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遺産分割協議書を強制執行
1遺産分割協議は相続人全員による合意の証明書
相続が発生した場合、被相続人のものは相続人が相続します。
被相続人の財産は、相続人全員の共有財産です。
相続人のひとりが勝手に処分することはできません。
相続財産の分け方は、相続人全員による合意で決めなければなりません。
相続財産の分け方について、相続人全員でする話し合いを遺産分割協議と言います。
相続財産の分け方について相続人全員の合意ができた場合、合意内容を文書に取りまとめます。
相続人全員の合意内容を取りまとめた文書を遺産分割協議書と言います。
遺産分割協議書は、相続財産の分け方について相続人全員による合意内容の証明書です。
2遺産分割協議は一方的解除ができない
①代償金を払わなくても一方的解除はできない
一般的な売買契約において代金を支払ってもらえない場合、契約を一方的に解除することができます。
被相続人の財産には、さまざまな財産があるでしょう。
現金や預貯金は、分けやすい財産です。
不動産は、分けにくい財産です。
相続財産の大部分が不動産のような分けにくい財産の場合、相続人全員の合意が難しくなるでしょう。
相続財産の大部分が不動産のような分けにくい財産の場合、代償分割をすることで合意ができることがあります。
代償分割とは、一部の相続人が不動産を相続し、残りの相続人は不動産を相続した人から、その分の代償をもらう方法です。
遺産分割協議で代償金を払う合意をしたのに、代償金が惜しくなることがあります。
代償金の支払いがない場合、遺産分割協議をやり直したいと考えるかもしれません。
遺産分割協議では、一方的に解除することができません。
一般的な売買契約において代金を支払ってもらえない場合、契約を一方的に解除することができます。
遺産分割協議において代償金を支払ってもらえない場合、遺産分割協議を一方的に解除することができません。
②不動産を引き渡さなくても一方的解除はできない
代償分割とは、一部の相続人が不動産を相続し、残りの相続人は不動産を相続した人から、その分の代償をもらう方法です。
代償は、金銭で支払われるのが一般的です。
不動産を相続した相続人に代償を支払う現金が用意できないことがあります。
相続人が合意できるのであれば、代償は金銭以外の財産でも差し支えありません。
不動産を相続した相続人が代償として、固有の財産である不動産を譲渡する合意をすることができます。
遺産分割協議で不動産を譲渡する合意をしたのに、不動産が惜しくなることがあります。
不動産を引き渡してもらえない場合、遺産分割協議をやり直したいと考えるかもしれません。
遺産分割協議では、一方的に解除することができません。
遺産分割協議において不動産を譲渡してもらえない場合、遺産分割協議を一方的に解除することができません。
③遺産分割協議のやり直しは相続人全員による合意が必要
一般的な売買契約において、契約を一方的に解除することができます。
遺産分割協議において、遺産分割協議を一方的に解除することができません。
遺産分割協議において、相続人全員が合意できれば遺産分割協議のやり直しをすることができます。
相続人の多数決では、不足です。
遺産分割協議のやり直しは、相続人全員による合意が必要です。
一般的に代償を払ってもらえない場合、代償を払う人と払ってもらう人の話し合い解決を図ります。
他の相続人を含めて全員がやり直しに賛成することは、あまりありません。
遺産分割協議のやり直しは、高いハードルがあります。
3遺産分割協議書を公正証書にして強制執行
①強制執行認諾文言で金銭債権を強制執行
遺産分割協議書は、相続財産の分け方について相続人全員の合意内容を取りまとめた文書です。
一般的に遺産分割協議書は、私文書で作成します。
私文書とは、一般の民間人が個人的に作成した文書です。
遺産分割協議書は、公証役場で公正証書にしてもらうことができます。
遺産分割協議書を公正証書にした場合、代償金の支払いを確実にすることができます。
公正証書で遺産分割協議書を作成する場合、強制執行認諾文言を入れることができるからです。
強制執行認諾文言とは「代償金が支払われない場合、直ちに強制執行に服する」といった文言です。
強制執行認諾文言がある場合、公正証書は裁判による判決と同様の効力が与えられます。
公正証書で遺産分割協議書を作成する場合、公証役場に手数料を支払う必要があります。
代償金が支払われない場合、直ちに強制執行をすることができます。
「代償金が支払われない場合、直ちに強制執行に服する」と約束しているからです。
②不動産の引渡しで公正証書は債務名義にならない
代書分割をする場合、代償は金銭以外の財産でも差し支えありません。
遺産分割協議書は、公証役場で公正証書で作成してもらうことができます。
公正証書で強制執行できるのは、金銭債権だけです。
代償金の支払いは、金銭債権です。
代償金の支払いがされなかった場合、公正証書で強制執行をすることができます。
金銭以外の財産の引渡しは、金銭債権ではありません。
金銭以外の財産の引渡しは、公正証書で強制執行をすることができません。
金銭以外の財産の引渡しを強制執行するためには、別の方法で債務名義を得る必要があります。
債務名義とは、裁判所が強制執行を許可する前提となる文書です。
金銭以外の財産の引渡しでは、公正証書は債務名義にはなりません。
4裁判手続で債務名義を得る
①遺産分割後の紛争調整調停で調停調書
相続財産の分け方について相続人全員合意ができた場合、遺産分割協議は成立します。
遺産分割協議で代償金を払うと約束したのに払ってもらえない場合でも、一方的に解除することはできません。
遺産分割協議の合意内容を守ってもらえない場合、遺産分割後の紛争調整調停を申し立てることができます。
遺産分割協議が成立してから長期間経過した後に、紛争調整調停を申し立てることができます。
調停とは、裁判所のアドバイスを受けてする当事者の話し合いです。
当事者同士で話し合いをした場合、感情的になってしまうかもしれません。
家庭裁判所の調停委員と話をすると、冷静に話ができるでしょう。
家庭裁判所の調停委員から公平な意見を根拠にしてアドバイスがされると、納得しやすくなるでしょう。
代償金の支払いについて合意ができた場合、合意内容は調停調書に取りまとめます。
代償金が支払われない場合、強制執行をすることができます。
調停調書は、債務名義になります。
②代償金支払い請求訴訟を提起して勝訴判決
遺産分割後の紛争調整調停は、当事者の話し合いです。
話し合いで合意を目指します。
遺産分割後の紛争調整調停で話し合っても合意ができない場合、代償金支払い請求訴訟を提起することができます。
代償金支払い請求訴訟は、通常の裁判です。
家庭裁判所でなく、地方裁判所や簡易裁判所の管轄です。
当事者の話し合いで合意できる見込みがない場合、調停をせずに代償金支払い請求訴訟を提起することができます。
代償金支払い請求訴訟を提起した後、判決を得るには相当の時間と費用がかかります。
代償金支払い請求訴訟で勝訴した場合、強制執行をすることができます。
代償金支払い請求訴訟の勝訴判決は、債務名義になります。
5遺産分割協議の内容を守ってもらうために
①同時履行で押印と印鑑証明書
相続財産の分け方について相続人全員が合意した場合、遺産分割協議は終了します。
代償分割で代償の支払いがなくても、一方的な解除をすることはできません。
代償分割をする場合、代償を確実に支払ってもらうことが大切です。
代償の支払いと遺産分割協議書の押印を同時履行とするといいでしょう。
代償が高額である場合、銀行振出の小切手による支払をしてもらうことができます。
振込で代償を支払う場合、口座残高はスマートフォンやパソコンで確認することができます。
遺産分割協議書に押印しない場合、相続手続を進めることはできません。
遺産分割協議書に押印と代償の支払いを同時履行とした場合、確実に支払ってもらうことができます。
②抵当権の設定
抵当権とは、支払いを確実にするため担保に取る権利です。
代償が支払われなかった場合、抵当権を実行することができます。
抵当権を実行するとは、不動産を取り上げて競売して売却代金から代償を払ってもらうことです。
抵当権を設定した場合、抵当権設定登記をします。
抵当権設定登記には、登録免許税を納めなければなりません。
抵当権設定登記を司法書士などの専門家に依頼した場合、報酬がかかります。
抵当権設定をした場合の費用負担について、合意しておく必要があります。
③連帯保証人を立ててもらう
連帯保証人とは、代償の支払いを確実にするため主債務者と同様の返済の義務を負う人です。
代償が支払われなかった場合、連帯保証人に返済を請求することができます。
連帯保証契約は、書面で締結する必要があります。
連帯保証人が相続人以外の第三者である場合、遺産分割協議書とは別に連帯保証契約書を作成します。
連帯保証人は、主債務者に請求して欲しいと文句を言うことはできません。
連帯保証人を立ててもらうことで、代償の支払いを確実にすることができます。
④分割払いの合意には滞納リスクがある
代償金の支払いは、一括払いが一般的です。
相続人が合意できるのであれば、分割払いにすることができます。
代償金の支払いを分割払いにした場合、将来、支払われなくなるリスクがあります。
将来、代償金が支払われなくても、法定解除はできません。
確実に支払ってもらうために、代償金を分割払いにすることができます。
分割払いにすると、滞納リスクがあります。
⑤遅延損害金の合意で心理的プレッシャー
お金の貸し借りをした場合、返済期日までに返済できないときに備えて遅延損害金を払う約束をします。
遅延損害金は、通常の利息より高い利率で約束するでしょう。
高い利率の遅延損害金を払うことになるから、何とかして返済期日までに返済します。
代償金が支払期日までに支払われない場合に備えて、遅延損害金を払う約束をすることができます。
高い利率の遅延損害金を払うことになるから、心理的プレッシャーを与えることができます。
⑥代償分割より換価分割
代償分割は、任意に代償を払ってもらう方法です。
代償金が払われない場合、そもそも代償分割が適切でないかもしれません。
相続財産の分け方には、換価分割の方法があります。
換価分割とは、不動産を売却してお金に換えた後、お金を分ける方法です。
売却代金を分けるから、代償金を払ってもらえないと心配する必要はありません。
換価分割では、不動産を売却してお金に換えます。
せっかく家族が守ってきた不動産を手放すことへの罪悪感にかられて、話し合いがまとまらないおそれがあります。
そもそも代償分割より換価分割が適切かもしれません。
6遺産分割協議書作成を司法書士に依頼するメリット
遺産分割協議書は遺産の分け方について、相続人全員による合意を取りまとめた文書です。
合意がきちんと文書になっているからこそトラブルが防止できるといえます。
書き方に不備があるとトラブルを起こしてしまう危険があります。
せっかくお話合いによる合意ができたのに、取りまとめた文書の不備でトラブルになるのは残念なことです。
トラブルを防止するため、遺産分割協議書を作成したい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

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「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
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提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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遺言書作成後に書き換えができる
1遺言書は書き換えができる
遺言書は遺言者の意思を示すものです。
遺言書の書き方ルールは民法という法律で、細かく決められています。
遺言書を書くこと自体を大げさに考えて、書いたら終わりと思われがちです。
民法には、いつでも、遺言書の撤回ができるとはっきり書いてあります。
遺言書は、新たな遺言書で書き換え(撤回)ができます。
書き直しをするのも遺言書なので、本人以外が書き直しをすることはできません。
他の人が代理で書き直すことはできませんし、相続人が撤回することもできません。
自筆証書遺言で、かつ、些細な書き間違いであれば、内容訂正する程度でも差し支えありません。
大きな修正をする場合は改めて作った方がいいでしょう。
一度書いたら書き直しがなくて済む場合もありますが、状況が変われば書き直しすることは割とよくあることです。
新たに誕生した孫や曽孫に財産を譲りたい場合、新たに書き直すことができます。
遺言書で財産を相続させる子どもがお世話をしてくれないのであれば、お世話をしてくれる子どもに財産を相続させると書き直すことができます。
何度も書き直すことで、よりいい遺言書にすることができます。
2遺言書を書き換えるときの注意点
①遺言書の書き換えをしたら原則新しい遺言書が有効
新しい遺言書と古い遺言書がある場合、新しい遺言書が優先します。
古い遺言書は撤回されたと考えられるからです。
この場合、両立できない部分だけ、撤回されたと考えます。
古い遺言書
〇〇銀行の預貯金は相続人〇〇に相続させる
不動産〇〇は相続人◇◇に相続させる
新しい遺言書
不動産〇〇は相続人〇〇に相続させる
上記のように遺言書があった場合、新しい遺言書で、不動産についてのみ書き直されたと考えます。
預貯金については古い遺言書が効力を持っています。
複数の遺言書が見つかった場合でも、内容が両立できる部分は撤回されません。
新しい遺言書で内容が反映されていないと、トラブルの火種となります。
後から誤解を招くおそれがあることから、新たにすべての内容の遺言書を作成したほうがいいでしょう。
新しい遺言書の内容に〇年〇月〇日付遺言書は全部撤回するとして、撤回理由も書くと相続人も納得しやすくトラブルが減ります。
このうえで、古い遺言書を破り捨てると安心でしょう。
②遺言書の書き換えはいつでも何度でもできる
遺言書の書き直しは、遺言者が生きている間はいつでも何度でもできます。
相続人らと遺言書の書き直しはしませんと約束しても無効です。
書き直し回数の上限もありません。
何度でも書き直すことができます。
新たに孫や曽孫が誕生したから書き換える、財産の内容が変化したから書き直すこともよくあることです。
③遺言書の書き換えに承諾は不要
書き直しをするために相続人の承諾をもらう必要はありません。
書き直しをしたことをだれかに知らせなければならないといったこともありません。
最初に作った遺言書が公正証書遺言である場合、公正証書を作った公証役場に連絡する必要はありません。
新たに公正証書遺言を作る場合、以前公正証書遺言を作成したことを申告する必要はありません。
④自筆証書遺言でも公正証書遺言でも書き換えができる
遺言書を書き直す場合、遺言書の方式は問われません。
遺言の方式とは、自筆証書遺言、公正証書遺言といった遺言書の種類のことです。
自筆証書遺言、公正証書遺言いずれの方式でも書き換えることができます。
いずれの方式でも日付の新しいものが優先されます。
理論上は、日付の古い公正証書遺言を日付の新しい自筆証書遺言で書き直すことができます。
公正証書遺言は遺言内容を聞いた公証人が作るので、様式に不備がなく遺言書が確実に作ることができます。
自筆証書遺言はだれの確認も受けずに遺言者がひとりで作ることが多いので、遺言書が無効になりがちです。
後から書いた自筆証書遺言が無効になった場合、家族がトラブルになることが予想できるでしょう。
遺言書の書き直しは、できるだけ、公正証書遺言にすることをおすすめします。
⑤撤回遺言を撤回した場合は最初の遺言は復活しない
遺言書の書き換えはいつでも何度でもできます。
相続が発生した後、複数の遺言書が見つかることがあります。
例えば、1番目の遺言書が作られた後、2番目の遺言書が作られて、さらに3番目の遺言書が作られたようなケースです。
2番目の遺言書の内容が「1番目の遺言書を撤回する」の場合、1番目の遺言書は無効になります。
3番目の遺言書の内容が「2番目の遺言書を撤回する」の場合、2番目の遺言書は無効になります。
2番目の遺言書の内容が「1番目の遺言書を撤回する」で、かつ、3番目の遺言書の内容が「2番目の遺言書を撤回する」の場合、1番目の遺言書は復活しません。
2番目の遺言書で、撤回したからです。
「遺言書を撤回する」内容の遺言書を撤回遺言と言います。
撤回遺言を撤回した場合、最初の遺言書は無効のままです。
⑥撤回遺言を取り消した場合は最初の遺言は復活する
遺言書は遺言者の意思を示すものです。
遺言者が自分の意思で書くものです。
ときには、だれかに強迫されたりだまされて遺言書を書かされてしまう場合があります。
例えば、1番目の遺言書が作られた後、2番目の遺言書が作られた場合で、2番目の遺言書がだれかに強迫されたりだまされて書かされた遺言書であるケースです。
2番目の遺言書の内容が「1番目の遺言書を撤回する」の場合、通常は、1番目の遺言書は無効になります。
2番目の遺言書は、だれかに強迫されたりだまされて書いた遺言書です。
遺言者が自分の意思で書いた遺言書ではありません。
遺言者が自分の意思で書いたのではないから、遺言書を取り消すことができます。
2番目の遺言書を取り消した場合、2番目の遺言書は無効になります。
2番目の遺言書を取り消した場合、1番目の遺言書は復活します。
「1番目の遺言書を撤回する」は、遺言者の意思ではなかったからです。
⑦自筆証書遺言は検認が必要
遺言書の書き換えはいつでも何度でもできます。
自筆証書遺言を見つけた人は、家庭裁判所に対して検認の申立てをしなければなりません。
自筆証書遺言書がたくさんある場合、検認手続を何度もすることになります。
自筆証書遺言はだれの確認も受けずに遺言者がひとりで作ることが多いので、遺言書が無効になりがちです。
遺言書作成は書き換えも含めて公正証書遺言をおすすめします。
3撤回とみなされる行為がある
古い遺言書は新しい遺言書で撤回することができます。
新しい遺言書がなくても、撤回したとみなされることがあります。
撤回したとみなされるのは次の場合です。
①遺言書の内容と抵触する生前処分がされた場合
遺言書で不動産〇〇〇を相続人〇〇に相続させると書いた後、不動産〇〇〇を売ったり、贈与したりする場合です。
②遺言書を書いた人が故意に遺言書を捨てた場合
公正証書遺言原本は公証役場で保管されていますから、捨てることができません。
公正証書遺言を作成した後、正本と謄本が渡されます。
手元にある正本と謄本を破り捨てても意味はありません。
遺言書原本は公証役場に厳重に保管してあるからです。
公正証書遺言を撤回するためには、新たに遺言書を作る必要があります。
新たに作る遺言書は、トラブル防止のためにも、公正証書遺言をおすすめします。
③遺言書を書いた人が故意に目的物を捨てた場合
捨てるのは、物理的に捨てることをいいますが、経済的な意味で使えなくすることも捨てると同様だと解釈されます。
4家族信託契約は勝手に書き換えができない
家族信託では、信託契約の中でいろいろなことを自由に決めることができます。
家族信託がいつ終了するのか、信託契約の中で決めておくことができます。
信託が終了したら、だれが信託財産を受け継ぐのか、信託契約の中で決めておくことができます。
家族信託は契約ですから、当事者が一方的に書き換えをすることはできません。
家族の中に不信感がある場合、それぞれが自分に有利な遺言書を書いてもらいたいと考えます。
遺言書は何度でも書き換えができるからです。
身のまわりが不自由になって不安になっているときに、優しい言葉をかけられると有利な遺言書を書いてあげたくなります。
物事のメリットデメリットを充分に判断することが難しくなっても、遺言書の書き換えは続きます。
公正証書遺言を作成するのは、ほんの1時間程度でしょう。
見知らぬ公証人がいるときは、気丈にふるまうことが多いです。
1時間程度では気付かれずに遺言書を作ることができてしまいます。
家族信託契約の中で、だれが信託財産を受け継ぐのか決めておく方がいい場合があります。
家族信託契約は当事者が一方的に撤回することができないから、家族でよく話し合って契約することが重要です。
5遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
遺言書は遺言者の意思を示すものです。
自分が死んだことを考えたくないという気持ちがあると、抵抗したくなるかもしれません。
いろいろ言い訳を考えて先延ばしします。
先延ばしした結果、認知症などで遺言書を作れなくなって、その先には家族のもめごとが待っています。
家族がトラブルに巻き込まれることを望む人はいないでしょう。
死んだ後のことを考えるのは不愉快などと言えるのは、判断力がしっかりしている証拠ですから、まず遺言書を書くことをおすすめします。
遺言書があることでトラブルになるのは、ごく稀なケースです。
遺言書がないからトラブルになるのはたくさんあります。
そのうえ、遺言書1枚あれば、相続手続きは格段にラクになります。
状況が変われば、遺言書は何度でも書き直すことができます。
家族を幸せにするために遺言書を作ると考えましょう。
遺言書の書き直しのご相談もお受けしています。
家族の喜ぶ顔のためにやるべきことはやったと安心される方はどなたも晴れやかなお顔です。
家族の幸せを願う方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
半血兄弟の相続分は半分のまま
1相続人になる人は法律で決まっている
相続が発生すると、配偶者や子どもが相続することは多くの方がご存知でしょう。
相続人になる人は、民法で決められています。
相続人になる人は、次のとおりです。
①配偶者は必ず相続人になる
②被相続人に子どもがいる場合、子ども
③被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
④被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
2兄弟姉妹が相続人になるときの兄弟姉妹とは
①両親が同じ兄弟姉妹は兄弟姉妹
被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。
兄弟姉妹が相続人になるというと、両親が同じ兄弟姉妹を真っ先イメージするでしょう。
両親が同じ兄弟姉妹は、相続人になります。
②両親の一方が同じ兄弟姉妹は兄弟姉妹
被相続人の親に再婚歴があることがあります。
相続人調査をしたところ、両親の一方が同じ兄弟姉妹が判明することがあります。
兄弟姉妹が相続人になるときの兄弟姉妹とは、両親が同じ兄弟姉妹に限られません。
両親の一方が同じ兄弟姉妹は、相続人になります。
③第三者と養子縁組をした兄弟姉妹は兄弟姉妹
両親が同じ兄弟姉妹や両親の一方が同じ兄弟姉妹の中で、第三者と養子縁組をして養子になっていることがあります。
養子には、2種類あります。
普通養子と特別養子です。
子どものいない夫婦が養子縁組をする、配偶者の連れ子と養子縁組するといったことは日常的に聞くことあります。
一般的に、単に「養子」と言ったら、普通養子を指していることがほとんどです。
普通養子は、養子縁組をした後も血縁関係のある実親との親子関係が続きます。
血縁関係のある実親との親子関係が続くから、兄弟姉妹関係も続きます。
普通養子による養子縁組をして養子になった兄弟姉妹は、相続人になります。
特別養子は、養子縁組をした後は血縁関係のある実親との親子関係がなくなります。
血縁関係のある実親との親子関係がなくなるから、兄弟姉妹関係もなくなります。
特別養子による養子縁組をして養子になった兄弟姉妹は、相続人になりません。
④親と養子縁組をした養子は兄弟姉妹
被相続人の親が第三者の子どもと養子縁組をして養親になっていることがあります。
養子縁組をした場合、養親と養子の間に親子関係が作られます。
普通養子であっても特別養子であっても、養親と養子は親子です。
養親と養子の間に親子関係が作られるから、養親の実子と兄弟姉妹関係になります。
親と養子縁組をした養子は、相続人になります。
⑤養子同士であっても兄弟姉妹
被相続人の親が第三者の子どもと養子縁組をして養親になっていることがあります。
養子縁組をする場合、養子の人数に制限はありません。
複数の子どもと養子縁組をすることができます。
被相続人の親に複数の養子がいる場合、どの養子も養親と親子関係があります。
養親と養子の間に親子関係が作られるから、養子同士で兄弟姉妹関係になります。
被相続人の親と養子縁組をした養子は、相続人になります。
⑥親と養子縁組をした後に第三者と養子縁組をした養子は兄弟姉妹
被相続人の親が第三者の子どもと養子縁組をして養親になっていることがあります。
養子縁組をする場合、養親の人数に制限はありません。
複数の養親と養子縁組をすることができます。
被相続人の親が第三者の子どもと養子縁組をした後に、養子が別の第三者と養子縁組をすることがあります。
複数の養子縁組をした場合、有効な養子縁組です。
先の養子縁組が無効になることも、後の養子縁組が無効になることもありません。
第三者と養子縁組をした養子が親の養子になる養子縁組をした場合、両方の養子縁組が有効です。
両方の養子縁組が有効だから、両方で親子関係が作られます。
養親と養子の間に親子関係が作られるから、養親の実子や養子同士で兄弟姉妹関係になります。
親と養子縁組をした後に第三者と養子縁組をした養子は、相続人になります。
⑦親が認知した子どもは兄弟姉妹
被相続人の親に婚姻関係にない子どもがいることがあります。
認知とは、婚姻関係にない子どもを自分の子どもと認めることです。
認知によって、親子関係が認められます。
親と認知された子どもに親子関係が認められるから、他の子どもと兄弟姉妹関係が認められます。
親に認知された子どもは、相続人になります。
⑧親に認知されていない子どもは兄弟姉妹ではない
被相続人の親に婚姻関係にない子どもがいる場合、認知を受けていないことがあります。
実際に血縁関係があっても認知を受けていない場合、親子関係が認められません。
親と認知された子どもに親子関係が認められないから、他の子どもと兄弟姉妹関係が認められません。
親に認知されていない子どもは、相続人になりません。
⑨親の配偶者の連れ子は兄弟姉妹ではない
被相続人の親に再婚歴がある場合、親の配偶者に連れ子がいることがあります。
親の配偶者と連れ子には、親子関係があります。
親が再婚した場合、配偶者の連れ子と親子関係は作られません。
親と配偶者の連れ子に親子関係を作りたい場合、別途養子縁組をする必要があります。
親と配偶者の連れ子に親子関係がないから、他の子どもと兄弟姉妹関係が認められません。
配偶者の連れ子は、相続人になりません。
3兄弟姉妹の財産を分け合うときの半血兄弟の相続分
①半血兄弟の相続分は全血兄弟の相続分の半分
被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。
兄弟姉妹が相続人になる場合、全血兄弟と半血兄弟の相続分は同じではありません。
全血兄弟とは、両親が同じ兄弟姉妹です。
半血兄弟とは、両親の一方が同じ兄弟姉妹です。
兄弟姉妹が相続人になる場合、半血兄弟の相続分は全血兄弟の相続分の半分です。
②養子にも半血兄弟はいる
養子縁組をした場合、養親と養子の間に親子関係が作られます。
親子関係が作られるのは、養親と養子の間だけです。
養親が夫婦であっても、自動的に2人に親子関係が作られるわけではありません。
夫婦の一方だけが養親となる養子縁組をすることができます。
夫婦の他方と親子関係は作られません。
両親が同じ兄弟姉妹と両親の一方が同じ兄弟姉妹は、同じ相続分ではありません。
両親の一方が同じ兄弟姉妹は半血兄弟姉妹だから、全血兄弟姉妹の相続分の半分です。
③半血兄弟の子どもが代襲相続
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したため、相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続することがあります。
これを代襲相続と言います。
兄弟姉妹が先に死亡した場合、兄弟姉妹の子どもが代襲相続します。
兄弟姉妹の子どもは、甥姪です。
相続人になるはずだった半血兄弟が先に死亡した場合、半血兄弟の子どもが代襲相続します。
代襲相続人は、相続人になるはずだった人の相続分を引き継ぎます。
代襲相続人が複数いる場合、被代襲者の相続分を平等に分け合います。
半血兄弟の相続分は、全血兄弟の相続分の半分です。
代襲相続人は被代襲者の相続分を分け合うから、相応に少ない相続分になります。
④親に認知されていない子どもに相続分はない
実際に血縁関係があっても認知を受けていない場合、親子関係が認められません。
親に認知されていない子どもは相続人にならないから、相続分は認められません。
⑤親の配偶者の連れ子に相続分はない
親が再婚した場合、配偶者の連れ子と親子関係は作られません。
配偶者の連れ子は相続人にならないから、相続分は認められません。
4親の財産を分け合うときの相続分
①親を相続するときに全血兄弟と半血兄弟の区別はない
兄弟姉妹が相続人になる場合、半血兄弟の相続分は全血兄弟の相続分の半分です。
半血兄弟の相続分が全血兄弟の相続分の半分になるのは、被相続人の兄弟姉妹が相続する場合の話です。
被相続人の子どもが相続する場合、全血兄弟と半血兄弟の区別はありません。
全血兄弟と半血兄弟の区別なく、相続分は平等です。
②親を相続するときに嫡出子と非嫡出子の区別はない
嫡出子とは、法律婚をした夫婦の間に生まれた子どもです。
非嫡出子とは、法律婚をしていない男女間に生まれた子どもです。
被相続人の子どもが相続する場合、現在では嫡出子と非嫡出子の区別はありません。
以前は、非嫡出子の相続分は、嫡出子の半分でした。
平成25年9月4日最高裁判所は、「非嫡出子の相続分は嫡出子の半分」は無効と決定しました。
嫡出子と被嫡出子は同じ子どもだから、平等に扱われるべきだからです。
③親を相続するときに養子と実子の区別はない
養子縁組をした場合、養親と養子の間に親子関係が作られます。
被相続人の子どもが相続する場合、養子と実子の区別はありません。
養子と実子は、被相続人の子どもであることに変わりはないからです。
養子と実子がいる場合、養子が相続できなくなるルールはありません。
養子と実子がいる場合、養子の相続分が少なくなるルールはありません。
養子と実子の区別はないからです。
5半血兄弟とのトラブルを避けるため遺言書作成
①遺言書で財産の分け方を決めておく
被相続人は、生前自分の財産を自由に処分することができます。
被相続人は遺言書を作成して、自分の財産をだれに引き継いでもらうか決めることができます。
被相続人が何も決めないで死亡した場合、被相続人の財産は相続人全員の共有財産になります。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決めなければなりません。
相続人に半血兄弟が含まれる場合、関係性が薄いことが多いでしょう。
関係性が薄い相続人がいる場合、相続人全員の合意が難航しがちです。
被相続人が遺言書を作成しておいた場合、相続人全員の話し合いが不要です。
半血兄弟とトラブルになることも、少なくなるでしょう。
②遺言執行者を選任しておく
遺言書は、作成するだけでは意味がありません。
遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。
遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。
遺言書で遺言執行者を選任することができます。
遺言執行者がいると、わずらわしい相続手続をおまかせすることができます。
③公正証書遺言がおすすめ
公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に取りまとめてもらって作る遺言書です。
遺言者が公証人に遺言内容を伝えて、証人2人に確認してもらって作ります。
遺言書には、厳格な書き方ルールがあります。
公証人は、法律の専門家です。
公正証書遺言は公証人が関与するから、書き方ルールの違反で無効になることがあり得ません。
せっかく遺言書を作成しても、無効な遺言書では意味がありません。
遺言書を作成には、公正証書遺言がおすすめです。
6半血兄弟が相続人になる相続を司法書士に依頼するメリット
相続が発生すると、被相続人のものは相続財産になります。
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方を決めるためには、相続人全員の合意が必要です。
相続人の一部を含めない合意や相続人でない人を含めた合意は、無効になります。
相続財産の分け方の話し合いの前提として、相続人の確定はとても重要です。
半血兄弟が相続人になる相続では、話し合いの難易度が上がります。
両親の一方だけ同じ半血兄弟姉妹がいる場合、関係性がいいことはあまりないでしょう。
インターネットが普及したことで、多くの情報を手軽に得ることができるようになりました。
簡単に情報発信ができるようになったこともあって、適切でない情報も有益な情報もたくさん出回っています。
相続の専門家と名乗っていながら、適切でないアドバイスを見かけることも度々あります。
代襲相続や数次相続が発生している場合、信頼できる専門家のサポートが欠かせません。
スムーズに相続手続を行いたい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
甥姪に相続させる遺言書
1甥姪が相続人になるケース
①相続人になる人は法律で決まっている
相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。
だれが相続人になるかについては、民法で決められています。
相続人になる人は、次のとおりです。
(2)~(4)の場合、先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になれません。
(1)配偶者は必ず相続人になる
(2)被相続人に子どもがいる場合、子ども
(3)被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
(4)被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
②甥姪と養子縁組で相続人になる
被相続人が養親になる養子縁組をしていることがあります。
養子縁組とは、血縁関係による親子関係の他に法律上の親子関係を作る制度です。
養子縁組をした場合、養親と養子は親子になります。
養子は、養親の子どもです。
養親に相続が発生した場合、養子は相続人になります。
養子は、養親の子どもだからです。
被相続人が兄弟姉妹の子どもと養子縁組をすることがあります。
養子は、養親の子どもです。
兄弟姉妹の子どもは、被相続人から見ると甥姪です。
兄弟姉妹の子どもと養子縁組をした場合、被相続人の子どもの身分と甥姪の身分があります。
養子は、被相続人の子どもになります。
相続が発生した場合、甥姪が相続人になります。
③甥姪が代襲相続人になる
被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。
相続人になるはずだった人が先に死亡した場合、相続人になるはずだった人の子どもが相続します。
相続人になるはずだった人が先に死亡した場合、相続人になるはずだった人の子どもが相続することを代襲相続と言います。
兄弟姉妹が相続人になるはずだったのに被相続人より先に死亡した場合、代襲相続が発生します。
相続人になるはずだった兄弟姉妹の子どもが代襲相続人です。
被相続人の兄弟姉妹の子どもは、被相続人から見ると甥姪です。
被相続人の兄弟姉妹が先に死亡した場合、甥姪が代襲相続人になります。
2相続できるのは相続人だけ
相続人になる人は、法律で決まっています。
相続が発生した場合、被相続人のものは相続人が相続します。
相続ができるのは、相続人だけです。
相続人以外の人は、相続することはできません。
被相続人の死亡をきっかけに、財産を譲る方法はいくつか考えられます。
相続人以外の人に財産を譲りたい場合、相続以外の方法で譲ります。
生前に何の準備をしていなくても、相続人は被相続人のものを相続します。
生前に何の準備をしていないと、相続人以外の人は被相続人の財産を受け取ることはできません。
「財産○○を相続人○○に相続させる」遺言書があれば、相続手続がラクになります。
遺言書で遺言執行者を指名しておくと、相続手続は遺言執行者におまかせできます。
甥姪が相続人になる場合、生前に何の準備をしていなくても相続することができます。
甥姪が相続人でない場合、生前に何の準備もしていないと財産を受け取ることはできません。
相続人でない甥姪に財産を受け取ってもらいたい場合、生前に財産を譲る準備が必須です。
自称専門家は、財産を譲ることをすべて相続と称して混乱させています。
相続ができるのは、相続人だけです。
相続人以外の人は、相続することはできません。
知識がない自称専門家に、充分注意しましょう。
3甥姪に遺贈ができる
遺贈とは、被相続人が遺言によって、相続人や相続人以外の人に、財産を譲ってあげることです。
遺贈で財産を譲り渡す人のことを遺贈者、譲り受ける人を受遺者と言います。
相続では、法律で決められた相続人だけが相続します。
遺贈では、相続人に譲ってあげることもできるし、相続人以外の人に譲ってあげることができます。
甥姪が相続人でない場合、遺言書で財産を譲ってあげることができます。
相続に対して遺贈することができるし、相続人以外の人に遺贈することができるからです。
遺贈には、2種類あります。
特定遺贈と包括遺贈です。
特定遺贈とは、遺言書に「財産〇〇〇〇を遺贈する」と財産を具体的に書いてある場合です。
包括遺贈とは、遺言書に「財産すべてを包括遺贈する」「財産の2分の1を包括遺贈する」と割合だけ書いて財産を具体的に書いてない場合です。
包括遺贈では、具体的な財産は書いてありません。
「財産の2分の1を包括遺贈する」とあった場合、財産の2分の1とは、どの財産なのか分かりません。
包括遺贈を受けた場合、相続人全員と遺産分割協議が不可欠です。
具体的にどの財産を受け取るのか、相続人全員と話し合いで決めなければなりません。
遺言書の記載は2分の1などの割合だけで、具体的財産の記載がないからです。
包括遺贈では、財産を譲ってもらう人は相続人と同一の権利義務が与えられます。
4甥姪に相続させる遺言書の注意点
①兄弟姉妹以外の相続人に遺留分がある
被相続人は、原則として、自分の財産をだれに受け継がせるかは自由に決めることができます。
財産は被相続人が一人で築いたものではないでしょう。
家族の協力があってこそ、築くことができた財産のはずです。
被相続人の名義になっているからといって、まったく無制約の自由にすることはできません。
今まで協力してきた家族に、酷な結果となることがあるからです。
被相続人に近い関係の相続人には、相続財産に対して最低限の権利が認められています。
相続財産に対して、認められる最低限の権利のことを遺留分と言います。
遺留分は、兄弟姉妹以外の相続人に認められます。
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
子どもが相続人になる場合、甥姪は原則として相続人になりません。
子どもが相続人になる場合、子どもには遺留分が認められます。
被相続人が「財産すべてを包括遺贈する」遺言書を作成して死亡することがあります。
全財産を遺贈した場合、相続人である子どもは何も相続することはできません。
相続財産に対して認められる最低限の権利すら相続できない場合、遺留分が侵害されています。
相続人である子どもは、遺留分侵害額請求をすることができます。
遺留分侵害額請求がされる場合、相続人間で深刻なトラブルに発展します。
遺言書を作成する場合、相続人の遺留分に配慮することが大切です。
兄弟姉妹以外の相続人には、遺留分があります。
②相続人が兄弟姉妹なら遺留分侵害額請求はできない
遺留分は、相続人に認められる最低限の権利です。
被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。
兄弟姉妹は、相続人になっても遺留分が認められません。
被相続人が「財産すべてを包括遺贈する」遺言書を作成して死亡することがあります。
全財産を遺贈した場合、他の相続人は何も相続することはできません。
兄弟姉妹が相続人になる場合、遺留分は認められません。
兄弟姉妹は何も相続できなかった場合、何も請求することができません。
兄弟姉妹が被相続人より先に死亡していることがあります。
相続人になるはずだった兄弟姉妹が先に死亡した場合、代襲相続が発生します。
相続人になるはずだった兄弟姉妹の子どもが相続します。
代襲相続が発生した場合、被代襲者の相続分と遺留分を引き継ぎます。
兄弟姉妹は、相続人になっても遺留分が認められません。
相続人になるはずだった兄弟姉妹に遺留分はないから、兄弟姉妹の子どもにも遺留分はありません。
被相続人が「財産すべてを包括遺贈する」遺言書を作成して死亡した場合、兄弟姉妹や甥姪から遺留分を請求されることはありません。
③遺言書の内容は具体的に記載
相続財産の内容は、不動産、預貯金、株式、借金などいろいろな種類があるのが通常です。
遺言書で相続財産の分け方を指定する場合、遺産のうちどの財産についての記載なのか特定することが重要です。
遺言書は、相続人など家族だけが見るものではないからです。
相続が発生した後、遺言書を執行します。
相続手続先の人が見ても、内容を特定できる必要があります。
内容が特定できない場合、遺言書を執行することができません。
自宅を譲ってあげたい場合、「自宅」と記載したくなるかもしれません。
家族以外の第三者は、自宅とはどこの土地どこの建物なのか分かりません。
あいまいな表記では、第三者には分からないのです。
多くの場合、自宅には土地と建物があるでしょう。
土地と建物両方を別々に記載する必要があります。
登記事項証明書を見て書き写すといいでしょう。
遺言書の内容は、第三者にも分かるように具体的に記載することが大切です。
④遺言書の内容は代襲相続しない
遺言者は、遺言書で相続財産の分け方を指定することができます。
遺言者は、遺言書で相続財産を遺贈することができます。
相続人〇〇に相続させると遺言書に記載しても、相続人が先に死亡することがあります。
財産を受け取る人が先に死亡した場合、遺言書のその記載は無効になります。
遺言書は、相続が発生したときに効力が発生するからです。
相続人に子どもがいても、子どもが受け取ることはできません。
遺言書の内容は、代襲相続されないからです。
〇〇に遺贈すると遺言書に記載しても、受遺者が先に死亡することがあります。
財産を受け取る人が先に死亡した場合、遺言書のその記載は無効になります。
遺言書は、相続が発生したときに効力が発生するからです。
受遺者に子どもがいても、子どもが受け取ることはできません。
遺言書の内容は、代襲相続されないからです。
5公正証書遺言がおすすめ
①遺言書の種類
遺贈とは、被相続人が遺言によって、相続人や相続人以外の人に、財産を譲ってあげることです。
遺贈をしたい場合、遺言書を作成する必要があります。
遺言書の種類は、民法という法律で決められています。
大きく分けて普通方式の遺言と特別方式の遺言とあります。
普通方式の遺言は、次の3つです。
(1)自筆証書遺言
(2)公正証書遺言
(3)秘密証書遺言
特別方式の遺言は、次の4つです。
(1)死亡の危急に迫った者の遺言
(2)伝染病隔離者の遺言
(3)在船者の遺言
(4)船舶遭難者の遺言
特別方式の遺言は、生命の危機に迫っている人や航海中など交通できない人が作る特別の遺言です。
ごく稀な遺言と言えるでしょう。
多くの方にとって、遺言というと普通方式の遺言です。
自筆証書遺言か公正証書遺言を作成する人がほとんどです。
②公正証書遺言は費用がかかるけど安心確実
公正証書遺言は、遺言内容を公証人に取りまとめてもらって作る遺言書です。
遺言者が公証人に遺言内容を伝えて、証人2人に確認してもらって作ります。
せっかく遺言書を作成するのであれば、公正証書遺言がおすすめです。
費用はかかってしまうものの、メリットが大きいからです。
公正証書遺言の主なメリットは、次のとおりです。
(1)公証人が文面を取りまとめてくれる
(2)遺言書の書き方ルールの違反などで無効になりにくい
(3)相続発生後に家庭裁判所で検認手続が不要
(4)公証人が遺言者の意思確認をしているからトラブルになりにくい
(5)遺言書の紛失や改ざんがない
公正証書遺言がある場合、トラブルに発展するのはごくわずかです。
遺言書を作成するのであれば、公正証書遺言がおすすめです。
6遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
遺言書は、遺言者の意思を示すものです。
遺言書がある場合、遺言書の内容を実現してあげたいと思うでしょう。
相続が発生した場合、被相続人のものは相続人全員の共有財産になります。
相続財産は、相続人全員の合意で分け方を決めます。
相続人以外の人に財産を残したい場合、遺言書の作成は欠かせません。
インターネットが普及したから、たくさんの情報を手軽に入手することができます。
インターネット上には、適切な情報も適切でない情報も入り混じっています。
自称専門家は、相続人でない人が相続できるなどと曖昧な情報発信をしています。
スムーズな財産承継のため、信頼できる専門家のサポートが必要です。
家族をトラブルから守ろうという気持ちを実現するために、せっかく遺言書を書くのですから、スムーズな手続を実現できるように配慮しましょう。
相続人以外の他人に財産を残したい方は、遺言書作成を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
相続登記で委任状
1委任状で相続登記の依頼を証明する
①相続登記を依頼するときに委任状が必要
相続登記は、自分で申請することができます。
自分で登記申請をするのが難しい場合は、代わりの人に申請してもらうことができます。
業務として代理人になることができるのは、司法書士と弁護士のみです。
司法書士や弁護士といった国家資格者でなければ、報酬を受けて業務として登記申請の代理はできません。
無報酬で1回だけ家族のために、代わりに登記申請するのであれば、国家資格者でなくても差し支えありません。
自分の代わりに登記申請をしてもらう場合、委任状を一緒に提出します。
司法書士などの専門家に依頼するときも家族に依頼するときも、委任状が必要です。
登記申請を依頼した場合、法務局に対して書面で依頼の事実を証明する必要があるからです。
②不適切な委任状は認められない
委任状は、代理人に依頼した内容を証明する書類です。
委任状の記載が不適切であった場合、適切な依頼を受けたとは言えなくなります。
多くの人にとって、不動産は重要な財産です。
相続登記は、法務局で厳格に審査されます。
だいたい合っているから大丈夫ではなく、完璧な記載が求められます。
一般の人から見ると、些細なことと思えるようなことでやり直しになります。
相続登記に委任状には、登記申請書の内容と同じ内容を記載します。
登記申請書を訂正することができても、代理人は委任状の記載を訂正できないことが多いものです。
委任状の内容は、本人が依頼した内容だからです。
適切な委任を受けていないと判断されることになります。
適切な委任を受けていない場合、相続登記の申請を取り下げることになります。
2他人の登記申請であっても委任状が不要な例外
①未成年者の代わりに親権者が相続登記
身近な家族であっても、自分以外の人は他人として扱われます。
相続人が赤ちゃんである場合、親などの親権者は代わりに相続登記の申請をすることができます。
本人が赤ちゃんなどの未成年者である場合、自分で委任状は書けないでしょう。
未成年者は、物事のメリットデメリットを充分に判断することができません。
充分な判断ができないから、親などの親権者があらゆることを代わりにすることが認められています。
未成年者の代わりに親権者が相続登記をする場合、委任状は不要です。
未成年者の代わりに親権者が相続登記をする場合、他に書類が必要になります。
未成年者といえども、他人の登記申請をすることには変わらないからです。
親などの親権者が申請する場合、親子関係を証明する戸籍謄本が必要になります。
相続人である未成年者のため、親などの親権者が司法書士に依頼することができます。
親などの親権者から司法書士に対する委任状を出して、登記申請を依頼することができます。
司法書士は、親子関係を証明する戸籍謄本と委任状を法務局に提出します。
②認知症の人の代わりに成年後見人が相続登記
本人が重度の認知症である場合、成年後見制度を利用していることがあります。
重度の認知症である場合、物事のメリットデメリットを充分に判断できません。
成年後見制度を利用している場合、成年後見人はあらゆることを代わりにすることが認められています。
認知症の人の代わりに成年後見人が相続登記をする場合、委任状は不要です。
認知症の人の代わりに成年後見人が相続登記をする場合、成年後見人であることを証明する必要があります。
成年後見登記事項証明書で、証明することができます。
相続人である認知症の人のため、成年後見人が司法書士に依頼することができます。
司法書士は、成年後見登記事項証明書と委任状を法務局に提出します。
③相続人の代わりに遺言執行者が相続登記
被相続人が生前に遺言書を作成して遺言執行者を指名していることがあります。
遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。
遺言執行者は、遺言執行のため必要な一切の行為をする権利と義務があります。
遺言執行のため遺言執行者が相続登記をする場合、委任状は不要です。
遺言執行のため遺言執行者が相続登記をする場合、遺言執行者であることを証明する必要があります。
遺言執行者を指名している遺言書で、証明することができます。
検認が必要な遺言書の場合、検認済証明書も必要です。
相続人のため、遺言執行者が司法書士に依頼することができます。
司法書士は、遺言書、検認済証明書と委任状を法務局に提出します。
④相続人全員のため一部の相続人が相続登記
相続人になる人は、法律で決まっています。
相続人になる人の相続分も、法律で決まっています。
法律で決まっている相続分を法定相続分と言います。
相続人は、法定相続分で相続することができます。
法定相続分で相続すると、相続人全員で共有することになります。
不動産の共有はデメリットが多いので、おすすめできません。
相続人全員の合意があれば、法定相続分以外の分け方をすることができます。
多くの場合、相続人全員の合意で分け方を決めます。
相続人全員が法定相続分で共有する相続をする場合、原則として、相続人全員が相続手続に参加します。
相続登記をする場合、相続人全員が申請するのが原則です。
例外として、一部の相続人から相続登記を申請することができます。
一部の相続人から相続登記を申請する場合であっても、相続人全員が登記名義人になります。
相続人全員のため、一部の相続人が司法書士に依頼することができます。
司法書士は、一部の相続人からの委任状を法務局に提出します。
相続人全員が登記名義人になるのに、登記申請人になった相続人にだけ権利証が発行されます。
登記申請人になっていない相続人に対して、権利証は発行されません。
後から権利証を発行してもらうこともできません。
一部の相続人が相続人全員のために相続登記をすることができるけど、おすすめできません。
権利証がないと、不動産を売却するときや担保に差し出すときに困るからです。
3相続登記に必要な委任状の書き方
司法書士などの専門家に依頼する場合、委任状は司法書士が用意します。
登記申請を依頼するのであれば、司法書士が作成した委任状に記名押印するだけで済みます。
相続登記に必要な委任状には、次のことを記載します。
①相続登記を依頼される人の名前と住所
②相続登記を依頼する旨
「次の登記申請に関する一切の権限を委任します。」と記載すると分かりやすいでしょう。
③登記の目的
④登記原因
⑤相続人
③~⑤は、相続登記の申請書と同じです。
あらかじめ申請書を作ってあるのであれば、そのまま丸写しすれば記載できます。
申請書の記載を書き直す場合、委任状の記載を一緒に書き直す必要があります。
内容が一致していない場合、適切な委任を受けていないと判断されるおそれがあります。
適切な委任を受けていない場合、登記申請を受け付けてもらえないかもしれません。
⑤相続人は、まず括弧をつけて被相続人の氏名をフルネームで記載します。
相続人が複数で共有する場合、相続人の住所氏名だけでなく持分も記載します。
⑥不動産の表示
相続登記の対象になる不動産の表示を記載します。
目的になる不動産の登記簿謄本を確認して、そのまま書き写せば記載できます。
記載事項は、申請書の内容と同じです。
土地であれば、次の事項を記載するといいでしょう。
(1)所在
(2)地番
(3)地目
(4)地積
建物であれば、次の事項を記載するといいでしょう。
(1)所在
(2)家屋番号
(3)種類
(4)構造
(5)床面積
建物でも敷地権のあるマンションの一室であれば次の事項を記載するといいでしょう。
(1)一棟の建物の表示
i所在
ii建物の名称
(2)専有部分の建物の表示
i家屋番号
ii建物の名称
iii種類
iv構造
v床面積
(3)敷地権の目的である土地の表示
i土地の符号
ii所在及び地番
iii地目
iv地積
(4)敷地権の表示
i土地の符号
ii敷地権の種類
iii敷地権の割合
相続の対象が土地と建物など不動産が複数ある場合、順番に書き連ねれば差し支えありません。
不動産がたくさんある場合、書くべき項目の書き忘れに注意しましょう。
書くべき項目の書き忘れがあった場合、不動産が特定できないと指摘されるおそれがあります。
不動産を特定できない委任状の場合、登記申請を受け付けてもらえません。
⑦依頼する項目の補足事項
相続登記を申請する場合、登記申請だけでなく付随する手続があります。
手続の一環として一緒にお願いしておくと、手続がスムーズになります。
付随項目を書き忘れてしまうと、代理人が手続できなくなります。
具体的には、次のような項目です。
1.登記識別情報の受領の件及びその受領について復代理人選任に関する一切の件
1.登記識別情報の受領に関する一切の件
1.原本還付請求及び受領に関する一切の件
1.復代理人選任に関する一切の件
1.登記に係る登録免許税の還付金を受領する件
特に「登記識別情報の受領に関する一切の件」は重要です。
登記識別情報とは、権利証のことです。
代わりに登記申請をお願いしたのに、権利証を受け取りするために法務局に出向かなければならなくなるからです。
⑧日付
⑨登記申請をお願いする人の住所氏名
ふだん住所は簡単な記載をしている場合であっても、住民票の記載どおり書きましょう。
⓾押印
名前の横に押印します。
4委任状の押印は実印でなく認印でいい
委任状は、代理人に依頼した内容を証明する書類です。
依頼した人は、委任状に押印しなければなりません。
押印は、実印である必要はありません。
依頼した人の認印で差し支えありません。
委任状に書き間違いを見つけた場合、名前の横に押した印と同一印を押印して、訂正します。
5委任状に割印・契印
委任状に書くべき内容は、たくさんあります。
複数ページに渡る委任状になることがあります。
1通の委任状であることが分かるように、割印・契印を施します。
クリップでとめるだけなど差し替えができる状態では、委任内容を証明できるとは言えないからです。
適切な委任があったと認められない場合、相続登記を取り下げなければならなくなります。
6相続登記を司法書士に依頼するメリット
相続が発生すると、相続人はたくさんの相続手続に追われて悲しむ暇もありません。
ほとんどの方は、相続を何度も経験するものではありません。
手続に不慣れで、聞き慣れない法律用語でへとへとになります。
一般的にいって、相続登記は、その中でも難しい手間のかかる手続です。
不動産は、重要な財産であることが多いものです。
一般の方からすると、些細なことと思えるようなことでやり直しになります。
本人が自分で申請している場合、些細なことであれば法務局の窓口まで出向いて申請書の記載を補正することができるケースがあります。
申請書の記載誤りがあると、委任状も記載誤りになります。
代理人に依頼して申請している場合、委任状の記載も一緒に補正する必要があります。
委任状の記載内容は、本人が依頼したことのはずです。
代理人が補正することを認めてもらえない場合が多いものです。
申請書と委任状の記載が一致していない場合、適切な委任を受けていないと判断されます。
適切な委任を受けていない場合、申請書は受け付けてもらえません。
いったん申請を取り下げて、やり直しになります。
相続登記は簡単そうに見えても、思わぬ落とし穴があることもあります。
法務局の登記相談に行っても、何が良くないのか分からなかったというケースも多いです。
司法書士はこのような方をサポートしております。
相続登記を自分でやってみたけど、挫折した方の相談も受け付けております。
相続登記をスムーズに完了させたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
兄弟共有名義で片方死亡したときの相続
1兄弟共有名義で片方死亡したときの相続
①相続人になる人は法律で決まっている
相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。
だれが相続人になるかについて、民法で決められています。
相続人になる人は、次のとおりです。
(2)~(4)の場合、先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になれません。
(1)配偶者は必ず相続人になる
(2)被相続人に子どもがいる場合、子ども
(3)被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
(4)被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡した場合、相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続します。
相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続することを代襲相続と言います。
②先順位の人がいたら兄弟姉妹は相続人にならない
被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属が相続人になります。
兄弟姉妹が相続人になるのは、被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合です。
先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になりません。
先順位の人がいたら、兄弟姉妹は相続人になりません。
③共有者が取得するのは相続人不存在のとき
相続が発生したら、被相続人のものは相続人が相続します。
被相続人が不動産を共有していた場合、被相続人は不動産の共有持分を持っています。
被相続人の共有持分は、相続人が相続します。
共有者の片方が死亡した場合、他の共有者が共有持分を取得することを聞いたことがあるかもしれません。
共有者の片方が死亡した場合に他の共有者が共有持分を取得するのは、相続人が不存在の場合です。
被相続人が天涯孤独の場合、法律で決められた相続人は存在しないでしょう。
法律で決められた相続人はいても、相続人全員が相続放棄をすることがあります。
家庭裁判所で相続放棄が認められた場合、はじめから相続人でなくなります。
法律で決められた相続人全員が相続放棄をした場合、相続人不存在と言えます。
被相続人が払うべきお金を払わないまま、死亡することがあります。
相続人不存在であれば、相続人に払ってもらうことはできません。
被相続人の財産があれば、被相続人の財産から払ってもらいたいと望むでしょう。
被相続人が不動産を共有していた場合、共有持分は財産と言えます。
被相続人に特別縁故者がいることがあります。
特別縁故者とは、被相続人に特別な縁故があった人です。
家庭裁判所に特別縁故者と認められた場合、財産が分与を受けることができます。
受け取る人がいない財産は、国庫に帰属します。
国庫に帰属すべき財産が共有持分である場合、他の共有者が取得します。
被相続人に相続人がいる場合、相続人不存在ではありません。
共有者のひとりが死亡しても、自動で他の共有者が被相続人の共有持分を取得することはできません。
2兄弟共有名義の建物で配偶者居住権
①配偶者短期居住権は兄弟共有名義の建物で認められる
配偶者短期居住権と配偶者居住権は、相続発生後に配偶者が住み場所を失わないようにするために作られた権利です。
配偶者短期居住権が認められる要件は、次のとおりです。
(1)法律上の配偶者であること
(2)被相続人の所有していた建物であること
(3)相続開始時に居住していたこと
配偶者短期居住権は、要件が満たされれば自動で認められます。
配偶者短期居住権が認められるためには、被相続人単独所有の建物に限られません。
被相続人が第三者と共有している建物であっても、配偶者短期居住権は認められます。
被相続人が配偶者以外の人と共有している建物であっても、差し支えありません。
配偶者短期居住権は、兄弟共有名義の建物で認められます。
②配偶者居住権は兄弟共有名義の建物で認められない
配偶者居住権が認められる要件は、次のとおりです。
(1)法律上の配偶者であること
(2)被相続人の所有していた建物であること
(3)相続開始時に居住していたこと
(4)配偶者居住権を設定
配偶者居住権は、自動で発生しません。
配偶者居住権を設定する必要があります。
配偶者居住権が認められるためには、被相続人単独所有の建物に限られません。
被相続人と配偶者の共有建物について、配偶者居住権が認められます。
配偶者以外の第三者と共有する建物について、配偶者居住権が認められません。
配偶者居住権は、原則として配偶者が終身居住する権利です。
配偶者以外の第三者と共有する建物である場合、配偶者居住権は大きな負担になります。
他の共有者にとって過大な負担になるから、配偶者以外の第三者と共有する建物である場合配偶者居住権は認められません。
配偶者居住権は、兄弟共有名義の建物で認められません。
3共有を継続するとデメリットが大きい
デメリット①共有物を処分するには共有者全員の合意が必要
共有財産は、共有している人全員が合意しないと、処分はできません。
処分するとは、共有物を売却する、第三者に賃貸することなどです。
たくさんの人で共有している場合、合意がまとまりにくくなります。
共有者の多数決では、ありません。
1人でも反対の人がいると、共有者全員の合意があるとは言えなくなります。
1人でも反対の人がいると、処分はできません。
デメリット②共有者に相続が発生する
共有物を処分するためには、共有者全員の合意が必要です。
共有者が多くなると、共有者全員の合意が難しくなります。
簡単に、合意ができなくなります。
共有者全員の合意ができないから、売却などの判断は先延ばししがちです。
せっかくの資産なのに、事実上、利活用ができなくなります。
判断の先延ばしにより長期間経過すると、共有者に相続が発生することがあります。
共有者に相続が発生すると、共有者の共有持分は相続財産になります。
相続財産とは言うものの、利活用が難しい財産です。
共有者の相続人は、だれも積極的に相続したがらないでしょう。
死亡した共有者の共有持分を、相続人全員が法定相続分で細分化して共有することがあります。
だれもが相続したがらないから、やむを得ないともいえます。
このような相続が何人もの共有者の間で発生することがあります。
さらに共有者がたくさんになり、共有持分がさらに細分化されます。
相続したくない財産だから、相続登記を先延ばししがちです。
だれにどれだけの共有持分があるのか登記簿謄本を見ても、分からなくなります。
デメリット③共有持分を売却するおそれ
共有物全体を売却する場合、共有者全員の合意が必要です。
それぞれの共有者が持っている共有持分を売却する場合、他の共有者の合意は不要です。
あまり知られていませんが、共有者が持っている共有持分を買い取る業者がいます。
共有持分を買い取る業者は、ビジネスです。
遠慮なく共有者としての権利を主張します。
共有者としての権利とは、共有持分買取請求や共有物分割請求などです。
共有者間で話し合いができなければ、当然、裁判所に持ち込まれることになるでしょう。
共有持分を買い取る業者は、弁護士を付けてくるでしょう。
知識のない一般の人では、対応できません。
弁護士に依頼することになるでしょう。
一部の共有者が自分の共有持分を売却した場合、大きなトラブルに巻き込まれることになります。
4相続が発生する前にできること
①共有を解消する
不動産の共有は、デメリットが多くおすすめできません。
すでに不動産を共有しているのであれば、早期に単独所有にすることをおすすめします。
共有不動産を処分するには、共有者全員の合意が必要です。
気心が知れた兄弟で共有している場合、話し合いは比較的容易でしょう。
共有を解消するためには、次の方法があります。
(1)自分の共有持分を売渡す
(2)相手の共有持分を買取る
(3)共有者全員で不動産全体を売却する
どの方法をとるにしても、相手方との合意が不可欠です。
共有者のひとりに相続が発生した場合、共有者の共有持分は相続人が相続します。
気心が知れた兄弟だから気軽に話せたのに、兄弟の相続人となると気軽に話せないでしょう。
共有を解消するための合意が難しくなります。
共有のまま相続が発生した場合、家族が苦労します。
不動産を共有している場合、早めに共有を解消することをおすすめします。
②遺言書を作成して共有持分を遺贈
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人が相続します。
先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になりません。
兄弟姉妹が相続人になるのは、被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合です。
兄弟姉妹が相続人にならない場合、兄弟姉妹が相続することはできません。
相続人にならないであっても、財産を引き継いでもらうことができます。
被相続人は、生前に遺言書を作成することができます。
遺言書で、自分の財産を相続人や相続人以外の人に譲ってあげることができます。
遺贈とは、遺言書で相続人や相続人以外の人に財産を譲ってあげることです。
兄弟姉妹は、相続人以外の人として遺贈を受けることができます。
遺言書は、作成するだけでは意味がありません。
遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。
遺言書を作成する場合、遺言執行者を選任することができます。
遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。
遺言執行者は、遺言書の内容を実現するために必要な権限があります。
遺言執行者がいると、わずらわしい相続手続をおまかせすることができます。
遺言書を作成して、他の共有者に共有持分を遺贈することができます。
5遺言書作成と遺言執行を司法書士に依頼するメリット
不動産を共有している場合、共有者は親子や兄弟などの近い関係の人が多いでしょう。
共有者の片方に相続が発生した場合、他の共有者が相続人であることが多いでしょう。
兄弟姉妹で共有している場合、相続人でないことがあります。
相続できないにもかかわらず、共有者だから当然に相続できると誤解しているかもしれません。
相続人でもないのに、一方的に相続すると言われても困惑するでしょう。
相続人間のトラブルに発展しがちです。
相続手続は、タイヘンです。
単なる相続人の誤解や無理解で、トラブルに発展するからです。
不動産の共有は、デメリットが大きいのでおすすめできません。
事前の対策で、防げるトラブルと言えます。
司法書士は、相続対策をサポートすることができます。
相続対策をするために、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
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配偶者居住権を設定したときの遺産分割協議書
1配偶者短期居住権と配偶者居住権のちがい
①配偶者居住権は設定が必要
配偶者短期居住権と配偶者居住権は、どちらも相続が発生してから、配偶者が住む場所を失うことがないように保護するために作られた権利です。
配偶者短期居住権は要件を満たしていれば、何もしなくても自動的に発生します。
配偶者居住権は、自動的に発生することはありません。
遺言書や遺産分割協議などで、権利を設定する必要があります。
②被相続人と配偶者以外の人と共有建物の場合は配偶者居住権は成立しない
建物を被相続人と配偶者以外の人と共有しているケースがあります。
被相続人と配偶者以外の人と共有建物であっても、配偶者短期居住権は成立します。
配偶者居住権は、被相続人と配偶者以外の人と共有建物の場合は成立しません。
③配偶者居住権は原則配偶者の終身存続
配偶者短期居住権は、期間制限があります。
遺産分割をするべき場合、次の日のどちらか遅い日までです。
(1)遺産分割が成立した日
(2)相続が発生してから6か月経過した日
遺産分割協議は、相続人全員の合意が必要です。
相続人全員の合意ができないまま、長期間経過することがあります。
遺産分割が成立しない場合、何年でも配偶者短期居住権は存続します。
配偶者が死亡するまで、遺産分割が成立しないことがあります。
結果として、終身配偶者短期居住権は存続します。
配偶者が相続放棄をしたなど遺産分割をする必要がないことがあります。
建物の所有者が配偶者短期居住権の消滅請求をしてから6か月経過するまで、配偶者短期居住権は認められます。
配偶者居住権は、原則として、終身です。
遺言書や遺産分割協議などによって、存続期間を決めることもできます。
④配偶者居住権は建物全体が対象
配偶者短期居住権で認められるのは、従前の居住部分のみです。
配偶者居住権では、居住部分だけでなく建物全体が対象になります。
店舗付き住宅などでは、店舗も含めて対象になります。
配偶者居住権では、店舗などから得た収入は配偶者のものにできます。
⑤配偶者居住権は登記できる
配偶者居住権は、登記できます。
配偶者短期居住権は、登記できません。
配偶者短期居住権と配偶者居住権のいずれも、要件を満たせば成立します。
登記は、成立の条件ではありません。
配偶者居住権はせっかく登記できるのに、登記しないと大きな不利益があります。
例えば、建物所有者が建物を売却してしまうことがあります。
建物の買主は、建物を使うため立ち退きを求めるでしょう。
配偶者短期居住権は、登記できません。
建物の買主に配偶者短期居住権があるから立ち退きたくないなどと文句を言うことはできません。
登記があれば、建物の買主に立ち退きたくないなどと文句を言うことができます。
配偶者居住権は、登記できます。
登記がしてあれば、建物の買主に配偶者居住権を盾にそのまま住み続けることができます。
登記がしてなければ、建物の買主に配偶者居住権があるから立ち退きたくないなどと文句を言うことはできません。
建物の買主に立ち退きたくないなどと文句を言うことができるのは、登記の重要な効力です。
配偶者短期居住権が成立する場合、建物所有者は配偶者を追い出すことはできません。
建物所有者は、配偶者短期居住権の行使の邪魔をすることができないからです。
配偶者が建物から立ち退かなければならなくなったのは、もとはと言えば、建物所有者が建物を売却したせいです。
建物所有者が建物を売却したことで、配偶者は追い出されたと言えます。
配偶者が追い出されたのは、配偶者短期居住権の行使の邪魔をしたと言えます。
配偶者短期居住権の行使の邪魔をしたことに対して、配偶者は損害賠償請求をすることができます。
配偶者は損害賠償請求をすることができますが、住み慣れた自宅を立ち退くこと負担は大きいと言えます。
配偶者居住権は登記しないと、大きな不利益があります。
⑥配偶者居住権は相続税の対象になる
配偶者短期居住権は、財産的価値はないとされています。
配偶者短期居住権は、相続税の対象とされません。
配偶者居住権は、財産的価値があります。
配偶者居住権は、相続税の対象とされます。
配偶者居住権は、配偶者のみに認められる権利です。
配偶者居住権がある配偶者が死亡したら、配偶者居住権は消滅します。
配偶者居住権が消滅しますから、相続財産になりません。
配偶者居住権がある配偶者が死亡したら、当然相続税の対象になりません。
2配偶者居住権を設定するには
①配偶者居住権を設定できる条件
(1)法律上の配偶者であること
配偶者居住権は、法律上の配偶者だけ取得することができます。
内縁・事実婚の配偶者は、配偶者居住権を取得することはできません。
同性婚のパートナーは、配偶者居住権を取得することはできません。
配偶者以外の相続人も、取得することはできません。
配偶者居住権を取得できるのは、法律上の配偶者のみです。
(2)その建物に居住していたこと
相続が発生したときに、その建物が生活拠点であったことが条件です。
一時的に使用する別荘などは対象になりません。
(3)建物が被相続人の所有であること
賃貸マンションなどに住んでいた場合、配偶者居住権を取得することはできません。
(4)共有建物の場合は被相続人と配偶者の共有であること
建物は、被相続人の所有であるか、被相続人と配偶者の共有である必要があります。
被相続人と配偶者以外の人が共有者である場合、配偶者居住権を取得することはできません。
相続税対策などで建物持分を子どもなどに生前贈与していた場合、配偶者居住権を取得することはできません。
(5)配偶者居住権を設定すること
配偶者短期居住権は要件を満たしていれば、何もしなくても自動的に発生します。
配偶者居住権は、自動的に発生することはありません。
②配偶者居住権を設定する方法
(1)遺言書で配偶者居住権を遺贈する
(2)被相続人と配偶者で配偶者居住権を贈与する死因贈与契約を結ぶ
(3)遺産分割協議で配偶者居住権を取得する
3配偶者居住権を設定したときの遺産分割協議書
記載例
第1条
相続財産中、次の不動産については、相続人○○○○が相続する。
所在 ○○市○○町○丁目
家屋番号 ○番○
種類 居宅
構造 木造瓦葺2階建
床面積 1階 50.00㎡ 2階 50.00㎡
第2条
被相続人の配偶者◇◇◇◇は相続開始時に居住していた前項の建物について配偶者居住権を取得する。
配偶者居住権の存続期間は、配偶者◇◇◇◇の死亡までとする
配偶者居住権の存続期間は、配偶者の死亡時以外の合意をすることができます。
合意内容に合わせて、記載します。
4配偶者居住権は登記することができる
配偶者短期居住権は、登記できません。
配偶者居住権は、登記できます。
配偶者居住権はせっかく登記できるのに、登記しないと大きな不利益があります。
登記しないと、配偶者居住権を取得したことを第三者に主張できなくなるからです。
配偶者居住権設定の登記は、前提として、相続登記が必要です。
配偶者居住権は、建物の所有者が設定するものだからです。
被相続人は、死亡しているから設定できません。
配偶者居住権設定の登記は、配偶者を権利者、建物所有者を義務者として共同で申請します。
5遺産分割協議書作成を司法書士に依頼するメリット
遺産分割協議書は遺産の分け方について、相続人全員による合意を取りまとめた文書です。
合意がきちんと文書になっているからこそトラブルが防止できるといえます。
つまり、書き方に不備があるとトラブルを起こしてしまう危険があります。
せっかくお話合いによる合意ができたのに、取りまとめた文書の不備でトラブルになるのは残念なことです。
トラブルを防止するため、遺産分割協議書を作成したい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
相続放棄で収入印紙と予納郵券
1相続放棄は家庭裁判所へ手続
相続が発生したら、原則として、被相続人のプラスの財産もマイナスの財産も相続人が受け継ぎます。
被相続人のプラスの財産もマイナスの財産も受け継がないことを相続の放棄といいます。
相続放棄は、家庭裁判所に対して相続放棄を希望する旨の申立てをします。
相続放棄をすると、プラスの財産を引き継がなくなりますが、マイナスの財産も引き継ぐことがなくなります。
相続が発生した場合、被相続人の財産は相続人全員の共有財産になります。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決めます。
相続人の中には、プラスの財産をまったく受け取らないことがあります。
相続人全員が合意できれば、財産をまったく受け取らない合意をすることができます。
プラスの財産をまったく受け取らないことを相続放棄をしたと表現することがあります。
相続財産の分け方を決める相続人全員の話し合いは、遺産分割協議を言います。
プラスの財産をまったく受け取らない合意をする場合でも、遺産分割協議です。
プラスの財産をまったく受け取らない合意は、相続放棄と表現しても相続放棄ではありません。
相続放棄は、家庭裁判所に対して申立てが必要な手続だからです。
2相続放棄の必要書類
相続放棄は、必要な書類を添えて相続放棄を希望する旨の申立てをします。
この申立ては、相続があったことを知ってから、原則として、3か月以内にする必要があります。
相続放棄を希望する旨の申立てを相続放棄申述書と言います。
相続放棄申述書に添付する書類は、次のとおりです。
①被相続人の戸籍謄本
②被相続人の除票
③相続放棄する人の戸籍謄本(3か月以内のもの)
④収入印紙
⑤裁判所が手続で使う郵便切手
基本的には①~⑤の書類を添えて届出をすれば充分ですが、場合に応じてこの他のものが必要になることがあります。
相続放棄申述書は、窓口に出向いて提出することもできるし郵送で提出することもできます。
提出書類や相続放棄申述書の書き方に不安な人は、家庭裁判所の受付で目を通してもらうと安心です。
3相続放棄の申立てで収入印紙が必要になる
①相続放棄の申立書に収入印紙800円貼付
相続放棄は、相続放棄申述書に必要な書類を添えて家庭裁判所に提出します。
相続放棄申述書の様式や記入例は、裁判所のホームページからダウンロードすることができます。
家庭裁判所の窓口で受け取ることもできます。
相続放棄申述書の様式を見ると、右上に収入印紙の貼り付け欄があります。
相続放棄を希望する人1人あたり、収入印紙800円分必要です。
成年も未成年も、同じ金額です。
1枚で800円の収入印紙はありません。
400円の収入印紙2枚など複数の枚数で準備します。
複数の相続人がまとめて相続放棄をする場合、連名で相続放棄申述書を作成することはできません。
1人1通相続放棄申述書を作成します。
1通づつ収入印紙800円分貼り付けて納入します。
②収入印紙に消印をしない
収入印紙は、相続放棄をするときの手数料を納入するために貼り付けます。
手数料を受け取った家庭裁判所が消印を押します。
相続放棄を希望する人は、消印を押しません。
一般的に、領収書や契約書などに収入印紙を貼り付けます。
領収書や契約書などに収入印紙を貼り付けるのは、印紙税の課税文書だからです。
収入印紙を貼って消印をすることで、印紙税を納入します。
相続放棄をするときに収入印紙を貼るのは、手数料納入のためです。
印紙税の納入のためではないから、提出する人は消印を押してはいけません。
③収入印紙を購入できる場所
(1)郵便局
郵便局の郵便窓口で収入印紙を購入することができます。
大きな郵便局には、ゆうゆう窓口が設置されています。
ゆうゆう窓口も収入印紙を取り扱っています。
ゆうゆう窓口であれば24時間利用可能だから、好きなときに収入印紙を購入することができます。
(2)コンビニエンスストア
コンビニエンスストアは、いたるところにあり24時間営業しています。
昼間に時間が取れない人にとって、コンビニエンスストアで購入できるのは便利です。
コンビニエンスストアでは、主に200円印紙のみの取り扱いです。
収入印紙を4枚貼り付けることになります。
手間がかかりますが、貼り付けてあれば差し支えありません。
(3)法務局の印紙売りさばき窓口
法務局の印紙売りさばき窓口で収入印紙を購入することができます。
法務局の業務時間中のみ購入することができます。
(4)裁判所の売店
裁判所に売店が設置されていることがあります。
裁判所の売店で収入印紙を購入できることがあります。
裁判所の業務時間中のみ購入することができます。
名古屋家庭裁判所では、収入印紙を購入することはできません。
2相続放棄の申立てで予納郵券が必要になる
①予納郵券は裁判所が使う連絡用の切手
相続放棄の申立てをする場合、相続放棄申述書と一緒に予納郵券を提出します。
予納郵券とは、家庭裁判所が手続や連絡用で使う郵便切手のことです。
相続放棄申述書を提出した後、家庭裁判所から相続放棄照会書が送られてきます。
相続放棄照会書を送るときや回答書を返送するときの郵便料は、予納郵券で提出した切手を使います。
家庭裁判所は、切手代を負担してくれません。
②相続放棄の提出先は最後の住所地の家庭裁判所
相続放棄申述書は、担当の家庭裁判所へ提出します。
提出先の家庭裁判所は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
被相続人の最後の住所地は、被相続人の除票を取得すると判明します。
相続放棄の申立てをする場合、相続放棄申述書を一緒に被相続人の除票を提出します。
家庭裁判所は、被相続人の除票を確認して、管轄が間違いないか点検します。
③予納郵券は家庭裁判所ごとにちがう
相続放棄の申立てをする場合、相続放棄申述書を一緒に予納郵券を提出します。
予納郵券は、家庭裁判所ごとに事件の種類ごとに異なります。
名古屋家庭裁判所で相続放棄申述書を提出する場合、予納郵券は次のとおりです。
84円切手 5枚
10円切手 5枚
名古屋家庭裁判所で失踪宣告の申立書を提出する場合、予納郵券は次のとおりです。
500円切手 2枚
350円切手 8枚
100円切手 1枚
84円切手 20枚
10円切手 10枚
2円切手 10枚
名古屋家庭裁判所のホームページに、申立添付書類等一覧表が出ています。
収入印紙と予納郵券を申立添付書類等一覧表で確認することができます。
切手の種類と枚数を間違えないように準備しましょう。
合計額が同じでも、切手の種類と枚数が間違っている場合、後から切手を追送することになります。
ホームページに掲載していない家庭裁判所は、電話などで直接問い合わせをします。
④余った切手は返してもらえる
予納郵券は、家庭裁判所が手続や連絡用で使う郵便切手です。
手続や連絡用で使わなかったら、事件が完了したときに返してもらうことができます。
事件の内容によっては郵送物が増えてしまうことがあります。
予納郵券が不足した場合、追加で予納するよう指示されます。
⑤切手を貼り付けて送らない
予納郵券は、家庭裁判所が手続や連絡用で使う郵便切手です。
家庭裁判所が郵送物に貼り付けて使用します。
切手を紙に貼り付けて提出した場合、家庭裁判所が困ります。
切手をそのまま提出すると扱いにくく、紛失する心配があります。
小さな袋に切手を入れて相続放棄申述書にクリップ止めをするといいでしょう。
切手に直接クリップをつけると、クリップで切手が破損してしまうおそれがあります。
3相続放棄申述受理証明書申請書に収入印紙が必要になる
家庭裁判所が相続放棄を認める場合、本人に対して相続放棄申述受理通知書を送ります。
相続放棄申述受理通知書は、相続放棄を認めましたよという本人あてのお知らせです。
家庭裁判所は、相続放棄を認めた場合、本人にだけ通知をします。
相続放棄が認められた人や債権者などの利害関係人は、相続放棄が認められたことを証明してもらうことができます。
相続放棄申述受理証明書は、家庭裁判所で相続放棄を認められたことの証明書です。
相続放棄申述受理証明書を取得するためには、家庭裁判所に相続放棄申述受理証明書申請書を提出します。
相続放棄申述受理証明申請書は、家庭裁判所のホームページからダウンロードすることができます。
家庭裁判所によっては、相続放棄申述受理通知書と一緒に、送られてくることもあります。
手数料を払って手続をすれば何枚でも発行してくれるし、再発行もしてくれます。
相続放棄申述受理証明申請書の手数料は、証明書1通あたり150円です。
相続放棄申述受理証明書申請書に150円分の収入印紙を貼り付けて納入します。
4相続放棄の有無の照会は収入印紙不要
相続放棄申述受理証明書を取得したい場合、家庭裁判所に相続放棄申述受理証明書申請書を提出します。
相続放棄申述受理証明書申請書には、事件番号を記載する必要があります。
事件番号は、相続放棄申述受理通知書を確認すると判明します。
事件番号が分からない場合、家庭裁判所に照会することができます。
家庭裁判所に照会する制度を相続放棄の有無の照会と言います。
相続放棄の有無の照会をした場合、相続放棄がされたか、されていないか、相続放棄がされた場合は事件番号を回答してもらうことができます。
相続放棄申述の有無の照会に手数料はかかりません。
相続放棄申述の有無の照会は、手数料がかからないから収入印紙は不要です。
郵送で相続放棄申述の有無の照会をすることができます。
相続放棄申述の有無の照会を郵送で提出する場合、返信用の封筒と切手を同封すると送り返してもらえます。
5相続放棄を司法書士に依頼するメリット
相続放棄はプラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。
相続人らとのお話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。
家庭裁判所で認められないとマイナスの財産を引き継がなくて済むというメリットは受けられないのです。
実は、相続放棄はその相続でチャンスは実質的には1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできますが、高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知していますから、認めてもらえやすい書類を作成することができます。
先順位の相続人がいる場合、相続放棄をしたのかしていないのか分からないと、不安な日々を送ることになります。
相続放棄は簡単そうに見えて、考慮しなければならないことがたくさんある手続です。
3か月の期間内に手続きするのは思ったよりハードルが高いものです。
相続放棄を考えている方はすみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

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胎児が相続人
1相続人になる人は民法で決まっている
相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。
誰が相続人になるかについては、民法で決められています。
相続人になる人は、次のとおりです。
①配偶者は必ず相続人になる
②被相続人に子どもがいる場合、子ども
③被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
④被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
2胎児は条件付きで相続人になる
①胎児は生まれたものと見なされる
人は、財産を所有したり契約の当事者になることができます。
財産を所有したり契約の当事者になる資格は、人に与えられています。
財産を所有したり契約の当事者になる資格を権利能力と言います。
権利能力は、出生したときに与えられ死亡したときに終了します。
相続権があるのは、相続が発生した時点で生きている人が原則です。
胎児は出生していないから、権利能力がありません。
胎児は、相続が発生した時点で出生していません。
すでに生まれたものと見なして、相続権を認められます。
すでに生まれたものと見なして相続権を認めるけど、これは生きて生まれてきたときの取り扱いです。
死体で生まれたときは、相続権は与えられません。
胎児は、生きて生まれてくることを条件に相続人になることができます。
生きて生まれてきたら、相続人になります。
生きて生まれてきた後、間もなく赤ちゃんが死亡することがあります。
すぐに死亡しても、相続人であることに変わりはありません。
生きて生まれてきた赤ちゃんが相続した後、あらためて次の相続人が相続します。
②胎児は代襲相続人になれる
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したため、相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続することがあります。
これを代襲相続と言います。
相続人になるはずだった人の子どもの子どもが相続することを再代襲相続と言います。
代襲相続ができるのは、相続人になるはずだった人の子どもなど被代襲者の直系卑属だけです。
相続人になるはずだった人を被代襲者と言います。
被代襲者の子どもなど被代襲者の直系卑属以外は代襲相続ができません。
相続人になるはずだった人の子どもが胎児の場合があります。
胎児は、代襲相続人になることができます。
相続の場面では、胎児はすでに生まれたものと見なして相続権を与えられるからです。
③胎児は遺贈を受けることができる
遺贈とは、被相続人が遺言によって、法定相続人や法定相続人以外の人に、財産を譲ってあげることです。
遺贈で財産を譲ってあげる人のことを遺贈者、譲ってもらう人を受遺者と言います。
相続では、法定相続人だけに譲ってあげることができます。
遺贈では、法定相続人に譲ってあげることもできるし、相続人以外の人に譲ってあげることができます。
譲ってもらう人は自然人でもいいし、法人などの団体でも差し支えありません。
胎児は、遺贈を受けることができます。
胎児はすでに生まれたものと見なして、相続権を与えられます。
同様に、胎児はすでに生まれたものと見なして遺贈を受ける権利が与えられます。
遺言書に「遺贈する」とあれば、譲ってもらう人が相続人であっても相続人以外の人でも、遺贈で手続します。
④胎児がいるときに離婚したら
胎児がいるときに父母が離婚することがあります。
離婚した後に父が死亡した場合、胎児は相続人になります。
父母が離婚しても婚姻中でも、子どもは子どもだからです。
父母の離婚と相続は、関係ないことです。
⑤胎児の相続放棄は出産を待ってから
相続が発生したら、原則として、被相続人のプラスの遺産もマイナスの遺産も相続人が受け継ぎます。
被相続人のプラスの遺産もマイナスの遺産も受け継がないことを相続の放棄といいます。
胎児は、生きて生まれてきたら相続人になります。
何もしなければ被相続人のマイナスの財産も受け継ぐことになります。
被相続人に莫大なマイナスの財産がある場合、相続放棄をすることができます。
胎児は、相続放棄の手続ができません。
出生した後、相続放棄の手続をします。
3胎児がいるときの遺産分割協議
①胎児がいるときの遺産分割協議は出産を待ってから
相続が発生した場合、被相続人の財産は相続人全員の共有財産になります。
相続財産の分け方は、相続人全員の話し合いによる合意が不可欠です。
相続の場面では、胎児はすでに生まれたものと見なして相続権を与えられます。
相続財産の分け方について相続人全員の話し合いによる合意をする場合、胎児を無視することはできません。
仮に、胎児を含めないで相続財産の分け方の合意をしたとしても、その後に胎児が生きて生まれてた場合、相続財産の分け方の合意が無効になります。
胎児がいる場合、出産までは相続人になるのか相続人にならないのか不確かです。
多くの場合、相続手続をせずに出産を待ちます。
胎児が誕生した場合、誕生した子どもは他の相続人と同じ立場の相続人になります。
②未成年の相続人は親権者が代理する
赤ちゃんや幼い子どもは、物事のメリットデメリットを充分に判断ができません。
幼い子どもや赤ちゃんが契約をするなどの法律行為をする場合は、親などの法定代理人が代わりに手続をします。
遺産分割協議は法律行為だから、原則として、親などの親権者が代理します。
③利益相反になるときは親などの親権者が代理できない
未成年者は物事のメリットデメリットを充分に判断ができないから、原則として、親などの親権者が代理します。
未成年者の利益を守るため、親などの親権者が代理できない場合があります。
親などの親権者がトクすると未成年者がソンする場合です。
一方がトクすると他方がソンする関係を利益相反と言います。
親などの親権者と未成年者が相続人になる場合、利益相反になります。
利益相反になる場合、親などの親権者は未成年者を代理することができません。
利益相反になるかどうかは、客観的に判断されます。
親などの親権者がトクする気持ちが全くなくても、利益相反になります。
親などの親権者の意思や気持ちで主観的に判断せず、客観的に判断するからです。
相続財産全部を未成年者に相続させる場合も、利益相反になります。
相続財産には、プラスの財産だけでなくマイナスの財産もあるからです。
不動産などプラスの財産であっても使い勝手が良くない財産や費用がたくさんかかる財産があることが理由のひとつです。
④親などの親権者が相続人でなければ代理できる
親などの親権者と未成年者が相続人になる場合、利益相反になります。
相続が発生する前に親権者が離婚をする場合があります。
離婚した元配偶者は、相続人ではありません。
親などの親権者が相続人でない場合、どのような遺産分割協議をしても親などの親権者がトクをすることはありません。
親などの親権者が未成年者を代理することができない理由は、親などの親権者がトクすると未成年者がソンするリスクがあるからです。
親などの親権者がトクをすることがないから、親などの親権者が未成年者を代理することができます。
離婚などで親などの親権者が被相続人の配偶者でない場合、相続人にはなりません。
親などの親権者が相続人でない場合、親などの親権者が未成年者を代理することができます。
4胎児名義で相続登記ができる
胎児は相続が発生した時点で出生していないけど、すでに生まれたものと見なして相続権を認めています。
被相続人が不動産を所有していた場合、胎児は相続人だから不動産を相続します。
胎児が不動産を相続したことを公示するため、相続登記をすることができます。
胎児はまだ誕生していないため、戸籍がなく名前もありません。
不動産の登記名義は、「亡〇〇〇〇妻□□□□胎児」になります。
胎児名義で相続登記をすることができるのは、法定相続と遺言書による相続の場合です。
遺産分割協議による相続登記をすることはできません。
胎児は出生していないから親権者などが代理することができません。
胎児がいる場合、胎児のまま有効な遺産分割協議ができないからです。
5胎児がいるときの法定相続情報一覧図
①法定相続情報一覧図とは
相続が発生すると、相続人は多くの役所や銀行などの金融機関などで相続手続をすることになります。
相続手続のたびに、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍と相続人の現在戸籍の束を提出しなければなりません。
大量の戸籍を持ち歩くと汚してしまったり、紛失する心配があるでしょう。
受け取る役所や銀行などの金融機関にとっても、戸籍謄本の束を読解するのは手間のかかる事務です。
被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのか一目で分かるように家系図のように取りまとめてあると便利です。
この家系図と戸籍謄本等を法務局に提出して、登記官に点検してもらうことができます。
登記官は内容に問題がなかったら、地模様の入った専用紙に認証文を付けて印刷して、交付してくれます。
これが法定相続情報証明制度です。
登記官が地模様の入った専用紙に印刷してくれた家系図のことを法定相続情報一覧図と言います。
②胎児が出生した場合は法定相続情報一覧図が使えない
被相続人の子どもは、必ず、相続人になります。
相続が発生したときに、子どもが胎児の場合があります。
相続が発生したときに胎児であっても、無事誕生すれば相続人になります。
胎児が誕生するまで数か月かかることがあります。
役所に出生届が提出される前に、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出がされる場合があります。
胎児が誕生する前だから、戸籍には何も書いてありません。
子どもは誕生していないので、法定相続情報一覧図に記載することはできません。
子どもが誕生した後、子どもが誕生する前に作られた法定相続情報一覧図を使うことはできません。
出生届が提出された後、あらためて、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。
6胎児がいる相続を司法書士に依頼するメリット
被相続人が若くして亡くなった場合や代襲相続が発生した場合、未成年の人が相続人になるケースは少なくありません。
被相続人が若くして亡くなった場合などは不意のことが多く、対策していなかった場合がほとんどでしょう。
銀行などの金融機関から預貯金の引き出しや定期預金の解約を断られて、途方に暮れる方も多いです。
特別代理人選任の申立てなど家庭裁判所に手続が必要になる場合など通常ではあまり聞かない手続になると専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。
信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。
信託銀行はこのような手間のかかる手続は引き受けません。
税金の専門家なども対応できず、困っている遺族はどうしていいか分からないまま途方に暮れてしまいます。
裁判所に提出する書類作成は司法書士の専門分野です。
途方に暮れた相続人をサポートして相続手続を進めることができます。
自分たちでやってみて挫折した方も、銀行などから断られた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
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共有名義人の片方死亡後放置は危険
1放置すると遺産分割協議が難しくなる
①遺産分割協議は相続人全員の合意が必要
相続が発生したら、被相続人のものは相続人が相続します。
相続人が相続する財産が相続財産です。
被相続人が第三者と財産を共有していた場合、財産の共有持分を持っています。
被相続人が持っていた共有持分は、相続財産です。
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決める必要があります。
ときには一部の相続人と共有しているかもしれません。
一部の相続人と財産を共有していても、被相続人が持っていた共有持分は相続財産です。
他の共有者である相続人が優先して相続できるわけではありません。
他の共有者である相続人が相続する場合でも、相続人全員の合意が必要です。
共有名義人の片方が死亡した後、放置するのはおすすめできません。
②当初の相続人が死亡する
遺産分割協議の成立には、相続人全員の合意が必要です。
相続手続は、わずらわしいものです。
相続が発生した後、相続手続を放置したくなるかもしれません。
相続手続を放置した場合、当初の相続人が後に死亡することがあります。
当初の相続人の相続人を含めて、話し合いをする必要があります。
当初の相続人は、仲の良い兄弟などで話がしやすかったかもしれません。
死亡した相続人の配偶者や子どもなどが相続するでしょう。
関係が薄い相続人がいると、相続財産の分け方についての話し合いは難航しがちです。
当初の相続人が死亡すると、遺産分割協議が難しくなります。
③相続人が認知症になる
相続人の中には、相当高齢の人がいることがあります。
相続が発生した当時は、元気だったのに後に認知症を発症することがあります。
認知症になると、物事の良しあしを適切に判断することができなくなります。
物事の良しあしを判断することができない人は、自分で相続財産の分け方について合意することはできません。
自分で判断することができないから、サポートする人が代わりに判断します。
子どもなどが勝手に判断することはできません。
勝手に判断して遺産分割協議書を作成しても、無効の書面です。
認知症の人のために、家庭裁判所がサポートする人を選任します。
認知症の人をサポートする人を成年後見人と言います。
成年後見人は、家庭裁判所が選任します。
認知症の人の子どもなど家族を選任することもあるし、家族以外の専門家を選任することもあります。
子どもなど家族が選任されるのは、全体の20%程度です。
成年後見人が認知症の人の代わりに相続財産の分け方について話し合いをします。
成年後見人は、認知症の人の財産を守るために働きます。
家族の意向をかなえてくれる人ではありません。
家族の事情を考慮した柔軟な対応は、認知症の人の利益にならないことが多いでしょう。
成年後見人は、法定相続分を下回る合意をすることはできません。
成年後見人が家族であっても、家族の意向どおりの合意をすることはできません。
成年後見人は、家庭裁判所から監督されているからです。
法定相続分を下回る合意は、認知症の人の利益にならない合意です。
家庭裁判所の同意を得られないでしょう。
子どもなど家族を選任された場合であっても、成年後見人は家庭裁判所から監督されます。
遺産分割協議のために成年後見人を選任しても、相続手続完了後に成年後見制度をやめることはできません。
当初の相続人が後に認知症になると、遺産分割協議が難しくなります。
④相続人が行方不明になる
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決めなければなりません。
相続人の中には、さまざまな事情を抱えている人がいるでしょう。
一部の相続人が行方不明になって、連絡が取れなくなることがあります。
連絡が取れないからと言っても、話し合いから除外することはできません。
一部の相続人を除外して相続財産の分け方を合意しても、無効の合意になるからです。
行方不明の相続人がいる場合、代わりに話し合いをする人を家庭裁判所に選んでもらいます。
行方不明の人の代わりに話し合いをする人を不在者財産管理人と言います。
不在者財産管理人が行方不明の人の代わりに、相続財産の分け方について話し合いをします。
不在者財産管理人は、行方不明の人の財産を守るために働きます。
不在者財産管理人は、家族の意向をかなえてくれる人ではありません。
家族の事情を考慮した柔軟な対応は、行方不明の人の利益にならないことが多いでしょう。
不在者財産管理人が相続財産の分け方について合意する場合、家庭裁判所の許可が必要です。
行方不明の人の法定相続分が確保されていない場合、家庭裁判所は許可をしないでしょう。
家族の事情を考慮した柔軟な取り扱いは困難です。
当初の相続人が後に行方不明になると、遺産分割協議が難しくなります。
2放置すると不動産活用ができない
①不動産を売却できない
相続財産の大部分が不動産である場合、相続人間で分け方の合意が難しくなります。
利用する予定のない不動産は、すぐに売却したいことがあります。
実家などはお金を出し合った人で共有していることが多いでしょう。
共有名義人の片方が死亡した後、他の共有名義人が相続人のひとりかもしれません。
他の共有名義人が被相続人の共有持分を相続して、単独所有者になった気持ちでいることがあります。
単独所有者になったつもりでも、客観的には被相続人の共有持分は相続財産です。
共有名義人が死亡した後に何もしないままの場合、被相続人名義のままになっているでしょう。
不動産を売却する場合、買主に名義を移さなければなりません。
被相続人名義から直接買主に名義を移すことはできません。
被相続人が生前に売却したのではないからです。
被相続人が死亡した後に、相続人が売却したはずです。
相続登記を省略することはできません。
被相続人から相続人に所有権が移転したことを公示する必要があるからです。
相続登記をしていない場合、買主に名義を移すことができなくなります。
買主が不動産の所有者であることを対外的に主張する際に登記が必要です。
所有権移転登記をしていないと、対外的に所有者であることを主張することができません。
買主は、とても困ります。
対外的に所有者であることを主張できないのなら、その不動産を買うことを諦めるでしょう。
相続登記をしないまま放置すると、不動産を売却することができなくなります。
②不動産を担保にできない
不動産を担保に金融機関から融資を受けることがあります。
借金の返済が滞ったときに備えて、金融機関は不動産を担保に取ります。
返済が滞ったときに備えて、担保にする権利を抵当権と言います。
お金を貸した人が担保に取りますから、債権者は抵当権者です。
抵当権は、登記をすることができます。
抵当権設定登記をしていないと、対外的に抵当権者であることを主張することができません。
金融機関は、とても困ります。
抵当権は、借金の返済が滞ったときに備えて担保に取る権利です。
具体的には、借金の返済が滞った場合、担保に取った不動産を競売にかけて売却代金から優先的に借金を返してもらうことができます。
対外的に抵当権者であることを主張できない場合、抵当権を設定した意味がなくなります。
被相続人名義のままで、抵当権設定登記をすることはできません。
担保に差し出したのは、相続人だからです。
相続登記を省略することはできません。
被相続人から相続人に所有権が移転したことを公示する必要があるからです。
3放置すると相続登記が困難になる
①相続登記にはたくさんの書類が必要になる
相続による不動産の名義変更を相続登記と言います。
相続登記には、たくさんの書類が必要になります。
遺言書がない場合、おおむね次の書類が必要です。
(1)被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
(2)相続人の現在戸籍
(3)被相続人の住民票の除票
(4)不動産を相続する人の住民票
(5)遺産分割協議書
(6)相続人全員の印鑑証明書
(7)不動産の評価証明書
遺言書がある場合、おおむね次の書類が必要です。
(1)被相続人の除籍謄本
(2)相続人の現在戸籍
(3)被相続人の住民票の除票
(4)不動産を相続する人の住民票
(5)遺言書
(6)遺言書検認証明書
(7)不動産の評価証明書
事例によって追加書類が必要なることがあります
②戸籍謄本や住民票が保存期間経過で廃棄される
相続手続の最初の難関は、戸籍謄本の収集です。
相続登記には、たくさんの書類が必要になります。
戸籍謄本などの書類取集があまりにタイヘンで、挫折する人は少なくありません。
挫折したまま長期間放置すると、ますますタイヘンになります。
戸籍謄本や住民票は、永年保管ではないからです。
保存期間が決められていて、古いものから順次廃棄されます。
保存期間が経過した書類は、請求しても発行してもらえません。
必要な書類を提出できない場合、別の書類が必要になります。
一般的な事例とは異なる場合、法務局と打合せが必要になるでしょう。
長期間放置すると、相続登記が困難になります。
4放置された私道の共有持分の相続は非常に困難
被相続人がマイホームを所有していた場合、自宅の土地建物が相続財産であることは承知しているでしょう。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決めなければなりません。
自宅の土地建物について分け方の合意をした後に、私道の共有持分が見つかることがあります。
私道とは、一般私人が設置管理する道路です。
自宅の前面道路が公道ではなく私道であることがあります。
行政が設置管理をする道路が公道です。
多くの場合、私道は自宅に至る道路でしょう。
近隣住民と私道を共有していることがあります。
私道の共有持分は、自宅の土地建物とは別の財産です。
自宅の土地建物を相続した人が自動で相続できるものではありません。
自宅を使う人が私道を使います。
自宅を使う人が私道を使うとしても、私道の共有持分の分け方について別の合意が必要です。
私道の共有持分と自宅の土地建物は、別の財産だからです。
私道の共有持分は、相続登記が見落とされがちです。
自宅の土地建物は財産だと認識していても、道路を自分の財産と認識していないことが多いからです。
被相続人が認識していないと、家族はなおさら認識が薄いでしょう。
相続が発生してから長期間経過した後に、私道の共有持分が見つかります。
相続人が意図していなくても、長期間放置されていたと言えます。
先に説明したとおり、当初の相続人が死亡しているかもしれません。
当初の相続人が認知症になっているかもしれません。
当初の相続人が行方不明になっているかもしれません。
相続が発生した後に長期間放置された場合、相続人の確定が難しくなります。
家庭裁判所の手続が必要になることがあります。
必要な書類を準備できなくなることがあります。
相続が発生した後に長期間放置された場合、相続登記は非常に難しくなります。
5相続登記を司法書士に依頼するメリット
相続が発生すると、相続人は悲しむ暇もなく相続手続に追われます。
ほとんどの人は相続手続は不慣れで、聞き慣れない法律用語で疲れ果ててしまいます。
インターネットの普及で多くの人は簡単に多くの情報を手にすることができるようになりました。
多くの情報の中には正しいものも、適切でないものも同じように混じっています。
司法書士は、登記の専門家です。
スムーズに相続登記を完了させたい方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
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