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借地権付き建物を相続
1借地権は相続財産
被相続人がマイホームを持っている場合、土地は被相続人が所有しているケースと土地は借りているケースがあります。
被相続人が土地を借りてマイホームを持っている場合、土地を借りる権利、土地を使う権利があると言えます。
土地の上に建物を所有する目的で、土地を使う権利や土地を借りる権利のことを借地権と言います。
建物を所有する目的があるときだけ、借地権です。
更地で、資材置き場として使う目的や青空駐車場として使う目的の場合、土地を使う権利があったとしても、借地権とは言いません。
借地権は、法律的に言うと、賃借権の場合と地上権の場合があります。
賃借権は土地を借りて使う権利、地上権は土地を使う権利です。
地上権は、賃借権と比べると使う人の権利が強く保護されている権利です。
一般的には、借地権のほとんどは賃借権です。
借地権は、普通借地権と定期借地権があります。
被相続人がマイホームと借地権を持っていた場合、マイホームと借地権は相続財産になります。
2借地権には普通借地権と定期借地権がある
①普通借地権
契約で期限を定めておいても、自動的に借地契約が更新される契約です。
地主側に土地を返してもらう正当な理由がある場合だけ、土地の返還を請求できます。
土地を返してもらう正当な理由を認められるのは非常に限られた場合だけです。
借地人が望む場合、半永久的に借りることができます。
契約終了になったら、地主に建物の買取請求をすることができます。
②定期借地権
定期借地契約は50年以上の期間を決めて土地を利用することができる契約です。
契約更新はできないし、存続期間の延長はできません。
契約終了になっても、建物買取請求をすることはできません。
定期借地契約が終了したら、建物を取り壊して、土地を更地にして地主に返さなければなりません。
3借地権の相続に地主の承諾不要
マイホームなどの建物は被相続人の所有していたものなので、相続人全員で分け方の合意をすれば遺産分割をすることができます。
一般的に、賃借権をだれかに譲渡する場合やだれかに又貸しする場合、地主の承諾が必要になります。
多くの場合、地主の承諾を得るために、承諾料の支払が必要になります。
借地権を相続する場合、地主の承諾は必要ありません。
相続は被相続人の死亡という事実によって発生するものなので、地主といえども承諾の余地がないからです。
地主の承諾の余地がないから、承諾料の支払も必要ありません。
相続財産の分け方について、相続人全員で合意した結果、一部の相続人が相続することになることもあるでしょう。
一部の相続人が相続することになったとしても、地主の承諾は不要ですし、承諾料の支払も不要です。
一部の相続人が相続する合意をした場合であっても、相続によって受け継ぐことに変わりはないからです。
賃借権の相続にあたっては地主の承諾が不要であることを知らずに、当然のことのように承諾料を請求してくることがあります。
地主の承諾不要なのですから、承諾料の支払も不要です。
被相続人のマイホームであったとしても、相続人はそれぞれ自分の自宅があったり、遠方に住んでいる場合もあるでしょう。
建物に住まないのなら土地を明け渡して欲しいと請求してくる場合があります。
このような請求に応じる必要もありません。
被相続人の権利をそのまま受け継ぐものなので、相続が発生したからといって明渡を請求できるものではないからです。
地上権をだれかに譲渡する場合やだれかに又貸しする場合、賃借権と違い、地主の承諾が不要です。
地上権を相続する場合も、地主の承諾は不要です。
地主には相続したことを伝えておくだけでいいでしょう。
4借地権付き建物の相続登記
①登記された建物の相続の場合
相続財産の分け方について、相続人全員の話し合いによる合意ができたら、合意内容を遺産分割協議書に取りまとめます。
借地権と建物があるので、それぞれ忘れずに記載しましょう。
書類ができたら、通常どおり相続登記をします。
めったにありませんが、借地権が地上権であれば一緒に登記されているでしょう。
建物の相続登記をするとき、地上権も一緒に相続登記をするといいでしょう。
一般的に言って、借地権が賃借権の場合、登記されていることはめったにありません。
賃借権は希望すれば登記する制度がありますが、ほとんどの場合、地主が登記に協力しないからです。
登記されていない賃借権が借地権である場合、建物の登記があれば借地権も登記してあるものと同じ効力があります。
②未登記建物の相続の場合
建物の中には登記されていないものがあります。
登記がされていなくても、被相続人のものであれば、相続財産になります。
相続財産なので、相続人全員で分け方の合意をすれば遺産分割をすることができます。
未登記建物と登記されていない借地権を相続する場合、登記がない状態で相続することになります。
この状態で、地主が第三者に土地を売却した場合、土地の買主が土地の明渡を請求してくる心配があります。
この場合、借地権があっても登記がないので、明渡に応じなければなりません。
土地の買主に、借地権があるから出ていきたくないなどと文句を言うことはできません。
この点、登記された建物を所有している場合は、土地に買主に借地権があるから明け渡しには応じないと言うことができます。
建物の登記があれば借地権も登記してあるものと同じ効力があるからです。
土地の買主が現れて、土地の明渡を請求してくる前に建物の登記をした方がいいでしょう。
5借地権が定期借地権の場合
被相続人がマイホームと借地権を持っていた場合、マイホームと借地権は相続財産になります。
借地権が定期借地権である場合も、相続財産になります。
相続人は、被相続が地主と契約した内容を引き継ぐことになります。
定期借地契約は、原則として、解約することができません。
一方的な解約を認めてしまうと、貸主は予定していた賃料が得られなくなるし、借主はせっかく建てた建物を取り壊して明渡をする必要があるからです。
解約が認められるのは、地震や火災などで建物がなくなってしまった場合などごく限られた場合のみです。
地主が解約に応じてくれるのであれば解約できます。
予定していた賃料と残った契約期間を考えて相応の違約金を払うことになるでしょう。
原則として解約できませんから、相続人は別の場所に住んでいたとしても、契約で定められた地代を支払わなければなりません。
契約終了になったら、取壊し費用を負担して建物を取壊して、更地にして返さなければなりません。
このような負担を考えると、定期借地権付き建物を売却したいと思うでしょう。
法律上、定期借地権付き建物を売ることはできます。
法律上、売ることはできますが、買いたい人がいて売れるかというのは別問題です。
定期借地権付き建物を売却したら、買主が契約終了になったら、取壊し費用を負担して建物を取壊して、更地にして返さなければなりません。
このような負担をしてでも、買いたい人はあまりいないでしょう。
さらに、このような負担のある建物に対して銀行などの金融機関は財産価値をあまり認めていません。
買いたい人が見つかったとしても、銀行のローンが通りにくいものです。
ローンがなくても買える人でないと、定期借地権付き建物を買えません。
賃借権をだれかに譲渡する場合やだれかに又貸しする場合、地主の承諾が必要になります。
借地権が定期借地権であっても、賃借権であれば地主の承諾が必要です。
定期借地権付き建物を売却したら、地主に承諾をもらわなければなりません。
地主としても、定期借地権付き建物の買主がきちんと地代を払ってくれる人でないと承諾はできないでしょう。
さらに、譲渡承諾料も負担しなければなりません。
6負担が重いのであれば相続放棄も
被相続人に多額の借金がある場合、相続放棄を検討します。
家庭裁判所で相続放棄を認めてもらったら、相続人でなくなります。
相続人でなくなれば、多額の借金も賃借権も相続することはなくなります。
相続していないので、借金も地代も支払う必要がありませんし、賃貸借契約を解除する必要がありません。
地主から土地を明け渡して欲しいと請求されることがありますが、建物を取壊しをしてはいけません。
建物を処分したことになりますから、相続放棄が無効になります。
相続放棄をした人も、他の人が管理するまで適切に管理する必要があります。
物件を放置して周りの人に迷惑をかけてしまったら、損害賠償請求される可能性があります。
必要であれば、家庭裁判所に相続財産管理人を選んでもらうように申立をすることも考えましょう。
7借地権付き建物の相続を司法書士に依頼するメリット
相続財産の分け方は、相続人全員で合意する必要があります。
相続人全員で話し合いによる合意は、トラブルが起きやすいものです。
相続は、相続人間だけでトラブルが起きるのではありません。
借地に建物を所有している場合、地主が関係します。
相続をきっかけに、譲渡承諾料を請求してくることがあります。
相続を理由に、契約内容をうやむやにすることもあります。
意図的でないにしてもトラブルに巻き込まれがちです。
司法書士は単なる登記の書類を書いているだけではありません。
法律の知識があれば防げるトラブルは多いです。
相続が発生してから、相続人は相続手続に追われてへとへとになっているでしょう。
スムーズに相続手続を完了させたい方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
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アパートローンを相続
1相続財産とは
相続が発生すると、原則として、被相続人の財産は相続人が相続します。
相続人が相続する財産が、相続財産です。
相続財産はプラスの財産とマイナスの財産があります。どちらも、相続財産です。
①プラスの財産
一般的に不動産、預金、株式や投資信託などの有価証券、現金などです。
さらに、宝飾品や美術品など価値があるものはプラスの財産といえるでしょう。
多くの方が財産と言われたときにイメージしやすいものです。
不動産には、自宅だけでなく収益不動産も含みます。
②マイナスの財産
一般的に借金やローンなどです。
賃貸マンションや賃貸アパートを経営している場合、アパートローンが残っていることが多いでしょう。
アパートローンは相続財産です。
アパートローンは、相続で相続人に受け継がれます。
未払の税金や未払の入院費用などもマイナスの財産になります。
被相続人が賃貸マンションや賃貸アパートを保有している場合、被相続人は大家の地位があります。
大家の地位は相続財産です。
大家の地位は、相続で相続人に受け継がれます。
被相続人が第三者の連帯保証人であった場合、連帯保証人の地位は相続財産です。
連帯保証人の地位は、相続で相続人に受け継がれます。
被相続人がローン組むときに相続人が連帯保証人になることがあります。
この場合の連帯保証人の地位は相続財産ではありません。
相続とは関係ない相続人の固有の義務です。
2まずは遺産分割協議
相続が発生すると、相続財産は相続人全員の共有財産になります。
被相続人がアパート経営をしている場合、賃貸アパート、アパートローン、貸主の地位などが相続財産になります。
これらの相続財産は、相続人全員の共有財産になります。
2人以上相続人がいる場合や遺言書がない場合は、遺産の分け方について相続人全員で話し合いをする必要があります。
この相続人全員で話し合いのことを遺産分割協議といいます。
相続財産の分け方について、相続人全員で、合意が不可欠です。
相続人全員で合意がまとまったら、遺産分割協議書に取りまとめておきます。
賃貸アパートは、相続人全員でだれが受け継ぐか合意すれば、その相続人が受け継ぐことができます。
アパートローンが残っている場合、賃貸アパートを相続する人がアパートローンを引き継ぐ合意をすることが多いでしょう。
賃貸アパートを引き継ぐ人がアパートローンを引き継ぐと相続人全員で合意をした場合、合意は相続人間でのみ有効です。
アパートローンを引き継ぐ合意は、相続人の内輪の合意事項に過ぎません。
相続人の内輪の合意事項だから、銀行には関係ない話です。
相続人の内輪の合意事項に関係なく、銀行は、各相続人に法定相続分でローンの返済を求めることができます。
賃貸アパートを引き継ぐ人がアパートローンを引き継ぐ合意をしたから、アパートローンの返済はしないと文句を言うことはできません。
遺産分割協議書に「賃貸アパートを引き継ぐ人がアパートローンを引き継ぐ」と記載して相続人全員が署名して実印押印しても銀行には関係ありません。
3アパートローンの名義変更は銀行の承諾が必要
相続が発生すると、原則として、被相続人の財産は相続人が相続します。
被相続人の財産は、原則としてプラスの財産もマイナスの財産も相続財産です。
賃貸マンションやアパートを建設するとき、アパートローンを組んでいることがあります。
アパートローンも相続財産です。
相続財産は相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意が不可欠です。
相続人全員の合意でアパートローンを特定の代表相続人が引き継ぐことを決めることができます。
代表相続人がアパートローンを引き継ぐと決めた場合であっても、この取り決めは相続人間の内部的な合意に過ぎません。
被相続人が遺言書に「アパートローンは相続人○○に相続させる」と書いた場合も同様です。
遺言書の内容は、相続人間の内部的な取り決めに過ぎません。
相続人間の内部的な取り決めに過ぎませんから、銀行は相続人全員に対して法定相続分でローンの返済を求めることができます。
アパートを引き継がない相続人に対して、銀行は法定相続分でローンの返済を求めることができます。
ローンを引き継ぐと決められた相続人が、債務超過で資力がない場合があるからです。
債務超過で資力がない場合、多くの場合、自己破産することになるでしょう。
自己破産をした場合、銀行はローンを返済してもらえなくなります。
銀行を保護するため、アパートローンを特定の代表相続人が引き継ぐには金融機関の承諾が必要です。
金融機関は新たにローンを組む時と同様に、相続人の返済能力やアパートの収益性を審査をします。
銀行の審査が通らなかった場合、新たに連帯保証人を立てることを求められるでしょう。
銀行の審査が通った場合、債務引受契約を締結します。
不動産に抵当権が設定されている場合、抵当権の債務者変更登記が必要になります。
アパートを引き継がない相続人は、アパートローンの引継ぎができたのか確認しておく必要があります。
4連帯保証人になるとアパート経営から逃げられない
被相続人が賃貸マンションや賃貸アパートを建築するとき、アパートローンを組むことがあります。
多額の融資を受けることになるので、金融機関は連帯保証人を立てることを求めてきます。
被相続人がローンを組む場合、相続人が連帯保証人になっていることがあります。
連帯保証人は、ローンを組んだ人がお金を返せなくなった場合に肩代わりをしますと銀行に約束した人です。
銀行は、ローンを組んだ人がお金を返せなくなっても、肩代わりの人に請求できるので安心してお金を貸せます。
被相続人が多額のローンを残したまま死亡した場合、相続人は相続放棄をすることができます。
相続人が相続放棄をした場合、被相続人の借金を相続することはありません。
相続人として被相続人のアパートローンを返す義務はなくなりますが、肩代わりの義務は残ります。
借金を肩代わりする義務は、銀行と相続人がした契約だからです。
相続とは関係ない相続人の固有の義務だからです。
被相続人が不動産ローンを残したまま死亡した後、相続人が相続放棄をしたら借金を返してもらえなくなります。
ローンを組んだ人がお金を返せなくなった場合に肩代わりをしますと約束してもらったのだから、銀行は約束どおり肩代わりをしてくださいと言ってきます。
相続放棄したから、肩代わりはしませんということはできません。
肩代わりの義務は、相続とは関係ない相続人固有の義務だからです。
相続人として相続放棄をしても、連帯保証人である相続人は連帯保証人として肩代わりの義務は消えません。
連帯保証人である相続人は実質的に相続放棄をすることができなくなります。
連帯保証人である相続人は相続放棄をした場合、連帯保証人として被相続人の借金から逃れられないからです。
銀行は、相続放棄をしてアパート経営を投げ出すことができないようにするために、連帯保証人を立てるように求めてきます。
アパートローンの連帯保証人になると言うことは、実質的にアパート経営を引き継ぐ義務を負うという意味です。
連帯保証人が死亡した場合、連帯保証人の地位は相続人に相続されます。
連帯保証人の配偶者や子どもなどは何も知らないところで連帯保証人の地位を相続してしまうおそれがあります。
順調に不動産ローンが返済されている間は、連帯保証人に何も言って来ないのが通常です。
アパートローンを組んだ人が順調にローン返済ができている間は、銀行は困ることがないからです。
5アパート経営は相続人を巻き込む事業リスクがある
被相続人が賃貸マンションや賃貸アパートを保有していた大家と聞くと、一般的に資産家のイメージが浮かびます。
被相続人が収益不動産を上手に活用して、大きな収益をあげていたかもしれません。
家族が全く関与していない場合、不動産経営に不安を感じることでしょう。
家族が負担する相続税額を心配して、税金を減らす対策をしようと考えるかもしれません。
確かに、現金を保有し続けるよりアパートを建設した方が相続税を少なくすることができることが多いでしょう。
アパート経営は不労所得に見えがちですが、リスクをとって経営する不動産事業です。
相続税を減らすメリットに見合う、事業リスクなのか慎重に判断する必要があります。
相続税を減らすことには成功したが、不動産事業で失敗したら意味はありません。
アパートローンを組む場合、アパート経営を受け継ぐ予定の人は連帯保証人に立てることを求められます。
不動産事業で失敗した場合、連帯保証人でない相続人は相続放棄をすることで、被相続人の借金を相続することはありません。
連帯保証人である相続人は相続放棄をした場合、連帯保証人として被相続人の借金から逃れられません。
アパート経営による事業リスクの大きさを理解していない場合、家族の人生を破綻させる危険があります。
相続人の人生を破綻させないための対策が、相続放棄の制度だからです。
連帯保証人として事実上相続放棄ができない相続人は、借金から逃れられないからです。
6アパート経営は相続トラブルのリスクが大きい
不動産経営がうまくいったとしても、相続トラブルの心配があります。
賃貸マンションや賃貸アパートを複数保有している人の場合、収益のいい不動産と収益の良くない不動産があるでしょう。
大規模の修繕が必要な物件や老朽化した物件がある場合もあるでしょう。
不動産にはそれぞれ個性があるから、簡単に分けることができません。
相続財産が金銭のみであれば、簡単に分けることができます。
分けにくい不動産は、分け方の合意をするのが難しくなります。
収益のいい不動産は価値が高くなります。
収益の高い不動産を受け継ぐ相続人は、他の相続人に代償金を支払わなければならなくなるかもしれません。
代償金の額や支払方法の合意が難しいかもしれません。
相続税を減らす対策のために、家族がトラブルになることは少なくありません。
7賃貸アパートの相続を司法書士に依頼するメリット
賃貸マンションや賃貸アパートを保有している大家と聞くと、資産家のイメージが浮かびます。
相続税を心配してアパート経営を始める人もいるでしょう。
アパート経営は不労所得に見えがちですが、リスクがある不動産事業です。
アパートローンの返済が終わったら、家賃収入を資産として残すことができます。
そのためにはアパート経営をする知識と時間と労力が必要です。
空室にしないためにどのような投資をしていくか経営判断が必要になるでしょう。
被相続人がアパート経営をしていた場合、相続人は関与していなかったことは少なくありません。
相続でアパート経営を引き継ぐ場合、築年数の経過した賃貸アパートになります。
築年数の経過した賃貸アパートは空室が多くなりがちで、修繕の負担が多くなりがちです。
アパート経営に関与していなかった相続人が引き継ぐ場合、難しい経営判断を迫られることになります。
家賃収入を資産として残すどころか、相続人の固有の財産で損失を補填することになるでしょう。
いったん相続をして、損失が大きくならないうちに売却する方がいいかもしれません。
このような相続して売却する場合も司法書士はサポートします。
賃貸マンションや賃貸アパートの相続について、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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アパート経営を相続
1大家の地位は相続財産
被相続人が賃貸マンションや賃貸アパートを保有していることがあります。
お部屋を貸している人が死亡しても、賃貸借契約は終了しません。
相続が発生すると、原則として、被相続人の財産は相続人が相続します。
相続人が相続する財産が、相続財産です。
賃貸マンションやアパートのような収益不動産は、人に貸して収益をあげています。
賃貸マンションやアパートのような物は相続財産としてイメージしやすいでしょう。
これ以外にも、大家の地位つまり貸主の地位も相続の対象になります。
貸主の地位には、賃借人から差し入れられた敷金を返す義務も含まれています。
賃貸マンションやアパートを建設するとき、アパートローンを組んでいることがあります。
アパートローンも相続財産です。
被相続人がアパート経営をしていると、収益不動産の他に、大家の地位、アパートローンが相続財産になります。
2まずは遺産分割協議
相続が発生すると、相続財産は相続人全員の共有財産になります。
相続人全員は自動的に貸主との地位を受け継ぎます。
貸主の地位は物ではないので、準共有という言い方をします。
賃借人から差し入れられた敷金を返す義務も相続財産として、相続人に受け継がれます。
2人以上相続人がいる場合や遺言書がない場合は、遺産の分け方について相続人全員で話し合いをする必要があります。
相続財産の分け方について、相続人全員で、合意が不可欠です。
貸主の地位は相続財産ですから、相続人全員で、合意が必要になります。
銀行の預貯金などと同じように、貸主の地位をだれが受け継ぐのか決めましょう。
どのように分けるかは、相続人全員で合意できるのであれば、どのように分けても構いません。
相続人全員で合意がまとまったら、遺産分割協議書に取りまとめておきます。
貸主の地位をだれが受け継ぐのかについて、借主や管理会社に相談する必要はありません。
賃借人の同意や承諾は必要ありません。
新しい家主が決まったら、借主に通知しましょう。
相続で自動的に受け継がれるものなので、相続が発生したことによって賃貸借契約を新規締結したり、契約変更したりする手続は必要ありません。
相続があったことで、契約内容がうやむやになったり、賃料や敷金関係があいまいになりがちです。
家主や管理会社と相続人の間で、賃借権の内容を合意事項として文書にしておくと、以降のトラブル防止に役立つでしょう。
相続で貸主の地位を相続した相続人が、賃借人を変更したいと思っても、簡単に契約を終了させることはできません。
建物所有目的の土地賃貸借や建物賃貸借では、借地借家法が適用されます。
借地借家法が適用される場合、貸主から解約や更新拒絶するのは正当理由が必要になります。
正当理由が非常に高いハードルとなっているからです。
3遺産分割までの家賃
①遺産分割までの家賃は法定相続分で分割して取得
相続が発生してから遺産分割までに発生した家賃は、相続財産とは別個の財産です。
相続人の法定相続分に応じて、相続が発生してから遺産分割までに発生した家賃を分配します。
後から、遺産分割によって、賃貸不動産を相続する相続人を決めても、賃貸不動産を相続する相続人が家賃をすべて取得することはできません。
相続財産の分け方について、相続人全員で、合意するまでは、相続財産は相続人全員の共有物だからです。
現実的には、代表相続人が家賃を受け取って管理し、相続財産の分け方について、その賃料についても相続人全員の合意をするのが一般的です。
その合意に基づいて、清算します。
②遺産分割までの家賃は法定相続人の1人に払えばよい
貸主が死亡しても、賃貸借契約は終了しませんから、家賃を払わなければなりません。
死亡した貸主の口座に振り込んでも、差し支えありません。
銀行などの金融機関は、口座の持ち主が死亡したことを知ると口座を凍結します。
家賃を振込しようとしても、振込ができないこともあります。
貸主としての地位は相続人に相続されていますから、相続人に支払うことができます。
相続人の1人に家賃全額を払えば、二重払いを強いられることはありません。
万が一、相続人と称するだけで相続人でない人であった場合、無過失であれば二重払いをしなくて済みます。
無過失の証明のために、戸籍謄本や身分証明書を受領しておくと安心です。
4入居者に家賃を請求するためにはアパートの名義変更が必要
家賃を請求するなど貸主の地位を借主に主張するためには、対抗要件が必要になります。
まず、賃借人が賃借権を対抗する場合、次のような方法があります。
①不動産賃借権の登記
②登記した建物を所有(土地の賃貸借の場合)
③建物の引渡(建物賃貸借の場合)
賃借人が賃借権に①~③の対抗要件を備えた後、貸しているものが譲渡された場合、貸主の地位は自動的に譲受人に移ります。
譲渡によって移った貸主の地位を借主に主張するためには、所有権移転の登記が必要です。
登記があれば、所有権があることを第三者に主張することができます。
第三者に主張することができない状態では、借主から見ると、家賃をだれに払えばいいのか分からなくなって困ります。
所有権移転登記を経ることで、相続人は貸主としての地位を借主に対抗できることになります。
借主が家主と称する人に家賃を払ったのに、家主でなかったというトラブルをなくすためにこのような定めがあります。
5アパートローンの名義変更は銀行の承諾が必要
相続が発生すると、原則として、被相続人の財産は相続人が相続します。
被相続人の財産は、原則としてプラスの財産もマイナスの財産も相続財産です。
賃貸マンションやアパートを建設するとき、アパートローンを組んでいることがあります。
アパートローンも相続財産です。
相続財産は相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意が不可欠です。
相続人全員の合意でアパートローンを特定の代表相続人が引き継ぐことを決めることができます。
代表相続人がアパートローンを引き継ぐと決めた場合であっても、この取り決めは相続人間の内部的な合意に過ぎません。
被相続人が遺言書に「アパートローンは相続人○○に相続させる」と書いた場合も同様です。
遺言書の内容は、相続人間の内部的な取り決めに過ぎません。
相続人間の内部的な取り決めに過ぎませんから、銀行は相続人全員に対して法定相続分でローンの返済を求めることができます。
アパートを引き継がない相続人に対して、銀行は法定相続分でローンの返済を求めることができます。
アパートローンを引き継ぐと決められた相続人が、債務超過で資力がない場合があるからです。
債務超過で資力がない場合、多くの場合、自己破産することになるでしょう。
自己破産をした場合、銀行はローンを返済してもらえなくなります。
銀行を保護するため、アパートローンを特定の代表相続人が引き継ぐには金融機関の承諾が必要です。
金融機関は新たにローンを組む時と同様に、相続人の返済能力やアパートの収益性を審査をします。
銀行の審査が通らなかった場合、新たに連帯保証人を立てることを求められるでしょう。
銀行の審査が通った場合、債務引受契約を締結します。
不動産に抵当権が設定されている場合、抵当権の債務者変更登記が必要になります。
アパートを引き継がない相続人は、アパートローンの引継ぎができたのか確認しておく必要があります。
6賃貸アパートの相続を司法書士に依頼するメリット
大切な家族を失ったら、大きな悲しみに包まれます。
やらなければいけないと分かっていても、気力がわかない方も多いです。
収益物件を保有している人は、資産家であることが多いので収益物件の評価額も気になることが多いでしょう。
借地借家法の適用を受ける不動産は存続期間が長く、更新拒絶理由も厳しいので評価額が低く抑えられているのが通常です。
経済的価値は賃借人に移転していると評価されるからです。
賃貸借契約の取り扱いは、貸主にとって不動産をどのような利用活用できるか、どのように収益をあげることができるかという点から、重要な問題です。
法律上は、貸主も借主も相続が発生すれば相続人にその地位が相続されるだけですが、契約内容や賃料関係、敷金関係があいまいになってトラブルになりがちです。
貸主の地位を主張するためにも、相続登記は不可欠です。
相続するのであれば、まず相続登記を確実に済ませましょう。
登記があれば、特段手続に心配はありませんが、トラブルにならないように適切に対応していくことが重要です。
司法書士が、必要な手続や適切な対応についてサポートします。
相続登記を済ませていない方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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