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養子に行っても実親を相続

2024-05-13

1養子には2種類ある

①単に「養子」と言ったら普通養子

養子には2種類あります。

特別養子と普通養子です。

養子縁組とは、血縁関係による親子関係の他に、法律上の親子関係を作る制度です。

子どものいない夫婦が養子縁組をする、配偶者の連れ子と養子縁組するといったことは日常的に聞くことあります。

一般的に、単に「養子」と言ったら、普通養子を指していることがほとんどです。

普通養子では、養子縁組をする当事者が合意が重視されます。

当事者が合意をして、役所に届出をするだけで手続ができます。

特別養子は、子どもの福祉が重視されます。

子どもの福祉のために家庭裁判所が慎重に判断して決定します。

②特別養子になると実親との親子関係はなくなる

特別養子では、養子縁組をした後、血縁関係のある実親との親子関係がなくなります。

親子の縁を切る重大な決定なので、厳格な要件が満たされたときだけ特別養子が認められます。

実の父母による著しい虐待がある場合やその他特別の事情がある場合で、かつ、子の利益のため特に必要があるときです。

特別養子になると、実親との親子関係がなくなります。

特別養子は、養親を相続しますが、実親は相続しません。

特別養子になると実親との親子関係がなくなりますから、父から認知を受けないまま特別養子になった場合、実の父はもはや認知をすることができなくなります。

配偶者の嫡出子である実子と特別養子縁組をする場合、特別養子は実親である養親の配偶者との親子関係が存続します。

実親である養親の配偶者が死亡した場合、特別養子は相続人になります。

実親である養親の配偶者が死亡した後、実親である養親の配偶者の親が死亡した場合、代襲相続人になります。

③普通養子になっても実親との親子関係は続く

普通養子では、養子縁組をした後、血縁関係のある実親との親子関係は続きます。

子どもが第三者の養子になる養子縁組をした後も、実親の子どもです。

養子から見ると、養子縁組をした養親も実親も親です。

2養子に行っても実親を相続

①養子が実親を相続

相続が発生した場合、被相続人の家族が相続人になります。

被相続人に子どもがいる場合、子どもが相続人になります。

被相続人の実子は、被相続人の子どもだから相続人になります。

被相続人の子どもが第三者の養子になる養子縁組をすることがあります。

普通養子による養子縁組である場合、子どもと実親の親子関係は続きます。

被相続人の子どもが第三者の養子になる養子縁組をした場合、普通養子であれば被相続人の子どものままです。

被相続人の子どもだから、養子に行っても相続人になります。

②養子は養親を相続

養子縁組は、法律上の親子関係を作る制度です。

被相続人が第三者と養親になる養子縁組をすることがあります。

養子縁組をしたことで、養子は養親の子どもになります。

養子が実親の子どもであっても実親の子どもでなくなっても、養親の子どもになります。

養親が被相続人に場合、養子は被相続人の子どもです。

被相続人の子どもは、相続人になります。

③複数の養親と養子縁組

養子縁組は、法律上の親子関係を作る制度です。

養子縁組の回数に制限はありません。

養親に複数の養子がいることがあります。

養子に複数の養親がいることがあります。

養子が他の第三者の養子になる養子縁組をすることができます。

被相続人の子どもが第三者の養子になる養子縁組をした場合、実親との親子関係は続きます。

養子が他の第三者の養子になる養子縁組ををした場合、最初の養親との親子関係は続きます。

他の第三者の養子になる養子縁組ををしたことを理由として、自動的に親子関係がなくなることはありません。

最初の養親との親子関係を終了したいのであれば、離縁をする必要があります。

離縁をしない場合、最初の養親と次の養親の間で親子関係があります。

実親にとっても最初の養親にとっても次の養親にとっても、子どもです。

被相続人の子どもだから、相続人になります。

④死後離縁をしても養親を相続

養子縁組を解消することを離縁と言います。

養親と養子の両当事者が生きている場合、当事者の話し合いで離縁をすることができます。

両当事者の一方が死亡した場合、親子関係は終了しません。

養親が死亡しても、養親の親族と養子の親族関係は続きます。

両当事者の一方が死亡した場合、当事者の話し合いで離縁をすることができません。

両当事者の一方が死亡した後は、家庭裁判所の許可を得て離縁をすることができます。

養子縁組の当事者の一方が死亡した後、家庭裁判所の許可を得て離縁することを死後離縁と言います。

養子が死後離縁をした場合、養親を相続します。

養親が死亡したとき、養子は養親の子どもだったからです。

死後離縁は、養子縁組の当事者の一方が死亡した後の手続です。

養親が死亡した後に相続を受けてからの話です。

養子が死後離縁をしても、養親の相続人になります。

⑤特別養子は実親を相続しない

特別養子では、養子縁組をした後、血縁関係のある実親との親子関係がなくなります。

親子の縁を切る重大な決定なので、厳格な要件が満たされたときだけ特別養子が認められます。

養子縁組が特別養子による養子縁組だった場合、実親の子どもでなくなります。

特別養子は、実親の相続人になりません。

3養子に行っても実方の兄弟姉妹を相続

①父母の両方が同じ兄弟姉妹を相続

相続が発生した場合、被相続人の家族が相続人になります。

被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。

父母が同じ兄弟姉妹が死亡した場合、当然、相続人になります。

②父母の一方が同じ兄弟姉妹を相続

兄弟姉妹というと父母が同じ兄弟姉妹だけをイメージしがちです。

父母に再婚歴がある場合、異父兄弟や異母兄弟がいることがあります。

異父兄弟や異母兄弟は、疎遠であることが多いかもしれません。

疎遠であっても会ったことがなくても、兄弟姉妹です。

父母の一方が同じ兄弟姉妹が死亡した場合、相続人になります。

③父が認知した子どもを相続

認知とは、婚姻関係にない男女間に生まれた子どもを自分の子どもと認めることです。

母と子どもは、分娩の事実によって親子関係を確認できるから認知は不要です。

父が認知した子どもに対して、兄弟姉妹という気持ちを持ちにくいことがあるかもしれません。

父が認知した子どもは、兄弟姉妹です。

父が認知した子どもが死亡した場合、相続人になります。

④父母の養子を相続

父母が第三者と養親になる養子縁組をしていることがあります。

養子縁組をしたことで、養子は養親の子どもになります。

父母の養子は、兄弟姉妹です。

父母の養子が死亡した場合、相続人になります。

⑤父母の一方の養子を相続

父母の一方だけが養親になる養子縁組をすることがあります。

父母の一方だけが養親になる養子縁組をした場合、父母の一方の子どもです。

異父兄弟や異母兄弟と同様に、養子縁組においても兄弟姉妹になります。

父母の一方だけが養親になる養子縁組をした養子が死亡した場合、相続人になります。

4遺産分割協議は相続人全員で

被相続人と連絡を取り合っていても、他の相続人とは絶縁状態になっているケースがあります。

被相続人が遺言書を残していなければ、相続財産の分け方は、相続人全員の合意が不可欠です。

絶縁状態の他の相続人に関わりたくなければ、相続放棄をすることも一案です。

相続放棄をすると、はじめから相続人ではなかったとされるからです。

相続人でなくなれば、相続財産の分け方について、相続人全員の話し合いにも参加する必要がなくなります。

相続人が相続を希望する場合、被相続人のものは相続人全員の共有財産になります。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決めなければなりません。

関係性の薄い相続人がいる場合、話し合いは難航しがちです。

だれか一人でも合意しない相続人がいると、相続財産を分けることはできません。

相続財産の分け方は、多数決で決めることはできないのです。

5遺言書作成がおすすめ

相続が発生した場合、だれが相続人になるかは法律で決まっています。

相続人を調査すると、思いがけない相続人が見つかることがあります。

思いがけない相続人は、相続人同士の気心が知れていることはありません。

遺産分割協議の成立には、相続人全員の合意が不可欠です。

受け継いでもらう立場であれば、相続人らの関係に気づいているでしょう。

疎遠な相続人がいると話し合いはまとまりにくいものです。

遺言書を書いてあげて、相続手続をスムーズにしてあげるのがいいでしょう。

6遺言書作成を司法書士に依頼するメリット

遺言書を書くというと真っ先に思い浮かぶのが、財産に関することでしょう。

「揉めるほど財産はないから」などと言って、遺言書を書き渋る人は多くいます。

実際は家族でトラブルになって、家庭裁判所の助力が必要になるケースは年々増えています。

その3分の1は資産総額1000万円以下です。

疎遠な相続人がいると話し合いはまとまりにくくなります。

遺言書があれば、家族のトラブルは確実に減ります。

遺言書があれば、相続手続は格段にラクになります。

高齢になると判断能力が心配になる方が多くなります。

判断能力が心配になった時点では、遺言書は作れません。

家族をトラブルから守りたい方は早めに司法書士などの専門家に遺言書作成を依頼することをおすすめします。

現金を相続するときの注意点

2024-05-10

1現金は相続財産

①現金は遺産分割の対象

相続が発生したら、被相続人のものは相続人全員の共有財産になります。

被相続人が手元に現金を残したまま死亡した場合、現金は相続財産です。

相続人全員の共有財産になるから、一部の相続人が勝手に取得することはできません。

現金は、遺産分割の対象です。

②相続財産の分け方は相続人全員の合意で決定

相続財産は、相続人全員の共有財産です。

現金は、相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

不動産や預貯金などと同様に、現金の分け方を決めるためには、相続人全員の合意が必要です。

③遺産分割協議書は相続人全員の合意の証明

相続財産の分け方を決めるための相続人全員の話し合いを遺産分割協議と言います。

遺産分割協議で相続財産の分け方について合意ができた場合、相続人全員の合意内容を文書に取りまとめます。

遺産分割協議書は、相続人全員の合意内容を取りまとめた文書です。

相続人全員に内容を確認してもらって記名し実印で押印してもらいます。

遺産分割協議書の押印が実印による押印であることを証明するため、印鑑証明書を添付します。

相続人全員の記名押印は、遺産分割協議書に間違いがないことの証明です。

遺産分割協議書は、相続人全員の合意内容の証明書です。

遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書で、相続人全員の合意内容を客観的に証明することができます。

④現金を黙っていると使い込みトラブル

相続財産は、相続人全員の共有財産です。

一部の相続人が勝手に取得することはできません。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決める必要があるからです。

自宅などに現金が保管されていた場合、相続人で情報共有することが大切です。

他の相続人に何も言わないと、使い込みトラブルになるおそれがあります。

現金は、存在や金額が客観的に分かりにくいと言えます。

預貯金は、入出金履歴を金融機関に照会することができます。

現金の存在を他の相続人が知らなかったら、遺産分割の対象から外すことができてしまいます。

もちろん、相続財産は相続人全員の共有財産です。

現金を隠したり勝手に取得する行為は、刑法上の横領や窃盗になるおそれがあります。

使い込みをしていなくても、相続人が疑心暗鬼になるとトラブルになります。

被相続人の現金を見つけた場合、相続人間で情報共有することが重要です。

2現金を相続するメリット

①現金の相続は名義変更が不要

現金の相続では、名義変更手続は不要です。

銀行などの預貯金は、現金ではありません。

預貯金の相続では、相続手続が必要です。

銀行などの預貯金は、銀行から預貯金を引き出す権利だからです。

銀行から預貯金を引き出す権利をだれが相続するのか、相続人全員で合意する必要があります。

現金を相続する場合も、現金をだれが相続するのか相続人全員で合意する必要があります。

現金であっても銀行の預貯金であっても、相続人全員の合意で分け方を決める必要があります。

相続人全員の合意ができれば、すぐに現金を取得することができます。

相続人全員の合意ができるまで、一部の相続人が勝手に使うことはできません。

現金は名義変更手続が不要である点がメリットです。

②現金はすぐに使うことができる

現金の相続では、名義変更手続は不要です。

遺産分割協議ができれば、すぐに取得することができます。

例えば、不動産を相続した場合、相続登記をする必要があります。

売却してお金で分けたいと合意しても、思うようにいかないことが多いでしょう。

相続人全員が納得するような値が付かないことがあります。

売却することに納得できても、時期がよくないと考えるかもしれません。

現金はすぐに使うことができる点がメリットです。

③公平に分けやすい

相続財産には、いろいろな種類の財産があることが通常です。

現金や預貯金は、分けやすい財産です。

不動産は、分けにくい財産の代表です。

相続財産の大部分が不動産であることがあります。

相続財産の分け方について、相続人全員の合意は難航しがちです。

不動産は、分けにくい財産だからです。

相続財産の分け方は、次の方法があります。

(1)現物分割

(2)換価分割

(3)代償分割

(4)共有

(5)用益権設定による分割

どの方法にも、メリットデメリットがあります。

不動産は、公平に分けることが難しいものです。

現金や預貯金は、1円単位まで簡単に分けることができます。

現金は公平に分けることができる点がメリットです。

④遺留分侵害額請求などに対応しやすい

被相続人は、原則として、自分の財産をだれに受け継がせるかは自由に決めることができます。

財産は被相続人が1人で築いたものではないでしょう。

家族の協力があってこそ、築くことができた財産のはずです。

被相続人の名義になっているからといって、まったく無制約の自由にすることはできません。

今まで協力してきた家族に、酷な結果となることがあるからです。

被相続人に近い関係の相続人には、相続財産に対して最低限の権利が認められています。

相続財産に対して、認められる最低限の権利のことを遺留分と言います。

分配を受けた財産が遺留分に満たない場合、遺留分侵害額請求をすることができます。

遺留分を侵害した人は、遺留分侵害額請求を拒否することはできません。

遺留分侵害額請求は、遺留分に相当する金銭を請求します。

原則として、すぐに現金で支払いをしなければなりません。

現金を相続した場合、遺留分侵害額請求に対応しやすいでしょう。

現金は遺留分侵害額請求などに対応しやすい点がメリットです。

3現金を相続したときの相続税

①相続税がかかるのは基礎控除額を超えたとき

資産家や有名人が死亡した後に、多額の相続税を納付した話を聞くことがあります。

高額な相続税を想像して、不安になるかもしれません。

相続税がかかるのは、相続財産が基礎控除額を超えたときのみです。

基礎控除額は、次の計算式で求められます。

基礎控除額=3000万円+600万円×相続人の人数

相続財産が基礎控除額に収まっていれば、相続税はかかりません。

相続税の申告をしなければならない人は、実際のところ10%にも満たないわずかな人です。

相続税の申告が必要なだけで、納税は必要ない人もたくさんいます。

相続税がかかるのは、基礎控除額を超えたときのみです。

②配偶者には相続税がほとんどかからない

相続税には、配偶者控除があります。

相続税の配偶者控除は、次のうちいずれか大きい方です。

・1億6000万円

・法定相続分

相続人が配偶者のみである場合、配偶者はすべての財産を相続します。

すべての財産が配偶者控除の対象です。

配偶者は、手厚く保護されています。

配偶者控除を適用すると、配偶者が相続税を納めることは稀です。

配偶者には、相続税がほとんどかかりません。

③現金は相続税対策がしにくい

相続税の対象額は、対象となる相続財産を評価して計算します。

現金を相続する場合、額面そのままの評価額です。

不動産を相続する場合、購入額より低い評価額になることが多いでしょう。

土地の相続税評価額は、時価の80%程度が多いです。

建物の相続税評価額は、時価の70%程度が多いです。

不動産には、相続税を少なくする特例や控除が複数設けられています。

不動産を相続する場合、相続税対策がしやすいと言えます。

現金には、相続税を少なくする特例や控除がありません。

現金を相続する場合、相続税対策がしにくいと言えます。

④自宅で現金が見つかったら

遺品整理をしていると、金庫や家具などから手許現金が見つかることがあります。

被相続人の現金であれば、相続財産です。

相続税の申告が必要な財産規模である場合、手許現金は申告する必要があります。

手許現金は、有無が分かりにくい財産です。

相続税申告をした後に、多額の現金が見つかることがあります。

申告すべき財産を見つけた場合、すぐに修正申告をする必要があります。

自主的に修正申告をした場合、加算税が免除されます。

税務調査などで指摘された後に修正申告をする場合、延滞税や過少申告加算税が課されます。

意図的な財産隠しと認められる場合、さらに重加算税が課されます。

自宅で現金が見つかったら、ただちに修正申告が必要です。

4遺産分割協議証明書作成を司法書士に依頼するメリット

遺産分割協議書と遺産分割協議証明書は遺産の分け方について、相続人全員による合意を取りまとめた文書です。

前提として、話し合いによる合意ができていなければ、文書にできません。

話し合いによる合意を適切に文書にする必要があります。

書き方に不備があるとトラブルを起こしてしまう危険があります。

せっかくお話合いによる合意ができたのに、取りまとめた文書の不備でトラブルになるのは残念なことです。

トラブルを防止するため、遺産分割協議書を作成したい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続人が生死不明なら失踪宣告

2024-05-09

1遺産分割協議は相続人全員で

相続が発生した後、相続財産は相続人全員の共有財産になります。

相続財産を分けるためには、相続人全員の合意が必要になります。

相続人調査をすると、ときには思いもよらない相続人が判明することがあります。

相続人であることを知っていても、連絡を取ったことがない人が現れることがあります。

相当長期間、行方不明で親族のだれとも連絡を取れていない場合など、死亡の可能性が高い場合があります。

このような場合であっても、相続財産の分け方は、相続人全員での合意しなければなりません。

連絡が取れないからと言って、一部の相続人を含めないで遺産分割協議をしても無効です。

銀行などの金融機関は口座の解約や名義変更に応じてくれないし、法務局も不動産の名義変更に応じてくれません。

被相続人と音信不通だったからとか、お葬式にも来ていないのにという気持ちは分かりますが、相続財産の分け方は相続人全員で合意する必要があるのです。

2失踪宣告とは

①失踪宣告がされると行方不明の人は死亡と見なされる

相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。

条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。

死亡した取り扱いをしますから、失踪宣告がされた人に相続が発生します。

失踪宣告には、普通失踪と特別失踪の2種類があります。

②普通失踪とは

普通失踪とは、行方不明の人について7年間生死不明の場合、申立てができるものです。

普通失踪の申立てをした場合、失踪宣告がされるまでおよそ3か月以上かかります。

家庭裁判所の状況や事件の内容によっては、1年ほどかかる場合もあります。

生死不明になってから7年間経過したときに、死亡したものと見なされます。

③特別失踪(危難失踪)

特別失踪とは、「戦地に行った者」「沈没した船舶に乗っていた者」「その他死亡の原因となる災難に遭遇した者」について、危難が去ってから1年間生死不明の場合、申立てができるものです。

特別失踪の申立てをした場合、失踪宣告がされるまでおよそ1か月以上かかります。

危難が去ったときに、死亡したものと見なされます。

④失踪宣告後生きていることが分かったら失踪宣告の取消

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告がされたら、たとえ生きていても死亡した取り扱いがされます。

行方不明の人に失踪宣告がされた後、本人が帰ってくることがあります。

失踪宣告がされた後、生きていることが分かった場合、失踪宣告を取り消してもらいます。

失踪宣告した日と違う日に死亡していたことが判明する場合があります。

失踪宣告がされた後、失踪宣告した日と違う日に死亡していたことが分かった場合、失踪宣告を取り消してもらいます。

失踪宣告をするときも失踪宣告を取り消すときも、家庭裁判所の関与が必要です。

失踪宣告は、死亡したと扱う重大な手続だからです。

3失踪宣告の申立ての手続方法

①失踪宣告の申立てができる人

(1)行方不明の人の配偶者

(2)相続人にあたる人

(3)債権者などの利害関係人

不在者財産管理人選任の申立ては、検察官が申立てをすることができます。

失踪宣告の申立ては、検察官は申立てすることができません。

失踪宣告は、死亡した取り扱いをするという強力な効果があります。

行方不明の人の帰りを待つ家族の心情に配慮したためです。

②失踪宣告の申立先

失踪宣告の申立先は、行方不明の人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

家庭裁判所の管轄は裁判所のホームページで調べることができます。

③失踪宣告の申立ての添付書類

失踪宣告の申立書に添付する書類は以下のとおりです。

(1)行方不明の人の戸籍謄本

(2)行方不明の人の戸籍の附票

(3)行方不明であることが分かる資料

(4)利害関係の分かる資料

4失踪宣告の手続の流れ

①家庭裁判所が失踪の調査をする

家庭裁判所は、申立書を受け付けた後、独自で調査をします。

申立人にいろいろな書類の提出を求めたり、文書で照会したりします。

ときには、家庭裁判所から呼出がある場合もあります。

②公示催告をする

家庭裁判所は、官報と裁判所の掲示板にお知らせを出します。

お知らせは、以下の内容です。

・失踪宣告の申立てが出されています。

・本人は生きていますと届出を出してください。

・本人の生死を知っている人はその旨届出をしてください。

官報と裁判所の掲示板に出すお知らせの期間は、普通失踪の場合で3か月以上です。

特別失踪の場合で1か月以上です。

③審判

官報と裁判所の掲示板に出すお知らせの期間中に、だれからも届出がなければ家庭裁判所は失踪宣告の審判をします。

④審判の確定

家庭裁判所が審判をした後に、不服を言う人がいなければ失踪宣告の審判は確定します。

家庭裁判所が審判をした後に不服を言うことができる期間は、2週間です。

失踪宣告の審判がされた後、なにごともなく2週間経過すると失踪宣告の審判は確定します。

失踪宣告が確定した場合、家庭裁判所はあらためて官報にお知らせを出します。

このお知らせは「失踪宣告がされました」という意味です。

⑤審判の確定証明書の取得

失踪宣告の審判がされたら、家庭裁判所から審判書謄本が送付されます。

審判書が届いても、審判が確定するわけではありません。

失踪宣告の審判がされた後、2週間は不服を言う人が現れるかもしれないからです。

なにごともなく2週間経過すると失踪宣告の審判は確定します。

確定しても何も連絡はありません。

2週間経過後に家庭裁判所に申請をして、確定証明書を取得します。

確定証明書の請求は、家庭裁判所に出向いて手続をすることもできるし、郵送で手続をすることもできます。

⑥失踪届を提出する

失踪宣告の審判が確定した後でも、家庭裁判所から市区町村役場に連絡がされることはありません。

審判が確定した後、審判書謄本と確定証明書を添えて10日以内に市区町村役場に届出が必要です。

⑦戸籍に失踪宣告が記載される

市区町村役場に届出をして、はじめて戸籍に記載がされます。

相続手続では、失踪宣告の記載のある戸籍が必要になりますから、届出をしないと相続手続が進まなくなります。

戸籍には次のように記載されます。

【死亡とみなされる日】令和〇年〇月〇日

【失踪宣告の裁判確定日】令和〇年〇月〇日

【届出日】令和〇年〇月〇日

【届出人】親族 ○○○○

5失踪宣告されたら相続が開始する

失踪宣告されたら、行方不明の人は死亡した取り扱いをします。

失踪宣告された人は、死亡した取り扱いなので相続が開始します。

失踪宣告された人を被相続人として相続手続をします。

相続が発生する日は、死亡とみなされる日です。

失踪宣告の申立てをした日ではありません。

だれが相続人になるのかよく確認して手続を進めましょう。

6行方不明の相続人に失踪宣告がされたら

①被相続人の死亡日より前に死亡と見なされたら代襲相続

失踪宣告により死亡と見なされる日は、失踪宣告の申立日ではありません。

普通失踪であれば、生死不明になってから7年間経過したときです。

特別失踪であれば、危難が去ったときです。

相当長期間、行方不明になっていた後に失踪宣告がされる場合があります。

行方不明の相続人に失踪宣告がされた場合、被相続人の死亡日より前に死亡と見なされることがあります。

失踪宣告により死亡と見なされる日は、失踪宣告の申立日ではないからです。

被相続人の死亡日より前に死亡と見なされる場合、代襲相続が発生します。

相続手続に参加するのは、失踪宣告がされた人の子どもなど代襲相続人です。

②被相続人の死亡日より後に死亡と見なされたら数次相続

行方不明の相続人に失踪宣告がされた場合、被相続人の死亡日より後に死亡と見なされることがあります。

被相続人の死亡日より後に死亡と見なされる場合、代襲相続が発生しません。

被相続人の死亡日より後に死亡と見なされる場合、数次相続になります。

数次相続が発生した場合、失踪宣告された人の相続人が相続します。

代襲相続ではないから、直系卑属に限られません。

死亡と見なされる日が被相続人の死亡日の前になるのか後になるのかよく確認しましょう。

失踪宣告がされた人の相続人を確定するために、死亡とみなされた日は重要です。

相続手続に参加する人を間違えると手続が無効になりかねません。

7遺言書があれば遺産分割協議は不要

相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産になります。

何も対策していなかったら、相続人全員で相続財産の分け方についての合意が不可欠です。

相続人の中に、疎遠な人や行方不明の人がいる場合、残されたれた相続人は大変な負担を負うことになります。

遺産分割協議はそうでなくても、トラブルになりやすい手続です。

対策しておけば、遺産分割協議を不要にすることができます。

この対策は、遺言書を書いておくことです。

遺言書があれば、相続財産の分け方について、相続人全員の合意は不要になります。

相続人に行方不明の人がいても、いなくても、遺言書のとおり分ければいいからです。

遺言書は隠匿や改ざんのおそれのない公正証書遺言がおすすめです。

8生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。

通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。

信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。

被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。

知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。

税金の専門家なども対応できないでしょう。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

墓地の相続登記

2024-05-01

1相続財産にならない財産がある

①一身専属権は相続財産ではない

相続が発生すると、被相続人のものは相続人が相続します。

相続人が相続する財産が相続財産です。

被相続人のものでも、相続人が相続しない財産があります。

一身専属権とは、その人個人しか持つことができない権利や資格のことです。

権利行使をするかしないか、本来の権利者個人の意思次第とするのが適当とされる権利です。

一身専属権は、相続人が相続しません。

一身専属権は、相続財産ではありません。

②祭祀用財産は相続財産ではない

祭祀用財産とは、墓地、墓石、仏壇、家系図などの先祖祭祀のための財産です。

相続財産は、相続人全員の共有財産です。

相続財産は、相続人全員の合意で分け方を決めます。

墓地、墓石、仏壇、家系図などの財産は、通常の財産と同様にすることはできません。

相続人全員の合意で分け方を決めることは、適切ではないでしょう。

祭祀用財産は、祭祀を主宰すべき人が受け継ぎます。

祭祀を主宰すべき人を、祭祀承継者と言います。

祭祀用財産は、相続財産ではありません。

③相続人固有の財産は相続財産ではない

被相続人の死亡をきっかけに、相続が発生します。

被相続人の死亡をきっかけに、財産を受け取ることがあります。

被相続人の死亡をきっかけに受け取る財産には、相続で受け取る財産以外の財産があります。

例えば、被相続人に生命保険がかけてある場合、死亡保険金が支払われます。

生命保険の死亡保険金は、保険契約で支払われる財産です。

被相続人の生前に死亡保険金を受け取る権利はなかったはずです。

被相続人から相続する財産ではありません。

生命保険の死亡保険金は、受取人の固有の財産です。

受取人が「相続人」であっても、相続財産ではありません。

相続人固有の財産は、相続財産ではありません。

2墓地を所有していたら相続登記が必要

①登記簿謄本で所有者を確認する

被相続人がお墓を購入していることがあります。

被相続人が寺院の檀家になっていて、お墓を引き継いでいることがあるでしょう。

墓地を所有していた場合、相続登記が必要です。

墓地を所有しているのは、寺院や地方自治体であることがあります。

寺院や地方自治体が墓地を所有している場合、墓地を利用する契約をしているでしょう。

墓地を所有していない場合、相続登記は不要です。

墓地の登記簿謄本を取得すると、所有者が判明します。

登記簿謄本を取得して所有者を確認すると、相続登記が必要であるか確認することができます。

②墓地が祭祀用財産なら祭祀承継者が受け継ぐ

祭祀用財産は、祭祀承継者が受け継ぎます。

祭祀承継者は、相続人であることも相続人以外の人であることもあります。

祭祀用財産は、相続人以外の人が受け継ぐことができます。

祭祀用財産は、相続によって受け継ぐものではないからです。

墓地が祭祀用財産の場合、祭祀承継者が受け継ぎます。

③墓地が相続財産なら相続人が相続する

墓地には、祭祀用財産である墓地と相続財産である墓地があります。

祭祀用財産は、先祖祭祀のための財産です。

墓地には、先祖以外の人や神が祀られていることがあります。

先祖以外の人や神が祀られている場合、祭祀用財産とは言えません。

先祖祭祀とは、無関係だからです。

祭祀用財産以外の財産だから、相続財産になります。

相続財産は、相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

墓地が相続財産の場合、相続人が相続します。

④永代使用権は相続登記不要

お墓を購入した場合、墓地の所有権を得たと思うかもしれません。

通常、霊園には管理規約があります。

お墓を購入するとは、霊園と使用契約を結ぶことです。

霊園の区画を使う権利を得て、使用料や管理料を支払います。

霊園の区画を使う権利のことを永代使用権とか墓地利用権と言います。

永代使用権や墓地利用権は、墓地を利用する権利に過ぎません。

永代使用権や墓地利用権は、登記不要です。

永代使用権や墓地利用権は、霊園の管理規約に基づいて家族が引き継ぎます。

霊園の管理規約によっては、一定の範囲の親族のみが受け継ぐことができると決められています。

墓地の永代使用権は、相続登記不要です。

3墓地が祭祀用財産のときの相続登記

①登記原因は「年月日民法第897条による承継」

祭祀用財産は、祭祀承継者が受け継ぎます。

祭祀承継者が引き継ぐことは、民法第897条によって定められています。

祭祀承継者が墓地を引き継ぐ場合、登記原因は「年月日民法第897条による承継」です。

年月日は、祭祀用財産を引き継ぐ日です。

②相続人全員と祭祀承継者で共同申請

墓地を祭祀承継者に引き継ぐ場合、相続人全員と祭祀承継者の共同申請です。

祭祀承継者を登記権利者、相続人全員を登記義務者として共同で申請します。

祭祀承継者は、遺言書で指名されることがあります。

遺言書で遺言執行者が選任されている場合、遺言執行者が義務者になります。

遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人だからです。

相続人全員と祭祀承継者が共同申請をする場合、登記申請書に押印をします。

登記申請書の押印は、祭祀承継者は認印による押印で差し支えありません。

相続人全員の押印は、実印による押印が必要です。

相続人全員の押印は、登記義務者の押印だからです。

③必要書類

祭祀用財産の相続登記をする場合、次の書類が必要です。

(1)登記原因証明情報

(2)被相続人の権利証

(3)相続人全員の印鑑証明書

(4)祭祀承継者の住民票

登記原因証明情報は、祭祀用財産の承継があったことの証明書です。

祭祀承継者の決定方法によって、次のような書類を提出します。

(1)被相続人が指定したとき

遺言書、相続人全員による指定内容の証明書

(2)慣習で決まったとき

相続人全員による祭祀承継者を確認した証明書

(3)家庭裁判所が指定したとき

調停調書、審判書と確定証明書

墓地が祭祀用財産である場合、祭祀用財産であることを証明する書類は不要です。

登記官の審査は、形式的審査にとどまるからです。

④登録免許税は非課税

墓地の登記簿謄本を取得すると、地目を確認することができます。

地目が「墓地」である土地は、登録免許税が課されません。

所有権移転登記だけでなく、登記名義人住所変更登記も非課税です。

登録免許税が課されない場合、登記申請書に根拠となる法律の規定を記載する必要があります。

「墓地」である土地の場合、「登録免許税法第5条第10号により非課税」と記載します。

登記地目が墓地であっても、評価証明書などで現況が雑種地になっていることがあります。

登記地目が「墓地」である場合、登録免許税が課されません。

逆に、登記地目が雑種地であっても、評価証明書などで現況が墓地になっていることがあります。

登記地目が「墓地」でない場合、登録免許税が課されます。

4墓地が相続財産のときの相続登記

①登記原因は相続

相続財産は、相続人が相続します。

対象の財産が墓地であっても墓地以外の財産であっても、ちがいはありません。

相続人が墓地を引き継ぐ場合、登記原因は「年月日相続」です。

年月日は、被相続人が死亡した日です。

②相続人が単独申請

墓地を相続人が引き継ぐ場合、相続人の単独申請です。

多くの場合、複数の相続人がいるものの遺産分割協議で相続人のひとりが相続するでしょう。

相続登記は、その不動産を相続する相続人が単独で申請することができます。

財産を相続しない相続人は、申請人になる必要がありません。

相続財産の相続登記する場合、登記申請書に押印をします。

登記申請書の押印は、認印による押印で差し支えありません。

③必要書類

相続財産の相続登記をする場合、次の書類が必要です。

(1)被相続人の住民票の除票

(2)被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

(3)相続人全員の現在戸籍

(4)遺産分割協議書

(5)相続人全員の印鑑証明書

(6)相続する人の住民票

(7)評価証明書

④登録免許税は非課税

墓地の登記簿謄本を取得すると、地目を確認することができます。

地目が「墓地」である土地は、登録免許税が課されません。

所有権移転登記だけでなく、登記名義人住所変更登記も非課税です。

登録免許税が課されない場合、登記申請書に根拠となる法律の規定を記載する必要があります。

「墓地」である土地の場合、「登録免許税法第5条第10号により非課税」と記載します。

登記地目が墓地であっても、評価証明書などで現況が雑種地になっていることがあります。

登記地目が「墓地」である場合、登録免許税が課されません。

逆に、登記地目が雑種地であっても、評価証明書などで現況が墓地になっていることがあります。

登記地目が「墓地」でない場合、登録免許税が課されます。

5相続放棄をしても祭祀承継者

①祭祀承継者の主な役割

祭祀承継者は、先祖祭祀を主宰する人です。

先祖祭祀を主宰する人として、お墓や仏壇などの管理が主な役割です。

定期的なお墓参りの他に、霊園への管理料や使用料の支払を負担します。

お墓にだれの遺骨を納めるか、お墓を移転するかなども単独で判断することができます。

祭祀承継者になった場合、一周忌などの法要を主宰して、お布施などの支払をすることになるでしょう。

祭祀承継者になった場合であっても、祭祀を行う法的義務を負うものではありません。

②祭祀承継者は相続のルールが適用されない

相続人のうちのひとりが祭祀承継者になるのが一般的です。

お墓が複数ある場合、それぞれに祭祀承継者がいる場合もあります。

祭祀を主宰すべき人になる資格は、特にありません。

相続人であっても相続人以外の人であっても、祭祀承継者になることができます。

親族であっても親族以外の人であっても、祭祀承継者になることができます。

氏が同じ人であっても氏がちがう人であっても、祭祀承継者になることができます。

相続のルールが適用されるものではありません。

先祖祭祀は、親族の伝統や慣習、考え、気持ちと切り離せないからです。

③祭祀承継者の決め方

祭祀承継者は、次のように決められます。

(1)被相続人の指定に従う

被相続人が祭祀を主宰すべき人として指定する場合、一方的に指定することができます。

トラブル防止のために、本人の同意をもらっておく方がいいでしょう。

(2)慣習に従って決める

(3)家庭裁判所で決定する

被相続人が指定しておらず慣習も明らかでない場合、家庭裁判所が指名します。

被相続人の意思、相続人の身分関係、過去の生活感情、祭祀を主宰する意欲や能力、他の相続人や周りの人の意見を聞いて総合的に判断します。

家庭裁判所は、総合的に考えて最もふさわしい人を祭祀承継者に指名します。

④祭祀承継者は拒否できない

祭祀承継者に選ばれた場合、祭祀承継者になることを拒否することはできません。

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

家庭裁判所で相続放棄が認められた場合、はじめから相続人でなくなります。

祭祀承継者には、放棄する制度がありません。

祭祀承継者は、相続のルールが適用されません。

相続放棄をした人が祭祀継承者に指名されることがあります。

祭祀承継者は指名された場合、拒否することはできません。

6墓地の相続登記を司法書士に依頼するメリット

お墓の分譲とかお墓の販売と聞くと、お墓を所有している気持ちになるかもしれません。

現代では、お墓を買うことは永代使用契約をすることです。

単に永代使用契約をして永代使用権を得るだけであれば、登記は無関係です。

墓地埋葬法ができる前から使用している墓地は、現在も各地に存在に存在しています。

新しく墓地を作ることは難しくても、すでにある墓地は使い続けることができます。

墓地を所有している場合、相続登記が必要です。

多くの場合、墓地に固定資産税がかかりません。

墓地を所有している認識がうすいでしょう。

遠方の墓地が不便な場合、お墓のお引越しをしようとすることがあります。

墓じまいをしようとしたときに、登記が必要であることに気がつきます。

ときには、祖父やそれ以前の先祖の名義のままになっていることがあります。

相続登記がされないままになっている場合、難易度は高くなります。

墓地を相続する場合は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続手続の期限一覧

2024-04-26

1 【7日以内】死亡届

①死亡診断書(死体検案書)の受取

家族が死亡した後に、最初にすることは死亡診断書(死体検案書)の受取です。

死亡診断書(死体検案書)は、医師が作成します。

死亡診断書と死体検案書は、人の死亡を医学的・法律的に証明する文書です。

死亡診断書は、医師が診療していた傷病に関連して死亡したときに作成されます。

死体検案書は、医師が診療していた傷病に関連して死亡したとき以外に作成されます。

死亡診断書と死体検案書の効力に、ちがいはありません。

②死亡届の提出

死亡届は、戸籍法の定めにより行う届出です。

人が死亡したら、7日以内に死亡届の提出が義務付けられています。

死亡届と死亡診断書(死体検案書)は、1枚の用紙に印刷されています。

左半分が死亡届で、右半分が死亡診断書(死体検案書)です。

死亡届の届出人は、次のとおりです。

(1)同居の親族

(2)その他の同居人

(3)家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人

上記の人は順序に関わらず、届出人になることができます。

死亡診断書(死体検案書)の受取ったら、届出人が死亡届を記入します。

市区町村役場に持って行くのは、届出人以外の人でも差し支えありません。

③埋火葬許可申請

死亡届の提出と一緒に、埋火葬許可証の発行申請をします。

埋火葬許可証とは、死亡した人を埋火葬する許可を証明する書類です。

死亡してから24時間経過した後、火葬します。

埋火葬許可証がないと、火葬を執行することができません。

2【10日以内】年金の死亡届

厚生年金の受給権者が死亡した場合、10日以内に年金受給権者死亡届を提出します。

日本年金機構にマイナンバーが登録されている場合、年金受給権者死亡届を省略することができます。

マイナンバーが登録されているから死亡届の提出を省略する場合でも、未支給年金の請求は必要です。

3【14日以内】健康保険の資格喪失

①健康保険・介護保険の資格喪失

健康保険・介護保険の被保険者が死亡した場合、14日以内に資格喪失手続が必要です。

保険証は、資格喪失届をするときに一緒に返却します。

②年金の死亡届

国民年金の受給権者が死亡した場合、14日以内に年金受給権者死亡届を提出します。

日本年金機構にマイナンバーが登録されている場合、年金受給権者死亡届を省略することができます。

③世帯主変更届

被相続人が世帯主であった場合、原則として、14日以内に世帯主変更届が必要です。

世帯主が死亡したことで世帯に属する人が1人になった場合、世帯主変更届は不要です。

世帯主変更届は、同一世帯の人か新しく世帯主になる人が届出します。

別世帯の人が届出をする場合、委任状が必要になります。

4【3か月以内】相続放棄

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

単純承認とは、被相続人のプラスの財産とマイナスの財産を引き継ぐものです。

相続放棄とは、被相続人のプラスの財産とマイナスの財産を引き継がないものです。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄を希望する申立てをします。

相続放棄の申立ての期限は、3か月です。

家庭裁判所で相続放棄が認められた場合、はじめから相続人でなくなります。

相続が発生した後、相続財産を利用・処分した場合、単純承認を見なされます。

単純承認をした後に家庭裁判所から相続放棄が認められても、相続放棄は無効です。

5【4か月以内】準確定申告

準確定申告とは、所得税の申告のひとつです。

所得税は毎年1月1日から12月31日までの所得を計算して、翌年3月15日までに申告と納税をします。

この申告を、確定申告と言います。

1年の途中で死亡した場合、1月1日から死亡した日までの所得を計算して、申告と納税をします。

通常の確定申告と死亡した人の申告を区別するため、準確定申告と言います。

準確定申告は、死亡した被相続人本人に代わって、相続人と包括受遺者が申告と納税をします。

申告と納税をするのは、相続が発生したことを知ってから4か月以内です。

家庭裁判所から相続放棄が認められた場合、準確定申告をする義務はありません。

はじめから相続人でなくなるからです。

それでも税務署から準確定申告をするように通知が来る場合があります。

税務署から通知が来た場合、あわてて準確定申告をする必要はありません。

準確定申告をした場合、相続放棄が無効になります。

準確定申告は、相続人がするものだからです。

自分は相続人であると認めたから、準確定申告をしたと判断されることになります。

6【10か月以内】相続税申告

相続税は、相続した財産の額に応じて課される税金です。

相続税が課される場合、10か月以内に申告納税をします。

相続税申告が必要になるのは、10%未満のわずかな人です。

相続税には、基礎控除があるからです。

基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人の人数

相続財産が基礎控除以下である場合、相続税申告は不要です。

7【1年以内】遺留分侵害額請求

遺留分は、相続人に認められた最低限の権利です。

兄弟姉妹以外の相続人に、認められます。

被相続人は自分の死後、財産をだれに引き継がせるか自由に決めることができます。

被相続人の名義になっているとはいえ、無制約の自由を認めることはできません。

財産は家族の協力があってこそ、築くことができたはずだからです。

遺留分に満たない財産の分配しか受けられなかった場合、遺留分侵害額請求をすることができます。

遺留分侵害額請求権を長期間行使しない場合、権利が消滅します。

遺留分侵害額請求権は、最短1年で時効消滅します。

8【2年以内】給付金の請求

①高額療養費の請求

高額療養費とは、健康保険の被保険者が高額な医療費を負担したときに支給される給付金です。

自己負担限度額を超えた場合、超えた分が給付されます。

高額療養費を受け取るためには、2年以内に申請が必要です。

高額な医療を受ける場合、事前に予定されていることが多いでしょう。

医療を受ける前に、限度額適用認定証を取得しておくと便利です。

限度額認定証を病院の窓口に提示した場合、病院は自己負担限度額だけ請求します。

病院への支払いが少なくなるうえに、原則として、高額療養費支給申請が不要になります。

②埋葬料・葬祭費の請求

埋葬料・葬祭費とは、健康保険の被保険者が死亡したときに支給される給付金です。

埋葬を行った人に給付されます。

埋葬料・葬祭費を受け取るためには、2年以内に申請が必要です。

③死亡一時金の請求

死亡一時金とは、国民年金保険料を3年以上納めた人が死亡したときに遺族に給付される給付金です。

年金ではなく、文字どおり一回だけ支給されます。

死亡一時金を受け取るためには、2年以内に申請が必要です。

9【3年以内】相続登記と生命保険の請求

①相続登記

被相続人が不動産を所有していた場合、不動産の名義変更をします。

相続登記とは、不動産の名義変更です。

3年以内に相続登記をしなければなりません。

相続登記を怠ると、ペナルティーが課されます。

相続登記が義務化されるのは、2024年4月からです。

2024年4月以前に発生した相続と2024年4月以降に発生した相続の両方が対象です。

②生命保険の死亡保険金

被相続人が生命保険をかけていた場合、受取人は死亡保険金を受け取ることができます。

生命保険の死亡保険金を長期間請求しない場合、権利が消滅します。

生命保険の死亡保険金の請求権は、3年で時効消滅します。

被保険者が生命保険をかけていたか分からない場合、生命保険協会に照会することができます。

10【5年以内】未支給年金の請求

年金は、死亡の月まで支給されます。

例えば、5月10日に死亡した場合、5月分の年金まで支給されます。

年金は、前2か月分まとめて偶数月15日に支給されます。

例えば、2月分と3月分の年金は、4月15日に支給されます。

金融機関は口座の持ち主が死亡したことを知った場合、口座を凍結します。

口座の凍結とは、口座の取引をできなくすることです。

口座が凍結されたら、年金が振り込まれても受け取ることはできません。

5月分までの年金を受け取れるはずなのに、受け取れなくなります。

これが未支給年金です。

未支給年金は、一定の範囲の家族が受け取ることができます。

未支給年金は、5年以内に請求する必要があります。

一定の範囲の家族は、法律で決められています。

未支給年金を請求することができる人は、相続人とは別の扱いです。

相続放棄をして相続人でなくなった人であっても、未支給年金を請求することができます。

未支給年金は、相続財産ではないからです。

11【5年10か月以内】相続税の更正請求

相続税申告をした後に、申告内容に誤りがあったことに気づくことがあります。

相続税申告のやり直しをして、納め過ぎの税金を返してもらうことができます。

相続税申告のやり直しを更正請求と言います。

更正請求の期限は、相続税の申告期限から5年以内です。

相続税の申告期限は10か月以内だから、更正請求の期限は5年10か月以内です。

12期限はないけど早めに着手した方がいいこと

①相続人調査

相続人になる人は、法律で決まっています。

家族にとって、だれが相続人になるかは当然知っていることでしょう。

家族以外の第三者に対しては、客観的に証明する必要があります。

相続人であることを客観的に証明するとは、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を用意することです。

相続人調査自体に期限はありません。

相続人調査は、期限がある手続の前提として必要になります。

相続人調査は、早めに着手することがおすすめです。

②相続財産調査

相続が発生したら、被相続人のものは相続人が相続します。

相続人が相続する財産が相続財産です。

相続財産には、プラスの財産とマイナスの財産の両方があります。

被相続人が第三者の連帯保証人になっていた場合、連帯保証人の義務も相続します。

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。

どのような財産が相続財産であるのか分からないと、相続人は判断できないでしょう。

相続財産調査自体に期限はありません。

相続財産調査は、期限がある手続の前提として必要になります。

相続財産調査は、早めに着手することがおすすめです。

③遺産分割協議

相続が発生したら、被相続人のものは相続人が相続します。

相続財産は、相続人全員の共有財産です。

一部の相続人が勝手に、相続手続をすることはできません。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決める必要があるからです。

相続財産の分け方について相続人全員の合意ができたら、文書に取りまとめます。

相続財産の分け方について相続人全員の合意内容を取りまとめた文書を遺産分割協議書と言います。

遺産分割協議書の作成自体に期限はありません。

遺産分割協議書の作成を先延ばしすると、合意があいまいになります。

早めに遺産分割協議書を作成することをおすすめします。

13相続手続を司法書士に依頼するメリット

相続が発生したら、ご遺族は大きな悲しみに包まれます。

相続手続するのは身体的にも精神的にも大きな負担になります。

負担の大きい相続手続を司法書士などの専門家に依頼すれば、遺族の疲れも軽減されるでしょう。

被相続人の財産は、相続人もあまり詳しく知らないという例が意外と多いものです。

悲しみの中で被相続人の築いてきた財産をたどるのは切なく、苦しい作業になります。

調査のためには銀行などの金融機関から、相続が発生したことの証明として戸籍等の提出が求められます。

戸籍謄本等の取り寄せも含め、手続をおまかせいただけます。

仕事や家事で忙しい方や高齢、療養中などで手続が難しい方は、手続を丸ごとおまかせできます。

家族にお世話が必要な方がいて、頻繁に家を空けられない方からのご相談もお受けしております。

相続手続でお疲れが出る前に、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

失踪宣告後に相続登記

2024-04-26

1失踪宣告で死亡と見なされる

①単なる音信不通で失踪宣告はされない

相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。

被相続人や他の相続人と音信不通で連絡先が分からない程度であれば、生死不明とは言えません。

条件を満たした場合、死亡の取り扱いをすることができます。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。

死亡した取り扱いをしますから、失踪宣告がされた人に相続が発生します。

②失踪宣告には家庭裁判所の調査がある

家庭裁判所は、失踪宣告の申立書を受け付けた後、独自で調査をします。

家庭裁判所は、官報と裁判所の掲示板にお知らせを出します。

申立人にいろいろな書類の提出を求めたり、文書で照会したりします。

ときには、家庭裁判所から呼出がある場合もあります。

失踪宣告は死亡と見なす手続だから、丁寧に調査します。

③失踪宣告の審判が確定したら失踪届

家庭裁判所の調査で生存が確認されることがあります。

生存が確認された場合、失踪宣告の申立ては取り下げることになります。

どこからも届出がなければ、家庭裁判所は失踪宣告の審判をします。

家庭裁判所が審判をした後に不服を言う人がいなければ、失踪宣告の審判は確定します。

家庭裁判所が審判をした後に不服を言うことができる期間は、2週間です。

失踪宣告の審判がされた後なにごともなく2週間経過すると、失踪宣告の審判は確定します。

失踪宣告が確定した場合、家庭裁判所はあらためて官報にお知らせを出します。

このお知らせは「失踪宣告がされました」という意味です。

④市区町村役場に失踪届を提出

家庭裁判所が失踪宣告の審判をした場合、申立人に審判書謄本が送られます。

審判書謄本と確定証明書を添えて市区町村役場に失踪届を提出します。

⑤戸籍に失踪宣告が記載される

市区町村役場に届出をして、はじめて戸籍に記載がされます。

相続手続では、失踪宣告の記載のある戸籍が必要になりますから、届出をしないと相続手続が進まなくなります。

戸籍には次のように記載されます。

【死亡とみなされる日】令和〇年〇月〇日

【失踪宣告の裁判確定日】令和〇年〇月〇日

【届出日】令和〇年〇月〇日

【届出人】親族 ○○○○

2失踪宣告を受けたら相続が開始する

①失踪宣告を受けた人が被相続人になるケース

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告を受けた人は死亡したと扱われますから、相続が開始します。

失踪宣告された人を被相続人として、相続手続をします。

相続が発生する日は、死亡とみなされる日です。

失踪宣告の申立てをした日ではありません。

普通失踪であれば、生死不明になってから7年間経過したときです。

特別失踪であれば、危難が去ったときです。

相当長期間、行方不明になっていた後に失踪宣告がされる場合があります。

失踪宣告を受けた人が死亡とみなされる日に生きていた相続人が後に死亡することがあります。

生きていた相続人が後に死亡した場合、数次相続になります。

失踪宣告を受けた人が死亡とみなされる日に相続人になるはずだった人がすでに死亡していることがあります。

相続人になるはずだった人がすでに死亡している場合、代襲相続になります。

相続手続に参加する人が異なります。

②失踪宣告を受けた人が相続人になるケース

相続人調査をすると、ときには思いもよらない相続人が判明することがあります。

相続人であることを知っていても、連絡を取ったことがない人やどこに住んでいるのか分からない人が現れることがあります。

親族だれも連絡を取っていないまま、長期間行方不明になっていることがあります。

相続人が行方不明になっている場合、相続財産の分け方についての相続人全員の合意ができません。

相当長期間、行方不明になっている場合、死亡している可能性が高い場合があります。

行方不明になっている相続人が失踪宣告を受けた場合、死亡したと扱われます。

失踪宣告を受けた相続人に相続が発生する日は、死亡とみなされる日です。

相当長期間、行方不明になっていた後に失踪宣告がされる場合があります。

行方不明の相続人に失踪宣告がされた場合、被相続人の死亡日より後に死亡と見なされることがあります。

被相続人の死亡日より後に死亡と見なされた場合、数次相続になります。

行方不明の相続人に失踪宣告がされた場合、被相続人の死亡日より前に死亡と見なされることがあります。

被相続人の死亡日より前に死亡と見なされた場合、代襲相続になります。

相続手続に参加する人が異なります。

相続財産の分け方は、相続人全員での合意しなければなりません。

相続手続に参加する人を間違えると、遺産分割協議は無効になります。

3相続財産に不動産があれば相続登記

①失踪宣告を受けて相続が発生しても相続登記は通常どおり

失踪宣告は、行方不明の人が死亡した取り扱いとするための手続です。

失踪宣告を受けた人は、死亡とみなされる日に死亡したとみなされます。

失踪宣告を受けた人が不動産を所有していた場合、相続登記をします。

失踪宣告であっても、通常の死亡と変わることはありません。

相続登記をする場合、通常の相続登記と同じです。

行方不明になってから長期間経過しているので、数次相続や代襲相続など複雑な相続になりやすいです。

相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。

相続手続に参加する人を間違えないようにしましょう。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

相続人全員による分け方の合意ができたら、合意内容を文書に取りまとめます。

相続人全員の合意内容を取りまとめた文書を遺産分割協議書と言います。

登記申請書には、通常、相続関係説明図を添えます。

遺言書がない場合、おおむね、次の書類が必要です。

(1)被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

(2)相続人の現在戸籍

(3)被相続人の住民票の除票

(4)不動産を相続する人の住民票

(5)遺産分割協議書

(6)相続人全員の印鑑証明書

(7)不動産の固定資産税評価証明書

事例によっては追加書類が必要になる場合があります。

被相続人が失踪宣告を受けた場合、戸籍に失踪宣告の記載がされます。

法務局に提出する戸籍謄本は、失踪宣告の記載がされた戸籍謄本である必要があります。

失踪届を提出した直後に戸籍謄本を請求した場合、失踪宣告の記載がされているか確認しましょう。

②相続人が失踪宣告を受けても相続登記は通常どおり

失踪宣告を受けた人は、死亡とみなされる日に死亡したとみなされます。

被相続人が不動産を所有していた場合、相続登記をします。

相続人が失踪宣告を受けても、通常の死亡と変わることはありません。

相続が発生したら、相続財産は相続人全員の共有財産です。

相続手続に参加する人を間違えないようにしましょう。

相続財産の分け方を決める場合、相続人全員による合意が不可欠です。

相続人全員による分け方の合意ができたら、合意内容を文書に取りまとめます。

相続人全員の合意内容を取りまとめた文書を遺産分割協議書と言います。

失踪宣告が確定するまでに、他の相続人で相続財産をどのように分けるか話し合いをしているでしょう。

失踪宣告が確定した後に、相続人全員で遺産分割協議書を作成します。

4生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続が発生した後、早く平穏な日常を取り戻したいでしょう。

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。

通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。

信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。

被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。

知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。

税金の専門家なども対応できないでしょう。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

代襲相続でトラブル

2024-04-24

1代襲相続は相続人が先に死亡したケース

相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。

だれが相続人になるかについては、民法で決められています。

相続人になる人は、次のとおりです。

①配偶者は必ず相続人になる

②被相続人に子どもがいる場合、子ども

③被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属

④被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹

相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したため、相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続することがあります。

これを代襲相続と言います。

相続人になるはずだった人の子どもの子どもが相続することを再代襲相続と言います。

代襲相続ができるのは、相続人になるはずだった人の子どもなど被代襲者の直系卑属だけです。

相続人になるはずだった人を被代襲者と言います。

被代襲者の子どもなど被代襲者の直系卑属以外は、代襲相続ができません。

被代襲者の配偶者も、被代襲者の親などの直系尊属も、被代襲者の兄弟姉妹も、代襲相続ができません。

2代襲相続でトラブルになる

①代襲相続ができることを知らない

相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。

配偶者や子どもが相続人になることは、多くの人が見聞きしたことがあるでしょう。

被相続人の子どもが被相続人より先に死亡した場合、死亡した子どもの子どもが代襲相続します。

代襲相続について、まったく聞いたことがないかもしれません。

代襲相続ができることを全く知らなくても、代襲相続人であることに変わりはありません。

被相続人の財産は、プラスの財産もマイナスの財産も、相続人が相続します。

被相続人に莫大な借金があることがあります。

相続したくないのであれば、相続放棄の手続をしなければなりません。

相続放棄の手続をしていない場合、莫大な借金を背負うことになります。

代襲相続ができることを全く知らなかったと言っても、意味はありません。

代襲相続ができることを知らないと、相続人間でトラブルに発展しやすくなります。

②代襲相続人と疎遠な関係

相続人の関係が近い場合、気心が知れています。

気心が知れた相続人間では、あまりトラブルに発展しません。

相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。

被相続人と相続人は面識があっても、相続人間では疎遠な場合があります。

被相続人の兄弟姉妹が相続人になる場合、長い間に疎遠になっていることがあります。

先に死亡した兄弟姉妹とは気心が知れていても、下の世代の代襲相続人とは関係性が薄いことが多いでしょう。

兄弟姉妹の子どもとは、音信不通であることも珍しくありません。

気心の知れた相続人でない場合、トラブルに発展しやすくなります。

③共同相続人が増える

代襲相続が発生した場合、単純に相続人が増えることがあります。

人数が増えると、話し合いによる合意が難しくなりがちです。

共同相続人が増えた場合、トラブルに発展しやすくなります。

④代襲相続人を無視する

代襲相続が発生した場合、下の世代の代襲相続人とは関係性が薄いことが多いでしょう。

代襲相続人の存在を知っているのに、あえて無視することがあります。

関係性の薄い代襲相続人と関わりたくない場合や自分が年長者だから言いなりになって当然だと考えている場合です。

相続が発生したら、被相続人の財産は相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方は、相続人全員の話し合いによる合意で決める必要があります。

代襲相続人を無視して、相続財産の分け方の合意をしても無効な合意です。

代襲相続人を無視したら、相続人全員ではないからです。

代襲相続人を無視して相続財産の分け方を合意した場合、大きなトラブルに発展するでしょう。

⑤遺産の全容を教えない

代襲相続人と交流がある場合、代襲相続人を無視して相続手続を進めることは難しいでしょう。

代襲相続人は下の世代の相続人です。

他の相続人と対等に話ができないことがあります。

他の相続人は、年長者でしょう。

年少の代襲相続人は当然言いなりになるべきだと考えていることがあります。

当然言いなりになるべきだと考えていると、話し合いをする気持ちはないでしょう。

当然言いなりになるべきだと考えて、遺産の全容や遺言書の内容を教えないことがあります。

何も聞かされない場合、相続人が疑心暗鬼になります。

遺産の内容を開示すれば、安心して話し合いが進むことも少なくありません。

遺産の全容や遺言書の内容を教えない場合、相続人間で大きなトラブルに発展します。

⑥相続分の放棄を強要

代襲相続人は、若い世代の相続人です。

若い世代の代襲相続人であっても、他の相続人と同様の権利があります。

対等に権利があることに対して、快く思わないことがあります。

下の世代だから上の世代の自分たちに権利を譲るべきだと考えている場合です。

若い代襲相続人に対して、一方的に実印と印鑑証明書を渡すように迫ることがあります。

実印と印鑑証明書を受け取ったら、全権委任を受けたと思うでしょう。

合意もしていないのに、遺産分割協議書を作成して押印するかもしれません。

手間のかかる相続手続を負担してあげたつもりになっていることがあります。

相続分の放棄を強要すると、大きなトラブルになるでしょう。

⑦家族の合意事項を知らない

財産の分け方について、被相続人と相続人が合意していることがあります。

先祖代々引き継いだ不動産は、長男が相続する、親の面倒を見ていた人が自宅を相続するなどの合意です。

関係の近い相続人の場合、合意内容にみんなが納得しているでしょう。

家族間の暗黙の合意事項を知らない相続人がいる場合、自分の利益を主張しがちです。

代襲相続人は下の世代だから、家族間の暗黙の合意事項を知らないかもしれません。

家族間の暗黙の合意事項を知らない場合、トラブルに発展しやすくなります。

3トラブル防止には遺言書が有効

気心が知れた相続人間では、あまりトラブルに発展しません。

代襲相続が発生した場合、関係性の薄い相続人が含まれることになりがちです。

関係性の薄い相続人がいる場合、トラブルに発展しやすくなります。

相続トラブルを防ぐために、被相続人が財産の行き先を決めてあげることが有効です。

遺言書を作成して財産を開示し、財産を受け取る人を指名します。

遺言書がある場合、原則として、遺言書のとおり財産を分ければ済みます。

相続人間で話し合いをしなくても、相続手続を進めることができます。

遺言書を作成する場合、遺言執行者を指名することができます。

遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。

遺言執行者は、遺言書の内容を実現する権限が与えられます。

相続手続は、想像する以上に手間と時間がかかります。

遺言執行者がいる場合、わずらわしい相続手続をおまかせすることができます。

相続財産の分け方について合意ができても、相続手続に手間取ってトラブルに発展することがあります。

遺言執行者がいる場合、相続人は相続手続に関与する必要がありません。

遺言執行者は、法律の知識が必要です。

家族などよりは専門家に依頼する方がいいでしょう。

4代襲相続があると戸籍集めがタイヘン

代襲相続とは、相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したため、相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続することです。

相続人調査をする場合、被相続人の出生から死亡まで連続した戸籍謄本を集めなければなりません。

代襲相続がある場合、先に死亡した人も同様に出生から死亡まで連続した戸籍謄本を取得する必要があります。

家族にとってだれが相続人であるか当たり前のことと軽く考えているかもしれません。

相続手続先に対しては、客観的に証明しなければなりません。

代襲相続人を漏れなく探すため、戸籍謄本を漏れなく準備する必要があります。

代襲相続が発生した場合、収集すべき戸籍謄本がたくさんになります。

5代襲相続がある相続を司法書士に依頼するメリット

相続が発生すると、被相続人のものは相続財産になります。

相続財産は相続人全員の共有財産です。

相続財産の分け方を決めるためには、相続人全員の合意が必要です。

相続人の一部を含めない合意や相続人でない人を含めた合意は、無効になります。

相続財産の分け方の話し合いの前提として、相続人の確定はとても重要です。

代襲相続や数次相続が発生している場合、一挙に難易度が上がります。

インターネットが普及したことで、多くの情報を手軽に得ることができるようになりました。

簡単に情報発信ができるようになったこともあって、適切でない情報も有益な情報もたくさん出回っています。

相続の専門家と名乗っていながら、適切でないアドバイスを見かけることも度々あります。

代襲相続や数次相続が発生している場合、信頼できる専門家のサポートが欠かせません。

スムーズに相続手続を行いたい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

失踪宣告を受けた人が生きていたら

2024-04-23

1失踪宣告の申立てとは

長期間、行方不明になっている人の中には死亡している可能性が高い人もいます。

このような場合、条件を満たせば失踪宣告の申立てをすることができます。

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとする手続です。

失踪宣告がされたら、たとえ死亡していなくても死亡した取り扱いをします。

行方不明の人を含めず、遺産分割協議をすることができます。

2失踪宣告されても本人は困らない

失踪宣告はたとえ死亡していなくても、死亡した取り扱いをする制度です。

失踪宣告がされたけど、実は本人は新天地で元気に生きていたということがあります。

たとえ失踪宣告がされて死亡した扱いになった場合でも、本人の生活自体にはほとんど影響がありません。

失踪宣告がされて死亡した扱いになった場合でも、権利が制限されることはありません。

死亡した扱いになるからと言って、死者との契約だから無効だと言われることもありません。

元気で生きているから、当然、契約は有効です。

本人の知らないところで、財産が相続されてしまいます。

3失踪宣告の取消は家庭裁判所に手続が必要

失踪宣告をされた人が生きていると分かっても、自動的に失踪宣告が取り消されるわけではありません。

家庭裁判所は失踪宣告された人が、その後、生きているかどうか分からないからです。

失踪宣告された人が生きていることが分かった場合や失踪宣告されたときと異なる時期に死亡したことが判明した場合、家庭裁判所に失踪宣告の取消の審判の申立てをします。

家庭裁判所が失踪宣告を取消した場合、失踪宣告による死亡の効果がなかったことになります。

失踪宣告の取消が確定した場合でも、家庭裁判所から自主的に市町村役場に連絡が行くことはありません。

失踪宣告取消の審判書と確定証明書を添えて、市町村役場に10日以内に届出が必要です。

失踪宣告の取消が確定した場合、家庭裁判所は官報にお知らせを出します。

失踪宣告が確定したときも官報にお知らせを出しますから、取消をしたときもお知らせを出すのです。

4財産は返還しなければならない

①相続財産は返還しなければならない

失踪宣告とは、行方不明の人が死亡した取り扱いとする手続です。

失踪宣告がされると、相続が開始します。

失踪宣告が取り消されると、行方不明者が死亡したことはなかったことになります。

死亡がなかったことになりますから、相続もなかったことになります。

相続によって財産を得た人は、行方不明者に財産を返さなければなりません。

たとえ、行方不明者が生きているとは思わなかったとしても、財産は返す必要があります。

返す財産は、現に利益を受けている限度とされています。

相続人が遊興費などで使ってしまっている場合は、返す必要がありません。

生活費や自分の借金の返済に充てている場合などは、現に利益を受けていると言えます。

その分は、返還が必要です。

現に利益を受けている限度とは、同じ形で残っている意味ではありません。

形を変えて残っている場合も含みます。

生活費として使ったのであれば、自分のお金をその分使わずに済んでいます。

生活費分の利益を得ていると言えます。

失踪宣告取消前に、行方不明者から相続した財産を売却している場合があります。

行方不明者が生きていることを知らずにした行為は、例外的にそのまま効力を持ちます。

失踪宣告が取消されることですべての行為が無効になると、安心して取引ができなくなります。

失踪宣告の事情を知らない第三者にとって、契約が取り消されると不利益が大きいからです。

行方不明者が生きていることを知らずにしたとは、相続人と売買の買主の両方が、行方不明者が生きていることを知らなかった場合です。

相続人が行方不明者の生存を知っていたら、売買の買主は知らなくても取引は無効になります。

失踪宣告によって相続した財産を売却した場合、行方不明者が生きていることを知らずにしたのであればそのまま有効です。

②生命保険も返還しなければならない

死亡により支払われるものとして、生命保険の保険金は高額なものでしょう。

失踪宣告が取り消されると、返還しなければなりません。

住宅ローンを組むときに団体信用生命保険に加入している場合、生命保険金で住宅ローンの残額を支払っているでしょう。

住宅ローンの残額を支払わなくてもよくなったという形で利益が残っていると考えられます。

現に利益を受けていると言えますから、この利益を返還しなければなりません。

5残された配偶者は再婚ができる

失踪宣告がされると、行方不明者は死亡した取り扱いがされます。

行方不明者に配偶者があれば、残された配偶者は再婚ができます。

行方不明者とは死別した取り扱いです。

残された配偶者が再婚していた場合、前婚は復活せず後婚のみ有効という意見が有力です。

後婚のみ有効になるのは、残された配偶者と再婚相手が行方不明者が生きていることを知らなかった場合だけと考えられます。

一方で、残された配偶者と再婚相手の認識を問わず、後婚のみ有効と考える意見もあります。

失踪宣告の取消がされると、前婚が復活して重婚になると考える意見もあります。

最終的には、裁判所の判断によります。

そもそも、再婚するためであれば、必ずしも、失踪宣告をする必要はありません。

3年以上の生死不明であれば、離婚理由に該当します。

婚姻を継続しがたい重大な事由にも、あたります。

悪意の遺棄にあたることもあるでしょう。

離婚事由がある場合、裁判所に離婚の訴えを起こすことができます。

裁判所に認められれば、離婚することができるからです。

6生死不明の相続人がいる相続を司法書士に依頼するメリット

相続人が行方不明であることは、割とよくあることです。

行方不明の相続人がいると、相続手続を進めることができません。

相続が発生した後、困っている人はたくさんいます。

自分たちで手続しようとして、挫折する方も少なくありません。

失踪宣告の申立ては、家庭裁判所に手続が必要になります。

通常ではあまり聞かない手続になると、専門家のサポートが必要になることが多いでしょう。

信託銀行などは、高額な手数料で相続手続を代行しています。

被相続人が生前、相続人のためを思って、高額な費用を払っておいても、信託銀行はこのような手間のかかる手続を投げ出して知識のない遺族を困らせます。

知識のない相続人が困らないように高額でも費用を払ってくれたはずなのに、これでは意味がありません。

税金の専門家なども対応できないでしょう。

困っている遺族はどうしていいか分からないまま、途方に暮れてしまいます。

裁判所に提出する書類作成は、司法書士の専門分野です。

途方に暮れた相続人をサポートして、相続手続を進めることができます。

自分たちでやってみて挫折した方も、信託銀行などから丸投げされた方も、相続手続で不安がある方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

大人同士で養子縁組

2024-04-19

1養子縁組で親子になる

①大人同士で養子縁組ができる

養子縁組とは、血縁関係による親子関係の他に、法律上の親子関係を作る制度です。

子どものいない夫婦が養子縁組をする、配偶者の連れ子と養子縁組するといったことは日常的に聞くことあります。

養子は、未成年に限るものではありません。

大人同士で、養子縁組をすることができます。

一般的に、単に「養子」と言ったら、普通養子を指していることがほとんどです。

大人同士で養子縁組をする場合、普通養子による養子縁組のみです。

普通養子による養子縁組は、養子縁組後も血縁関係がある実親との親子関係が続きます。

大人同士で、養子縁組をすることができます。

②大人同士で特別養子による養子縁組はできない

特別養子では、養子縁組をした後、血縁関係のある実親との親子関係がなくなります。

親子の縁を切る重大な決定なので、厳格な要件で家庭裁判所が決定します。

特別養子が認められる条件は、次のとおりです。

(1)実親の同意があること

(2)養親は配偶者がいること

(3)養親の年齢が25歳以上、夫婦の一方は20歳以上

(4)養子の年齢が15歳未満

(5)6か月以上の監護実績

実の父母による著しい虐待がある場合やその他特別の事情がある場合で、かつ、子の利益のため特に必要があるときに、認められます。

特別養子が認められるのは、家庭裁判所に審判の請求をした時点で養子が15歳未満であることが条件です。

養子が15歳になる前から養親に監護されていた場合、18歳になるまでは審判を請求することができます。

養子が成人になったら、特別養子になることはできません。

大人同士では、特別養子による養子縁組をすることはできません。

③独身の人が養子縁組ができる

特別養子による養子縁組では、養親は配偶者がいる人であることが条件です。

普通養子による養子縁組には、配偶者の有無は問われません。

独身の人が養親になる養子縁組をすることができます。

独身の人が養子になる養子縁組をすることができます。

独身の人が養子縁組ができます。

④養子縁組で養親の氏

養子縁組をした場合、原則として、養子は養親の氏を名乗ります。

養子になる人が婚姻によって氏を改めた人であることがあります。

婚姻によって氏を改めた人は、婚姻の際の氏を名乗ります。

養子になる人に子どもがいても、養子の子どもの氏は自動で変わりません。

養子の子どもの氏を変更するには、原則として、家庭裁判所で子の氏の許可の申立てが必要です。

父母が婚姻中であれば、家庭裁判所の許可なしで変更することができます。

2養子縁組で相続人になる

①相続人になる人は法律で決まっている

相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。

だれが相続人になるかについては、民法で決められています。

相続人になる人は、次のとおりです。

(2)~(4)の場合、先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になれません。

(1)配偶者は必ず相続人になる

(2)被相続人に子どもがいる場合、子ども

(3)被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属

(4)被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹

②実子がいても養子は相続人

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

被相続人の実子は、被相続人の子どもです。

被相続人の養子は、被相続人の子どもです。

被相続人の子どもに、区別はありません。

被相続人の実子と養子は、相続人になります。

被相続人に実子がいても、養子は相続人です。

③実子と養子は同じ相続分と遺留分

養子縁組をした場合、養子は法律上の親子関係がある子どもです。

子どもに区別はありません。

実子と養子は、同じ相続分です。

被相続人は、原則として、自分の財産をだれに受け継がせるかは自由に決めることができます。

財産は被相続人が自分だけで築いたものではないでしょう。

家族の協力があってこそ、築くことができた財産のはずです。

被相続人の名義になっているからといって、まったく無制約の自由にすることはできません。

今まで協力してきた家族に酷な結果となることがあるからです。

被相続人に近い関係の相続人には、相続財産に対して最低限の権利が認められています。

相続財産に対して、認められる最低限の権利を遺留分と言います。

兄弟姉妹以外の相続人には、遺留分が認められています。

遺留分が認められている相続人を遺留分権利者と言います。

被相続人の子どもが相続人になる場合、子どもは遺留分権利者です。

子どもに区別はありません。

実子と養子は、同じ遺留分です。

実子と養子は、同じ相続分と遺留分です。

3大人同士の養子縁組で許可は要らない

①大人同士の養子縁組で家庭裁判所の許可は要らない

養子が未成年者である場合、原則として、家庭裁判所の許可が必要です。

養子が未成年者であっても、自分の直系卑属や配偶者の直系卑属である場合、家庭裁判所の許可は不要です。

直系卑属とは、子どもや孫など下の世代の人です。

大人同士で養子縁組をする場合、原則として、家庭裁判所の許可は不要です。

②大人同士の養子縁組で実親の許可は要らない

養子縁組をするためには、養親になる人と養子になる人の合意が条件です。

養子が幼い子どもである場合、物事のメリットデメリットを充分に判断することはできません。

物事のメリットデメリットを充分に判断できないのに、合意をしても意味がありません。

養子が15歳未満である場合、原則として、親などの法定代理人が代わりに養子縁組を承諾します。

養子の父母で監護する人が他にいるときは、父母の同意が必要です。

養子の父母で親権が停止されている人が他にいるときも、同様です。

養子が15歳以上の場合、自分の意思で養子縁組をすることができます。

実親の意思とは関係なく、養子縁組は有効に成立します。

大人同士の養子縁組をする場合、15歳以上です。

実親が反対しても、養子縁組をすることができます。

大人同士が養子縁組をする場合、実親の許可は不要です。

③配偶者があるときは配偶者の同意が必要

配偶者がある人が未成年者を養子にする養子縁組をする場合、配偶者と共同で養子縁組をしなければなりません。

養子になる人が配偶者の嫡出子である場合、共同で養子縁組をする必要はありません。

配偶者が意思表示をできない場合、共同で養子縁組をする必要はありません。

大人同士で養子縁組をする場合、配偶者と共同で養子縁組をすることは条件ではありません。

夫婦共同縁組をしなくてもいいけど、配偶者の同意を得る必要があります。

養子になる人が配偶者の嫡出子である場合、配偶者の同意を得る必要はありません。

配偶者が意思表示をできない場合、配偶者の同意を得る必要はありません。

④後見人と被後見人は家庭裁判所の許可が必要

後見人が被後見人を養子にする場合、家庭裁判所の許可が必要です。

後見人には、成年後見人と未成年後見人がいます。

どちらでも被後見人を養子にする場合、家庭裁判所の許可を受けなければなりません。

後見人の任務終了後で管理の計算が終了しない間も、家庭裁判所の許可が必要です。

大人同士で養子縁組をする場合、原則として、家庭裁判所の許可は不要です。

養子縁組の当事者が後見人と被後見人である場合、大人同士でも家庭裁判所の許可が必要です。

⑤死後離縁は家庭裁判所の許可が必要

養子縁組とは、法律上の親子関係を作る制度です。

当事者の合意で、法律上の親子関係を作ることができます。

養子縁組の離縁とは、法律上の親子関係を解消する制度です。

当事者の合意で、法律上の親子関係を解消することができます。

法律上の親子になった後、当事者の一方が死亡することがあります。

当事者の一方が死亡しても、何もしなければ親子関係は解消されません。

死後離縁とは、当事者の一方が死亡した後に養子縁組を解消することです。

養子縁組を解消したら、亡くなった養親や亡くなった養子の親族との親族関係が終了になります。

当事者の一方が死亡した後に、当事者が合意することはできません。

当事者の一方が死亡した後は、家庭裁判所の許可を得て離縁をすることができます。

死後離縁をしても、さかのぼって養子でなくなるわけではありません。

養親が死亡した後に死後離縁をしても、養子は養親の相続人です。

4大人同士の養子縁組の注意点

①相続トラブルのおそれ

被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。

兄弟姉妹が相続人になるはずだったのに、養子縁組をすると養子が相続人になります。

被相続人に養子がいる場合、養子は被相続人の子どもだからです。

大人同士の養子縁組では、実親の許可は不要です。

兄弟姉妹の許可も当然不要です。

兄弟姉妹が養子の存在を知らないことがあります。

相続が発生した後に養子の存在を知ると、大いに困惑するでしょう。

兄弟姉妹からみると、相続分を奪われるように感じるかもしれません。

大人同士の養子縁組で、相続トラブルになるおそれがあります。

②養子縁組解消でトラブル

養子縁組は、当時者の合意で解消することができます。

当事者が一方的に解消することはできません。

養子縁組をしても、さまざまな家族の事情から解消したいと思うことがあるでしょう。

当事者の一方が養子縁組を解消したいと思っていても、他方が合意できないことがあります。

大人同士の養子縁組では、養子縁組解消トラブルのおそれがあります。

③同性婚で養子縁組

同性婚のパートナーと相続対策で、養子縁組をすることがあります。

同性婚の配偶者は、法律上の配偶者ではありません。

同性婚の配偶者は、相続人ではありません。

養子縁組をした場合、法律上の親子になることができます。

一方に相続が発生したら、相続人になることができます。

将来、法律が改正されて同性婚が認められるかもしれません。

現在の法律で親子が婚姻することはできません。

養子縁組を解消したら、親子でなくなります。

養子縁組を解消しても、婚姻をすることはできません。

同性婚で養子縁組をした場合、法律が改正されても婚姻できないでしょう。

同性婚で養子縁組で、婚姻ができなくなるおそれがあります。

④養親死亡後に養子縁組はできない

普通養子による養子縁組をする場合、養親になる人と養子になる人の合意が必要です。

養親になる人と養子になる人が合意をしたうえで、市区町村役場に届出をすることで成立します。

養親になる人と養子になる人の合意がない場合、養子縁組をすることはできません。

遺言書に「〇〇を養子にする」と記載してあったとしても、養子縁組をすることはできません。

遺言書は、遺言者が死亡したときに効力が発生します。

遺言者が死亡した後は、養親になる人と養子になる人の合意があるとは言えません。

遺言書に「〇〇を養子にする」と記載してあったとしても、合意があるとは言えません。

当事者の死亡後に、普通養子による養子縁組をすることはできません。

⑤相続人が変わると税金に影響

被相続人に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。

被相続人に養子がいる場合、養子は相続人です。

養子は、被相続人の子どもだからです。

被相続人に実子がいる場合、養子縁組をすると実子と養子が相続人になります。

相続人が増えると相続税を減らすことができます。

この点を過度に強調して、養子縁組をすすめられることがあります。

被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹が相続人になります。

兄弟姉妹が相続人になるはずだったのに、養子縁組をすると養子が相続人になります。

例えば、兄弟姉妹4人が相続人になるはずだったのに、養子1人が相続人になることがあります。

養子縁組をした場合、相続税の基礎控除額は少なくなります。

兄弟姉妹4人なら5400万円、養子1人なら3600万円だからです。

相続税の基礎控除額が少なくなると、たくさんの相続税を納める必要があります。

基礎控除額だけでなく、生命保険の非課税額、退職金の非課税枠なども少なくなります。

大人同士の養子縁組で、税金に影響があります。

5養子縁組がある相続を司法書士に依頼するメリット

相続が発生すると、被相続人のものは相続財産になります。

相続財産は相続人全員の共有財産ですから、分け方を決めるためには相続人全員の合意が必要です。

相続人の一部を含めない合意や相続人でない人を含めた合意は無効になります。

相続財産の分け方の話し合いの前提として、相続人の確定はとても重要です。

被相続人に養子がいる場合、養子は相続人になります。

代襲相続や数次相続が発生している場合、一挙に難易度が上がります。

インターネットが普及したことで、多くの情報を手軽に得ることができるようになりました。

簡単に情報発信ができるようになったこともあって、適切でない情報も有益な情報もたくさん出回っています。

相続の専門家と名乗っていながら、適切でないアドバイスを見かけることも度々あります。

スムーズに相続手続を行いたい方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

初期の認知症で急いで家族信託

2024-04-18

オリーブの木司法書士事務所にご依頼をいただきましてありがとうございました

1 オリーブの木司法書士事務所にご依頼いただく前に、どのようなことでお困りでしたか。

親が認知症になり、親の資産を今後どうあつかえばいいか

家族信託

2 たくさんの事務所がある中から、オリーブの木司法書士事務所にご依頼いただきまして、ありがとうございました。

オリーブの木司法書士事務所を知ったきっかけをお聞かせください。

ご紹介、インターネット

3 オリーブの木司法書士事務所に依頼するときに、重視したことをお聞かせください。

親切、ていねいな対応

5 実際にオリーブの木司法書士事務所にご依頼いただいたご感想をお聞かせください。

安心して、何でも相談にのってもらえて、大変助かります。

今後とも、ご支援よろしくお願いいたします。

6 このアンケートをオリーブの木司法書士事務所のホームページやパンフレット等に掲載してよろしいでしょうか。

イニシャルを掲載してよい

イニシャル K.Tさま 

オリーブの木司法書士事務所からコメント

オリーブの木司法書士事務所にご依頼をいただきましてありがとうございました。

K.Tさまから、家族信託をご依頼いただきました。

重度の認知症になると物事のメリットデメリットを充分に判断することができなくなります。

判断能力を失ったら、財産管理をすることができません。

たくさんの資産があっても、事実上、凍結されることになります。

「不動産を売却して、施設の入居費用を準備したい」などは、認知症になると不可能です。

初期の認知症の診断を受けて、資産の凍結対策を考えたのは素晴らしいことです。

司法書士が面談した際にも、充分に受け答えをしていました。

認知症の診断を受けたとは言うものの、ごく初期であると考えられました。

公正証書を作成する際には、公証人が面談します。

公証人が面談した際にも、適切に話をしていました。

判断能力は、喪失していないと考えられました。

公正証書による家族信託契約と信託口口座開設を無事に済ませることができました。

K.Tさまの家族全員の仲がよい点が印象的でした。

家族信託の大切なことは、家族が一致団結して認知症の親をサポートすることです。

家族の信頼がないと、家族信託は成功しません。

K.Tさまの家族全員に信頼があると感じられました。

今回、ご依頼をいただきましてありがとうございました。

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