、一方が死亡したときにローンが全額完済になります。
夫婦連生団信は、保険の対象が広い保険です。
保険の対象が広いから、保険料が高く設定されています。
団信の保険料は、ローン返済額の一部です。
実質的には、ローン金利が高くなるのがデメリットです。
②連帯保証
(1)主債務者と連帯保証人がいる
連帯保証とは、主債務者がお金を返せなくなったときに備えて肩代わりをする契約です。
主債務者が返済を滞らせても連帯保証人に請求できるから、債権者は安心してお金を貸すことができます。
(2)団信の対象は主債務者だけ
連帯保証人は、団信の対象ではありません。
団信の対象は、主債務者だけです。
連帯保証人は債務者ではなく、主債務者がお金を返せなくなったときに肩代わりをするだけだからです。
団信に加入した主債務者が死亡した場合、団信によって債務は完済になります。
団信に加入しない連帯保証人が死亡した場合、団信によって債務は完済になりません。
団信に加入していないから、債務はそのまま残ります。
団信に加入した主債務者は、生きているからです。
(3)保証債務は相続財産
連帯保証人には、肩代わりの義務があります。
連帯保証人が死亡した場合、肩代わりの義務は相続財産です。
連帯保証人が死亡しても、肩代わりの義務は消えません。
連帯保証人は、団信に加入していません。
主債務者の団信に、肩代わりの義務を消す機能はありません。
主債務者が返済を滞らせた場合、死亡した連帯保証人の相続人が肩代わりをする義務があります。
死亡した連帯保証人の相続人全員が法定相続分で、肩代わりをする義務が相続されます。
住宅に住んでいるか住んでいないかとは、無関係です。
住宅に住んでいなくても相続人は、肩代わりをする義務が相続されます。
(4)相続放棄で肩代わりの義務を逃れる
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄をしたら、肩代わりの義務を相続しません。
相続放棄をしたら、肩代わりの義務だけでなく一切の財産を相続しません。
③ペアローン
(1)複数の債務者がそれぞれの住宅ローンを組む
ペアローンを組むのは、多くの場合、夫婦です。
ペアローンでは、夫婦がそれぞれ別の住宅ローンを組む仕組みです。
多くの金融機関では、お互いに連帯保証をします。
夫のローンに、妻が連帯保証をします。
妻のローンに、夫が連帯保証をします。
(2)それぞれのローンに団信加入
団信に加入できるのは、債務者です。
ペアローンでは夫婦がそれぞれ別の住宅ローンを組むから、夫婦がそれぞれが団信に加入します。
団信に加入した債務者が死亡した場合、団信によって債務は完済になります。
団信に加入した夫が死亡した場合、団信によって夫の債務は完済になります。
団信に加入した夫が死亡しても、妻の債務はそのままです。
団信に加入した妻が死亡した場合も、同様です。
団信に加入した妻が死亡しても、夫の債務はそのままです。
(3)債務が残れば連帯保証債務も残る
住宅ローンを滞納したまま死亡すると、団信でローンが消えないことがあります。
夫が死亡しても団信で債務が消えなければ、夫の債務は相続財産です。
夫の債務に対する妻の肩代わりの義務も、そのままです。
夫の債務が残ったうえに、妻の債務はそのままです。
妻が死亡した場合も、同様です。
(4)相続放棄で債務を逃れる
相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
死亡した夫の債務は、相続財産です。
相続放棄をしたら、夫の債務から逃れることができます。
妻が死亡した場合も、同様です。
(5)相続放棄をしても連帯保証債務はそのまま
夫の債務に対する妻の肩代わりの義務は、そのままです。
妻の肩代わりの義務は、妻の固有の義務だからです。
相続とは、無関係な連帯保証人の固有の義務です。
相続放棄をしても、肩代わりの義務から逃れられません。
(6)相続放棄をしても自分の債務はそのまま
死亡した夫の債務は、相続財産です。
相続放棄をしたら、夫の債務から逃れることができます。
自分の債務は、影響がありません。
相続放棄をしても相続放棄をしなくても、自分の債務はそのまま残ります。
4住宅ローンの相続を司法書士に依頼するメリット
大切な家族を失ったら、大きな悲しみに包まれます。
やらなければいけないと分かっていても、気力がわかない方も多いです。
相続財産の大部分は自宅不動産というケースはとても多いです。
資産としての住宅だけに注目しがちですが、住宅ローンが残っている場合もあります。
住宅ローンが残っている住宅となると、住宅と住宅ローンを一体化して考えがちです。
住宅と住宅ローンは一体化して考える面と一体化して考えることができない面があります。
住宅ローンは銀行との関係があるからです。
住宅ローンの対象になっている住宅を相続しないのに、住宅ローンの請求を受ける可能性があります。
このようなことはあまり知られていません。
何となく銀行や法務局が自動でやってくれているはずだと思うかもしれません。
銀行が自動でやってくれることはほとんどありません。
法務局は申請しないと何もしてくれません。
団体信用生命保険で住宅ローンが完済になった場合、抵当権は自動で消えます。
抵当権は自動で消えますが、抵当権の登記は自動で消えません。
住宅ローン完済後、長期間経過して、抵当権がついたままであることが発覚します。
長期間経過してから抵当権を抹消するのは、手間も時間も負担になることが多いです。
司法書士が、必要な手続や適切な対応についてサポートします。
相続登記を済ませていない方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
失踪宣告の申立人は法律上の利害関係人のみ
1失踪宣告で死亡と見なされる
①残された家族のため失踪宣告
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
②普通失踪と特別失踪(危難失踪)
失踪宣告には、2種類があります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。
死亡と見なされるという強い効果があります。
失踪宣告が認められるためには、次の条件があります。
(1)行方不明の人が生死不明であること
(2)生死不明のまま一定期間継続していること
普通失踪は、7年で死亡と見なされます。
特別失踪(危難失踪)は、1年で死亡と見なされます。
③死亡と見なされる日に死亡
失踪宣告は、家庭裁判所の審判です。
失踪宣告の審判が確定した後に、市区町村役場に届出が必要です。
失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出を失踪届と言います。
失踪届が受理されることで、失踪宣告がされたことが戸籍に記載されます。
普通失踪は行方不明になってから、7年経過した日に死亡と見なされます。
特別失踪(危難失踪)は危難が去ったときに、死亡と見なされます。
死亡と見なされる日は、家庭裁判所が判断します。
失踪宣告の審判日は、死亡日と無関係です。
死亡と見なされる日に、死亡したと扱われます。
2失踪宣告の申立人は法律上の利害関係人のみ
①利害関係人ではなく法律上の利害関係人に限定
失踪宣告の申立人は、民法上、利害関係人と定められています。
利害関係人と定められているものの、法律上の利害関係人に限定されると考えられています。
単なる利害関係人は、申立人になることはできません。
法律上の利害関係人に限定される理由は、次のとおりです。
・失踪宣告は、死亡扱いと言う重大な効果があるため。
・失踪宣告の悪用や濫用を防止するため。
・本人の権利や利益を保護すべきだから。
法律上の具体的な利害関係がある人だけが申立人になることができます。
②配偶者は法律上の利害関係人
(1)配偶者は常に相続人
行方不明者が死亡すると、配偶者は相続人になります。
行方不明者に財産があれば、財産を相続することができます。
(2)死亡により婚姻関係が消滅
行方不明者が死亡すると、配偶者は再婚することができます。
行方不明者が死亡すると、婚姻関係が消滅するからです。
単に再婚したいだけなら、失踪宣告をする必要がないかもしれません。
配偶者が3年以上生死不明である場合、離婚訴訟によって離婚ができるからです。
③相続人は法律上の利害関係人
(1)行方不明者が被相続人になるときの相続人
行方不明者が死亡すると、相続が発生します。
行方不明者に財産があれば、財産を相続することができます。
(2)行方不明者が共同相続人になるときの他の相続人
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が相続します。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
一部の相続人が生死不明になると、相続財産の分け方について話し合いができなくなります。
④後順位相続人は法律上の利害関係人ではない
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
子どもが相続人になるから、親などの直系尊属や兄弟姉妹は相続人になりません。
行方不明者が死亡しても、財産を取得することはありません。
後順位相続人は事実上の利害関係があったとしても、法律上の利害関係が認められません。
⑤相続人以外の親族は法律上の利害関係人ではない
相続人以外の親族は、法律上の利害関係人に該当しません。
行方不明者が死亡しても、財産を取得することはありません。
相続人以外の親族は事実上の利害関係があったとしても、法律上の利害関係が認められません。
⑥受遺者は法律上の利害関係人
受遺者とは、遺贈を受ける人です。
遺贈とは、遺言書で相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。
行方不明者が死亡すると、遺言書に効力が発生します。
遺言書に遺贈すると書いてあれば、財産を引き継ぐことができます。
失踪宣告の申立をする場合、受遺者であると証明する必要があります。
公正証書遺言を預かっている場合は、公正証書遺言で証明することができます。
封筒に入った自筆証書遺言や法務局保管の自筆証書遺言では、証明することができません。
受遺者と証明できないと、申立人と認められないでしょう。
⑦生命保険の死亡保険金の受取人は法律上の利害関係人
行方不明者に生命保険がかけてあった場合、死亡保険金が支払われます。
行方不明者が死亡すると、受取人は死亡保険金を受け取ることができます。
失踪宣告の申立をする場合、死亡保険金の受取人であると証明する必要があります。
生命保険の保険証書などを準備する必要があります。
⑧行方不明者の保証人は法律上の利害関係人
保証人とは、借金を肩代わりする人です。
借金を抱えたまま、債務者が長期間生死不明になることがあります。
債務者が返済を滞らせたまま生死不明になると、債権者は保証人に請求します。
保証人は肩代わりの約束をしているから、債権者からの請求を拒めません。
保証人は肩代わりをした後、債務者に請求することができます。
債権者からの請求を拒めない点と債務者に求償できる点に、法律上の利害関係があると考えられます。
⑨行方不明者の債権者は法律上の利害関係人ではない
行方不明者が死亡すると、債務は相続人に相続されます。
相続人に相続されても、債権自体に変化はありません。
債権者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
失踪宣告は、債権回収の便宜のための制度ではありません。
行方不明の債務者に財産があるのなら、債権者は不在者財産管理人選任の申立てをすることができます。
不在者財産管理人とは、行方不明の人の財産を管理する人です。
債権者は、行方不明者の財産から債権を回収する手段があります。
債権者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
⑩推定相続人の債権者は法律上の利害関係人ではない
行方不明者が死亡すると、行方不明者の財産は相続人に相続されます。
行方不明者の財産を相続したら、相続財産から借金の返済を期待するかもしれません。
相続財産を相続するか相続放棄するか、相続人が自由に決めます。
推定相続人の債権者があれこれ言うことではありません。
債権者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
⑪行方不明者の債務者は法律上の利害関係人ではない
行方不明者が死亡しても、債務者には影響がありません。
債権者が行方不明で弁済ができない場合、受領不能を理由に供託をすることができます。
債務者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
⑫不法行為加害者が法律上の利害関係人
不法行為加害者とは、故意または過失によって他人に損害を与えた人です。
例えば、交通事故の加害者は、典型的な不法行為加害者です。
交通事故で被害者が死亡した場合、近親者は固有の慰謝料を請求することができます。
近親者が行方不明者である場合、不法行為加害者は法律上の利害関係人と言えます。
近親者が交通事故の前に死亡したと見なされたら、近親者による固有の慰謝料を請求されないからです。
近親者による固有の慰謝料請求権の発生の有無が法律上の利害関係です。
⑬不在者財産管理人は法律上の利害関係人
不在者財産管理人は、行方不明者が帰ってくるまで財産管理を続けます。
行方不明者が死亡すると、不在者財産管理人の任務は終了します。
行方不明者の財産は、相続人が相続するからです。
不在者財産管理人は、行方不明者の金銭を法務局に供託することができます。
行方不明者の財産が金銭のみであれば、供託することで不在者財産管理人の任務終了になります。
わざわざ失踪宣告をする必要はないでしょう。
⑭不動産の共有者は法律上の利害関係人
不動産など共有物の管理の決定は、持分割合の過半数で決定します。
不動産など共有物の処分の決定は、共有者全員の同意が必要です。
共有者の一部に行方不明者がいると、管理や処分の決定が停滞します。
行方不明者が死亡すると、共有持分は相続人が相続します。
相続人が意思決定に参加するから、他の共有者の法的地位が安定します。
⑮事実婚・内縁の配偶者は法律上の利害関係人ではない
法律婚の配偶者は、法律上の利害関係人です。
事実婚・内縁の配偶者は、法律上の利害関係人ではありません。
婚姻関係や相続関係に、具体的な権利がないからです。
事実婚・内縁関係の人は、遺言書を作成していることがあります。
遺言書で遺贈を受ける人であれば、法律上の利害関係があります。
事実婚・内縁の配偶者で法律上の利害関係がなくとも、受遺者なら法律上の利害関係があります。
⑯単なる友人知人は法律上の利害関係人ではない
「心配だから」「困っているから」だけの第三者は、法律上の利害関係人ではありません。
感情的理由だけで法律上の利害関係がないと、失踪宣告の申立てをすることはできません。
⑰役所や検察官は申立てができない
不在者財産管理人選任の申立ては、検察官が申立人になることができます。
失踪宣告の申立ては、役所や検察官が申立人になることができません。
財産管理と死亡扱いは、法的影響力の重さが大きく違います。
国家や自治体が職権で進める制度設計ではありません。
行方不明者の帰りを待つ親族の気持ちを尊重する目的もあります。
3失踪宣告の申立人になれないときの現実的対処法
①利害関係人に申立てを依頼
自分が法律上の利害関係人でなくても、法律上の利害関係人に依頼することはできます。
法律上の利害関係人が失踪宣告の申立てをすれば、結果的に失踪宣告がされます。
②不在者財産管理人選任の申立てをする
不在者財産管理人選任の申立ては、申立てできる人が広く認められています。
不在者財産管理人選任の申立てをして、不在者財産管理人が失踪宣告の申立てをすることができる可能性があります。
不在者財産管理人選任の申立てでは、予納金を納める必要があります。
事件によっては、予納金が100万円程度かかることがあります。
③所在等不明共有者持分取得制度を利用
所在等不明共有者持分取得制度とは、行方不明の共有者の持分を買取ることができる制度です。
不動産の共有者が行方不明者である場合、失踪宣告や不在者財産管理人制度より使いやすいことがあります。
④家庭裁判所で法律相談はできない
家庭裁判所は、法律相談をする機関ではありません。
裁判所の管轄や必要書類の有無を相談することはできます。
4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
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子どもがいなくても相続人は配偶者のみではない
1子どもがいないと相続人は配偶者だけで当然と感じる理由
理由①夫婦の財産は夫婦のものが夫婦の常識
夫婦は、相互に助け合って生活しているはずです。
夫婦で築いた財産は、夫婦のものと考えるのは当然でしょう。
夫婦の財産は夫婦のものが夫婦の常識です。
夫婦の一方が死亡したら、当然に生存配偶者だけが相続人になると感じるでしょう。
子どもがいないと、相続人は配偶者だけで当然と感じやすくなります。
理由②生活共同体感覚が判断基準
相続を同居や家計の継続と、感じています。
相続人には、同居や家計の一体性だけが重点的に評価されると感じています。
生活共同体感覚が強いのは、配偶者のみと考えるのは当然でしょう。
親などの直系尊属や兄弟姉妹に、同居や家計の一体性はないことがほとんどです。
被相続人と別世帯であれば、生活共同体感覚はありません。
生活共同体感覚を基準にすると、配偶者以外は相続人になりません。
子どもがいないと、相続人は配偶者だけで当然と感じやすくなります。
理由③配偶者の心理的距離が判断基準
子どもがいないと、夫婦は日常生活や家計運営を共同しています。
夫婦の心理的距離は、当然に近いはずです。
配偶者は日常生活や家計運営において、労力や感情的コストを投下しています。
相続で、労力や感情的コストの対価を受け取るべきと感じます。
心理的距離が近いから、財産をだれが受け取るのか決めていいと感じます。
心理的距離が近いから、自分の判断が合理的と自然に感じます。
自分の判断こそ合理的だから、労力や感情的コストの対価を配偶者のみ受けとると判断します。
親などの直系尊属や兄弟姉妹は、配偶者から見て心理的距離が近くありません。
配偶者からは、合理的判断ができない存在と感じます。
配偶者の心理的距離を判断基準にすると、配偶者以外は相続人になりません。
子どもがいないと、相続人は配偶者だけで当然と感じやすくなります。
2子どもがいなくても相続人は配偶者のみではない
①相続人は配偶者の「当然」で決まらない
相続が発生したら、一定の範囲の親族が相続人になります。
相続人になる人は、法律で決められています。
だれが相続人になるか、生活共同体感覚は無関係です。
だれが相続人になるか、心理的距離は無関係です。
法律の定めに基づいて、客観的に相続人は決まるからです。
相続人は配偶者だけで当然と感じても、法律の定めが優先されます。
②相続人になる人は法律で決まっている
相続人になる人は、次のとおりです。
(1)配偶者は、必ず相続人になる
(2)被相続人に子どもがいる場合、子ども
(3)被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
(4)被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になりません。
相続人になる人は、家族の感情や家族の常識で決めることはできません。
法律の定めに基づいて、客観的に相続人は決まるからです。
相続人は配偶者だけで当然と感じても、法律の定めが優先されます。

③子どもがいなくても相続人は配偶者のみにならない理由
理由(1)前婚の子どもが相続人になる
被相続人に、離婚歴があることがあります。
前婚配偶者との間に、子どもがいることがあるでしょう。
前婚配偶者との間の子どもは、被相続人の子どもです。
被相続人の子どもは、相続人になります。
養育費を払っていても払っていなくても、相続人になります。
被相続人が親権者であっても親権者でなくても、相続人になります。
被相続人が引き取っても前婚配偶者が引き取っても、相続人になります。
子どもは、被相続人の子どものままだからです。
被相続人が離婚しても、子どもは被相続人の子どものままです。
前婚の子どもが相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(2)認知された子どもが相続人になる
認知とは、婚姻関係にないカップルの間に生まれた子どもについて自分の子どもと認めることです。
認知された子どもは、被相続人が自分の子どもと認めた子どもです。
被相続人の子どもは、相続人になります。
認知された子どもの存在を配偶者などの家族に秘密にしていることがあります。
被相続人が秘密にしても、相続の場面では明るみに出ます。
配偶者が認知された子どもの存在を知らなくても、相続人になります。
認知された子どもが相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(3)普通養子による養子縁組をしても相続人になる
被相続人が離婚をするときに、前婚配偶者が子どもを引き取ることがあります。
前婚配偶者が再婚するとき、再婚相手と子どもが養子縁組をすることがあります。
普通養子による養子縁組をしても、実親との親子関係は継続します。
普通養子による養子縁組をしても、子どもは被相続人の子どものままです。
被相続人の子どもは、相続人になります。
普通養子による養子縁組をしても、被相続人の子どもは続人になります。
養子縁組をした子どもが相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(4)親などの直系尊属が高齢でも相続人
被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続人になります。
相続人に年齢制限は、ありません。
相続が発生した時点で、生きていれば相続人になります。
親などの直系尊属が高齢でも寝たきりでも重度の認知症でも、相続人になります。
高齢でも寝たきりでも重度の認知症でも、相続資格を奪うことはできません。
親などの直系尊属が相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(5)疎遠になっても兄弟姉妹が相続人になる
被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。
配偶者の生活実感からは、家族の認識が持てないかもしれません。
配偶者の家族認識とは無関係に、相続人になります。
相続人になる人は、法律で決められているからです。
長期間連絡を取っていなくても、兄弟姉妹は相続人になります。
連絡が取れないまま行方不明になっても、兄弟姉妹は相続人になります。
配偶者との心理的距離は、無関係です。
疎遠な相続人がいると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(6)半血兄弟が相続人になる
兄弟姉妹が相続人になると聞くと、父母が同じ兄弟姉妹だけ想像しがちです。
兄弟姉妹には、父母の一方だけ同じ兄弟姉妹が含まれます。
半血兄弟とは、異父兄弟と異母兄弟をまとめた言い方です。
異父兄弟と異母兄弟は、被相続人自身も知らないかもしれません。
異父兄弟と異母兄弟は、被相続人自身も家族と感じないかもしれません。
被相続人や配偶者の認識とは無関係に、半血兄弟は相続人になります。
相続人になる人は、法律で決められているからです。
半血兄弟が相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(7)兄弟姉妹が先に死亡したら甥姪が相続人になる
兄弟姉妹が相続人になるはずだったのに、被相続人より先に死亡することがあります。
被相続人より先に死亡した場合、甥姪が代襲相続します。
配偶者の生活感覚では、甥姪は家族でないかもしれません。
相続人は法律で決まるから、甥姪が相続人になります。
甥姪が相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(8)遺留分がなくても相続人になる
遺留分とは、相続人に認められた最低限の権利です。
被相続人に近い関係の相続人に、認められています。
兄弟姉妹や甥姪には、遺留分は認められていません。
遺留分がなくても、相続人から排除することはできません。
遺留分がないことと相続人であることは、別の話だからです。
遺留分がなくても相続人がいると、相続人は配偶者のみになりません。
④相続人は配偶者のみは限定的
子どもがいない夫婦は、相続人は配偶者のみと誤解しがちです。
配偶者のみになる条件は、次のとおりです。
・子どもがいない
・親などの直系尊属がいない
・兄弟姉妹がいない
・甥姪がいない
配偶者の生活感覚では、相続人は配偶者のみが常識です。
相続は、法律に従って手続します。
相続人は配偶者のみは、限定的です。
3相続人は配偶者だけで当然が違和感になる
①夫婦の常識が家族の常識に拡張する
夫婦の財産は夫婦のものが夫婦の常識です。
夫婦の一方が死亡したら、当然に生存配偶者だけが相続人になると感じるかもしれません。
夫婦の一方が死亡したら、夫婦の常識は家族の常識に拡張しがちです。
相続では、生存配偶者以外の家族が関与するからです。
生存配偶者は、相続人は配偶者だけで当然は家族の常識と信じます。
②被相続人の財産は相続財産
夫婦の財産は夫婦のものは、夫婦のみの常識のはずです。
夫婦の一方が死亡したら、被相続人の財産は相続財産です。
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
相続人は配偶者のみは、限定的です。
相続財産は、配偶者のみの財産ではありません。
他の相続人全員と共有する財産です。
③他の相続人は家族の常識を共有していない
夫婦の財産は夫婦のものは、夫婦のみの常識のはずです。
生存配偶者は家族の常識と信じても、信じる家族は生存配偶者のみです。
他の家族は、生存配偶者が信じる家族の常識を共有していません。
④家族の常識がトラブルになる
家族の常識だから相続人は配偶者だけで当然と言っても、反発を招きます。
他の相続人にも、相続人としての権利があるからです。
他の相続人が家族の常識を共有してれば、配偶者が全財産を相続することに同意するでしょう。
配偶者が全財産を相続することに同意しないのは、家族の常識を押し付けているからです。
家族の常識を押し付けると、無自覚に他の相続人の権利を踏みにじることになります。
たとえ無自覚であっても、他の相続人の権利を奪う行為は深刻なトラブルになります。
配偶者にとって家族と感じない人が相続人になる場合、家族の常識が家族の常識でないことが少なくありません。
4配偶者に全財産を相続させる遺言書を作成
①遺言書を作成して遺産分割の方法を指定
子どもがいない夫婦であっても、残された配偶者のみが相続人になるのは珍しいケースです。
長年疎遠になっていても、相続手続では協力してもらう必要があります。
被相続人が遺言書を作成して、相続財産の分け方を指定することができます。
遺言書で遺産分割の方法を指定した場合、遺言書のとおりに分けることができます。
遺言書を作成して、遺産分割の方法を指定することができます。
②遺言執行者を指名して相続手続をおまかせ
遺言書を作成するだけでは、意味がありません。
遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。
遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。
遺言書の中で、遺言執行者を指名することができます。
遺言執行者がいる場合、手間と時間がかかる相続手続をおまかせできます。
遺言執行者に相続手続をおまかせできるから、残された配偶者は安心です。
遺言執行者が遺言書の内容を実現してくれるから、遺言者は安心です。
遺言執行者を指名して、相続続をおまかせすることができます。
5遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
遺言書は、遺言者の意思を示すものです。
自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。
実は、民法に遺言書を作ることができるのは15歳以上と定められています。
死期が迫ってから、書くものではありません。
遺言書はいつか書くものではなく、すぐに書くものです。
遺言書は遺言者の意思を示すことで、家族をトラブルから守るものです。
子どものいない夫婦の場合、遺言書の威力は大きいものです。
遺言書があることで、残された配偶者が守られます。
お互いを思いやり幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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失踪宣告の申立書に失踪を証する資料
1失踪宣告で死亡とみなされる
①失踪宣告は家族を救済する手段
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
行方不明が長期化した場合、家族が困ります。
家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。
行方不明者の配偶者は、再婚することができません。
失踪宣告は、家族を救済する手段です。
残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。
失踪宣告がされると、死亡が確認できなくても死亡と見なされます。
実際に、死亡したと証明する制度ではありません。
②失踪期間は普通失踪7年と特別失踪(危難失踪)1年
失踪宣告には、2種類があります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。
生死不明の期間を失踪期間と言います。
普通失踪では、失踪期間が7年です。
特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。
特別失踪(危難失踪)では、失踪期間が1年です。
2失踪宣告の申立書に失踪を証する資料
①失踪宣告の申立書に添付する必要書類
失踪宣告の申立書に、次の書類を添付します。
(1)行方不明者の戸籍謄本
(2)行方不明者の戸籍の附票
(3)失踪を証する資料
(4)利害関係を証する資料
②失踪を証する資料で失踪の事実を説明する
失踪を証する資料は、法律上必要になる書類ではありません。
実務上、ほぼ必須の書類です。
失踪宣告がされると、行方不明者は死亡と見なされるという重大な法的効果があるからです。
家庭裁判所は失踪宣告の審判をする前提として、失踪の事実を厳格に確認します。
完璧な資料は、もともと存在しません。
できる範囲で、資料を準備すれば問題はありません。
失踪の事実を厳格に確認したうえで、独自調査をします。
家庭裁判所は、捜査機関ではありません。
調査の端緒は、申立人が提供する必要があります。
申立人が行方不明と主張するだけでは、調査の端緒になりません。
失踪を証する資料で、失踪の事実を客観的に説明する必要があります。
失踪を証する資料で示された端緒に基づいて、家庭裁判所が補充調査をします。
③失踪を証する資料の具体例
(1)職権消除された住民票や戸籍の附票
行方不明者は、住民票上の住所地に居住していません。
実際にその住所に住んでいないにも関わらず住民票が残ったままだと、行政記録の正確性を維持できません。
職権消除とは、住民基本台帳法に基づいて本人申請なしで住民票が削除されることです。
市区町村は、次の場合に住所について調査をします。
・市区町村からの郵便が届かない
・居住者から申出がある
市区町村の調査で居住が確認できないと判断された場合、住民票は職権で消除されます。
住民票が職権消除されたケースとは、行方不明が公的に確認されたケースと言えます。
職権消除された住民票や戸籍の附票は、失踪を証する資料として提出することができます。
(2)行方不明者届受理証明書
行方不明者届とは、行方不明者について家族などが警察に対して捜索を求める届出です。
行方不明者届が受理されると、警察は照会や発見活動を行います。
行方不明者届受理証明書は、届出があった事実の証明書に過ぎません。
失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。
行方不明者届には、いつごろから行方不明なのか、警察に届け出がされているか判明します。
警察署によっては、行方不明者届受理証明書を発行しないことがあります。
家庭裁判所による補充調査の出発点として、重視されます。
行方不明者届受理証明書は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。
(3)「あて所に尋ねあたりません」で返戻された郵便物
行方不明者に連絡を取ろうとして郵便を出しても、返戻されることがあります。
差し出した郵便物には、「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押してあるはずです。
宛先住所に配達を試みたが、転居先不明等により所在が確認できなかったという意味です。
次のケースで、発生します。
・住民票を移さず転居している
・転送期限が切れている
・表札がなく所在が確認できない
・更地になっている
「あて所に尋ねあたりません」で返戻された郵便物は、その住所で受け取れなかったに過ぎません。
失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。
改めて戸籍の附票を取得すると、新住所が判明するかもしれません。
行方不明のはずなのに郵便が返戻されない場合、転居届を出しているかもしれません。
追跡可能な郵便を利用すると、転居届の有無が判明します。
「あて所に尋ねあたりません」で返戻された郵便物は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。
(4)金融機関等の取引状況資料
日常生活を送るうえで、金融機関との取引は欠かせません。
本人名義の口座やクレジット契約に利用実績がない場合、生活実態がないことを裏付けます。
金融機関等の取引状況に利用実績がない場合、社会的生活の断絶を示すと言えます。
金融機関等の取引状況資料は、生活実態がない可能性を示すに過ぎません。
例えば、次の可能性を排除できません。
・現金主義で生活している
・別口座を利用している
・海外で生活している
失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。
金融機関等の取引状況資料は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。
(5)学校職場などの証明書
通常であれば継続して通学通勤しているはずなのに、一定の時期以降現れていないことの証明書です。
例えば学校などでは、次の書類です。
・最終登校日の証明書
・退学処分通知書
・長期欠席証明書
例えば職場などでは、次の書類です。
・無断欠勤が継続している証明書
・出勤簿やタイムカード
・無断欠勤継続による解雇通知書
・最終出勤日証明書
学校職場などの証明書は、社会生活の一部の痕跡が消えた証拠に過ぎません。
例えば、次の可能性を排除できません。
・転職
・自主退学
・単なる家出
失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。
学校職場などの証明書は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。
(6)親族や知人からの陳述書
親族や知人からの陳述書で、次の点を上申することができます。
・最終連絡日時
・最終目撃日時
・行方不明になった当時の状況
・行方不明になった以降の捜索状況
具体的内容と経過が整合的で複数人一致すると、一定の信用が生じます。
失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する補強証拠です。
親族や知人からの陳述書は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。
(7)複数組み合わせて失踪を証する資料
失踪を証する資料では、次の事項を確認できるように準備します。
・行方不明の開始時期
・生死不明の状態の継続
・捜索をしても行方不明であること
上記の事項をもれなく確認できる書類は、存在しません。
複数の資料を多角的に準備して、失踪を証する資料とします。
(8)完璧な資料を準備できなくてもいい
失踪を証する資料だけで、失踪宣告するか決定することはありません。
家庭裁判所は、補充調査をすることができるからです。
失踪を証する資料は、合理的な範囲で調査したことを示せば問題ありません。
例えば行方不明者届受理証明書を発行してもらえなければ、発行してもらえませんでしたと陳述書に記載することができます。
完璧な資料を準備できなくても、失踪宣告の申立てができないことはありません。
④失踪を証する資料で軽率な申立てを抑制する
(1)相当の手間と時間がかかる
失踪宣告の申立書には、失踪を証する資料を添付する必要があります。
失踪を証する資料を準備するためには、相当の手間と時間がかかります。
軽い気持ちで、失踪宣告をすることができなくなります。
(2)虚偽申立てを抑制
失踪を証する資料は、行方不明の客観的裏付けです。
虚偽申立てをしようとすれば、発覚する可能性が高くなります。
失踪を証する資料の準備で、軽率な申立てを抑制することができます。
⑤自動で失踪宣告はされない
失踪期間が経過したら、家庭裁判所に対して失踪宣告の申立てをすることができます。
失踪期間が経過するだけでは、何も起きません。
国家や家庭裁判所が自動で、失踪宣告することはありません。
失踪宣告は、家族が行方不明になって困っている人を救済する制度だからです。
失踪宣告の申立ては、家族が救済を求める手続です。
家族が救済を求めていないのに、自動で失踪宣告がされることはありません。
3不在者財産管理人制度では財産を自由に使えない
①失踪宣告に家族が反対する理由
理由(1)行方不明者の財産を自由に使えなくなる
行方不明者の財産は、家族が日常的に管理しているでしょう。
生活の現状を維持する限り、家族が困ることはありません。
財産を処分するときになって、行方不明者本人による手続が必要になります。
家族による手続ができないから、初めて困ることになります。
家族が困るまで、失踪宣告の申立てを渋ります。
理由(2)他の相続人から説明を求められる
失踪宣告を受けると、死亡扱いがされます。
失踪宣告を受けた人を被相続人として、相続が発生します。
相続手続の過程で、被相続人の財産状況を明らかにする必要があります。
過去の財産の使い道について、他の相続人から説明を求められる場面があるでしょう。
失踪宣告を放置しておけば、心理的にも実務的にもラクです。
理由(3)手続負担を先延ばししたい
失踪宣告の申立てには、失踪を証する資料が必要です。
失踪宣告の申立てをする手続負担があります。
失踪宣告がされると、相続が発生します。
相続手続をする手続負担があります。
手続負担を先延ばししたいから、失踪宣告の申立てを渋ります。
②不在者財産管理人は行方不明者の利益を守る人
失踪宣告を受けると、死亡した扱いがされます。
不在者財産管理人制度を利用したら、行方不明者は生きている扱いです。
失踪宣告に対する家族の抵抗があるから、不在者財産管理人制度を利用することを考えるかもしれません。
不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を管理する人です。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。
不在者財産管理人は、行方不明者の利益を守る義務があるからです。
今まで家族が日常的に管理していたように、自由な管理はできなくなります。
たとえ不動産を売却できても、売却代金は行方不明者の財産です。
売却代金を家族が自由に使うことは、許されません。
不在者財産管理人制度を利用すると、行方不明者の財産を自由に使えなくなります。
③二度手間になる現実
不在者財産管理人は、一見して便利な制度です。
あくまで、一時しのぎの制度です。
不在者財産管理人を選任してもらっても、死亡扱いをすることができないからです。
最終的には、失踪宣告をすることになります。
結局のところ二度手間になる現実を知ったうえで、判断することが重要です。
4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
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法定相続情報一覧図と相続登記は同時申請できる
1法定相続情報一覧図と相続登記は同時申請できる
①法定相続情報一覧図とは家系図型の公的証明書
法定相続情報一覧図は、家系図型で作成するのが一般的です。
相続関係が一目で分かるから、とても便利です。
法定相続情報一覧図とは、家系図型の公的証明書です。
法定相続情報一覧図は公的証明書だから、たくさんの戸籍謄本等と同じ効力があります。
法定相続情報一覧図は公的証明書だから、厳格な書き方ルールに従う必要があります。
法定相続情報一覧図案は、申出人が作成します。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、法務局は法定相続情報一覧図案を作成代行をしません。
必要な戸籍謄本は、申出人が準備します。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、法務局は戸籍謄本収集を代行をしません。
②相続登記は不動産の名義変更
被相続人が不動産を保有していた場合、不動産の名義変更を行います。
相続登記とは、不動産の名義変更です。
相続登記は、相続手続の中でも難しい手続です。
多くの場合、不動産は重要な財産だからです。
③法定相続情報一覧図と相続登記は同じ法務局に提出できる
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記には、管轄があります。
相続登記の申請先は、不動産の所在地を管轄する法務局です。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、不動産の所在地を管轄する法務局に提出することができます。
法定相続情報一覧図と相続登記を同時に申請することができます。
④法定相続情報一覧図と相続登記は必要書類が共通している
相続登記では、たくさんの必要書類を準備します。
相続登記の必要書類は、法定相続情報一覧図の必要書類とほとんど共通しています。
相続登記で必要な書類を使って、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。
法定相続情報一覧図と相続登記をまとめて申請することができます。
⑤法定相続情報一覧図と相続登記は司法書士に依頼できる
相続登記は、法務局が慎重に審査する手続です。
法定相続情報一覧図は、公的書類にふさわしい厳格な書き方ルールが決められています。
相続登記と法定相続情報一覧図は、司法書士などの専門家にまとめて依頼することができます。
⑥法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請は高難易度
法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請で、相続手続を効率的にすることができす。
法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請は、簡単にする裏技ではありません。
同時申請をしても、法定相続情報一覧図作成の難易度が下がるわけではありません。
同時申請をしても、相続登記の難易度が下がるわけではありません。
難易度が高い手続が重なることで、不備になるリスクが非常に高くなります。
充分な知識がないと、どちらの手続でどのような不備があるのか判断できません。
どのような不備があるのか判断できないと、法務局の指摘に対応することはできないでしょう。
充分な知識があれば、同時申請は効率的です。
充分な知識がないまま同時申請をすると、効率化どころか余計な手間と時間がかかります。
法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請は、高難易度の手続が重なる非常に高難易度の手続です。
⑦法定相続情報一覧図と相続登記は最初にまとめて司法書士に依頼が合理的
法定相続情報一覧図と相続登記は、同時申請をすることができます。
法定相続情報一覧図と相続登記は、どちらも高難易度の手続です。
法定相続情報一覧図と相続登記は、どちらも司法書士に依頼することができます。
法定相続情報一覧図と相続登記は、最初にまとめて司法書士に依頼が合理的です。
最初に難しい手続をおまかせすると、他の手続がスムーズになるからです。
法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請は、選択肢です。
法定相続情報一覧図と相続登記を同時申請する義務があるわけではありません。
費用以上にメリットがあると判断するなら、司法書士に依頼します。
2相続登記には相続手続の難所が凝縮している
①戸籍謄本の不足で相続手続が進まない
相続手続では、たくさんの戸籍謄本等を準備します。
相続手続先に対しては、相続人を客観的に証明する必要があるからです。
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本は、特に難所です。
1か所でも連続が途切れると、戸籍謄本の不足になるからです。
必要な戸籍謄本が不足すると、相続手続が進まなくなります。
②遺産分割協議書作成の不備で相続手続が進まない
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。
遺産分割協議書作成に不備があると、相続手続が進まなくなります。
相続手続先に対しては、相続人全員による合意内容を客観的に証明する必要があるからです。
③相続登記で使った書類に不備はない
相続登記を受付けると、法務局は受付けた書類を厳しく審査します。
相続登記が完了した戸籍謄本は、不足がありません。
戸籍謄本に不足があれば、相続登記ができないからです。
相続登記が完了した遺産分割協議書は、不備がありません。
遺産分割協議書に不備があれば、相続登記ができないからです。
相続登記が完了した戸籍謄本は、法務局の厳しい審査を通過した書類です。
④他の相続手続は知識がなくても難しくない
相続登記に比べると、銀行などの口座凍結解除は難しくない手続です。
他の相続手続は、知識がなくても難しくない手続です。
難しくない手続と言えるのは、次の条件を満たしているときだけです。
・戸籍謄本が不足なく準備できている
・遺産分割協議書が適切に作成できている
相続登記以外の手続なのに苦労する理由は、相続手続先の問題ではありません。
戸籍謄本が不足なく準備できていないから、銀行はあれこれ指摘します。
遺産分割協議書が適切に作成できていないから、証券会社は書類を差し戻します。
条件を満たしていれば、他の相続手続は知識がなくても難しくない手続です。
⑤法定相続情報一覧図再交付は難しくない
法定相続情報一覧図は、不足すれば後から再交付を受けることができます。
法定相続情報一覧図の再交付の申出は、知識がなくても難しくない手続です。
申出人が法務局に出向けば、即日交付をしてもらうことができます。
⑥最初に相続登記が効率的
相続手続の難所は、すべて相続登記に凝縮されています。
戸籍謄本の不足や遺産分割協議書作成の不備だからです。
他の相続手続が進まなくなる理由は、すべて相続登記の中身です。
相続登記が完了した書類は、司法書士が目を通し法務局が審査した書類です。
最初に相続登記を司法書士に依頼すると、相続登記が完了した書類を返してもらえます。
司法書士と法務局が確認した書類だから、他の相続手続がスムーズに進みます。
最初に相続登記を依頼すると、他の相続手続がスムーズに進む効果がプラスされます。
⑦相続登記の先延ばしは二度手間になる
相続した不動産の売却などを考えていないと、相続登記は先延ばししがちです。
法定相続情報一覧図だけ先行すると、相続登記は別途必要です。
あらためて相続登記を申請する手間がかかり、あらためて法務局の審査の時間がかかります。
最初に同時申請を選択すると、二度手間のストレスを減らすことができます。
⑧司法書士に相談依頼できる安心感
法定相続情報一覧図と相続登記は司法書士に依頼して、他の相続手続は自分でやることは一般的です。
他の相続手続は、知識がなくても難しくない手続だからです。
適切な書類を提出して手続しても、相続手続先から指摘があることは少なくありません。
相続手続先の担当者が思い違いをすることがあるからです。
法定相続情報一覧図や相続登記を司法書士に依頼した場合、他の相続手続についても相談することができます。
軽微な相談であれば、無料で相談できることが多いでしょう。
自分で手続することが難しいと感じたら、そのまま司法書士に依頼することができます。
最初に法定相続情報一覧図と相続登記は司法書士に依頼すると、他の相続手続を安心して進めることができます。
3相続登記義務化で焦っている人は同時申請のメリットがない
①相続登記義務化でペナルティーの対象
令和6年4月1日から、相続登記の義務が課されました。
相続登記の期限は、3年です。
相続登記の申請義務を果たしていない場合、ペナルティーが課されます。
ペナルティーの内容は、10万円以下の過料です。
ペナルティーを払っても、相続登記を代わりにやってくれることはありません。
②法定相続情報一覧図は戸籍謄本の代わりに過ぎない
法定相続情報一覧図は、家系図型の公的証明書です。
法定相続情報一覧図があると、相続関係を一目で理解することができます。
たくさんの戸籍謄本を読解する必要がなくなるから、とても便利です。
法定相続情報一覧図は、戸籍謄本の代わりに過ぎません。
法定相続情報一覧図を作成することで、遺産分割協議をまとめる効果はありません。
法定相続情報一覧図を作成することで、相続登記が簡単になる効果はありません。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、法務局は法定相続情報一覧図案を作成代行しないからです。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、法務局は戸籍謄本収集を代行をしないからです。
③他の相続手続がないとメリットはない
相続登記の期限は、3年です。
ペナルティー回避のために焦っている人にとって、法定相続情報一覧図と相続登記を同時申請をするメリットはありません。
相続登記義務化で焦っている人は、多くの場合、相続登記を先延ばしした人だからです。
他の相続手続をしたのに、相続登記を先延ばしして焦っていると考えられます。
最初に法定相続情報一覧図と相続登記を同時申請するから、メリットを最大化することができます。
他の相続手続をスムーズに進めることができるからです。
他の相続手続がすべて終わった後で、法定相続情報一覧図と相続登記を同時申請してもメリットはありません。
他の相続手続がないのに、法定相続情報一覧図を作成するメリットはありません。
④すみやかに相続登記がおすすめ
相続登記義務化で焦っているなら、すみやかに相続登記をすることがおすすめです。
遺産分割協議中で相続登記ができないのなら、相続人申告登記をすることがおすすめです。
相続登記ができなくても、相続人申告登記をすればペナルティー回避ができるからです。
4法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記を司法書士に依頼するメリット
法定相続情報一覧図は、後に登記官が認証文を付して交付されるので、書き方が厳格に決まっています。
法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。
相続関係説明図は、登記官が点検をするものではなく、単なる事情説明の書類に過ぎませんから、比較的自由に書くことができます。
これらの違いを理解して、ポイントを押さえて書くことが重要です。
相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。
逆に、銀行口座をたくさん持っているなど、相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。
相続が発生した場合、家族はたくさんの相続手続でとても忙しくなります。
葬儀の費用などの支払のため、銀行口座の相続手続を先行させたいと考えるかもしれません。
自宅不動産などの相続登記を後回しにしがちです。
要領よく相続手続を進めるためには、不動産の相続登記を先行させるのがおすすめです。
相続登記は、相続手続の中でも難易度が高い手続です。
司法書士などの専門家は、相続登記に必要な戸籍謄本などの書類をすべて準備してくれるからです。
お仕事や家事で忙しい方は戸籍謄本などの収集だけでも、タイヘンです。
相続登記が終わった後、登記に使った書類は原本還付をしてもらえます。
難易度の高い相続登記で使った書類がすべてあれば、銀行などで書類の不足を指摘されることは大幅に減ります。
銀行の預貯金などの相続手続についてもサポートを受けることができます。
すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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