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相続土地国庫帰属制度とは
1相続土地国庫帰属制度とは
相続した土地の所有権を手放して国に引き取ってもらう制度ができました。
相続土地国庫帰属制度とは、相続した土地の所有権を手放して国に引き取ってもらう制度です。
相続土地国庫帰属制度は、令和5年4月27日からスタートします。
望まないで不動産を所有している場合、管理が負担になりがちです。
管理負担の重さから、適切な管理ができなくなり不動産が荒廃します。
適切な相続登記がされず、所有者不明土地の対策になると期待されています。
2相続土地国庫帰属制度を利用できる人とは
相続土地国庫帰属制度とは、相続した土地の所有権を手放して国に引き取ってもらう制度です。
だれでも利用できるわけではありません。
相続土地国庫帰属制度を利用できるのは、土地を相続で取得した人です。
法定相続人が土地を遺贈で取得した場合は、相続土地国庫帰属制度を利用できます。
相続土地国庫帰属制度が始まる前に相続した人であっても、制度を利用することができます。
3相続土地国庫帰属制度を利用できる土地とは
相続土地国庫帰属制度とは、相続した土地の所有権を手放して国に引き取ってもらう制度です。
国に引き取ってもらえるのは、土地だけです。
建物は、引き取ってもらえません。
宅地や雑種地だけでなく、山林、原野や農地を引き取ってもらうことができます。
農地の取引には、通常、農業委員会の許可等が必要になります。
相続土地国庫帰属制度を利用する場合、農業委員会の許可等は不要です。
土地であればどんな土地でも引き取ってもらえるわけではありません。
相続で取得した土地だけです。
法定相続人が遺贈で取得した土地は、相続土地国庫帰属制度を利用できます。
売買や贈与で取得した土地は、引き取ってもらうことができません。
原野商法の被害を受けて所有している土地は、引き取ってもらうことができません。
被相続人が原野商法の被害を受けて所有していた土地は、相続人が相続した後に、引き取ってもらうことができます。
4相続土地国庫帰属制度で門前払いになる土地とは
次の土地は、国に引き取ってもらうことはできません。
①建物がある土地
②担保権や利用権がある土地
③他人が利用する土地
④土壌汚染など有害物質がある土地
⑤境界不明の土地
5相続土地国庫帰属制度の審査で引き取ってもらえない土地とは
次の土地は、審査のうえで承認してもらうことはできません。
①崖地
②工作物、車両、樹木がある土地
③地下にある有体物の除去が必要な土地
④袋地、不法占拠者がいる土地
⑤管理に費用や労力が多くかかる土地
(1)災害の危険がある土地
(2)害獣などが生息している土地
(3)森林整備が必要な土地
(4)国に金銭負担が発生する土地
(5)所有者が負担すべき債務を国が負担することになる土地
6相続土地国庫帰属の承認申請書の注意点
①提出先は土地の所在地の法務局本局のみ
相続土地国庫帰属制度の利用を希望する場合、相続土地国庫帰属の承認申請書を提出します。
提出先は、土地が所在する法務局本局の国庫帰属申請窓口です。
法務局の出張所や支局に提出することはできません。
②相続土地国庫帰属の承認申請書は自分で作成
相続土地国庫帰属の承認申請書は専用の様式があるわけではありません。
相続土地国庫帰属の承認申請書は、自分で作成する必要があります。
自分で作る代わりに、弁護士、司法書士、行政書士に作成してもらうことができます。
申請代理人になることができるのは、法定代理人のみです。
法定代理人とは、親権者、未成年後見人、成年後見人などです。
弁護士、司法書士、行政書士であっても、申請代理人になることはできません。
③相続土地国庫帰属の承認申請書は郵送提出ができる
相続土地国庫帰属の承認申請書は、窓口に出向いて提出することもできるし郵送で提出することもできます。
郵送で提出する場合は、書留郵便かレターパックプラスにします。
表書きに「国庫帰属申請書在中」などと記載して、相続土地国庫帰属の承認申請書であることが分かるようにします。
本人が相続土地国庫帰属の承認申請書を作成し実印を押印した場合、家族が使者として法務局の窓口に持っていって提出することができます。
家族が使者として法務局の窓口に持っていった場合、申請書の補正はできません。
④相続土地国庫帰属の承認申請書には手数料がかかる
相続土地国庫帰属の承認申請には、手数料がかかります。
手数料は、収入印紙で納入します。
収入印紙は、法務局が割印をします。
申請者は貼るだけで、割印はしません。
相続土地国庫帰属の承認申請書を取り下げた場合であっても却下や不承認になった場合でも、手数料は返してもらえません。
7相続土地国庫帰属の承認申請書の添付書類
添付書類のうち印鑑証明書以外の書類は、原本還付してもらうことができます。
原本還付を希望する場合、書類のコピーを一緒に提出します。
書類のコピーに「原本に相違ありません」と記載する必要があります。
相続土地国庫帰属の承認申請書の添付書類は、次のとおりです。
①土地の位置及び範囲を明らかにする図面
国土地理院地図や登記所備付地図等に、申請者が認識している土地の範囲をマーキングする方法で作成します。
②隣接する土地との境界点を明らかにする写真
①の土地の図面に境界点の場所を記載して、境界点の写真を添付します。
どの境界点の写真であるか分かるように写真に番号を付けて①の土地の図面に記載します。
境界点に目印がない場合、ポール、プレートなどで目印を設置して写真を取ります。
現地調査で確認してもらうためです。
③土地の形状を明らかにする写真
近景と遠景の写真を添付します。
建物や工作物の有無が分かるように、複数の写真を添付します。
④印鑑証明書
印鑑証明書の期限はありません。
印鑑証明書は、原本還付をしてもらうことはできません。
⑤相続人が遺贈を受けたことを証する書面
⑥土地の所有権登記名義人(表題部所有者)から相続又は一般承継があったことを証する書面
登記名義人と申請人が異なる場合に必要になります。
⑦固定資産税評価額証明書(任意)
⑧承認申請土地の境界等に関する資料(任意)
8承認された土地だけ国に引き取ってもらえる
①国に引き取ってもらうために審査がある
法務局は、相続土地国庫帰属の承認申請書を受け付けたら書面審査をします。
相続土地国庫帰属制度で門前払いになる土地に該当した場合、却下になります。
書面審査を通過したら、実地調査をします。
申請者に実地調査の同行を求められる場合があります。
相続土地国庫帰属制度の審査で引き取ってもらえない土地に該当した場合、不承認になります。
承認された土地だけ国に引き取ってもらえます。
②審査にかかる期間は半年~1年程
相続土地国庫帰属制度の標準審査期間は、半年~1年程です。
相続土地国庫帰属制度の審査期間中に申請人が死亡した場合、申請者の地位を承継することができます。
申請者の地位を承継する申出は、相続があった日から60日間です。
申請者の地位を承継する申出には、相続があったことが分かる書類が必要です。
申請者の地位を承継する申出がない場合、申請は却下されます。
③承認になったら負担金を納めなければならない
相続土地国庫帰属制度で国が引き取ってくれる場合、負担金を納付しなければなりません。
負担金は、土地管理費の10年分相当額とされています。
法務省のホームページに計算シートが掲載されています。
相続土地国庫帰属の承認がされた場合、負担金は30日以内に納入しなければなりません。
負担金が30日以内に納入されない場合、相続土地国庫帰属の承認は失効します。
隣接する複数の土地が同じ区分の土地の場合、一つの土地として負担金の計算をしてもらうことができます。
一つの土地として負担金の計算をしてもらうためには、合算負担金申出書を提出する必要があります。
合算負担金申出書を提出できるのは、申請書提出から承認がされるまでの間です。
9相続土地国庫帰属制度の利用を司法書士に依頼するメリット
相続土地国庫帰属制度を利用した場合、負担の重い土地を国に引き取ってもらうことができます。
管理負担から解放される選択肢が増えたと言えるでしょう。
一方で、相続土地国庫帰属制度を利用できる土地には、条件があります。
他に相続する人がいるのであれば、相続放棄をした方がいいかもしれません。
だれも相続したがらない場合、不動産の押し付け合いになりがちです。
相続人全員が相続放棄をした場合、相続財産管理人が選任されるまで管理義務があります。
家庭裁判所に相続財産管理人を選任してもらうには、予納金の納付が必要です。
予納金は、100万円以上になる場合があります。
どのような選択をするのがいいのかは、ケースバイケースと言えます。
スムーズに相続手続を進めたい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

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相続放棄申述書の書き方
1相続放棄は家庭裁判所への申立て
①相続放棄と遺産分割は別のもの
相続が発生したら、原則として、被相続人のプラスの財産もマイナスの財産も相続人が受け継ぎます。
被相続人のプラスの財産もマイナスの財産も受け継がないことを相続の放棄といいます。
相続放棄をすると、プラスの財産を引き継がなくなりますが、マイナスの財産も引き継ぐことがなくなります。
相続放棄は、本来、家庭裁判所に対する手続です。
家庭裁判所に対する申立書に、必要書類を添えて提出します。
家庭裁判所に対する申立書のことを相続放棄申述書と言います。
プラスの財産を受け取らないことを相続放棄の手続と、表現しているケースがあります。
他の相続人に対してプラスの財産を相続しないと宣言することを相続放棄と誤解しているからです。
自称専門家の場合、遺産分割協議と相続放棄を混同しているケースは度々あります。
他の相続人に対してプラスの財産を相続しないと約束しても、相続放棄はできません。
相続放棄は、家庭裁判所に対する手続だからです。
②相続放棄申述書はダウンロードできる
相続放棄は、家庭裁判所に対する手続です。
相続放棄申述書の様式は、家庭裁判所でもらうことができます。
インターネットを使う環境があれば、裁判所のホームページからダウンロードすることができます。
裁判所のホームページには、成年者用と未成年者用が掲載されています。
あてはまる方をダウンロードして使いましょう。
印刷する場合、両面印刷せずに片面印刷にします。
2相続放棄申述書1枚目の書き方と注意点
①相続放棄申述書の書き方は難しくない
裁判所のホームページには、相続放棄申述書の様式と一緒に記載例が掲載されています。
相続放棄申述書の書き方は、それほど難しいものではありません。
②相続放棄の申述先の家庭裁判所欄
相続放棄申述書の提出先になる家庭裁判所の名称を記入します。
相続放棄申述書の提出先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
相続放棄をしたい人の住所地を管轄する家庭裁判所ではありません。
家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで調べることができます。
③申述人の氏名押印欄
(1)申述人が成年の場合は自分の氏名を記載
成年者は、自分の氏名を記載します。
押印は、認印で構いません。
朱肉を使う印章で押印します。
押印は実印でなくても差し支えありませんから、印鑑証明書は不要です。
相続放棄申述書の押印で使った印章は目印を付けておきましょう。
家庭裁判所は相続放棄申述書を受け付けた後、相続放棄照会書を送ってきます。
相続放棄照会書に対する回答書に同一印で押印する必要があるからです。
(2)申述人が未成年の場合は法定代理人の氏名を記載
未成年者は、物事のメリットデメリットを充分に判断することができません。
未成年者が契約などの法律行為をする場合、親などの親権者が代わりに手続をします。
親などの親権者が未成年者を代理できる場合、申述人の氏名押印欄は親権者の氏名を記載して親権者の認印を押印します。
親などの親権者と未成年者が利益相反になる場合、親権者は未成年者を代理することができません。
未成年者の代わりに法律行為をする人を家庭裁判所に選んでもらいます。
未成年者の代わりに法律行為をする人を特別代理人と言います。
特別代理人が未成年者の代わりに相続放棄の手続をする場合、申述人の氏名押印欄は特別代理人の氏名を記載して特別代理人の認印を押印します。
④申述人欄
実際に相続放棄をする人について記載します。
未成年者であれば、未成年者本人の実際に住んでいる住所や氏名を記載します。
家庭裁判所は相続放棄申述書を受け付けた後、相続放棄照会書を送ってきます。
相続放棄照会書が届く住所を記載します。
住民票の住所と異なっていても差し支えありません。
⑤法定代理人欄
(1)申述人が成年者の場合は原則として記載不要
相続放棄をする人が成年者である場合、通常は記載不要です。
相続放棄をする人が認知症などで成年後見制度を利用している場合、成年後見人が法定代理人になります。
成年後見制度を利用している場合、法定代理人欄は成年後見人について記載します。
(2)申述人が未成年の場合は申述人を代理できる人について記載
親などの親権者が未成年者を代理できる場合、法定代理人欄は親権者について記載します。
親などの親権者と未成年者が利益相反になる場合、親権者は未成年者を代理することができません。
未成年者の代わりに法律行為をする人を家庭裁判所に選んでもらいます。
未成年者の代わりに法律行為をする人を特別代理人と言います。
特別代理人が未成年者の代わりに相続放棄の手続をする場合、法定代理人欄は特別代理人について記載します。
⑥被相続人欄
被相続人の本籍、最後の住所、氏名を記載します。
相続放棄申述書は、被相続人の戸籍謄本や住民票の除票などと一緒に提出します。
提出する戸籍謄本や住民票の除票の記載を間違いなく書き写しましょう。
3相続放棄申述書2枚目の書き方と注意点
①申述の理由欄
相続放棄をしたい理由を書く欄ではありません。
相続人になったことを知った日を書きます。
多くの場合、死亡の当日でしょう。
1被相続人死亡の当日に○を付けます。
被相続人や被相続人の家族と疎遠になっている場合、相続が発生してから長期間経過してから死亡の事実を知ったかもしれません。
2死亡の通知をうけた日に○を付けます。
先順位の相続人が相続放棄をしたために相続人になることがあります。
3先順位者の相続放棄を知った日に○を付けます。
被相続人が死亡したことは知っていたが、長期間経過した後に債権者から返済を迫られて莫大な借金の存在を知った場合があります。
4その他に○を付けます。
相続があったことを知ってから3か月以内であれば、相続放棄をすることができます。
「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。
被相続人が死亡してから長期間経過して莫大な借金の存在を知った場合、詳しい事情を説明して家庭裁判所を説得する必要があります。
相続放棄申述書の申述の理由欄には書き切れません。
別途、上申書を用意して詳しい事情を説明しましょう。
家庭裁判所が納得するような事情が説明できていない場合、相続放棄が認められないおそれがあります。
②放棄の理由欄
相続放棄を希望する理由で多いのは、5債務超過のためです。
放棄の理由は、あまり重要ではありません。
相続放棄をする人が本当に自分の意思で相続放棄をするのかが重要です。
被相続人や被相続人の家族と疎遠で関わりたくない場合、6その他に○を付けます。
カッコの中に相続手続に関わりたくないと書けばいいでしょう。
③相続財産の概略欄
相続財産について、分かる範囲で記載すれば問題になりません。
被相続人にめぼしいプラスの財産がなく、圧倒的にマイナスの財産が多いのであれば、財産調査をするまでもないでしょう。
資産欄にほとんどない、負債欄に莫大にあるなどの記載で充分です。
被相続人や被相続人の家族と疎遠で関わりたくない場合などで、財産状況がどのようであっても相続放棄を希望するなら財産調査に意味はありません。
余白に不明と記載するだけでいいでしょう。
4相続放棄申述書提出の注意点
①相続放棄の撤回はできない
相続放棄をすると、プラスの財産を引き継がなくなりますが、マイナスの財産も引き継ぐことがなくなります。
相続放棄をした後にプラスの財産が見つかっても相続することはできません。
相続放棄をすると、相続人でなくなります。
他の相続人に対して遺留分を請求することもできません。
②相続放棄申述書の提出先は被相続人の最後の住所地の家庭裁判所
相続放棄申述書の提出先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
相続放棄をしたい人の住所地を管轄する家庭裁判所ではありません。
③相続放棄申述書は郵送で提出することができる
相続放棄申述書の提出先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
相続放棄をしたい人の住所地を管轄する家庭裁判所ではないから、ときには遠方の家庭裁判所かもしれません。
相続放棄申述書は郵送で提出することができます。
近くの家庭裁判所であれば、出向いて受付で目を通してもらって提出すると安心でしょう。
郵送で提出した場合、何か不備があれば家庭裁判所から電話連絡があります。
連絡があったら、すぐに対応しましょう。
④相続放棄申述書に貼る収入印紙は消印をしない
相続放棄申述書1枚目に収入印紙を貼る必要があります。
収入印紙は家庭裁判所で消印がされます。
収入印紙を貼るだけで、消印をせず提出します。
⑤相続放棄申述書は割印や袋綴じは不要
相続放棄申述書は、両面印刷せずに片面印刷にします。
複数枚になりますが、袋綴じにする必要はありません。
相続放棄申述書に割印をする必要もありません。
5相続放棄を司法書士に依頼するメリット
実は、相続放棄はその相続でチャンスは1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続きを取ることはできますが、高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
相続が発生してから3か月以内に届出ができなかったのは止むを得なかったと家庭裁判所に納得してもらって、はじめて、家庭裁判所は相続放棄を認めてくれます。
通常は家庭裁判所に対して、上申書や事情説明書という書類を添えて、説得することになります。家庭裁判所が知りたいことを無視した作文やダラダラとした作文では認めてもらうことは難しいでしょう。
司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知していますから、認めてもらえやすい書類を作成することができます。
さらに、通常の相続放棄と同様に戸籍や住民票が必要になります。
お仕事や家事、通院などでお忙しい人には平日の昼間に役所にお出かけになって準備するのは負担が大きいものです。
戸籍や住民票は郵便による取り寄せもできますが、書類の不備などによる問い合わせはやはり役所の業務時間中の対応が必要になりますから、やはり負担は軽いとは言えません。
このような戸籍や住民票の取り寄せも司法書士は代行します。
3か月の期限が差し迫っている方や期限が過ぎてしまっている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
数次相続があったときの遺産分割協議書
1数次相続とは
①数次相続とは相続手続中に相続人が死亡して新たな相続が発生した状態
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産になります。
共有財産になった相続財産は、相続人全員で話し合いによる分け方の合意が不可欠です。
相続財産の分け方について、話し合いがまとまる前に、相続人が死亡して新たな相続が発生することがあります。
最初の相続の手続中に相続人が死亡して、さらに相続が発生した状態を数次相続と言います。
数次相続は、どこまででも続きます。
どこまで続くかについて、法律上の制限はありません。
最初の相続を一次相続、相続人が死亡した相続を二次相続と言います。
二次相続の相続人が死亡すると、三次相続、さらに、四次相続、五次相続という場合もあります。
相続人が死亡して新たな相続が発生することを、まとめて、数次相続と言います。
②数次相続と代襲相続のちがい
数次相続も代襲相続も相続が複雑になる代表例です。
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したため、相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続することがあります。
これを代襲相続と言います。
数次相続は、相続が発生した「後」に、相続人が死亡した場合です。
代襲相続は、相続が発生する「前」に、相続人になるはずだった人が死亡した場合です。
数次相続では、死亡した相続人の相続人が最初の相続の遺産分割協議に参加します。
代襲相続では、死亡した相続人の直系卑属が最初の相続の遺産分割協議に参加します。
数次相続と代襲相続では、遺産分割協議に参加する人が異なります。
遺産分割協議に参加すべき人が参加していない場合、相続財産の分け方の合意は無効になります。
遺産分割協議に参加すべきでない人が参加している場合、相続財産の分け方の合意は無効になります。
だれが話し合いに参加すべきか間違えると、せっかく合意をしても合意が無効になります。
慎重に判断しましょう。
2数次相続では被相続人ごとに遺産分割協議書を作成するのが原則
数次相続とは、最初の相続の話し合いがまとまる前に、相続人が死亡して新たな相続が発生することです。
最初の相続と新たな相続は、別の相続です。
最初の相続と次の相続で相続人が異なる場合があります。
例えば、最初の相続で被相続人の配偶者と長男と長女が相続人になる場合です。
最初の相続の話し合いがまとまる前に、被相続人の長男が死亡して新たな相続が発生することがあります。
新たな相続の相続人は、長男の配偶者と長男の子どもです。
最初の相続の話し合いがまとまる前だから、相続人の地位が相続されます。
相続人であった長男の相続人が相続人の相続人として最初の相続の話し合いに参加します。
話し合いがまとまったら遺産分割協議書は、被相続人ごとに別々に作成します。
遺産分割協議に参加すべきでない人が参加している場合、相続財産の分け方の合意は無効になります。
2つの相続をまとめると、遺産分割協議に参加すべきでない人が参加しているように誤解されるおそれがあるからです。
あえて誤解を招く必要はありません。
誤解のない分かりやすい遺産分割協議書を作ることを優先しましょう。
3数次相続の遺産分割協議書の具体的記載例と注意点
被相続人〇〇〇〇が平成〇〇年〇〇月〇〇日に死亡し、その相続人である□□□□が令和□□年□□月□□日に死亡した。
よって、被相続人〇〇〇〇の相続人●●●●、●●●●、□□□□の相続人■■■■、■■■■の相続人全員が下記のとおり遺産分割の協議をした。
被相続人の最後の本籍 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
被相続人の最後の住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
被相続人のの氏名 〇〇 〇〇
被相続人の生年月日 〇〇 〇〇年〇〇月〇〇日
被相続人の死亡日 平成〇〇年〇〇月〇〇日
相続人兼被相続人の最後の本籍 □□県□□市□□町□丁目□番地
相続人兼被相続人の最後の住所 □□県□□市□□町□丁目□番□号
相続人兼被相続人のの氏名 □□ □□
相続人兼被相続人の生年月日 □□ □□年□□月□□日
相続人兼被相続人の死亡日 令和□□年□□月□□日
1. 相続財産中、次の不動産については、相続人●●●●が相続する。
(省略)
令和〇〇年〇〇月〇〇日
住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
相続人 ●●●● 実印
住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
相続人 ●●●● 実印
住所 □□県□□市□□町□丁目□番地
□□□□の相続人■■■■ 実印
住所 □□県□□市□□町□丁目□番地
□□□□の相続人■■■■ 実印
最初の相続と新たな相続では、遺産分割協議をする人が違います。
遺産分割協議書を分けて作ります。
最初の相続の話し合いがまとまる前に、相続人が死亡しているから、相続人の相続人であることが分かるように肩書をつけるといいでしょう。
新たな相続は、通常の相続と同じです。
通常の相続と同様に、遺産分割協議書を作成します。
4数次相続の相続人が共通する場合はまとめて遺産分割協議書を作るとラク
数次相続とは、最初の相続の話し合いがまとまる前に、相続人が死亡して新たな相続が発生することです。
最初の相続と次の相続で相続人が全く一緒になる場合があります。
例えば、最初の相続で被相続人の配偶者と長男と長女が相続人になる場合です。
最初の相続の話し合いがまとまる前に、被相続人の配偶者が死亡して新たな相続が発生することがあります。
新たな相続の相続人は、長男と長女です。
最初の相続と新たな相続で、相続人は一緒になります。
原則どおり、遺産分割協議書は別々に作っても差し支えありません。
最初の相続と新たな相続で相続人は一緒だから、まとめて話し合いをしてまとめて文書に取りまとめるとラクです。
5死亡した相続人が財産を相続する合意をすることができる
数次相続とは、相続手続中に相続人が死亡して新たな相続が発生した状態です。
最初の相続の他の相続人全員と死亡した相続人の相続人全員で遺産分割協議をします。
最初の相続の他の相続人全員と死亡した相続人の相続人全員で、最初の相続の相続財産を死亡した相続人が相続することを合意することができます。
この後、死亡した相続人の相続人全員で、死亡した相続人が相続した財産の分け方を合意することができます。
登記は、それぞれの原因ごとに分けて申請するのが原則です。
権利が移っていった過程もきちんと記録されなければならないからです。
売買などで、A→Bの後、B→Cと所有権が移転した場合、2つの登記申請が必要です。
途中を飛ばして、A→Cとすることはできません。
Bに所有権が移転したことが分からなくなってしまうからです。
相続登記をする場合、途中の人が1人の場合に限り、途中の人を飛ばして登記することができます。
途中の人が1人になる場合とは、最初から1人の場合だけに限りません。
もともとの相続人はたくさんいたけど、他の相続人全員が相続放棄をした場合や、遺産分割協議で1人が相続すると合意した場合も含みます。
遺産分割協議をしないまま、相続人が死亡して、最終の相続人が1人になった場合、途中を省略することはできません。
最終の相続人が複数であれば遺産分割協議ができますが、最終の相続人が1人になった場合は遺産分割協議はできないからです。
6遺産分割協議書作成を司法書士に依頼するメリット
遺産分割協議書は遺産の分け方について、相続人全員による合意を取りまとめた文書です。
合意がきちんと文書になっているからこそトラブルが防止できるといえます。
つまり、書き方に不備があるとトラブルを起こしてしまう危険があります。
せっかくお話合いによる合意ができたのに、取りまとめた文書の不備でトラブルになるのは残念なことです。
トラブルを防止するため、遺産分割協議書を作成したい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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父母が相続放棄すると祖父母が相続
1相続人になる人とは
相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。
だれが相続人になるかについては、民法で決められています。
相続人になる人は次のとおりです。
①配偶者は必ず相続人になる
②被相続人に子どもがいる場合、子ども
③被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
④被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したため、相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続することがあります。
これを代襲相続と言います。
相続人になるはずだった人の子どもの子どもが相続することを再代襲相続と言います。
代襲相続ができるのは、相続人になるはずだった人の子どもなど被代襲者の直系卑属だけです。
相続人になるはずだった人を被代襲者と言います。
被代襲者の子どもなど被代襲者の直系卑属以外は代襲相続ができません。
被代襲者の配偶者も、被代襲者の親などの直系尊属も、被代襲者の兄弟姉妹も、代襲相続ができません。
2代襲相続になる原因
①相続人が死亡したら代襲相続する
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡した場合です。
実際に死亡した場合の他に、失踪宣告を受けて死亡したものと扱われる場合も、代襲相続が発生します。
被相続人の死亡後、相続手続の途中で相続人が死亡した場合には、数次相続になります。
相続が発生したときに相続人が健在であれば、その後死亡しても代襲相続にはなりません。
②相続人が欠格になったら代襲相続する
欠格とは、相続人としてふさわしくない人の相続資格を奪う制度のことです。
欠格になる理由は法律で定められています。
主な理由は、被相続人を殺害したり、殺害しようとしたり、遺言書を偽造したり、遺言書を隠したりしたなどです。
法律で決められた理由があれば、家庭裁判所などの手続はなく、当然に、相続資格を失います。
相続人が相続欠格になる場合、代襲相続ができます。
③相続人が廃除されたら代襲相続する
相続人廃除とは、被相続人の意思で、相続人の資格を奪う制度のことです。
例えば、被相続人に虐待をした人に、相続をさせたくないと考えるのは自然なことでしょう。
相続人廃除は家庭裁判所に申立をして、家庭裁判所が判断します。
被相続人が相続人廃除したいと言い、相続人が廃除されていいと納得していても、家庭裁判所が相続人廃除を認めないことがあります。
相続人が相続人廃除になる場合、代襲相続ができます。
3子どもが相続放棄をしても子どもの子どもは代襲相続しない
被相続人の子どもが相続放棄をした場合、子どもの子どもは代襲相続しません。
子どもが相続放棄をした場合、代襲相続が発生しないからです。
被相続人の子どもが相続放棄をした場合、はじめから相続人でなかったとみなされます。
相続人でなくなるから、代襲相続もあり得ません。
被相続人の借金から逃れるために相続放棄をした場合、代襲相続がされないので安心です。
被相続人の子ども全員が相続放棄をした場合、子どもがいない場合になります。
子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続します。
4父母が相続放棄をすると祖父母が相続する
①父母が相続放棄をしても代襲相続はしない
被相続人の父母が相続放棄をした場合、健在であれば祖父母が相続します。
父母が相続放棄をした場合であっても、代襲相続は発生しません。
だれが相続放棄をしても、代襲相続は発生しません。
代襲相続によって、祖父母が相続するのではありません。
祖父母が相続するのは、直系尊属だからです。
子どもの次順位の相続人は、親ではなく、親などの直系尊属です。
親などの直系尊属のうち、親等が近い人が相続人になります。
例えば、直系尊属に父母と祖父母がいる場合、父母は1親等、祖父母は2親等です。
父母の方が親等が近いから、父母が相続人になります。
父母が相続放棄をした場合、父母は相続人でなくなります。
親等の近い父母がいない場合なので、2親等の祖父母が相続人になります。
直系尊属は代襲相続と無関係です。
②父母と祖父母は同時に相続放棄ができない
相続放棄をする場合、多額の借金から逃れたいという動機が多いものです。
父母が借金から逃れたいと思う場合、祖父母も借金から逃れたいと思うでしょう。
父母と祖父母が相続放棄を希望する場合、同時に相続放棄の申立てをすることはできません。
父母の相続放棄が認められていないうちは、祖父母は相続人ではないからです。
まだ、相続人でないから家庭裁判所は相続放棄の申立てを受け付けてくれません。
③祖父母の相続放棄3か月のスタートは知ってから
被相続人の莫大な借金から逃れる場合、相続人は順次相続放棄をすることになります。
多くの場合、子ども全員が相続放棄をし、父母が相続放棄をした後、祖父母が相続放棄をすることになるでしょう。
家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをしてから、相続放棄申述受理通知書が届くまでに1か月ほどかかります。
相続放棄ができる期間は、3か月と聞くとヤキモキするかもしれません。
相続放棄ができる期間のスタートは、被相続人の死亡からではありません。
相続があったことを知ってからです。
「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。
つまり、被相続人が死亡してから3か月以内ではなく、自分が相続することを知ってから3か月以内です。
被相続人の父母が相続放棄をして相続放棄が認められるまで相続人ではありません。
被相続人の父母が相続放棄を認められたと知ったときから、3か月がスタートします。
父母が相続放棄を認められたと知ったときから、3か月以内に家庭裁判所に相続放棄の申立てをすれば問題ありません。
5相続放棄を司法書士に依頼するメリット
相続放棄は、プラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。
相続人らとのお話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。
つまり、家庭裁判所で認められないとマイナスの財産を引き継がなくて済むというメリットは受けられないのです。
実は、相続放棄はその相続でチャンスは実質的には1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできますが、高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
相続放棄は慎重に判断する必要がありますが、いろいろな誤解から利用をためらう人が多いのも事実です。
利用をためらっていると3か月はあっという間です。
相続が発生すると、家族は親戚や知人へ連絡などで悲しみに浸る暇もないくらい忙しくなります。
3か月以内に必要書類を揃えて手続をするのは想像以上にハードルが高いものです。
相続放棄を考えている方はすみやかに司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
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提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
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遺言書がないときの相続登記の必要書類
1不動産の名義変更とは
被相続人が生前所有していたものは相続財産になります。
相続財産は、原則として、相続人全員の共有財産になります。
相続財産は相続人全員で話し合いによる合意をして、分け方を決めることになります。
相続人全員による話し合いによる合意で、不動産を相続する人が決まったら、不動産の名義を書き換えます。
この不動産の名義の書換のことを相続登記といいます。
ほとんどの場合、相続人全員の話し合いによる合意で分け方を決めます。
ときには、相続人全員が法定相続分で不動産を共有する場合があります。
不動産を共有した場合、デメリットが大きいのでおすすめできません。
2遺言書がないときの相続登記の必要書類
相続登記をする場合、相続関係説明図に次の書類を添えて提出します。
①被相続人に関する書類
(1) 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
被相続人の最終の戸籍謄本を確認すると、出生事項と死亡事項が記載されています。
出生事項と死亡事項が記載されているから、出生から死亡までの戸籍があると誤解してしまうかもしれません。
多くの人は、結婚や離婚、転籍などでいくつもの戸籍を渡り歩いています。
被相続人の身分に関することは、必ず、戸籍に記載されます。
戸籍が作り直しになる場合、出生事項は書き写される項目です。
結婚歴や子どもがいることを家族に秘密にしているかもしれません。
出生から死亡までの戸籍をすべて確認したら、秘密にしていたことが明るみに出ます。
戸籍が作り直しになる場合に、新しい戸籍に書き写しがされない項目があります。
被相続人が子どもを認知した場合、戸籍に記載されます。
認知した後、新しい戸籍が作られる場合、子どもを認知したことは新しい戸籍に書き写されません。
被相続人の最終の戸籍謄本だけを確認した場合、認知した子どもがいることに気づくことができないでしょう。
被相続人が認知した子どもは相続人になります。
このような子どもを見落とさないために、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本が必要です。
被相続人が認知した子どもがいない場合も、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本は欠かせません。
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本は、認知した子どもがいないことの証明になるからです。
認知した子どもがいないことは、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を揃える以外で証明できないからです。
(2) 被相続人の住民票の除票
被相続人の住民票の除票は、被相続人の死亡時の住所を証明するために提出します。
被相続人の死亡時の住所を証明するためだから、死亡後に発行してもらったものである必要があります。
被相続人の戸籍の附票でも構いません。
戸籍の附票は、本籍地のある役所に請求します。
住民票の除票は、住民票のある役所に請求します。
相続登記をする場合、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を用意します。
戸籍謄本は、本籍地のある役所に請求します。
本籍地のある役所に戸籍を請求するときに一緒に戸籍の附票も請求すると効率よく書類を集めることができます。
被相続人の住民票の除票は、本籍地の記載が必要です。
戸籍謄本には、本籍の記載はあるけど住所地の記載がないからです。
登記簿には所有者の住所だけ登記されています。
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本だけを見ても、登記簿の所有者と同一人物であるとは証明できません。
被相続人の住民票の除票に住所と本籍が記載してあるから、登記簿の所有者と戸籍謄本の被相続人が同一人物であると認めてもらえます。
②相続人に関する書類
(1)相続人全員の現在戸籍
相続人の戸籍は、相続が発生した時に相続人が健在であったことを証明するためのものです。
相続が発生した時に相続人が健在であったことを証明するため、相続人の戸籍謄本は相続発生後に取得したものでなければなりません。
(2)不動産を相続する人の住民票
不動産を相続する人の住民票は、不動産を相続する人の住所を証明するために提出します。
住民票を取得してから、何年経過していても問題はありません。
住民票を取得してから長期間経過した場合、相続人が転居する場合や住居表示が実施される場合があります。
古い表記の住民票は、相続する人の住所を証明する書類とは言えません。
最新の住所が記載されている住民票を取り直す必要があります。
③不動産に関する書類
(1)固定資産税の評価証明書
相続登記をする場合、登録免許税を納める必要があります。
登録免許税は、登記申請年度の固定資産税評価額をもとにして計算します。
固定資産税の評価証明書は、4月1日に新年度になります。
登記申請が4月1日を越して新年度になった場合、新年度の固定資産税の評価証明書が必要です。
登記申請が3月31日までであれば、登記完了が4月以降になったとしても、新年度の固定資産税の評価証明書は必要ありません。
3遺産分割協議で相続登記をするときの追加の必要書類
相続財産は、原則として、相続人全員の共有財産になります。
相続財産は相続人全員で話し合いによる合意をして、分け方を決めることになります。
①遺産分割協議書
相続人全員で合意がまとまったら、遺産分割協議書に取りまとめます。
1通の遺産分割協議書に取りまとめ相続人全員が記名押印する形式が多いです。
相続人全員の人数分の遺産分割証明書に各自が記名押印する形式でも差し支えありません。
相続人が集まりやすいのであれば、1通の遺産分割協議書に相続人全員が記名押印する形式がいいでしょう。
相続人が各地に散らばっている場合、相続人全員の人数分の遺産分割証明書に各自が記名押印する形式が便利です。
相続人全員を証明できるのであれば形式はいずれでも構いません。
②相続人全員の印鑑証明書
相続人全員で合意がまとまったら、遺産分割協議書に取りまとめます。
相続人全員が合意したことを証明するために、記名し実印で押印します。
押印が実印によるものであることを証明するために、印鑑証明書を添付します。
相続登記で提出する印鑑証明書に期限はありません。
4相続人全員で共有する相続登記の追加の必要書類
①相続人全員の住民票
相続人全員で法定相続分で共有する相続登記の場合、相続人全員の住民票が必要になります。
共有者全員が法定相続分で共有する場合、必要書類は少なく済みます。
5不動産を共有するデメリット
①共有物を処分するには共有者全員の合意が必要
共有財産は、共有している人全員が合意しないと、処分はできません。
処分するとは、共有物を売却する、第三者に賃貸することなどです。
たくさんの人で共有していると合意がまとまりにくくなります。
合意できる場合でも、合意するために時間がかかりがちになります。
売却したいという場合でも、合意に時間がかかるとチャンスを逃すことになります。
親族同士であっても共有物の管理方針が違うと、共有者の意見対立が起きやすくなります。
②共有者に相続が発生する
共有物を売却するためには、共有者全員の合意が必要になります。
共有者全員の合意がしにくくなると、売却などの判断は先延ばししがちです。
先延ばしにより長期間経過すると、共有者に相続が発生することがあります。
共有者に相続が発生すると、共有者の持分は相続財産になります。
死亡した共有者の共有持分を、複数の相続人が法定相続分で細分化して共有することがあります。
このような相続が何人もの共有者の間で発生すると、共有者がたくさんになり、持分が細分化されます。
適切に相続登記がされないと、だれにどれだけの持分があるのか分からなくなります。
③共有持分を売却するおそれ
共有物全体を売却するためには共有者全員の合意が必要です。
それぞれの共有者が持っている共有持分を売却するためには、他の共有者の合意は不要です。
あまり知られていませんが、共有者が持っている共有持分を買い取る業者がいます。
ひょっとすると、経済的に困っている共有者がいる場合、共有持分を売却してしまうかもしれません。
通常、市場価格よりはるかに低廉な価格でしか売れません。
共有持分を買い取る業者はビジネスですから、遠慮なく共有者としての権利を主張してきます。
6相続登記を司法書士に依頼するメリット
相続登記は、たくさんある相続手続の中でも難しい手続です。
相続手続は多くの場合、何度も経験するものではありません。
だれにとっても不慣れで聞き慣れない法律用語で疲れ果ててしまいます。
不動産は重要な財産なので、一般の人が些細なことと思えるようなことでやり直しになります。
インターネットなどで多くの情報を手にすることができるようになりました。
相続登記を自分でやった、カンタンにできたという記事を見かけることもあります。
司法書士などの専門家から見てカンタンな登記申請であっても、一般の人が手続しようとすると思わぬ落とし穴があることがあります。
相続が発生してから長期間経過した後の登記申請は、想像以上に難解です。
自分で登記申請をしてみても、法務局から不足や不備を指摘されるでしょう。
ときには、何が問題なのか分からなかったというケースもあります。
自分でやってみて挫折した場合も司法書士はサポートします。
相続登記をスムーズに終わらせたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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数次相続があった後に相続放棄
1数次相続とは
①数次相続とは
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産になります。
共有財産になった相続財産は、相続人全員で話し合いによる分け方の合意が不可欠です。
相続財産の分け方について、話し合いがまとまる前に、相続人が死亡して新たな相続が発生することがあります。
最初の相続の手続中に相続人が死亡して、さらに相続が発生した状態を数次相続と言います。
数次相続は、どこまででも続きます。
どこまで続くかについて、法律上の制限はありません。
最初の相続を一次相続、相続人が死亡した相続を二次相続と言います。
二次相続の相続人が死亡すると、三次相続、さらに、四次相続、五次相続という場合もあります。
相続人が死亡して新たな相続が発生することを、まとめて、数次相続と言います。
②数次相続と代襲相続のちがい
数次相続も代襲相続も相続が複雑になる代表例です。
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したため、相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続することがあります。
これを代襲相続と言います。
数次相続は、相続が発生した「後」に、相続人が死亡した場合です。
代襲相続は、相続が発生する「前」に、相続人が死亡した場合です。
数次相続では、死亡した相続人の相続人が最初の相続の遺産分割協議に参加します。
代襲相続では、死亡した相続人の直系卑属が最初の相続の遺産分割協議に参加します。
数次相続と代襲相続では、遺産分割協議に参加する人が異なります。
2相続放棄は被相続人ごとに手続が必要
相続が発生したら、原則として、被相続人のプラスの財産もマイナスの財産も相続人が受け継ぎます。
被相続人のプラスの財産もマイナスの財産も受け継がないことを相続の放棄といいます。
相続放棄をすると、プラスの財産を引き継がなくなりますが、マイナスの財産も引き継ぐことがなくなります。
相続の放棄は被相続人ごとに判断できますから、例えば、父について相続放棄をするが、母について単純承認するでも差し支えありません。
相続の放棄は相続人ごとに判断しますから、例えば、父の相続人ついて長男は相続放棄するが、長女は単純承認するでも差し支えありません。
3最初の相続で相続放棄ができないが次の相続で相続放棄できるケース
相続放棄ができるのは、相続人だけです。
相続人でない人は、相続放棄はできません。
例えば、被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続人になります。
被相続人に兄弟姉妹がいる場合であっても、被相続人の兄弟姉妹は相続人になりません。
被相続人の兄弟姉妹は、相続放棄はできません。
相続人でないから、相続放棄をする必要がないからです。
最初の相続で親などの直系尊属が相続人になる場合、最初の相続の被相続人の兄弟姉妹は相続人になりません。
この後、相続人になった親などの直系尊属に相続が発生する場合があります。
最初の相続の被相続人の兄弟姉妹は、相続人になった親などの直系尊属から見ると子どもにあたります。
親などの直系尊属に相続が発生した場合、最初の相続の被相続人の兄弟姉妹は相続人になります。
最初の相続の被相続人に大きなマイナスの財産があったことが判明することがあります。
大きなマイナスの財産から逃れたい場合、相続放棄をしたいと考えます。
最初の相続の被相続人の借金だから、最初の相続の被相続人について相続放棄をしたいと考えるかもしれません。
最初の相続の被相続人について、相続放棄をすることはできません。
最初の相続で相続人になったのは、親などの直系尊属だからです。
最初の相続で相続人でなかったのだから、相続放棄をすることはできないのです。
大きなマイナスの財産から逃れたい場合、次の相続で相続放棄をします。
最初の相続の被相続人の兄弟姉妹は、次の相続で相続人になります。
親などの直系尊属に相続が発生した場合、最初の相続の被相続人の兄弟姉妹は相続放棄をすることができます。
親などの直系尊属が相続した大きなマイナスの財産から逃れることができます。
4最初の相続で相続放棄も承認もしないまま相続人が死亡したケース
相続放棄は、家庭裁判所に対して手続が必要です。
この届出は相続があったことを知ってから、原則として、3か月以内にする必要があります。
最初の相続があったことを知ってから3か月以内に、相続人が死亡することがあります。
死亡した相続人は、本来、相続放棄をすることも相続を承認することもできたはずです。
最初の相続について、相続放棄をするか相続を承認するか決める権利は、死亡した相続人の相続人に相続されます。
死亡した相続人の相続人は、最初の相続について相続放棄をするか相続を承認するか決めることができます。
死亡した相続人の相続人は、死亡した相続人の相続について相続放棄をするか相続を承認するか決めることができます。
最初の相続で相続放棄も承認もしないまま相続人が死亡したケースでは、死亡した相続人の相続人は次の選択ができます。
①最初の相続を承認し、次の相続を承認する
②最初の相続を放棄し、次の相続を承認する
③最初の相続を放棄し、次の相続を放棄する
最初の相続を承認し、次の相続を放棄することは、できません。
最初の相続を承認した後で、次の相続を放棄するのであれば、承認したことが無意味になります。
次の相続を放棄した後は、最初の相続について相続放棄をするか相続を承認するか決める権利を放棄しているはずです。
最初の相続を放棄し、次の相続を承認することは、できます。
最初の相続の相続財産にマイナスの財産があるが、次の相続の相続財産にプラスの財産がある場合、有効だからです。
最初の相続のマイナスの財産を受け継がずに、次の相続のプラスの財産を受け継ぐことができます。
5スタートは相続があったことを知ってから
相続が発生した場合、家族や親戚には真っ先に知らせるでしょう。
家族の状況によっては、長期間音信不通であることがあります。
ときには家族が知らない相続人が現れることがあります。
家族が相続人の存在を知らない場合、すぐに知らせることはできません。
相続が発生してから、長期間経過した後、相続人であることを知ることがあります。
相続放棄は、相続があったことを知ってから3か月以内に手続をする必要があります。
「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。
つまり、被相続人が死亡してから3か月以内ではなく、相続財産を相続することを知ってから3か月以内です。
最初の相続における相続人が相続放棄をするか相続を承認するか決めないまま死亡した場合、あらためて3か月がスタートします。
死亡した相続人の相続人は、死亡した相続人について相続の発生を知ってから、3か月以内に相続放棄の手続をすることができます。
死亡した相続人が最初の相続の発生について知ってから3か月ぎりぎりで死亡した場合、死亡した相続人の相続人に酷になるからです。
6相続放棄を司法書士に依頼するメリット
実は、相続放棄はその相続でチャンスは1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできますが、高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
相続が発生してから3か月以内に届出ができなかったのは止むを得なかったと家庭裁判所に納得してもらって、はじめて、家庭裁判所は相続放棄を認めてくれます。
通常は家庭裁判所に対して、上申書や事情説明書という書類を添えて、説得することになります。
家庭裁判所が知りたいことを無視した作文やダラダラとした作文では認めてもらうことは難しいでしょう。
司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知していますから、認めてもらいやすい書類を作成することができます。
さらに、通常の相続放棄と同様に戸籍や住民票が必要になります。
お仕事や家事、通院などでお忙しい人には平日の昼間に役所にお出かけになって準備するのは負担が大きいものです。
戸籍や住民票は郵便による取り寄せもできますが、書類の不備などによる問い合わせはやはり役所の業務時間中の対応が必要になりますから、やはり負担は軽いとは言えません。
このような戸籍や住民票の取り寄せも司法書士は代行します。
相続放棄を考えている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
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遺産分割協議書が複数
1遺産分割協議書とは
相続が発生した後、相続財産は相続人全員の共有財産になります。
相続人のひとりが勝手に処分することはできません。
相続人全員で相続財産の分け方について話し合いによる合意をして、分け方を決める必要があります。
相続財産の分け方にについて、相続人全員でする話し合いのことを遺産分割協議と言います。
遺産分割協議がまとまったら、相続人全員の合意内容を文書に取りまとめます。
相続人全員の合意内容を取りまとめた文書のことを遺産分割協議書と言います。
遺産分割協議は、必ず、全員で合意する必要がありますが、全員が一つの場所に集まる必要はありません。
電話でもメールでも差し支えありません。
一度に全員合意する必要もありません。
一部の相続人と合意をして、次に、残りの相続人と合意をすることでも問題ありません。
最終的に相続人全員が合意できれば良いのです。
全ての財産をまとめて合意しなければならないといったこともありません。
一部の財産についてだけ合意をすることもできます。
遺産分割協議書は、司法書士などの専門家に作ってもらうこともできるし相続人のひとりが作ることもできます。
2遺産分割協議書は相続人の人数分作成する
①相続人が各自保管する
相続人全員の合意内容を文書に取りまとめた文書が遺産分割協議書です。
単に銀行などの相続手続をするだけであれば、1通あれば足ります。
後々、合意したはずの内容について争いになるかもしれません。
争いになったときに遺産分割協議書を確認する必要があります。
遺産分割協議書には、相続人全員の合意内容が書いてあるから、相続人間のトラブルを防止することができます。
各自遺産分割協議書を確認することができるように、遺産分割協議書は各自保管しておく必要があります。
②遺産分割証明書は取りまとめがラク
遺産分割協議書は、相続人全員の合意内容を取りまとめた文書です。
合意内容を文書に取りまとめた後、間違いないことを確認して相続人全員が記名し実印で押印します。
多くの場合、1通の文書に相続人全員が連続して記名し押印します。
相続人が多人数の場合や遠隔地に住んでいる人がいる場合、1通の文書に相続人全員が連署することは難しいものです。
相続人が集まりにくい場合、相続人のひとりが記名押印した後、持ち回りで各相続人の記名押印をしてもらうことになります。
遠隔地に住んでいる人がいる場合、相続人のひとりが記名押印した後、郵便で次の人に送ることになります。
大きなな労力と時間がかかります。
遺産分割協議書は、相続人全員の合意内容を取りまとめた文書です。
合意していることを確認できれば、相続人の連署にこだわる必要はありません。
遺産分割の内容を各相続人が証明することができます。
遺産分割の内容を各相続人が証明する場合、遺産分割証明書と言います。
相続人全員の合意内容を取りまとめた文書を相続人の人数分用意して、各相続人が記名押印をする方法です。
相続人全員が合意内容に記名押印をして、相続人全員の印鑑証明書が揃った場合、相続人全員の合意があったことが確認できます。
遺産分割協議書と遺産分割証明書は、どちらも同じ効力です。
遺産分割証明書の場合、郵送の手間と時間を節約することができます。
途中で紛失したり、汚してしまう心配も減ります。
3遺産分割協議書が複数ページに渡るとき
①ページの抜き取りや差し替えができる状態では相続手続を進められない
遺産分割協議書は、相続人全員の合意内容を取りまとめた文書です。
合意内容を文書に取りまとめた後、間違いないことを確認して相続人全員が記名し実印で押印します。
記名押印がされた後に一部のページが抜き取られたり差し替えがあった場合、文書の内容は真正な合意内容ではなくなってしまいます。
遺産分割協議書が抜き取りや差し替えができる状態である場合、文書の内容は真正な内容でないおそれがあります。
遺産分割協議書の内容が真正でないおそれがある場合、相続手続は進めることができなくなります。
遺産分割協議書をクリップなどで簡単に綴じただけの場合、相続手続を進めることは難しいでしょう。
②遺産分割協議書を両面印刷する
遺産分割協議書の内容が2ページ以内の場合、紙の両面に印刷することができます。
2ページ以内の制約はあるものの、両面印刷は手軽にすることができるのでおすすめです。
③A3に見開きで印刷する
一般的な家庭用プリンターではA4の紙しか印刷ができない場合が多いです。
A4の紙を2枚並べて、A3の紙にコピーすることができます。
コピーした紙に相続人全員が記名し実印で押印をすることができます。
A3の紙にコピーするのであれば、コンビニエンスストアのコピー機で作ることができます。
④相続人全員で契印を施す
遺産分割協議書の内容が多い場合、複数ページに渡ることがあります。
複数ページに渡る場合、一般的なのが契印を施すことです。
契印とは、文書が複数ページに渡るときに1通の文書であることを証明するためページの見開きにまたがって押印することです。
契印は、最初のページから最後のページまで施します。
最初のページから最後のページまで契印がある場合、書類の改ざんがないことを証明できます。
遺産分割協議書では、相続人全員が実印で契印を施します。
記名押印がされた後に一部のページが抜き取られたり差し替えがあった場合、契印がつながらなくなります。
契印がつながっている場合、改ざんがないと言えます。
⑤袋とじにして相続人全員で契印を施す
財産内容が複雑であったり、相続財産の分け方の合意内容が複雑である場合、遺産分割協議書は長文になります。
ときには何十ページにも及ぶ場合があります。
最初のページから最後のページまで契印を施すのは、手間がかかります。
遺産分割協議書を袋とじにするといいでしょう。
袋とじにするとき、製本テープを使うと便利です。
袋とじにしてあれば、最初のページから最後のページまで契印を施す必要はありません。
製本テープと文書にまたがるように相続人全員の契印が必要になります。
4遺産分割協議書は財産ごとに複数作ることができる
遺産分割協議書は、すべての財産についてまとめて作成してもいいし、一部の財産について作成しても構いません。
まとめて作成した遺産分割協議書も、一部の財産についてだけ作成した遺産分割協議書も有効です。
不動産についてだけ合意した遺産分割協議書の他に、銀行の預貯金についてだけ合意した遺産分割協議書があることがあります。
相続登記用の遺産分割協議書の場合、不動産だけについて合意した遺産分割協議書を作るのが通例です。
一部の不動産を売却する場合、売却する不動産についてだけ先に遺産分割協議書を作ることはよくあります。
相続財産すべてについて合意したと相続人全員が考えて遺産分割協議書を作成した後で、新たに財産が見つかることがあります。
新たな財産について、あらためて相続人全員で合意し、新たな財産についてだけの遺産分割協議書を作成します。
新たな財産が重要財産であって、かつ、新たな財産の存在を知っていたら当初の遺産分割の合意をしなかったと言えるような特別の場合、当初の遺産分割協議は無効になります。
5遺産分割協議書に収入印紙は不要
不動産を売買するときなど高額な契約書を作成する場合、収入印紙を貼ります。
遺産分割協議書は、普段目にする金額より大きな金額の財産についての書類です。
遺産分割協議書を作成した場合、収入印紙が必要ではないかと心配になるかもしれません。
遺産分割協議書は、収入印紙の貼付不要な文書です。
遺産分割協議書を複数作成しても、収入印紙は必要ありません。
収入印紙が必要な文書を課税文書と言います。
①印紙税法別表第一に書いてある20種類の文書で課税事項が書いてあること
②当事者間で課税事項の証明目的で作成されたこと
③非課税文書でないこと
①~③すべてにあてはまる場合、課税文書です。
遺産分割協議書は、①にあてはまりません。
遺産分割協議書は、相続人全員で共有していた相続財産の分け方を記載した文書です。
不動産の譲渡をする契約ではありません。
遺産分割協議書は、印紙税法別表第一に書いてある1号の1の文書ではありません。
国税庁ホームページ>法令等>法令解釈通達>第1号の1文書で調べることができます。
6遺産分割協議書作成を司法書士に依頼するメリット
遺産分割協議書は遺産の分け方について、相続人全員による合意を取りまとめた文書です。
合意がきちんと文書になっているからこそトラブルが防止できるといえます。
つまり、書き方に不備があるとトラブルを起こしてしまう危険があります。
せっかくお話合いによる合意ができたのに、取りまとめた文書の不備でトラブルになるのは残念なことです。
トラブルを防止するため、遺産分割協議書を作成したい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請
1法定相続情報一覧図は登記官の認証がされている
相続が発生すると、相続人は多くの役所や銀行などの金融機関などで相続手続をすることになります。
相続手続のたびに、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍と相続人の現在戸籍の束を提出しなければなりません。
大量の戸籍を持ち歩くと汚してしまったり、紛失する心配があるでしょう。
受け取る役所や銀行などの金融機関にとっても、戸籍謄本の束を読解するのは手間のかかる事務です。
被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのか一目で分かるように家系図のように取りまとめてあると便利です。
この家系図と戸籍謄本等を法務局に提出して、登記官に点検してもらうことができます。
登記官は内容に問題がなかったら、地模様の入った専用紙に認証文を付けて印刷して、交付してくれます。
これが法定相続情報証明制度です。
登記官が地模様の入った専用紙に印刷してくれた家系図のことを法定相続情報一覧図と言います。
多くは家系図のように書きますが、相続人をずらっと書き並べることもできます。
税務申告など連記式の法定相続情報一覧図は提出できない場合があるので、作成前によく確認しましょう。
2法定相続情報一覧図を使って相続登記をすると添付書類が少なく済む
登記申請書には、通常、相続関係説明図を添えます。
事例によっては追加書類が必要になる場合がありますが、遺言書がない場合ではおおむね次の書類が必要です。
①被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
②相続人の現在戸籍
③被相続人の住民票の除票
④不動産を相続する人の住民票
⑤遺産分割協議書
⑥相続人全員の印鑑証明書
法定相続情報一覧図を使って相続登記をする場合、①被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本②相続人の現在戸籍は提出する必要はありません。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をするときに、被相続人の死亡時の住所や相続人の住所を記入した家系図を提出することができます。
相続手続では、被相続人の死亡時の住所や相続人の住所を必要とされることが多いものです。
被相続人や相続人の住所を記載していない家系図を提出しても差し支えありませんが、住所が記載されている方が便利でしょう。
被相続人の死亡時の住所や相続人の住所を記入した家系図を提出するする場合、③被相続人の住民票の除票や相続人の住民票を一緒に提出します。
法定相続情報一覧図に、被相続人の死亡時の住所や相続人の住所が記載されている場合、相続登記で③被相続人の住民票の除票④不動産を相続する人の住民票も提出不要です。
法定相続情報一覧図を使って相続登記をすると添付書類が少なく済みます。
3法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記は同時申請ができる
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記は同時申請ができます。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出に添付する戸籍謄本は、コピーを添付しなくても原本還付されます。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をする人の本人確認書類として提出する住民票の写しは原則として原本還付されません。
原本還付を希望する場合、住民票のコピーに「原本に相違ありません。」と記載して記名する必要があります。
住民票のコピーは記名が必要ですが、押印は不要です。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記を同時申請する場合、司法書士などの専門家が記名することができます。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記を司法書士などの専門家に依頼する場合、それぞれ委任が必要です。
委任状を2枚書いてもいいし、1枚の委任状にまとめて記載しても差し支えありません。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出の委任状は、記名のみで押印不要です。
相続登記の委任状は押印が必要です。
4法定相続情報一覧図のメリット
相続が発生すると、相続人は多くの役所や銀行などの金融機関などで相続手続をすることになります。
相続手続のたびに、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍と相続人の現在戸籍の束を提出しなければなりません。
法定相続情報一覧図は、たくさんの戸籍謄本の束の代わりに銀行などの金融機関に提出することができます。
被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのか一目で分かるように家系図のように取りまとめてあるからとても便利です。
一目で分かるから、金融機関などの手続がスムーズに進みます。
金融機関なども、戸籍の束を読み解くのは手間のかかる事務です。
複雑な相続である場合、戸籍の束でなく法定相続情報一覧図を提出するように求められることがあります。
5法定相続情報一覧図のデメリット
①法務局で手続する手間と時間がかかる
法定相続情報一覧図は書き方が厳格に決まっています。
登記官は、提出された戸籍謄本等と家系図の点検をするだけです。
法務局で家系図を作ってくれるわけではありません。
必要な事項が書いてなかったり、余計なことが書いてあると書き直しになります。
法定相続情報一覧図の書き方ルールに合わない場合、何度でも書き直しになります。
登記官は内容に問題がなかったら、地模様の入った専用紙に認証文を付けて印刷して、交付してくれます。
登記官が点検して認証文を付けて問題がない場合だけ、法定相続情報一覧図を交付してくれるのです。
一般の人から見て、些細なことと思えるようなことで書き直しになります。
相続手続をする先が1か所か2か所であれば、戸籍の束を提出した方がいいかもしれません。
②法定相続情報一覧図が使えない場合がある
法務局に戸籍謄本等の点検をお願いすることを法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出といいます。
戸籍等が集められないと保管及び交付の申出ができません。
戸籍謄本は保存期間があります。
古い戸籍謄本は、順次処分されてしまいます。
戸籍が戦災や災害で滅失してしまっている場合があります。
被相続人に日本国籍がない場合、戸籍等を提出することができません。
相続人に日本国籍がない場合、戸籍等を提出することができません。
戸籍謄本が集められない場合、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出はできません。
③相続人が変更になると法定相続情報一覧図が使えなくなる
法定相続情報一覧図は、戸籍謄本や住民票の内容を分かりやすく取りまとめたものです。
戸籍謄本や住民票に現れないことは、記載することができません。
相続放棄した相続人は、そのまま記載します。
戸籍謄本から分からないからです。
廃除された相続人は相続人でないから、法定相続情報一覧図に記載できません。
欠格になった証明書を提出した場合であっても、法定相続情報一覧図に相続欠格であることを記載することはできません。
法定相続情報一覧図が交付された後に、子どもが認知される場合があります。
父親が死亡した後でも、死亡後3年以内であれば、認知を求める訴えを起こすことができるからです。
6法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記を司法書士に依頼するメリット
法定相続情報一覧図は、後に登記官が認証文を付して交付されるので、書き方が厳格に決まっています。
法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。
相続関係説明図は、登記官が点検をするものではなく、単なる事情説明の書類に過ぎませんから、比較的自由に書くことができます。
これらの違いを理解して、ポイントを押さえて書くことが重要です。
相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。
逆に、銀行口座をたくさん持っているなど、相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。
相続が発生した場合、家族はたくさんの相続手続でとても忙しくなります。
葬儀の費用などの支払のため、銀行口座の相続手続を先行させたいと考えるかもしれません。
自宅不動産などの相続登記を後回しにしがちです。
要領よく相続手続を進めるためには、不動産の相続登記を先行させるのがおすすめです。
相続登記は、相続手続の中でも難易度が高い手続です。
司法書士などの専門家は、相続登記に必要な戸籍謄本などの書類をすべて準備してくれるからです。
お仕事や家事で忙しい方は戸籍謄本などの収集だけでも、タイヘンです。
相続登記が終わった後、登記に使った書類は原本還付をしてもらえます。
難易度の高い相続登記で使った書類がすべてあれば、銀行などで書類の不足を指摘されることは大幅に減ります。
銀行の預貯金などの相続手続についてもサポートを受けることができます。
すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
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相続放棄照会書と回答書の書き方
1相続放棄とは
相続が発生したら、原則として、被相続人のプラスの遺産もマイナスの遺産も相続人が受け継ぎます。
被相続人のプラスの遺産もマイナスの遺産も受け継がないことを相続の放棄といいます。
相続放棄をすると、プラスの遺産を引き継がなくなりますが、マイナスの遺産も引き継ぐことがなくなります。
家庭裁判所に対して、必要な書類をを添えて相続放棄をしたい旨の届出をします。
相続人間で、一部の相続人がプラスの遺産もマイナスの遺産も受け継ぐから、他の相続人は何も引き継がないことを合意することがあります。
このような合意のことも、一般的には、相続放棄ということがあります。
このような合意は相続放棄ではありません。
このような合意をしても、相続放棄の効果は得られません。
相続放棄は、家庭裁判所に対して手続をして認めてもらうことです。
一部の自称専門家は、家庭裁判所に手続するのは煩雑だから、相続人間の合意で済ませばよいと言っています。
「相続人〇〇がプラスの遺産もマイナスの遺産も受け継ぐ。他の相続人は、一切の遺産を引き継がない。」
遺産分割協議書にこのように書いてあって、相続人全員の実印を押せば、相続放棄の効果が得られると勘違いしそうです。
知識がない人は自称専門家から自信満々に言われたら、そのまま信じてしまうでしょう。
相続放棄は家庭裁判所に対してする手続です。
相続人間の合意は、相続放棄ではありません。
2相続放棄の申立てをすると相続放棄照会書が届く
①相続放棄照会書は家庭裁判所からの意思確認
家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをすると、相続放棄照会書が届きます。
相続放棄照会書とは、家庭裁判所から届く相続放棄についての意思確認です。
相続放棄は、影響の大きい手続なので間違いがないように慎重に確認します。
万が一、不適切な回答をすると相続放棄を認めてもらえなくなるかもしれません。
相続放棄照会書は家庭裁判所によって名前が違うことがあります。
②相続放棄照会書が届くのは2週間後くらい後
相続放棄照会書が届いた場合は、期限までに回答をしましょう。
相続放棄照会書が届かないこともあります。
届かない場合は、気にすることはありません。
相続放棄の申立てを出してから2週間程度経過しても何も届かなければ、家庭裁判所に確認するといいでしょう。
③相続放棄照会書の内容とは
家庭裁判所によって表現が違うことがありますが、相続放棄照会書の内容はおおむね、次のとおりです。
被相続人の死亡をいつ知りましたか。
被相続人の死亡をどのような経緯で知りましたか。
遺産の全部または一部を使ったり、処分したり、隠したりしましたか。
相続放棄をした理由は何ですか。
家庭裁判所に相続放棄の申立書が来ていますが、あなたの意思ですか。
だれかに脅されて相続放棄を届け出たものですか。
相続放棄の申立書に署名押印をしたのはだれですか。
相続放棄の意思は変わりませんか。
相続放棄をするとプラスの遺産もマイナスの遺産も相続できないですが、いいですか。
3相続放棄回答書を書くときの注意点
相続放棄の届出の内容と食い違いが出ないように、書類を提出する前に控えをとっておくといいでしょう。
質問内容は、難しいものではありません。
事実をありのままに書けばいいでしょう。
①死亡後3か月以上経過している場合の注意点
被相続人が死亡してから3か月以上経過してから申立てをした場合、いつ死亡の事実を知ったかが重要なポイントになります。
相続放棄の申立ての期限は、原則として、相続があったことを知ってから3か月以内だからです。
「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。
相続があったことを知ってからですから、知らなかったのであれば3か月がスタートしません。
相続があったことを知ってから3か月以内であれば、相続放棄ができます。
家庭裁判所は、相続があったことを知ったのがいつなのか分かりません。
何らかの書類が届いたことによって、自己のために相続があったことを知ったのであれば、この書類は重要な証拠になります。
回答書に添付して提出するといいでしょう。
電話連絡であれば電話連絡で知ったと書けば差し支えありません。
②相続財産を使った場合の注意点
相続財産に手を付けてしまっている場合、単純承認になります。
単純承認になると、相続放棄は認められません。
家庭裁判所が気付かずに、相続放棄を認めてしまっても、裁判で相続放棄が無効にされてしまいます。
相続財産を使った場合でも、単純承認にあたることも、単純処分にあたらないこともあります。
相続財産である銀行の預貯金を引き出した場合が典型的です。
単に、引き出しただけであれば単純承認にならないことがほとんどでしょう。
自分のものにして使ってしまうと、単純処分にあたると判断されるでしょう。
引き出して、お葬式の費用に使った場合、状況によっては単純承認になると判断されることも、単純承認にあたらないと判断されることもあります。
重要なポイントは、正直に書くことです。
相続財産を使ってしまった場合、後から相続放棄の有効無効を争って裁判になるかもしれません。
家庭裁判所に提出する書類は、すべて記録として残ります。
正直に書いてない場合、裁判で不利になるでしょう。
お葬式の費用を払ったのであれば、回答書に領収書を添えて提出します。
③相続放棄をする理由は何でもよい
相続放棄をする理由の大部分は、被相続人の債務が多いからでしょう。
相続放棄をする理由は、何でも構いません。
「裕福で生活に困っていないから、他の人に相続させたい。」でも「他の相続人と絶縁しているから相続で関わりになりたくない」でも差し支えありません。
相続放棄をする理由は、相続放棄が認められるかとは関係がないからです。
④回答書の押印は相続放棄の申立ての印章と同一印で
相続放棄回答書は署名押印をする必要があります。
相続放棄回答書の押印で使う印章は、相続放棄の申立てに使った印章と同一印で押印します。
同一印で押印をすることで、相続放棄の届出をした人と同一人物が回答をしたと確認ができます。
相続放棄の届出のとき、どの印章を使ったのか分かるように目印を付けておきましょう。
どの印章を使ったのか分からなくなった場合、家庭裁判所に連絡して相談しましょう。
裁判所によっては、印影の大きさや形を教えてくれることがあります。
心当たりのある印章で並べて押してくださいと指示されることもあります。
4相続放棄が認められたら相続放棄申述受理通知書が届く
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、相続放棄申述受理通知書が届きます。
家庭裁判所は、相続放棄をした人に相続放棄申述受理通知書を送るだけです。
家庭裁判所から債権者などに自主的に連絡しません。
通常、債権者は相続放棄をしたことも相続放棄が認められたことも知りません。
債権者から見ると、知らないうちに相続放棄をして、知らないうちに相続放棄が認められたとなります。
何も知らないから、借金を返してもらおうと考えて、相続人に催促してきます。
催促されたら家庭裁判所から届いた相続放棄申述受理通知書を見せれば、分かってもらえます。
多くの場合、相続放棄申述受理通知書のコピーを渡すだけで充分でしょう。
相続放棄申述受理証明書は、必要と言われてから取り寄せればいいでしょう。
相続放棄申述受理通知書は相続放棄をした人に送るだけで、家庭裁判所は他の相続人に対しても自発的に連絡しません。
被相続人の子ども全員が相続放棄をした場合、子どもはいないものと扱われます。
子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続人になります。
通常、子どもがいる場合、子どもが相続人になりますから、親などの直系尊属は自分が相続人にならないと思っているでしょう。
被相続人が莫大な借金を残している場合、子ども全員が相続放棄をしたのなら、親などの直系尊属が借金を相続することになります。
親などの直系尊属に借金の催促が来たら、びっくりして親族間のトラブルになりかねません。
子どもが相続放棄をした場合、他の相続人に連絡する義務はありません。
莫大な借金があることや相続放棄をしたことを連絡してあげると親切でしょう。
次順位の相続人も相続放棄をする場合、準備をしておいてもらいましょう。
5相続放棄を司法書士に依頼するメリット
実は、相続放棄はその相続でチャンスは1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできますが、高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
相続放棄は、家庭裁判所に申立てをすることです。
届出をすれば終わりでなく、家庭裁判所から来る相続放棄照会書にも適切に回答しなければなりません。
特に、相続が発生してから3か月以内に届出ができなかった場合などは、止むを得ない事情があったことを家庭裁判所に納得してもらう必要があります。
相続放棄の届出をするときに、上申書や事情説明書という書類を添えて、家庭裁判所を説得します。
同時に、相続放棄回答書でも止むを得ない事情があったことを説明し、納得してもらいます。
納得できる事情を適切に示すことで、家庭裁判所は相続放棄を認めてくれます。
家庭裁判所が知りたいことを無視した作文やダラダラとした作文では認めてもらうことは難しいでしょう。
司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知していますから、認めてもらいやすい書類を作成することができます。
さらに、通常の相続放棄と同様に戸籍や住民票が必要になります。
お仕事や家事、通院などでお忙しい人には平日の昼間に役所にお出かけになって準備するのは負担が大きいものです。
戸籍や住民票は郵便による取り寄せもできますが、書類の不備などによる問い合わせはやはり役所の業務時間中の対応が必要になりますから、やはり負担は軽いとは言えません。
このような戸籍や住民票の取り寄せも司法書士は代行します。
相続放棄を考えている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
相続登記で原本還付される書類
1相続登記の必要書類
事例によっては追加書類が必要になる場合がありますが、おおむね、次の書類が必要です。
①遺言書がない場合
(1)被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
(2)相続人の現在戸籍
(3)被相続人の住民票の除票
(4)不動産を相続する人の住民票
(5)遺産分割協議書
(6)相続人全員の印鑑証明書
(7)固定資産税評価証明書
②遺言書がある場合
(1)被相続人の除籍謄本
(2)相続人の現在戸籍
(3)被相続人の住民票の除票
(4)不動産を相続する人の住民票
(5)遺言書
(6)遺言書検認証明書
(7)固定資産税評価証明書
2相続登記で原本還付される書類
①添付書類は請求しないと返ってこない
相続手続には、たくさんの書類が必要になります。
相続登記の申請書には、たくさんの添付書類を提出します。
法務局に提出する相続登記の添付書類は、銀行などの相続手続でも必要になる書類です。
相続登記の申請書に添付した書類は、何も請求しなければ返ってきません。
添付書類を返してもらえれば、次の手続先で使うことができます。
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本をすべて取得するのは、想像以上に時間と手間がかかります。
相続手続をする手続先がたくさんある場合、添付書類の原本還付を請求すると便利です。
添付書類を返してもらえないと、あらためて手間と時間をかけてたくさんの書類を取り寄せなければならなくなるからです。
②相続登記の添付書類はほとんど原本還付される
原本還付がされる書類は、法令や先例で決められています。
登記のためだけに作られた書類は、原本還付をしてもらえません。
相続登記のために準備する添付書類のほとんどは、登記のためだけに作られた書類ではありません。
登記のためだけに作られた書類でないから、原本還付を請求することができます。
③相続登記の添付書類で原本還付を請求できない書類
登記のためだけに作られた書類は、原本還付をしてもらえません。
登記のためだけに作られた書類のイメージがしにくいかもしれません。
相続登記は、相続手続の中でも難しい手続です。
多くの人は、司法書士などの専門家に相続登記を依頼します。
相続登記を依頼する場合、司法書士に登記委任状を渡します。
司法書士が相続登記を申請する場合、登記委任状を添付します。
登記委任状は、登記のためだけに作られた書類です。
登記委任状は、原本還付請求をしても返してもらえません。
特別な事情がある場合、法務局に対して相続人全員から上申書を提出します。
相続人全員から提出する上申書は、登記のためだけに作られた書類です。
上申書は、原本還付請求をしても返してもらえません。
法務局に対する上申書は、相続人全員から提出する必要があります。
遺産分割協議書も、相続人全員の記名と押印が必要です。
相続人全員の手間を省くため、法務局に対する上申書と遺産分割協議書を1枚の紙に取りまとめることがあります。
上申書と遺産分割協議書を1枚の紙に取りまとめた場合、原本還付を請求することができます。
3添付書類の原本還付の請求方法
①添付書類をコピーする
相続登記の添付書類はほとんど原本還付されます。
登記委任状や法務局あての上申書以外は、他の相続手続でも使います。
原本還付をしてもらいたい添付書類をコピーします。
すべてのページを、等倍片面でコピーします。
縮小するとコピーがないと扱われて、原本還付してもらえなくなるおそれがあります。
戸籍謄本、住民票、印鑑証明書などは市区町村によってはマイナンバーカードを使ってコンビニエンスストアで取得することができます。
コンビニエンスストアで取得した戸籍謄本、住民票、印鑑証明書は、裏表両方をコピーする必要があります。
②「原本に相違ありません」と記載して記名押印する
原本還付をしてもらいたい添付書類のコピーの余白に「原本に相違ありません」と記載して、記名押印をします。
申請書に押印した印章と同一印で押印します。
添付書類のコピーの余白がない場合、コピーの裏に「原本に相違ありません」と記載して、記名押印をしても構いません。
コピーがたくさんある場合、コピーの長辺を綴じて契印を施します。
③相続関係説明図を提出すれば戸籍のコピーは不要
相続関係説明図とは、被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのかを一目で分かるように、家系図のように取りまとめた書類のことです。
通常、相続登記を申請する場合、添付書類の内容を説明するために一緒に添えて提出します。
相続関係説明図を添えて相続登記を申請する場合、戸籍謄本のコピーを提出しなくても戸籍謄本を原本還付してもらえます。
複雑な相続登記をする場合、戸籍謄本が大量になることがあります。
相続関係説明図を利用すれば、大量の戸籍謄本をコピーをしたり契印を施す手間と時間を省くことができます。
4法定相続情報一覧図を利用すれば戸籍謄本等の提出が不要
法定相続情報一覧図も相続関係説明図と同じように、被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのかを一目で分かるように、取りまとめた書類のことです。
法定相続情報一覧図は、作成後、戸籍や住民票と一緒に法務局に提出して内容確認してもらいます。
内容に問題がなければ、地模様や透かしの入った紙に印刷されて、登記官の認証文が入ります。
法定相続情報一覧図は、あらかじめ登記官が確認しているので証明力があります。
法定相続情報一覧図を利用する場合、戸籍謄本の提出を省略することができます。
法定相続情報一覧図は、被相続人や相続人の住所を記載することができます。
被相続人や相続人の住所が記載された法定相続情報一覧図の場合、被相続人の除票や相続人の住民票の提出も省略することができます。
5原本還付される書類は郵便で受け取ることができる
相続登記の申請書は、窓口まで出向いて提出することもできるし、郵送で提出することもできます。
相続登記が完了した場合、登記識別情報と完了証は窓口まで出向いて受け取ることもできるし、郵送で受け取ることもできます。
原本還付してもらいたい添付書類も同様に、窓口まで出向いて受け取ることもできるし、郵送で受け取ることもできます。
郵送で送り返してもらいたい場合、相続登記の申請書に「送付の方法による添付書類の原本還付を希望する」と記載します。
返信用の封筒と切手を一緒に提出する必要があります。
切手を多めに入れておけば、余った分は返してもらえます。
6相続登記を司法書士に依頼するメリット
相続が発生すると、相続人はたくさんの相続手続に追われて悲しむ暇もありません。
ほとんどの方は相続を何度も経験するものではないから、手続に不慣れで聞き慣れない法律用語でへとへとになります。
一般的にいって、相続登記は、その中でも難しい手間のかかる手続です。
不動産は重要な財産であることが多いので、一般の方からすると些細なことと思えるようなことでやり直しになります。
簡単そうに見えても、思わぬ落とし穴があることもあります。
法務局の登記相談に行っても、何が良くないのか分からなかったというケースも多いです。
司法書士はこのような方をサポートしております。
相続登記を自分でやってみたけど、挫折した方の相談も受け付けております。
相続登記をスムーズに完了させたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
