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失踪宣告後は失踪届で戸籍に反映

2026-07-12

1失踪宣告で死亡と見なされる

①残された家族のため失踪宣告

相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。

条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。

行方不明が長期化した場合、家族が困ります。

家族であっても、行方不明の人の財産を処分することができません。

行方不明者の配偶者は、再婚することができません。

残された家族のために、行方不明者を死亡したものと扱う制度が失踪宣告の制度です。

失踪宣告がされると、死亡した取り扱いをします。

失踪宣告がされた人に、相続が発生します。

相続財産は、相続人全員の共有財産になります。

相続人全員の合意があれば、相続財産を自由に分けることができます。

遺産分割協議によって相続した後は、相続人が自由に処分をすることができます。

②失踪宣告には条件がある

失踪宣告には、2種類があります。

普通失踪と特別失踪(危難失踪)です。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

死亡したことが確認できないのに、死亡と見なされます。

死亡と見なされるという強い効果があります。

失踪宣告が認められるためには、次の条件があります。

(1)行方不明の人が生死不明であること

(2)生死不明のまま一定期間継続していること

2失踪宣告は家庭裁判所で審判

①失踪宣告の審判は2週間で確定

家庭裁判所に失踪宣告の申立てをした後、家庭裁判所が死亡と認めていいか調査します。

家庭裁判所が死亡と認めていいと判断した場合、失踪宣告の審判がされます。

家庭裁判所が決定したことについて不服がある人がいる場合があります。

失踪宣告の審判がされた後、不服の受付をします。

不服の受付期間は、2週間です。

失踪宣告の審判がされた後、2週間経過してもだれも不服の申立てがなかったら確定します。

②家庭裁判所から官報公告がされる

失踪宣告の審判が確定した場合、家庭裁判所は官報でお知らせをします。

官報を見ている人は、少ないでしょう。

官報でお知らせするだけで、家庭裁判所は個別に連絡しません。

申立人や利害関係人に、失踪宣告が確定しましたよとお知らせがされることはありません。

市区町村役場に、失踪宣告が確定しましたよとお知らせがされることはありません。

③確定証明書取得は家庭裁判所に申請

家庭裁判所が失踪宣告の審判をした場合、審判書は自動的に送られてきます。

審判書が届いてから2週間だれも不服を申し立てなければ、審判は確定します。

審判が確定しても、自動で確定証明書は送られてきません。

失踪宣告の審判が確定した後、確定証明書が必要になります。

いつ確定するのか確認して家庭裁判所に発行申請をします。

3市区町村役場に失踪届提出で戸籍に反映

①失踪宣告確定後は死亡届でなく失踪届

失踪宣告は、家庭裁判所の審判です。

家庭裁判所が失踪宣告の審判をした後、審判が確定しても市区町村役場に連絡されることはありません。

失踪宣告の審判が確定した後に、市区町村役場に届出が必要です。

失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出を失踪届と言います。

死亡したときに提出する死亡届とは別の書類です。

失踪届は、多くの市区町村役場でホームページからダウンロードができます。

失踪届が受理されることで、失踪宣告がされたことが戸籍に記載されます。

失踪宣告が記載された戸籍謄本を提出することで、生死不明の人が法的に死亡した取り扱いがされることを証明できます。

②失踪届を提出する人

家庭裁判所が失踪宣告の審判をした後、市区町村役場に連絡しません。

審判が確定しても、市区町村役場に連絡しません。

失踪宣告の審判が確定した後、失踪宣告の申立て人は、市区町村役場に失踪届をします。

③失踪届の届出期限

失踪宣告の審判が確定してから、10日以内です。

10日しかないので、すみやかに手続する必要があります。

④失踪届の提出先

失踪届の提出先は次の市区町村役場です。

(1)失踪宣告を受けた人の本籍地

(2)届出人の所在地

⑤失踪届の添付書類

失踪届の添付書類は、次のとおりです。

(1) 失踪宣告の審判書

(2)確定証明書

(3)失踪宣告を受けた人の戸籍謄本

(4)届出人の戸籍謄本

(3)失踪宣告を受けた人の戸籍謄本(4)届出人の戸籍謄本は、本籍地の市区町村役場に提出する場合は不要です。

⑥失踪宣告がされたときの戸籍の記載例

戸籍には次のように記載されます。

【死亡とみなされる日】令和〇年〇月〇日

【失踪宣告の裁判確定日】令和〇年〇月〇日

【届出日】令和〇年〇月〇日

【届出人】親族 〇〇〇〇

⑦戸籍に反映するには時間がかかる

失踪届を提出しても、戸籍に反映されるまでには時間がかかります。

死亡届を提出しても時間がかかるのと同様です。

⑧失踪届を出しても探してもらえない

失踪届は、失踪宣告の審判が確定した後に市区町村役場に提出する届出です。

市区町村役場は、失踪届を受理したら失踪宣告がされたことを戸籍に記載します。

失踪届を出しても、市区町村役場が生死不明の人を探してくれることはありません。

失踪届は、死亡と扱ってもらうための届出だからです。

生死不明の人を探してもらいたい場合、警察へ行方不明者届を提出します。

行方不明者届は、以前は捜索願と呼んでいました。

失踪届と行方不明者届(捜索願)は、まったく別の届出です。

4失踪宣告で相続が開始する

①相続開始日は死亡と見なされる日

失踪宣告がされると、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。

普通失踪では生死不明になってから7年間経過したときに、死亡したものと見なされます。

特別失踪(危難失踪)では危難が去ったときに、死亡したものと見なされます。

たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをするから、相続が開始します。

死亡と見なされる日が、相続が開始する日です。

失踪宣告の手続は、長期間かかります。

相続が開始する日は、失踪宣告の申立てをした日ではありません。

裁判所が失踪宣告をした日でもありません。

相続手続の基準になるのが、死亡と見なされる日です。

②失踪宣告後に相続放棄ができる

莫大な借金をしたまま音信不通になる人がいます。

いつか自分に借金が降りかかってくるのではないかと不安になることでしょう。

被相続人の生前に相続放棄をすることはできません。

行方不明の人は生きていると判断されます。

相続放棄ができるのは、相続人だけだからです。

行方不明なだけで生きているのだから、相続放棄を受け付けてもらえません。

失踪宣告は、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告がされた場合、相続が発生します。

相続放棄の申立てをする場合、被相続人の戸籍謄本を提出します。

被相続人の戸籍に失踪宣告の記載がされている必要があります。

相続放棄の申立ての期限は、原則として、相続があったことを知ってから3か月以内です。

「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。

5生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。

通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。

信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。

被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。

知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。

税金の専門家なども対応できないでしょう。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続放棄申述受理通知書が届かない理由と対処法

2026-07-12

1相続放棄申述受理通知書は相続放棄の結果通知

①家庭裁判所が相続放棄を認めた通知

相続放棄とは、被相続人の財産や借金を引き継がないための手続です。

家庭裁判所に対して、相続放棄を希望する申立てをします。

相続放棄申述受理通知書とは、家庭裁判所が相続放棄を認めた通知です。

相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立てをした人に送付されます。

複数の相続人が同時に相続放棄をした場合であっても、相続放棄申述受理通知書はそれぞれ別に届きます。

②相続放棄申述受理通知書は再発行されない

相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立てに対する結果の通知です。

相続放棄の申立てをした人に結果を通知したら、完了します。

相続放棄申述受理通知書は、再発行されません。

相続放棄申述受理通知書を紛失しても、再発行を受ける制度はありません。

③紛失しても相続放棄は無効にならない

相続放棄申述受理通知書を紛失しても、相続放棄が無効になることはありません。

相続放棄申述受理通知書は、単なる結果通知に過ぎないからです。

家庭裁判所が相続放棄の申立てを受理した時点で、相続放棄は認められています。

相続放棄申述受理通知書は、単なる結果通知です。

たとえ通知書がどこかで迷子になって届かなくても、結果は変わりません。

相続放棄申述受理通知書が届かなくても、相続放棄は無効になりません。

家庭裁判所は、相続放棄の申立てについて必ず結果を通知します。

相続放棄の申立てをした人にとっては、相続放棄が認められたことを示す重要な書類です。

家庭裁判所にとっては、単なる結果のお知らせです。

相続放棄申述受理通知書は、書留や本人限定郵便などではなく普通郵便で届きます。

気を付けていないと、DMなどに紛れてしまうかもしれません。

相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立ての書類を作成した司法書士などの専門家に代わりに受け取ってもらうことができます。

④相続放棄申述受理通知書はA4の紙1枚

相続放棄申述受理通知書は、家庭裁判所から相続放棄の申立てをした人に対するお知らせです。

裁判所が身近でないことから、何か大げさな仕様があると予想しているかもしれません。

戸籍謄本や住民票のような地模様の入った紙ではなく、見慣れたコピー紙に印刷されています。

家庭裁判所にとっては単なるお知らせに過ぎないから、簡素な通知書です。

簡素な通知書だけど、相続放棄が認められたことをお知らせする重要な書類です。

⑤相続放棄申述受理証明書を発行してもらえる

相続放棄申述受理通知書は、再発行されません。

相続放棄が認められた人は、相続放棄申述受理証明書の発行を受けることができます。

相続放棄申述受理証明書の発行手数料は、150円です。

相続放棄申述受理通知書と相続放棄申述受理証明書の記載内容は、ほとんど同じです。

相続放棄申述受理通知書を紛失した場合、相続放棄申述受理証明書を発行してもらうことが合理的です。

⑥相続放棄が認められないときは不受理通知書が届く

家庭裁判所が相続放棄の申立てを受付けたら、家庭裁判所は必ず審査の結果を通知します。

相続放棄が認められたら、相続放棄申述受理通知書が送られます。

相続放棄が認められなかったら、相続放棄申述不受理通知書が送られます。

家庭裁判所から通知が届かないときは、問合せをすることができます。

2相続放棄申述受理通知書が届かない理由と対処法

①相続放棄申述書が家庭裁判所に届いていない

(1)相続放棄を希望する人は相続放棄申述書を提出

相続人は、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄申述書を提出します。

相続放棄申述書とは、相続放棄の申立てです。

(2)相続放棄申述書の郵送提出は到着が重要

相続放棄申述書は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に提出します。

相続放棄申述書は、窓口に出向いて提出する他に郵送で提出することができます。

郵送で提出する場合、家庭裁判所に届くことが重要です。

家庭裁判所に相続放棄申述書が届かないと、相続放棄が受付されないからです。

(3)相続放棄の期限3か月以内に提出しないと受付されない

相続放棄には、期限があります。

相続があったことを知ってから、3か月です。

何もしないまま3か月が経過すると、自動で単純承認になります。

3か月以内に郵便を差し出しても、3か月以内に家庭裁判所に届かないことがあります。

3か月以内に家庭裁判所に届かないと、相続放棄は受付されません。

相続放棄が受付されなければ、相続放棄が受理されるはずがありません。

(4)普通郵便は未着に気づけない

相続放棄申述書は、普通郵便で提出しても差し支えありません。

普通郵便で提出すると、家庭裁判所に届いたのか確認することができません。

届いているはずと思っても、普通郵便は確認することができません。

3か月以内に家庭裁判所に届かないと、相続放棄は受付されません。

相続放棄が受付されないのに、相続放棄申述書が届くはずがありません。

記録が残る郵便なら、配達状況を確認することができます。

3か月以内に家庭裁判所に届かないという致命的ミスを回避できます。

相続放棄の期限内に、受付されたことを確認することが重要です。

②必要書類が不足している

(1)必要な戸籍謄本が不足している

相続放棄申述書には、戸籍謄本を添付します。

相続放棄する人によっては、たくさんの戸籍謄本を準備する必要があります。

必要な戸籍謄本が不足すると、審査が進まなくなります。

(2)必要書類が不足しても追完できる

必要書類が不足しても、後から提出することができます。

不足の書類が見つかった場合、家庭裁判所から指摘があります。

相続放棄申述書には、平日の日中に連絡がつく電話番号を記載します。

家庭裁判所から電話があったとき、受けられるようにするためです。

必要書類が不足しているのに追完しなければ、相続放棄は受理されません。

相続放棄が受理されないのに、相続放棄申述受理通知書が届くはずがありません。

電話に出られなかったとしても、すみやかに折り返し電話をします。

家庭裁判所に電話をするときは、相続放棄申述書を提出したと言うとスムーズに取り次いでもらえます。

(3)2~3週間程度で相続放棄照会書が届く

必要書類が不足がなければ、家庭裁判所は相続放棄照会書を送ります。

相続放棄照会書とは、相続放棄についての意思確認のためのお尋ねです。

相続放棄が認められると相続ができなくなるから、家庭裁判所は慎重に確認します。

相続放棄照会書が届くのは、相続放棄申述書を受付けてから2~3週間後です。

相続放棄照会書が届いたら、ひとまず必要書類に問題はなかったと考えられます。

(4)相続放棄照会書が省略されることがある

家庭裁判所によっては、相続放棄照会書の有無やタイミングが異なります。

相続放棄をする申立てをした後2~3週間経過しても相続放棄照会書が届かない場合、家庭裁判所に問い合わせをするといいでしょう。

③相続放棄照会書に回答していない

(1)事実をありのままに書けばいい

相続放棄照会書の内容は、難しいものではありません。

事実をありのままに、書けばいいでしょう。

相続放棄申述書の内容と矛盾しないように、提出書類はコピーを取っておくのがおすすめです。

(2)2~3週間程度で結果通知

相続放棄回答書を受付けたら、家庭裁判所は内容を審査します。

問題がなければ、2~3週間程度で結果が通知されます。

2~3週間程度経過しても何も届かなかったら、家庭裁判所に問合せをするといいでしょう。

通知書がどこかで迷子になって届かなくても、結果は変わりません。

相続放棄が受理された時点で、相続放棄は認められたからです。

相続放棄申述受理通知書は、単なる結果通知に過ぎません。

④相続放棄申述書を提出した人以外に通知しない

(1)他の相続人に通知しない

相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の申立てに対する結果通知です。

相続放棄申述書を提出した人に対してのみ、家庭裁判所から通知します。

家庭裁判所は、他の相続人に通知しません。

家庭裁判所は、他の相続人を知る術がありません。

他の相続人を知らないから、他の相続人に通知することができません。

(2)次順位相続人に通知しない

被相続人の子どもが相続放棄をしたら、はじめから相続人でなくなります。

被相続人の子ども全員が相続放棄をしたら、次順位の人が相続人でなくなります。

家庭裁判所は、次順位相続人に通知しません。

家庭裁判所は、次順位相続人が相続人になるのか知る術がありません。

家庭裁判所は、だれが次順位相続人なのか知る術がありません。

次順位相続人が相続人になるのか、だれが次順位相続人なのか知らないから、家庭裁判所は通知することができません。

(3)債権者に通知しない

相続放棄をした人は、被相続人の借金も財産も一切相続しません。

相続放棄を認められた後に、債権者から被相続人の借金の請求がされることがあります。

家庭裁判所は、債権者に通知しません。

債権者は債務者が死亡したから、相続人に借金を返済してもらおうと考えて請求をします。

家庭裁判所は、債権者を知る術がありません。

債権者を知らないから、債権者に通知することができません。

債権者は、相続放棄が認めらたことを知らずに請求をしているだけです。

(4)相続放棄申述の有無の照会で確認できる

家庭裁判所は、他の相続人に通知しません。

家庭裁判所は、次順位相続人に通知しません。

家庭裁判所は、債権者に通知しません。

利害関係人は、相続放棄をしたのか確認することができます。

相続放棄申述の有無の照会とは、相続放棄をしたのか確認する制度です。

他の相続人、次順位相続人、債権者は、いずれも利害関係人です。

利害関係人は、相続放棄申述の有無の照会で相続放棄をしたか確認することができます。

相続放棄申述の有無の照会は、手数料がかかりません。

3相続放棄申述受理通知書がなくても相続放棄申述受理証明書

①相続放棄申述受理通知書の使い道

相続放棄をした人は相続放棄申述受理通知書を提示して、相続人でなくなったことを知らせます。

他の相続人は相続放棄申述受理通知書を提示して、相続放棄をした人が遺産分割協議に参加していないことを示します。

次順位相続人は相続放棄申述受理通知書を提示して、次順位相続人が遺産分割協議に参加していることを示します。

②利害関係人は相続放棄申述受理証明書の発行請求ができる

相続放棄申述受理通知書がなくても、相続放棄申述受理証明書を発行してもらうことができます。

相続放棄申述受理証明書とは、相続放棄の事実の証明書です。

相続放棄申述受理証明書で、相続放棄の事実を証明することができます。

相続放棄申述受理通知書と相続放棄申述受理証明書の記載内容は、ほとんど同じです。

利害関係人は、相続放棄申述受理証明書の発行請求ができます。

4名古屋家庭裁判所本庁なら即日審判

①相続放棄申述受理通知書が届くまで1か月以上

相続放棄申述書を提出した後、家庭裁判所は受付けた書類を審査します。

書類に問題がなければ、相続放棄を認める決定をします。

家庭裁判所の混雑状況によりますが、相続放棄申述受理通知書が届くまで1か月以上かかります。

②条件を満たせば即日審判が受けられる

名古屋家庭裁判所本庁など一部の家庭裁判所では、即日審判を受けることができます。

即日審判とは、家庭裁判所に出向いて相続放棄の手続をすると当日処理してもらえる制度です。

即日審判の申立てができる人は、家庭裁判所が定める条件を満たした人のみです。

即日審判を受けた場合、その日のうちに相続放棄申述受理通知書を受け取ることができます。

5相続放棄を司法書士に依頼するメリット

相続放棄は、チャンスは1回限りです。

家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることができます。

高等裁判所の手続です。

2週間以内に申立てが必要になります。

家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。

一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。

相続が発生してから3か月以内に申立てができなかったのは止むを得なかったと家庭裁判所に納得してもらうことが重要です。

通常は家庭裁判所に対して、上申書や事情説明書という書類を添えて、説得します。

家庭裁判所が知りたいことを無視した作文やダラダラとした作文では認めてもらうことは難しいでしょう。

司法書士であれば、家庭裁判所が知りたいポイントを承知しています。

認めてもらいやすい書類を作成することができます。

3か月の期限が差し迫っている方や期限が過ぎてしまっている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続放棄の事件番号の調べ方

2026-07-12

1家庭裁判所は事件番号で管理する

①相続放棄の事件番号とは事件管理用の番号

相続人は、相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。

相続放棄の事件番号とは、事件管理用の番号です。

相続放棄の申立てを受付けたら、「令和〇年(〇)第〇号」の形式で個別に付番します。

家庭裁判所は、事件番号で管理しています。

事件番号は、事件を記録管理するための識別番号です。

②相続放棄申述受理通知書に事件番号が記載されている

家庭裁判所の審査で相続放棄が認められたら、相続放棄申述受理通知書が届きます。

相続放棄申述受理通知書とは、正式に相続放棄が認められたことの通知書です。

相続放棄申述受理通知書には、事件番号が記載されています。

事件番号が分かれば、どの事件に対する通知であるのか明確になるからです。

事件番号を記載すると、相続放棄申述受理通知書の真実性と正確性を担保することができます。

相続放棄申述受理通知書の内容について照会したいときは、事件番号を伝えると迅速に対応してもらうことができます。

③相続放棄申述受理証明書の請求で事件番号が必要になる

相続放棄申述受理通知書は、再発行はされません。

相続放棄申述受理通知書は、1回限りの連絡文書だからです。

相続放棄申述受理証明書は、相続放棄したことの証明書です。

相続放棄申述受理証明書の請求で、事件番号が必要になります。

相続放棄の事件番号が分からないと、相続放棄の記録を特定できないからです。

2相続放棄の事件番号の調べ方

①相続放棄の有無の照会で事件番号が判明する

相続放棄が認められたら、家庭裁判所は相続放棄申述受理通知書を送ります。

送り先は、相続放棄の申立てをした人のみです。

家庭裁判所は、自主的に次順位相続人に通知しません。

家庭裁判所は、積極的に債権者に通知しません。

相続放棄が認められても、次順位相続人や債権者に通知する義務はありません。

次順位相続人や債権者は、家庭裁判所に対して相続放棄をしたか確認することができます。

相続放棄の有無の照会とは、相続放棄をしたか確認する方法です。

相続放棄の有無の照会をすると、その相続でその相続人が相続放棄をしたか確認することができます。

相続放棄が認められていれば、事件番号が判明します。

事件番号を記載すると、真実性と正確性を担保することができるからです。

②照会できる人は限られている

相続放棄の有無の照会ができる人は、次の人です。

(1)相続人

(2)被相続人の利害関係人

相続放棄が認められると、はじめから相続人でなくなります。

相続放棄した人は相続人でなくなるから、相続人として相続放棄の有無の照会をすることはできません。

被相続人の利害関係人であれば、相続放棄の有無の照会をすることができます。

③照会先

相続放棄の申述の有無の照会先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

被相続人の最後の住所地は、被相続人の住民票や戸籍の附票で確認することができます。

家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで確認することができます。

④必要書類

(1)相続人が照会する場合

・被相続人の本籍地入り住民票または戸籍の附票

・照会者と被相続人の関係が分かる戸籍謄本(発行から3か月以内のもの)

・相続関係説明図

・照会者の本人確認書類

具体的には、運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。

・返信用の封筒と切手

(2)利害関係人が照会する場合

・被相続人の本籍地入り住民票または戸籍の附票

・照会者の資格を確認する書類

個人の場合は、照会者の本人確認書類

具体的には、運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。

法人の場合は、法人の登記簿謄本

・利害関係を証明する書類

具体的には、金銭消費貸借契約書、訴状、競売申立書、競売開始決定、債務名義等の各写し、担保権が記載された不動産登記簿謄本、その他債権の存在を証する書面などです。

・返信用の封筒と切手

必要書類は、家庭裁判所によって運用が異なります。

管轄の家庭裁判所に確認したうえで、照会するといいでしょう。

必要な戸籍謄本などを取得できない場合、司法書士などの専門家に依頼することができます。

⑤手数料は無料

相続放棄の申述の有無の照会は、手数料は無料です。

⑥郵送で照会できる

相続放棄の申述の有無の照会は、郵送で家庭裁判所に提出することができます。

⑦回答までにかかる期間

相続放棄の申述の有無の照会は、郵送で結果が通知されます。

回答までにかかる期間は、家庭裁判所によって異なります。

多くの場合、1週間~1か月程度で、通知されます。

⑧相続放棄の申述の有無の照会をする流れ

手順(1)照会文書の作成

相続放棄の申述の有無の照会は、文書で照会する必要があります。

電話や口頭で照会することはできません。

相続放棄の申述の有無の照会書の様式は、家庭裁判所のホームページからダウンロードすることができます。

手順(2)必要書類の準備

相続人が照会するときと利害関係人が照会するときで、必要な書類が異なります。

手順(3)家庭裁判所へ提出

相続放棄の申述の有無の照会書と必要書類を取りまとめて、家庭裁判所へ提出します。

裁判所の窓口に出向いて提出することもできるし、郵送で提出することもできます。

手順(4)家庭裁判所から回答

回答は、文書で届きます。

照会に応じるか、家庭裁判所が判断します。

利害関係が不明確である場合、利害関係がないと判断されるでしょう。

適切に利害関係を説明する書類を提出しないと、回答してもらえません。

3相続放棄の事件番号の調べるときの注意点

注意①事件番号は相続放棄した人ごとにちがう

相続を単純承認するか相続放棄をするか、各相続人が自分の判断で選択することができます。

相続放棄を希望する場合、各相続人が自分で相続放棄の申立てをします。

同時に相続放棄をする場合であっても、連名で相続放棄をすることはできません。

相続人ごとに、別の事件だからです。

事件番号は、事件ごとに付番されます。

相続人ごとに別の事件だから、相続人ごとに別の事件番号が付番されます。

注意②利害関係人以外は照会できない

相続放棄の申述の有無の照会ができる人は、限られています。

相続を単純承認するか相続放棄をするか、相続人の重大な意思決定です。

無関係な第三者が自由に照会できるとすると、プライバシーが侵害されます。

プライバシーを保護するため、法律上の利害関係が必要になります。

法律上の利害関係があっても、適切に書類を提出しないと家庭裁判所は無関係な第三者と誤解するでしょう。

例えば、債権者が照会する場合、債権者であることが分かる書類を提出します。

通常は金銭消費貸借契約書があれば、債権者と分かるでしょう。

債権者や債務者が住所変更をした場合、金銭消費貸借契約書だけでは別人と判断されます。

追加で、住所の移り変わりが分かる書類が必要になります。

書類に不足がある場合、家庭裁判所から追完の指示があります。

補正しないまま放置すると、回答してもらえません。

利害関係人以外は、相続放棄の申述の有無の照会ができません。

注意③調査対象期間は家庭裁判所によって異なる

相続放棄の有無の照会で確認できる期間は、家庭裁判所によって異なります。

詳細は、各家庭裁判所に直接訪ねるのが最善です。

10年以上過去の相続放棄である場合、家庭裁判所によっては確認できないかもしれません。

10年以上過去の相続では、調査対象期間が次のとおり限定されています。

・第1順位の相続人 死亡日から3か月以内

・後順位の相続人 先順位の相続人の相続放棄から3か月以内

相続放棄から30年以上経過すると、どこの家庭裁判所であっても確認できません。

相続放棄の書類は、永年保管ではないからです。

注意④相続放棄の期間3か月のスタートは知ってから

相続放棄には、3か月の期限があります。

相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか判断するため、3か月の猶予があります。

相続が発生してから3か月経過していない場合、相続人が熟慮中であると考えられます。

少なくとも相続発生後3か月経過後以降に、照会します。

相続放棄の期間3か月のスタートは、知ってからです。

ひょっとすると相続人は、熟慮中であるかもしれません。

注意⑤複数人まとめて照会できる

相続放棄の申述の有無の照会書の相続人目録には、照会対象者の氏名を記載する欄があります。

相続人目録に、記載した相続人が照会対象者です。

相続人目録に記載する相続人氏名は、戸籍謄本の記載に合わせます。

相続人目録に複数の相続人を記載することができます。

複数の相続人をまとめて、照会することができます。

4相続放棄申述受理証明書を取得する方法

①相続放棄申述受理証明書取得には申請が必要

相続放棄申述受理証明書は、第三者に対し相続放棄の事実を証明する公的な証明書です。

相続放棄申述受理証明書は、家庭裁判所に申請した後に発行されます。

相続放棄申述受理通知書は、相続放棄をした本人に自動で通知されます。

②申請先

相続放棄申述受理証明書の申請先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

被相続人の最後の住所地は、被相続人の住民票や戸籍の附票で確認することができます。

家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで確認することができます。

③申請できる人

相続放棄をした本人は、相続放棄申述受理証明書の交付を申請することができます。

相続放棄が認められた後、他の相続人の相続放棄申述受理証明書の交付を申請することはできません。

相続放棄が認められると、はじめから相続人でなくなるからです。

相続放棄申述受理証明書の交付を申請ができる第三者は、法律上の利害関係がある人です。

具体的には、次の人です。

・共同相続人

・後順位相続人

・被相続人の債権者

・相続財産清算人

④必要書類

(1)相続放棄をした本人が申請する場合

・申請者の本人確認書類

具体的には、運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。

(2)共同相続人・後順位相続人が申請する場合

・申請者の本人確認書類

具体的には、運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。

・被相続人の住民票または戸籍の附票

・被相続人と申請人の相続関係が分かる戸籍謄本

必要書類は、家庭裁判所によって運用が異なります。

管轄の家庭裁判所に確認したうえで、照会するといいでしょう。

(3)利害関係人が申請する場合

・申請人の資格を確認する書類

個人の場合は、照会者の本人確認書類

具体的には、運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。

法人の場合は、法人の登記簿謄本

・利害関係を証明する書類

⑤郵送で手続できる

相続放棄申述受理証明書の交付申請書は、郵送で家庭裁判所に提出することができます。

相続放棄申述受理証明書の交付申請は、即日交付されません。

相続放棄申述受理証明書の交付を申請ができるのは、法律上の利害関係がある人だけです。

法律上の利害関係があるか、家庭裁判所で審査されます。

相続放棄申述受理証明書の発行には、裁判官の許可が必要です。

家庭裁判所の事務手続に、1週間以上かかるのが通例だからです。

必要書類と一緒に返信用の封筒と切手を提出すると、郵送してくれます。

相続放棄申述受理証明書は、郵送で受取ができます。

⑥手数料

相続放棄申述受理証明書の発行手数料は、1通あたり150円です。

相続放棄申述受理証明書の交付申請書に、収入印紙を貼り付けて納入します。

5相続放棄を司法書士に依頼するメリット

相続放棄は、その相続でチャンスは1回限りです。

家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできます。

高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。

家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。

一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。

相続が発生してから3か月以内に申立てができなかったのは止むを得なかったと家庭裁判所に納得してもらって、はじめて、家庭裁判所は相続放棄を認めてくれます。

通常は家庭裁判所に対して上申書や事情説明書という書類を添えて、説得することになります。

家庭裁判所が知りたいことを無視した作文では、認めてもらうことは難しいでしょう。

司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知しています。

認めてもらえやすい書類を作成することができます。

3か月の期限が差し迫っている方や期限が過ぎてしまっている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続放棄してもペットの引き取り

2026-07-09

1相続放棄してもペットの引き取り

①ペットは法律上モノ扱い

ペットは「家族」として、一緒に暮らすパートナーになりました。

被相続人にとって大切な家族ですが、法律上はモノ扱いです。

ペットは、法律上、被相続人の財産のひとつです。

被相続人が死亡すると、被相続人の財産は相続財産になります。

被相続人のペットは、相続財産の一部です。

②相続放棄をすると相続財産を引き継がない

相続が発生したら、相続人は相続放棄をすることができます。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に相続放棄の申立てをします。

家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

相続人でなくなるから、相続財産は一切引き継ぎません。

③相続財産を利用処分すると相続放棄が無効になる

相続放棄をした人は、はじめから相続人でなくなります。

相続人でないから、相続財産を利用処分する権限はありません。

相続財産を利用処分することは、相続人であることを認めた行為と考えられます。

相続人であることを認めた行為は、単純承認です。

単純承認と見なされた場合、相続放棄は無効です。

家庭裁判所は詳しい事情を知らないまま、相続放棄を認める決定をしてしまうことがあります。

家庭裁判所が認める決定をしても、絶対的な効力はありません。

相続財産を利用処分すると、相続放棄は無効になります。

被相続人のペットは、相続財産です。

被相続人のペットを引き取る行為は、相続財産を利用処分する行為と考えられる可能性があります。

うかつに被相続人のペットを引き取ると、相続放棄が無効になる可能性があります。

自分が引き取る以外に、保護団体などに引き渡すことがあります。

保護団体などに引き渡すことは、相続財産の処分行為です。

うかつに保護団体などに引き渡すと、単純承認とみなされる可能性があります。

④経済的価値がないペットを処分しても単純承認にならない

被相続人のものだからと言って、何ひとつ処分できないというわけではありません。

経済的価値がない財産を処分したときまで、単純承認になるのは不当だからです。

被相続人のものであっても、経済的価値がないことがあります。

腐りかけた弁当や古新聞を処分しても、単純承認になることはありません。

腐りかけた弁当や古新聞には、経済的価値がないからです。

経済的価値がないものを処分しても、相続放棄は無効になりません。

一般家庭で飼われているペットに、金銭的価値があることは少ないでしょう。

たとえ20万円で購入したペットでも、成長した後は20万円の価値はありません。

成長したら、取り引き価値はなくなるのが通常です。

お金を払って、被相続人のペットを買い取る人はほとんど考えられません。

経済的価値は、ないと言えるでしょう。

経済的価値がないペットを処分しても、相続放棄は無効になりません。

経済的価値がないペットを引き取っても、単純承認になることはありません。

⑤経済的価値があるペットは単純承認になる可能性

ごくまれに、被相続人が飼っていたペットがよほどの希少種であることがあります。

売却すれば高値で取引される場合、ペットを引き取ると単純承認とみなされる可能性があります。

⑥ペットの世話は保存行為

ペットは命のある生き物ですから、餌やりなどの世話が欠かせません。

ペットに餌やりなどの世話をすることは、相続財産を維持する行為と言えます。

動物病院に連れて行くことは、応急処置的な行為と言えます。

ペットの世話は、保存行為と考えられます。

相続財産を維持するだけの保存行為であって、処分したとは言えません。

ペットに餌やりなどの世話をすることで、相続放棄が無効になることはありません。

2相続放棄してもペットを引き取る流れ

手順①ペットの経済的価値を調べる

被相続人の財産は、相続財産になります。

被相続人のペットは、相続財産です。

ペットに資産価値があれば、相続放棄は無効になります。

ペットに資産価値がなければ、相続放棄は無効になりません。

ペットの資産価値は、次の方法で調べることができます。

・ペットショップやブリーダーなどで、取引価格の査定を依頼する。

・買取り業者に買取価格の有無を確認する。

・購入時の契約書や血統書を確認する。

ペットショップやブリーダーなどから査定書を発行してもらって、保管しておきます。

経済的価値があるペットだったのではないかと、債権者などから疑いの目を向けられるおそれがあります。

ペットに資産価値がないことを客観的証拠で示せないと、相続放棄が無効になるリスクがあります。

手順②資産価値がないとき引き取りができる

経済的価値がないペットを引き取っても、単純承認になることはありません。

経済的価値がない財産を処分しても、相続放棄は無効になりません。

手順③念のため譲渡の記録を残すと安心

経済的価値がない財産であっても、債権者から疑われる余地があります。

経済的価値の有無は、あいまいな基準と言えるからです。

できることなら、ペットを相続した相続人から購入する方法や譲渡を受ける方法が安全です。

相続人全員が相続放棄をした場合、家庭裁判所に相続財産清算人を選任してもらうことができます。

相続財産清算人とは、相続財産を清算して国庫に帰属させる人です。

被相続人のペットは、相続財産のひとつです。

相続財産清算人から購入する方法や譲渡を受ける方法が安全です。

購入や譲渡を受ける場合、契約書などで記録を残しておくと安心です。

3飼主が行き先を決めておくとペットと相続人が安心

①飼主が元気なうちに生前贈与

ペットを飼うことは、ペットに対して最後まで責任を持つことです。

人間だれしも、急な病気やけがで倒れる可能性があります。

飼い主は急に倒れると、救急搬送をしてもらうことができます。

飼い主を失うと、ペットは人間以上に困ります。

ペットは、自分では何もできないからです。

救急隊などは、ペットに対して何もできません。

救急隊の使命は、人命救助だからです。

ペットは、自宅などで孤立します。

ペットを手放して信頼できる人に託すことは、責任の取り方のひとつです。

飼主が元気なうちにペットを生前贈与することで、ペットも相続人も安心することができます。

②遺言書を作成して負担付遺贈

遺贈とは、遺言書で相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。

ペットと飼育費相当の金銭を遺贈することができます。

遺贈するにあたって、ペットの飼育を負担として付けることができます。

遺言書を作成して負担付遺贈する場合、遺言者の生前に対応することができません。

遺言書に効力が発生するのは、遺言者が死亡したときだからです。

③飼主が元気なうちに負担付死因贈与契約

贈与は、贈与する人と贈与を受ける人の契約です。

死因贈与契約とは、贈与する人が死亡したときに効力が発生する贈与契約です。

ペットと飼育費相当の金銭を贈与することができます。

贈与契約をするにあたって、ペットの飼育を負担として付けることができます。

贈与する人と贈与を受ける人が合意して契約したはずです。

一方的に、契約を解除することは少ないでしょう。

遺言書よりは、安心です。

死因贈与契約は、遺言書同様に飼い主が死亡したときに効力が発生します。

負担付死因贈与契約をする場合、贈与者の生前に対応することができません。

④ペット信託なら生前から死後まで一貫して安心

ペット信託を利用すると、生前から死後までペットの将来を守ることができます。

複数のリスクをすべて想定して、契約設計ができるからです。

ペット信託なら、生前から死後まで一貫して安心です。

4ペットの生前対策を司法書士に依頼するメリット

ペットは「家族」として一緒に暮らすパートナーになりました。

自分が大切にしている家族の将来が気にならない人はいないでしょう。

自分が死亡した後も、幸せを願うのは当たり前のことです。

残念ながら、飼主がペットはいかに大切にしていようとも、法律上はモノでしかありません。

ペットは自分では何もできないから買主が何もしないと人間以上に困ります。

自分の死後を考えて、大切なペットを飼育してくださいとお願いしていない場合、ペットには厳しい現実が待っています。

ペットを飼っている人は愛情を持って飼育しています。

だから、何も言わなくてもだれかがペットの面倒を見てくれる、新しい飼い主を探してくれると楽観的な希望を持っていることが多いです。

現実には、容赦なく保健所へ連絡する人もいるでしょう。

自分と同じように愛情を持って飼育してくれることは稀です。

制度を知って、上手に生かすことは飼い主だけができることです。

大切な「家族」の幸せのために、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

失踪宣告に捜索願・行方不明者届は必須ではない

2026-07-08

1失踪宣告に捜索願・行方不明者届は必須ではない

①失踪宣告の要件は長期間生死不明と申立て

相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。

条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告が認められるためには、次の要件があります。

(1)生死不明のまま一定期間継続していること

(2)失踪宣告の申立てがあること

失踪宣告の要件に、捜索願や行方不明者届を提出したことはありません。

捜索願や行方不明者届を提出していなくても、要件を満たせば失踪宣告がされます。

②捜索願・行方不明者届は失踪を証する資料のひとつ

生死不明のまま一定期間継続していることが認められる場合、失踪宣告がされます。

捜索願や行方不明者届は、失踪を証する資料のひとつです。

失踪を証する資料は、実務上ほぼ必須の書類とされています。

失踪宣告がされると、行方不明者は死亡と見なされるという重大な法的効果があるからです。

家庭裁判所は失踪宣告の審判をする前提として、失踪の事実を厳格に確認します。

捜索願や行方不明者届は、失踪を証する有力な資料です。

③捜索願・行方不明者届がなくても失踪宣告の申立てができる

失踪宣告の申立てをする場合、次の書類を準備します。

(1)行方不明者の戸籍謄本

(2)行方不明者の戸籍の附票

(3)失踪を証する資料

(4)利害関係を証する資料

上記の書類を準備できれば、失踪宣告の申立てをすることができます。

捜索願や行方不明者届は、失踪宣告の申立てにおける必須の書類ではありません。

捜索願や行方不明者届を提出していなくても、失踪を証する資料を準備することができます。

失踪を証する資料として他の資料を準備できれば、失踪宣告の申立てをすることができます。

実務的にも、捜索願や行方不明者届を提出していないケースは少なくありません。

④捜索願・行方不明者届が必須と誤解される理由

理由(1)家庭裁判所の手続案内に記載されている

失踪宣告の申立ては、家庭裁判所の手続です。

名古屋家庭裁判所の手続案内に、捜索願受理証明書が明記されています。

家庭裁判所は、失踪を証する資料を例示したに過ぎません。

捜索願・行方不明者届が必須ではないと書いていないから、誤解が生まれます。

理由(2)専門家が捜索願・行方不明者届提出を依頼する

捜索願や行方不明者届は、失踪を証する有力な資料です。

捜索願や行方不明者届を提出していたら、失踪を証する資料とすることができます。

捜索願や行方不明者届を提出していない場合、専門家が提出するように依頼することがあります。

失踪宣告の申立てにあたって専門家から依頼されたら、捜索願や行方不明者届は必須の書類と誤解します。

理由(3)捜索願・行方不明者届以外の資料が知られていない

失踪宣告の申立てには、失踪を証する資料を添付します。

捜索願や行方不明者届は、失踪を証する有力な資料です。

捜索願や行方不明者届を提出していたら、失踪を証する資料とすることができます。

専門家の中にも、他の資料は知られていないかもしれません。

捜索願や行方不明者届なしで失踪宣告の申立てをしたことがなければ、必須の書類と信じている可能性があるからです。

⑤失踪を証する資料で軽率な申立てを抑制する

(1)相当の手間と時間がかかる

失踪宣告の申立書には、失踪を証する資料を添付する必要があります。

失踪を証する資料を準備するためには、相当の手間と時間がかかります。

軽い気持ちで、失踪宣告をすることができなくなります。

(2)虚偽申立てを抑制

失踪を証する資料は、行方不明の客観的裏付けです。

虚偽申立てをしようとすれば、発覚する可能性が高くなります。

失踪を証する資料の準備で、軽率な申立てを抑制することができます。

2失踪宣告の申立書に失踪を証する資料

①失踪を証する資料で調査の端緒を提供する

失踪を証する資料には、完璧な資料はもともと存在しません。

できる範囲で、資料を準備すれば問題はありません。

行方不明日は、分からないことがほとんどです。

行方不明日についても、分かる範囲で資料を準備すれば問題がありません。

家族などの申立人は捜査機関ではないから、完璧な資料は準備できないのが当然です。

失踪の事実を厳格に確認したうえで、独自調査をします。

家庭裁判所は、捜査機関ではありません。

調査の端緒は、申立人が提供する必要があります。

申立人が行方不明と主張するだけでは、調査の端緒になりません。

失踪を証する資料で、失踪の事実を客観的に説明する必要があります。

失踪を証する資料で示された端緒に基づいて、家庭裁判所が補充調査をします。

②失踪を証する資料の具体例

(1)職権消除された住民票や戸籍の附票

行方不明者は、住民票上の住所地に居住していません。

職権消除とは、住民基本台帳法に基づいて本人申請なしで住民票が削除されることです。

住民票が職権消除されたケースとは、行方不明が公的に確認されたケースと言えます。

職権消除された住民票や戸籍の附票は、失踪を証する資料として提出することができます。

(2)「あて所に尋ねあたりません」で返戻された郵便物

行方不明者に連絡を取ろうとして郵便を出しても、返戻されることがあります。

差し出した郵便物には、「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押してあるはずです。

失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。

「あて所に尋ねあたりません」で返戻された郵便物は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。

(3)金融機関等の取引状況資料

日常生活を送るうえで、金融機関との取引は欠かせません。

本人名義の口座やクレジット契約に利用実績がない場合、生活実態がないことを裏付けます。

失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。

金融機関等の取引状況資料は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。

(4)学校職場などの証明書

通常であれば継続して通学通勤しているはずなのに、一定の時期以降現れていないことの証明書です。

学校職場などの証明書は、社会生活の一部の痕跡が消えた証拠に過ぎません。

失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する有力な間接証拠です。

学校職場などの証明書は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。

(5)親族や知人からの陳述書

親族や知人からの陳述書で、次の点を上申することができます。

・最終連絡日時

・最終目撃日時

・行方不明になった当時の状況

・行方不明になった以降の捜索状況

具体的内容と経過が整合的で複数人一致すると、一定の信用が生じます。

失踪の事実を直接証明する書類ではないものの、疎明する補強証拠です。

親族や知人からの陳述書は、失踪を証する資料の一部として提出することができます。

(6)複数組み合わせて失踪を証する資料

失踪を証する資料では、次の事項を確認できるように準備します。

・行方不明の開始時期

・生死不明の状態の継続

・捜索をしても行方不明であること

上記の事項をもれなく確認できる書類は、存在しません。

複数の資料を多角的に準備して、失踪を証する資料とします。

3捜索願・行方不明者届が受理されない

①捜索願・行方不明者届は行方不明者探しの届出

捜索願や行方不明者届を出そうとしても、警察が受付けをしないことがあります。

捜索願や行方不明者届は、本来、行方不明者を探すための届出だからです。

失踪宣告の申立てのために提出したいと言っても、本来の趣旨に合っていません。

②自分の意思で失踪したら行方不明者ではない

成人は、自分の意思で住む場所を決めることができます。

今までの住所から、自由に変更することができます。

新たな住所を伝えずに、住所を変更することがあるでしょう。

他の家族から見たら、失踪に見えるかもしれません。

成人が自分の意思で失踪した場合、捜索願や行方不明者届を受付けないことがります。

警察が行方不明者を探すことが適切でないからです。

例えばDVから逃れる目的で失踪したのに、警察が行方不明者を探すことが適切ではありません。

DV加害者が捜索願や行方不明者届を出そうとしても、受付をしないことがあります。

③行方不明者届不受理届をしている

行方不明者届不受理届とは、探さないでほしいと意思表示をする届出です。

例えばDVから逃れる目的で失踪するとき、行方不明者届不受理届をすることができます。

家族が捜索願や行方不明者届を出そうとしても、受付をしてもらえなくなります。

④捜索願・行方不明者届を受理しても受理証明書を出してもらえない

捜索願・行方不明者届を受理しても、受理証明書を発行してもらえないことがあります。

警察署によっては、受理証明書を発行する制度がないからです。

受理証明書を発行できなくても、受理票を出す警察署があります。

失踪を証する資料として、受理証明書でなくても受理票を提出することができます。

⑤捜索願・行方不明者届が受理されなくても失踪宣告の申立てができる

さまざまな事情から、捜索願や行方不明者届が受理されないことがあります。

受理証明書を出してもらえなくても、失踪宣告の申立てに支障はありません。

捜索願や行方不明者届は、失踪宣告の申立ての必須の書類ではありません。

失踪を証する資料を準備できれば、失踪宣告の申立てをすることができます。

4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

相続手続で不安がある方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

マンションの相続登記をする方法

2026-07-07

1登記簿で敷地権の有無を確認する

①敷地権付マンションは土地利用権と建物の権利が一体化している

マンションには、敷地権がついているマンションと敷地権がないマンションがあります。

敷地権付マンションは、土地利用権と建物の権利が一体化しています。

敷地権とは、建物の権利と一体化した土地利用権です。

土地利用権だけ、売買することはできません。

建物の権利だけ、担保に差し出すことはできません。

敷地権付マンションは、建物について名義変更をすると自動で土地にも効力が及びます。

敷地権付マンションは、土地利用権と建物の権利が一体化しているからです。

②敷地権がないマンションは土地利用権と建物の権利が一体化していない

敷地権の制度は、昭和59年(1984年)1月1日にスタートしました。

新しいマンションのほとんどは、敷地権が付いています。

敷地権の制度がスタートする前に建てられたマンションは、一体化していないことがあります。

建物の権利とは別に、土地利用権があります。

多くの場合、土地利用権はマンションの持ち主全員で共有しています。

敷地権がないマンションは、建物について名義変更をしても自動で土地にも効力が及びません。

あらためて土地について、名義変更が必要になります。

土地利用権と建物を同じ人が相続する場合、1通でまとめて申請するのが一般的です。

③敷地権の有無は登記簿で確認できる

不動産の登記簿は、だれでも取得することができます

敷地権の有無は、登記簿で確認できます。

敷地権付マンションの場合、表題部(専有部分の建物の表示)に続いて、表題部(敷地権の表示)が記載されています。

敷地権がないマンションの場合、表題部(専有部分の建物の表示)のみで、敷地権の表示は記載されていません。

同じ建物なのに、敷地権付マンションと敷地権がないマンションが混在しているケースがあります。

該当の建物の登記簿謄本を見て、確認します。

2マンションの相続登記をする方法

手順①相続するマンションを特定する

被相続人がマンションを保有していた場合、固定資産税を納めていたはずです。

固定資産税の納税義務者には、固定資産税の納税通知書と課税明細書が送られてきます。

固定資産税の課税明細書を見ると、対象になる不動産が記載されています。

固定資産税の課税明細書を参考にして、登記簿謄本を取得します。

登記簿謄本を見て、敷地権があるマンションか敷地権がないマンションか確認します。

手順②相続人を確定する

相続人になる人は、法律で決められています。

相続手続先に対しては、相続人になる人を客観的に証明する必要があります。

客観的証明するとは、戸籍謄本を準備することです。

被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本は、どのような相続でも必要になります。

相続人の戸籍謄本は、相続が発生した後に取得します。

相続が発生した時点で、相続人が生きていたことを証明する必要があるからです。

手順③遺産分割の方法を決める

(1)遺言書のとおり相続

被相続人が生前に、遺言書を作成していることがあります。

遺言書がある場合、遺言書の内容どおりに遺産分割をすることができます。

遺言書を作成する場合、公正証書遺言か自筆証書遺言を作成することがほとんどです。

公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に伝え公証人が取りまとめる遺言書です。

公正証書遺言は、直ちに執行することができます。

自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。

自宅などで見つけた遺言書は、家庭裁判所に提出して検認期日で開封してもらいます。

検認が必要なのに検認していないと、相続手続を進められなくなります。

(2)遺産分割協議で分け方の合意

相続が発生したら、被相続人の財産は相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。

相続人全員の合意がまとまったら、合意内容を遺産分割協議書に取りまとめます。

遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。

合意内容に間違いがないか、相続人全員に確認してもらいます。

合意内容に間違いがなければ、相続人全員が記名し実印で押印します。

遺産分割協議書の押印が実印によることを確認するため、印鑑証明書を添付します。

手順④添付書類を準備

(1)遺言書がある場合

・被相続人の除籍謄本

・相続人の現在戸籍

・被相続人の住民票の除票または戸籍の附票

・不動産を相続する人の住民票または戸籍の附票

・遺言書

・遺言書検認証明書

・固定資産税評価証明書

(2)遺言書がない場合

・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

・相続人の現在戸籍

・被相続人の住民票の除票または戸籍の附票

・不動産を相続する人の住民票または戸籍の附票

・遺産分割協議書

・相続人全員の印鑑証明書

・固定資産税評価証明書

手順⑤相続関係説明図の作成

相続関係説明図とは、相続関係を説明するための資料です。

被相続人を中心にして、どのような関係の人が相続人になるのか家系図のように記載します。

相続関係説明図を提出しても、戸籍謄本一式は提出する必要があります。

相続関係説明図があると、相続関係が一目で分かります。

相続関係説明図を提出すると、手続が容易になるため申請書に添付します。

手順⑥登記免許税の計算

登記申請をするとき、登録免許税を納めます。

登録免許税とは、名義変更で課される税金です。

相続登記をするとき、登録免許税が課されます。

登録免許税は、固定資産税評価額を基にして計算します。

固定資産税評価額は、固定資産税の課税明細書に記載されています。

相続登記における登録免許税は、税率1000分の4です。

登録免許税は、申請人が計算して納入します。

登記申請書に収入印紙を貼り付けて、納入します。

収入印紙は、次の場所で購入することができます。

・郵便局

・法務局の印紙売りさばき窓口

・コンビニエンスストア

登録免許税を納入しないと、相続登記は却下されます。

手順⑦法務局へ提出

登記申請書と必要書類を取りまとめて、法務局へ提出します。

提出先は、マンションの所在地を管轄する法務局です。

例えば、名古屋市中区のマンションであれば、名古屋法務局本局が管轄です。

法務局の管轄は、法務局のホームページで確認することができます。

法務局の窓口に出向いて提出することもできるし、郵送で提出することもできます。

提出書類に不足や不備があれば、法務局から指摘があります。

軽微な不足や不備であれば、補正をすることができます。

重大な不足や不備であれば、いったん取下げてやり直しになります。

手順⑧登記完了

提出した書類に問題がなければ、登記が完了します。

登記完了後、権利証と登記完了証を受け取ります。

3相続登記義務化で期限は3年

①令和6年(2024年)4月1日から相続登記は義務

令和6年4月1日から相続登記は、3年以内に登記申請をする義務が課されました。

相続登記の期限3年のスタートは、知ってからです。

自己のために相続の開始があったことを知って、かつ、不動産を取得することを知った日から、スタートします。

②令和6年(2024年)4月1日以前の相続も義務化の対象になる

令和6年4月1日以降に発生した相続は、もちろん対象になります。

令和6年4月1日以前発生の相続も、義務化の対象です。

令和6年4月1日以前発生の相続では、令和6年4月1日に期限3年がスタートします。

令和6年4月1日以前発生の相続は、令和9年3月31日までに申請する義務があります。

③期限までに登記申請をしないと10万円以下のペナルティー

相続登記の期限3年以内に登記申請をしないと、10万円以下のペナルティーの対象になります。

ペナルティーは行政罰だから、前科は付きません。

ペナルティーを払っても、相続登記を代わりにやってくれることはありません。

④相続人申告登記で義務を果たす

相続人申告登記とは、相続人が法務局に対し自分が相続人であることを申告する制度です。

申告に基づいて、登記官が職権で相続人の住所や氏名を登記に付記します。

相続人申告登記をしたことで、相続登記の義務を履行したと扱われます。

相続人申告登記は、相続登記の義務を履行しやすくする制度です。

⑤相続人申告登記は相続登記の代替ではない

相続人申告登記に、名義変更の効果はありません。

相続人申告登記をしても、あらためて相続登記は必要です。

相続人申告登記をしても相続登記は必要だから、二度手間になります。

結局のところ、相続人申告登記はペナルティーを免れることができる効果があるだけです。

相続人申告登記は、相続登記の代替ではありません。

4住宅ローン完済なら抵当権抹消登記が必要

①団体信用生命保険加入で住宅ローンが完済になる

被相続人が住宅ローンを組む場合、団体信用生命保険に加入していることがあります。

団体信用生命保険は、加入者が住宅ローンを返済中に死亡や障害状態になったとき、保険金によって住宅ローンが弁済される保険です。

団体信用生命保険に加入していた場合、保険金で住宅ローンの返済が不要になります。

②住宅ローン完済で抵当権消滅しても登記は自動で消えない

マンション購入で住宅ローンを組む場合、マンションに抵当権を設定しています。

抵当権とは、ローンの返済ができなくなったときに備えて担保に取る権利です。

団体信用生命保険の保険金で住宅ローンが完済になった場合、抵当権は自動で消滅します。

抵当権が消滅しても、抵当権の登記は自動で消滅しません。

金融機関が自動で、抵当権抹消登記をしてくれることはありません。

③マンションの所有者が抵当権抹消登記を申請

団体信用生命保険の保険金は、死亡後すぐに支払われるわけではありません。

保険金の請求後、保険会社の審査があるからです。

通常、保険会社の審査は1~2か月ほどかかります。

住宅ローンが完済になった後、抵当権抹消登記のための申請書類が届きます。

相続登記と抵当権抹消登記がある場合、連件で申請することができます。

相続登記と抵当権抹消登記がある場合、相続登記が先で抵当権抹消登記が後です。

登記申請書に付せんをつけて、「1件目」「2件目」などと表示して申請します。

抵当権の登記が残ったままだと、売却や融資の場面で困ります。

抵当権の抹消書類が届いたら、速やかに登記申請をします。

5相続登記を司法書士に依頼するメリット

相続が発生すると、相続人は悲しむ暇もなく相続手続に追われます。

ほとんどの人は相続手続は不慣れで、聞き慣れない法律用語で疲れ果ててしまいます。

インターネットの普及で多くの人は簡単に多くの情報を手にすることができるようになりました。

多くの情報の中には正しいものも、適切でないものも同じように混じっています。

登録免許税の計算を間違えた場合、法務局から補正指示がされます。

計算間違いで納付不足の場合、追加納付をすれば済みます。

計算間違いで納め過ぎの場合、過誤納額還付請求書を提出すれば、還付してもらえます。

登録免許税が還付されるまでに、1か月程度かかります。

司法書士は登記の専門家です。

スムーズに相続登記を完了させたい方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

代償分割で支払う現金がない

2026-07-07

1代償分割で公平に遺産分割

①代償分割は代償金を支払ってもらう方法

被相続人の財産には、さまざまな財産があるでしょう。

現金や預貯金は、分けやすい財産です。

不動産は、分けにくい財産です。

相続財産の大部分が分けにくい財産の場合、相続人全員の合意が難しくなるでしょう。

相続財産の大部分が分けにくい財産の場合、代償分割をすることで合意ができることがあります。

代償分割とは、一部の相続人が不動産を相続し、残りの相続人は不動産を相続した人から、その分の代償をもらう方法です。

代償金を払ってもらうことで、公平な遺産分割をすることができます。

②代償分割で代償金の決め方

代償分割は、相続財産を分ける方法のひとつです。

どのような方法で相続財産を分けるのか、相続人全員の合意で決定します。

代償分割をすると決めた後、代償金をいくらにするのか相続人全員の合意で決定します。

代償金をいくらにするのかは、遺産分割協議の一部だからです。

不動産は、分けにくい財産の代表例です。

相続財産の大部分が不動産である場合、代償分割は有効です。

公平な遺産分割を実現しやすいからです。

不動産の評価方法は、複数あります。

代償分割の対象が不動産である場合、不動産の評価額をいくらと考えるかで話し合いがまとまらないおそれがあります。

不動産には、次の評価方法があります。

(1)公示地価

国土交通省が発表する1平方メートルあたりの標準価格です。

国土交通省という国の機関が発表しているから、信用があります。

(2)相続税評価額(路線価方式)

相続税や贈与税を申告するときに使う評価額です。

申告の便宜を図るため、国税局が発表します。

路線価は、公示価格の80%になるように定められています。

(3)固定資産税評価額

固定資産税を計算するときに使う評価額です。

固定資産税を課税するため、各市町村が発表します。

固定資産税評価額は、公示価格の60%になるように調整されています。

(4)時価

実際に、売買されるときの金額です。

市場の需要と供給で、決まります。

(5)鑑定評価額

不動産鑑定士が業として鑑定した評価額です。

公平な評価が必要なときに、用いられます。

評価方法によって、不動産の評価額は大きく異なります。

どの評価方法を採用するのか、相続人全員の合意で決定します。

どの評価方法を採用するのか決められないと、不動産の評価額をいくらと考えるか決められなくなります。

不動産をどの評価方法を採用して評価額をいくらと考えるのか、相続人全員の合意で決定します。

代償金をいくらにするのか、相続人全員の合意で決定します。

③代償分割は遺産分割協議書に明記

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決める必要があります。

相続人全員の合意内容がまとまったら、合意内容を書面に取りまとめます。

遺産分割協議書とは、相続人全員の合意内容の証明書です。

書面に取りまとめた後、相続人全員に合意内容に間違いないか確認してもらいます。

間違いなければ、相続人全員が記名し実印で押印してもらいます。

遺産分割協議書の押印が実印によることを証明するために、印鑑証明書を添付します。

代償分割をする合意をした場合、遺産分割協議書に明記します。

遺産分割協議書に書いてない場合、単なる贈与であると判断されるおそれがあります。

単なる贈与と判断された場合、贈与税の対象になるでしょう。

贈与税は、想像以上に高額になりがちです。

代償分割の合意をした場合、遺産分割協議書にはっきり明記します。

2代償分割で支払う現金がない

①分割払いで滞納のリスクがある

代償分割とは、一部の相続人が不動産を相続し、残りの相続人は不動産を相続した人から、その分の代償をもらう方法です。

代償の支払は、一括払いが一般的です。

相続人が合意できるのであれば、分割払いにすることができます。

代償金の支払いを分割払いにした場合、将来、支払われなくなるリスクがあります。

将来、代償金が支払われなくても、債務不履行で解除はできません。

確実に支払ってもらうために、代償金を分割払いにすることができます。

分割払いにすると、滞納リスクがあります。

滞納リスクを承知したうえで、分割払いの合意をすることができます。

②不動産などで支払うと譲渡所得税の対象

代償の支払は、現金が一般的です。

代償金が支払えない場合、当事者が合意できれば、金銭以外の財産を代償にすることができます。

代償を支払う相続人が固有の財産である不動産を代償として、譲渡することができます。

代償として譲渡する不動産は、相続が発生したときの時価で譲渡されたと判断されます。

固有の財産を取得したときから相続が発生したときまでに、不動産が値上がりしていることがあります。

値上がり益に、譲渡所得税が課されます。

不動産を手放すうえに、譲渡所得税の対象になります。

代償の支払いを確実にするため代償を金銭以外にすることができるけど、税金に注意が必要です。

譲渡所得税が課されるデメリットを承知したうえで、現金以外の財産で支払うことができます。

③代償分割より換価分割

代償分割は、任意に代償を払ってもらう方法です。

代償金が払われない場合、そもそも代償分割が適切でないかもしれません。

相続財産の分け方には、換価分割の方法があります。

換価分割とは、不動産を売却してお金に換えた後、お金を分ける方法です。

売却代金を分けるから、代償金を払ってもらえないと心配する必要はありません。

換価分割では、不動産を売却してお金に換えます。

せっかく家族が守ってきた不動産を手放すことへの罪悪感にかられて、話し合いがまとまらなくなる点がデメリットです。

家族が守ってきた不動産を手放すデメリットを承知したうえで、換価分割が適切かもしれません。

④代償分割より分筆

代償分割は、任意に代償を払ってもらう方法です。

代償金が払われない場合、そもそも代償分割が適切でないかもしれません。

相続財産の分け方には、現物分割の方法があります。

現物分割とは、財産現物を分けて相続する方法です。

土地であれば、分筆して相続します。

便利がいい場所にある不動産は、小さくても高い評価額になることがあります。

分筆すると、小さくなりすぎて使い勝手が悪くなる点がデメリットです。

極端に小さな不動産は、財産的価値が低くなるでしょう。

小さくなりすぎて評価額が低くなるデメリットを承知したうえで、分筆した方が適切かもしれません。

⑤金融機関から借り入れ

不動産を購入するときに、金融機関から借り入れをすることがあります。

金融機関によっては、代償分割における代償金の支払いのために借り入れをすることができます。

代償分割で代償金の支払いが必要になる場合、不動産を相続しているでしょう。

相続した不動産を担保に差し入れることで、まとまった金額を借り入れることができます。

一般的に言って代償金の支払いのためにローンを組む場合、住宅ローンより高利になりがちです。

高利になるデメリットを承知したうえで、金融機関から借り入れをすることができます。

⑥共有はデメリットが大きい

代償金の支払いがなくても、債務不履行で遺産分割協議を一方的に解除することはできません。

相続人全員が合意できれば、遺産分割協議のやり直しができます。

代償金を支払う現金がない場合、不動産を共有するのが公平に見えるかもしれません。

共有財産は、共有している人全員が合意しないと、処分ができません。

不動産を自由に使うことができないから、共有者間でトラブルになりがちです。

共有の不便を解消するために、共有物分割協議をすることになるでしょう。

不動産の共有はデメリットが大きいので、おすすめできません。

3代償金の支払いに応じないときの対処法

相続財産の分け方について相続人全員合意ができた場合、遺産分割協議は成立します。

遺産分割協議で代償金を払うと約束したのに払ってもらえない場合でも、一方的に解除することはできません。

遺産分割協議の合意内容を守ってもらえない場合、遺産分割後の紛争調整調停を申し立てることができます。

遺産分割協議が成立してから長期間経過した後に、紛争調整調停を申し立てることができます。

調停とは、裁判所のアドバイスを受けてする当事者の話し合いです。

当事者同士で話し合いをした場合、感情的になってしまうかもしれません。

家庭裁判所の調停委員と話をすると、冷静に話ができるでしょう。

家庭裁判所の調停委員から公平な意見を根拠にしてアドバイスがされると、納得しやすくなるでしょう。

代償金の支払いについて合意ができた場合、合意内容は調停調書に取りまとめます。

調停調書の内容は、裁判による判決と同様の効力が与えられます。

代償金が支払われない場合、強制執行をすることができます。

②代償金支払い請求訴訟を提起

遺産分割後の紛争調整調停は、当事者の話し合いです。

話し合いで合意を目指します。

遺産分割後の紛争調整調停で話し合っても合意ができない場合、代償金支払い請求訴訟を提起することができます。

代償金支払い請求訴訟は、通常の裁判です。

家庭裁判所でなく、地方裁判所や簡易裁判所の管轄です。

当事者の話し合いで合意できる見込みがない場合、調停をせずに代償金支払い請求訴訟を提起することができます。

代償金支払い請求訴訟を提起した後、判決を得るには相当の時間と費用がかかります。

③遺産分割協議書を公正証書にすると直ちに強制執行

相続財産の分け方について相続人全員が合意できた場合、合意内容は書面に取りまとめます。

多くの場合、遺産分割協議書は私文書で作成します。

代償金の支払いを確実にするため、遺産分割協議書を公正証書にしてもらうことができます。

公正証書で遺産分割協議書を作成した場合、強制執行認諾文言を入れることができるからです。

強制執行認諾文言とは「代償金が支払われない場合、直ちに強制執行に服する」といった文言です。

強制執行認諾文言がある場合、公正証書は裁判による判決と同様の効力が与えられます。

代償金が支払われない場合、直ちに強制執行をすることができます。

④法定相続分で相続登記ができる

被相続人が不動産を持っていた場合、不動産について相続登記をします。

遺産分割協議で、相続人のひとりが不動産を相続する合意をするでしょう。

多くの場合、遺産分割協議で決めた相続人に名義変更をします。

代償金の支払いを担保するため、相続人全員で法定相続分で登記をすることができます。

相続人全員の登記名義があるから、勝手に売却したり担保に差し出すことができなくなります。

単独所有の相続登記を先行させた場合、代償金の支払をうやむやにされるおそれがあります。

代償金の支払いをしないと名義変更に応じてもらえないことは、分かるでしょう。

法定相続分で相続登記をすることで、プレッシャーをかけることができます。

4遺産分割協議書作成を司法書士に依頼するメリット

遺産分割協議書は遺産の分け方について、相続人全員による合意を取りまとめた文書です。

合意がきちんと文書になっているからこそトラブルが防止できるといえます。

書き方に不備があるとトラブルを起こしてしまう危険があります。

せっかくお話合いによる合意ができたのに、取りまとめた文書の不備でトラブルになるのは残念なことです。

トラブルを防止するため、遺産分割協議書を作成したい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

代償分割をするときの遺産分割協議書の書き方

2026-07-07

1代償分割で公平な相続が期待できる

①代償分割は代償金を払ってもらう方法

相続財産には、いろいろな財産が含まれています。

現金や預貯金は、分けやすい財産です。

不動産は、分けにくい財産です。

相続財産の大部分が分けにくい財産の場合、相続人全員の合意が難しくなるでしょう。

相続財産の大部分が分けにくい財産の場合、代償分割をすることで合意ができることがあります。

代償分割とは、一部の相続人が不動産を相続し、残りの相続人は不動産を相続した人から、その分の代償をもらう方法です。

代償金を払ってもらうことで、公平な遺産分割をすることができます。

②代償分割で代償金の決め方

代償分割は、相続財産を分ける方法のひとつです。

どのような方法で相続財産を分けるのか、相続人全員の合意で決定します。

代償分割をすると決めた後、代償金をいくらにするのか相続人全員の合意で決定します。

代償金をいくらにするのかは、遺産分割協議の一部だからです。

不動産は、分けにくい財産の代表例です。

相続財産の大部分が不動産である場合、代償分割は有効です。

公平な遺産分割を実現しやすいからです。

不動産の評価方法は、複数あります。

代償分割の対象が不動産である場合、不動産の評価額をいくらと考えるかで話し合いがまとまらないおそれがあります。

不動産には、次の評価方法があります。

(1)公示地価

国土交通省が発表する1平方メートルあたりの標準価格です。

国土交通省という国の機関が発表しているから、信用があります。

(2)相続税評価額(路線価方式)

相続税や贈与税を申告するときに使う評価額です。

申告の便宜を図るため、国税局が発表します。

路線価は、公示価格の80%になるように定められています。

(3)固定資産税評価額

固定資産税を計算するときに使う評価額です。

固定資産税を課税するため、各市町村が発表します。

固定資産税評価額は、公示価格の60%になるように調整されています。

(4)時価

実際に、売買されるときの金額です。

市場の需要と供給で、決まります。

(5)鑑定評価額

不動産鑑定士が業として鑑定した評価額です。

公平な評価が必要なときに、用いられます。

評価方法によって、不動産の評価額は大きく異なります。

どの評価方法を採用するのか、相続人全員の合意で決定します。

どの評価方法を採用するのか決められないと、不動産の評価額をいくらと考えるか決められなくなります。

不動産をどの評価方法を採用して評価額をいくらと考えるのか、相続人全員の合意で決定します。

代償金をいくらにするのか、相続人全員の合意で決定します。

2代償分割をするときの遺産分割協議書の書き方

①代償が金銭である場合の書き方

記載例

相続人〇〇〇〇は第〇条に記載された財産を取得する代償として、相続人□□□□に対して金〇〇万円を令和□年□月□日限り、以下の口座に振込みの方法により支払う。

振込手数料は、相続人〇〇〇〇が負担する。

□□銀行□□支店

普通預金

口座番号□□□□□□□

口座名義人 □□□□

振込期限を明記し、振込手数料の負担についても記載しておくといいでしょう。

②代償が金銭以外である場合の書き方

記載例

相続人〇〇〇〇は第〇条に記載された財産を取得する代償として、相続人□□□□に対して相続人〇〇〇〇所有の下記不動産を譲渡する。

所有権移転登記手続は、令和□年□月□日までにする。

登録免許税、司法書士報酬等所有権移転のための費用は、相続人〇〇〇〇の負担とする。

所在 〇〇市〇〇町〇丁目

地番 〇〇番

地目 宅地

地積 〇〇平方メートル

代償分割をする場合、代償は金銭以外でも差し支えありません。

固有の財産である不動産を代償として贈与することができます。

不動産を特定するために、登記簿の内容を一字一句間違いなく書き写します。

③代償を受け取る相続人が複数いる場合の書き方

記載例

相続人〇〇〇〇は第〇条に記載された財産を取得する代償として、下記のとおり代償金を支払う。

いずれも、振込手数料は、相続人〇〇〇〇が負担する。

相続人□□□□に対して

代償金額 金□□万円

支払期限 令和□年□□月□□日限り

□□銀行□□支店

普通預金

口座番号□□□□□□□

口座名義人 □□□□

振込みの方法により支払う。

相続人◇◇◇◇に対して

代償金額 金◇◇万円

支払期限 令和◇年◇◇月◇◇日限り

◇◇銀行◇◇支店

普通預金

口座番号◇◇◇◇◇◇◇

口座名義人 ◇◇◇◇

振込みの方法により支払う。

④代償金を分割払いするときの書き方

記載例

第〇条

相続人〇〇〇〇は第〇条に記載された財産を取得する代償として、相続人□□□□に対して金〇〇万円を、次のとおり分割して支払う。

 (1)令和□年□月から令和□年□月まで □回

  毎月□日限り 金□万円

 (2)令和□年□月□日限り 金□万円

第〇条

前条の支払は、以下の口座に振込みの方法により行う。

振込手数料は、相続人〇〇〇〇が負担する。

□□銀行□□支店

普通預金

口座番号□□□□□□□

口座名義人 □□□□

⑤代償金の支払に遅延損害金を合意したときの書き方

相続人〇〇〇〇が第〇条の支払いを怠り、その額が金〇万円に達したときは、当然に期限の利益を喪失し、相続人〇〇〇〇は相続人□□□□に対し第〇条の代償金から既払金を控除した残額及びこれに対する期限の利益を喪失した日の翌日から支払済まで年〇%の割合による遅延損害金を付加して支払う。

⑥代償金の支払い担保のため抵当権を設定するときの書き方

第〇条

相続人〇〇〇〇は、第〇条の支払いを担保するため、第〇条の土地及び建物に相続人□□□□を債権者とし債権額金〇〇万円とする第1順位の抵当権を設定し、登記手続をする。

登記手続費用は、相続人〇〇〇〇の負担とする。

第〇条

前条の抵当権設定登記は、相続人〇〇〇〇が第〇条の土地及び建物について相続登記をする際に同時に行うものとする。

3代償分割をするときの注意点

①代償分割であることは遺産分割協議書に明記

代償分割とは、遺産分割の方法のひとつです。

一部の相続人が不動産を相続し、残りの相続人は不動産を相続した人から、その分の代償をもらいます。

代償分割における代償金を受け取っても、贈与税の対象にならないのが原則です。

代償分割をする場合、遺産分割協議書に代償分割であることを明記します。

代償金の支払が遺産分割の一環であることを証明するためです。

遺産分割協議書に明記していない場合、代償金の受取りなのに単なる贈与と判断されるでしょう。

単なる贈与と判断された場合、贈与税の対象になります。

贈与税は、想像以上に高額になりがちです。

代償分割であることは、遺産分割協議に明記します。

②高額過ぎる代償金は贈与税の対象

代償金をいくらにするのか、相続人全員の合意で決定します。

代償分割であることを証明するため、遺産分割協議書に明記します。

遺産分割協議で決定しても、実質的に代償金でないことがあります。

代償分割は、分けにくい財産を相続した相続人が他の相続人に代償金を払う分割方法です。

分けにくい財産の評価額を大幅に超える代償金を払う合意をした場合、実質的に代償金とは認められないでしょう。

代償金名目の贈与と、判断されるおそれがあります。

例えば、相続財産が自宅1000万円のみで、相続人が長男と次男の2人のケースがあります。

自宅を長男が相続した場合、長男が固有の財産から500万円程度の代償金を支払うのであれば問題はありません。

長男が固有の財産から2000万円の代償金を支払う場合、代償金名目の贈与と判断されるでしょう。

例えば、自宅1000万円を長男が相続し、かつ、次男が生命保険の死亡保険金3000万円を受け取っているケースがあります。

次男から長男へ1000万円支払うのが平等に見えるかもしれません。

生命保険の死亡保険金を受け取った後、次男から長男に1000万円支払った場合、代償金とは認められないでしょう。

生命保険の死亡保険金は、受取人の固有の財産です。

相続財産では、ありません。

相続による遺産分割とは無関係に、贈与があったと言えます。

遺産分割協議書に代償金と明記しても、実質的に代償金とは認められません。

次男が生命保険の死亡保険金を受け取った後、長男に1000万円支払うこと自体はできないことではありません。

自分の固有の財産は、自由に贈与をすることができるからです。

自分の固有の財産を贈与した場合、金額によっては贈与税が課されます。

高額過ぎる代償金は、贈与税の対象です。

③不動産を代償にしたときに譲渡所得税・不動産取得税・登録免許税

代償分割をする場合、他の相続人に代償金を支払う必要があります。

代償金は、現金で払うのが一般的です。

現金を準備することが難しいことがあるでしょう。

相続人全員で合意できれば、現金以外の財産を代償とする代償分割をすることができます。

例えば、固有の財産である不動産を代償として、譲渡することができます。

固有の財産である不動産を代償として譲渡した場合、時価で譲渡したと考えられます。

固有の財産である不動産を取得してから、値上がりしていることがあるでしょう。

値上がり益が実現したから、譲渡所得税の対象になります。

相続で不動産を取得した場合、不動産取得税の対象にはなりません。

代償分割で不動産を代償として取得した場合、不動産取得税の対象です。

遺産分割協議書に代償分割と明記しても、不動産取得税は免れられません。

代償分割で不動産を代償として譲渡した場合、譲渡する不動産の名義変更をします。

不動産の名義変更をする場合、登録免許税が課されます。

相続による所有権移転登記の登録免許税は、不動産の評価額の1000分の4です。

代償分割による譲渡による所有権移転登記の登録免許税は、不動産の評価額の1000分の20です。

代償分割による譲渡の登記原因は、遺産分割による贈与です。

遺産分割協議書に代償分割と明記しても、登録免許税が1000分の4に軽減されません。

不動産を代償にしたときに、譲渡所得税・不動産取得税・登録免許税に注意が必要です。

④代償金を払ってもらえなくても一方的解除はできない

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

相続人全員で合意ができたら、遺産分割協議は成立し終了します。

一般的に、売買などで代金を払ってもらえない場合、売主は一方的に契約を解除することができます。

遺産分割協議に、一方的に解除する制度はありません。

代償金を払ってもらえなくても、遺産分割協議を一方的に解除することはできません。

遺産分割協議が終了した後は、代償金を支払う人と受け取る人の問題になります。

金銭を支払う人と受け取る人の話し合いで解決を図ります。

代償金を払ってもらえなくても、一方的解除はできません。

⑤遺産分割協議書を公正証書にできる

代償分割では、代償金を確実に支払ってもらうことが重要です。

はじめから代償金を払うつもりがないのに、合意だけするかもしれません。

合意したときは代償金を払うつもりだったけど、代償金が惜しくなるかもしれません。

遺産分割協議書は、相続財産の分け方について相続人全員の合意内容の証明書です。

代償分割をする場合、公正証書で遺産分割協議書を作成することがおすすめです。

公正証書で作成する場合、強制執行認諾文言を入れることができるからです。

強制執行認諾文言とは「代償金が支払われない場合、直ちに強制執行に服する」といった文言です。

強制執行認諾文言がある場合、公正証書は裁判による判決と同様の効力が与えられます。

遺産分割協議書を公正証書にすることができます。

4遺産分割協議書作成を司法書士に依頼するメリット

遺産分割協議書は、相続財産の分け方について相続人全員の合意内容の証明書です。

合意がきちんと文書になっているからこそ、トラブルが防止できます。

書き方に不備があると、トラブルを起こしてしまう危険があります。

もともとトラブルの火種があるのなら、いっそう慎重になる必要があるでしょう。

遺産分割協議書は、公正証書にしなくても済むことが多いものです。

慎重を期して、公正証書にした方がいいケースがあります。

せっかく合意ができたのに、その後にトラブルになるのは残念なことだからです。

公正証書にするためには、手間と費用がかかります。

公正証書にする手間と費用を惜しむと、後々大きな手間と高額な費用を負担することになります。

トラブルを防止するため、遺産分割協議書を公正証書にしたい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

法定相続情報一覧図は住民票の代わりになる

2026-07-06

1法定相続情報一覧図は住民票の代わりになる

①法定相続情報一覧図は公的書類

法定相続情報一覧図とは、被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのか家系図のように取りまとめた書類です。

法定相続情報一覧図があると、相続人が一目で分かるからとても便利です。

法定相続情報一覧図は、法務局が発行する公的書類です。

法務局が発行するから、法定相続情報一覧図には高い信頼性があります。

②法定相続情報一覧図に相続人の住所を記載できる

法定相続情報一覧図があると、相続人が一目で分かるからとても便利です。

法定相続情報一覧図に、相続人の住所を記載することができます。

相続人の住所を記載するか、申出人が自由に決めることができます。

法定相続情報一覧図に相続人の住所を記載しなくても、やり直しにはなりません。

相続手続では、相続人の住所を証明する必要があることが多いでしょう。

法定相続情報一覧図に相続人の住所を記載しておくと、便利です。

③相続登記で法定相続情報一覧図が使える

法定相続情報一覧図は、相続登記で提出することができます。

相続登記で法定相続情報一覧図を提出する場合、次の書類は必ず省略できます。

・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

・被相続人の住民票

・相続人の現在戸籍

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出で、上記の書類は提出しているからです。

法定相続情報一覧図に、相続人の住所を記載することができます。

法定相続情報一覧図に相続人の住所が記載されている場合、相続人の住民票を省略できます。

相続登記では、法定相続情報一覧図は住民票の代わりになります。

④法定相続情報番号提供で法定相続情報一覧図も省略

法定相続情報一覧図を見ると、右上に法定相続情報番号が記載されています。

法定相続情報番号とは、法定相続情報一覧図を特定する番号です。

相続登記では、法定相続情報一覧図は住民票の代わりにすることはできます。

相続登記では、法定相続情報番号提供で法定相続情報一覧図も省略できます。

相続登記では、法定相続情報番号提供で住民票の代わりにすることはできます。

⑤相続登記で住民票の代わりになる理由

法定相続情報一覧図に相続人の住所が記載されている場合、住民票を提出する必要があります。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出で、法務局は住所を点検しているはずです。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出で相続人の住所を点検しているから、あらためて住民票を提出する必要がありません。

相続登記で、法定相続情報一覧図は住民票の代わりにすることができます。

⑥相続登記以外の登記手続で住民票の代わりにならない

法定相続情報一覧図を住民票の代わりにできるのは、相続登記だけです。

相続登記以外の登記手続で、法定相続情報一覧図は住民票の代わりになりません。

例えば、相続人が不動産を購入した場合、売買による所有権移転登記をします。

売買による所有権移転登記では、買主は住民票を提出します。

たとえ法定相続情報一覧図に住所が記載してあっても、住民票の代わりにすることはできません。

売買による所有権移転登記は、相続登記ではないからです。

法定相続情報一覧図は法務局が点検しているのに、相続登記以外では住民票の代わりにすることはできません。

法定相続情報証明制度は、相続手続のための制度です。

たとえ住所が記載されていても、一般的に住所を証明する効力は認められていません。

法定相続情報一覧図は、万能の書類ではありません。

⑦住民票が代わりになるか手続先が判断

(1)預貯金の口座凍結解除で金融機関が判断

預貯金の口座の持ち主が死亡したら、口座は凍結されます。

預貯金の口座凍結解除で、法定相続情報一覧図を使うことができます。

預貯金の口座凍結解除で、必要な書類は金融機関の規定によって異なります。

相続人全員の住民票が必要であるか、金融機関が判断します。

全国銀行協会のガイドラインでは、預貯金の口座凍結解除で相続人全員の住民票は必要とされていません。

大手金融機関も、相続人全員の住民票は必要とされていません。

一部の金融機関では、相続人全員の住民票を求められる可能性があります。

法定相続情報一覧図に住所が記載されている場合、住所確認資料と考える余地があります。

預貯金の口座凍結解除で、金融機関が判断します。

(2)遺族年金や未支給年金等の裁定請求で日本年金機構が判断

遺族年金等の裁定請求で、法定相続情報一覧図を使うことができます。

相続手続ではなくても、死亡時の身分関係や生計同一を確認する必要があるからです。

生計同一を確認するため、住所を確認します。

法定相続情報一覧図で、身分関係を確認することができます。

法定相続情報一覧図に住所が記載されている場合、住所確認資料と考える余地があります。

遺族年金や未支給年金等の裁定請求で、日本年金機構が判断します。

(3)相続税申告で税務署が判断

相続税申告で、法定相続情報一覧図を使うことができます。

相続税申告で、相続人全員の住民票が必要である定めはありません。

国税庁の案内を確認しても、相続人全員の住民票が必要とは書いてありません。

相続税には、さまざまな特例や控除があります。

さまざまな特例や控除に適用される生計同一要件を満たすか、判断する必要があります。

法定相続情報一覧図に住所が記載されている場合、住所確認資料と考える余地があります。

相続税申告で、税務署が判断します。

2法定相続情報一覧図で住民票の代わりに提出できる書類

①法定相続情報一覧図に住所を記載するときは証明書類を提出する

法定相続情報一覧図には、相続人全員の住所を記載しておくと便利です。

相続人の住所証明を別途準備するのは、手間がかかるからです。

法定相続情報一覧図に住所を記載する場合、住所を証明する書類を提出します。

②住所証明書として住民票の代わりに戸籍の附票

住所を証明する書類は、住民票が代表的です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出で、戸籍の附票を提出できます。

戸籍の附票とは、住所の移り変わりを記録した書類です。

本籍地の市区町村役場が戸籍と一緒に保管しています。

相続手続をする場合、戸籍謄本を取得します。

戸籍謄本と戸籍の附票は、どちらも本籍地の市区町村役場に請求できます。

住民票を請求するより、効率よく手続を進めることができます。

③住所証明書として住民票の代わりに印鑑証明書

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

相続人全員の合意がまとまったら、合意内容は遺産分割協議書に取りまとめます。

遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。

遺産分割協議書の真正を担保するため、相続人全員の印鑑証明書を添付します。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出で、印鑑証明書を提出できます。

遺産分割協議をした場合、印鑑証明書は必ず準備します。

準備した印鑑証明書を使えるので、効率よく手続を進めることができます。

④住民票は本人確認書類として使える

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出で、申出人は本人確認書類を提出します。

本人確認書類として、住民票を提出することができます。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出の申出人は、原則として相続人です。

法定相続情報一覧図に住所を記載する場合、住所を証明する書類として住民票を提出しています。

申出人の住民票は、住所を証明する書類で同時に本人確認書類です。

一枚提出すれば、住所を証明する書類と本人確認書類を兼ねることができます。

⑤本人確認書類として住民票の代わりになる書類

法定相続情報一覧図で本人確認書類として提出できる書類には、次の書類があります。

・マイナンバーカード表面のコピー

・運転免許証表面と裏面両方のコピー

・戸籍の附票

・印鑑証明書

上記の書類は、住民票の代わりに本人確認書類として提出することができます。

⑥本人確認書類の原本還付にはコピーが必要

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出では、たくさんの書類を提出します。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出で提出する書類のほとんどは、自動で原本還付されます。

本人確認書類は、自動で原本還付がされません。

申出人の住民票を住所を証明する書類と本人確認書類として提出した場合、原本還付がされません。

申出人の住民票を原本還付してもらいたい場合、住民票のコピーを添えて提出します。

住民票のコピーに「原本に相違ありません」と記載して、申出人が記名します。

申出人の押印は、不要です。

3法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記を司法書士に依頼するメリット

法定相続情報一覧図は、書き方が厳格に決まっています。

登記官が認証文を付して交付する公的書類だからです。

法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。

相続関係説明図は、比較的自由に書くことができます。

単なる事情説明の書類に過ぎないからです。

法定相続情報一覧図と相続関係説明図の違いを理解して、ポイントを押さえて書くことが重要です。

相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。

逆に、銀行口座をたくさん持っているなど、相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。

要領よく相続手続を進めるためには、不動産の相続登記を先行させるのがおすすめです。

相続登記は、相続手続の中でも難易度が高い手続です。

司法書士などの専門家は、相続登記に必要な戸籍謄本などの書類をすべて準備してくれるからです。

難易度の高い相続登記で使った書類がすべてあれば、銀行などで書類の不足を指摘されることは大幅に減ります。

すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続放棄しても次順位相続人に通知義務はない

2026-07-05

1相続放棄しても次順位相続人に通知義務はない

①相続人になったことを通知する制度はない

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄の申立てをします。

相続人になったことを知らせてくれる制度は、ありません。

相続人であるのか、自分で判断します。

相続放棄ができることを知らせてくれる制度は、ありません。

相続放棄ができるか、自分で判断します。

②相続放棄申述受理通知書は相続放棄の結果通知

家庭裁判所で相続放棄が認められたら、はじめから相続人でなくなります。

家庭裁判所が相続放棄を認める決定をしたら、相続放棄申述受理通知書が届きます。

相続放棄申述受理通知書は、相続放棄の結果通知です。

相続放棄の申立てをした人に、審査結果を通知します。

相続放棄の申立てをした人以外の人に、審査結果を通知しません。

相続放棄申述受理通知書は、相続人でなくなったことを示す重要な書類です。

他の相続人が相続手続をする場合、相続手続先に対して相続放棄申述受理通知書を提示します。

家庭裁判所にとっては、事務的な結果通知に過ぎません。

相続放棄の結果通知に過ぎないから、相続放棄の申立てをした人以外の人に通知しません。

③次順位相続人を調べる権限がない

相続人になる人は、法律で決められています。

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

子どもが相続放棄をした場合、はじめから相続人でなくなります。

子ども全員が相続放棄をした場合、次順位の人が相続人になります。

一部の子どもが相続放棄をした場合、他の子どもが相続人になります。

次順位の人は、相続人になりません。

相続放棄をした人は、はじめから相続人でなくなります。

相続放棄をした人は、相続手続に関与しません。

相続放棄をした人は、相続人を調査する義務はありません。

相続放棄をした人は、他の相続人を調査する権限がありません。

相続放棄をした人は、相続手続に関与する必要がないからです。

理由なく戸籍謄本などを取得することは、許されません。

相続放棄をした子どもは、他の相続人を調査する権限がありません。

相続人になる子どもが他にいるのか、調べることができません。

相続人になる子どもが他にいるのか調べることができるのは、他の相続人です。

子ども全員が相続放棄をしたのか、調べる術がありません。

相続放棄をした人は、次順位相続人に通知する義務はありません。

④家庭裁判所は次順位相続人が分からない

相続放棄をする場合、たくさんの戸籍謄本などを提出します。

例えば、被相続人の子どもが相続放棄をする場合、次の書類を提出します。

(1)被相続人の戸籍謄本

(2)被相続人の除票

(3)相続放棄する人の戸籍謄本

(4)相続放棄の手数料 収入印紙800円分

(5)連絡用郵便切手

家庭裁判所は、提出された書類を見て審査をします。

相続放棄の審査をする場合、家庭裁判所は相続放棄の申立てをした人が相続人であるか確認します。

相続人以外の人は、相続放棄ができないからです。

相続放棄の申立てをした人の他に、子どもがいるのか審査しません。

相続放棄の申立てをした人以外の子どもが相続放棄をしたのか、審査しません。

相続放棄の申立てをした人の次順位相続人がだれなのか、確認しません。

相続放棄の申立てをした人に、相続放棄を認めるか認めないかだけ審査の対象です。

家庭裁判所は、次順位の人が相続人になるか知りません。

家庭裁判所は、だれが次順位相続人なのか知りません。

家庭裁判所は、独自で調査をしません。

家庭裁判所は、捜査機関ではないからです。

家庭裁判所は、次順位の人が相続人になるか調べる権限がありません。

家庭裁判所は、次順位の人が相続人になるのか調べる権限がありません。

家庭裁判所は、通知する義務がありません。

2利害関係人は相続放棄の有無の照会ができる

①次順位相続人は相続放棄申述の有無の照会ができる

先順位の人が相続人になる場合、後順位の人は相続人になりません。

先順位の人全員が相続放棄をするまで、次順位の人は相続放棄をすることができません。

先順位の人全員が相続放棄をするまで、次順位の人は相続人ではないからです。

相続放棄をした人には、次順位相続人に通知する義務はありません。

家庭裁判所は、自主的に次順位相続人に通知することはありません。

被相続人の莫大な借金を相続してしまうのではないか、不安な日々を送ることになります。

利害関係人は、家庭裁判所に対して相続放棄の有無の照会をすることができます。

待っていても、だれも通知をしません。

相続人であるのか、自分で判断します。

相続人になったことを知らせてくれる制度は、ありません。

家庭裁判所に対して相続放棄の有無の照会をすると、相続放棄をしたか回答してもらえます。

回答結果を確認すれば、相続人になったのか知ることができます。

②相続放棄申述の有無の照会をする方法

(1)照会先

被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

被相続人の最後の住所地は、被相続人の住民票や附票を取得すると判明します。

家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで調べることができます。

(2)照会ができる人

相続放棄申述の有無の照会ができるのは、次の人です。

・同順位や次順位の相続人

・被相続人の債権者などの利害関係人

(3)必要書類

相続放棄申述の有無の照会申請書に添付する書類は、次のとおりです。

・被相続人死亡の戸籍謄本

・被相続人死亡の住民票か戸籍の附票

・照会者の身分証明書

・照会者が相続人の場合、相続人の戸籍謄本

・照会者が債権者などの場合、借用書や契約書

(4)郵送で提出できる

相続放棄申述の有無の照会申請書は、窓口に出向いて提出することができます。

郵送で、提出することができます。

返信用の封筒と切手を同封すると、郵送で回答してもらえます。

(5)手数料無料

手数料は、かかりません。

無料で、回答してもらえます。

(6)回答までの期間

提出書類にまったく問題がない場合で、2~4週間程度で回答されます。

(7)調査対象期間は家庭裁判所によって異なる

照会の対象となる期間は、家庭裁判所によって異なります。

多くの家庭裁判所では、被相続人の死亡後3か月、先順位の相続人が相続放棄を認められてから3か月です。

3通知がなくても相続放棄の期限切れにならない

①相続放棄の期限3か月のスタートは知ってから

相続放棄には、期限があります。

相続があったことを知ってから、3か月です。

「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。

相続放棄の手続をしないまま3か月が経過した場合、自動で単純承認になります。

相続があったことを知らないまま、相続放棄が期限切れになることはありません。

通知がなければ、相続があったことを知らないままでしょう。

相続があったことを知らなければ、相続放棄の期限3か月はスタートしません。

相続があったことを知ってから3か月以内であれば、相続放棄をすることができます。

相続放棄の期限3か月のスタートは、知ってからです。

②相続人でない人は相続放棄ができない

先順位の人が相続人になる場合、後順位の人は相続人になりません。

相続放棄ができるのは、相続人だけです。

相続人以外の人は、相続放棄をすることができません。

先順位の人全員が相続放棄をするまで、相続人ではありません。

先順位の人全員が相続放棄をするまで、相続放棄をすることができません。

③先順位の人全員が相続放棄をするまで3か月の期限はスタートしない

相続放棄の期限3か月のスタートは、知ってからです。

先順位の人全員が相続放棄をするまで、相続人ではありません。

相続放棄をしたいと考えても相続人ではないから、受付けてもらうことはできません。

相続が発生するだけでは、相続放棄の期限3か月はスタートしません。

相続放棄の期限3か月のスタートは、知ってからだからです。

先順位相続人全員が相続放棄をしたことを知ってから、相続放棄の期限3か月がスタートします。

相続放棄の期限3か月以内なら、相続放棄を受付けてもらうことができます。

④特別な事情は上申書で説明

相続放棄を認める決定をした場合、家庭裁判所には記録が残っています。

相続放棄申述受理通知書には、日付が記載してあります。

相続放棄申述受理通知書の日付から3か月以内であれば、相続放棄の期限3か月以内であることは明白です。

相続放棄をしても、次順位相続人に通知する義務はありません。

先順位相続人に相続放棄を認める決定がされてから長期間経過した後、相続があったことを知ることがあります。

相続放棄の期限3か月以内であると言える特別な事情がある場合、家庭裁判所に積極的にアピールする必要があります。

特別な事情がないと誤解されると、期限後の手続に見えてしますからです。

相続放棄の期限3か月以内であると言える特別な事情は、上申書に詳しく記載して提出します。

家庭裁判所が知りたいポイントを押さえて、簡潔に書くことが重要です。

4期限を過ぎた相続放棄を司法書士に依頼するメリット

実は、相続放棄はその相続でチャンスは1回限りです。

家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできますが、高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。

家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。

一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。

相続が発生してから3か月以内に届出ができなかったのは止むを得なかったと家庭裁判所に納得してもらって、はじめて、家庭裁判所は相続放棄を認めてくれます。

通常は家庭裁判所に対して、上申書や事情説明書という書類を添えて、説得することになります。家庭裁判所が知りたいことを無視した作文やダラダラとした作文では認めてもらうことは難しいでしょう。

司法書士であれば、家庭裁判所に認めてもらえるポイントを承知していますから、認めてもらいやすい書類を作成することができます。

さらに、通常の相続放棄と同様に戸籍や住民票が必要になります。

お仕事や家事、通院などでお忙しい人には平日の昼間に役所にお出かけになって準備するのは負担が大きいものです。

戸籍や住民票は郵便による取り寄せもできますが、書類の不備などによる問い合わせはやはり役所の業務時間中の対応が必要になりますから、やはり負担は軽いとは言えません。

このような戸籍や住民票の取り寄せも司法書士は代行します。

3か月の期限が差し迫っている方や期限が過ぎてしまっている方は、すみやかに司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

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