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遺言書の内容を安全に変更する方法

2026-08-10

1遺言書の変更は旧遺言書の撤回と新遺言書の作成

①遺言書はいつでも何度でも変更できる

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

遺言書を作成した後に、遺言書の気持ちが変わることがあります。

遺言書を作成した後に、財産状況や相続人の状況が変わることがあるからです。

遺言者の意思が変わったら、遺言書の内容を変更することができます。

遺言書は、いつでも変更することができます。

遺言書は、何度でも変更することができます。

遺言者の意思は、いつでも何度でも変更できるからです。

②遺言書は遺言の方式に従って撤回できる

遺言書を作成しても、遺言者は作成した遺言書を撤回することができます。

遺言書は、遺言者の意思を示すものだからです。

遺言者は、遺言の方式で遺言書を撤回することができます。

遺言の方式とは、遺言を有効にするために法律で決められた作成ルールです。

自筆証書遺言や公正証書遺言は、どちらも遺言の方式です。

新たに自筆証書遺言を作成して、旧遺言書を撤回することができます。

新たに公正証書遺言を作成して、旧遺言書を撤回することができます。

③自筆証書遺言は破棄修正ができる

(1)遺言者の故意による破棄で撤回

自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。

自筆証書遺言を作成した後、原則として遺言者が自分で保管します。

遺言者は、保管中の自筆証書遺言を破棄することができます。

遺言者が故意に破棄した場合、自筆証書遺言は撤回したと見なされます。

遺言者の故意でない場合、自筆証書遺言は撤回したと見なされません。

例えば、遺言者が紛失したケースや遺言者以外の人が破棄したケースでは、撤回したと見なされません。

(2)厳格な修正ルールがある

遺言書には、厳格な書き方ルールがあります。

遺言書には、厳格な修正ルールがあります。

書き方ルールや修正ルールに違反すると、無効になります。

自筆証書遺言は修正できるけど、おすすめできません。

自筆証書遺言は、不備があっても気が付けないからです。

何度も変更すると、無効リスクが累積します。

④公正証書遺言は破棄修正できない

公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に伝え公証人が取りまとめる遺言書です。

公正証書遺言を作成した後、遺言書原本は公証役場で厳重保管されます。

公正証書遺言には、破棄する制度も修正する制度もありません。

たとえ遺言者本人が公証役場に出向いても、公正証書遺言は破棄修正することはできません。

たとえ遺言者本人であっても公証人であっても、遺言書原本を破棄修正することはできません。

公正証書遺言を作成すると、遺言者には正本と謄本が渡されます。

正本と謄本は、公正証書遺言のコピーです。

遺言者の手元にある正本や謄本を破棄しても、意味はありません。

遺言者の手元にある正本や謄本にあれこれ書き込みをしても、意味はありません。

遺言者の手元にある正本や謄本を破棄しても、遺言書を撤回することはできません。

遺言者の手元にある正本や謄本にあれこれ書き込みをしても、遺言書を修正することはできません。

遺言書原本は、公証役場で厳重保管されているからです。

遺言者が正本や謄本に書き込みしても、相続発生後に相続人は公証役場に謄本を請求することができます。

発行される謄本は、遺言書作成時の謄本です。

遺言者が正本や謄本を破棄しても、公正証書遺言は有効のままです。

相続人が取得した謄本で、遺言書の内容を実現することができます。

⑤遺言書を撤回した後に新しい財産の分け方

遺言書を撤回すると、すでに作成した遺言書は無効になります。

遺言書がないまま相続が発生した場合、相続人全員による遺産分割協議が必要になります。

新たな遺言書で撤回した後、あらためて財産の分け方を決めておくことができます。

あらためて全財産の分け方を決めておくことで、遺産分割協議を回避することができます。

旧遺言書を撤回する遺言書と新たな財産の分け方を決める遺言書は、1通に取りまとめることができます。

旧遺言書を撤回し新たな財産の分け方を決めた場合、遺言書の内容は変更されたと言えます。

遺言書の変更は、旧遺言書の撤回と新遺言書の作成です。

⑥新たな遺言書が無効になると撤回が無効になる

新たに作成した遺言書が無効になることがあります。

無効になった遺言書の内容は、実現できません。

新たな遺言書で撤回しようとしても、無効の遺言で撤回することはできません。

新たな遺言書が無効になると、撤回が無効になります。

2遺言書の内容を安全に変更する方法

①修正するより新遺言を作成が安全

先に作成した遺言書が公正証書遺言である場合、修正することはできません。

先に作成した遺言書が自筆証書遺言である場合、修正することはできます。

先に作成した自筆証書遺言を修正することは、おすすめできません。

自筆証書遺言の修正は、厳格な修正ルールがあります。

修正ルールに違反すると、修正部分が無効になります。

修正が遺言書全体に影響する場合、遺言書全体が無効になるリスクがあります。

修正は、ラクで簡単な方法ではありません。

自筆証書遺言は、無効リスクが大きい遺言書です。

修正すると、さらに無効リスクが重なります。

何度も修正すると、無効リスクが累積します。

遺言書内容を変更するときは、修正するより新遺言を作成する方が安全です。

②内容矛盾による撤回より撤回条項が安全

遺言書が複数見つかることは、珍しくありません。

遺言書を作成する数に、制限はないからです。

遺言書は、複数作成することができます。

遺言書が複数見つかっても、原則として有効です。

内容が矛盾しない場合、すべての内容を実現することができます。

内容が矛盾する場合、古い遺言書は撤回されたと見なされます。

例えば、旧遺言書に「自宅は長男に相続させる」新遺言書に「自宅は長女に相続させる」とある場合、内容が矛盾しています。

内容が矛盾している場合、新遺言書が優先されます。

旧遺言書の「自宅は長男に相続させる」は、撤回されたと見なされます。

撤回されたと見なされるのは、遺言書全体ではなく内容が矛盾する部分のみです。

内容が矛盾しない条項は、古い遺言書で相続手続をします。

内容が矛盾する条項は、新しい遺言書で相続手続をします。

複数の遺言書があると、相続手続が難航しがちです。

どの遺言書が有効なのか、検討する必要があるからです。

内容矛盾により撤回と見なされるよりは、撤回条項を置く方がおすすめです。

撤回条項があれば、古い遺言書は確実に無効にできるからです。

遺言書内容を変更するときは、内容矛盾による撤回より撤回条項が安全です。

③一部撤回より全部撤回条項が安全

遺言書の変更は、旧遺言書の撤回と新遺言書の作成です。

旧遺言書の一部を撤回し、変更部分だけの新遺言書を作成することはおすすめできません。

一部撤回をすると、撤回部分の範囲が問題になることがあるからです。

撤回しない旧遺言書の内容と新遺言書の内容が矛盾する可能性があります。

遺言全体の趣旨が不明確になる可能性があります。

一部だけ直したつもりであっても、他の条項との関係でつじつまが合わなくなることがあるからです。

遺言者が死亡した後に相続人間でトラブルが発生したら、取り返しがつきません。

遺言者が死亡した後で、遺言者の意思は分からないからです。

相続人は自分に有利な主張をするから、相続手続が進められなくなります。

新たな遺言書で、すでに作成した遺言書をまとめて撤回することができます。

全部撤回条項でまとめて撤回した場合、確実に無効にすることができます。

遺言書内容を変更するときは、一部撤回より全部撤回条項が安全です。

④新しい遺言書は自筆証書遺言より公正証書遺言が安全

(1)公正証書遺言は書き方ルールの違反で無効にならない

遺言者は、遺言の方式で遺言書を撤回することができます。

新しい遺言書の方式に、制限はありません。

自筆証書遺言は、専門家が関与することなく作られます。

遺言者本人が遺言書の厳格な書き方ルールに詳しいことはあまりありません。

不備があっても、遺言者本人は気が付くことができないでしょう。

遺言書の書き方ルールに違反があると、遺言書は無効になります。

新しい遺言書で古い遺言書を撤回するつもりでも、無効の遺言書で撤回はできません。

新しい遺言書が無効になると、古い遺言書が有効です。

古い遺言書の内容が実現されます。

遺言書内容を変更するときは、自筆証書遺言より公正証書遺言が安全です。

(2)紛失リスクや偽造変造リスクがない

自筆証書遺言を作成したら、原則として遺言者が自分で保管します。

自筆証書遺言は、保管場所に困ります。

保管場所を家族と共有していないと、紛失するリスクや見つけてもらえないリスクがあります。

保管場所を家族と共有していると、偽造変造リスクがあります。

公正証書遺言を作成したら、遺言書原本は公証役場で厳重保管されます。

公正証書遺言は、紛失リスクがありません。

公正証書遺言は、偽造変造リスクがありません。

遺言書内容を変更するときは、自筆証書遺言より公正証書遺言が安全です。

3遺言書の内容を安全に変更する手順

手順①変更内容を決める

古い遺言書を確認して、変更内容を明確にします。

手順②新しい遺言書案を作成する

新しい遺言書は、全面的に書き直すのがおすすめです。

変更内容を確認して、全文作り直します。

撤回条項を置くと、安心です。

手順③公証役場に相談

遺言内容を公証人に伝え、公正証書案を確認します。

古い遺言書が公正証書遺言であっても、公証人に伝える義務はありません。

公証人に伝えておくと、内容が矛盾しないようにアドバイスを受けることができます。

公証人に伝える義務はなくても、伝える方が有益です。

手順④必要書類の準備

公証役場に相談したときに、必要書類が指示されます。

一般的には、次の書類を準備します。

・本人確認書類

・相続人を確認する戸籍謄本

・不動産の登記簿謄本

・預貯金通帳のコピー

手順⑤公正証書遺言の作成

公証役場を予約して、公正証書遺言を作成します。

古い遺言書が自筆証書遺言である場合、確実に破棄します。

4遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書は被相続人の意思を示すものです。

自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。

実は、民法に遺言書を作ることができるのは15歳以上と定められています。

死期が迫ってから書くものではありません。

遺言書は被相続人の意思を示すことで、家族をトラブルから守るものです。

遺贈とは、被相続人が遺言によって、法定相続人や法定相続人以外の人に、財産を譲ってあげるものです。

遺贈は簡単に考えがちですが、思いのほか複雑な制度です。

特に、受け継いでもらう財産に不動産がある場合、譲ってもらう人だけでは登記申請ができません。

遺言執行者がいない場合、相続人全員の協力が必要です。

遺言書で遺言執行者を決めておきましょう。

遺言執行には法的な知識が必要になりますから、遺言の効力が発生したときに、遺言執行者からお断りをされてしまう心配もあります。

遺言の効力が発生した後の場合、遺言執行者は家庭裁判所に決めてもらう必要があります。

不動産以外の財産であっても、遺言書の内容に納得していない相続人がいる場合、受遺者に引渡そうとしないこともあります。

家族をトラブルから守ろうという気持ちを実現するために、せっかく遺言書を書くのですから、スムーズな手続を実現できるように配慮しましょう。

お互いを思いやり幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

公正証書遺言を破棄して無効にしたい

2026-07-27

1公正証書遺言は公証役場で厳重保管

①公正証書遺言は破棄できない

公正証書遺言を作成したら、公正証書遺言原本は公証役場で厳重に保管されます。

公正証書遺言を作成した後、公正証書遺言は破棄できません。

公正証書遺言には、破棄する制度はありません。

たとえ遺言者本人が希望しても、公正証書遺言を破棄することはできません。

たとえ遺言者本人が公証役場に申告しても、公正証書遺言を破棄することはできません。

公正証書遺言は、破棄できない方式だからです。

たとえ遺言者本人であっても、破棄してほしいと希望する制度はありません。

②正本や謄本を破棄しても公正証書遺言原本は厳重保管

公正証書遺言を作成したら、遺言者には正本と謄本が渡されます。

正本や謄本は、公正証書遺言原本のコピーです。

正本や謄本を破棄しても、公正証書遺言の効力に影響はありません。

公正証書遺言原本は、公証役場で厳重に保管されているからです。

公正証書遺言は相続人が破棄できないように、遺言者本人も破棄できません。

遺言者が死亡した後、相続人は公証役場に公正証書遺言の謄本請求をすることができます。

あらためて発行してもらった公正証書遺言で、遺言執行をすることができます。

正本や謄本を破棄しても、公正証書遺言を無効にすることはできません。

③公正証書遺言は修正できない

公正証書遺言を作成した後、公正証書遺言は修正できません。

公正証書遺言には、修正する制度はありません。

たとえ遺言者本人が希望しても、公正証書遺言を修正することはできません。

たとえ遺言者本人が公証役場に申告しても、公正証書遺言を修正することはできません。

公正証書遺言は、修正できない方式だからです。

④正本や謄本を修正しても公正証書遺言原本は厳重保管

正本や謄本は、公正証書遺言原本のコピーに過ぎません。

正本や謄本をあれこれ書き込みをしても、公正証書遺言の効力に影響はありません。

公正証書遺言原本は、公証役場で厳重に保管されているからです。

遺言者が死亡した後、相続人は公証役場に公正証書遺言の謄本請求をすることができます。

公正証書遺言原本は、作成時のまま厳重に保管されています。

書き込みがない公正証書遺言で、遺言執行をすることができます。

公正証書遺言は相続人が偽造変造できないように、遺言者本人も偽造変造できません。

2公正証書遺言を破棄して無効にしたい

①公正証書遺言は撤回ができる

公正証書遺言に、破棄する制度はありません。

公正証書遺言に、修正する制度はありません。

公正証書遺言は、撤回することができます。

遺言者本人が公正証書遺言を撤回した場合、すでに作成した遺言書は無効になります。

公正証書遺言を無効にしたい場合、遺言書を撤回します。

②新しい遺言書を作成して公正証書遺言を撤回する

(1)遺言書は複数作成できる

遺言書を作成する通数に、制限はありません。

遺言書は、複数作成することができます。

公正証書遺言を作成した後に、あらためて遺言書を作成することができます。

(2)新しい遺言書で古い遺言書を撤回する

公正証書遺言を作成した後に、あらためて遺言書を作成することができます。

遺言書を作成する通数に、制限はないからです。

公正証書遺言を撤回する場合、新しい遺言書を作成します。

新しい遺言書を作成して、公正証書遺言を撤回します。

新しい遺言書で「先に作成した公正証書遺言を撤回する」と定めることができます。

新しい遺言書に撤回条項を置いて、先に作成した公正証書遺言を撤回することができます。

新しい遺言書に撤回条項を置くと、先に作成した公正証書遺言は無効になります。

(3)新しい遺言書で財産の分け方を決める

新しい遺言書に撤回条項を置くと、すでに作成した公正証書遺言に従って遺産分割をすることはできません。

すでに作成した公正証書遺言は、無効になっているからです。

新しい遺言書に撤回条項を置くと同時に、財産の分け方を決めておくことができます。

新しい遺言書で財産の分け方を決めておかないと、相続人全員による遺産分割協議が必要になるからです。

③撤回条項がないと相続手続が混乱する

(1)複数の遺言書があっても原則としてすべて有効

現実でも、複数の遺言書が見つかることは珍しくありません。

複数の遺言書が見つかった場合、原則として遺言書はすべて有効です。

(2)両立できない部分だけ古い遺言書が撤回

複数の遺言書が見つかった場合、内容が両立できないことがあります。

同じ財産について、ちがう内容が書いてあるケースです。

同じ財産について違う内容が書いてある場合、古い遺言書が撤回されたと見なされます。

遺言書全体が撤回されたのではなく、違う内容の条項だけ撤回されたと見なされます。

(3)複数の遺言書があると相続手続が混乱する

複数の遺言書が見つかった場合、原則として遺言書はすべて有効です。

古い遺言書が撤回されたと見なされるのは、両立できない部分のみです。

両立できる部分は、古い遺言書が有効のままです。

複数の遺言書があると、相続手続が混乱しやすくなります。

相続手続で、どちらの遺言書を使うのか検討する必要があるからです。

(4)撤回条項で相続手続の混乱防止

複数の遺言書を作成すると、遺言者本人の意思が分かりにくくなります。

古い遺言書は、撤回したかったのかもしれません。

遺言者が死亡した後に、遺言者の意思を確認する方法はありません。

遺言者が死亡した後に、遺言書を撤回する方法はありません。

相続手続の混乱を回避するため、新しい遺言書に撤回条項を置くことがおすすめです。

新しい遺言書に撤回条項があると、古い公正証書遺言を確実に無効にできるからです。

実務的にも、新しい遺言書に撤回条項を置くことが一般的です。

④公正証書遺言が無効になっても相続人に通知されない

新しい遺言書を作成して、すでに作成した公正証書遺言を撤回することができます。

公正証書遺言を撤回しても、相続人に通知する制度はありません。

公正証書遺言を撤回しても、相続人に通知する義務はありません。

相続人が公証役場に問合せをしても、遺言書の内容を伝えません。

遺言書の秘密は、厳重に守られます。

⑤古い公正証書遺言を申告する義務はない

新しい遺言書を作成するときに、古い公正証書遺言があることを申告する義務はありません。

義務はなくても、以前作成した公正証書遺言があることを伝えることが通常です。

古い公正証書遺言と新しい遺言書の矛盾を回避できるように、アドバイスがもらえるからです。

安全確実に撤回するためには、古い公正証書遺言の存在を伝えるのが有益です。

⑥遺言者の生前処分で古い公正証書遺言が無効になる

(1)遺言書作成後も財産は遺言者のもの

遺言書を作成しても、遺言者の財産は遺言者のものです。

遺言者は、自由に贈与などの処分することができます。

例えば、長男に相続させると遺言書に書いた後で、長女に贈与することができます。

遺言書に書いた財産であっても、有効に贈与することができます。

遺言書に書いた財産であっても、遺言者の行為が優先されます。

遺言書に書いた財産を贈与した場合、抵触する遺言書の条項は撤回されたと見なされます。

遺言書に書いた財産であっても、長男には何の権利もありません。

遺言者の生前行為で、古い公正証書遺言を撤回することができます。

(2)生前処分をしたら遺言書の見直しがおすすめ

遺言書を作成した後に、遺言者が財産処分をすることがあります。

遺言書を作成する場合、バランスよく財産を分けられるように作成するでしょう。

遺言者が財産処分をすることで、大きくバランスを崩すことがあります。

例えば、長男に不動産を相続させる、長女に預貯金を相続させる内容の遺言書を作成した後に、不動産を売却するケースです。

不動産の売却代金を預貯金口座に入金すると、大きくバランスを崩します。

相続トラブルを防止するため、先に作成した遺言書を撤回するのがおすすめです。

古い遺言書を撤回したうえで、新しい遺言書を作成するといいでしょう。

3新しい公正証書遺言を作成して撤回するのが合理的

①新しい遺言書が無効になると古い公正証書遺言の撤回が無効になる

新しい遺言書を作成して、古い公正証書遺言を撤回することができます。

さまざまな事情から、新しい遺言書が無効になることがあります。

新しい遺言書が無効になると、新しい遺言書の内容に効力はありません。

新しい遺言書に古い公正証書遺言を撤回すると書いて、撤回に効力はありません。

新しい遺言書が無効になると、古い公正証書遺言はそのまま効力を持ちます。

そのまま何もしなければ、古い公正証書遺言の内容が実現されます。

新しい遺言書が無効になると、古い公正証書遺言の撤回が無効になるからです。

②新しい遺言書の方式に制限はない

古い公正証書遺言は、新しい遺言書で撤回することができます。

新しい遺言書の方式に、制限はありません。

公正証書遺言でも自筆証書遺言でも、新しい遺言書で撤回することができます。

③自筆証書遺言は不備に気が付きにくい

遺言書を作成する場合、公正証書遺言か自筆証書遺言を作成することがほとんどです。

自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。

ひとりで作るから、遺言書の不備に気が付きにくいでしょう。

遺言書に不備があると、遺言書が無効になります。

遺言者が死亡した後で、遺言書の不備が発覚します。

遺言者が死亡した後に遺言書の不備が発覚しても、相続人は訂正できません。

遺言者が死亡した後では、取り返しがつきません。

④公正証書遺言は公証人が関与して作成

公正証書遺言は、遺言内容を公証人に伝え公証人が書面に取りまとめる遺言書です。

公証人は、法律の専門家です。

法律の専門家が関与するから、確実な遺言書を作成することができます。

公正証書遺言を作成する場合、公証人に手数料を払う必要があります。

公正証書遺言には、手数料以上の価値があります。

公正証書遺言作成費用は、トラブル防止の対価だからです。

遺言書を書き換える場合、新しい遺言書は公正証書遺言がおすすめです。

⑤公正証書遺言作成費用はトラブル防止の対価

(1)公正証書遺言は書き方ルールの違反がない

法律の専門家が関与するから、公正証書遺言は書き方ルールの違反があり得ません

書き方ルールの違反があると、遺言書は無効になります。

遺言者が死亡した後に、遺言書の不備が判明しても取り返しがつきません。

法律の専門家が関与するから、公正証書遺言に不備があることはほとんどありません。

遺言者の意思を確実に実現する対価として、公正証書遺言の手数料は払う価値がある費用です。

(2)公正証書遺言は偽造変造リスクがない

自筆証書遺言は、原則として遺言者が自分で保管します。

保管場所を家族と共有すると、偽造変造リスクがあります。

保管場所を家族と共有しないと、紛失リスクや見つからないリスクがあります。

公正証書遺言作成後、遺言書原本は公証役場で厳重保管されます。

公正証書遺言は、偽造変造リスクがありません。

遺言書に偽造変造の疑いがあると、相続人間で深刻なトラブルになります。

相続人間のトラブルを防止する対価として、公正証書遺言の手数料は払う価値がある費用です。

4遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書がある場合、相続財産について、相続人全員で、分け方を合意する必要はありません。

トラブルになりやすい遺産分割協議で、相続人全員で合意をしなくていいのは大きなメリットです。

せっかく遺言書を作成しても、遺族に見つけてもらえなければ意味がありません。

同時に、死亡する前に自分に都合の悪い遺言書を隠したり捨ててしまったりする心配があります。

さらに、遺言書には厳格な書き方ルールがあります。

ルールが守られていない遺言書は無効になります。

書き方のルールは守られていても、内容があいまいだったり、不適切であったために、実現できない遺言書も少なくありません。

せっかく遺言書を書くのであれば、家族を幸せにできる遺言書を確実に作りましょう。

司法書士は、確実な遺言書を作るお手伝いをします。

家族のために適切で確実な遺言書を作りたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

公正証書遺言を撤回する方法

2026-07-13

1遺言書は自由に撤回できる

①遺言書はいつでも撤回できる

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

遺言書を作成してから、遺言者の気持ちが変わることがあります。

遺言書作成後に、相続人や財産の状況が変わることがあるからです。

遺言者の意思は、いつでも変更することができます。

遺言者の意思が変わったら、遺言書を撤回することができます。

遺言書は、遺言者の意思を示すものだからです。

遺言書は、いつでも撤回することができます。

②遺言書は何度でも撤回できる

遺言者の意思は、いつでも変更することができます。

遺言者の意思が変わったら、遺言書を撤回することができます。

遺言者の意思が変わったら、何度でも遺言書を撤回することができます。

遺言書は、遺言者の意思を示すものだからです。

遺言書の撤回に、回数制限はありません。

遺言書は何度でも、撤回することができます。

③撤回するときに相続人の同意は不要

遺言者は、自由に遺言書を撤回することができます。

遺言書を撤回するときに、相続人の同意は不要です。

遺言書に効力が発生するのは、遺言者が死亡したときです。

遺言書を作成しても、相続人は何の権利もありません。

遺言書を撤回しても、相続人には何の不利益もありません。

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

何の権利もなく何の不利益もないから、相続人の同意は不要です。

遺言者の意思を尊重するため、相続人の同意なく遺言書を撤回することができます。

④遺言書を撤回しない約束は無効

遺言書を作成した後、遺言書を撤回しないと相続人と約束することがあります。

遺言書を撤回しない約束は、無効の約束です。

作成した遺言書を相続人に預けていても、遺言書を撤回することができます。

遺言書を撤回しないと念書を作成しても、無効の念書です。

遺言書を撤回しないと念書を作成しても、遺言書を撤回することができます。

遺言書を撤回する権利は、放棄できません。

遺言書は、遺言者の意思を示すものだからです。

遺言者は、自由に遺言書を撤回することができます。

遺言者の意思を尊重するため、いつでも遺言書を撤回することができます。

⑤遺言書の撤回に相続人は妨害できない

遺言者の意思が変わったら、遺言書を撤回することができます。

遺言書の撤回に対して、相続人は妨害できません。

遺言者は、相続人の同意なく遺言書を撤回することができます。

遺言者は、相続人が反対しても遺言書を撤回することができます。

遺言書を撤回する権利は、奪われることがありません。

遺言書は、遺言者の意思を示すものだからです。

⑥遺言書を撤回できるのは遺言者本人のみ

高齢になると、身の回りのことが不自由になることが多くなります。

家族は、本人に代わってさまざまなことをサポートしているでしょう。

たとえ家族であっても、遺言者に代わって遺言書を撤回することはできません。

遺言書を撤回できるのは、遺言者本人のみです。

遺言者本人以外の人は、たとえ家族であっても遺言書を勝手に撤回することはできません。

たとえ家族であっても遺言書を勝手に撤回する行為は、相続資格を失う重大なリスクがあります。

遺言書の撤回に、相続人は妨害できません。

遺言書は、遺言者の意思を示すものだからです。

2公正証書遺言を撤回する方法

①公正証書遺言には修正制度がない

公正証書遺言を作成したら、遺言書原本は公証役場で厳重に保管されます。

公正証書遺言作成後は、たとえ遺言者本人であっても修正することはできません。

公正証書遺言には、修正制度がないからです。

公正証書遺言を作成すると、正本と謄本が渡されます。

正本や謄本は、公正証書遺言原本のコピーです。

正本や謄本にあれこれと書き込みをしても、意味はありません。

正本や謄本を持って遺言者本人が公証役場に出向いても、公正証書遺言は修正できません。

公正証書遺言には、修正制度がありません。

②正本や謄本を破棄しても撤回できない

公正証書遺言原本は、公証役場で厳重に保管されます。

正本や謄本を破棄しても、遺言書を撤回する効果はありません。

正本や謄本は、公正証書遺言原本のコピーに過ぎないからです。

正本や謄本を破棄しても、遺言書原本は公証役場で厳重に保管されています。

正本や謄本を破棄しても、遺言書を撤回することはできません。

③新しい遺言書に公正証書遺言を撤回する定め

公正証書遺言作成後は、内容を修正することができません。

公正証書遺言を撤回する場合、新しい遺言書を作成します。

新しい遺言書を作成して、公正証書遺言を撤回します。

新しい遺言書で「先に作成した公正証書遺言を撤回する」と定めることができます。

新しい遺言書に撤回条項を置いて、先に作成した公正証書遺言を撤回することができます。

新しい遺言書に撤回条項を置くと、先に作成した公正証書遺言は無効になります。

同時に、新たな財産の分け方を決めることができます。

実務的にも、撤回条項を置いたうえで新たな財産の分け方を記載します。

撤回条項のみの遺言書を作れないわけではありません。

撤回条項のみで新たな財産の分け方を決めていない場合、相続人全員による遺産分割協議が必要です。

④内容が両立しない部分だけ古い遺言を撤回

(1)複数の遺言書があっても原則として有効

複数の遺言書が見つかることは、しばしばあります。

遺言書が複数見つかった場合、原則として有効です。

(2)両立できない部分だけ古い遺言書が撤回

複数の遺言書が見つかった場合、内容が両立できないことがあります。

同じ財産について、ちがう内容が書いてあるケースです。

同じ財産について違う内容が書いてある場合、古い遺言書が撤回されたと見なされます。

遺言書全体が撤回されたのではなく、違う内容の条項だけ撤回されたと見なされます。

(3)複数の遺言書があると相続手続が混乱する

複数の遺言書があっても、原則として有効です。

古い遺言書で撤回と見なされるのは、内容が両立できない部分のみです。

内容が両立できる部分は、古い遺言書が有効のままです。

複数の遺言書があると、相続手続が混乱しやすくなります。

相続手続で、どちらの遺言書を使うのか検討する必要があるからです。

(4)撤回条項を置くと確実に無効にできる

複数の遺言書を作成すると、遺言者本人の意思が分かりにくくなります。

古い遺言書は、撤回したかったのかもしれません。

遺言者が死亡した後に、遺言者の意思を確認する方法はありません。

遺言者が死亡した後に、遺言書を撤回する方法はありません。

相続手続の混乱を回避するため、新しい遺言書に撤回条項を置くことがおすすめです。

新しい遺言書に撤回条項があると、古い公正証書遺言を確実に無効にできるからです。

実務的にも、新しい遺言書に撤回条項を置くことが一般的です。

⑤公正証書遺言を撤回しても相続人に通知されない

公正証書遺言作成しても、遺言者は自由に撤回することができます。

公正証書遺言を撤回しても、相続人に通知する制度はありません。

公正証書遺言を撤回しても、相続人に通知する義務はありません。

相続人が公証役場に問合せをしても、遺言書の内容を伝えません。

公正証書遺言を撤回しても撤回しなくても、遺言の秘密は守られます。

⑥古い公正証書遺言を申告する義務はない

新しい遺言書を作成するときに、古い公正証書遺言があることを申告する義務はありません。

義務はなくても、以前作成した公正証書遺言があることを伝えることが通常です。

古い公正証書遺言と新しい遺言書の矛盾を回避できるように、アドバイスがもらえるからです。

安全確実に書き換えをするためには、古い公正証書遺言の存在を伝えるのが有益です。

⑦遺言者の生前処分で古い公正証書遺言を撤回

(1)遺言書作成後も財産は遺言者のもの

遺言書を作成しても、遺言者の財産は遺言者のものです。

遺言者は、自由に贈与などの処分することができます。

例えば、長男に相続させると遺言書に書いた後で、長女に贈与することができます。

遺言書に書いた財産であっても、有効に贈与することができます。

遺言書に書いた財産であっても、遺言者の行為が優先されます。

遺言書に書いた財産を贈与した場合、抵触する遺言書の条項は撤回されたと見なされます。

遺言書に書いた財産であっても、長男には何の権利もありません。

遺言者の生前行為で、古い公正証書遺言を撤回することができます。

(2)生前処分をしたら遺言書の見直しがおすすめ

遺言書を作成した後に、遺言者が財産処分をすることがあります。

遺言書を作成する場合、バランスよく財産を分けられるように作成するでしょう。

遺言者が財産処分をすることで、大きくバランスを崩すことがあります。

例えば、長男に不動産を相続させる、長女に預貯金を相続させる内容の遺言書を作成した後に、不動産を売却するケースです。

不動産の売却代金を預貯金口座に入金すると、大きくバランスを崩します。

相続トラブルを防止するため、先に作成した遺言書を撤回するのがおすすめです。

古い遺言書を撤回したうえで、新しい遺言書を作成するといいでしょう。

3新しい公正証書遺言を作成して撤回するのが合理的

①新しい遺言書が無効になると古い公正証書遺言の撤回が無効になる

新しい遺言書を作成して、古い公正証書遺言を撤回することができます。

さまざまな事情から、新しい遺言書が無効になることがあります。

新しい遺言書が無効になると、新しい遺言書の内容に効力はありません。

新しい遺言書に古い公正証書遺言を撤回すると書いて、撤回に効力はありません。

新しい遺言書が無効になると、古い公正証書遺言はそのまま効力を持ちます。

そのまま何もしなければ、古い公正証書遺言の内容が実現されます。

新しい遺言書が無効になると、古い公正証書遺言の撤回が無効になるからです。

②新しい遺言書の方式に制限はない

古い公正証書遺言は、新しい遺言書で撤回することができます。

新しい遺言書の方式に、制限はありません。

公正証書遺言でも自筆証書遺言でも、新しい遺言書で撤回することができます。

③自筆証書遺言は不備に気が付きにくい

遺言書を作成する場合、公正証書遺言か自筆証書遺言を作成することがほとんどです。

自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。

ひとりで作ることができるから、手軽です。

ひとりで作るから、遺言書の不備に気が付きにくいでしょう。

遺言書に不備があると、遺言書が無効になります。

遺言者が死亡した後で、遺言書の不備が発覚します。

遺言者が死亡した後に、遺言書の不備が発覚しても取り返しがつきません。

④公正証書遺言は公証人が関与して作成

公正証書遺言は、遺言内容を公証人に伝え公証人が書面に取りまとめる遺言書です。

公証人は、法律の専門家です。

法律の専門家が関与するから、確実な遺言書を作成することができます。

公正証書遺言を作成する場合、公証人に手数料を払う必要があります。

公正証書遺言には、手数料以上の価値があります。

公正証書遺言作成費用は、トラブル防止の対価だからです。

遺言書を書き換える場合、新しい遺言書は公正証書遺言がおすすめです。

⑤公正証書遺言作成費用はトラブル防止の対価

(1)公正証書遺言は書き方ルールの違反がない

法律の専門家が関与するから、公正証書遺言は書き方ルールの違反があり得ません

書き方ルールの違反があると、遺言書は無効になります。

遺言者が死亡した後に、遺言書の不備が判明しても取り返しがつきません。

法律の専門家が関与するから、公正証書遺言に不備があることはほとんどありません。

公正証書遺言作成に手数料がかかっても、確実な遺言書を作成することができます。

遺言者の意思を確実に実現する対価として、公正証書遺言の手数料は払う価値がある費用です。

(2)公正証書遺言は偽造変造リスクがない

自筆証書遺言は、原則として遺言者が自分で保管します。

自筆証書遺言は、保管場所に困ります。

保管場所を家族と共有すると、偽造変造リスクがあります。

保管場所を家族と共有しないと、紛失リスクや見つからないリスクがあります。

公正証書遺言作成後、遺言書原本は公証役場で厳重保管されます。

公正証書遺言は、偽造変造リスクがありません。

遺言書に偽造変造の疑いがあると、相続人間で深刻なトラブルになります。

相続人間のトラブルを防止する対価として、公正証書遺言の手数料は払う価値がある費用です。

4遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書がある場合、相続財産について、相続人全員で、分け方を合意する必要はありません。

トラブルになりやすい遺産分割協議で、相続人全員で合意をしなくていいのは大きなメリットです。

せっかく遺言書を作成しても、遺族に見つけてもらえなければ意味がありません。

同時に、死亡する前に自分に都合の悪い遺言書を隠したり捨ててしまったりする心配があります。

さらに、遺言書には厳格な書き方ルールがあります。

ルールが守られていない遺言書は無効になります。

書き方のルールは守られていても、内容があいまいだったり、不適切であったために、実現できない遺言書も少なくありません。

せっかく遺言書を書くのであれば、家族を幸せにできる遺言書を確実に作りましょう。

司法書士は、確実な遺言書を作るお手伝いをします。

家族のために適切で確実な遺言書を作りたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおす

自筆証書遺言の法務局保管制度利用のデメリット

2026-07-05

1自筆証書遺言の法務局保管制度は保管だけ安心

①自筆証書遺言は手軽に作成できる

遺言書を作成する場合、自筆証書遺言か公正証書遺言を作成することがほとんどです。

自筆証書遺言とは、自分で書いて作る手軽な遺言書です。

公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に伝え公証人が書面に取りまとめる遺言書です。

自筆証書遺言は、手軽に作成できることがメリットです。

②法務局に提出して保管してもらえる

公正証書遺言は、公証役場で厳重に保管されます。

自筆証書遺言は、保管場所に困ります。

保管場所を家族と共有すると、破棄や改ざんのリスクがあります。

保管場所を家族と共有しないと、紛失や見つからないリスクがあります。

自筆証書遺言を作成後、作成した遺言書を法務局に保管してもらうことができます。

法務局は保管するだけで、内容について保証しません。

法務局は保管するだけで、執行について保証しません。

提出された自筆証書遺言は、法務局で厳重に保管されます。

自筆証書遺言の法務局保管制度は、保管だけ安心できる制度です。

自筆証書遺言の法務局保管制度は、保管だけ不安な人のための制度です。

③法務局保管制度利用で検認不要

自宅などで自筆証書遺言を見つけたら、家庭裁判所に提出して開封してもらう必要があります。

検認手続とは、自筆証書遺言を家庭裁判所に提出して開封してもらう手続です。

検認手続は、遺言書の変造や改ざんを防止する手続です。

法務局保管制度を利用した場合、検認手続は不要です。

自筆証書遺言の法務局保管制度は、保管だけは安心だからです。

2自筆証書遺言の法務局保管制度利用の法的デメリット

①形式のみチェックする

自筆証書遺言の保管申請を受け付けるとき、法務局は形式チェックをします。

形式チェックの具体的内容は、次の点です。

・自書してあるか

・署名があるか

・日付があるか

・押印があるか

形式面に問題がなければ、保管を受付けます。

②内容の有効性はチェックされない

遺言書の内容の有効性は、チェックしません。

例えば、次のような遺言書は、法務局は問題がないと判断します。

「お兄ちゃんに、家をまかせる」

上記遺言書は、次の点があいまいです。

・お兄ちゃんとは、だれか

・家とは、どの不動産か

・まかせるとは、何を意味するのか

上記遺言書のようなあいまいな表現では、遺言者が死亡した後に家族が困ります。

遺言書があっても、遺言書の内容を実現できないからです。

法務局が保管を受付けても、遺言書の内容が無効である可能性があります。

遺言書の内容を自分で適切に整えるためには、弁護士や司法書士レベルの法律知識が必要です。

知識がないまま遺言書を作成すると、保管されたのに最悪の結果になりかねません。

3自筆証書遺言の法務局保管制度利用の手続上のデメリット

①本人が法務局へ出向く必要がある

(1)出張してもらう制度はない

法務局保管制度を利用する場合、本人が法務局に出向く必要があります。

家族などが代理で、保管申請をすることはできません。

たとえ遺言者本人が病気であっても、本人が出向かないと法務局保管制度は利用できません。

公正証書遺言を作成するときのように、出張してもらう制度はありません。

(2)法務局の業務時間は平日昼間のみ

遺言者に体力があっても、時間が作れないことがあります。

法務局の業務時間は、平日の昼間のみだからです。

法務局の業務時間に出向くことができないと、法務局保管制度を利用することはできません。

②保管申請ができる法務局は限られている

(1)申請できる法務局は限られている

自筆証書遺言保管制度の保管申請は、全国どこの法務局でもできるわけではありません。

自筆証書遺言保管制度の保管申請は、次の地を管轄する法務局に申請できます。

・遺言者の住所地

・遺言者の本籍地

・遺言者所有の不動産の所在地

法務局の管轄は、法務局のホームページで確認することができます。

(2)遺言書保管所は限られている

遺言書保管事務を扱う法務局は、限られています。

遺言書保管所とは、遺言書保管事務を扱う法務局です。

近くの法務局が遺言書保管所に指定されていない場合、指定の法務局に出向く必要があります。

例えば、名古屋市内であれば熱田出張所や名東出張所は遺言書保管所に指定されていません。

近くに熱田出張所や名東出張所があっても、名古屋法務局本局まで出向く必要があります。

(3)地方では管轄が広い

地方では、法務局の管轄が非常に広域です。

最寄りの法務局であっても、距離が遠いことがあります。

例えば、岐阜県高山支局の管轄は、東京都23区よりはるかに広域です。

遺言書保管所まで数十キロ離れていることも、珍しくありません。

③指定の様式の遺言書のみ保管申請ができる

自筆証書遺言の保管申請をするためには、指定様式に適合する必要があります。

民法上自筆証書遺言として問題がなくても、保管申請ができません。

法務局保管制度を利用するための主なルールは、次のとおりです。

・A4サイズ

・模様や彩色がないもの

・上部余白5ミリ以上、下部余白10ミリ以上、左余白20ミリ以上、右余白5ミリ以上

・片面のみ記載

・ページ番号が書いてあること

例1/2、2/2等

・金属製の綴じ具で留められていないこと

上記のルールに違反する遺言書は、保管申請を受け付けてもらえません。

法務局保管制度を利用したいのであれば、作り直す必要があります。

④内容変更の手続が煩雑

(1)書き直しに二段階の手続

遺言書を作成した後に、内容変更をしたくなることがあるでしょう。

少し書き直しをしたいと、考えることがあります。

保管中の自筆証書遺言を書き直す場合、二段階の手続が必要です。

・法務局に出向いて、保管の撤回申請

・法務局に出向いて、書き直した遺言書の保管申請

(2)手続は完全予約制

法務局保管制度を利用する場合、完全予約制です。

体調に波がある人や移動が難しい人にとっては、大きな負担になります。

(3)保管の撤回をしても遺言書は有効

保管の撤回申請は、遺言書の効力を撤回するわけではありません。

法務局の保管を撤回して、自分で保管することができるからです。

遺言書の効力を撤回したい場合、自分で確実に破棄する必要があります。

相続発生後に複数の遺言書が見つかると、トラブルに発展するおそれがあります。

⑤住所や氏名に変更があるときは届出が必要

法務局保管制度を利用した後に、登録内容が変更になることがあります。

登録内容の変更の届出が必要です。

登録内容は、次のとおりです。

・遺言者の住所や氏名

・受遺者の住所や氏名

・遺言執行者の住所や氏名

・死亡時通知人の住所や氏名

適切に届出をしていないと、関係遺言書保管通知が届かなくなるおそれがあります。

4自筆証書遺言の法務局保管制度利用の死亡後のデメリット

①遺言書情報証明書を取得してから執行

(1)検認不要でも手間と時間がかかる

遺言者が死亡したら、公正証書遺言は直ちに執行することができます。

自筆証書遺言の法務局保管制度を利用した場合、すぐに執行することはできません。

遺言書情報証明書を取得しないと、内容を確認することができないからです。

法務局保管制度を利用すると、検認手続が不要になります。

検認手続が不要になっても、家族には遺言書情報証明書を取得する手間と時間がかかります。

窓口で遺言書情報証明書を請求する場合は、法務局の予約が必要です。

遺言書情報証明書を請求すると、審査のため相当時間待たされることになります。

(2)遺言書情報証明書を請求するときの必要書類

・遺言者の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

・相続人全員の現在戸籍

・相続人全員の住民票または戸籍の附票

・請求者の本人確認書類

(3)手数料

手数料は、遺言書情報証明書1通につき1400円です。

収入印紙1400円分を手数料納付用紙に貼り付けて、納入します。

(4)遺言書情報証明書は郵送請求ができる

遺言書情報証明書の請求は、窓口に出向いて請求する方法の他に郵送請求ができます。

窓口請求は、法務局の予約が必要です。

郵送請求の場合、返信用封筒と切手を準備する必要があります。

往復の郵送時間も含めて、発行までに1か月程度の時間がかかります。

(5)関係遺言書保管通知では内容が分からない

法務局保管制度を利用した場合、遺言者が死亡すると法務局から通知があります。

関係遺言書保管通知とは、自筆証書遺言を保管していることをお知らせする通知です。

法務局保管制度を利用したことを一切伝えていなくても、保管事実が伝わります。

関係遺言書保管通知では、遺言書の内容は分かりません。

関係遺言書保管通知を受け取った後、あらためて遺言書情報証明書で確認します。

②遺言書は家族に返還されない

法務局保管制度を利用した場合、遺言書の返還を請求できるのは遺言者のみです。

遺言者が死亡した場合、家族が望んでも遺言書は返還されません。

遺言書の原本は、直接見ることはできません。

5法務局保管制度利用がおすすめの人

①保管だけ心配な人はおすすめ

法務局保管制度の最大のメリットは、遺言書を安全に保管できることです。

保管だけ心配な人は、法務局保管制度がおすすめです。

具体的には、弁護士や司法書士レベルの法律知識がある人です。

②とりあえず遺言書を作りたい人は公正証書遺言

とりあえず遺言書を作成したいと考える人は、おすすめできません。

法務局が遺言書を保管していても、トラブルに発展する可能性があるからです。

法務局が保管を受付けたことは、安心材料にはなりません。

③内容実現の確実性が心配な人は公正証書遺言

公正証書遺言は、公証人が関与して作成します。

公証人は、遺言者の本人確認をして本人の意思確認をしたうえで公正証書遺言を作成します。

公証人は、法律の専門家です。

書き方ルールの違反で遺言書が無効になることは、考えられません。

遺言書内容があいまいで執行できなくなることは、考えられません。

確実に実現したい内容がある場合は、公証人が関与する公正証書遺言が安全です。

保管だけ心配な人は、法務局保管制度がおすすめです。

内容実現の確実性が心配な人は、公証人が関与する公正証書遺言がおすすめです。

6遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書がある場合、相続財産について、相続人全員で、分け方を合意する必要はありません。

トラブルになりやすい遺産分割協議で、相続人全員で合意をしなくていいのは大きなメリットです。

せっかく遺言書を作成しても、遺族に見つけてもらえなければ意味がありません。

同時に、死亡する前に自分に都合の悪い遺言書を隠したり捨ててしまったりする心配があります。

さらに、遺言書には厳格な書き方ルールがあります。

ルールが守られていない遺言書は無効になります。

書き方のルールは守られていても、内容があいまいだったり、不適切であったために、実現できない遺言書も少なくありません。

せっかく遺言書を書くのであれば、家族を幸せにできる遺言書を確実に作りましょう。

司法書士は、確実な遺言書を作るお手伝いをします。

家族のために適切で確実な遺言書を作りたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

公正証書遺言は相続人に通知されない

2026-06-30

1公正証書遺言は安心確実

①公正証書遺言は公証役場で厳重保管

公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に取りまとめてもらって作る遺言書です。

公正証書遺言を作成した場合、遺言書原本は公証役場で厳重に保管されます。

自分で保管する必要がないから、紛失の心配がありません。

相続人らの目に触れることがないから、変造や改ざんの心配がありません。

公正証書遺言は、公証役場で厳重保管から、安心確実です。

②公正証書遺言は検認不要

自宅などで見つけた自筆証書遺言は、家庭裁判所で開封してもらいます。

検認とは、家庭裁判所で遺言書を開封して形状や内容を確認する手続です。

検認手続は、遺言書の変造や改ざんを防止するための手続です。

公正証書遺言では、検認手続は不要です。

遺言書原本は、公証役場に厳重に保管されているからです。

公正証書遺言は変造や改ざんができないから、検認手続は不要です。

③公正証書遺言は隠せない

相続が発生したら、まず遺言書の有無の確認が重要です。

遺言書の有無がその後の相続手続に大きな影響を与えるからです。

相続が発生した後、相続人はだれでも公正証書遺言の有無を確認することができます。

相続が発生した後、相続人はだれでも公正証書遺言の内容を確認することができます。

公正証書遺言は、隠せません。

公正証書遺言は、制度的に不正が難しい遺言書です。

公正証書遺言を作成したら、遺言検索システムに登録されます。

日本中どこの公証役場でも、公正証書遺言の有無を検索してもらうことができます。

公正証書遺言があると分かったら、相続人はだれでも内容を確認することができます。

2公正証書遺言は相続人に通知されない

①公証役場から通知されない理由

理由(1)遺言者の死亡を知らないから

遺言者本人が死亡した後も、公証役場は公正証書遺言原本を厳重に保管しています。

遺言者が死亡した後も、公証役場は相続人に何も通知しません。

人が死亡したら、市区町村役場に死亡届を提出します。

市区町村役場から、公証役場に死亡が通知されません。

遺言者が死亡したら、公証役場に死亡届などを提出するルールはありません。

遺言者が生きているのか死亡したのか、公証役場は知らないからです。

理由(2)公正証書遺言の作成と保管が仕事だから

公証役場は、公正証書を作成し保管する役所です。

作成し保管する役割のみで、以降の手続に関与する権限がありません。

理由(3)相続人が分からないから

遺言者が死亡しても、公証役場に相続人を調べる権限はありません。

法律上、公証役場が相続人を調べて通知する義務が定められていません。

公証役場は相続人が分からないから、通知はされません。

②家庭裁判所から通知されない

遺言書検認の申立てを受け付けた場合、相続人を家庭裁判所に呼び出します。

遺言書を開封して確認するとき、相続人に立会いをしてもらうためです。

遺言書検認が必要な遺言書であれば、家庭裁判所から通知がされます。

検認が必要なのに検認をしていない場合、相続手続が進められなくなるからです。

公正証書遺言は、検認手続不要です。

公正証書遺言は、家庭裁判所から通知されません。

③法務局から通知されない

自筆証書遺言を作成した場合、法務局に提出して保管してもらうことができます。

自筆証書遺言の法務局保管制度を利用した場合、遺言者死亡後に相続人に通知されます。

公正証書遺言には、通知制度はありません。

3遺言執行者は相続人に通知義務がある

①遺言執行者は遺言書の内容を実現する人

遺言書は、遺言者の意思を示したものです。

遺言書を作成するだけでは、意味がありません。

遺言書を書いただけで、自動的に遺言内容が実現するわけではないからです。

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。

遺言執行者を指名しておくと、確実に遺言内容を実現してくれるから安心です。

②遺言執行者に遺言書の内容を通知する義務

遺言執行者に、遺言書の内容を通知する義務があります。

遺言執行者が就任したら、相続人に遺言執行者に就任したことを通知します。

通常は、遺言執行者の就任通知と同時に遺言内容を通知します。

③遺言内容の通知が遅れるとトラブル

遺言執行者には、遺言の内容を実現するために必要な行為をする権限があります。

遺言執行者がいる場合、相続人は遺言執行を妨害することはできません。

遺言執行者がいるのに相続人が相続財産を処分した場合、相続人の処分行為は無効です。

相続人が誤って相続財産を処分すると、トラブルになるでしょう。

遺言内容の通知が遅れると、相続人間でトラブルになります。

④遺留分がない相続人にも通知する

遺言書の内容によっては、相続人の遺留分を侵害することがあります。

遺留分とは、一定の範囲の相続人に認められた最低限の権利です。

兄弟姉妹以外の相続人に、遺留分が認められます。

遺言書で配分された財産が遺留分に満たない場合、遺留分侵害額請求をすることができます。

遺留分が認められていない相続人に対しても、遺言書の内容を通知する必要があります。

遺留分がない相続人に対して、遺言書の内容を通知しなくていいと言うルールはないからです。

⑤司法書士などの専門家を指名すると確実に通知

遺言執行者は、遺言書で指名することができます。

遺言執行者になれない人は、次のとおりです。

(1)未成年者

(2)破産者

上記の人以外であれば、相続人などの家族を遺言執行者に指名することができます。

相続人などの家族が、法律について熟知していることは少ないでしょう。

遺言内容の通知が遅れると、トラブルを招くおそれがあります。

遺言執行者は、司法書士などの専門家がおすすめです。

専門家が遺言執行者である場合、すぐに就任と遺言書の内容を通知します。

司法書士などの専門家を指名すると、確実に遺言内容が通知してもらえるから安心です。

⑥遺言執行者を指名しないリスク

リスク(1)遺言書の存在に気づかれない

遺言執行者がいないと、だれからも遺言書の内容が通知されません。

相続人が遺言書がないと、信じている可能性があります。

遺言書があると知っていても、自力で探す必要があります。

相続人に、手間と時間をかけさせることになります。

リスク(2)遺言執行に相続人全員の協力が必要になる

遺言執行者がいる場合、遺言執行者が遺言書の内容を実現してくれます。

遺言執行者がいない場合、相続人全員の協力で遺言書の内容を実現します。

相続人の中には、遺言書の内容に不満を持つことがあります。

遺言書の内容に不満を持っているのに、遺言書の内容の実現に協力してくれることはないでしょう。

協力しない相続人がいると、遺言書の内容を実現できなくなります。

リスク(3)家庭裁判所の選任手続に1か月かかる

遺言書で遺言執行者を選任していない場合、家庭裁判所に選任してもらうことができます。

遺言執行に協力しない相続人がいる場合、家庭裁判所に選任してもらうのがおすすめです。

家庭裁判所に対して遺言執行者選任の申立てをしてから選任されるまで、1か月程度かかります。

遺言執行者選任の申立てをする手間と時間も、かかります。

家庭裁判所が遺言執行者を選任するまで、遺言執行はできなくなります。

相続手続ができないのは、相続人全員にとってデメリットです。

遺言執行者を選任していなくても、遺言書は有効です。

遺言書が無効にならなくても、遺言執行者を選任するのがおすすめです。

4公正証書遺言を調べる方法

①相続人はだれでも公正証書遺言を検索できる

(1)対象になる遺言書

公正証書遺言を作成した後、公正証書遺言はデータベースで管理されています。

相続が発生した後、相続人は公証役場に出向いて遺言書の有無を調べてもらうことができます。

昭和64年1月1日以降に作った公正証書遺言、秘密証書遺言が対象です。

(2)請求先

日本中どこの公証役場でも、検索してもらうことができます。

公正証書遺言の検索システムを利用する場合、公証役場に出向く必要があります。

郵送で検索してもらうことは、できません。

(3)手続ができる人は利害関係人

利害関係人にあたるのは、次の人です。

・相続人

・受遺者

・遺言執行者

(4)必要書類

利害関係人が公正証書遺言の検索システムを利用する場合、次の書類が必要です。

・遺言者が死亡したことが分かる戸籍謄本

・請求者が相続人であることが分かる戸籍謄本

・請求者の本人確認書類

(5)遺言書検索の手数料

無料です。

②公正証書遺言の謄本請求で内容が分かる

遺言書を検索してもらうと、遺言書の有無が分かります。

遺言書の内容を確認するためには、あらためて謄本を請求する必要があります。

公正証書遺言の謄本は、遺言書を作成した公証役場に請求します。

公正証書謄本交付申請は、郵送で手続をすることができます。

郵送で公正証書遺言の謄本請求をする場合、手続が複雑です。

公証役場で請求方法を詳細に確認して、手続する必要があるでしょう。

郵送で公正証書遺言の謄本請求をする場合、司法書士などの専門家に依頼するのがおすすめです。

③遺言者の生前は検索できない

遺言書には、プライベートなことが記載されています。

たとえ家族であっても、遺言者の生前は遺言書の有無を調べてもらうことはできません。

遺言者が死亡した後、各相続人は相続人であることを証明して遺言書の有無を調べてもらうことができます。

遺言書の有無を調べてもらう場合、請求者が相続人であることが分かる戸籍謄本を提出します。

請求者が相続人であることが分かれば、遺言書の有無を回答してくれます。

5遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書がある場合、相続財産について、相続人全員で、分け方を合意する必要はありません。

もっともトラブルになりやすい遺産分割協議で、相続人全員で合意をしなくていいのは大きなメリットです。

せっかく遺言書を作成しても、遺族に見つけてもらえなければ意味がありません。

同時に、死亡する前に自分に都合の悪い遺言書を隠したり捨ててしまったりする心配があります。

遺言書には、厳格な書き方ルールがあります。

ルールが守られていない遺言書は、無効になります。

書き方のルールは守られていても、内容があいまいだったり、不適切であったために、実現できない遺言書も少なくありません。

せっかく遺言書を書くのであれば、家族を幸せにできる遺言書を確実に作りましょう。

司法書士は確実な遺言書を作るお手伝いをします。

家族のために適切で確実な遺言書を作りたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

公正証書遺言の書き換えで新しい遺言を作成する

2026-06-29

1公正証書遺言は書き換えができる

①遺言書で遺言者の意思を示す

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

遺言書は、遺言者が死亡したときに効力が発生します。

遺言書に効力が発生するまでに、長期間経過することが通常です。

長期間経過するうちに、遺言者の気持ちが変わることがあるでしょう。

遺言書の内容を変更したいと考えることは、珍しくありません。

遺言書は、遺言者の意思を示すものだからです。

②遺言書は何度でも書き換えができる

遺言書を書き換えることは、割とよくあることです。

遺言書を作成してから長期間経過するうちに、相続人や財産の状況が変わることがあるからです。

遺言書は、何度でも書き換えることができます。

公正証書遺言を作成した後に、書き換えをすることができます。

書き換えをする回数に、制限はありません。

遺言者の気持ちが変われば、何度でも書き換えをすることができます。

③書き換えをするときに相続人の同意は不要

遺言書を作成するにあたって、相続人の同意は不要です。

相続人の意見を聞かずに、一方的に遺言書を作成することができます。

遺言書を書き換えするにあたって、相続人の同意は不要です。

相続人の意見を聞かずに、一方的に遺言書を書き換えすることができます。

遺言者の意思を尊重するため、相続人の同意は不要です。

④書き換えをしない約束に効力はない

遺言書を作成するにあたって、遺言書の書き換えをしないと相続人と約束することがあります。

遺言書の書き換えをしない約束は、無効の約束です。

たとえ遺言書の書き換えをしない約束をしても、遺言書を書き換えすることができます。

遺言書の書き換えをしない念書を作成しても、無効の念書です。

たとえ遺言書の書き換えをしない念書を作成しても、遺言書を書き換えすることができます。

遺言書は、遺言者の意思を示すものだからです。

遺言の自由を守るため、書き換えをしない約束に効力は認められません。

⑤相続人が反対しても書き換えができる

遺言書を書き換えするにあたって、相続人の同意は不要です。

相続人の同意なく、遺言書を書き換えることができます。

遺言書の書き換えに相続人が反対しても、遺言書を書き換えることができます。

遺言書を書き換える権利は、奪われることはありません。

⑥遺言書を書き換えることができるのは遺言者本人のみ

遺言書を作成できるのは、遺言者本人のみです。

遺言書を書き換えできるのは、遺言者本人のみです。

遺言者以外の人が遺言書を書き換えることはできません。

相続人が勝手に遺言書を書き換えることはできません。

相続人が勝手に遺言書を書き換える行為は、偽造変造です。

相続資格を失う重大なリスクがあります。

たとえ遺言書の書き換えに反対しても、相続人は遺言書の書き換えを妨害することはできません。

2公正証書遺言の書き換えで新しい遺言を作成する

①公正証書遺言は修正できない

公正証書遺言を作成したら、公正証書遺言原本は公証役場で厳重保管されます。

公正証書遺言作成後は、たとえ遺言者本人であっても修正することはできません。

たとえ遺言者本人であっても、修正する制度は存在しません。

公正証書遺言を作成すると、正本と謄本が渡されます。

正本や謄本は、公正証書遺言原本のコピーです。

正本や謄本にあれこれと書き込みをしても、意味はありません。

公正証書遺言作成後に、公正証書遺言を修正することはできません。

②新しい遺言書を作成して公正証書遺言を書き換えする

公正証書遺言作成後は、内容を修正することができません。

公正証書遺言を書き換える場合、新しい遺言書を作成します。

新しい遺言書を作成することが公正証書遺言の書き換えです。

③書き換えをしても相続人に通知されない

公正証書遺言を作成後に、何度でも書き換えをすることができます。

遺言書の書き換えをしても、相続人に通知されません。

相続人が公証役場に問合せをしても、遺言書の内容を伝えません。

相続人が公証役場に問合せをしても、遺言書を書き換えたか伝えません。

遺言書の秘密は、厳重に守られます。

④新しい遺言書で古い公正証書遺言を撤回する

(1)複数の遺言書があっても原則として有効

複数の遺言書が見つかることは、しばしばあります。

遺言書が複数見つかった場合、原則として有効です。

(2)両立できない部分だけ古い遺言書が撤回

複数の遺言書が見つかった場合、内容が両立できないことがあります。

内容が両立できない部分だけ、古い遺言書が撤回されたと見なされます。

遺言書全体が撤回されたのではなく、両立できない条項だけ撤回されたと見なされます。

(3)複数の遺言書があると相続手続が混乱する

公正証書遺言は公証役場で厳重保管されているから、破棄することはできません。

古い公正証書遺言は、新しい遺言書で撤回することができます。

新しい遺言書で古い公正証書遺言を撤回した場合、古い公正証書遺言は無効になります。

遺言書を複数作成した場合、相続手続が混乱しがちです。

(4)新しい遺言書に撤回条項

新しい遺言書を作成する際に、これまでの古い遺言書を全部撤回すると記載しておくことができます。

撤回条項があると、確実に古い公正証書遺言を無効にすることができます。

撤回条項があると、相続手続の混乱防止に役立ちます。

古い遺言書をすべて撤回すると、どの遺言書を使うのか検討する必要がなくなるからです。

まとめて遺言書を無効にできるから、遺言執行がスムーズになります。

遺言書を書き換える場合、撤回条項を入れておくことが一般的です。

⑤古い公正証書遺言を申告する義務はない

新しい遺言書を作成するときに、古い公正証書遺言があることを申告する義務はありません。

義務はなくても、以前作成した公正証書遺言があることを伝えることが通常です。

古い公正証書遺言と新しい遺言書の矛盾を回避できるように、アドバイスがもらえるからです。

安全確実に書き換えをするためには、古い公正証書遺言の存在を伝えるのが有益です。

⑥新しい遺言書が無効になると古い公正証書遺言の撤回が無効になる

新しい遺言書を作成して、古い公正証書遺言を撤回することができます。

さまざまな事情から、新しい遺言書が無効になることがあります。

新しい遺言書が無効になると、新しい遺言書の内容に効力はありません。

新しい遺言書に古い公正証書遺言を撤回すると書いて、撤回に効力はありません。

新しい遺言書が無効になると、古い公正証書遺言はそのまま効力を持ちます。

そのまま何もしなければ、古い公正証書遺言の内容が実現されます。

新しい遺言書が無効になると、古い公正証書遺言の撤回が無効になるからです。

⑦古い公正証書遺言を破棄する制度はない

公正証書遺言作成後に新しい遺言書を作成すると、遺言書が2通存在します。

古い公正証書遺言を破棄する制度はありません。

古い公正証書遺言を作成したときに渡された正本や謄本を処分しても、意味はありません。

公正証書遺言原本は、公証役場で厳重保管されているからです。

公証役場に頼んでも、公正証書遺言を破棄してもらうことはできません。

⑧公正証書遺言で書き換えがおすすめ

(1)新しい遺言書の方式に制限はない

古い公正証書遺言は、新しい遺言書で撤回することができます。

新しい遺言書の方式に、制限はありません。

公正証書遺言でも自筆証書遺言でも、新しい遺言書で撤回することができます。

(2)自筆証書遺言は手軽に作成できる

遺言書を作成する場合、公正証書遺言か自筆証書遺言を作成することがほとんどです。

自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。

ひとりで作ることができるから、手軽です。

ひとりで作るから、遺言書の不備に気が付きにくいでしょう。

(3)公正証書遺言は公証人が関与

公正証書遺言は、遺言内容を公証人に伝え公証人が書面に取りまとめる遺言書です。

公証人は、法律の専門家です。

法律の専門家が関与するから、確実な遺言書を作成することができます。

公正証書遺言を作成する場合、公証人に手数料を払う必要があります。

公正証書遺言には、手数料以上の価値があります。

公正証書遺言作成費用は、トラブル防止の対価だからです。

遺言書を書き換える場合、新しい遺言書は公正証書遺言がおすすめです。

公証人が関与する公正証書遺言は、安心確実だからです。

⑨公正証書遺言作成費用はトラブル防止の対価

(1)公正証書遺言は書き方ルールの違反がない

法律の専門家が関与するから、公正証書遺言は書き方ルールの違反があり得ません

書き方ルールの違反があると、遺言書は無効になります。

遺言者が死亡した後に、遺言書の不備が判明しても取り返しがつきません。

法律の専門家が関与するから、公正証書遺言に不備があることはほとんどありません。

公正証書遺言作成に手数料がかかっても、確実な遺言書を作成することができます。

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

無効の遺言書で、遺言者の意思を示すことはできません。

遺言者の意思を確実に実現する対価として、公正証書遺言の手数料は払う価値がある費用です。

(2)公正証書遺言は偽造変造リスクがない

自筆証書遺言は、原則として遺言者が自分で保管します。

自筆証書遺言は、保管場所に困ります。

保管場所を家族と共有すると、偽造変造リスクがあります。

保管場所を家族と共有しないと、紛失リスクや見つからないリスクがあります。

公正証書遺言作成後、遺言書原本は公証役場で厳重保管されます。

公正証書遺言は、偽造変造リスクがありません。

遺言書に偽造変造の疑いがあると、相続人間で深刻なトラブルになります。

相続人間のトラブルを防止する対価として、公正証書遺言の手数料は払う価値がある費用です。

3遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。

いろいろ言い訳を考えて先延ばしします。

先延ばしした結果、認知症などで遺言書を作れなくなって、その先には家族のもめごとが待っています。

家族がトラブルに巻き込まれることを望む人はいないでしょう。

死んだ後のことを考えるのは不愉快などと言えるのは、判断力がしっかりしている証拠ですから、まず遺言書を書くことをおすすめします。

遺言書があることでトラブルになるのは、ごく稀なケースです。

遺言書がないからトラブルになるのはたくさんあります。

そのうえ、遺言書1枚あれば、相続手続きは格段にラクになります。

状況が変われば、遺言書は何度でも書き直すことができます。

家族を幸せにするために遺言書を作ると考えましょう。

遺言書の書き直しのご相談もお受けしています。

家族の喜ぶ顔のためにやるべきことはやったと安心される方はどなたも晴れやかなお顔です。

家族の幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

公正証書遺言作成前に知る包括遺贈の影響

2026-06-08

1包括遺贈とは割合を指定して遺贈すること

①遺言書を作成して遺贈ができる

遺贈とは、遺言書を作成して相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。

遺贈と相続は、別の制度です。

被相続人は遺言書を作成して、だれに引き継いでもらうのか自由に決めることができます。

遺言書なしで、遺贈はできません。

②包括遺贈と特定遺贈

遺贈をする場合、包括遺贈と特定遺贈があります。

包括遺贈とは、遺言書に、「財産すべてを包括遺贈する」「財産の2分の1を包括遺贈する」と割合だけ書いて財産を具体的に書いてない場合です。

特定遺贈とは、遺言書に、「財産〇〇〇〇を遺贈する」と財産を具体的に書いてある場合です。

③相続人以外の人に財産を引き継ぐことができる

相続人に財産を引き継ぐ場合、相続させると書くことがほとんどです。

必然的に、遺贈で財産を引き継ぐのは相続人以外の人が多くなります。

相続人になる人は、法律で決められています。

相続人以外の人は、相続することができません。

遺言書を作成すれば、相続人以外の人にも遺贈することができます。

例えば、次の人に遺贈することができます。

・事実婚・内縁の配偶者

・同性婚のパートナー

・配偶者の連れ子

・経営していた会社

・国、都道府県や市町村などの自治体、慈善事業

相続人以外の人に財産を引き継ぎたい場合、遺贈を選択することになります。

2公正証書遺言作成前に知る包括遺贈の影響

①相続人に生じる包括遺贈の影響

(1)相続人が受け取る財産が減る

遺言書で包括遺贈をすると、指定された割合の財産が指定された人に引き継がれます。

包括遺贈をする場合、財産すべてと指定することができます。

遺言書に「財産すべてを包括遺贈する」と書いてある場合、相続人は原則として財産を引き継げません。

(2)全部包括遺贈なら遺産分割協議不要

包括遺贈をする場合、遺言書では具体的な財産を指定しません。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方を決めるため相続人全員でする話し合いです。

包括遺贈をした場合、包括遺贈を受けた人も遺産分割協議に参加するのが原則です。

遺言書で「財産の2分の1を包括遺贈する」などと割合が指定されている場合、遺産分割協議に参加します。

実務で割合が指定されていることは、ほとんどありません。

遺言書に「財産すべてを包括遺贈する」と書いてある場合、遺産分割協議は不要です。

相続財産の分け方を決める余地がないからです。

(3)遺言書を作成するだけで遺留分は奪えない

遺留分とは、相続人に認められた最低限の権利です。

被相続人に近い関係の相続人に認められます。

具体的には、配偶者、子ども、親などの直系尊属に認められます。

兄弟姉妹は相続人になっても、遺留分は認められません。

遺言書で全部包括遺贈をした場合、相続人の遺留分を侵害する可能性があります。

配分された財産が遺留分に満たない場合、遺留分侵害額請求をすることができます。

遺留分侵害額請求があると、相続人と包括遺贈を受けた人の間でトラブルになります。

トラブルを防止するため、相続人の遺留分に配慮することが重要です。

②受遺者に生じる包括遺贈の影響

(1)プラスの財産とマイナスの財産の両方を承継

特定遺贈では、遺言書で指定された財産のみを引き継ぎます。

遺言書で指定された財産以外は、引き継ぎません。

包括遺贈では、遺言書で指定された割合で財産を引き継ぎます。

遺言書で指定された割合で、プラスの財産を引き継ぎます。

遺言書で指定された割合で、マイナスの財産を引き継ぎます。

遺言書で財産すべて引き継ぐ場合、マイナスの財産もすべて引き継ぎます。

(2)連帯保証債務も引き継ぐ

連帯保証債務は、相続財産のひとつです。

被相続人が連帯保証人である場合、連帯保証人の地位が引き継がれます。

連帯保証人とは、債務者が借金の返済ができないときに肩代わりをする人です。

連帯保証債務とは、肩代わりの義務です。

遺言書で財産すべて引き継ぐ場合、連帯保証債務もすべて引き継ぎます。

(3)全部包括遺贈なら遺産分割協議不要

包括遺贈をした場合、相続人と遺産分割協議に参加するのが原則です。

遺言書に「財産すべてを包括遺贈する」と書いてある場合、遺産分割協議は不要です。

相続財産の分け方を決める余地がないからです。

(4)遺留分侵害額請求を認めない遺言書に効力はない

配分された財産が遺留分に満たない場合、遺留分侵害額請求をすることができます。

遺言書を確認すると、遺留分侵害額請求を認めないと書いてあることがあります。

遺言書を作成するだけで、相続人の遺留分を奪うことはできません。

遺留分侵害額請求を認めないと書いても、効力がありません。

遺留分侵害額請求を認めない条項は、付言事項と考えられるからです。

付言事項とは、遺言書に記載してあっても法律上意味がない事項です。

遺留分侵害額請求を認めないと書いても、相続人は遺留分侵害額請求をすることができます。

(5)受遺者が先に死亡すると代襲相続ができない

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

相続人になるはずだったのに、子どもが被相続人より先に死亡することがあります。

被相続人より先に死亡した場合、相続人になるはずだった子どもの子どもが相続します。

代襲相続とは、相続人になるはずだった人が先に死亡したときに相続人になるはずだった人の子どもが相続することです。

相続人になるはずだった人が先に死亡した場合、代襲相続をすることができます。

受遺者になるはずだった人が先に死亡した場合、受遺者になるはずだった人の子どもは受遺者になりません。

受遺者は、相続が発生したときに生きていることが条件です。

遺言書の内容は、代襲相続されないからです。

3公正証書遺言作成前に遺言者が準備すること

①財産内容の共有

包括遺贈をした場合、プラスの財産とマイナスの財産の両方を承継します。

包括遺贈を検討するとき、財産内容を共有しておくことが重要です。

財産内容を共有していないと、思わぬ債務を負担することになるからです。

遺言書に包括遺贈すると書いても、包括遺贈を受ける義務はありません。

包括遺贈は、放棄することができるからです。

包括遺贈を放棄するなら、はじめから包括遺贈をしない方が賢明です。

財産内容を開示して、包括受遺者となる人と情報共有をします。

②遺言執行者の選任

遺言書は、作成するだけでは意味がありません。

遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。

遺言執行者を指名しなくても、遺言書は無効になりません。

遺言書を作成するとき、遺言執行者を指名することがおすすめです。

遺言書の内容を確実に実現する場合、遺言執行者は欠かせません。

遺言執行者がいないと、相続人全員の協力が必要になるからです。

遺言書の内容に不満がある場合、相続人は相続手続に協力してくれません。

不満がなくても相続人にはメリットがないから、相続手続への協力は先延ばしします。

相続人が書類の押印や印鑑証明書の提出に協力しないと、相続手続が進められなくなります。

遺言執行者がいれば、包括受遺者と遺言執行者の協力で内容実現をすることができます。

③相続人の遺留分に配慮する

遺言書を作成するだけで、相続人の遺留分を奪うことはできません。

遺留分は、相続人に認められた最低限の権利です。

相続人の遺留分を侵害する遺言書を作成することは、おすすめできません。

遺留分侵害額請求があると、相続人と包括遺贈を受けた人の間でトラブルになるからです。

わざわざ、トラブルになる遺言書を作成する必要はありません。

相続人の遺留分に配慮した遺言書を作成すれば、トラブルを防止することができます。

相続人が兄弟姉妹や甥姪である場合、財産すべて包括遺贈をしても遺留分侵害額請求をすることはできません。

兄弟姉妹や甥姪には、遺留分が認められないからです。

④公正証書遺言を作成すべき理由

理由(1)自筆証書遺言は厳格な書き方ルール違反で無効になりやすい

遺言書を作成する場合、自筆証書遺言か公正証書遺言を作成することがほとんどです。

自筆証書遺言は、遺言者が自分で書いて作る遺言書です。

ひとりで作ることができるから、手軽です。

公正証書遺言は、遺言内容を公証人に伝え公証人が書面に取りまとめて作る遺言書です。

証人2人に、確認してもらって作ります。

遺言者が法律に詳しいことは、あまりないでしょう。

厳格な書き方ルールに違反すると、遺言書が無効になります。

遺言書が無効になると、遺言書の内容も無効になります。

理由(2)自筆証書遺言は無効の疑いに反論できない

自筆証書遺言は、無効になりやすい遺言書です。

無効と疑われる主な理由は、次のとおりです。

・遺言者が詐欺や強迫にあっていた

・遺言者が認知症で遺言能力がなかった

・遺言書が偽造変造されている

自筆証書遺言は、受遺者が疑いを晴らすことができません。

遺言者がひとりで作るからです。

遺言書が無効になると、遺言書の内容も無効になります。

無効の遺言書で、相続手続をすることできません。

無効の疑いがある遺言で相続手続をすると、相続手続先がトラブルに巻き込まれます。

トラブルに巻き込まれることを回避するため、相続手続先は相続手続を保留します。

有効な遺言書があっても、事実上、相続手続ができなくなります。

受遺者は、無効の疑いを晴らす証拠を用意できないからです。

理由(3)公正証書遺言は確実

公正証書遺言は、公証人が関与して作成します。

公証人が本人確認をしたうえで、本人の意思確認をします。

公証人は本人の意思確認の過程で、遺言者本人の遺言能力を確認しています。

遺言能力を喪失していると判断した場合、公正証書遺言を作成しません。

詐欺や強迫の影響を排除するため、利害関係人は同席することができません。

公証人が適正に職務を行っているか、証人2人が見守っています。

公証人と証人2人が関与するから、公正証書遺言作成の透明性が確保されます。

公正証書遺言には、高い信頼性があります。

4遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書は、被相続人の意思を示すものです。

自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。

実は、民法に遺言書を作ることができるのは15歳以上と定められています。

死期が迫ってから、書くものではありません。

遺言書は被相続人の意思を示すことで、家族をトラブルから守るものです。

遺贈とは、遺言によって相続人や相続人以外の人に、財産を引き継ぐものです。

遺贈は簡単に考えがちですが、思いのほか複雑な制度です。

遺言執行には、法的な知識が必要になります。

遺言の効力が発生したときに、遺言執行者からお断りをされてしまう可能性があります。

遺言書の内容によっては、遺言執行者を家庭裁判所に決めてもらう必要があります。

遺言書の内容に納得していない相続人がいる場合、財産を引渡そうとしないこともあります。

家族をトラブルから守ろうという気持ちを実現するために、せっかく遺言書を書くのですから、スムーズな手続を実現できるように配慮しましょう。

お互いを思いやり幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

遺留分侵害額請求を認めない遺言書に効力はない

2026-06-07

1遺留分は相続人の最低限の権利

①相続人になる人は法律で決まっている

相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。

だれが相続人になるかについては、民法で決められています。

相続人になる人は、次のとおりです。

(2)~(4)の場合、先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になれません。

(1)配偶者は必ず相続人になる

(2)被相続人に子どもがいる場合、子ども

(3)被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属

(4)被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹

②近い関係の相続人に遺留分が認められる

遺言書を作成して、自分の財産をだれに受け継がせるかは自由に決めることができます。

財産は被相続人がひとりで築いたものではないでしょう。

家族の協力があってこそ、築くことができた財産のはずです。

被相続人の名義になっているからといって、まったく無制約の自由にすることはできません。

今まで協力してきた家族に、酷な結果となることがあるからです。

被相続人に近い関係の相続人には、相続財産に対して最低限の権利が認められています。

遺留分とは、相続財産に対して認められる最低限の権利です。

被相続人に近い関係の相続人には、遺留分が認められます。

③兄弟姉妹に遺留分は認められない

相続人のうち、遺留分が認められる人を遺留分権利者と言います。

相続人でない人は、遺留分権利者になることはありません。

遺留分権利者は、被相続人に近い関係の相続人です。

具体的には、次の人です。

(1)配偶者

(2)子ども

(3)親などの直系尊属

兄弟姉妹は相続人になりますが、遺留分権利者ではありません。

④遺留分放棄をした人に遺留分は認められない

遺留分権利者には、相続財産に対して最低限の権利が認められます。

遺留分に満たない財産の配分しか受けられない場合、遺留分侵害額請求をすることができます。

遺留分放棄とは、相続人自身の意思で遺留分を放棄することです。

遺留分放棄は、相続人の意思が重視されます。

遺留分放棄をすると、相続人は最低限の権利を失います。

相続が発生する前に遺留分放棄をする場合、家庭裁判所の許可の審判が必要です。

家庭裁判所の許可を得て遺留分を放棄した場合、遺留分はなくなります。

遺留分放棄をしても、相続人です。

相続人だから、相続財産を相続することができます。

遺留分放棄をすると、遺留分は認められません。

⑤廃除された相続人に遺留分は認められない

例えば、被相続人に虐待をした人に、相続をさせたくないと考えるのは自然なことでしょう。

被相続人が相続させたくないと思って、他の相続人にすべての財産を相続させると遺言書を書くことがあります。

遺言書を書くだけで、遺留分を奪うことはできません。

遺留分に満たない財産の配分しか受けられない場合、遺留分侵害額請求をすることができます。

遺留分侵害額請求をしたら、相続財産のいくらかは虐待した相続人が受け継いでしまいます。

相続人廃除とは、被相続人の意思で相続人の資格を奪う制度です。

相続人の資格を奪うとは、実質的には遺留分を奪うことです。

兄弟姉妹は、遺留分権利者ではありません。

兄弟姉妹を廃除する必要はありません。

兄弟姉妹に相続させたくない場合、遺言書を作成するだけで実現できるからです。

相続人が廃除された場合、代襲相続が発生します。

廃除された相続人の子どもや孫が相続します。

廃除された相続人に、遺留分は認められません。

⑥相続欠格の人に遺留分は認められない

だれが相続人になるかについては、民法で決められています。

同時に、民法では相続人になれない人も決められています。

例えば、被相続人を殺した人が相続することは、社会感情からみても許せない、相続する人としてふさわしくないということは納得できるでしょう。

このような相続人として許せない、ふさわしくない場合、相続人の資格が奪われます。

相続欠格とは、相続人としてふさわしくない人の相続資格を奪う制度です。

相続欠格は、被相続人の意思とは無関係に相続人の資格を奪う制度です。

裁判所などで手続があるわけでなく、当然に相続資格を失います。

相続欠格になると、遺留分も奪われます。

相続人が相続欠格になる場合、代襲相続ができます。

欠格の相続人の子どもや孫が相続します。

欠格の相続人に、遺留分は認められません。

⑦相続放棄をした人の子どもは相続しない

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄するか選択することができます。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。

家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

相続放棄が認められたら、相続することはできません。

相続放棄が認められたら、遺留分を失います。

遺留分が認められるのは、相続人だけだからです。

相続放棄をしたら、代襲相続は発生しません。

相続放棄をした人の子どもや孫は、相続しません。

2遺留分侵害額請求を認めない遺言書に効力はない

①遺言事項は法律で決まっている

遺言書には、厳格な書き方ルールがあります。

書き方ルールだけではなく、遺言書に書くことで有効になることも法律で決められています。

遺言事項とは、遺言書に書くことで有効になることです。

遺言事項は、次の事項です。

(1)財産に関すること

(2)身分に関すること

(3)遺言執行に関すること

(4)それ以外

②遺言書に効力がないことを書くことができる

遺言事項は、法律で決められています。

遺言書には、遺言事項以外のことを書くことができます。

遺言事項以外のことに、法律上の効力はありません。

実際のところ、法律上の効力がないことを書く人はたくさんいます。

家族への感謝の気持ちがあっても、言葉にしていない人がいるでしょう。

遺言書に、家族への感謝の気持ちを書くことができます。

家族仲良く幸せに暮らして欲しいなどの希望に、法律上の効力はもちろんありません。

被相続人の感謝の言葉や希望を読むと、温かな気持ちになるでしょう。

遺言書に法律上の効力がないことを書くことができます。

③付言事項で遺留分侵害額請求を認めない

遺言書を作成する場合、法律上効力があることだけでなく法律上の効力がないことを書くことができます。

付言事項とは、遺言書に書いても法律上の効力がないことです。

付言事項には、家族への感謝の気持ちや希望を書くでしょう。

遺言書で遺留分侵害額請求を認めないと書くことがあります。

遺留分は、相続人に認められた最低限の権利です。

遺言書を作成するだけで、相続人の遺留分を奪うことはできません。

遺言書に遺留分侵害額請求を認めないと書いてある場合、付言事項と考えられます。

付言事項に、法律上の効力はありません。

遺留分侵害額請求を認めない遺言書に、法律上の効力はありません。

④遺留分侵害額請求を認めない遺言書があっても請求できる

遺言書に遺留分侵害額請求を認めないと書いてある場合、付言事項と考えられます。

付言事項に法律上の効力はないから、被相続人からのお願いと言えます。

相続人は被相続人からのお願いをかなえてもいいし、お願いを拒否しても構いません。

被相続人のお願いを拒否しても、他の相続人は文句を言うことはできません。

付言事項に、法律上の効力はないからです。

遺留分侵害額請求を認めない遺言書があっても、遺留分侵害額請求をすることができます。

3遺留分を侵害する遺言書でも無効にならない

①遺留分を侵害する遺言書があっても遺留分侵害額請求ができる

遺留分とは、相続財産に対して認められる最低限の権利です。

さまざまな事情から、遺留分を侵害している遺言書が見つかることがあります。

遺留分を侵害しても、遺言書が自動で無効になるわけではありません。

遺留分を侵害する遺言書を作成するだけで、相続人の遺留分は奪われません。

相続人は遺留分侵害額請求をすることも請求しないことも、選択することができます。

遺留分権利者が遺言書の内容に納得しているのなら、遺留分侵害額請求をしないでしょう。

遺留分権利者が遺言書の内容に納得しているのに、遺言書を無効にする必要はありません。

遺留分を侵害する遺言書でも、有効な遺言書です。

遺留分を侵害する遺言書があっても、遺留分侵害額請求ができるからです。

②遺言書で廃除はハードルが高い

遺留分を侵害する遺言書を作成する場合、一部の相続人に相続させたくないことがあります。

遺留分を侵害する遺言書を作成するだけで、相続人の遺留分を奪うことはできません。

廃除された相続人に、遺留分は認められません。

遺言書で、相続人を廃除することができます。

遺言執行者が家庭裁判所に申立てをして、家庭裁判所が判断します。

遺留分は、相続人に認められた最低限の権利です。

廃除されると遺留分がなくなるから、家庭裁判所は非常に慎重に審査します。

家庭裁判所に廃除を認めてもらうには、客観的証拠が重要です。

例えば、被相続人が虐待を受けた場合、証人として家庭裁判所に虐待の頻度や内容を証言することができます。

虐待を受けた本人であれば、リアリティーがある証言ができるでしょう。

遺言執行者は、詳しい家庭内の事情を知らないでしょう。

家庭裁判所を納得させられる証拠を提出するのは、難しいでしょう。

遺言書で廃除するのは、高いハードルがあります。

③遺言書があっても遺産分割協議

遺言書の内容が大きく偏っている場合、相続人の遺留分を侵害しているでしょう。

配分された財産が遺留分に満たない場合、遺留分侵害額請求をすることができます。

相続人が遺留分侵害額請求をする場合、大きなトラブルになるでしょう。

相続人間でトラブルになる遺言書なのに、あえて執行してトラブルにする必要はありません。

相続人全員で相続財産の分け方を話し合った方が合理的です。

遺言書があっても、相続人全員で遺産分割協議をすることができます。

4遺留分を侵害しない遺言書がおすすめ

①遺留分放棄は強制できない

遺留分放棄をした人は、遺留分侵害額請求をすることができません。

遺留分を侵害する遺言書があった場合、相続人はがっかりするでしょう。

遺留分侵害額請求をすると、相続人間で大きなトラブルになるおそれがあります。

相続させたくない相続人に遺留分放棄をさせれば、トラブルがなくなると考えるかもしれません。

実際のところ、自称専門家は遺留分放棄をさせればいいとアドバイスしています。

遺留分放棄は、相続人の意思が重視されます。

気に入らない相続人に、遺留分放棄を強制するものではありません。

家庭裁判所が遺留分放棄の許可を判断する場合、遺留分放棄をする充分な理由があるか審査します。

遺留分放棄をする充分な理由とは、遺留分放棄に見合う充分な経済的利益を得ていることです。

充分な利益を得ていないのに遺留分放棄をするといっても、家庭裁判所は許可してくれないでしょう。

遺留分放棄は、強制することができません。

②遺留分に配慮して遺言書作成

遺言書を作成する場合、財産の分け方について書くでしょう。

さまざまな事情から、財産の配分が多少偏るのは止むを得ないでしょう。

遺留分は、相続人に認められた最低限の権利です。

遺留分を侵害する遺言書は、相続人間でトラブルになるおそれがあります。

生涯をかけて築いた財産は、家族を幸せにするためだったでしょう。

苦労して築いた財産で家族がトラブルを起こしたら、空しい苦労になります。

遺言書を作成する場合、相続人の遺留分に配慮するのがおすすめです。

5遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺留分を侵害した遺言書であっても、無条件で無効になるわけではありません。

遺言書の内容に不満のある相続人からは、無効だと主張されることが考えられます。

高齢になってから遺言書を作成した場合、認知症で判断能力が低下していたからと言われるでしょう。

遺言書が有効であれば、遺言書の内容どおりに相続手続を進めるのが原則です。

遺言書が有効か無効か争っていると、相続手続が滞ってしまいます。

遺言書作成を考えている方は、早めに取り掛かることをおすすめします。

相続人が争うことのないように、遺言書を作る方がほとんどでしょう。

家族を争族にしないために、遺言書を作ることは大切です。

認知症を疑う余地もないほど元気であるうちに、遺言書作成をすることが最善です。

遺言書など縁起でもないなどと言えるのは、元気な証拠と言えます。

まだまだ死なない!と言える今こそ遺言書作成のときです。

遺言書作成を考えている方は、早めに司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

遺言書を見せてくれないときの対処法

2026-06-02

1遺言者が遺言書を見せてくれない

①遺言者の生存中は遺言書に効力がない

被相続人は、自分の財産を自由に処分することができます。

被相続人は、遺言書を作成して自分の財産を自由に引き継いでもらうことができます。

遺言書を作成したと聞いたら、内容が気になることでしょう。

遺言書を作成しても、遺言者の生存中は効力がありません。

遺言書の効力が発生するのは、遺言者が死亡したときだからです。

②遺言者は遺言書を書き直しができる

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

遺言者の最終の意思が優先されます。

遺言者は、遺言書を書き直すことができます。

遺言書を作成した後に、事情が変わることがあるからです。

財産の状況や相続人の状況が変わる場合、書き直しが必要になるでしょう。

遺言書は、何度でも書き直しができます。

複数の遺言書がある場合で、内容が両立しない場合、日付の新しい遺言書が有効になります。

相続人らと遺言書の書き直しはしないと約束しても、無効の約束です。

遺言書を書き直しするにあたって、相続人などの同意を受けなければならないと言ったルールはありません。

③遺言者は見せる義務はない

遺言書を作成したと言うのに、遺言書を見せてくれないことがあります。

遺言者の生存中、遺言書を見ることはできません。

遺言書を書き直しした場合、相続人などに報告する必要はありません。

遺言書は遺言者がひとりで作成できるから、ひとりで書き直しをすることができます。

遺言者本人は、他の人に遺言書を見せる義務はありません。

遺言者が見せてくれない場合、相続が発生するまで見ることはできません。

2相続開始後に公正証書遺言を見せてくれないときの対処法

①公正証書遺言は相続人が隠せない

公正証書遺言は、遺言内容を公証人に取りまとめてもらって作る遺言書です。

証人2人に確認してもらって作成します。

公正証書遺言を作成した後、原本は公証役場で厳重保管されます。

公正証書遺言を作成した場合、遺言書の正本と謄本が渡されます。

正本や謄本を紛失しても、原本は公証役場で厳重保管されています。

公正証書遺言原本は公証役場に厳重保管されるから、紛失や改ざんの心配がありません。
公正証書遺言は、相続人が隠せません。

②相続人は公証役場で検索ができる

公正証書遺言を作った場合、公証役場はデータを管理しています。

公証役場で遺言の有無を調べてもらうことができます。

昭和64年1月1日以降に作った公正証書遺言、秘密証書遺言が対象です。

コンピューターに登録されているのは、次の事項です。

・遺言した人の名前

・公証人の名前

・公証役場の名前

・遺言書を作った日

調べてもらうための手数料は、無料です。

全国どこの公証役場でも、調べてもらうことができます。

まずは近くの公証役場に出向いて、調べてもらいましょう。

郵便で調べてもらうように、請求することはできません。

遺言者が生存中は、遺言者本人と遺言者本人の代理人だけが調べてもらうことができます。

たとえ、家族の人が調べてもらおうとしても、答えてもらえません。

③相続人は公正証書遺言は謄本請求で確認できる

遺言書の有無は、近くの公証役場で検索してもらうことができます。

公証役場のコンピューターで公正証書遺言があると分かった場合でも、内容については教えてもらえません。

公正証書遺言原本は、遺言書を作成した公証役場で厳重保管されています。

遺言書を作成した公証役場に対して、謄本を請求することができます。

謄本を見ると、遺言書の内容を知ることができます。

遺言者が生存中は、遺言者本人と遺言者本人の代理人だけが請求することができます。

たとえ、家族の人が請求しても、答えてもらえません。

遺言者の死亡後は、法律上の利害関係がある人だけが請求できます。

遺言者の相続人は、利害関係がある人です。

謄本を請求する場合、所定の手数料がかかります。

3相続開始後に自筆証書遺言を見せてくれないときの対処法

①自筆証書遺言は遺言書検認の申立て

相続が発生した後に遺品整理をしていると、自筆証書遺言が見つかることがあります。

自筆証書遺言を見つけた人や預かっていた人は、家庭裁判所に提出する必要があります。

遺言書検認の申立てとは、遺言書を家庭裁判所に提出して開封してもらう手続です。

遺言書検認の申立てを受け付けたら、家庭裁判所は相続人全員を家庭裁判所に呼び出します。

相続人立会いで、遺言書を開封してもらいます。

勝手に開封すると、5万円以下のペナルテイーになるおそれがあります。

遺言書であることに気づかず開封してしまっても、遺言書は無効になりません。

慌てて小細工をせずに、正直にそのまま提出します。

②検認調書が作成される

遺言書の検認とは、家庭裁判所で遺言書の状態を確認してもらう手続です。

検認手続では、遺言書の状態や形、書き直しや訂正箇所、日付や署名がどうなっているか裁判所が確認します。

確認した内容は、検認調書に取りまとめられます。

検認期日以降に遺言の改ざんや変造があった場合、検認調書と照らし合わせて確認することができます。

検認調書を見ると分かってしまうから、改ざんや変造を予防することができます。

遺言書の検認手続は、遺言書の改ざんや変造を予防する手続です。

遺言書の検認手続で、検認調書が作成されます。

③自筆証書遺言は検認調書の謄本請求で確認できる

遺言書検認の申立てを受け付けたら、家庭裁判所は相続人全員を家庭裁判所に呼び出します。

遺言書の検認期日に呼び出しがあった場合、申立人以外の人は欠席して差し支えありません。

検認期日に出席しても欠席しても、財産を相続できなくなることはありません。

検認期日に出席すれば、遺言書の内容を見ることができます。

検認期日に欠席しても、検認調書の謄本を請求することができます。

検認調書には、提出された遺言書のコピーが付いています。

検認調書の謄本請求で、遺言書の内容を知ることができます。

④検認をしないと相続手続ができない

検認を受けても受けなくても、遺言書の効果に変わりはありません。

遺言書の効果は変わりませんが、検認を受けていない遺言書で相続手続はできません。

遺言書と検認済証明書を一緒にして、相続手続を行います。

⑤検認を怠ると欠格のおそれ

相続人になる人は、民法で決められています。

同時に、相続人になれない人も、民法で決められています。

相続欠格とは、相続人としてふさわしくない行為をした人の相続資格を奪う制度です。

遺言書は、遺言者の意思を示すものです。

相続人が遺言書を隠匿して不当な利益を得ようとする場合、相続する人としてふさわしくないと言えます。

自筆証書遺言を見つけた人は、家庭裁判所に提出して検認を受けなければなりません。

遺言書の検認を怠ると、遺言書の隠匿にあたると判断されるおそれがあります。

他の相続人が遺留分侵害額請求をするのを避ける目的がある場合、不当な利益を得ようとしたと言えます。

不当な利益を得る目的で遺言書を隠匿した場合、相続欠格になる重大な結果が生じます。

4法務局保管の自筆証書遺言を見せてくれないときの対処法

①法務局保管の自筆証書遺言は検認不要

自筆証書遺言を作成した後、自分で保管するのが原則です。

自筆証書遺言は、保管場所に困ります。

保管場所を家族と共有していないと、遺言書を見つけてもらえないリスクがあります。

保管場所を家族と共有していると、遺言書を破棄されたり改ざんされたりするリスクがあります。

自筆証書遺言を法務局に提出して、保管してもらうことができます。

法務局で保管してもらっている自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認手続が不要です。

法務局保管の自筆証書遺言は、法務局で厳重保管されているからです。

②自筆証書保管事実証明書の交付請求ができる

自筆証書遺言を預かった場合、法務局はデータを管理しています。

法務局で遺言の有無を調べてもらうことができます。

遺言の有無を調べてもらうことができる法務局は、遺言書保管事務を扱っている法務局のみです。

名古屋市内であれば、名古屋法務局本局のみです。

熱田出張所や名東出張所では、遺言の有無を調べてもらうことができません。

遺言書保管事務を扱っている法務局は、法務局のホームページで調べることができます。

遺言書保管事務を扱っている法務局であれば、日本中どこの法務局でも請求することができます。

自筆証書遺言を預かっているか調べてもらうことを、遺言書保管事実証明書の交付請求と言います。

遺言者が生存中は、たとえ家族であっても交付請求をすることはできません。

遺言書保管事実証明書の交付請求には、所定の手数料がかかります。

郵送で請求する場合は、返信用の切手と封筒を添付します。

遺言者が自筆証書遺言を法務局に預けたとき、法務局は保管証を渡します。

保管証があれば、遺言書保管事実証明書の交付請求を省略することができます。

③法務局保管の自筆証書遺言は遺言書情報証明書で確認できる

遺言をした人が預けた遺言書は、預けた本人以外には返してはもらえません。

遺言をした遺言者本人が死亡した後は、相続人であっても返還されません。

その代わりに、遺言書の画像を印刷して交付するように請求することができます。

遺言書情報証明書の交付請求とは、遺言書の画像を印刷して交付するように請求することです。

保管証を紛失しても、相続人は遺言書情報証明書の交付請求ができます。

遺言書情報証明書を見ると、遺言書の内容を知ることができます。

相続手続では、遺言書原本の代わりとして使うことができます。

相続人が遺言書情報証明書を受け取ったら、法務局から他の相続人全員に対して、遺言書を預かっていることが通知されます。

5遺言執行者には遺言書の開示義務がある

遺言書は作成するだけでは意味がありません。

遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。

遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。

遺言書の内容を実現するために、必要な権限が与えられます。

遺言執行者が職務を開始した場合、相続人に遺言書の内容を通知をする義務があります。

遺言執行者がいる場合、遺言書の開示を求めることができます。

遺言書の内容によっては、相続人の遺留分が侵害されていることがあるでしょう。

遺留分侵害額請求をする機会を与えるためにも、遺言書の内容を知らせることは重要です。

遺言執行者には、遺言書の開示義務があります。

6遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書がある場合、相続財産について、相続人全員で、分け方を合意する必要はありません。

もっともトラブルになりやすい遺産分割協議で、相続人全員で合意をしなくていいのは大きなメリットです。

せっかく遺言書を作成しても、遺族に見つけてもらえなければ意味がありません。

同時に、死亡する前に自分に都合の悪い遺言書を隠したり捨ててしまったりする心配があります。

さらに、遺言書には厳格な書き方ルールがあります。

ルールが守られていない遺言書は無効になります。

書き方のルールは守られていても、内容があいまいだったり、不適切であったために、実現できない遺言書も少なくありません。

せっかく遺言書を書くのであれば、家族を幸せにできる遺言書を確実に作りましょう。

司法書士は確実な遺言書を作るお手伝いをします。

家族のために適切で確実な遺言書を作りたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

受遺者とは遺贈で財産を引き継ぐ人

2026-06-01

1受遺者とは遺贈で財産を引き継ぐ人

①遺言書を作成して遺贈ができる

遺贈とは、遺言書を作成して相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。

遺贈と相続は、別の制度です。

被相続人は遺言書を作成して、だれに引き継いでもらうのか自由に決めることができます。

遺言書なしで、遺贈はできません。

遺言書を作成して、遺言者の思うように財産を引き継ぐことができます。

②相続人以外の人に財産を引き継ぐことができる

受遺者とは、遺贈によって財産を引き継ぐ人です。

相続人になる人は、法律で決まっています。

法律で決められた人以外の人は、相続人になることはできません。

相続人も相続人以外の人も、遺贈を受けることができます。

受遺者は、遺言書で明確に特定する必要があります。

相続人は、相続することができるし遺贈を受けることができます。

相続人以外の人は、相続することができないけど遺贈を受けることができます。

受遺者は、遺贈によって財産を引き継ぐ人です。

③受遺者と相続人のちがい

ちがい(1)指定方法

相続が発生すると、被相続人の財産は相続人が相続します。

相続人になる人は、法律で決められています。

被相続人が何もしなくても、相続人は相続することができます。

受遺者とは、遺贈によって財産を引き継ぐ人です。

被相続人が遺言書で遺贈すると定めないと、受遺者は財産を受けることができません。

遺言書なしで、遺贈することはできないからです。

ちがい(2)財産の取得方法

相続財産は、相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

受遺者は、遺言書の内容により財産を引き継ぎます。

特定遺贈であれば、遺言書で特定された財産のみを引き継ぎます。

包括遺贈であれば、遺言書で指定された割合で引き継ぎます。

具体的に引き継ぐ財産を話し合いで決める必要があるからです。

ちがい(3)代襲相続

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

相続人になるはずだったのに、子どもが被相続人より先に死亡することがあります。

被相続人より先に死亡した場合、相続人になるはずだった子どもの子どもが相続します。

代襲相続とは、相続人になるはずだった人が先に死亡したときに相続人になるはずだった人の子どもが相続することです。

相続人になるはずだった人が先に死亡した場合、代襲相続をすることができます。

受遺者になるはずだった人が先に死亡した場合、受遺者になるはずだった人の子どもは受遺者になりません。

受遺者は、相続が発生したときに生きていることが条件です。

遺言書の内容は、代襲相続されないからです。

ちがい(4)遺産分割協議

相続人は、全員遺産分割協議に参加する権利と義務があります。

遺産分割協議は、相続人全員の合意で成立するからです。

受遺者は、包括遺贈を受けた人のみ参加する権利と義務があります。

包括遺贈とは、遺言書に、「財産すべてを包括遺贈する」「財産の2分の1を包括遺贈する」と割合だけ書いて財産を具体的に書いてない場合です。

特定遺贈を受けた人は、遺産分割協議に参加する権利と義務がありません。

特定遺贈とは、遺言書に、「財産〇〇〇〇を遺贈する」と財産を具体的に書いてある場合です。

④受遺者の説明がバラバラに見える理由

受遺者は、民法上、遺贈によって財産を引き継ぐ人のはずです。

話し手の都合によって受遺者という言葉は、さまざまな意味で使われていることがあります。

受遺者の説明がバラバラに見える理由は、話し手によって立場が異なるからです。

銀行などの金融機関にとって、受遺者は遺産を受け取る人です。

銀行などの金融機関にとって、相続人と受遺者の区別は重要ではありません。

口座の資金を受け取る人に、強い関心があるからです。

税理士にとって、受遺者は税金が高くかかる人です。

相続税申告では、一定の相続人以外の人が財産を受け取ると税金が高くなるからです。

税理士にとって、相続人と受遺者の定義は重要ではありません。

相続税申告に、強い関心があるからです。

ネット記事にとって、単に受遺者は難しい用語の一部です。

相続全体を説明するより、アクセスを集められる一部だけ切り取って説明します。

アクセスを集めることに、強い関心があるからです。

2受遺者がいるときに相続人に与える影響

①相続人が相続する財産が減る

遺言書で財産を遺贈した場合、遺贈した財産は受遺者に引き継がれます。

相続人間で、遺贈された財産以外の財産を分け合います。

必然的に、遺贈された財産分だけ相続人が相続する財産が減ります。

②マイナスの財産は相続人が引継ぐ

特定遺贈を受けた人は、遺言書で指定された財産を引き継ぎます。

特定遺贈を受けた人は、遺言書で指定された財産以外の財産を引き継ぎません。

相続財産にマイナスの財産があっても、特定受遺者は引き継ぎません。

相続財産にマイナスの財産がある場合、相続人と包括受遺者が引き継ぎます。

包括受遺者は、マイナスの財産も遺言書で指定された割合で引き継ぐからです。

③遺産分割協議に参加

特定遺贈を受けた人は、遺言書で指定された財産だけを引き継ぎます。

相続財産の分け方に関与する必要はありません。

特定遺贈を受けた人は、遺産分割協議に参加しません。

包括遺贈を受けた人は、相続財産に対する割合だけ指定されています。

具体的に引き継ぐ財産は、遺産分割協議で決定します。

相続財産の分け方に関与する必要はあります。

包括遺贈を受けた人は、遺産分割協議に参加します。

④遺留分侵害額請求ができる

遺留分とは、相続人に認められた最低限の権利です。

被相続人に近い関係の相続人に認められます。

配分された財産が遺留分に満たない場合、遺留分侵害額請求をすることができます。

遺留分侵害額請求は、相続人としての最低限の権利を回復する制度です。

⑤遺贈の放棄によって相続財産になる

遺言者が死亡した後に、受遺者は遺贈を辞退することができます。

受遺者が受け取るはずだった財産は、相続財産になります。

相続人全員による遺産分割協議によって、引き継ぐ人を決定します。

⑥遺言執行に協力が必要

遺言書の内容は、自動で実現しません。

遺言書で遺贈した場合、原則として相続人全員の協力で遺言書の内容を実現します。

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。

遺言執行者がいる場合、遺言執行者が遺言書の内容を実現します。

遺言執行者がいれば、相続人の協力は不要です。

2受遺者になる条件

①遺言書で特定されていること

受遺者になるためには、遺言書で明確に特定されている必要があります。

②相続が発生したときに生きていること

受遺者になるためには、相続が発生したときに生きている必要があります。

受遺者が遺言者より先に死亡した場合、遺言書の該当の項目は無効になります。

遺言者が死亡したときに、遺言書の効力が発生するからです。

胎児が誕生前に遺言者が死亡した場合、胎児は受遺者になることができます。

遺言書に効力が発生したときに、すでに死亡している人は遺贈を受けることができません。

受遺者が先に死亡した場合、受遺者の子どもなどが代わりに遺贈を受けることもできません。

遺言書の内容は、代襲相続できないからです。

③相続欠格に該当しないこと

相続人になる人は、民法で決められています。

相続人になれない人も、民法で決められています。

相続欠格とは、相続人としてふさわしくない人の相続資格を奪う制度です。

相続資格だけでなく、遺贈を受ける資格も奪われます。

相続欠格は、被相続人の意思とは無関係に相続人の資格を奪う制度です。

4遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書は、被相続人の意思を示すものです。

自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。

実は、民法に遺言書を作ることができるのは15歳以上と定められています。

死期が迫ってから、書くものではありません。

遺言書は被相続人の意思を示すことで、家族をトラブルから守るものです。

遺贈とは、遺言によって相続人や相続人以外の人に、財産を引き継ぐものです。

遺贈は簡単に考えがちですが、思いのほか複雑な制度です。

遺言執行には、法的な知識が必要になります。

遺言の効力が発生したときに、遺言執行者からお断りをされてしまう可能性があります。

遺言書の内容によっては、遺言執行者を家庭裁判所に決めてもらう必要があります。

遺言書の内容に納得していない相続人がいる場合、財産を引渡そうとしないこともあります。

家族をトラブルから守ろうという気持ちを実現するために、せっかく遺言書を書くのですから、スムーズな手続を実現できるように配慮しましょう。

お互いを思いやり幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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