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共有名義人の片方死亡したときの住宅ローン
1 団信があれば住宅ローンが完済される
①団信(団体信用生命保険)とは生命保険
団信は、団体信用生命保険の略称です。
住宅ローンの契約者が死亡または高度障害になった場合に、死亡保険金でローン残債が完済される仕組みです。
団信は、住宅につく保険ではありません。
団信は、ローン全体につく保険ではありません。
団信は、債務者につく生命保険です。
団信で住宅ローンが完済されると、家族にローンを残さずに済みます。
団信の対象者が死亡などしたときに、対象者の債務が完済になるからです。
②団信の対象者以外が死亡したらローンはそのまま
団信の対象者以外の人が死亡などしても、死亡した人の債務は完済されません。
団信の対象者以外の人が死亡などしても、生きている人の債務は完済されません。
団信は、生命保険だからです。
団信の対象者以外の人が死亡などしても、団信から死亡保険金は支払われません。
団信は、死亡保険金でローン残債を完済する仕組みです。
③団信がなければローンはそのまま
(1)団信に未加入
住宅ローンを申し込むと、金融機関は融資審査をします。
多くの金融機関では団信加入を条件にするから、未加入はレアケースです。
住宅金融支援機構のフラット35では、団信加入は任意です。
団信未加入を制度として、認めています。
団信未加入の場合、債務者が死亡してもローンはそのままです。
(2)健康診査が通らない
団信は生命保険だから、健康状況によっては契約が謝絶されます。
団信の健康診査が通らなかった場合、債務者が死亡してもローンはそのままです。
(3)住宅ローンの滞納で失効
住宅ローンの滞納が長期化すると、ローン残債を一括返済するように求められます。
ローン残債を一括返済するように求められたタイミングで、原則として団信は失効します。
団信が失効した後に債務者が死亡しても、団信から死亡保険金は支払われません。
住宅ローンの滞納で失効した場合、債務者が死亡してもローンはそのままです。
2共有名義人の片方死亡したときの住宅ローン
①債務は相続財産
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が相続します。
相続財産には、プラスの財産とマイナスの財産があります。
プラスの財産だけでなく、マイナスの財産も相続財産です。
住宅ローンは、相続財産です。
住宅ローンは、相続人に相続されます。
②死亡した債務者の債務は団信があれば完済になる
住宅ローンを組むとき、団信に加入することが一般的です。
住宅ローンの返済中に債務者が死亡した場合、団信に加入していれば完済になります。
団信で完済になるのは、死亡した債務者の債務のみです。
団信で完済になるのは、団信に加入しているときのみです。
債務者が死亡しても、団信がなければ住宅ローンはそのままです。
住宅ローンがそのまま残れば、相続人が相続します。
住宅ローンは、相続財産だからです。
③相続放棄で住宅ローンから逃れる
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄をしたら、相続財産は一切引き継ぎません。
住宅ローンだけでなく、財産は何ひとつ引き継ぐことはできません。
④生きている人の債務に影響はない
不動産を共有名義で保有している場合、共有者がそれぞれ債務を負担していることがあります。
住宅ローンの返済中に債務者が死亡した場合、団信に加入していれば完済になります。
団信で完済になるのは、死亡した債務者の債務のみです。
共有名義人の片方が死亡した場合、死亡した片方の債務者の債務は団信で完済になります。
共有名義人の片方が死亡しても、生きている債務者の債務に影響はありません。
生きている債務者の債務は、そのままです。
生きている債務者に、死亡保険金は支払われないからです。
⑤相続人が相続するのは死亡した債務者の債務のみ
住宅ローンがそのまま残れば、相続人が相続します。
住宅ローンは、相続財産だからです。
生きている債務者の債務は、そのままです。
生きている債務者の債務が相続人に移転することはありません。
生きている債務者の債務は、生きている債務者が返済します。
⑥住宅に住んでいる住んでいないは無関係
住宅ローンが完済になるか完済にならないか、団信の加入状況や契約内容によって決まります。
住宅ローンを相続するか相続しないか、相続関係によって決まります。
住宅に住んでいるか住んでいないかとは、無関係です。
住宅ローンを引き継ぐのか判断するため、だれの債務であるのかと団信の契約状況を確認します。
3住宅ローンの契約形態と団信の対象を確認する
①連帯債務
(1)複数の債務者がそれぞれ債務全額負担する
連帯債務とは、複数の債務者がそれぞれ債務全額について支払い義務を負う契約です。
銀行は、どの債務者に対してでも債務全額を請求することができます。
(2)負担割合は債務者同士の内部的合意
債務者同士で、債務の負担割合を決めることができます。
債務の負担割合を決めても、債務者同士の内部的合意です。
債務の負担割合とは無関係に、銀行は債務全額を請求することができます。
(3)団信の対象は一人だけが多い
連帯債務で住宅ローンを組む場合、団信に加入するのは一人だけであることが多いです。
連帯債務には、本来、主債務者はいません。
団信に加入する債務者を便宜的に主債務者と呼ぶことがあります。
連帯債務における債務者は、それぞれ債務全額について支払い義務を負います。
同じ支払い義務があるのに、団信に加入している債務者と加入しない債務者が存在します。
団信に加入した債務者が死亡した場合、団信によって債務は完済になります。
団信に加入しない債務者が死亡した場合、団信によって債務は完済になりません。
(4)負担割合で加入できる団信がある
団信によっては、債務の負担割合に応じて加入できる契約があります。
各連帯債務者が団信に加入します。
団信に加入した債務者が死亡した場合、団信によって債務は完済になります。
団信によって完済になる債務は、死亡した債務者の債務のみです。
負担割合によって団信に加入した場合、ローン残債のうち死亡した債務者の負担割合分のみ完済になります。
例えば、親子で連帯債務契約で、負担割合に応じて団信に加入した場合
負担割合 親6:子ども4
ローン残債1000万円
親が死亡したら、600万円の死亡保険金が支払われます。
400万円の債務は、そのまま残ります。
子どもは、生きているからです。
(5)夫婦連生団信は保険料が高い
夫婦連生団信とは、夫婦のどちらか一方が死亡したらローン残債が全額完済になる契約です。
夫婦のどちらも団信に加入するから、一方が死亡したときにローンが全額完済になります。
夫婦連生団信は、保険の対象が広い保険です。
保険の対象が広いから、保険料が高く設定されています。
団信の保険料は、ローン返済額の一部です。
実質的には、ローン金利が高くなるのがデメリットです。
②連帯保証
(1)主債務者と連帯保証人がいる
連帯保証とは、主債務者がお金を返せなくなったときに備えて肩代わりをする契約です。
主債務者が返済を滞らせても連帯保証人に請求できるから、債権者は安心してお金を貸すことができます。
(2)団信の対象は主債務者だけ
連帯保証人は、団信の対象ではありません。
団信の対象は、主債務者だけです。
連帯保証人は債務者ではなく、主債務者がお金を返せなくなったときに肩代わりをするだけだからです。
団信に加入した主債務者が死亡した場合、団信によって債務は完済になります。
団信に加入しない連帯保証人が死亡した場合、団信によって債務は完済になりません。
団信に加入していないから、債務はそのまま残ります。
団信に加入した主債務者は、生きているからです。
(3)保証債務は相続財産
連帯保証人には、肩代わりの義務があります。
連帯保証人が死亡した場合、肩代わりの義務は相続財産です。
連帯保証人が死亡しても、肩代わりの義務は消えません。
連帯保証人は、団信に加入していません。
主債務者の団信に、肩代わりの義務を消す機能はありません。
主債務者が返済を滞らせた場合、死亡した連帯保証人の相続人が肩代わりをする義務があります。
死亡した連帯保証人の相続人全員が法定相続分で、肩代わりをする義務が相続されます。
住宅に住んでいるか住んでいないかとは、無関係です。
住宅に住んでいなくても相続人は、肩代わりをする義務が相続されます。
(4)相続放棄で肩代わりの義務を逃れる
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続放棄をしたら、肩代わりの義務を相続しません。
相続放棄をしたら、肩代わりの義務だけでなく一切の財産を相続しません。
③ペアローン
(1)複数の債務者がそれぞれの住宅ローンを組む
ペアローンを組むのは、多くの場合、夫婦です。
ペアローンでは、夫婦がそれぞれ別の住宅ローンを組む仕組みです。
多くの金融機関では、お互いに連帯保証をします。
夫のローンに、妻が連帯保証をします。
妻のローンに、夫が連帯保証をします。
(2)それぞれのローンに団信加入
団信に加入できるのは、債務者です。
ペアローンでは夫婦がそれぞれ別の住宅ローンを組むから、夫婦がそれぞれが団信に加入します。
団信に加入した債務者が死亡した場合、団信によって債務は完済になります。
団信に加入した夫が死亡した場合、団信によって夫の債務は完済になります。
団信に加入した夫が死亡しても、妻の債務はそのままです。
団信に加入した妻が死亡した場合も、同様です。
団信に加入した妻が死亡しても、夫の債務はそのままです。
(3)債務が残れば連帯保証債務も残る
住宅ローンを滞納したまま死亡すると、団信でローンが消えないことがあります。
夫が死亡しても団信で債務が消えなければ、夫の債務は相続財産です。
夫の債務に対する妻の肩代わりの義務も、そのままです。
夫の債務が残ったうえに、妻の債務はそのままです。
妻が死亡した場合も、同様です。
(4)相続放棄で債務を逃れる
相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
死亡した夫の債務は、相続財産です。
相続放棄をしたら、夫の債務から逃れることができます。
妻が死亡した場合も、同様です。
(5)相続放棄をしても連帯保証債務はそのまま
夫の債務に対する妻の肩代わりの義務は、そのままです。
妻の肩代わりの義務は、妻の固有の義務だからです。
相続とは、無関係な連帯保証人の固有の義務です。
相続放棄をしても、肩代わりの義務から逃れられません。
(6)相続放棄をしても自分の債務はそのまま
死亡した夫の債務は、相続財産です。
相続放棄をしたら、夫の債務から逃れることができます。
自分の債務は、影響がありません。
相続放棄をしても相続放棄をしなくても、自分の債務はそのまま残ります。
4住宅ローンの相続を司法書士に依頼するメリット
大切な家族を失ったら、大きな悲しみに包まれます。
やらなければいけないと分かっていても、気力がわかない方も多いです。
相続財産の大部分は自宅不動産というケースはとても多いです。
資産としての住宅だけに注目しがちですが、住宅ローンが残っている場合もあります。
住宅ローンが残っている住宅となると、住宅と住宅ローンを一体化して考えがちです。
住宅と住宅ローンは一体化して考える面と一体化して考えることができない面があります。
住宅ローンは銀行との関係があるからです。
住宅ローンの対象になっている住宅を相続しないのに、住宅ローンの請求を受ける可能性があります。
このようなことはあまり知られていません。
何となく銀行や法務局が自動でやってくれているはずだと思うかもしれません。
銀行が自動でやってくれることはほとんどありません。
法務局は申請しないと何もしてくれません。
団体信用生命保険で住宅ローンが完済になった場合、抵当権は自動で消えます。
抵当権は自動で消えますが、抵当権の登記は自動で消えません。
住宅ローン完済後、長期間経過して、抵当権がついたままであることが発覚します。
長期間経過してから抵当権を抹消するのは、手間も時間も負担になることが多いです。
司法書士が、必要な手続や適切な対応についてサポートします。
相続登記を済ませていない方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
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失踪宣告の申立人は法律上の利害関係人のみ
1失踪宣告で死亡と見なされる
①残された家族のため失踪宣告
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
②普通失踪と特別失踪(危難失踪)
失踪宣告には、2種類があります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。
死亡と見なされるという強い効果があります。
失踪宣告が認められるためには、次の条件があります。
(1)行方不明の人が生死不明であること
(2)生死不明のまま一定期間継続していること
普通失踪は、7年で死亡と見なされます。
特別失踪(危難失踪)は、1年で死亡と見なされます。
③死亡と見なされる日に死亡
失踪宣告は、家庭裁判所の審判です。
失踪宣告の審判が確定した後に、市区町村役場に届出が必要です。
失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出を失踪届と言います。
失踪届が受理されることで、失踪宣告がされたことが戸籍に記載されます。
普通失踪は行方不明になってから、7年経過した日に死亡と見なされます。
特別失踪(危難失踪)は危難が去ったときに、死亡と見なされます。
死亡と見なされる日は、家庭裁判所が判断します。
失踪宣告の審判日は、死亡日と無関係です。
死亡と見なされる日に、死亡したと扱われます。
2失踪宣告の申立人は法律上の利害関係人のみ
①利害関係人ではなく法律上の利害関係人に限定
失踪宣告の申立人は、民法上、利害関係人と定められています。
利害関係人と定められているものの、法律上の利害関係人に限定されると考えられています。
単なる利害関係人は、申立人になることはできません。
法律上の利害関係人に限定される理由は、次のとおりです。
・失踪宣告は、死亡扱いと言う重大な効果があるため。
・失踪宣告の悪用や濫用を防止するため。
・本人の権利や利益を保護すべきだから。
法律上の具体的な利害関係がある人だけが申立人になることができます。
②配偶者は法律上の利害関係人
(1)配偶者は常に相続人
行方不明者が死亡すると、配偶者は相続人になります。
行方不明者に財産があれば、財産を相続することができます。
(2)死亡により婚姻関係が消滅
行方不明者が死亡すると、配偶者は再婚することができます。
行方不明者が死亡すると、婚姻関係が消滅するからです。
単に再婚したいだけなら、失踪宣告をする必要がないかもしれません。
配偶者が3年以上生死不明である場合、離婚訴訟によって離婚ができるからです。
③相続人は法律上の利害関係人
(1)行方不明者が被相続人になるときの相続人
行方不明者が死亡すると、相続が発生します。
行方不明者に財産があれば、財産を相続することができます。
(2)行方不明者が共同相続人になるときの他の相続人
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が相続します。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
一部の相続人が生死不明になると、相続財産の分け方について話し合いができなくなります。
④後順位相続人は法律上の利害関係人ではない
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
子どもが相続人になるから、親などの直系尊属や兄弟姉妹は相続人になりません。
行方不明者が死亡しても、財産を取得することはありません。
後順位相続人は事実上の利害関係があったとしても、法律上の利害関係が認められません。
⑤相続人以外の親族は法律上の利害関係人ではない
相続人以外の親族は、法律上の利害関係人に該当しません。
行方不明者が死亡しても、財産を取得することはありません。
相続人以外の親族は事実上の利害関係があったとしても、法律上の利害関係が認められません。
⑥受遺者は法律上の利害関係人
受遺者とは、遺贈を受ける人です。
遺贈とは、遺言書で相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。
行方不明者が死亡すると、遺言書に効力が発生します。
遺言書に遺贈すると書いてあれば、財産を引き継ぐことができます。
失踪宣告の申立をする場合、受遺者であると証明する必要があります。
公正証書遺言を預かっている場合は、公正証書遺言で証明することができます。
封筒に入った自筆証書遺言や法務局保管の自筆証書遺言では、証明することができません。
受遺者と証明できないと、申立人と認められないでしょう。
⑦生命保険の死亡保険金の受取人は法律上の利害関係人
行方不明者に生命保険がかけてあった場合、死亡保険金が支払われます。
行方不明者が死亡すると、受取人は死亡保険金を受け取ることができます。
失踪宣告の申立をする場合、死亡保険金の受取人であると証明する必要があります。
生命保険の保険証書などを準備する必要があります。
⑧行方不明者の保証人は法律上の利害関係人
保証人とは、借金を肩代わりする人です。
借金を抱えたまま、債務者が長期間生死不明になることがあります。
債務者が返済を滞らせたまま生死不明になると、債権者は保証人に請求します。
保証人は肩代わりの約束をしているから、債権者からの請求を拒めません。
保証人は肩代わりをした後、債務者に請求することができます。
債権者からの請求を拒めない点と債務者に求償できる点に、法律上の利害関係があると考えられます。
⑨行方不明者の債権者は法律上の利害関係人ではない
行方不明者が死亡すると、債務は相続人に相続されます。
相続人に相続されても、債権自体に変化はありません。
債権者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
失踪宣告は、債権回収の便宜のための制度ではありません。
行方不明の債務者に財産があるのなら、債権者は不在者財産管理人選任の申立てをすることができます。
不在者財産管理人とは、行方不明の人の財産を管理する人です。
債権者は、行方不明者の財産から債権を回収する手段があります。
債権者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
⑩推定相続人の債権者は法律上の利害関係人ではない
行方不明者が死亡すると、行方不明者の財産は相続人に相続されます。
行方不明者の財産を相続したら、相続財産から借金の返済を期待するかもしれません。
相続財産を相続するか相続放棄するか、相続人が自由に決めます。
推定相続人の債権者があれこれ言うことではありません。
債権者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
⑪行方不明者の債務者は法律上の利害関係人ではない
行方不明者が死亡しても、債務者には影響がありません。
債権者が行方不明で弁済ができない場合、受領不能を理由に供託をすることができます。
債務者に利害関係があるとしても、事実上の利害関係に過ぎません。
⑫不法行為加害者が法律上の利害関係人
不法行為加害者とは、故意または過失によって他人に損害を与えた人です。
例えば、交通事故の加害者は、典型的な不法行為加害者です。
交通事故で被害者が死亡した場合、近親者は固有の慰謝料を請求することができます。
近親者が行方不明者である場合、不法行為加害者は法律上の利害関係人と言えます。
近親者が交通事故の前に死亡したと見なされたら、近親者による固有の慰謝料を請求されないからです。
近親者による固有の慰謝料請求権の発生の有無が法律上の利害関係です。
⑬不在者財産管理人は法律上の利害関係人
不在者財産管理人は、行方不明者が帰ってくるまで財産管理を続けます。
行方不明者が死亡すると、不在者財産管理人の任務は終了します。
行方不明者の財産は、相続人が相続するからです。
不在者財産管理人は、行方不明者の金銭を法務局に供託することができます。
行方不明者の財産が金銭のみであれば、供託することで不在者財産管理人の任務終了になります。
わざわざ失踪宣告をする必要はないでしょう。
⑭不動産の共有者は法律上の利害関係人
不動産など共有物の管理の決定は、持分割合の過半数で決定します。
不動産など共有物の処分の決定は、共有者全員の同意が必要です。
共有者の一部に行方不明者がいると、管理や処分の決定が停滞します。
行方不明者が死亡すると、共有持分は相続人が相続します。
相続人が意思決定に参加するから、他の共有者の法的地位が安定します。
⑮事実婚・内縁の配偶者は法律上の利害関係人ではない
法律婚の配偶者は、法律上の利害関係人です。
事実婚・内縁の配偶者は、法律上の利害関係人ではありません。
婚姻関係や相続関係に、具体的な権利がないからです。
事実婚・内縁関係の人は、遺言書を作成していることがあります。
遺言書で遺贈を受ける人であれば、法律上の利害関係があります。
事実婚・内縁の配偶者で法律上の利害関係がなくとも、受遺者なら法律上の利害関係があります。
⑯単なる友人知人は法律上の利害関係人ではない
「心配だから」「困っているから」だけの第三者は、法律上の利害関係人ではありません。
感情的理由だけで法律上の利害関係がないと、失踪宣告の申立てをすることはできません。
⑰役所や検察官は申立てができない
不在者財産管理人選任の申立ては、検察官が申立人になることができます。
失踪宣告の申立ては、役所や検察官が申立人になることができません。
財産管理と死亡扱いは、法的影響力の重さが大きく違います。
国家や自治体が職権で進める制度設計ではありません。
行方不明者の帰りを待つ親族の気持ちを尊重する目的もあります。
3失踪宣告の申立人になれないときの現実的対処法
①利害関係人に申立てを依頼
自分が法律上の利害関係人でなくても、法律上の利害関係人に依頼することはできます。
法律上の利害関係人が失踪宣告の申立てをすれば、結果的に失踪宣告がされます。
②不在者財産管理人選任の申立てをする
不在者財産管理人選任の申立ては、申立てできる人が広く認められています。
不在者財産管理人選任の申立てをして、不在者財産管理人が失踪宣告の申立てをすることができる可能性があります。
不在者財産管理人選任の申立てでは、予納金を納める必要があります。
事件によっては、予納金が100万円程度かかることがあります。
③所在等不明共有者持分取得制度を利用
所在等不明共有者持分取得制度とは、行方不明の共有者の持分を買取ることができる制度です。
不動産の共有者が行方不明者である場合、失踪宣告や不在者財産管理人制度より使いやすいことがあります。
④家庭裁判所で法律相談はできない
家庭裁判所は、法律相談をする機関ではありません。
裁判所の管轄や必要書類の有無を相談することはできます。
4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。
自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。
失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。
通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。
被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。
知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。
税金の専門家なども対応できないでしょう。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
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愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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子どもがいなくても相続人は配偶者のみではない
1子どもがいないと相続人は配偶者だけで当然と感じる理由
理由①夫婦の財産は夫婦のものが夫婦の常識
夫婦は、相互に助け合って生活しているはずです。
夫婦で築いた財産は、夫婦のものと考えるのは当然でしょう。
夫婦の財産は夫婦のものが夫婦の常識です。
夫婦の一方が死亡したら、当然に生存配偶者だけが相続人になると感じるでしょう。
子どもがいないと、相続人は配偶者だけで当然と感じやすくなります。
理由②生活共同体感覚が判断基準
相続を同居や家計の継続と、感じています。
相続人には、同居や家計の一体性だけが重点的に評価されると感じています。
生活共同体感覚が強いのは、配偶者のみと考えるのは当然でしょう。
親などの直系尊属や兄弟姉妹に、同居や家計の一体性はないことがほとんどです。
被相続人と別世帯であれば、生活共同体感覚はありません。
生活共同体感覚を基準にすると、配偶者以外は相続人になりません。
子どもがいないと、相続人は配偶者だけで当然と感じやすくなります。
理由③配偶者の心理的距離が判断基準
子どもがいないと、夫婦は日常生活や家計運営を共同しています。
夫婦の心理的距離は、当然に近いはずです。
配偶者は日常生活や家計運営において、労力や感情的コストを投下しています。
相続で、労力や感情的コストの対価を受け取るべきと感じます。
心理的距離が近いから、財産をだれが受け取るのか決めていいと感じます。
心理的距離が近いから、自分の判断が合理的と自然に感じます。
自分の判断こそ合理的だから、労力や感情的コストの対価を配偶者のみ受けとると判断します。
親などの直系尊属や兄弟姉妹は、配偶者から見て心理的距離が近くありません。
配偶者からは、合理的判断ができない存在と感じます。
配偶者の心理的距離を判断基準にすると、配偶者以外は相続人になりません。
子どもがいないと、相続人は配偶者だけで当然と感じやすくなります。
2子どもがいなくても相続人は配偶者のみではない
①相続人は配偶者の「当然」で決まらない
相続が発生したら、一定の範囲の親族が相続人になります。
相続人になる人は、法律で決められています。
だれが相続人になるか、生活共同体感覚は無関係です。
だれが相続人になるか、心理的距離は無関係です。
法律の定めに基づいて、客観的に相続人は決まるからです。
相続人は配偶者だけで当然と感じても、法律の定めが優先されます。
②相続人になる人は法律で決まっている
相続人になる人は、次のとおりです。
(1)配偶者は、必ず相続人になる
(2)被相続人に子どもがいる場合、子ども
(3)被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
(4)被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になりません。
相続人になる人は、家族の感情や家族の常識で決めることはできません。
法律の定めに基づいて、客観的に相続人は決まるからです。
相続人は配偶者だけで当然と感じても、法律の定めが優先されます。

③子どもがいなくても相続人は配偶者のみにならない理由
理由(1)前婚の子どもが相続人になる
被相続人に、離婚歴があることがあります。
前婚配偶者との間に、子どもがいることがあるでしょう。
前婚配偶者との間の子どもは、被相続人の子どもです。
被相続人の子どもは、相続人になります。
養育費を払っていても払っていなくても、相続人になります。
被相続人が親権者であっても親権者でなくても、相続人になります。
被相続人が引き取っても前婚配偶者が引き取っても、相続人になります。
子どもは、被相続人の子どものままだからです。
被相続人が離婚しても、子どもは被相続人の子どものままです。
前婚の子どもが相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(2)認知された子どもが相続人になる
認知とは、婚姻関係にないカップルの間に生まれた子どもについて自分の子どもと認めることです。
認知された子どもは、被相続人が自分の子どもと認めた子どもです。
被相続人の子どもは、相続人になります。
認知された子どもの存在を配偶者などの家族に秘密にしていることがあります。
被相続人が秘密にしても、相続の場面では明るみに出ます。
配偶者が認知された子どもの存在を知らなくても、相続人になります。
認知された子どもが相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(3)普通養子による養子縁組をしても相続人になる
被相続人が離婚をするときに、前婚配偶者が子どもを引き取ることがあります。
前婚配偶者が再婚するとき、再婚相手と子どもが養子縁組をすることがあります。
普通養子による養子縁組をしても、実親との親子関係は継続します。
普通養子による養子縁組をしても、子どもは被相続人の子どものままです。
被相続人の子どもは、相続人になります。
普通養子による養子縁組をしても、被相続人の子どもは続人になります。
養子縁組をした子どもが相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(4)親などの直系尊属が高齢でも相続人
被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続人になります。
相続人に年齢制限は、ありません。
相続が発生した時点で、生きていれば相続人になります。
親などの直系尊属が高齢でも寝たきりでも重度の認知症でも、相続人になります。
高齢でも寝たきりでも重度の認知症でも、相続資格を奪うことはできません。
親などの直系尊属が相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(5)疎遠になっても兄弟姉妹が相続人になる
被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。
配偶者の生活実感からは、家族の認識が持てないかもしれません。
配偶者の家族認識とは無関係に、相続人になります。
相続人になる人は、法律で決められているからです。
長期間連絡を取っていなくても、兄弟姉妹は相続人になります。
連絡が取れないまま行方不明になっても、兄弟姉妹は相続人になります。
配偶者との心理的距離は、無関係です。
疎遠な相続人がいると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(6)半血兄弟が相続人になる
兄弟姉妹が相続人になると聞くと、父母が同じ兄弟姉妹だけ想像しがちです。
兄弟姉妹には、父母の一方だけ同じ兄弟姉妹が含まれます。
半血兄弟とは、異父兄弟と異母兄弟をまとめた言い方です。
異父兄弟と異母兄弟は、被相続人自身も知らないかもしれません。
異父兄弟と異母兄弟は、被相続人自身も家族と感じないかもしれません。
被相続人や配偶者の認識とは無関係に、半血兄弟は相続人になります。
相続人になる人は、法律で決められているからです。
半血兄弟が相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(7)兄弟姉妹が先に死亡したら甥姪が相続人になる
兄弟姉妹が相続人になるはずだったのに、被相続人より先に死亡することがあります。
被相続人より先に死亡した場合、甥姪が代襲相続します。
配偶者の生活感覚では、甥姪は家族でないかもしれません。
相続人は法律で決まるから、甥姪が相続人になります。
甥姪が相続人になると、相続人は配偶者のみになりません。
理由(8)遺留分がなくても相続人になる
遺留分とは、相続人に認められた最低限の権利です。
被相続人に近い関係の相続人に、認められています。
兄弟姉妹や甥姪には、遺留分は認められていません。
遺留分がなくても、相続人から排除することはできません。
遺留分がないことと相続人であることは、別の話だからです。
遺留分がなくても相続人がいると、相続人は配偶者のみになりません。
④相続人は配偶者のみは限定的
子どもがいない夫婦は、相続人は配偶者のみと誤解しがちです。
配偶者のみになる条件は、次のとおりです。
・子どもがいない
・親などの直系尊属がいない
・兄弟姉妹がいない
・甥姪がいない
配偶者の生活感覚では、相続人は配偶者のみが常識です。
相続は、法律に従って手続します。
相続人は配偶者のみは、限定的です。
3相続人は配偶者だけで当然が違和感になる
①夫婦の常識が家族の常識に拡張する
夫婦の財産は夫婦のものが夫婦の常識です。
夫婦の一方が死亡したら、当然に生存配偶者だけが相続人になると感じるかもしれません。
夫婦の一方が死亡したら、夫婦の常識は家族の常識に拡張しがちです。
相続では、生存配偶者以外の家族が関与するからです。
生存配偶者は、相続人は配偶者だけで当然は家族の常識と信じます。
②被相続人の財産は相続財産
夫婦の財産は夫婦のものは、夫婦のみの常識のはずです。
夫婦の一方が死亡したら、被相続人の財産は相続財産です。
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
相続人は配偶者のみは、限定的です。
相続財産は、配偶者のみの財産ではありません。
他の相続人全員と共有する財産です。
③他の相続人は家族の常識を共有していない
夫婦の財産は夫婦のものは、夫婦のみの常識のはずです。
生存配偶者は家族の常識と信じても、信じる家族は生存配偶者のみです。
他の家族は、生存配偶者が信じる家族の常識を共有していません。
④家族の常識がトラブルになる
家族の常識だから相続人は配偶者だけで当然と言っても、反発を招きます。
他の相続人にも、相続人としての権利があるからです。
他の相続人が家族の常識を共有してれば、配偶者が全財産を相続することに同意するでしょう。
配偶者が全財産を相続することに同意しないのは、家族の常識を押し付けているからです。
家族の常識を押し付けると、無自覚に他の相続人の権利を踏みにじることになります。
たとえ無自覚であっても、他の相続人の権利を奪う行為は深刻なトラブルになります。
配偶者にとって家族と感じない人が相続人になる場合、家族の常識が家族の常識でないことが少なくありません。
4配偶者に全財産を相続させる遺言書を作成
①遺言書を作成して遺産分割の方法を指定
子どもがいない夫婦であっても、残された配偶者のみが相続人になるのは珍しいケースです。
長年疎遠になっていても、相続手続では協力してもらう必要があります。
被相続人が遺言書を作成して、相続財産の分け方を指定することができます。
遺言書で遺産分割の方法を指定した場合、遺言書のとおりに分けることができます。
遺言書を作成して、遺産分割の方法を指定することができます。
②遺言執行者を指名して相続手続をおまかせ
遺言書を作成するだけでは、意味がありません。
遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。
遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。
遺言書の中で、遺言執行者を指名することができます。
遺言執行者がいる場合、手間と時間がかかる相続手続をおまかせできます。
遺言執行者に相続手続をおまかせできるから、残された配偶者は安心です。
遺言執行者が遺言書の内容を実現してくれるから、遺言者は安心です。
遺言執行者を指名して、相続続をおまかせすることができます。
5遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
遺言書は、遺言者の意思を示すものです。
自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。
実は、民法に遺言書を作ることができるのは15歳以上と定められています。
死期が迫ってから、書くものではありません。
遺言書はいつか書くものではなく、すぐに書くものです。
遺言書は遺言者の意思を示すことで、家族をトラブルから守るものです。
子どものいない夫婦の場合、遺言書の威力は大きいものです。
遺言書があることで、残された配偶者が守られます。
お互いを思いやり幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
法定相続情報一覧図と相続登記は同時申請できる
1法定相続情報一覧図と相続登記は同時申請できる
①法定相続情報一覧図とは家系図型の公的証明書
法定相続情報一覧図は、家系図型で作成するのが一般的です。
相続関係が一目で分かるから、とても便利です。
法定相続情報一覧図とは、家系図型の公的証明書です。
法定相続情報一覧図は公的証明書だから、たくさんの戸籍謄本等と同じ効力があります。
法定相続情報一覧図は公的証明書だから、厳格な書き方ルールに従う必要があります。
法定相続情報一覧図案は、申出人が作成します。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、法務局は法定相続情報一覧図案を作成代行をしません。
必要な戸籍謄本は、申出人が準備します。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、法務局は戸籍謄本収集を代行をしません。
②相続登記は不動産の名義変更
被相続人が不動産を保有していた場合、不動産の名義変更を行います。
相続登記とは、不動産の名義変更です。
相続登記は、相続手続の中でも難しい手続です。
多くの場合、不動産は重要な財産だからです。
③法定相続情報一覧図と相続登記は同じ法務局に提出できる
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記には、管轄があります。
相続登記の申請先は、不動産の所在地を管轄する法務局です。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、不動産の所在地を管轄する法務局に提出することができます。
法定相続情報一覧図と相続登記を同時に申請することができます。
④法定相続情報一覧図と相続登記は必要書類が共通している
相続登記では、たくさんの必要書類を準備します。
相続登記の必要書類は、法定相続情報一覧図の必要書類とほとんど共通しています。
相続登記で必要な書類を使って、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。
法定相続情報一覧図と相続登記をまとめて申請することができます。
⑤法定相続情報一覧図と相続登記は司法書士に依頼できる
相続登記は、法務局が慎重に審査する手続です。
法定相続情報一覧図は、公的書類にふさわしい厳格な書き方ルールが決められています。
相続登記と法定相続情報一覧図は、司法書士などの専門家にまとめて依頼することができます。
⑥法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請は高難易度
法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請で、相続手続を効率的にすることができす。
法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請は、簡単にする裏技ではありません。
同時申請をしても、法定相続情報一覧図作成の難易度が下がるわけではありません。
同時申請をしても、相続登記の難易度が下がるわけではありません。
難易度が高い手続が重なることで、不備になるリスクが非常に高くなります。
充分な知識がないと、どちらの手続でどのような不備があるのか判断できません。
どのような不備があるのか判断できないと、法務局の指摘に対応することはできないでしょう。
充分な知識があれば、同時申請は効率的です。
充分な知識がないまま同時申請をすると、効率化どころか余計な手間と時間がかかります。
法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請は、高難易度の手続が重なる非常に高難易度の手続です。
⑦法定相続情報一覧図と相続登記は最初にまとめて司法書士に依頼が合理的
法定相続情報一覧図と相続登記は、同時申請をすることができます。
法定相続情報一覧図と相続登記は、どちらも高難易度の手続です。
法定相続情報一覧図と相続登記は、どちらも司法書士に依頼することができます。
法定相続情報一覧図と相続登記は、最初にまとめて司法書士に依頼が合理的です。
最初に難しい手続をおまかせすると、他の手続がスムーズになるからです。
法定相続情報一覧図と相続登記の同時申請は、選択肢です。
法定相続情報一覧図と相続登記を同時申請する義務があるわけではありません。
費用以上にメリットがあると判断するなら、司法書士に依頼します。
2相続登記には相続手続の難所が凝縮している
①戸籍謄本の不足で相続手続が進まない
相続手続では、たくさんの戸籍謄本等を準備します。
相続手続先に対しては、相続人を客観的に証明する必要があるからです。
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本は、特に難所です。
1か所でも連続が途切れると、戸籍謄本の不足になるからです。
必要な戸籍謄本が不足すると、相続手続が進まなくなります。
②遺産分割協議書作成の不備で相続手続が進まない
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。
遺産分割協議書作成に不備があると、相続手続が進まなくなります。
相続手続先に対しては、相続人全員による合意内容を客観的に証明する必要があるからです。
③相続登記で使った書類に不備はない
相続登記を受付けると、法務局は受付けた書類を厳しく審査します。
相続登記が完了した戸籍謄本は、不足がありません。
戸籍謄本に不足があれば、相続登記ができないからです。
相続登記が完了した遺産分割協議書は、不備がありません。
遺産分割協議書に不備があれば、相続登記ができないからです。
相続登記が完了した戸籍謄本は、法務局の厳しい審査を通過した書類です。
④他の相続手続は知識がなくても難しくない
相続登記に比べると、銀行などの口座凍結解除は難しくない手続です。
他の相続手続は、知識がなくても難しくない手続です。
難しくない手続と言えるのは、次の条件を満たしているときだけです。
・戸籍謄本が不足なく準備できている
・遺産分割協議書が適切に作成できている
相続登記以外の手続なのに苦労する理由は、相続手続先の問題ではありません。
戸籍謄本が不足なく準備できていないから、銀行はあれこれ指摘します。
遺産分割協議書が適切に作成できていないから、証券会社は書類を差し戻します。
条件を満たしていれば、他の相続手続は知識がなくても難しくない手続です。
⑤法定相続情報一覧図再交付は難しくない
法定相続情報一覧図は、不足すれば後から再交付を受けることができます。
法定相続情報一覧図の再交付の申出は、知識がなくても難しくない手続です。
申出人が法務局に出向けば、即日交付をしてもらうことができます。
⑥最初に相続登記が効率的
相続手続の難所は、すべて相続登記に凝縮されています。
戸籍謄本の不足や遺産分割協議書作成の不備だからです。
他の相続手続が進まなくなる理由は、すべて相続登記の中身です。
相続登記が完了した書類は、司法書士が目を通し法務局が審査した書類です。
最初に相続登記を司法書士に依頼すると、相続登記が完了した書類を返してもらえます。
司法書士と法務局が確認した書類だから、他の相続手続がスムーズに進みます。
最初に相続登記を依頼すると、他の相続手続がスムーズに進む効果がプラスされます。
⑦相続登記の先延ばしは二度手間になる
相続した不動産の売却などを考えていないと、相続登記は先延ばししがちです。
法定相続情報一覧図だけ先行すると、相続登記は別途必要です。
あらためて相続登記を申請する手間がかかり、あらためて法務局の審査の時間がかかります。
最初に同時申請を選択すると、二度手間のストレスを減らすことができます。
⑧司法書士に相談依頼できる安心感
法定相続情報一覧図と相続登記は司法書士に依頼して、他の相続手続は自分でやることは一般的です。
他の相続手続は、知識がなくても難しくない手続だからです。
適切な書類を提出して手続しても、相続手続先から指摘があることは少なくありません。
相続手続先の担当者が思い違いをすることがあるからです。
法定相続情報一覧図や相続登記を司法書士に依頼した場合、他の相続手続についても相談することができます。
軽微な相談であれば、無料で相談できることが多いでしょう。
自分で手続することが難しいと感じたら、そのまま司法書士に依頼することができます。
最初に法定相続情報一覧図と相続登記は司法書士に依頼すると、他の相続手続を安心して進めることができます。
3相続登記義務化で焦っている人は同時申請のメリットがない
①相続登記義務化でペナルティーの対象
令和6年4月1日から、相続登記の義務が課されました。
相続登記の期限は、3年です。
相続登記の申請義務を果たしていない場合、ペナルティーが課されます。
ペナルティーの内容は、10万円以下の過料です。
ペナルティーを払っても、相続登記を代わりにやってくれることはありません。
②法定相続情報一覧図は戸籍謄本の代わりに過ぎない
法定相続情報一覧図は、家系図型の公的証明書です。
法定相続情報一覧図があると、相続関係を一目で理解することができます。
たくさんの戸籍謄本を読解する必要がなくなるから、とても便利です。
法定相続情報一覧図は、戸籍謄本の代わりに過ぎません。
法定相続情報一覧図を作成することで、遺産分割協議をまとめる効果はありません。
法定相続情報一覧図を作成することで、相続登記が簡単になる効果はありません。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、法務局は法定相続情報一覧図案を作成代行しないからです。
法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をしても、法務局は戸籍謄本収集を代行をしないからです。
③他の相続手続がないとメリットはない
相続登記の期限は、3年です。
ペナルティー回避のために焦っている人にとって、法定相続情報一覧図と相続登記を同時申請をするメリットはありません。
相続登記義務化で焦っている人は、多くの場合、相続登記を先延ばしした人だからです。
他の相続手続をしたのに、相続登記を先延ばしして焦っていると考えられます。
最初に法定相続情報一覧図と相続登記を同時申請するから、メリットを最大化することができます。
他の相続手続をスムーズに進めることができるからです。
他の相続手続がすべて終わった後で、法定相続情報一覧図と相続登記を同時申請してもメリットはありません。
他の相続手続がないのに、法定相続情報一覧図を作成するメリットはありません。
④すみやかに相続登記がおすすめ
相続登記義務化で焦っているなら、すみやかに相続登記をすることがおすすめです。
遺産分割協議中で相続登記ができないのなら、相続人申告登記をすることがおすすめです。
相続登記ができなくても、相続人申告登記をすればペナルティー回避ができるからです。
4法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記を司法書士に依頼するメリット
法定相続情報一覧図は、後に登記官が認証文を付して交付されるので、書き方が厳格に決まっています。
法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。
相続関係説明図は、登記官が点検をするものではなく、単なる事情説明の書類に過ぎませんから、比較的自由に書くことができます。
これらの違いを理解して、ポイントを押さえて書くことが重要です。
相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。
逆に、銀行口座をたくさん持っているなど、相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。
相続が発生した場合、家族はたくさんの相続手続でとても忙しくなります。
葬儀の費用などの支払のため、銀行口座の相続手続を先行させたいと考えるかもしれません。
自宅不動産などの相続登記を後回しにしがちです。
要領よく相続手続を進めるためには、不動産の相続登記を先行させるのがおすすめです。
相続登記は、相続手続の中でも難易度が高い手続です。
司法書士などの専門家は、相続登記に必要な戸籍謄本などの書類をすべて準備してくれるからです。
お仕事や家事で忙しい方は戸籍謄本などの収集だけでも、タイヘンです。
相続登記が終わった後、登記に使った書類は原本還付をしてもらえます。
難易度の高い相続登記で使った書類がすべてあれば、銀行などで書類の不足を指摘されることは大幅に減ります。
銀行の預貯金などの相続手続についてもサポートを受けることができます。
すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
失踪宣告の申立書に失踪を証する資料
1失踪宣告で死亡とみなされる
①失踪宣告は家族を救済する手段
相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。
条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。
失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。
失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。
行方不明が長期化した場合、家族が困ります。
家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。
行方不明者の配偶者は、再婚することができません。
失踪宣告は、家族を救済する手段です。
残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。
失踪宣告がされると、死亡が確認できなくても死亡と見なされます。
実際に、死亡したと証明する制度ではありません。
②失踪期間は普通失踪7年と特別失踪(危難失踪)1年
失踪宣告には、2種類があります。
普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。
一般的に失踪宣告といった場合、普通失踪を指しています。
生死不明の期間を失踪期間と言います。
普通失踪では、失踪期間が7年です。
特別失踪(危難失踪)とは「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」などを対象にする失踪宣告です。
特別失踪(危難失踪)では、失踪期間が1年です。
2失踪宣告の申立書に失踪を証する資料
①失踪宣告の申立書に添付する必要書類
失踪宣告の申立書に、次の書類を添付します。
(1)行方不明者の戸籍謄本
(2)行方不明者の戸籍の附票
(3)失踪を証する資料
(4)利害関係を証する資料
②失踪を証する資料で失踪の事実を説明する
失踪を証する資料は、法律上必要になる書類ではありません。
実務上、ほぼ必須の書類です。
失踪宣告がされると、行方不明者は死亡と見なされるという重大な法的効果があるからです。
家庭裁判所は失踪宣告の審判をする前提として、失踪の事実を厳格に確認します。
完璧な資料は、もともと存在しません。
できる範囲で、資料を準備すれば問題はありません。
失踪の事実を厳格に確認したうえで、独自調査をします。
家庭裁判所は、捜査機関ではありません。
調査の端緒は、申立人が提供する必要があります。
申立人が行方不明と主張するだけでは、調査の端緒になりません。
失踪を証する資料で、失踪の事実を客観的に説明する必要があります。
失踪を証する資料で示された端緒に基づいて、家庭裁判所が補充調査をします。
③失踪を証する資料の具体例
(1)職権消除された住民票や戸籍の附票
行方不明者は、住民票上の住所地に居住していません。
実際にその住所に住んでいないにも関わらず住民票が残ったままだと、行政記録の正確性を維持できません。
職権消除とは、住民基本台帳法に基づいて本人申請なしで住民票が削除されることです。
市区町村は、次の場合に住所について調査をします。
・市区町村からの郵便が届かない
・居住者から申出がある
市区町村の調査で居住が確認できないと判断された場合、住民票は職権で消除されます。
住民票が職権消除されたケースとは、行方不明が公的に確認されたケースと言えます。
職権消除された住民票や戸籍の附票は、失踪を証する資料として提出することができます。
(2)行方不明者届受理証明書
行方不明者届とは、行方不明者について家族などが警察に対して捜索を求める届出です。
行方不明者届が受理されると、警察は照会や発見活動を行います。
行方不明者届受理証明書は、届出があった事実の証明書に過ぎません。
失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。
行方不明者届には、いつごろから行方不明なのか、警察に届け出がされているか判明します。
警察署によっては、行方不明者届受理証明書を発行しないことがあります。
家庭裁判所による補充調査の出発点として、重視されます。
行方不明者届受理証明書は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。
(3)「あて所に尋ねあたりません」で返戻された郵便物
行方不明者に連絡を取ろうとして郵便を出しても、返戻されることがあります。
差し出した郵便物には、「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押してあるはずです。
宛先住所に配達を試みたが、転居先不明等により所在が確認できなかったという意味です。
次のケースで、発生します。
・住民票を移さず転居している
・転送期限が切れている
・表札がなく所在が確認できない
・更地になっている
「あて所に尋ねあたりません」で返戻された郵便物は、その住所で受け取れなかったに過ぎません。
失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。
改めて戸籍の附票を取得すると、新住所が判明するかもしれません。
行方不明のはずなのに郵便が返戻されない場合、転居届を出しているかもしれません。
追跡可能な郵便を利用すると、転居届の有無が判明します。
「あて所に尋ねあたりません」で返戻された郵便物は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。
(4)金融機関等の取引状況資料
日常生活を送るうえで、金融機関との取引は欠かせません。
本人名義の口座やクレジット契約に利用実績がない場合、生活実態がないことを裏付けます。
金融機関等の取引状況に利用実績がない場合、社会的生活の断絶を示すと言えます。
金融機関等の取引状況資料は、生活実態がない可能性を示すに過ぎません。
例えば、次の可能性を排除できません。
・現金主義で生活している
・別口座を利用している
・海外で生活している
失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。
金融機関等の取引状況資料は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。
(5)学校職場などの証明書
通常であれば継続して通学通勤しているはずなのに、一定の時期以降現れていないことの証明書です。
例えば学校などでは、次の書類です。
・最終登校日の証明書
・退学処分通知書
・長期欠席証明書
例えば職場などでは、次の書類です。
・無断欠勤が継続している証明書
・出勤簿やタイムカード
・無断欠勤継続による解雇通知書
・最終出勤日証明書
学校職場などの証明書は、社会生活の一部の痕跡が消えた証拠に過ぎません。
例えば、次の可能性を排除できません。
・転職
・自主退学
・単なる家出
失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。
学校職場などの証明書は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。
(6)親族や知人からの陳述書
親族や知人からの陳述書で、次の点を上申することができます。
・最終連絡日時
・最終目撃日時
・行方不明になった当時の状況
・行方不明になった以降の捜索状況
具体的内容と経過が整合的で複数人一致すると、一定の信用が生じます。
失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する補強証拠です。
親族や知人からの陳述書は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。
(7)複数組み合わせて失踪を証する資料
失踪を証する資料では、次の事項を確認できるように準備します。
・行方不明の開始時期
・生死不明の状態の継続
・捜索をしても行方不明であること
上記の事項をもれなく確認できる書類は、存在しません。
複数の資料を多角的に準備して、失踪を証する資料とします。
(8)完璧な資料を準備できなくてもいい
失踪を証する資料だけで、失踪宣告するか決定することはありません。
家庭裁判所は、補充調査をすることができるからです。
失踪を証する資料は、合理的な範囲で調査したことを示せば問題ありません。
例えば行方不明者届受理証明書を発行してもらえなければ、発行してもらえませんでしたと陳述書に記載することができます。
完璧な資料を準備できなくても、失踪宣告の申立てができないことはありません。
④失踪を証する資料で軽率な申立てを抑制する
(1)相当の手間と時間がかかる
失踪宣告の申立書には、失踪を証する資料を添付する必要があります。
失踪を証する資料を準備するためには、相当の手間と時間がかかります。
軽い気持ちで、失踪宣告をすることができなくなります。
(2)虚偽申立てを抑制
失踪を証する資料は、行方不明の客観的裏付けです。
虚偽申立てをしようとすれば、発覚する可能性が高くなります。
失踪を証する資料の準備で、軽率な申立てを抑制することができます。
⑤自動で失踪宣告はされない
失踪期間が経過したら、家庭裁判所に対して失踪宣告の申立てをすることができます。
失踪期間が経過するだけでは、何も起きません。
国家や家庭裁判所が自動で、失踪宣告することはありません。
失踪宣告は、家族が行方不明になって困っている人を救済する制度だからです。
失踪宣告の申立ては、家族が救済を求める手続です。
家族が救済を求めていないのに、自動で失踪宣告がされることはありません。
3不在者財産管理人制度では財産を自由に使えない
①失踪宣告に家族が反対する理由
理由(1)行方不明者の財産を自由に使えなくなる
行方不明者の財産は、家族が日常的に管理しているでしょう。
生活の現状を維持する限り、家族が困ることはありません。
財産を処分するときになって、行方不明者本人による手続が必要になります。
家族による手続ができないから、初めて困ることになります。
家族が困るまで、失踪宣告の申立てを渋ります。
理由(2)他の相続人から説明を求められる
失踪宣告を受けると、死亡扱いがされます。
失踪宣告を受けた人を被相続人として、相続が発生します。
相続手続の過程で、被相続人の財産状況を明らかにする必要があります。
過去の財産の使い道について、他の相続人から説明を求められる場面があるでしょう。
失踪宣告を放置しておけば、心理的にも実務的にもラクです。
理由(3)手続負担を先延ばししたい
失踪宣告の申立てには、失踪を証する資料が必要です。
失踪宣告の申立てをする手続負担があります。
失踪宣告がされると、相続が発生します。
相続手続をする手続負担があります。
手続負担を先延ばししたいから、失踪宣告の申立てを渋ります。
②不在者財産管理人は行方不明者の利益を守る人
失踪宣告を受けると、死亡した扱いがされます。
不在者財産管理人制度を利用したら、行方不明者は生きている扱いです。
失踪宣告に対する家族の抵抗があるから、不在者財産管理人制度を利用することを考えるかもしれません。
不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を管理する人です。
不在者財産管理人は、家族の希望をかなえる人ではありません。
不在者財産管理人は、行方不明者の利益を守る義務があるからです。
今まで家族が日常的に管理していたように、自由な管理はできなくなります。
たとえ不動産を売却できても、売却代金は行方不明者の財産です。
売却代金を家族が自由に使うことは、許されません。
不在者財産管理人制度を利用すると、行方不明者の財産を自由に使えなくなります。
③二度手間になる現実
不在者財産管理人は、一見して便利な制度です。
あくまで、一時しのぎの制度です。
不在者財産管理人を選任してもらっても、死亡扱いをすることができないからです。
最終的には、失踪宣告をすることになります。
結局のところ二度手間になる現実を知ったうえで、判断することが重要です。
4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット
相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。
行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。
困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。
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相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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名寄帳を活用して相続した不動産を調査する方法
1名寄帳を活用して相続した不動産を調査する方法
①名寄帳は所有者ごとの不動産一覧表
名寄帳は「なよせちょう」と読みます。
名寄帳とは、土地や家屋を所有者ごとにまとめた一覧表です。
不動産などの固定資産を保有していると、固定資産税の対象になります。
市町村は、固定資産税を賦課徴収するため、固定資産課税台帳を作成しています。
名寄帳は、固定資産課税台帳から所有者ごとに一覧表に取りまとめた書類です。
名寄帳を見ると、被相続人の不動産を一覧で確認できます。
②課税明細書に記載がない不動産を確認できる
毎年4~5月ごろに、固定資産税納税通知書が届きます。
固定資産税納税通知書に、課税明細書が付いてきます。
課税明細書を見ると、固定資産税が課される不動産が列挙されています。
課税明細書に列挙される不動産は、固定資産税の対象になる不動産のみです。
被相続人の不動産であっても、固定資産税が課されないことがあります。
例えば、私道や水路、山林などは、条件を満たすと固定資産税が課されません。
課税明細書を見ても、固定資産税が課されない不動産は確認できません。
名寄帳を確認すると、固定資産税が課されない不動産を確認できることがあります。
③共有不動産を確認できる
被相続人が第三者と不動産を共有していることがあります。
共有不動産の固定資産税納税通知書は、共有者の代表者に対して送られます。
被相続人が共有者の代表者でなかった場合、固定資産税納税通知書は届きません。
相続人が共有不動産について何も聞いていないと、気づけない可能性があります。
名寄帳を確認すると、共有不動産を確認できます。
④固定資産課税台帳と名寄帳のちがい
固定資産課税台帳とは、固定資産税を賦課徴収するための台帳です。
固定資産課税台帳は、不動産ごとに情報が取りまとめてあります。
固定資産税は、不動産などの固定資産に対して賦課するからです。
名寄帳とは、固定資産課税台帳から所有者ごとに一覧表に取りまとめた書類です。
名寄帳は、所有者ごとに情報が取りまとめてあります。
被相続人の不動産を一覧で確認できるから、名寄帳はとても便利です。
固定資産課税台帳と名寄帳の記載内容に、大きなちがいはありません。
⑤名寄帳を見るときのポイント
固定資産課税台帳には、たくさんの情報が記載されています。
相続財産を調査する場合、次の項目に注目するといいでしょう。
ポイント(1)不動産に関する情報
・不動産が土地であるか家屋であるか
・不動産の所在地
・土地であれば、地積、地目
・家屋であれば、家屋の種類、面積
・単独所有であるか共有であるか
ポイント(2)所有者に関する情報
・所有者の住所
・所有者の氏名
ポイント(3)固定資産税評価額
2名寄帳の取得方法
①名寄帳を取得できる人
名寄帳は、その人の財産に関する重要な書類です。
原則として、所有者本人だけが交付請求をすることができます。
所有者本人が死亡した場合、相続人の一人が交付請求をすることができます。
委任状を発行して、代理人に名寄帳を取得を依頼することができます。
②名寄帳を取得するときに必要な書類
相続人が交付請求をする場合、次の書類が必要です。
(1)所有者本人の除籍謄本
(2)交付請求をする人が相続人であることが分かる戸籍謄本
(3)交付請求をする人の本人確認書類
③市町村ごとに交付請求をする
名寄帳は、市町村ごとに発行されます。
不動産が所在する市町村ごとに、手続します。
請求先は、市町村役場の固定資産税の担当課です。
一部の政令指定都市では、各市税事務所で手続をします。
不動産の所在が分からない場合、思い当たる各市町村に請求して確認します。
④名寄帳は郵送請求をすることができる
名寄帳は、窓口まで出向いて交付請求をすることもできるし、郵送請求をすることもできます。
郵送請求する場合、日中連絡ができる電話番号を明記しておきましょう。
返信用の封筒と切手を同封しておくと、送り返してもらえます。
手続をするときに、単独所有の物件と共有の物件のいずれも交付してくださいとお願いするといいでしょう。
⑤名寄帳に発行手数料
名寄帳を発行してもらう場合、手数料がかかります。
手数料は、請求時期や市町村によって異なります。
多くの場合、1通300円前後でしょう。
名寄帳を郵送で交付請求する場合、手数料は郵便小為替で納入します。
郵便小為替は、郵便局の貯金窓口で購入します。
名寄帳は、単独所有の物件と共有の物件は別々に発行されます。
手数料が別々に計算されます。
⑥令和8年2月2日から所有不動産記録証明制度
所有不動産記録証明制度とは、法務局で名寄せができる仕組みです。
特定の所有者の不動産が一覧できます。
名寄帳は不動産が所在する市区町村が分からないと、請求できません。
所有不動産記録証明制度が始まると、見つけやすくなるでしょう。
所有不動産記録証明制度は、相続登記義務化に伴って導入される制度です。

3名寄帳を請求するときの注意点
注意①1月1日時点の所有状況のみ確認できる
名寄帳は、毎年1月1日時点の登記簿の所有者を基準に作成されます。
1月2日以降に登記完了した場合、名寄帳には反映しません。
1月2日以降に手放した不動産は、名寄帳に記載されています。
1月2日以降に手に入れた不動産は、名寄帳に記載されていません。
名寄帳は、参考に過ぎません。
登記簿謄本や売買契約書などを活用して、相続財産を確認するのがおすすめです。
注意点1つ目は、1月1日時点の所有状況のみ確認できることです。
注意②発行した市町村以外の不動産は記載されない
被相続人が複数の市町村で、不動産を持っていることがあります。
名寄帳は、その市町村に所在する不動産のみ記載されます。
発行した市町村以外に所在する不動産は、記載されません。
不動産が所在する市町村が分からないと、思い当たる各市町村に請求します。
注意点2つ目は、発行した市町村以外の不動産は記載されないことです。
注意③法人名義は別
被相続人が会社を経営していることがあります。
会社名義で不動産を所有している場合、被相続人の個人名義の名寄帳に記載されません。
被相続人個人と被相続人の経営する会社は、別扱いだからです。
会社名義の名寄帳が必要である場合、あらためて会社名義の名寄帳を取得する必要があります。
注意点3つ目は、法人名義の名寄帳は別であることです。
注意④証明書としての効力はない
名寄帳は、公的な証明書ではありません。
市区町村長の公印は、押してありません。
原則として、所有している不動産を一覧で確認できる書類に過ぎません。
名寄帳の内容を証明するときは、固定資産税評価証明書を取得する必要があります。
名寄帳は証明書ではないものの、不動産の固定資産税評価額が分かる書類です。
相続登記をする場合、多くの法務局では名寄帳を提出することができます。
注意4点つ目は、証明書としての効力はないことです。
注意⑤名寄帳を発行していない市町村がある
名寄帳は、その人の重要な財産に関する書類です。
機密性の高い個人情報であることを考慮して、名寄帳を発行していない市町村があります。
名寄帳を発行し得いない市町村である場合、課税明細書の再発行を受けることで代用します。
課税明細書には、固定資産税が課される物件のみ記載されます。
現在は固定資産税が課されていない物件であっても、所有状況を把握していることが多いでしょう。
課税明細書を請求するとき「課税されていない物件がある場合は、資産明細書も出してください」と記載すると判明することがあります。
注意点5つ目は、名寄帳を発行していない市町村があることです。
4名寄帳を取得してもクロスチェックが重要
①登記簿謄本を取得して共同担保目録をチェック
名寄帳を取得しても、不動産を見落とす可能性があります。
非課税物件などが網羅されていないことがあるからです。
名寄帳を取得した後、登記簿謄本で権利関係を確認するのは有効です。
金融機関などから借り入れをする場合、複数の不動産を担保に差し出すことがあります。
複数の不動産に共同担保を設定した場合、登記簿の共同担保目録に記録されます。
登記簿謄本の共同担保目録を確認すると、名寄帳にない不動産が見つかることがあります。
②売買契約書や権利証をチェック
被相続人が不動産を取得したときの売買契約書や権利証を確認するのは、おすすめです。
売買契約書を確認すると、売買の対象になった不動産が記載されているはずです。
購入した不動産の権利証があるはずです。
例えば、自宅を購入したときの売買契約書を確認すると、自宅の敷地が売買の対象であることが分かります。
よく見ると、自宅の敷地と一緒に私道の共有持分を購入しているかもしれません。
自宅の権利証の他に、私道の権利証が見つかるかもしれません。
私道は、固定資産税が非課税になることが多いでしょう。
非課税の不動産は、課税明細書に記載されないでしょう。
私道は、近隣の住民と共有することが多いでしょう。
固定資産税納税通知書は、共有者の代表者に届きます。
売買契約書や権利証を確認すると、名寄帳にない不動産が見つかることがあります。
③公図を取得して隣接地をチェック
公図とは、土地の所在や形状を表した図面です。
法務局で取得することができます。
公図を見ると、近接地の地番や形状が視覚的に分かります。
近接地の地番を確認して、登記簿謄本を取得します。
名寄帳に記載がなくても、被相続人の所有する土地かもしれません。
公図を取得して隣接地を確認すると、名寄帳にない不動産が見つかることがあります。
④典型的な見落とし例
ケース(1)固定資産税の非課税地
私道や山林などは、条件を満たすと固定資産税が課されません。
固定資産税の課税明細書に記載されないだけでなく、名寄帳にも記載がないケースがあります。
見落とし例1つ目は、固定資産税の非課税地です。
ケース(2)共有名義の土地
被相続人が不動産を共有している場合、共有者の代表でないと固定資産税納税通知書が届きません。
単独所有の不動産と共有の不動産は、名寄帳が別になっていることがあります。
見落とし例2つ目は、共有名義の土地です。
ケース(3)地番が違う土地
地番は、住所と異なることがあります。
日常生活で地番を使うことは、ほとんどないでしょう。
住所と異なる地番の土地は、見落とされがちです。
見落とし例3つ目は、地番が違う土地です。
ケース(4)相続登記未了の土地
相続財産調査をすると、相続登記未了の土地が見つかることがあります。
被相続人の先祖の名義のままになっている土地は、名寄帳が別になっていることが多いでしょう。
見落とし例4つ目は、相続登記未了の土地です。
⑤見落としがあるとトラブルにつながる
相続財産調査は、重要です。
財産の全容が明らかでないと、相続人間のトラブルにつながるからです。
相続した不動産の見落としがあると、相続登記をしないままになるでしょう。
相続登記義務化で、3年以内に相続登記をしないと10万円以下のペナルティーが課されます。
相続税申告の申告漏れにもつながります。
相続財産調査は、確実に行うことが重要です。
5財産調査を司法書士に依頼するメリット
相続が発生したら、遺族は大きな悲しみに包まれます。
もれなく迅速に相続財産を調査するのは、身体的にも精神的にも大きな負担になります。
負担の大きい財産調査は、司法書士などの専門家に依頼することができます。
被相続人の財産について、相続人もあまり詳しく知らないという例は意外と多いものです。
悲しみの中で被相続人の築いてきた財産をたどるのは切なく、苦しい作業になります。
財産調査でお疲れが出る前に、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

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共有名義人の片方死亡で相続登記が必要
1死亡した共有者の共有持分は相続財産
①共有持分は死亡した共有者の相続人が相続する
被相続人が不動産などを共有していることがあります。
共有名義人の片方が死亡すると、死亡した共有者の共有持分は相続財産です。
死亡した共有者の共有持分は、死亡した共有者の相続人に相続されます。
②共有名義人の片方が死亡したときの登場人物
共有物をめぐる登場人物は、次のとおりです。
・死亡した共有者
・死亡した共有者の相続人
・他の共有者
配偶者は、常に相続人になります。
例えば被相続人が夫婦で不動産を共有している場合、他の共有者は配偶者です。
配偶者は、他の共有者であると同時に相続人です。
例えば被相続人が第三者と不動産を共有している場合、他の共有者は相続人ではありません。
③他の共有者の持分に影響はない
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が相続します。
共有名義人の片方が死亡したら、死亡した共有者の相続人が相続手続をします。
他の共有者に、影響はありません。
他の共有者の持分は、何も影響がありません。
共有名義人の片方が死亡したことで、持分が増えることも減ることもありません。
相続人がだれであっても何人であっても、持分が増えることも減ることもありません。
④共有名義であっても特別扱いはない
共有名義になっていても、特別な取り扱いはありません。
共有名義であっても、通常どおり相続登記が必要です。
2共有名義人の片方死亡で相続登記が必要
①相続登記義務化は相続人の義務
令和6年4月1日から相続登記は、3年以内に登記申請をする義務が課されました。
相続登記の期限3年以内に登記申請をしないと、10万円以下のペナルティーの対象になります。
ペナルティーを受けるのは、死亡した共有者の相続人です。
相続登記の義務は、相続人の義務だからです。
たとえ相続人が相続登記をしなくても、他の共有者がペナルティーを受けることはありません。
他の共有者は、相続登記をする責任はないからです。
共有持分の相続登記も、相続登記義務化の対象です。
ペナルティーを払っても、相続登記を代わりにやってくれることはありません。
②他の共有者は相続登記に関与しない
被相続人が不動産を共有していた場合、共有持分は相続財産です。
不動産の共有持分に対して、相続人が相続登記をします。
他の共有者は、相続登記に関与しません。
他の共有者は、相続に関与する権利も義務もないからです。
相続人である他の共有者は、相続人として相続手続に関与します。
他の共有者として、相続手続に関与することはありません。
③共有持分を取得する人は遺産分割協議で決める
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
被相続人の共有持分は、相続財産のひとつです。
被相続人の共有持分をだれが取得するのか、遺産分割協議で決定します。
他の共有者は、遺産分割協議に異議を述べることはできません。
遺産分割協議で決定するに際して、他の共有者の同意や承諾は不要です。
相続人全員の合意ができるのであれば、共有者である相続人が相続できるといいでしょう。
相続人全員の合意が難しい場合、安易に共有持分を細分化することはおすすめできません。
不動産の共有は、デメリットが大きいからです。
④他の共有者が自動的に相続できるわけではない
被相続人が不動産を共有している場合、被相続人の共有持分は相続人に相続されます。
被相続人が相続人のひとりと不動産を共有していた場合、何となく共有者が相続すると思うかもしれません。
共有持分を取得する人は、遺産分割協議で決定します。
相続人全員の合意があれば、他の共有者である相続人が取得することができます。
共有者のひとりが相続人であっても、自動的に被相続人の共有持分を相続できるといったことはありません。
他の共有者であっても、優先権はないからです。
自動的に相続できると誤解すると、相続人間で話し合いが付かなくなるおそれがあります。
他の共有者が相続人だから、自動的に相続できるといったルールはありません。
⑤相続登記をするのは相続人
(1)不動産を相続する人の単独申請
遺産分割協議が成立したら、相続登記をします。
共有持分を取得する相続人からの単独申請です。
他の共有者は、相続登記に関与することはありません。
(2)必要書類
必要書類は、次のとおりです。
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・被相続人の住民票の除票または戸籍の附票
・相続人全員の現在戸籍
・不動産を相続する人の住民票
・遺産分割協議書
・相続人全員の印鑑証明書
・固定資産税の評価証明書
共有持分の相続登記をする場合、必要な書類は所有権すべての相続登記をする場合とまったく一緒です。
(3)登録免許税は共有持分で計算
相続登記をするときに、登録免許税を納めます。
相続登記の登録免許税は、対象になる不動産の固定資産評価額の1000分の4が課されます。
共有持分の相続登記をする場合、固定資産税評価額の持分割合の1000分の4が課されます。
例えば、共有持分が10分の1の場合、固定資産税評価額の10分の1の1000分の4が課されます。
固定資産税評価額が1億円の不動産の場合、移転した持分の価額は1000万円です。
登録免許税は、4万円を納めることになります。
他の共有者の持分に、登録免許税は課されません。
(4)評価額100万円以下は非課税
共有持分の評価額が100万円以下になる場合、登録免許税が非課税になります。
固定資産税評価額が500万円の不動産の場合で、かつ、共有持分が10分の1の場合、移転した持分の価額は50万円です。
共有持分の評価額が100万円以下になる場合だから、登録免許税が非課税になります。
⑥他の共有者が協力できること
(1)共有者であることを連絡する
固定資産税とは、不動産などの固定資産を保有しているときに課される税金です。
不動産を共有している場合、固定資産税に関する通知書は代表者に届きます。
死亡した共有者が代表者でない場合、不動産を共有していたことを知らない可能性があります。
不動産を共有していたことを知らないと、登記簿謄本を取得することができません。
遺産分割協議の議題にも、できないでしょう。
共有者であることを連絡することは、義務ではありません。
共有者であることを連絡することは、相続人にとって有益な情報提供になります。
(2)連絡先の共有
不動産を共有している場合、共有者全員が協力して不動産を管理していたはずです。
死亡した共有者を通して、共有者の家族の連絡先を共有していることがあります。
遺産分割協議成立には、相続人全員の合意が不可欠です。
疎遠な相続人に連絡ができないと、話し合いが進まなくなる可能性があります。
家族の連絡先を共有することは、義務ではありません。
家族の連絡先を共有することは、相続人にとって有益な情報提供になります。
(3)共有持分の買取りの提案
共有名義人の片方が死亡したら、死亡した共有者の相続人が相続します。
死亡した共有者の相続人に、会ったことがないかもしれません。
不動産を共有していれば、見知らぬ相続人が現れるのは止むを得ません。
共有に内在する当然のリスクと言えます。
相続人が希望すれば、死亡した共有者の共有持分を買取ることができます。
相続人にとっても見知らぬ人と共有するのは、不安なことが多いでしょう。
死亡した共有者の共有持分を買取ってもらえれば、金銭で分けることができます。
遺産分割協議を進めやすくなる効果があります。
共有持分の買取りは、相続人にとって有益な提案になる可能性があります。
共有持分の買取る前に、相続登記が必要です。
共有持分の買取りの前提として、登記名義を相続人にする必要があるからです。
(4)相続人と協力して不動産全体を売却
見知らぬ人と不動産を共有するのは、不安になります。
相続人と協力できれば、不動産全体を売却することができます。
共有持分の買取る場合も不動産全体を売却する場合も、相続人の協力は不可欠です。
相続人の協力がなければ、共有持分の買取りも不動産全体の売却もできません。
不動産全体を売却は、相続人と協力できれば有益な提案になる可能性があります。
不動産全体を売却する前に、相続登記が必要です。
不動産全体の売却の前提として、登記名義を相続人にする必要があるからです。
(5)固定資産課税明細書を見せてあげる
不動産を共有している場合、固定資産税に関する通知書は代表者に届きます。
固定資産税の納付書や課税明細書も、代表者に届きます。
相続人が相続登記をする場合、課税明細書が必要になります。
相続登記をするときの納める登録免許税は、固定資産税評価額を基礎に計算するからです。
固定資産課税明細書を見せてあげることは、義務ではありません。
固定資産課税明細書を見せてあげると、相続登記を進めやすくなります。
3相続登記を進めるためのポイント
手順①相続人調査
戸籍謄本を取得して、すべての相続人を確認します。
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を取得します。
手順②不動産調査
相続登記の対象になる不動産を特定します。
名寄帳や固定資産税課税明細書を確認するといいでしょう。
不動産を特定したら登記簿謄本を取得すると、現在の状況が確認できます。
手順③遺産分割協議書の作成
相続財産の分け方について、相続人全員で合意します。
遺産分割協議書とは、相続財産の分け方について合意内容の証明書です。
合意内容に問題がなければ、相続人全員に記名し実印で押印をしてもらいます。
手順④登記申請書の作成
登記申請書のひな型は、法務局のホームページに出ています。
専門知識が必要になるため、司法書士などの専門家に依頼する人も多いです。
手順⑤法務局へ提出
登記申請書と必要書類を取りまとめて、法務局へ提出します。
窓口申請、郵送申請、オンライン申請ができます。
数回の登記申請だけであれば、紙申請の方が手間や時間がかからないでしょう。
オンライン申請をするためには、専用ソフトや電子署名が必要になるからです。
専用ソフトや電子証明書が準備できる手間と時間をかけられるなら、オンライン申請は便利です。
手順⑥登記完了
提出書類が法務局で審査されます。
問題がなければ、新しい所有者として登記簿に記録されます。
申請書を提出してから登記完了まで、およそ2週間程度かかります。
登記完了予定日は、法務局のホームページで確認することができます。
4相続登記を司法書士に依頼するメリット
相続が発生すると、相続人はたくさんの相続手続に追われて悲しむ暇もありません。
ほとんどの方は、相続を何度も経験するものではないでしょう。
相続手続に不慣れで聞き慣れない法律用語で、へとへとになります。
相続登記は、相続手続の中でも難しい手間のかかる手続です。
不動産は、重要な財産であることが多いものです。
一般の方から見ると、些細なことと思えるようなことでやり直しになります。
簡単そうに見えても、思わぬ落とし穴があります。
法務局の登記手続案内に行っても、何が良くないのか分からなかったというケースも多いものです。
司法書士は、このような方をサポートしております。
相続登記を自分でやってみたけど、挫折した方の相談も受け付けております。
相続登記をスムーズに完了させたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
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愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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一人が全財産を相続するときの遺産分割協議書
1遺産分割協議が成立する前提条件
①相続人調査は不可欠
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人全員の共有財産です。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
遺産分割協議は、相続人全員の合意で成立します。
遺産分割協議の前提として、相続人調査は欠かせません。
一部の相続人を含めずに、遺産分割協議を成立させることはできないからです。
②認知症の相続人は成年後見人が遺産分割協議
(1) 認知症の人は自分で判断できない
高齢の人が相続人である場合、認知症である可能性があります。
認知症になると、物事のメリットデメリットを適切に判断することができません。
遺産分割協議のつもりで書面に押印しても、無効です。
(2)家族が勝手に遺産分割協議はできない
認知症で判断することができないなら、子どもなどが代わりに判断すればいいと考えるかもしれません。
例えば、赤ちゃんが契約などをする必要がある場合、親権者が代わりに判断します。
親権者は、赤ちゃんの代わりにあらゆることを判断することができます。
親権者が代わりに判断できるのは、赤ちゃんが未成年者だからです。
認知症の人は未成年者ではないから、家族が勝手に判断することはできません。
家族が勝手に遺産分割協議書に押印をしても、無効です。
(3)成年後見人が遺産分割協議をする
成年後見人とは、認知症の人をサポートする人です。
認知症の相続人の代わりに、成年後見人が判断します。
家庭裁判所に申立てをして、成年後見人を選任してもらう必要があります。
家庭裁判所が選任した成年後見人が遺産分割協議に参加します。
遺産分割協議書には、成年後見人が押印します。
③未成年の相続人は自分で遺産分割協議ができない
(1)未成年者は自分で判断できない
被相続人が若くして死亡した場合、相続人が未成年であることがあります。
相続人になるはずだった人が先に死亡した場合、代襲相続が発生します。
代襲相続人が未成年であることは、よくあるでしょう。
未成年者は、物事のメリットデメリットを適切に判断することができません。
未成年者が契約などをする必要がある場合、通常は親権者が代わりに判断します。
(2)利益相反になると親権者は代理できない
未成年者と未成年者の親権者が同時に相続人になることがあります。
未成年者と親権者が同時に相続人である場合、親権者は未成年者の代わりに遺産分割協議をすることはできません。
未成年者と親権者は、利益相反になるからです。
利益相反とは、一方がトクすると他方がソンする関係です。
利益相反であるか、客観的に判断されます。
未成年者の利益を犠牲にして、親権者が利益を得ようとは考えないでしょう。
親権者の主観的な意見は、考慮されません。
親権者が未成年者を代理できないから、サポートする人が必要です。
(3)特別代理人が遺産分割協議をする
未成年者の人の代わりに、特別代理人が判断します。
家庭裁判所に申立てをして、特別代理人を選任してもらう必要があります。
家庭裁判所が選任した特別代理人が遺産分割協議に参加します。
④子ども全員が相続放棄で次順位相続人
相続が発生したら、相続を単純承認するか相続放棄するか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。
家庭裁判所で相続放棄が認められた場合、はじめから相続人でなくなります。
配偶者にすべて相続させるつもりで、子ども全員が相続放棄を考えるかもしれません。
子どもが相続放棄をした場合、子どもは相続人ではなくなります。
子ども全員が相続放棄をした場合、子どもがいない場合になります。
子どもがいない場合、次順位の人が相続人になります。
親などの直系尊属や兄弟姉妹の合意がないと、配偶者がすべて相続することはできません。
2一人が全財産を相続するときの遺産分割協議書の書き方
①被相続人の書き方
(1)記載例
共同相続人である私たちは、以下の相続について、下記のとおり遺産分割の協議をした。
被相続人の最後の本籍 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
被相続人の最後の住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
被相続人のの氏名 〇〇 〇〇
被相続人の生年月日 昭和 〇〇年〇〇月〇〇日
被相続人の死亡日 令和 〇〇年〇〇月〇〇日
(2)注意点
被相続人の最後の本籍、被相続人の最後の住所、被相続人のの氏名、被相続人の生年月日、被相続人の死亡日を記載します。
相続が発生した後、相続手続のために戸籍謄本や住民票を集めているでしょう。
戸籍謄本や住民票の記載どおりに、一字一句間違いなく記載しましょう。
②不動産の書き方
(1)記載例
相続財産中、次の不動産については、相続人〇〇〇〇が相続する。
所在 〇〇市〇〇町〇丁目
地番 〇番〇
地目 宅地
地積 200㎡
相続財産中、次の不動産については、相続人〇〇〇〇が相続する。
所在 〇〇市〇〇町〇丁目
家屋番号 〇番〇
種類 居宅
構造 木造瓦葺2階建
床面積 1階 50.00㎡ 2階 50.00㎡
(2)注意点
遺産分割協議書に不動産を書く場合、相続登記ができるように記載することが重要です。
「自宅」などの記載は、客観的に特定できるとは言えません。
あいまいな記載であった場合、相続登記ができなくなります。
不動産を特定できるように、登記簿謄本を見て書き写します。
財産すべてを1通の遺産分割協議書で作成することが一般的ですが、財産ごとに分けて作っても差し支えありません。
相続登記用に、不動産のみの遺産分割協議書を作成することができます。
③預貯金の書き方
(1)記載例
相続財産中、次の被相続人名義の財産については、相続人〇〇〇〇が相続する。
金融機関名 〇〇銀行 〇〇支店
預金種別 普通預金
口座番号 〇〇〇〇〇〇〇
金融機関名 〇〇銀行 〇〇支店
預金種別 定期預金
口座番号 〇〇〇〇〇〇〇
(2)注意点
遺産分割協議書に預貯金を書く場合、口座凍結解除ができるように記載することが重要です。
あいまいな記載であった場合、口座凍結解除ができなくなります。
金融機関によっては「すべての財産」「すべての預貯金」などの記載で口座凍結解除ができません。
「すべて」では、どの金融機関のどの口座か具体的に特定できないからです。
相続トラブルに巻き込まれることをおそれて、遺産分割協議書を作り直すように言われるでしょう。
主要な財産を列挙した遺産分割協議書を作成するまで、相続手続を保留します。
④遺産分割協議書に記載のない財産が見つかったときの書き方
(1)記載例
本協議書に記載のない財産は、相続人〇〇〇〇が相続する。
(2)注意点
遺産分割協議の成立には、相続人全員の合意が必要です。
どんなに詳細に調査をしても、後日に財産が判明することがあります。
あらたに判明した財産について、相続人全員が改めて話し合いをするのはわずらわしいでしょう。
後日判明した財産について、あらかじめ相続人全員で合意しておくことができます。
3遺産分割協議をするときの注意点
①財産を一切受け取らない遺産分割協議ができる
相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。
相続財産は、相続人全員の合意で分け方を決めることができます。
法定相続分とは、相続財産の分け方の目安です。
相続人全員の合意がまとまれば、どのような分け方でも差し支えありません。
相続人全員の合意がまとまれば、一人が全財産を相続する遺産分割協議をすることができます。
相続人全員の合意がまとまれば、一部の相続人が一切財産を引き継がない遺産分割協議をすることができます。
②相続人全員で遺産分割協議成立
遺産分割協議成立には、相続人全員による合意が必要です。
遺産分割協議書は、相続人全員による合意内容の証明書です。
合意がまとまったら、合意内容を書面に取りまとめます。
合意内容に間違いがないか、相続人全員に確認してもらいます。
問題がなければ、相続人全員が記名し実印で押印します。
実印であることを確認するため、印鑑証明書を添付します。
相続登記をする場合、印鑑証明書に有効期限はありません。
③遺産分割協議をしても借金は相続人全員に請求される
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決める必要があります。
相続人全員で合意ができれば、どのように分けても差し支えありません。
相続人全員の合意で、配偶者がすべて相続する遺産分割協議を成立させることができます。
相続財産にマイナスの財産がある場合、債権者は相続人全員に対して法定相続分で借金の返済を請求することができます。
配偶者がすべて相続する遺産分割協議を成立させても、相続人間の内部的合意に過ぎないからです。
遺産分割協議書を見せても、借金を払わないと文句を言うことはできません。
相続人間の内部的合意は、債権者には関係がない話だからです。
借金の請求がされると、相続人間でトラブルになるおそれがあります。
④相続人が一人だけなら遺産分割協議は不要
相続人が一人だけの場合、相続財産の分ける必要はありません。
一人だけの相続人が当然に全財産を相続します。
他に相続人がいないから、相続人全員の合意も意味がありません。
相続人が一人だけの場合、遺産分割協議は不要です。
遺産分割協議書は、相続財産の分け方についての相続人全員の合意を取りまとめた証明書です。
遺産分割協議が不要だから、遺産分割協議書も不要です。
4遺言書を作成して一人に全財産を相続させる
①遺言書で遺産分割の方法を指定できる
長年疎遠になっていても、相続手続では相続人全員協力してもらう必要があります。
被相続人が遺言書を作成して、相続財産の分け方を指定することができます。
遺言書で遺産分割の方法を指定した場合、遺言書のとおりに分けることができます。
②遺言書を作成するだけで遺留分は奪えない
遺留分とは、相続人に認められた最低限の権利です。
被相続人に近い関係の相続人に認められます。
配分された財産が遺留分に満たない場合、遺留分侵害額請求をすることができます。
適切な遺遺留分侵害額請求があったら、拒否できません。
遺遺留分侵害額請求を受けた人は、遺留分を払う義務があります。
遺言書を作成する場合、相続人の遺留分に配慮するのがおすすめです。
③遺言執行者を指名して相続手続をおまかせ
遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。
遺言書の中で、遺言執行者を指名することができます。
遺言執行者がいる場合、手間と時間がかかる相続手続をおまかせできます。
認知症の相続人がいても未成年の相続人がいても、遺言執行をすることができます。
5相続登記を司法書士に依頼するメリット
相続登記は、たくさんある相続手続の中でも難しい手続です。
相続手続は多くの場合、何度も経験するものではありません。
だれにとっても不慣れで聞き慣れない法律用語で疲れ果ててしまいます。
不動産は重要な財産なので、一般の人が些細なことと思えるようなことでやり直しになります。
インターネットなどで多くの情報を手にすることができるようになりました。
相続登記を自分でやった、カンタンにできたという記事を見かけることもあります。
司法書士などの専門家から見てカンタンな登記申請であっても、一般の人が手続しようとすると思わぬ落とし穴があることがあります
相続が発生してから長期間経過した後の登記申請は、想像以上に難解です。
自分で登記申請をしてみても、法務局から不足や不備を指摘されるでしょう。
ときには、何が問題なのか分からなかったというケースもあります。
自分でやってみて挫折した場合も司法書士はサポートします。
相続登記をスムーズに終わらせたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
戸籍謄本の郵送請求で定額小為替の買い方
1戸籍謄本の郵送請求で定額小為替が必要になる
①戸籍謄本は郵送で請求することができる
戸籍謄本は市区町村役場の窓口に出向いて請求する他に、郵送で請求することができます。
戸籍謄本の郵送請求では、次の書類を準備します。
・戸籍に関する証明書交付請求書
・本人確認書類
・定額小為替
・返信用封筒
市区町村役場によっては、郵送受付センターなどを設置していることがあります。
窓口がある市区町村役場に送付すると、余計な時間がかかってしまいます。

②戸籍謄本は本籍地の市区町村役場へ請求
戸籍は、本籍地の市区町村役場が管理しています。
戸籍謄本は、本籍地の市区町村役場に請求します。
相続手続をする場合、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を用意します。
出生から死亡まで同じ本籍地であれば、1か所の市区町村役場ですべての戸籍謄本を取得することができます。
出生から死亡まで同じ本籍地であることは、多くはありません。
多くの場合、複数の市区町村役場に請求することになります。
③本籍地が分からないときの調べ方
(1)本籍地入り住民票を請求
住民票を請求するとき、本籍地を記載してもらうことができます。
普段目にする住民票は、本籍地が記載されていないかもしれません。
住民票を請求する場合、何も言わないと本籍地は記載省略になります。
(2)マイナンバーカードで本籍地入り住民票を取得
市区町村によっては、マイナンバーカードを利用して住民票を取得することができます。
マイナンバーカードを使って、コンビニエンスストアなどで住民票を取得することができます。
コンビニエンスストアのマルチコピー機で住民票を取得する場合、記載事項を選択することができます。
本籍地欄にチェックを入れないと、本籍地の記載がない住民票が発行されます。
(3) 運転免許証をスマートフォンアプリで読み取り
運転免許証のICチップは、スマートフォンアプリで読み取りをすることができます。
iPhoneでもアンドロイドでも、読み取りアプリがあります。
運転免許証の取得や更新などのときに決めた暗証番号を入力する必要があります。
(4)広域交付で戸籍謄本を請求
広域交付とは、本籍地以外の市区町村役場で戸籍謄本を取得できる制度です。
広域交付の対象になる戸籍謄本は、次のとおりです。
・本人
・配偶者
・直系血族
自分の戸籍謄本は、広域交付の対象です。
戸籍謄本を読み取って、被相続人の戸籍までたどります。
④返信用封筒はレターパックが手軽
戸籍謄本を郵送請求する場合、返信用の封筒と切手を準備するのが原則です。
請求するときには取得できる戸籍謄本が分からないから、準備すべき切手の額面に困ります。
レターパックとは、書類などを簡単に発送できる郵便サービスです。
レターパックでは、A4サイズで4キロまで全国一律料金で信書を送ることができます。
料金不足の心配がなくなるから、安心です。
レターパックの問い合わせ番号を控えておくと、配達状況を追跡することができます。


⑤発行手数料は定額小為替で納入する
市区町村役場の窓口に出向いて戸籍謄本を請求した場合、発行手数料は窓口で現金などで支払います。
戸籍謄本を郵送で請求する場合、定額小為替で納入することが一般的です。
定額小為替は、「ていがくこがわせ」と読みます。
現金で納入することができる市区町村役場であれば、現金封筒で現金を一緒に送ることができます。
現金は、普通郵便で送ることができません。
現金封筒を送る場合、書留料金が追加でかかります。
定額小為替は、普通郵便で送ることができます。
⑥定額小為替の受取人欄は記載しない
定額小為替を見ると、指定受取人おなまえ欄があります。
本来、受取人欄に受取人の名前を記入して送るものです。
戸籍謄本の請求のために定額小為替を送る場合、受取人欄を記入しないことが一般的です。
市区町村役場によっては、空欄のまま送るように指定されている場合があります。
あえて記載すると書き間違いをしてしまうおそれがあります。
購入した定額小為替をそのまま郵送すれば、問題はありません。
何も書かなければ書き間違いは、あり得ません。
⑦定額小為替は多めに郵送する
相続手続をする場合、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄が必要になります。
戸籍謄本を請求する場合、戸籍が何通になるのか分からないのが通常です。
あらかじめ市区町村役場に問い合わせても、答えてはくれません。
不足しないように、多めに入れておくと安心です。
定額小為替が不足した場合、市区町村役場から連絡があります。
すぐに追加発送します。
不足分が到着するまで、戸籍謄本を発行してくれません。
⑧お釣りは原則定額小為替で返ってくる
定額小為替は、戸籍謄本の発行手数料に不足しないように多めに郵送します。
お釣りは、原則として、定額小為替で返してもらえます。
市区町村役場によっては、定額小為替でなく郵便切手で返してくることがあります。
お釣りを郵便切手で返してくる市区町村役場であっても、発行手数料を郵便切手で納入することはできません。
⑨定額小為替は郵便局で換金できる
受け取った定額小為替は、郵便局の貯金窓口に持っていくと換金することができます。
換金するときに必要なものは、本人確認書類と認印です。
定額小為替は、発行日から5年経過すると換金できなくなります。
忘れないうちに、換金しておきましょう。
2定額小為替の買い方
①定額小為替は郵便局の貯金窓口で購入コンビニで買えない
定額小為替は、郵便局の貯金窓口で購入することができます。
定額小為替振出請求書に必要事項を書いて、窓口に提出します。
貯金窓口は、郵便窓口と別になっていることが多いものです。
業務取扱時間も、郵便窓口とは異なることがあります。
登記簿謄本を取得するときは、収入印紙で手数料を納入します。
収入印紙は、郵便の郵便窓口で購入することができます。
郵便の郵便窓口以外にも、コンビニエンスストアや法務局などで購入することができます。
定額小為替は、郵便の郵便窓口ではなく貯金窓口で購入します。
定額小為替は、コンビニエンスストアや法務局などで購入できません。
定額小為替は、郵便局の貯金窓口で購入できます。
②定額小為替購入は現金のみ切手やクレジットカードで購入できない
定額小為替を購入するときは、現金のみの取り扱いです。
切手で定額小為替を購入することは、できません。
10万円を超えるときは、本人確認書類が必要になります。
郵便窓口では、クレジットカードなどで支払いをすることができます。
郵便局や取扱商品によっては、キャッシュレス決済を利用することができます。
貯金窓口は、クレジットカードやキャッシュレス決済などで支払いをすることはできません。
定額小為替は、貯金窓口での取り扱いです。
定額小為替は、クレジットカードやキャッシュレス決済で購入することはできません。
定額小為替購入は、現金のみです。
切手やクレジットカードで、購入できません。
③定額小為替の種類
定額小為替は、次の種類があります。
・50円
・100円
・150円
・200円
・250円
・300円
・350円
・400円
・450円
・500円
・750円
・1000円
必要な金額分を組み合わせて購入します。
④定額小為替の発行手数料は1枚200円消費税込
定額小為替を購入する場合、発行手数料は消費税込で1枚200円かかります。
1回200円ではなく、1枚200円です。
例えば、450円の定額小為替1枚を購入するために、200円の発行手数料がかかります。
50円と400円の定額小為替2枚を購入するために、400円の発行手数料がかかります。
⑤定額小為替の有効期限は6か月
定額小為替には、有効期限があります。
発行されてから、6か月以内です。
有効期限が過ぎてしまった場合、書き換えをすることができます。
書き換え手数料は、消費税込で1枚200円です。
書き換えは、時間がかかります。
書き換えをするより、換金してあらためて購入した方が手間がかかりません。
⑥土日祝日は定額小為替を購入できない
定額小為替は、郵便局の貯金窓口で購入することができます。
コンビニエンスストアなどで、定額小為替を購入することはできません。
郵便局が業務を行っていない日は、購入することはできません。
地域の中央郵便局などの大きな郵便局には、ゆうゆう窓口が設置されています。
ゆうゆう窓口では、夜間や土日祝日などでも郵便業務を行っています。
切手や収入印紙は、ゆうゆう窓口で購入することができます。
ゆうゆう窓口で行っているのは、郵便業務の一部のみです。
定額小為替は、貯金業務です。
ゆうゆう窓口の取り扱いの範囲外です。
ゆうゆう窓口で、定額小為替を購入することはできません。
定額小為替を購入するには、郵便局の業務時間に窓口に出向く必要があります。
土日祝日は、定額小為替を購入できません。
3定額小為替は評価証明書や住民票の郵送請求でも使える
相続手続をする場合、たくさんの書類を準備しなければなりません。
戸籍謄本以外にも、市区町村役場から住民票や固定資産税評価証明書を取得する必要があります。
住民票は、住民票を置いている市区町村役場に請求します。
固定資産税評価証明書は、不動産の所在地の市区町村役場や市税事務所へ請求します。
住民票や固定資産税評価証明書は、郵送で請求することができます。
住民票や固定資産税評価証明書を郵送請求する場合も、発行手数料がかかります。
戸籍謄本を請求する場合と同様に、定額小為替で納入します。
4相続人調査を司法書士に依頼するメリット
本籍地の変更や国による戸籍の作り直し(改製)で多くの方は、何通もの戸籍を渡り歩いています。
古い戸籍は現在と形式が違っていて読みにくかったり、手書きの達筆な崩し字で書いてあって分かりにくかったりしますから、慣れないと戸籍集めはタイヘンです。
本籍地を何度も変更している方や結婚、離婚、養子縁組、離縁を何度もしている方は、戸籍をたくさん渡り歩いています。
膨大な手間と時間がかかることが多くなります。
役所や法務局の手続では、通常、戸籍や住民票の期限は問われません。
銀行預金の解約など銀行の手続では、銀行独自で期限を設けている場合があります。
集めた戸籍や住民票を手続後、返却してくれる場合、返却してくれない場合があります。
期限があって、かつ、返却してくれるところから優先して手続するといいでしょう。
集めた戸籍や住民票を返却してくれないところをはじめに手続すると、集めた戸籍や住民票の集め直しになるからです。
段取りよく要領よく手続するにはちょっとしたコツがいります。
お仕事や家事でお忙しい方や高齢、療養中などで手続が難しい方は、手続をおまかせできます。
家族にお世話が必要な方がいて、お側を離れられない方からのご相談もお受けしております。
集めてみたけど途中で挫折した方や全部集めたと思ったのに金融機関や役所からダメ出しされた方もいらっしゃいます。
このような場合、司法書士が目を通して不足分を取り寄せします。
相続人調査でお困りのことがあれば、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
葬儀費用の支払いに預貯金の仮払い制度を活用
1口座名義人死亡で口座凍結
①口座凍結で入出金停止
預貯金の口座の持ち主が死亡した場合、口座は凍結されます。
口座の凍結とは、口座取引を停止することです。
口座取引には、次のものがあります。
・ATMや窓口での引出し
・年金などの振込み
・公共料金などの引落し
口座が凍結されると、入出金が停止になります。
②口座名義人死亡で口座凍結する理由
葬儀費用や施設病院の費用は、ある程度まとまった金額になることが多いでしょう。
被相続人の預貯金を引き出して、支払いたいと考えるかもしれません。
口座の持ち主が死亡したら、口座が凍結されます。
相続が発生したら、被相続人のものは相続人が相続します。
口座の預貯金は、相続人全員の共有財産です。
一部の相続人が勝手に引き出した場合、他の相続人とトラブルになるでしょう。
被相続人の預貯金が安易に引き出されると、金融機関は他の相続人から強い抗議を受けることになります。
金融機関が相続争いに巻き込まれるおそれがあります。
被相続人の大切な預貯金を守れないとなったら、金融機関の信用は失墜するでしょう。
金融機関は信用失墜を避けるため、口座を凍結します。
③相続手続をするまで口座は凍結されたまま
口座の持ち主が死亡したことを銀行が知ったとき、口座は凍結されます。
相続手続をするまで、口座は凍結されたままです。
時間が経っても、自動で凍結解除されることはありません。
相続人間のトラブルに巻き込まれないため、口座を凍結しているからです。
相続人間のトラブルに巻き込まれる可能性がある間は、口座凍結が続きます。
相続手続をするまで、口座は凍結されたままです。
2葬儀費用の支払いに預貯金の仮払い制度を活用
①預貯金の仮払い制度は公式の救済制度
大切な家族が死亡すると、まとまった資金が必要になります。
葬儀費用や病院・施設などの費用を清算する必要があるからです。
預貯金の口座の持ち主が死亡した場合、口座は凍結されます。
口座が凍結されると、引出や解約ができなくなります。
預貯金の仮払い制度は、資金不足の救済制度です。
相続人は、遺産分割前でも一定の範囲で預貯金を引き出すことができます。
預貯金の仮払い制度を活用して、預貯金を葬儀費用の支払いに充てることができます。
葬儀業者から請求書が届いても、1か月程度の猶予があることがほとんどです。
預貯金の仮払い制度は、緊急対応のための制度ではありません。
②預金仮払いの上限額は最大150万円
銀行などの金融機関に手続をする場合、仮払い上限額の計算式は次のとおりです。
仮払いの上限額=死亡時の預金額×1/3×法定相続分
計算式で求められた上限額が150万円を超えた場合、150万円になります。
預金の金額が少ない場合や法定相続人が多い場合、150万円の仮払いを受けることができません。
仮払いを受ける対象は、預金だけです。
債券や有価証券、株式などは対象外です。
預金仮払いの上限額は、最大150万円です。
③複数の銀行に口座があるとき銀行ごとに計算
銀行口座は、日常生活を送るうえで必要不可欠なものです。
多くの人は、用途や目的に応じて複数の銀行口座を持っているでしょう。
被相続人が複数の金融機関に口座を持っていた場合、それぞれの金融機関で仮払いを受けることができます。
預金仮払いの上限額は、最大150万円です。
最大150万円は、金融機関1つ当たりです。
金融機関が3つあれば、最大450万円です。
④一つの銀行で複数の支店に口座があるときは最大150万円
被相続人が一つの銀行で複数の支店に口座を持っていることがあります。
一つの銀行で複数の支店に口座を持っている場合、全支店をまとめて仮払いを受けることができます。
全支店まとめて預金仮払いの上限額は、最大150万円です。
仮払いを請求する金融機関は、一つだからです。
⑤預金仮払いを申請するときの必要書類
銀行に預金仮払いを申請するときの必要書類は、次のとおりです。
(1)被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
(2)相続人全員の現在戸籍
(3)仮払いを希望する人の印鑑証明書
金融機関によっては、追加で書類が必要になることがあります。
⑥遺言書があると仮払いが受けられない
被相続人が生前に遺言書を作成していることがあります。
多くの場合、遺言書で財産の分け方を指定しているでしょう。
遺言書で財産の分け方を指定した場合、遺言書に効力が発生したときに財産は分割されます。
遺言書を作成した場合、相続人以外の第三者に財産を遺贈することがあります。
遺言書で預金全額を遺贈した場合、銀行は仮払いに応じられません。
遺言書に効力が発生したときに、預金は遺贈を受けた人のものになっているからです。
仮払いに応じたら、遺贈を受けた人の間でトラブルになるのは明白です。
被相続人が遺言書を残した場合、仮払いが受けられなくなります。
⑦遺産分割協議ができるなら仮払い不要
預貯金の口座が凍結しても、相続手続をすれば凍結解除をしてもらうことができます。
金融機関は、相続人間のトラブルに巻き込まれないために口座を凍結しているだけだからです。
相続人間のトラブルに巻き込まれないと分かれば、凍結解除します。
具体的には、遺産分割協議が成立することです。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員による話し合いです。
相続人全員による合意ができれば、相続人間のトラブルに巻き込まれる心配はありません。
すみやかに遺産分割協議を成立させられるなら、わざわざ預貯金の仮払い制度を活用する必要はありません。
⑧葬儀費用の立替えができるなら仮払い不要
遺産分割協議には時間がかかることが一般的です。
遺産分割協議が成立しないと、預貯金口座は凍結されたままです。
時間が経過しても、自動で凍結解除されることはありません。
一部の相続人が固有の財産から葬儀費用の立替えができるなら、わざわざ預貯金の仮払い制度を活用する必要はありません。
3預貯金の仮払い制度の注意点
注意①戸籍謄本の広域交付の対象外の戸籍謄本がある
預貯金の仮払い制度を活用する場合、金融機関に戸籍謄本を提出します。
戸籍謄本は、本籍地の市区町村役場に請求することが原則です。
一定の条件を満たした場合、戸籍謄本の広域交付制度を利用することができます。
戸籍謄本の広域交付制度とは、本籍地の市区町村役場以外で戸籍謄本を取得できる制度です。
親など直系血族の戸籍謄本は、広域交付の対象です。
兄弟姉妹など直系血族以外の戸籍謄本は、広域交付の対象外です。
広域交付で取得できない戸籍謄本は、原則どおり本籍地の市区町村役場に請求する必要があります。
本籍地の市区町村役場が遠方である場合、郵送請求をすることになるでしょう。
戸籍謄本の準備に、手間と時間がかかります。
注意②葬儀費用の負担や葬儀内容について合意が必要
葬儀費用は、被相続人の債務ではありません。
葬儀費用をだれが負担するのか、あらためて家族で合意する必要があります。
預貯金の仮払い制度を活用することと相続財産から葬儀費用を支出することは、別問題です。
預貯金の仮払い制度を活用した後に、清算を求められることがあります。
葬儀費用が高すぎると争えば、相続財産から支出する葬儀費用は一部のみになるかもしれません。
葬儀の主宰者が全額負担すべきと合意したら、仮払い金額は清算する必要があります。
注意③引出ができるまで10日程度かかる
預貯金の仮払い制度の利用を申し込んだ場合、金融機関で審査があります。
引出ができるまでの期間は、金融機関の審査に依存します。
戸籍謄本の解読や審査があるから、即日処理はほとんど困難です。
引出上限による承認手続があるから、窓口で判断できないでしょう。
預貯金の仮払いに応じることで、金融機関はリスクを負います。
相続人間のトラブルに巻き込まれる兆しがないか、慎重に審査します。
金融機関によっては、運用に差があります。
審査によって、追加書類を求められます。
引出ができるまで、数日~10日程度かかるのが通常です。
即日性を期待すると、不満を感じるでしょう。
注意④相続放棄ができなくなるリスク
(1)預貯金の引出は単純承認
相続が発生したら、相続を単純承認するか相続放棄するか選択することができます。
相続放棄をする場合、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。
相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。
相続財産を処分する権限は、ありません。
相続財産を処分すると、単純承認をしたと見なされます。
単純承認を前提として、相続財産を処分したと考えられるからです。
預貯金の仮払い制度を活用して預貯金を引き出す行為は、単純承認と考えられます。
(2)社会通念上相当な葬儀費用は単純承認ではない
葬儀は、人生最後の儀式として重要なものです。
社会通念上相当な葬儀費用は、相続財産から支出しても単純承認でないとされています。
社会通念上相当な葬儀費用の基準は、あいまいです。
社会通念上相当な葬儀費用と考えても、債権者は過分の費用と考える可能性があります。
相続放棄を検討しているなら、預貯金の仮払い制度を活用することはおすすめできません。
固有の財産から葬儀費用を支出するのが安全です。
4預貯金口座の相続手続を司法書士に依頼するメリット
口座を凍結されてしまったら、書類をそろえて手続すれば解除してもらえます。
凍結解除に必要な書類は、銀行などの金融機関によってまちまちです。
手続の方法や手続にかかる期間も、まちまちです。
銀行内部で取扱が統一されていないことも、少なくありません。
窓口や電話で確認したことであっても、上席の方に通してもらえず、やり直しになることも多々あります。
口座凍結解除は、スムーズに手続できないことが多いのが現状です。
日常生活に不可欠な銀行口座だからこそ、スムーズに手続したいと思う方が多いでしょう。
仕事や家事で忙しい方や高齢、療養中などで手続が難しい方は、手続を丸ごとおまかせできます。
家族にお世話が必要な方がいて、お側を離れられない方からのご相談もお受けしております。
凍結口座をスムーズに解除したい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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