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相続放棄が受理された後は相続人でなくなる
1相続放棄が受理された後は相続人でなくなる
①はじめから相続人でなくなる
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄とは、はじめから相続人でなくなるための手続です。
②相続放棄は撤回できない
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、撤回することはできません。
撤回とは、相続放棄が受理されたときには何も問題がなかったのに、後から問題が発生したので、なかったことにすることです。
「借金ばかりと思っていたから相続放棄をしたのに、莫大なプラスの財産が見つかったから相続放棄はなかったことにしたい」は、撤回です。
相続放棄は、撤回できません。
相続放棄が認められたのに撤回を認めると、相続の現場が混乱するからです。
相続の現場を混乱させる迷惑な行為だからです。
相続放棄には、3か月の期限があります。
たとえ3か月の期限内であっても、相続放棄の撤回はできません。
たとえ3か月の期限内であっても、相続の現場が混乱するからです。
③相続放棄で代襲相続は発生しない
代襲相続とは、相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したため相続人になるはずだった人の子どもなどが相続人になることです。
相続放棄をしても、相続放棄をした人の子どもなどは相続人になりません。
相続放棄は、代襲相続が発生する原因ではないからです。
莫大な借金を逃れるために相続放棄をした場合、子どもらに相続されないから安心です。
④次順位相続人が相続人になる
(1)自動で相続順位が繰り上がる
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
子どもが相続放棄をした場合、はじめから相続人でなくなります。
子ども全員が相続放棄をした場合、子どもがいない場合になります。
被相続人に子どもがいない場合、次順位の人が相続人になります。
自動で、相続順位が繰り上がります。
(2)相続放棄をした人にのみ相続放棄申述受理通知書が届く
相続放棄を認める決定をしたら、家庭裁判所は相続放棄申述受理通知書を送ります。
相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立てに対する結果通知です。
相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立てをした人のみ送られます。
(3)家庭裁判所は次順位相続人に通知しない
相続放棄をした人は、はじめから相続人でなくなります。
相続人でなくなることによって、次順位の人が相続人になることがあります。
次順位の人が相続人になる場合であっても、家庭裁判所は自主的に通知しません。
家庭裁判所は、次順位の人が相続人になるか知らないからです。
家庭裁判所は、次順位の人が相続人になるのか調べる権限がありません。
家庭裁判所は、だれが次順位相続人であるか知らないからです。
家庭裁判所は、だれが次順位相続人であるか調べる権限がありません。
相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立てに対する結果通知に過ぎません。
次順位の人が相続人になる場合であっても、家庭裁判所は通知する義務はありません。
(4)相続放棄をした人は次順位相続人に通知する義務はない
相続放棄を受理しても、家庭裁判所は次順位相続人に通知しません。
相続放棄を受理されても、相続放棄をした人は次順位相続人に通知する義務はありません。
疎遠な相続人は連絡したくても、連絡する手段がないことも多いでしょう。
たとえ相続放棄をした人から連絡がなくても、やむを得ないことと言えます。
(5)次順位相続人は相続放棄申述の有無の照会ができる
被相続人に莫大な借金があっても、次順位の人に請求されることはありません。
子ども全員が相続放棄をしたら、莫大な借金は次順位相続人に請求されます。
相続放棄申述の有無の照会とは、家庭裁判所に対して相続放棄をしたか確認する手続です。
次順位相続人は、家庭裁判所に対して相続放棄申述の有無の照会をすることができます。
相続放棄をした人が通知しなくても、自分で確認することができます。
(6)次順位相続人も相続放棄ができる
相続放棄した人が相続人でなくなることによって、次順位の人が相続人になることがあります。
次順位相続人が相続人になったら、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、次順位相続人もはじめから相続人でなくなります。
相続人全員が相続放棄をしても、問題ありません。
⑤相続放棄申述受理通知書が届かなくても無効にならない
(1)相続放棄申述受理通知書は相続放棄の結果通知
相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立てに対する結果通知に過ぎません。
相続放棄申述受理通知書が届かなくても、相続放棄は無効になりません。
相続放棄申述受理通知書の到達は、相続放棄の要件ではないからです。
(2)普通郵便で届くから紛れやすい
相続放棄申述受理通知書は、普通郵便で届きます。
注意していないと、DMなど日常の郵便物に紛れてしまうことがあるでしょう。
(3)結果通知は省略できない
相続放棄が認められない場合、不受理通知書が届きます。
家庭裁判所は、申立てに対して結果通知を省略することはできません。
(4)1か月以上経過したら家庭裁判所に確認
相続放棄の申立てをしてから1か月程度で、相続放棄申述受理通知書が届きます。
1か月以上経過しても届かない場合、家庭裁判所に確認するといいでしょう。
(5)相続放棄申述受理証明書の発行請求ができる
相続放棄が認められた人は、相続放棄申述受理証明書の発行請求をすることができます。
相続放棄申述受理通知書と相続放棄申述受理証明書の記載内容は、ほとんど同じです。
相続放棄申述受理通知書を紛失したら、相続放棄申述受理証明書の発行請求をすることが合理的です。
2相続放棄が受理された後は借金を引き継がない
①相続財産を引き継ぐ権利義務がなくなる
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が引き継ぎます。
相続人以外の人は、被相続人の財産を相続しません。
家庭裁判所で相続放棄をした人は、はじめから相続人でなくなります。
相続財産を引き継ぐ権利義務がなくなります。
家庭裁判所で相続放棄をした人は、プラスの財産を相続しません。
家庭裁判所で相続放棄をした人は、マイナスの財産を相続しません。
プラスの財産もマイナスの財産も、一切相続することがありません。
家庭裁判所で相続放棄をした人は、相続財産を処分する権利はありません。
相続財産を処分する行為は、自分が相続人であることを前提とした行為だからです。
②家庭裁判所は債権者に通知しない
相続放棄をした人は、被相続人の借金を引き継ぎません。
被相続人の債権者は、相続放棄をした人に借金の返済を求めることができません。
相続放棄を認める決定をしても、家庭裁判所は積極的に債権者に通知しません。
家庭裁判所は、被相続人の債権者を知らないからです。
家庭裁判所は、被相続人の債権者を調べる権限がありません。
相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立てに対する結果通知に過ぎません。
莫大な借金がある場合であっても、家庭裁判所は通知する義務はありません。
③相続放棄をした人は債権者に通知する義務はない
相続放棄を受理しても、家庭裁判所は債権者に通知しません。
相続放棄を受理されても、相続放棄をした人は債権者に通知する義務はありません。
相続人は連絡したくても、債権者の存在を知らないことも多いでしょう。
たとえ相続放棄をした人から連絡がなくても、やむを得ないことと言えます。
④債権者は相続人と信じて請求をする
相続放棄を受理しても、家庭裁判所は債権者に通知しません。
相続放棄を受理されても、相続放棄をした人は債権者に通知する義務はありません。
債権者は、相続放棄をしたことを知りません。
債務者が死亡したから相続人に返済してもらおうと考えて、借金の請求をして来ます。
借金の請求を受けたら、相続放棄申述受理通知書や相続放棄申述受理証明書を提示します。
相続放棄申述受理通知書や相続放棄申述受理証明書は、相続放棄をしたことの証明書だからです。
債権者に提示するときは、相続放棄申述受理通知書や相続放棄申述受理証明書にコピーで足りることがほとんどです。
⑤次順位相続人に借金の請求ができる
(1)債権者は相続放棄申述の有無の照会ができる
相続放棄申述の有無の照会ができる人は、相続放棄の利害関係人のみです。
被相続人の債権者は、利害関係人です。
相続放棄をした人に対して、借金の返済を請求することができなくなるからです。
相続放棄を受理しても、家庭裁判所は債権者に通知しません。
相続放棄をした人は債権者に通知する義務はありません。
債権者は、家庭裁判所に対して相続放棄をしたか確認することができます。
(2)債権者は次順位相続人を調査することができる
相続放棄をした人に対して、借金の返済を請求することができません。
債権者は、次順位相続人を調査することができます。
相続放棄をした人は、借金から逃れることができます。
相続放棄をしても、借金は消えません。
借金は、次順位相続人に引き継がれているからです。
次順位相続人を調査するため、債権者は戸籍謄本を請求することができます。
⑥相続財産を処分すると相続放棄が無効になる
相続放棄をすると、はじめから相続人でなくなります。
相続人でないから、相続財産を処分する権限はありません。
相続財産を処分する行為は、相続人であると認めた行為と考えられます。
自分が相続人であると認めた行為だから、相続放棄は無効になります。
家庭裁判所は詳しい事情が分からないから、相続放棄を認める決定をしてしまうことがあるでしょう。
家庭裁判所の決定は、絶対ではありません。
債権者は、相続放棄は無効だから借金を払ってほしいと交渉することができます。
債権者は、相続放棄は無効だから借金を払ってほしいと訴訟を提起することができます。
相続財産を処分したと認められたら、相続放棄を無効になります。
3相続放棄を司法書士に依頼するメリット
相続放棄はプラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。
相続人らとの話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。
家庭裁判所で認められないとマイナスの財産を引き継がなくて済むというメリットは受けられないのです。
相続放棄は、その相続でチャンスは実質的には1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできます。
高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知しています。
認めてもらえやすい書類を作成することができます。
3か月の期間内に手続するのは、想像するよりハードルが高いものです。
相続放棄を考えている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
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相続放棄申述書を提出した後の流れ
1相続放棄申述書は家庭裁判所へ提出
①相続放棄申述書とは相続放棄の意思表示の書類
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。
相続放棄申述書とは、家庭裁判所に提出する相続放棄の意思表示書書類です。
相続放棄申述書が受付けられると、家庭裁判所が審査を開始します。
家庭裁判所で相続放棄が認められると、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄申述書を提出した後、次のとおり段階を経て進みます。
段階①相続放棄申述書の提出を確認
段階②補正指示があるときは対応する
段階③相続放棄照会書に回答する
段階④相続放棄申述受理通知書が届く
②家庭裁判所の手続なしで相続放棄はできない
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
相続人全員で合意ができれば、どのような分け方でもすることができます。
財産を一切引き継がない合意をしたとき、相続放棄をしたと表現することがあります。
財産を一切引き継がない合意をしても、相続放棄ではありません。
相続放棄をしたと表現しても、遺産分割協議を成立させたに過ぎません。
相続放棄は、家庭裁判所の手続だからです。
遺産分割協議で、相続放棄をすることはできません。
2相続放棄申述書を提出した後の流れ
段階①相続放棄申述書の提出を確認
(1)相続放棄申述書は郵送で提出ができる
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。
相続放棄申述書は家庭裁判所に出向いて窓口に提出する他に、郵送で提出することができます。
(2)相続放棄の期限は3か月
相続放棄には、期限があります。
相続があったことを知ってから、3か月です。
3か月経過してしまうと、自動で単純承認になります。
家庭裁判所に相続放棄申述書が提出されるまで、3か月です。
家庭裁判所に相続放棄申述書が提出されなければ、自動で単純承認になります。
(3)提出とは家庭裁判所へ届くこと
相続放棄申述書は、郵送で提出することができます。
相続放棄申述書の提出とは、相続放棄申述書が家庭裁判所へ届くことです。
郵便ポストに投函しても、家庭裁判所に届かなければ意味はありません。
相続放棄申述書は普通郵便で提出することができますが、レターパックなど記録が残る郵便がおすすめです。
普通郵便で提出すると、家庭裁判所に到着したのか分からないからです。
郵便物が迷子になったまま相続放棄の期限3か月を経過した場合、相続放棄を認められません。
家庭裁判所で相続放棄申述書が受付けられなければ、相続放棄はできません。
段階②補正指示があるときは対応する
(1)相続放棄申述書の不備は補正できる
相続放棄申述書を受付けると、家庭裁判所は内容を審査します。
相続放棄申述書に不備がある場合、家庭裁判所から連絡があります。
相続放棄申述書には、日中連絡が取れる電話番号を記載します。
家庭裁判所が連絡をする場合、相続放棄申述書に記載された連絡先に連絡をするからです。
家庭裁判所からの電話に出られなくても、すぐに折り返せば問題はありません。
相続放棄申述書に不備があっても、補正することができます。
家庭裁判所の指示どおり適切に補正をすれば、問題になることはありません。
(2)必要書類に不足があっても追完できる
相続放棄申述書には、たくさんの書類を添付します。
相続放棄で必要になる書類は、次のとおりです。
●共通で必要になる書類
・相続放棄申述書
・被相続人の住民票または戸籍の附票
・相続放棄をする人の戸籍謄本(発行後3か月以内)
●配偶者・子どもが相続放棄をするケース
・被相続人の死亡の戸籍謄本
●父母が相続放棄をするケース
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・子どもや孫の死亡の戸籍謄本
●兄弟姉妹が相続放棄をするケース
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・子どもや孫の死亡の戸籍謄本
・父母や祖父母の死亡の戸籍謄本
必要書類に不足がある場合、家庭裁判所から連絡があります。
相続放棄申述書に不足があっても、追完することができます。
家庭裁判所の指示どおり適切に追完をすれば、問題になることはありません。
(3)不備がなければ補正指示もない
相続放棄申述書が適切に作成されている場合、家庭裁判所から連絡がありません。
必要書類が適切に準備されている場合、家庭裁判所から連絡がありません。
相続放棄申述書を受付けても、何も連絡がないことが一般的です。
相続放棄申述書や添付書類に不備がなければ、補正指示も不要だからです。
段階③相続放棄照会書に回答する
(1)相続放棄照会書が届く
提出された書類に問題がなければ、2週間ほどで家庭裁判所から相続放棄照会書が届きます。
相続放棄照会書とは、家庭裁判所から届く相続放棄についての意思確認です。
相続放棄は、影響の大きい手続なので間違いがないように慎重に確認します。
(2)相続放棄申述書が未着なら相続放棄照会書は届かない
相続放棄申述書が受付されたら、家庭裁判所は相続放棄照会書を発送します。
相続放棄申述書が受付されないのに、相続放棄照会書が発送されるはずはありません。
相続放棄照会書が届かない場合、相続放棄申述書が受付されていない可能性があります。
相続放棄照会書が届いたのは、相続放棄申述書が受付された証拠と言えます。
(3)回答期限までに回答書を提出
相続放棄照会書の内容は、難しいものではありません。
事実をありのままに書けばいいでしょう。
回答期限までに、回答書を提出します。
(4)相続放棄照会書が届くのは2週間後くらい後
家庭裁判所の運用によっては、相続放棄照会書が省略されることがあります。
相続放棄の申立てを提出してから3週間程度経過しても相続放棄照会書が届かない場合、家庭裁判所に確認の連絡をすると安心です。
(5)相続があったことを知ったときを回答書で説明できる
相続放棄には、3か月の期限があります。
被相続人が死亡してから3か月以内に相続放棄申述書を提出した場合、相続放棄の期限内であることは明らかです。
被相続人が死亡しても、相続放棄の期限3か月がスタートしないことがあります。
被相続人が死亡しても、相続があったことを知らないことがあるからです。
被相続人の死亡後3か月以上経過してから相続放棄申述書を提出した場合、期限後に相続放棄申述書を提出したように見えてしまいます。
相続があったことを知ってから3か月以内であれば、相続放棄をすることができます。
相続があったことを知ったときを回答書で説明することができます。
手紙が届いたことで相続があったことを知った場合、届いた手紙は重要です。
相続があったことを知った証拠になるからです。
届いた手紙のコピーを回答書に添付して提出すると、説得力があります。
段階④相続放棄申述受理通知書が届く
(1)相続放棄の結果通知
家庭裁判所が相続放棄を認める決定をしたら、相続放棄申述受理通知書を送ります。
相続放棄申述受理通知書とは、相続放棄の結果通知です。
相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立てをした人にだけ送られます。
相続放棄申述書を提出してから、1か月程度で届きます。
1か月程度経過しても相続放棄申述受理通知書が届かない場合、家庭裁判所に問合せをするといいでしょう。
相続放棄照会書の回答書が家庭裁判所に届いていない場合、相続放棄申述受理通知書が届きません。
相続放棄申述受理通知書を発送しても、郵便が迷子になる可能性があるからです。
(2)相続放棄申述受理通知書が届かなくても無効にならない
相続放棄申述受理通知書は、簡素な通知書です。
家庭裁判所にとっては単なる結果通知なので、普通郵便で送られてきます。
簡素な通知書であることを知らないと、DMなどに紛れてしまうかもしれません。
相続放棄申述受理通知書が届かなくても、相続放棄は無効になることはありません。
相続放棄申述受理通知書の到達は、相続放棄の要件ではないからです。
(3)相続放棄申述受理通知書紛失でも再発行されない
相続放棄申述受理通知書は、単なる相続放棄の結果通知です。
相続放棄申述受理通知書を紛失しても、再発行の制度はありません。
相続放棄をした人にとって、相続放棄が認められたことを示す重要な書類です。
相続放棄をした人は、相続放棄申述受理証明書の発行請求をすることができます。
相続放棄申述受理通知書と相続放棄申述受理証明書は、同じ記載内容です。
相続放棄申述受理通知書を紛失したら、相続放棄申述受理証明書の発行請求をすることが合理的です。
3名古屋家庭裁判所本庁なら即日審判
①相続放棄申述受理通知書が届くまで1か月以上
相続放棄申述書を提出した後、家庭裁判所は受付けた書類を審査します。
書類に問題がなければ、相続放棄を認める決定をします。
家庭裁判所の混雑状況によりますが、相続放棄申述受理通知書が届くまで1か月以上かかります。
②条件を満たせば即日審判が受けられる
名古屋家庭裁判所本庁など一部の家庭裁判所では、即日審判を受けることができます。
即日審判とは、家庭裁判所に出向いて相続放棄の手続をすると当日処理してもらえる制度です。
即日審判の申立てができる人は、家庭裁判所が定める条件を満たした人のみです。
即日審判を受けた場合、その日のうちに相続放棄申述受理通知書を受け取ることができます。
4相続放棄を司法書士に依頼するメリット
実は、相続放棄はその相続でチャンスは1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできますが、高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
相続放棄は、家庭裁判所に申立てをすることです。
届出をすれば終わりでなく、家庭裁判所から来る相続放棄照会書にも適切に回答しなければなりません。
特に、相続が発生してから3か月以内に届出ができなかった場合などは、止むを得ない事情があったことを家庭裁判所に納得してもらう必要があります。
相続放棄の届出をするときに、上申書や事情説明書という書類を添えて、家庭裁判所を説得します。
同時に、相続放棄回答書でも止むを得ない事情があったことを説明し、納得してもらいます。
納得できる事情を適切に示すことで、家庭裁判所は相続放棄を認めてくれます。
家庭裁判所が知りたいことを無視した作文やダラダラとした作文では認めてもらうことは難しいでしょう。
司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知していますから、認めてもらいやすい書類を作成することができます。
さらに、通常の相続放棄と同様に戸籍や住民票が必要になります。
お仕事や家事、通院などでお忙しい人には平日の昼間に役所にお出かけになって準備するのは負担が大きいものです。
戸籍や住民票は郵便による取り寄せもできますが、書類の不備などによる問い合わせはやはり役所の業務時間中の対応が必要になりますから、やはり負担は軽いとは言えません。
このような戸籍や住民票の取り寄せも司法書士は代行します。
相続放棄を考えている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
借地権付き建物があっても相続放棄ができる
1借地権付き建物があっても相続放棄ができる
①借地権とは建物所有目的で土地を借りる権利
被相続人が土地を借りて、建物を所有していることがあります。
借地権とは、建物所有目的で土地を借りる権利です。
建物だけでなく、借地権も相続の対象です。
②相続放棄の期限は3か月
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。
相続放棄には、期限があります。
相続放棄の期限は、相続があったことを知ってから3か月です。
家庭裁判所で相続放棄が認められた場合、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄をしたら、一切の財産を相続することはできません。
借地権付き建物のみ、相続放棄をすることはできません。
③相続放棄に地主の同意は不要
相続を単純承認するか相続放棄をするか、相続人がひとりで判断することができます。
相続を単純承認するときも相続放棄をするときも、地主の同意は不要です。
④相続放棄で次順位の人が相続人になる
相続人になる人は、法律で決められています。
先順位の人が相続人になる場合、後順位の人は相続人になりません。
家庭裁判所で相続放棄が認められた場合、はじめから相続人でなくなります。
被相続人の子どもが相続放棄をした場合、子どもは相続人でなくなります。
被相続人の子ども全員が相続放棄をした場合、次順位の人が相続人になります。
次順位の人は、親などの直系尊属や兄弟姉妹です。
相続放棄をした人の子どもは、次順位相続人ではありません。
⑤相続人全員が相続放棄をすることができる
次順位の人が相続人になったら、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
次順位の人に相続放棄が認められた場合、はじめから相続人でなくなります。
法律で決められた人全員が相続放棄をすることがあります。
法律で決められた人全員が相続放棄をしたら、相続人は不存在になります。
相続人全員が相続放棄をして相続人不存在になることは、割とよくあることです。
⑥相続財産を利用処分すると単純承認
相続放棄をしたら、はじめから相続人でなくなります。
相続人でなくなるから、相続財産を処分する権限はないはずです。
相続放棄した人は、借地権付き建物を解体することはできません。
相続放棄した人は、借地権付き建物を売却することはできません。
相続放棄した人は、借地契約を解除することはできません。
借地権付き建物を解体したり売却したりすることや借地契約を解除することは、相続財産を処分することです。
相続財産を処分することは、相続人であることを前提とした行為です。
相続財産を利用処分すると、相続放棄は無効になります。
借地権付き建物以外の財産についても、相続放棄をした人は利用処分をすることができません。
⑦相続放棄をすると地代を支払う必要はない
(1)相続発生後の地代を支払う必要はない
相続放棄をしても、借地契約は継続します。
地代は、相続人が負担します。
相続放棄をすると、地代を支払う必要はありません。
相続放棄をした人は、相続人でなくなるからです。
(2)相続発生前の未払地代を支払う必要はない
被相続人が生前に支払うべき地代を滞納していることがあります。
未納の地代は、相続財産です。
未納地代は、相続人が引き継ぎます。
相続放棄をすると、未納地代を引き継ぐ必要はありません。
相続放棄をした人は、相続人でなくなるからです。
⑧地主に借地権を相続しないと言っても意味はない
被相続人の借地権と建物は、相続財産です。
相続が発生したら、借地権と建物は相続人が相続します。
地主に借地権を相続しないと言っても、意味はありません。
相続放棄は、家庭裁判所に対する手続です。
地主に借地権を相続しないと言っても、相続放棄はできません。
相続放棄をしたら、借地権付き建物を含めて一切の財産を相続することはできません。
2相続放棄をしても借地契約は自動で終了しない
①借地権は相続財産として相続人が引き継ぐ
被相続人の財産は、原則として相続人が引き継ぎます。
被相続人が借地権を持っていた場合、借地権は相続財産です。
被相続人の借地権は、相続人が引き継ぎます。
借地権者が死亡しても、借地契約は終了しません。
被相続人が締結した借地契約の内容は、相続人が引き継ぎます。
②相続放棄をした人は借地契約を引き継がない
相続放棄をしたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄をした人は、相続財産を一切引き継ぎません。
相続放棄をしても、借地契約に影響はありません。
借地契約は、相続人が引き継ぐからです。
相続放棄をした人が借地契約を引き継がないだけで、相続人が借地契約を引き継ぎます。
相続放棄をしても、借地契約が自動で終了することはありません。
③相続放棄をしても借地権付き建物は地主のものにならない
相続放棄をしても、借地契約に影響はありません。
相続放棄をしても、借地上の建物に影響はありません。
相続放棄をした人が引き継がないだけで、相続人は借地権と借地上の建物を引き継ぎます。
借地権と借地上の建物は、相続財産だからです。
相続放棄をしても、借地権付き建物は自動で地主のものになりません。
相続人全員が相続放棄をしても、借地権付き建物は自動で地主のものになりません。
④相続放棄をしても土地を返還したことにならない
相続放棄をしても、借地契約はそのままの内容で継続します。
相続放棄をしても、土地を返還したことにはなりません。
相続人は地主と合意して、借地契約を終了させることができます。
相続人は建物を解体して、更地を返還することができます。
借地契約を終了させることや更地を返還することは、相続放棄した人はできません。
借地契約を終了させることや更地を返還することは、相続人であることを前提とした行為だからです。
相続財産を利用処分すると、相続放棄は無効になります。
相続放棄をすると、相続財産を利用処分ができなくなります。
⑤相続放棄をしても保存義務が継続する
相続放棄をした人は、相続財産を利用処分することはできません。
相続放棄をしても、相続放棄のときに現に相続財産を占有している人は保存する義務があります。
相続人全員が相続放棄をしても、借地権付き建物は自動で地主のものになりません。
他の相続人や相続財産清算人に財産を引き継ぐまで、保存義務が継続します。
相続財産清算人とは、相続人が不存在のとき相続財産を精算して国庫に帰属させる人です。
相続財産清算人に財産を引き継ぎたい場合、家庭裁判所に相続財産清算人選任の申立てをする必要があります。
相続財産清算人選任の申立てにおいては、予納金を納付するように求められます。
予納金は、相続財産の清算に必要な事務費に充てられます。
建物の解体が必要になるなら、解体費用を考慮して家庭裁判所が予納金を決定します。
相続財産の状況によっては、数十~100万円程度になることがあります。
相続放棄をしても、実質的に建物の解体費用の負担を避けられるわけではありません。
3相続放棄をしないで借地権付き建物を手放す方法
①遺産分割協議で他の相続人が引き継ぐ合意ができる
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は相続人全員の合意で決定します。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員で行う話し合いです。
相続人全員で合意できれば、どのような合意でもすることができます。
一部の相続人が借地権付き建物全体を取得する合意をすることができます。
他の相続人は、相続財産を一切取得しない合意をすることができます。
相続財産を一切取得しない合意をすることを相続放棄と表現することがあります。
相続放棄と表現しても、遺産分割協議は相続放棄ではありません。
遺産分割協議と相続放棄は、別の手続です。
他の相続人が借地権建物を取得する合意がまとまった場合、借地権付き建物を手放すことができます。
②地主の承諾を得て借地権付き建物を売却
(1)借地権譲渡に地主の承諾が必要
被相続人の建物を引き継ぎたい人がいない場合、売却することが選択肢になります。
建物を売却できれば付随して、借地権を譲渡することができます。
借地権の譲渡には、地主の承諾が必要です。
実務的には地主に承諾を求める場合、承諾料の支払いが必要になるのが一般的です。
地主の承諾が得られない場合、スムーズに売却手続が進まなくなる可能性があります。
地主が承諾しない場合、裁判所の手続を利用して借地権譲渡の許可を受けることになるからです。
(2)地主が承諾しない場合に買主は時価で建物買取請求ができる
地主が借地権譲渡に承諾しない場合、買主は時価で建物買取請求をすることができます。
地主に対して買取請求をする対象は、建物のみで借地権は含まれません。
地主に対して買取請求をする場合、借地権は消滅するのが前提だからです。
第三者に対して売却する場合、借地権付き建物を売却します。
借地権は、経済的価値があると考えられています。
地価が高い土地の借地権は、高額な評価額になります。
建物の評価額によっては、借地権の評価額が高いことも少なくありません。
③建物を解体して更地を地主に返却
建物と借地契約は、相続人にそのままに引き継がれます。
借地契約を引き継いだ相続人は、借地契約を終了することができます。
借地契約が終了した場合、地主は建物所有者に対して建物を解体して明け渡すように請求することができます。
建物を解体して更地にするのは、借地契約を引き継いだ人の義務です。
借地契約を終了しても、建物は地主のものになりません。
建物を解体する費用は、建物所有者が負担します。
借地契約を終了しても、原則として建物の解体費用を地主に負担してもらうことはできません。
4相続放棄を司法書士に依頼するメリット
実は、相続放棄はその相続でチャンスは1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることができます。
即時抗告は高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
相続放棄は、撤回ができません。
相続放棄をする前に、慎重に判断する必要があります。
せっかく相続放棄が認められても、相続財産を処分したら無効になりかねません。
このような行為をしてしまわないように、あらかじめ知識を付けておく必要があります。
相続放棄を自分で手続したい人の中には、相続放棄が無効になることまで考えていない場合が多いです。
司法書士は、相続放棄が無効にならないようにサポートしています。
せっかく手続しても、相続放棄が無効になったら意味がありません。
相続放棄を考えている方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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相続放棄の手続の流れ
1相続放棄をすると相続人でなくなる
①相続放棄は家庭裁判所の手続
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄は、家庭裁判所の手続です。
相続放棄の手続は、次のとおり段階を経て進みます。
段階①相続発生を知る
段階②相続放棄の期限内に判断
段階③必要書類を準備する
段階④家庭裁判所へ提出
段階⑤家庭裁判所から相続放棄照会書が届く
段階⑥相続放棄申述受理通知書が届く
②家庭裁判所の手続なしで相続放棄はできない
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
相続人全員で合意ができれば、どのような分け方でもすることができます。
財産を一切引き継がない合意をしたとき、相続放棄をしたと表現することがあります。
財産を一切引き継がない合意をしても、相続放棄ではありません。
相続放棄をしたと表現しても、遺産分割協議を成立させたに過ぎません。
相続放棄は、家庭裁判所の手続だからです。
遺産分割協議で、相続放棄をすることはできません。
2相続放棄の手続の流れ
段階①相続発生を知る
(1)相続放棄の期限は3か月
相続放棄には、期限があります。
相続があったことを知ってから、3か月です。
3か月経過してしまうと、自動で単純承認になります。
相続があったことを知った日は、重要です。
相続放棄の期限の起算点になるからです。
相続があったことを知ってから3か月以内に、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。
(2)相続放棄の期限3か月のスタートは知ってから
相続放棄の期限は、3か月です。
相続放棄の期限3か月のスタートは、相続があったことを知ってからです。
「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。
・被相続人が死亡したこと
・自分が相続人であること
・相続財産が存在すること
上記をすべて知ったとき、相続放棄の期限3か月がスタートします。
(3)被相続人が死亡日と相続があったことを知った日が異なる
被相続人が死亡しても、相続放棄の期限3か月がスタートしないことがあります。
被相続人が死亡しても、相続があったことを知らないことがあるからです。
例えば、疎遠な相続人には死亡日当日に、連絡されないことがあるでしょう。
相続があったことを知らない場合、相続放棄の期限3か月がスタートしません。
被相続人が死亡日と相続があったことを知った日が異なることは、珍しくありません。
(4)先順位相続人全員が相続放棄をしたことを知った日にスタート
相続放棄ができるのは、相続人のみです。
相続人でない人は、相続放棄をすることはできません。
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
子どもが相続放棄をした場合、子どもは相続人でなくなります。
子ども全員が相続放棄をした場合、次順位の人が相続人になります。
次順位相続人が相続人になったことを知ったとき、相続放棄の期限3か月がスタートします。
子ども全員が相続放棄をするまで、次順位の人は相続人ではないからです。
(5)借金の存在を知った日にスタート
被相続人と別居していると、被相続人の経済状況について詳しく知らないことが一般的です。
相続財産というとプラスの財産だけ注目しがちですが、マイナスの財産も相続財産になります。
被相続人が死亡してから長期間経過後、借金の返済を求められることがあります。
借金の返済を求められたとき、相続放棄の期限3か月がスタートします。
借金の返済を求められたとき、相続財産の存在を知ったからです。
段階②相続放棄の期限内に判断
(1)単純承認するか相続放棄をするか判断
相続人は、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄の期限3か月は、相続人が判断するための期間です。
借金があるか調査をしたいのなら、3か月の期間内に調査をして判断します。
(2)相続放棄の期限3か月を知らなかったからは認められない
相続放棄ができる期間は3か月を知らないまま3か月経過した場合、相続放棄は認められません。
法律の定めを知らなくても、3か月過ぎてしまえば、単純承認になります。
単純承認になったら、相続放棄は認められません。
(3)熟慮期間伸長の申立てができる
熟慮期間とは、相続放棄の期限3か月の期間です。
相続放棄の期限3か月以内に判断できないとき、熟慮期間伸長の申立てをすることができます。
相続財産調査が困難であるケースや相続財産が非常に複雑なケースなどと認められた場合、家庭裁判所の判断で1~3か月延長されます。
段階③必要書類を準備する
(1)必要書類は相続放棄をする人によってちがう
●共通で必要になる書類
・相続放棄申述書
・被相続人の住民票または戸籍の附票
・相続放棄をする人の戸籍謄本(発行後3か月以内)
●配偶者・子どもが相続放棄をするケース
・被相続人の死亡の戸籍謄本
●父母が相続放棄をするケース
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・子どもや孫の死亡の戸籍謄本
●兄弟姉妹が相続放棄をするケース
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・子どもや孫の死亡の戸籍謄本
・父母や祖父母の死亡の戸籍謄本
(2)被相続人の死亡後3か月超なら上申書
相続放棄の期限は、3か月です。
被相続人の死亡後3か月以内なら、期限内であることは明らかです。
被相続人の死亡後3か月以降に提出する場合、客観的には期限後の提出に見えてしまいます。
被相続人の死亡後3か月以降であっても、相続があったことを知ってから3か月以内なら相続放棄をすることができます。
上申書を作成して、相続があったことを知ってから3か月以内であることを積極的にアピールします。
段階④家庭裁判所へ提出
(1)相続放棄の期限3か月以内に家庭裁判所へ提出
相続放棄の期限3か月は、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択するだけの期間ではありません。
相続を単純承認するか相続放棄をするか選択し、書類を家庭裁判所へ提出するまでの期間です。
相続放棄の期限3か月以内に家庭裁判所へ提出できないと、自動で単純承認になります。
(2)提出先は被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所
書類を準備したら、家庭裁判所へ提出します。
提出先は、被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所です。
被相続人の住所地は、被相続人の住民票を取得すると判明します。
(3)郵送で提出するときも相続放棄の期限3か月以内
相続放棄の申立ては、郵送で提出することができます。
普通郵便で提出することができますが、レターパックなど記録が残る郵便がおすすめです。
普通郵便で提出すると、家庭裁判所に到着したのか分からないからです。
郵便物が迷子になったまま相続放棄の期限3か月を経過した場合、相続放棄を認められません。
家庭裁判所で相続放棄の申立てが受付けられなければ、相続放棄はできません。
段階⑤家庭裁判所から相続放棄照会書が届く
(1)書類に不備があれば補正指示
相続放棄の申立てが受付けたら、提出された書類を審査します。
必要書類に不備がある場合、家庭裁判所から補正指示があります。
相続放棄の申立て書類には、日中連絡が取れる電話番号などを記載します。
家庭裁判所から補正指示があったら、すぐに追完します。
補正指示に対して速やかに追完すれば、問題になることはありません。
(2)相続放棄照会書が届く
提出された書類に問題がなければ、2週間ほどで家庭裁判所から相続放棄照会書が届きます。
相続放棄照会書とは、家庭裁判所から届く相続放棄についての意思確認です。
相続放棄は、影響の大きい手続なので間違いがないように慎重に確認します。
(3)相続放棄照会書が省略されることがある
家庭裁判所の運用によっては、相続放棄照会書が省略されることがあります。
相続放棄の申立てを提出してから3週間程度経過しても相続放棄照会書が届かない場合、家庭裁判所に確認の連絡をすると安心です。
段階⑥相続放棄申述受理通知書が届く
(1)相続放棄の結果通知
家庭裁判所が相続放棄を認める決定をしたら、相続放棄申述受理通知書を送ります。
相続放棄申述受理通知書とは、相続放棄の結果通知です。
相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立てをした人にだけ送られます。
(2)相続放棄申述受理通知書が届かなくても無効にならない
相続放棄申述受理通知書は、簡素な通知書です。
家庭裁判所にとっては単なる結果通知なので、普通郵便で送られてきます。
簡素な通知書であることを知らないと、DMなどに紛れてしまうかもしれません。
相続放棄申述受理通知書が届かなくても、相続放棄は無効になることはありません。
(3)相続放棄申述受理通知書紛失でも再発行されない
相続放棄申述受理通知書は、単なる相続放棄の結果通知です。
相続放棄申述受理通知書を紛失しても、再発行の制度はありません。
相続放棄をした人にとって、相続放棄が認められたことを示す重要な書類です。
相続放棄をした人は、相続放棄申述受理証明書の発行請求をすることができます。
相続放棄申述受理通知書と相続放棄申述受理証明書は、同じ記載内容です。
相続放棄申述受理通知書を紛失したら、相続放棄申述受理証明書の発行請求をすることが合理的です。
3相続放棄を司法書士に依頼するメリット
相続放棄は、プラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。
相続が発生すると、家族はお葬式の手配から始まって膨大な手続きと身辺整理に追われます。
相続するのか、相続を放棄するのか充分に判断することなく、安易に相続財産に手を付けて、相続放棄ができなくなることがあります。
相続に関する手続の多くは、司法書士などの専門家に任せることができます。
手続を任せることで、大切な家族を追悼する余裕もできます。
相続人の調査や相続財産調査など適切に行って、充分に納得して手続を進めましょう。
相続放棄は、3か月以内の制限があります。
3か月の期間内に手続をするのは思うよりハードルが高いものです。
相続放棄を考えている方はすみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
相続放棄して農地を継ぎたくない
1相続放棄して農地を継ぎたくない
①農地があっても相続放棄ができる
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄するか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄を希望する申立てをします。
相続放棄には、期限があります。
相続があったことを知ってから、3か月です。
相続放棄の期限3か月が経過したら、自動で単純承認になります。
相続放棄をするときに、理由は重視されません。
農地を相続したくないからを理由に、相続放棄をすることができます。
農地があっても、相続放棄は認められます。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
②遺言書があっても相続放棄ができる
被相続人が生前に遺言書を作成していることがあります。
遺言書がある場合、遺言書の内容どおりに遺産分割をすることができます。
遺言書に農地を相続させると書いてあっても、農地を引き継ぐ義務はありません。
相続人は、相続放棄をすることができます。
相続人には、相続を単純承認するか相続放棄するか選択する権利があるからです。
遺言書に農地を相続させると書いてあっても、相続放棄をしたら農地を引き継ぎません。
相続放棄をしたら、遺言執行者に相続放棄をしたことを連絡します。
③農地だけ相続放棄はできない
相続を単純承認すると、被相続人の財産を引き継ぎます。
相続放棄をすると、被相続人の財産を一切引き継ぎません。
農地だけ引き継がないのではなく、農地を含め一切の財産を引き継ぎません。
相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなるからです。
相続放棄をした後に見つかった財産を含め、一切の財産を引き継ぎません。
相続人でなくなるから、相続財産を利用処分する権限を失います。
相続放棄は、撤回することができません。
相続放棄後に莫大なプラスの財産が見つかっても、相続放棄の撤回は認められません。
相続放棄の撤回を認めると、相続の現場が混乱するからです。
④相続放棄に農地法の許可は不要
売買などで農地を処分する場合、農地法の許可が必要になります。
農地を相続する場合、農地法の許可は不要です。
農地法の許可が不要だけど、農地法の届出が必要です。
相続放棄をする場合、農地法は無関係です。
相続放棄をするときに、農地法の許可は不要です。
⑤次順位の人が相続財産を引き継ぐ
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
子どもが相続放棄をした場合、子どもははじめから相続人でなくなります。
子ども全員が相続放棄をした場合、子どもがいない場合になります。
被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続人になります。
親などの直系尊属がいない場合、兄弟姉妹が相続人になります。
次順位の人が相続人になります。
相続放棄が認められても、家庭裁判所から次順位相続人に通知されません。
相続放棄をした人から次順位相続人に通知してあげると親切です。
次順位相続人が単純承認をするなら、農地を含め相続財産一切を引き継ぎます。
⑥相続人全員が相続放棄ができる
先順位の人全員が相続放棄をしたら、次順位の人が相続人になります。
相続人は、相続を単純承認するか相続放棄するか選択することができます。
先順位相続人と同様に、次順位相続人も相続放棄をすることができます。
相続人全員が相続放棄をすることができます。
結果として、相続人全員が相続放棄をすることがあります。
相続人全員が相続放棄をすることになっても、差し支えありません。
⑦相続放棄をしても保存義務がある
相続放棄をすると、相続財産を利用処分する権限を失います。
相続放棄をしても、財産の保存義務が生じることがあります。
保存義務が生じる人は、現に財産を占有している人のみです。
新たに相続人になった人が管理を始めるまで、保存義務が続きます。
相続人全員が相続放棄をした場合、相続財産清算人が管理を始めるまでです。
相続財産清算人は、利害関係人の申立てにより家庭裁判所が選任します。
⑧相続放棄の申請の流れ
手順(1)相続があったことを知る
相続放棄の期限3か月のスタートは、相続があったことを知ってからです。
手順(2)必要書類の準備
相続放棄の必要書類は、次のとおりです。
・相続放棄申述書
・被相続人の住民票または戸籍の附票
・相続放棄をする人の戸籍謄本(発行後3か月以内)
・先順位の相続人がいないことを確認する戸籍謄本
名古屋家庭裁判所など一部の裁判所では、必要書類はコピーを提出することができます。
手順(3)家庭裁判所へ提出
書類を取りまとめて、家庭裁判所へ提出します。
窓口に出向いて提出しても、郵送で提出することもできます。
郵送するときは、記録が残る郵便がおすすめです。
相続放棄には、3か月の期限があるからです。
普通郵便など記録が残らない郵便は、迷子になると探せなくなります。
手順(4)相続放棄照会書と回答
相続放棄申述書を受付けたら、家庭裁判所から相続放棄照会書が届きます。
相続放棄照会書は、家庭裁判所からの確認書です。
相続放棄が認められると相続ができなくなるから、慎重に確認します。
裁判所によっては、照会は省略になることがあります。
手順(5)相続放棄申述受理通知書が到着
提出書類に問題がなければ、相続放棄申述受理通知書が届きます。
2継ぎたくない農地だけ相続土地国庫帰属制度を利用できる
①継ぎたくない農地だけ相続放棄はできない
相続放棄をすると、相続財産は一切相続することができません。
相続放棄をすると、農地だけでなく一切の財産を引き継ぐことができません。
相続放棄では、継ぎたくない農地だけ相続放棄をすることはできません。
②相続土地国庫帰属制度で国に引き取ってもらえる
相続土地国庫帰属制度とは、相続した土地の所有権を手放して国に引き取ってもらう制度です。
農地であっても山林であっても、相続土地国庫帰属制度の対象です。
相続土地国庫帰属制度で国が農地を引き取るとき、農地法の許可は不要です。
相続土地国庫帰属制度を利用すると、継ぎたくない農地だけ手放すことができます。
一部の土地についてだけ、相続土地国庫帰属制度を利用することができるからです。
他の財産を引き継いで不要な農地を手放すことができます。
望まないで不動産を所有している場合、管理が負担になりがちです。
管理負担の重さから、適切な管理ができなくなり不動産が荒廃します。
適切な相続登記がされないことがあります。
土地を国に引き取ってもらうことで、所有者不明土地の対策になると期待されています。
③相続土地国庫帰属制度を利用できない土地がある
次の土地は、国に引き取ってもらうことはできません。
(1)建物がある土地
(2)担保権や利用権がある土地
(3)他人が利用する土地
(4)土壌汚染など有害物質がある土地
(5)境界不明の土地
④審査で引き取ってもらえないリスクがある
次の土地は、審査のうえで承認してもらうことはできません。
(1)崖地
(2)工作物、車両、樹木がある土地
(3)地下にある有体物の除去が必要な土地
(4)袋地、不法占拠者がいる土地
(5)管理に費用や労力が多くかかる土地
・災害の危険がある土地
・害獣などが生息している土地
・森林整備が必要な土地
・国に金銭負担が発生する土地
・所有者が負担すべき債務を国が負担することになる土地
相続土地国庫帰属制度は、審査があります。
国に引き取ってもらいたいと望んでも、審査が通らないことがあります。
審査に通らなければ、国に引き取ってもらうことはできません。
相続土地国庫帰属制度には、引き取ってもらえないリスクがあります。
⑤相続土地国庫帰属の承認申請書には手数料がかかる
相続土地国庫帰属の承認申請には、手数料がかかります。
手数料は、収入印紙で納入します。
相続土地国庫帰属の承認申請書を取り下げた場合であっても却下や不承認になった場合でも、手数料は返してもらえません。
⑥審査にかかる期間は半年~1年程
相続土地国庫帰属制度の標準審査期間は、半年~1年程です。
相続土地国庫帰属制度の審査期間中に申請人が死亡した場合、申請者の地位を承継することができます。
⑦承認になったら負担金を納付する必要がある
相続土地国庫帰属制度で国が引き取ってくれる場合、負担金を納付しなければなりません。
負担金は、土地管理費の10年分相当額とされています。
法務省のホームページに、計算シートが掲載されています。
相続土地国庫帰属の承認がされた場合、負担金は30日以内に納入しなければなりません。
負担金が30日以内に納入されない場合、相続土地国庫帰属の承認は失効します。
⑧相続放棄は農地の負担から確実に逃れることができる
農地の負担を逃れる方法は、2つだけです。
相続放棄か相続土地国庫帰属制度です。
相続放棄は、農地の負担から確実に逃れることができます。
相続放棄は、他の財産を一切相続できません。
相続土地国庫帰属制度は、不確実です。
国に引き取ってもらいたいと望んでも、審査が通らないことがあるからです。
審査が通らなくても、手数料は返金されません。
審査が通ったら、負担金を納付する必要があります。
相続土地国庫帰属制度は、他の財産を相続することができます。
確実性を重視するなら、相続放棄が選択肢になります。
審査落ちになるリスクと金銭的負担を飲めるなら、相続土地国庫帰属制度が選択肢になります。
3相続放棄を司法書士に依頼するメリット
実は、相続放棄はその相続でチャンスは1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることができます。
高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
相続が発生してから3か月以内に届出ができなかったのは止むを得なかったと家庭裁判所に納得してもらって、はじめて、家庭裁判所は相続放棄を認めてくれます。
通常は家庭裁判所に対して、上申書や事情説明書という書類を添えて、説得することになります。
家庭裁判所が知りたいことを無視した作文やダラダラとした作文では認めてもらうことは難しいでしょう。
司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知しています。
認めてもらいやすい書類を作成することができます。
通常の相続放棄と同様に、戸籍謄本や住民票が必要になります。
仕事や家事、通院などで忙しい人は、平日の昼間に役所にお出かけになって準備するのは負担が大きいものです。
戸籍謄本や住民票は、郵便による取り寄せもできます。
書類の不備などによる問い合わせは、市区町村役場の業務時間中の対応が必要になります。
負担は、軽いとは言えません。
このような戸籍や住民票の取り寄せも司法書士は代行します。
3か月の期限が差し迫っている方や期限が過ぎてしまっている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
相続放棄なのに実印と印鑑証明書が必要と言われる理由
1相続放棄申述書に実印や印鑑証明書は不要
①相続放棄は自分で手続
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。
相続人が自分で、相続放棄の手続をします。
相続放棄は、相続放棄をする人の意思が重視される手続だからです。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄は、家庭裁判所の手続です。
家庭裁判所の手続なしで、相続放棄はできません。
家庭裁判所の手続なしで、相続放棄をする例外はありません。
②相続放棄申述書の押印は認印でいい
相続放棄を希望する場合、相続放棄申述書を提出します。
相続放棄申述書とは、相続放棄の申立てのための書類です。
相続放棄申述書には、相続放棄を希望する人が押印します。
相続放棄申述書の押印は、認印で充分です。
家庭裁判所は、印章の種類を指定していません。
認印でも実印でも、家庭裁判所は確認しません。
認印でも実印でも、相続放棄が認められます。
③相続放棄の必要書類
(1)共通で必要になる書類
・相続放棄申述書
・被相続人の住民票または戸籍の附票
・相続放棄をする人の戸籍謄本(発行後3か月以内)
(2)配偶者・子どもが相続放棄をするケース
・被相続人の死亡の戸籍謄本
(3) 父母が相続放棄をするケース
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・子どもや孫の死亡の戸籍謄本
(4)兄弟姉妹が相続放棄をするケース
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・子どもや孫の死亡の戸籍謄本
・父母や祖父母の死亡の戸籍謄本
④相続放棄の手続で印鑑証明書は不要
相続放棄申述書の押印は、認印で充分です。
実印を押しても差し支えありませんが、わざわざ実印を押す必要はありません。
認印でも実印でも、区別しません。
実印で押印したか確認しないから、印鑑証明書は不要です。
家庭裁判所に、印鑑証明書の提出を求めません。
⑤相続放棄照会書の回答書は同一印で押印
相続放棄申述書を提出してから2週間程度で、相続放棄照会書が届きます。
相続放棄照会書とは、相続放棄の意思確認です。
相続放棄が認められると、相続財産は一切相続できません。
相続放棄は影響が大きい手続なので、家庭裁判所は慎重に確認します。
相続放棄照会書の回答書は、押印が必要です。
相続放棄照会書の回答書は、相続放棄申述書に使った印章と同一印で押印します。
同一印で押印することで、相続放棄申述書を提出した人と回答書を提出した人が同一人物と確認できます。
2相続放棄なのに実印と印鑑証明書が必要と言われる理由
①遺産分割協議では実印と印鑑証明書が必要
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
相続人全員の合意がまとまったら、遺産分割協議書に合意内容は書面に取りまとめます。
遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。
遺産分割協議書には、相続人全員が記名し実印で押印します。
実印による押印であることを確認するため、印鑑証明書を添付します。
遺産分割協議を成立させたら、実印と印鑑証明書が必要になります。
②財産を受け取らない合意は相続放棄ではない
相続人全員の合意ができれば、相続財産はどのように分けても問題はありません。
一部の相続人が相続財産を一切引き継がない合意をすることがあります。
相続人全員の合意ができれば、相続財産を一切引き継がない相続人がいても差し支えありません。
相続財産を一切引き継がない合意をする場合、相続放棄をしたと表現することがあります。
相続放棄をしたと表現するだけで、相続放棄ではありません。
相続放棄は、家庭裁判所の手続だからです。
家庭裁判所の手続なしで、相続放棄はできません。
③財産を受け取らない相続人も実印と印鑑証明書が必要
遺産分割協議書は、相続人全員による合意内容の証明書です。
相続人全員が記名し、実印で押印します。
相続財産を一切引き継がない合意をしても、相続人のままです。
相続財産を一切引き継がない合意をしても、遺産分割協議書に記名し実印を押印する必要があります。
実印による押印であることを確認するため、印鑑証明書が必要になります。
遺産分割協議書に記名し実印を押印しないと、相続人全員の合意があるか分からないからです。
相続人全員の合意があるか分からないと、相続手続を進めることができなくなります。
④財産を受け取らない相続人も借金を請求される
相続財産には、プラスの財産とマイナスの財産があります。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
相続財産を一切引き継がない合意をする場合、プラスの財産とマイナスの財産を一切引き継がないと合意するでしょう。
遺産分割協議の内容は、相続人間の内部的合意です。
債権者は、相続人全員に法定相続分で借金の返済を請求することができます。
相続人間の合意内容にかかわらず、借金の返済を請求することができます。
相続財産を一切引き継がない合意をしたから、返済しないなどと拒否することはできません。
遺産分割協議の内容は、相続人間の内部的合意だからです。
遺産分割協議書に記名し実印で押印しても、債権者には無関係な合意です。
遺産分割協議書に記名し実印で押印しても、債権者は借金の返済を請求することができます。
家庭裁判所で相続放棄をした人に、借金の請求をすることはできません。
相続放棄と遺産分割協議では、結論が正反対になります。
⑤遺産分割協議は単純承認
遺産分割協議は、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
相続人以外の人は、遺産分割協議に参加しません。
遺産分割協議に参加することは、相続人であることが前提です。
遺産分割協議を成立させることは、相続人であることを認めたと言えます。
遺産分割協議を成立させると、相続放棄はできません。
遺産分割協議を成立させる行為は、単純承認と考えられるからです。
3相続放棄の手続の流れ
段階①相続発生を知る
相続放棄には、期限があります。
相続があったことを知ってから、3か月です。
3か月経過してしまうと、自動で単純承認になります。
相続があったことを知った日は、重要です。
相続放棄の期限の起算点になるからです。
段階②相続放棄の期限内に判断
(1)単純承認するか相続放棄をするか判断
相続人は、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄の期限3か月は、相続人が判断するための期間です。
(2)相続放棄の期限3か月を知らなかったからは認められない
相続放棄ができる期間は3か月を知らないまま3か月経過した場合、相続放棄は認められません。
法律の定めを知らなくても、3か月過ぎてしまえば、単純承認になります。
段階③必要書類を準備する
相続放棄では、たくさんの戸籍謄本や住民票が必要です。
相続放棄では、印鑑証明書は不要です。
段階④家庭裁判所へ提出
(1)相続放棄の期限3か月以内に家庭裁判所へ提出
相続放棄の期限3か月は、家庭裁判所へ提出するまでの期間です。
相続放棄の期限3か月以内に家庭裁判所へ提出できないと、自動で単純承認になります。
郵送で提出する場合も、相続放棄の期限3か月以内に家庭裁判所に届く必要があります。
(2)提出先は被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所
提出先は、被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所です。
被相続人の住所地は、被相続人の住民票を取得すると判明します。
段階⑤家庭裁判所から相続放棄照会書が届く
(1)書類に不備があれば補正指示
相続放棄の申立てが受付けたら、提出された書類を審査します。
必要書類に不備がある場合、家庭裁判所から補正指示があります。
必要書類が不足しても、追完することができます。
(2)相続放棄照会書が届く
提出された書類に問題がなければ、2週間ほどで家庭裁判所から相続放棄照会書が届きます。
相続放棄照会書とは、家庭裁判所から届く相続放棄についての意思確認です。
相続放棄は、影響の大きい手続なので間違いがないように慎重に確認します。
相続放棄照会書は、省略されることがあります。
相続放棄申述書を提出してから2週間程度経過しても相続放棄照会書が届かない場合、家庭裁判所に確認するといいでしょう。
段階⑥相続放棄申述受理通知書が届く
(1)相続放棄の結果通知
家庭裁判所が相続放棄を認める決定をしたら、相続放棄申述受理通知書を送ります。
相続放棄申述受理通知書とは、相続放棄の結果通知です。
(2)相続放棄申述受理通知書が届かなくても無効にならない
相続放棄申述受理通知書は、簡素な通知書です。
家庭裁判所にとっては単なる結果通知なので、普通郵便で送られてきます。
相続放棄申述受理通知書が届かなくても、相続放棄は無効になることはありません。
相続放棄申述受理通知書を紛失したら、相続放棄申述受理証明書の発行請求をすることが合理的です。
4相続放棄を司法書士に依頼するメリット
相続放棄はプラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する届出です。
相続人らとのお話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。
つまり、家庭裁判所で認められないとマイナスの財産を引き継がなくて済むというメリットは受けられないのです。
相続放棄は取消できないと言われますが、これは撤回できないの意味で使われています。
日常使う言葉が法律上異なる意味で使われると分かりにくくなります。
相続放棄は撤回できませんが、条件を満たせば取消できるし、無効になることもあります。
家庭裁判所から相続放棄を認められた後でも、お金を貸した人から取立が続くこともあります。
相続放棄は無効だと主張されることもあります。
詐害行為にあたるから取り消すなどと主張されることがあります。
お金を貸した人に詐害行為取消権がありますが、相続放棄は詐害行為ではありません。
さらに、詐害行為取消権は、裁判で主張する必要があります。
このようなことは、法律知識がないと対応できないでしょう。
詐害行為でなくても、相続放棄することは権利濫用だなどと主張されることもあります。
相続放棄することは権利濫用だという主張も意味がない主張です。
相続放棄は、相続人が多大な借金を引き継いでしまうことで人生が破綻することから守るための制度です。
お金を貸す人が負うべきリスクを押し付けられるいわれはありません。
相続放棄を考えている方はすみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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親の借金を相続したくないときに相続放棄
1親の借金を相続したくないときに相続放棄
①相続人は相続放棄を選択できる
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続人でなくなるから、親の借金は相続しません。
相続放棄は、はじめから相続人でなくなる制度です。
②相続放棄でプラスの財産とマイナスの財産を相続しない
相続放棄をしたら、はじめから相続人でなくなります。
相続人でなくなるから、相続財産は一切引き継ぐことはありません。
相続財産には、プラスの財産とマイナスの財産があります。
借金などマイナスの財産を引き継がないだけでなく、自宅などプラスの財産も引き継ぎません。
相続放棄は、はじめから相続人でなくなる制度だからです。
③相続放棄の期限は3か月
相続放棄には、期限があります。
相続があったことを知ってから、3か月以内です。
相続があったことを知ってから3か月以内の期間のことを熟慮期間と言います。
「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。
被相続人が死亡してから3か月以内ではなく、相続財産を相続することを知ってから3か月以内です。
3か月の熟慮期間を経過してしまったら、相続放棄はできません。
3か月の熟慮期間を経過してしまったら、自動で単純承認になります。
④相続放棄は撤回できない
相続放棄は、撤回できません。
撤回とは、相続放棄が受理されたときには何も問題がなかったのに、後から問題が発生したので、なかったことにすることです。
例えば、「相続財産は借金ばかりだと思っていたから相続放棄をしたのに、プラスの財産は見つかったから相続放棄はなかったことにしたい」は撤回です。
相続放棄の撤回は、認められません。
相続放棄は、相続があったことを知ってから3か月以内に手続をする必要があります。
相続があったことを知ってから3か月以内であっても、撤回することはできません。
いったん相続放棄が認められた後に、撤回することを認めると相続手続が混乱するからです。
⑤相続財産を利用処分すると単純承認
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人全員の共有財産です。
相続放棄が認められたら、被相続人の財産は一切引き継ぎません。
相続財産を利用処分した場合、相続財産を引き継ぐことを前提にしていると考えられます。
相続財産を利用処分することは、相続人であると認める行為と見なされます。
次の行為は、単純承認と見なされます。
・相続財産の売却
・相続財産の名義変更
・遺産分割協議
・高価な遺品の形見分け
・預貯金口座の解約、引出し
・病院や施設費用の支払い
単純承認をした後に、相続放棄をすることはできません。
家庭裁判所が事情を知らずに相続放棄を認める決定をしても、後から裁判などで無効になります。
相続財産を利用処分すると、単純承認をしたと見なされます。
⑥相続放棄をすると次順位相続人
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
子どもが相続放棄をしたら、はじめから相続人でなくなります。
子ども全員が相続放棄をしたら、相続人になる子どもはいません。
被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続人になります。
親などの直系尊属が先に死亡していた場合、兄弟姉妹が相続人になります。
相続放棄をすると、次順位の人が相続人になります。
相続放棄をしても、親の借金は消えません。
親の借金は、次順位相続人が相続します。
次順位相続人が相続したくない場合、相続放棄をすることができます。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
2親の借金が分からないときの調べ方
①相続人は単独で相続財産調査ができる
相続を単純承認するか相続放棄をするか判断するため、相続財産を調査することが一般的です。
相続財産を調査するにあたって、他の相続人が協力しないことは珍しくありません。
相続人はだれでも、単独で相続財産を調査することができます。
遺産分割をするためには、相続人全員の協力が不可欠です。
相続財産を調査することは、遺産分割ではありません。
相続を単純承認するか相続放棄をするか判断するための前提行為に過ぎません。
他の相続人の協力がなくても、判断を先延ばしすることはできません。
自分で相続財産調査をして、自分で相続を単純承認するか相続放棄をするか判断します。
②借金があるか分からないときの調査リスト
方法(1)信用情報機関に開示請求
信用情報機関とは、個人の借入れや返済状況を管理している機関です。
相続人はだれでも単独で、信用情報機関に対しての開示請求をすることができます。
他の相続人の同意は、不要です。
主な信用情報機関は、次の3つです。
・株式会社シー・アイ・シー(CIC)
・株式会社日本信用情報機構(JICC)
・全国銀行個人信用情報センター
被相続人の信用情報を確認すると、次のことが判明します。
・銀行からの借入れ
・クレジットカード債務
・カードローン
・消費者金融からの借入れ
・保証債務の一部
借金があるか分からない不安の多くを客観的に確認することができます。
方法(2)郵便物の確認
相続が発生しても、債権者は死亡を知らないことがほとんどです。
被相続人あてに、郵便物が届くことがあります。
郵便物を確認すると、借金があるか手がかりをつかむことができます。
・督促状
・金融機関などからの通知
方法(3)預貯金口座の取引履歴を取得
銀行などの預貯金口座は、日常生活に欠かせません。
被相続人の預貯金口座を探して、取引履歴を取得します。
相続人はだれでも相続人であることを証明して、単独で取引履歴を請求することができます。
被相続人の取引履歴を確認すると、次のことが判明します。
・定期的な返済
・利息の引落
・不審な送金
取引履歴から被相続人の経済活動を把握することができます。
方法(4)不動産の担保確認
被相続人が不動産を保有している場合、不動産を担保に差し出していることがあります。
法務局で、登記簿謄本を取得します。
不動産の登記簿謄本は、相続人でも相続人以外の人でも取得することができます。
不動産を担保に差し出すと、抵当権や根抵当権が登記されています。
登記簿謄本を確認すると、抵当権者や根抵当権者が判明します。
③相続財産調査の限界
相続財産調査をしても、完全な調査をすることはできません。
信用情報機関に開示請求をしても、登録情報以外の情報は見つかりません。
預貯金口座の取引履歴を取得しても、その金融機関以外の取引履歴は見つかりません。
個人間の貸し借りなどは、当事者以外知らないことが多いでしょう。
相続財産調査をしても漏れがある気がするのは、当然です。
相続財産調査には、限界があるからです。
完璧な相続財産調査を目指すと、永遠に終わりがありません。
④借金が分からなくても相続放棄ができる
相続放棄をする場合、相続放棄をする意思が重視されます。
相続財産の内容は、重視されません。
借金の金額が分からなくても、相続放棄をすることができます。
借金があるか分からなくても、相続放棄をすることができます。
家庭裁判所から調査不足を指摘されることはありません。
プラスの財産がほとんどない場合、借金が見つかると債務超過になります。
債務超過になると不安だから、相続放棄をすることができます。
さまざまな家族の事情から、財産状況にかかわらず相続放棄を希望することがあります。
莫大なプラスの財産があっても、相続放棄をすることができます。
家庭裁判所から調査不足を指摘されることはありません。
⑤相続財産の概略欄は不明と記載できる
財産状況にかかわらず相続放棄を希望する場合、財産調査をする必要がありません。
相続放棄申述書を見ると、2ページ目に相続財産の概略欄があります。
分かる範囲で記載すれば、問題にはなりません。
相続財産について調査していないのであれば、相続財産について分からないのが通常です。
分からなければ「不明」と、書くことができます。
相続財産の概要欄があることは、財産調査が必須であることを意味しません。
3相続放棄の申請方法
①相続放棄申述書はダウンロードできる
相続放棄申述書は、家庭裁判所のホームページからダウンロードをすることができます。
家庭裁判所の窓口に出向いて、用紙を受け取ることもできます。
②必要書類は相続放棄をする人によってちがう
(1)共通で必要になる書類
・相続放棄申述書
・被相続人の住民票または戸籍の附票
・相続放棄をする人の戸籍謄本(発行後3か月以内)
(2)配偶者・子どもが相続放棄をするケース
・被相続人の死亡の戸籍謄本
(3)孫が相続放棄をするケース
・被相続人の死亡の戸籍謄本
・被代襲者である子どもの死亡の戸籍謄本
(4)父母が相続放棄をするケース
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・子どもや孫の死亡の戸籍謄本
(5)祖父母が相続放棄をするケース
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・子どもや孫の死亡の戸籍謄本
・父母の死亡の戸籍謄本
(6)兄弟姉妹が相続放棄をするケース
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・子どもや孫の死亡の戸籍謄本
・父母や祖父母の死亡の戸籍謄本
(7)甥姪が相続放棄をするケース
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・子どもや孫の死亡の戸籍謄本
・父母や祖父母の死亡の戸籍謄本
・被代襲者である兄弟姉妹の死亡の戸籍謄本
④手数料800円
相続放棄には、手数料800円がかかります。
手数料は、収入印紙を貼り付けて納入します。
⑤連絡用郵便切手を予納する
手数料の他に、家庭裁判所が手続で使う郵便切手を予納します。
家庭裁判所によって、予納する切手の額面や枚数が異なります。
⑥相続放棄の流れ
手順(1)相続があったことを知る
相続放棄の期限3か月のスタートは、相続があったことを知ってからです。
手順(2)必要書類の準備
相続放棄の必要書類は、次のとおりです。
・相続放棄申述書
・被相続人の住民票または戸籍の附票
・相続放棄をする人の戸籍謄本(発行後3か月以内)
・先順位の相続人がいないことを確認する戸籍謄本
名古屋家庭裁判所など一部の裁判所では、必要書類はコピーを提出することができます。
手順(3)家庭裁判所へ提出
書類を取りまとめて、家庭裁判所へ提出します。
窓口に出向いて提出しても、郵送で提出することもできます。
手順(4)相続放棄照会書と回答
相続放棄申述書を受付けたら、家庭裁判所から相続放棄照会書が届きます。
相続放棄照会書は、家庭裁判所からの確認書です。
相続放棄が認められると相続ができなくなるから、慎重に確認します。
裁判所によっては、照会は省略になることがあります。
手順(5)相続放棄申述受理通知書が到着
提出書類に問題がなければ、相続放棄申述受理通知書が届きます。
4相続放棄を司法書士に依頼するメリット
相続放棄はプラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。
相続人らとの話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。
家庭裁判所で認められないとマイナスの財産を引き継がなくて済むというメリットは受けられないのです。
相続放棄は、その相続でチャンスは実質的には1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできます。
高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知しています。
認めてもらえやすい書類を作成することができます。
3か月の期間内に手続するのは、想像するよりハードルが高いものです。
相続放棄を考えている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
不在者財産管理人の相続放棄に許可の審判が必要
1不在者財産管理人の相続放棄に許可の審判が必要
①相続放棄は処分行為
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか判断することができます。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄をすると、相続財産は一切引き継ぐことができません。
相続放棄は、引き継ぐことができたはずの財産を引き継ぐことができなくなる処分行為です。
②不在者財産管理人は家庭裁判所が選任
相続手続をする場合、相続人全員の協力が不可欠です。
相続人が行方不明である場合、相続手続が進められなくなります。
行方不明の相続人の協力が得られないからです。
たとえ行方不明であっても、一部の相続人の協力なしで相続手続をすることはできません。
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
行方不明者は、相続財産の一部を共有しています。
不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を保存管理する人です。
相続財産の保存管理のため、他の相続人などの家族は不在者財産管理人選任の申立てをすることができます。
不在者財産管理人は、家庭裁判所が選任します。
たとえ家族が不在者財産管理人選任の申立てをしても、不在者財産管理人は行方不明者の財産を減らさないように守る人です。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。
③行方不明者の利益のため相続放棄ができる
不在者財産管理人は、行方不明者の利益のため相続放棄をすることができます。
行方不明者のためとは、行方不明者の財産を減らさないためという意味です。
相続財産が債務超過である場合、相続放棄は行方不明者の利益になります。
相続財産が債務超過でない場合、相続放棄は行方不明者の不利益になります。
行方不明者の利益になるときだけ、不在者財産管理人は相続放棄をすることができます。
不在者財産管理人が相続放棄できるのは、行方不明者の利益のために限定されています。
たとえ家族が希望しても、行方不明者の利益のために限定されています。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではないからです。
④不在者財産管理人は行方不明者の客観的利益を守る義務がある
不在者財産管理人には、行方不明者の財産を守る義務があります。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。
行方不明者の財産を守るとは、客観的に行方不明者の財産を減らさない義務です。
不在者財産管理人は、家族の主観的利益より行方不明者の客観的利益を重視します。
相続人本人は、相続を単純承認するか相続放棄をするか自分で自由に判断することができます。
不在者財産管理人には、相続人本人のような自由な判断は許されていません。
不在者財産管理人には、行方不明者の財産を守る義務があるからです。
たとえ家族が希望しても家族が困っていても、行方不明者の財産を守る義務は免除されません。
不在者財産管理人には、家族の希望を優先することは許されていません。
たとえ家族が不在者財産管理人に選任されても、家族の希望を優先することは許されていません。
不在者財産管理人は、公的な立場になるからです。
行方不明者を相続人から除外したいなど家族の希望で、相続放棄はできません。
行方不明者を相続人から除外すると、行方不明者は相続財産を受け取ることができなくなります。
行方不明者が相続財産を受け取れなくなると、客観的に行方不明者に不利益だからです。
⑤権限外行為の許可の審判で家庭裁判所が判断
不在者財産管理人は保存管理をする人であって、本来、財産処分をする権限がありません。
不在者財産管理人が相続放棄をする場合、家庭裁判所の許可が必要です。
相続放棄をすることは、財産の処分行為と考えられているからです。
受け取れるはずの相続財産を受け取れなくなるから、相続放棄は処分行為と言えます。
家庭裁判所の許可を得たときだけ、特別に処分行為をすることができます。
相続放棄は家庭裁判所の許可を得たときだけ、特別にできる権限外行為です。
不在者財産管理人には、行方不明者の財産を守る義務があります。
行方不明者の利益を犠牲にして、家族の希望をかなえることはできません。
不在者財産管理人の権限外の行為の許可の申立てでは、家族は関与しません。
不在者財産管理人の権限外の行為の許可の申立てで、家族は希望を述べる機会はありません。
権限外行為の許可の審判は、家族の希望をかなえる制度ではないからです。
不在者財産管理人は、行方不明者の客観的利益になるか判断します。
行方不明者の客観的利益になるか、客観的証拠を家庭裁判所に提出します。
家族が困っていることは、行方不明者の客観的利益と無関係です。
家族が希望していることは、行方不明者の客観的利益と無関係です。
家庭裁判所は、行方不明者の客観的利益と無関係な事実を考慮することはできません。
不在者財産管理人制度は、家族の希望をかなえる制度ではないからです。
不在者財産管理人制度は、行方不明者の客観的利益を守る制度です。
不在者財産管理人も家庭裁判所も、家族の主観的利益を考慮することは許されません。
家庭裁判所は、行方不明者の客観的利益になるかだけ判断します。
行方不明者の客観的利益になるか、客観的証拠で審査します。
行方不明者の客観的利益になると判断された場合のみ、権限外行為の許可の審判がされます。
家族の希望に関係なく、家庭裁判所が判断します。
⑥権限外行為の許可の審判で判断の過程が記録される
相続放棄をすることは、行方不明者にとって影響が大きい手続です。
相続放棄が認められると、相続財産は一切相続できなくなるからです。
権限外行為の許可の審判では、家庭裁判所は慎重に審査します。
家庭裁判所による審査の過程は、すべて記録されます。
家庭裁判所による判断が適切であったのか、後から確認できる仕組みがあります。
後から確認できる仕組みがあるから、制度の透明性が確保されます。
⑦相続放棄に権限外行為の許可の審判書
行方不明者が相続放棄をする場合、不在者財産管理人が相続放棄の申立てをします。
不在者財産管理人が相続放棄の申立てをする場合、不在者財産管理人の選任審判書と権限外行為の許可の審判書が必要です。
家族が相続放棄をするか、判断することはできません。
家族が相続放棄の申立てをすることはできません。
⑧相続放棄のために不在者財産管理人を選任するメリットはない
不在者財産管理人は、相続放棄をすることができます。
不在者財産管理人による相続放棄ができるのは、行方不明者の利益のために限られます。
現実的には、相続財産が債務超過のときがほとんどです。
相続財産が債務超過でないのに、相続放棄が認められるには充分な理由が必要だからです。
行方不明者が相続放棄をするために、不在者財産管理人を選任するメリットはありません。
行方不明者が帰ってきてから、自分の判断で相続放棄をすればいいからです。
相続放棄の期限3か月のスタートは、知ってからです。
行方不明者は、相続があったことを知らないはずです。
相続発生から長期間経過しても相続があったことを知ってから3か月以内に、相続放棄の手続をすることができます。
行方不明の相続人が相続放棄できなくなることはありません。
行方不明の相続人が相続放棄をしなければ、次順位相続人に請求することはできません。
多額の借金があっても、債権者は行方不明の相続人に請求する他ありません。
行方不明の相続人がいても、他の相続人は自分の判断で相続放棄をすることができます。
相続放棄をすれば、債権者は借金の請求をすることができません。
行方不明の相続人がいても、他の相続人が困ることはありません。
不在者財産管理人による相続放棄をする必要はないでしょう。
相続発生前に不在者財産管理人がすでに選任されていた場合、不在者財産管理人が相続放棄をします。
現実的には、不在者財産管理人が相続放棄をするのはレアケースです。
2不在者財産管理人は相続分を下回る遺産分割協議はできない
①不在者財産管理人と遺産分割協議ができる
充分なプラスの財産がある場合、相続することが行方不明者の利益になります。
不在者財産管理人と他の相続人全員の合意で、遺産分割協議を成立させることができます。
相続人全員の合意内容は、遺産分割協議書に取りまとめます。
遺産分割協議書には、不在者財産管理人が記名し不在者財産管理人の実印を押印します。
不在者財産管理人の印鑑証明書を提出します。
②遺産分割協議に権限外行為の許可の審判書
不在者財産管理人が遺産分割協議をする場合、家庭裁判所の許可が必要です。
不在者財産管理人の権限外の行為の許可の申立てでは、家族は関与しません。
不在者財産管理人の権限外の行為の許可の申立てで、家族は希望を述べる機会はありません。
不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な遺産分割協議に同意できません。
家庭裁判所は、行方不明者に不利益な遺産分割協議に権限外行為の許可の審判をしません。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではないからです。
家庭裁判所は、家族の希望をかなえる機関ではないからです。
権限外行為の許可の審判では、家族の希望を考慮することはできません。
不在者財産管理人制度は、家族の希望をかなえる制度ではありません。
不在者財産管理人と遺産分割協議をして、行方不明者の相続分をなくすことはできません。
3相続放棄を司法書士に依頼するメリット
相続放棄はプラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。
相続人らとの話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。
家庭裁判所で認められないとマイナスの財産を引き継がなくて済むというメリットは受けられないのです。
相続放棄は、その相続でチャンスは実質的には1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできます。
高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知しています。
認めてもらえやすい書類を作成することができます。
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行方不明の相続人に相続放棄をさせられない
1行方不明の相続人がいると相続手続が進められない
①遺産分割協議成立には相続人全員の合意が必要
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要です。
②行方不明の相続人を除外して遺産分割協議は成立させられない
一部の相続人を除外して、遺産分割協議は成立させられません。
相続人の多数決で、遺産分割協議は成立させられません。
遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が必要だからです。
たとえ行方不明であっても、遺産分割協議から除外することはできません。
③相続手続に遺産分割協議書と印鑑証明書を提出
相続人全員による話し合いがまとまったら、合意内容を書面に取りまとめます。
遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。
遺産分割協議が成立したら、相続手続をします。
相続手続で、遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書を提出します。
遺産分割協議書に相続人全員の記名と実印による押印がないと、相続手続を進められません。
行方不明の相続人がいると、相続手続が進められなくなります。
行方不明の相続人がいると、相続登記をすることができなくなります。
行方不明の相続人がいると、口座凍結解除ができなくなります。
2行方不明の相続人に相続放棄をさせられない
①相続放棄をするか自分で判断
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続を単純承認するか相続放棄をするか、相続人が自分で判断します。
相続人以外の人が勝手に判断して、相続放棄をさせることはできません。
たとえ家族であっても、相続人以外の人が相続放棄をさせることはできません。
たとえ行方不明であっても、家族が相続放棄を強制することはできません。
②相続放棄の期限3か月のスタートは知ってから
相続放棄には、期限があります。
相続があったことを知ってから、3か月です。
相続があったことを知らない場合、相続放棄の期限3か月はスタートしていません。
相続があってから長期間経過しても、相続があったことを知ってから3か月以内なら手続をすることができます。
相続人が行方不明である場合、相続があったことを知らないはずです。
相続放棄の期限3か月は、スタートしていません。
行方不明の相続人が帰ってきて、相続があったことを知ってから3か月がスタートします。
家族が代わりに相続放棄をしなくても、行方不明の相続人に不利益はありません。
行方不明の相続人が帰ってきてから、自分で判断します。
行方不明の相続人が帰ってきてから、相続放棄の申立てをすることができます。
③不在者財産管理人は行方不明者の財産を保存管理をする人
行方不明の相続人がいると、相続手続が進められなくなります。
他の相続人など行方不明者の家族は、不在者財産管理人選任の申立てをすることができます。
不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を保存管理する人です。
不在者財産管理人は、家庭裁判所が選任します。
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
行方不明の人も他の相続人と一緒に、相続財産を共有しています。
④不在者財産管理人には行方不明者の利益を守る義務がある
不在者財産管理人は、行方不明者のため財産を保存管理します。
不在者財産管理人は、自由に財産の保存管理をすることはできません。
不在者財産管理人には、行方不明者の利益を守る義務があるからです。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。
不在者財産管理人は、家族の希望によって判断することはできません。
たとえ家族が不在者財産管理人に選任されても、家族の希望を優先することは許されません。
不在者財産管理人は、公的な立場だからです。
家族の希望を優先すると、行方不明者の利益を守る義務を果たせなくなります。
家族の希望を優先して行方不明者の利益を犠牲にすると、横領や背任などの評価になるおそれがあります。
⑤不在者財産管理人による相続放棄に家庭裁判所の許可
不在者財産管理人は、行方不明者の利益を守る義務があります。
相続財産が債務超過である場合、不在者財産管理人は相続放棄をすることができます。
相続放棄をしないと、行方不明者の利益が守られないからです。
相続財産が債務超過でない場合、不在者財産管理人は相続放棄をすることができません。
財産を相続すれば、相続財産を取得できるはずです。
相続放棄をしたら、取得できるはずだった相続財産を取得できなくなるからです。
不在者財産管理人は、行方不明者の利益が守られない行為をすることができません。
不在者財産管理人が相続放棄をする場合、家庭裁判所の許可が必要です。
相続放棄が行方不明者に利益であるのか、家庭裁判所は厳しくチェックします。
相続財産が債務超過であることを客観的証拠で示すことが重要です。
行方不明者の利益を守られないと判断した場合、家庭裁判所は許可しません。
たとえ家族が希望しても、家庭裁判所は許可しません。
家庭裁判所は、家族の希望を考慮しません。
家庭裁判所は、家族の希望を考慮せず許可するか許可しないか決定します。
行方不明者に相続させずに家族が相続したいなどの理由は、行方不明者の利益を守られないと判断されます。
家庭裁判所は、許可できないでしょう。
家庭裁判所の許可は、家族の希望を実現する制度ではありません。
家庭裁判所の許可なしで、相続放棄をすることはできません。
不在者財産管理人による相続放棄では、家庭裁判所による許可の審判書を提出します。
家庭裁判所の許可を得たと主張するだけでは、相続放棄をすることはできません。
⑥不在者財産管理人は家庭裁判所に監督される
不在者財産管理人の判断は、すべて記録が残ります。
家庭裁判所の監督により、財産管理の透明性が確保されます。
不在者財産管理人は、公的な立場です。
不在者財産管理人には、行方不明者の利益を守る義務があります。
不在者財産管理人には、家族の希望を優先する権限がありません。
行方不明者の利益を守る義務を適切に果たしているか、家庭裁判所は監督します。
家庭裁判所の監督により、財産管理の公平性が確保されます。
3不在者財産管理人による遺産分割協議に制約がある
①不在者財産管理人が遺産分割協議に参加する
行方不明者が相続人になる相続では、不在者財産管理人が遺産分割協議に参加します。
不在者財産管理人と他の相続人全員が合意できれば、遺産分割協議を成立させることができます。
遺産分割協議書には、不在者財産管理人が記名し不在者財産管理人の実印を押印します。
遺産分割協議書に、不在者財産管理人の印鑑証明書を添付します。
遺産分割協議を成立させれば、相続手続を進めることができます。
②行方不明者に不利益な遺産分割協議に合意できない
不在者財産管理人は、行方不明者の利益を守る義務があります。
不在者財産管理人は、行方不明者に不利益な遺産分割協議に合意できません。
行方不明者に不利益な遺産分割協議とは、行方不明者の相続分を確保できない遺産分割協議です。
遺産分割協議においても、行方不明者の財産を減らすことはできないからです。
たとえ家族が望んでも、行方不明者の相続分を確保できない遺産分割協議に合意することはできません。
③行方不明者に不利益な遺産分割協議に許可されない
不在者財産管理人が遺産分割協議をする場合、家庭裁判所の許可が必要です。
遺産分割協議の内容が行方不明者に不利益でないのか、家庭裁判所は厳しくチェックします。
相続財産の状況を示す客観的証拠を家庭裁判所に提出します。
行方不明者の相続分を確保できる遺産分割協議案を家庭裁判所に提出します。
行方不明者の相続分を確保できると判断されたとき、家庭裁判所は許可をします。
家族が行方不明者の相続分を確保すると主張するだけでは、家庭裁判所は許可をしません。
家庭裁判所による許可の審判書には、提出した遺産分割協議案が添付されています。
家庭裁判所による許可は、提出した遺産分割協議案に合意する許可だからです。
許可を受けた後に、遺産分割協議の内容を変更することはできません。
提出した遺産分割協議案と異なる遺産分割協議をする場合、あらためて許可が必要です。
④相続手続に許可の審判書を提出
遺産分割協議が成立した場合、相続手続をします。
不在者財産管理人を含めて遺産分割協議をした場合、不在者財産管理人選任審判書と権限外行為の許可の審判書を添付します。
相続手続先は、行方不明者の代わりに不在者財産管理人が選任したことを確認します。
相続手続先は、家庭裁判所による許可を受けて遺産分割協議をしたことを確認します。
不在者財産管理人選任審判書と権限外行為の許可の審判書がないと、相続手続が進まなくなります。
4住所が分からない相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続が発生した後、相続手続を進めたいのに住所が分からない相続人や行方不明の相続人がいて困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する人も少なくありません。
不在者財産管理人選任の申立てなど家庭裁判所に手続きが必要になる場合などは、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した人や相続手続で不安がある方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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相続放棄しても遺族年金を受け取れる
1相続放棄しても遺族年金を受け取れる
①相続放棄をしたら相続財産は引き継がない
相続が発生したら、被相続人の財産は相続財産になります。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続人でなくなるから、相続財産を取得することはできません。
相続放棄をしたら、相続財産は一切引き継ぎません。
②遺族年金は相続財産ではない
遺族年金は、相続財産ではありません。
被相続人は、生前に遺族年金を受け取る権利を持っていません。
遺族年金を受け取る権利は、被相続人から引き継ぐ財産ではありません。
相続放棄をしても、遺族年金を受け取ることができます。
遺族年金を受け取る権利は、被相続人の死亡をきっかけに新たに取得する権利です。
遺族年金を受け取る権利は、年金受給者の固有の権利です。
③遺族年金を受け取っても単純承認にならない
相続放棄をしたら、はじめから相続人でなくなります。
相続人でなくなるから、相続財産を処分する権限を失います。
相続放棄をしたのに相続財産を処分した場合、相続放棄が無効になります。
相続財産を処分することは、単純承認と見なされるからです。
遺族年金の請求をすることは、単純承認ではありません。
遺族年金を受給することは、単純承認ではありません。
遺族年金は、相続財産ではないからです。
遺族年金を受け取る権利は、年金受給者の固有の権利です。
相続放棄と遺族年金は、無関係です。
④相続放棄をしても遺族年金受給権は消滅しない
相続放棄をしても、遺族年金を受け取る権利は奪われません。
相続放棄をしたら、はじめから相続人でなくなります。
遺族年金は、相続人でなく遺族に給付されます。
遺族の多くは、相続人でしょう。
相続人でなくても、遺族に対して遺族年金は給付されます。
遺族年金の受給要件に、相続人であることはないからです。
受給要件を満たしていたら、遺族年金を受け取ることができます。
受給要件を満たしていなかったら、遺族年金を受け取ることができません。
相続人であるか相続人でないか、無関係です。
相続人でも受給要件を満たしていなければ、遺族年金を受け取ることができません。
相続人でなくても受給要件を満たしていれば、遺族年金を受け取ることができます。
相続放棄をして相続人でなくなっても、受給要件を満たしていれば遺族年金を受け取ることができます。
相続放棄をしても、遺族年金受給権は消滅しません。
相続放棄と遺族年金は、無関係です。
2遺族年金等を受け取る方法
①遺族基礎年金を受け取れる人の範囲
(1)死亡した人の条件
次の要件のいずれかを満たしている人が死亡した場合、遺族基礎年金が支給されます。
・国民年金加入中の人
・国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方で、日本国内に住所を有していた人
・老齢基礎年金の受給権がある人
・老齢基礎年金の受給資格を満たした人
保険料納付済期間等が国民年金加入期間の3分の2以上あることが必要です。
(2)保険料納付要件
死亡した人が次の要件のいずれかを満たしている場合、遺族基礎年金が支給されます。
す。
・保険料納付済期間+保険料免除期間が加入期間の3分の2以上
・直近1年間に保険料の未納がないこと
(3)受け取る遺族の条件
死亡した人によって生計を維持されていた次の遺族に対して、遺族基礎年金が支給されます。
・子のある配偶者
・子
子は、18歳になった年度の3月31日までになる人、または、20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある人を指します。
相続人であることは、受け取る遺族の条件にありません。
②遺族厚生年金を受け取れる人の範囲
(1)死亡した人の条件
次の要件のいずれかを満たしている人が死亡した場合、遺族厚生年金が支給されます。
・厚生年金加入中の人
・厚生年金加入中に初診日のある病気やけがで初診日から5年以内に死亡した人
・1級2級の障害厚生年金を受給中の人
・老齢厚生年金の受給権がある人
・老齢厚生年金の受給資格を満たした人
保険料納付済期間等が国民年金加入期間の3分の2以上あることが必要です。
(2)保険料納付要件
死亡した人が次の要件のいずれかを満たしている場合、遺族厚生年金が支給されます。
す。
・保険料納付済期間+保険料免除期間が加入期間の3分の2以上
・直近1年間に保険料の未納がないこと
(3)受け取る遺族の条件
死亡した人によって生計を維持されていた次の遺族に対して、遺族厚生年金が支給されます。
・子のある妻、子のある55歳以上の夫、子
・子のない妻、子のない55歳以上の夫、
・55歳以上の父母
・孫
・55歳以上の祖父母
③遺族年金を受け取る流れ
ステップ(1)死亡届の提出
人が死亡したとき、市区町村役場へ死亡届を提出します。
死亡届の提出は、法的な死亡を認定する初めの1歩です。
ステップ(2)受給できる年金と窓口を確認
遺族基礎年金のみの場合、次の窓口で手続ができます。
・市区町村役場の国民年金課
・年金事務所
・街角の年金相談センター
遺族厚生年金の場合、次の窓口で手続ができます。
・年金事務所
・街角の年金相談センター
窓口が分からない場合、ねんきんダイヤルで確認することができます。
ステップ(3)必要書類を準備
代表的な必要書類は、次のとおりです。
・年金請求書
・死亡診断書のコピー
・戸籍謄本または法定相続情報一覧図
・世帯全体の住民票
・死亡した人の住民票
・死亡した人の年金手帳
・請求者の受取金融機関の通帳
ステップ(4)年金請求書の記入
年金請求書は、日本年金機構のホームページからダウンロードすることができます。
ホームページの記入例を見ながら、年金請求書を作成します。
ステップ(5)年金請求書を提出
年金請求書と必要書類を取りまとめて、提出します。
窓口へ出向いて提出することもできるし、郵送で提出することもできます。
遺族年金を受け取る権利は、消滅時効の対象です。
時効期間は、5年です。
5年経過すると、古い部分から順次時効消滅します。
例えば、死亡から6年経過後に請求すると、直近5年分のみ給付されます。
死亡から1年分は、時効消滅したからです。
ステップ(6)日本年金機構で審査
年金請求書を提出後、日本年金機構で審査が行われます。
問題がなければ、年金証書が届きます。
年金請求書を提出してから振込開始まで、1~3か月程度かかります。
3相続放棄をする方法
①申立先
被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
最後の住所地は、被相続人の住民票を取得すると判明します。
家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで確認することができます。
②相続放棄ができる人
相続人です。
未成年は、親などの親権者が代理して手続します。
③必要書類
相続放棄の申立てに添付する書類は、次のとおりです。
・被相続人の住民票または戸籍の附票
・被相続人の戸籍謄本
・相続人の戸籍謄本
④手数料
相続放棄を希望する人1名につき800円です。
手数料は、収入印紙を申立書に貼り付けて納入します。
手数料とは別に、家庭裁判所が手続で使う郵便切手を予納します。
予納切手の額面や枚数は、家庭裁判所ごとに異なります。
4相続放棄を司法書士に依頼するメリット
実は、相続放棄はその相続でチャンスは1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできますが、高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
相続放棄は撤回ができないので、慎重に判断する必要があります。
被相続人の死亡後3か月以内の相続放棄と較べると、3か月以上経過した相続放棄は難易度が高くなります。
認められる条件を満たしていても、書面で適切に表現しなければ伝わらないからです。
家庭裁判所が知りたいことを無視した作文では何の意味もありません。
相続放棄が認められる条件を満たしていることを家庭裁判所に納得してもらう必要があります。
相続放棄を自分で手続したい人の中には、戸籍や住民票だけで認められるとカンタンに考えている人がいます。
司法書士は、このような難易度が高い相続放棄にも対応しています。
相続放棄を考えている方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

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