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1死亡届を提出しないと火葬できない
①届出人が死亡届に署名する
死亡届は、戸籍法の定めにより行う届出です。
人が死亡したら、死亡届の提出が義務付けられています。
死亡届の届出人とは、死亡届を記入して署名する人です。
死亡届の届出人が死亡届を記入して、市区町村役場に提出します。
②提出期限は7日間
死亡届の提出には、提出期限があります。
死亡の事実を知ってから、7日以内です。
国外で死亡した場合は、死亡の事実を知った日から3か月以内です。
提出期限稲にに死亡届を提出しないと、ペナルティーになるおそれがあります。
ペナルティーの内容は、5万円以下の過料です。
③役所や警察は死亡届を出してくれない
身寄りがない人が死亡すると、役所が何でもやってくれると期待しがちです。
市区町村役場は、死亡届を受付ける立場です。
市区町村役場は、死亡届を出す権限がありません。
警察は、死亡の事実の事件性について関与することができます。
事件性の確認のみで、警察には死亡した人に関与する権限がありません。
たとえ身寄りがない人であっても、自動で死亡届を出してくれません。
④死亡届提出後に火葬許可
死亡届は、単なる形式的な手続ではありません。
死亡届提出後に、埋火葬許可証を渡されます。
死亡届を提出しないと、火葬ができません。
2死亡届の届出人になれる人がいない

①死亡届の届出義務者と届出資格者がいる
死亡届の届出人は、届出義務者と届出資格者がいます。
届出義務者とは、死亡届を提出する義務が課された人です。
届出資格者とは、死亡届を提出する義務はないけど届出をすることができる人です。
届出義務者でなくても、届出資格者は死亡届を提出することができます。
届出義務者と届出資格者は、どちらも法律で決められています。
届出義務者は、次の人です。
(1)同居の親族
(2)その他の同居者
(3)家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人
上記の順序に従って、死亡届の届出義務が課されます。
先順位の届出義務者がいても、死亡届を提出することができます。
②同居の親族は届出義務者
同居の親族は、死亡届の届出義務者です。
親族とは、次の人です。
・6親等内の血族
・配偶者
・3親等内の姻族
③その他の同居者は届出義務者
同居の親族がいない場合、その他の同居者に死亡届の届出義務が課されます。
親族以外の人と、同居していることがあります。
例えば、事実婚・内縁の配偶者は、法律上の親族関係はありません。
長期間同居していても、親族ではありません。
法律上の親族ではなくても、同居しているでしょう。
事実婚・内縁の配偶者は同居人だから、死亡届を提出する義務が課されます。
事実婚・内縁の配偶者は、同居人として死亡届の届出人になることができます。
同性婚のパートナーも同様に、同居人として死亡届の届出人になることができます。
④家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人は届出義務者
ひとり暮らしの人が死亡した場合、同居の親族やその他の同居者はいません。
ひとり暮らしの人が死亡すると、家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人に死亡届の届出義務が課されます。
⑤公設所の長又は管理人が届出義務者
公設所とは、国や地方自治体が設置管理する施設です。
例えば、公立病院や刑事施設などが該当します。
公立病院や刑事施設などで死亡した場合、施設長に死亡届を提出する義務が課されます。
私立病院などで死亡した場合、家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人に義務が課されます。
私立病院の管理者に、死亡届を提出する義務が課されます。
⑥同居の親族以外の親族は届出資格者
ひとり暮らしの人が死亡した場合、同居の親族やその他の同居者はいません。
同居していなくても、親族は死亡届の届出人になることができます。
同居の親族とちがい、死亡届の届出義務が課されていません。
死亡した人の従兄弟や甥姪は、6親等内の血族です。
同居していなくても、従兄弟や甥姪は死亡届の届出人になることができます。
同居の親族以外の親族は届出資格者に過ぎなくても、結局のところ、届出をすることになります。
⑦後見人、保佐人、補助人、任意後見人は届出資格者
後見人、保佐人、補助人、任意後見人とは、認知症などで判断能力が低下した人をサポートする人です。
後見人などは、死亡届の届出人になることができます。
後見人などが死亡届の届出人になる場合、後見人であることの証明書が必要になります。
後見人であることは、次の書類で証明できます。
・後見登記事項証明書
・後見開始の審判書と確定証明書
戸籍法上は後見人であることの証明書に有効期限は、定められていません。
古い書類を持って行くと、最新のものを準備してくださいと言われるでしょう。
古い書類では、現在も後見人であるのか分からないからです。
⑧任意後見受任者は届出資格者
任意後見受任者とは、任意後見人になる予定の人です。
任意後見契約を締結しても、すぐに効力は発生しません。
効力が発生しないまま当事者が死亡した場合、任意後見受任者が死亡届の届出人になることができます。
⑨遠縁の親戚等は届出人になれない
法律上の親族は、死亡届の届出人になることができます。
法律上の親族より遠縁の人は、死亡届の届出人になれません。
生前に親しく親戚付き合いをしていても、届出人になれません。
⑩死後事務受任者は届出人になれない
人が死亡した後に、さまざまな手続が必要になります。
死後事務とは、死亡した後に必要になる事務です。
生前に、死後事務を依頼することができます。
死後事務受任者とは、死後事務委任契約をした相手方です。
死後事務委任契約で、死亡届の届出を依頼することはできません。
死後事務受任者は、死亡届の届出義務者でも届出資格者でもないからです。
届出義務者と届出資格者は、どちらも法律で決められています。
法律で決められていないから、死亡届の届出人になれません。
⑪行旅死亡人制度は遺体処理のための制度
行旅死亡人とは、身元不明や身寄りがないなどの理由で遺体を引取れない状態で死亡した人です。
行旅死亡人として火葬されても、死亡届は出されません。
行旅死亡人制度は、遺体処理のための制度です。
身元が判明した後に、親族などが死亡届を提出する必要があります。
⑫葬儀社は死亡届の使者
葬儀社のサイトなどを見ると、死亡届を提出しますと書かれていることがあります。
葬儀社は、死亡届の届出義務者でも届出資格者でもありません。
葬儀社は、単に使者に過ぎません。
死亡届の届出人が作成した死亡届を市区町村役場に持って行くだけの人です。
3死亡届の届出義務者に拒否されたときの対応
①家主や地主などが届出人になりたがらない
家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人に死亡届の届出義務が課されても、届出人になりたがりません。
法律上の義務があっても、実務では拒否されることは珍しくありません。
②家主や地主などが届出人になりたがらない理由
理由(1)死亡届の内容に責任を負いたくない
死亡届には、本人に関する情報を記載する必要があります。
家主や地主などは、本人に関する情報を詳しく把握していないことが多いでしょう。
記載内容に誤りがあったときに、責任を負いたくないと考えます。
理由(2)親族とトラブルを回避したい
親族が死亡届の届出人と、一般的に考えられています。
家主や地主などが届出人になると、親族から不満が出ることがあります。
親族とトラブルを回避したい気持ちから、親族が届出人になるように促します。
家主や地主などに届出義務があっても、届出人になりたがりません。
理由(3)届出義務者であることの認識がない
多くの家主や地主などは、死亡届の届出義務について認識していません。
実務慣行から親族が届出人になるものと考えています。
法律上の義務を知らないから、親族に死亡届の届出人になるように促します。
理由(4)役所などの問い合わせが届出人に来る
死亡届の届出人になると、役所からの問い合わせが来ることがあります。
家主や地主などにとって手間と時間がかかるから、嫌がります。
親族が届出人になれば、問い合わせも親族へ行くと考えます。
③死亡届が提出されないと親族が困る
死亡届が提出されないまま放置されると、火葬することができません。
戸籍に、死亡が記載されません。
相続手続を進めることはできないし、死後事務を進めることができません。
放置すればするほど、親族が困ります。
④同居していない親族は死亡届の届出資格者
同居していない親族は、死亡届の届出義務者ではありません。
死亡届を提出しないまま長期間放置すると、結局困るのは親族です。
同居していない親族は、死亡届の届出資格者です。
長期間放置して親族が困るより、届出資格者として死亡届を提出する方が合理的です。
届出義務者がいても届出資格者は、届出をすることができます。
同居していない親族は死亡届の届出資格者だから、当然に死亡届を提出することができます。
4死亡届の届出人が抱く不安と解消法
不安①死亡の事実に責任を負うのでは
(1)不安の内容
死亡届が受理されると、戸籍に死亡が記載されます。
死亡届の届出人になると、死亡の事実を確定させる気持ちになるかもしれません。
(2)不安の解消法
死亡届を提出する場合、死亡診断書か死体検案書を添付する必要があります。
死亡診断書や死体検案書は、医師が作成します。
死亡の事実は、医師が確認しています。
届出人は、単に市区町村役場への届出をするに過ぎません。
死亡の原因や死亡の日時について、届出人は責任を負いません。
不安②死亡届の記載内容に責任を問われるのでは
(1)不安の内容
死亡届には、本人に関する情報を記載する必要があります。
記載誤りをしてしまうと、訂正に手間や時間がかかるのではと不安になるかもしれません。
(2)不安の解消法
死亡届の記載内容は、市区町村役場で確認しています。
たとえ書き誤りがあっても、刑事責任や民事責任を問われることはありません。
住民基本台帳や戸籍で確認するから、届出人の負担は非常に小さいものです。
多少の書き誤りは、役所の人が補正してくれます。
不安③親族とトラブルになるのでは
(1)不安の内容
死亡届を提出した後に、勝手に提出したと責められないか気になるかもしれません。
親族間のトラブルに巻き込まれたくはないでしょう。
(2)不安の解消法
死亡届には、7日以内の提出期限があります。
死亡届を提出しないと、火葬することができません。
火葬しないまま放置することはできなかったと説明することができます。
不安④相続や死後事務手続の責任者になるのでは
(1)不安の内容
人が死亡すると、たくさんの相続手続や死後事務手続をする必要があります。
相続や年金、保険などの手続をすべて背負うことになるのではないか、心配になります。
(2)不安の解消法
死亡届の届出人は、単独の届出をするに過ぎません。
相続や年金、保険などの手続と、切り離されています。
他の手続を背負う義務は、ありません。
不安⑤役所などから問い合わせが来るのでは
(1)不安の内容
後から面倒な問合せが来て、面倒なことになるのではないか不安になります。
(2)不安の解消法
死亡届の届出人に対して、行政などが継続的に連絡する制度はありません。
ほとんどの場合、何も連絡はありません。
5遺産承継サポート(遺産整理業務)を司法書士に依頼するメリット
家族が死亡した場合、いちばん最初に行う手続が死亡届の提出です。
ここから、たくさんの相続手続が始まります。
多くの場合、大切な家族を失ったら大きな悲しみに包まれます。
悲しみに包まれていても、日常の家事や仕事をする必要があります。
そのうえ、たくさんの用事と相続手続が押し寄せてきます。
相続は、一生の間に何回も経験するものではありません。
相続手続で使われる言葉の多くは法律用語なので、聞き慣れないものでしょう。
ほとんどの方にとって、相続手続は不慣れなものです。
大切な家族を亡くして力を落としているところに、このような手続をするのは大きな負担になります。
事例によっては、家庭裁判所の助力が必要になる場合があります。
専門家のサポートがないと難しい手続があります。
司法書士は家庭裁判所に提出する書類作成の専門家です。
相続手続を丸ごと依頼することができます。
確実に相続手続をしたい方は司法書士などの専門家に遺産整理業務を依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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