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遺言書作成して生命保険受取人を変更
1遺言書を作成して生命保険の受取人変更ができる
①遺言書の書き方ルールは厳格に決まっている
法律的に有効な遺言をするには、民法の定めに従わなくてはなりません。
遺言者が死亡した後に、遺言書は効力が発生します。
遺言書の書き方ルールは、厳格に決まっています。
②遺言事項は法律で決まっている
法律の定めに従った遺言であれば、何を書いてもいいというわけではありません。
遺言書に書いておくことで、意味があること、効力があることも法律で決まっています。
遺言書に書いておくことで、意味があること、効力があることを遺言事項と言います。
遺言事項は、次のとおりです。
(1)財産に関すること
(2)身分に関すること
(3)遺言執行に関すること
(4)それ以外のこと
生命保険の保険金の受取人変更は、(4)それ以外のことです。
遺言書に書くことで、生命保険の保険金の受取人変更ができます。
保険契約の中で、保険金の受取人は配偶者や一定の血族に限定されていることが多いでしょう。
保険商品によっては、親族関係のない第三者を受取人にできるケースがあります。
③遺言書に付言事項を書くことができる
遺言書を作成する場合、法律上意味のないことを書くことがあります。
付言事項とは、遺言書に書いておくことで意味がないこと、効力がないことです。
法律上意味のないことを書いてはいけないというルールはありません。
現実に、法律上意味のないことを書く方はたくさんいます。
生命保険の保険金の受取人変更を書いた場合、以前、受取人だった人はびっくりするでしょう。
なぜ受取人変更をするのか、遺言書に理由を書いておくといいでしょう。
受取人を変更する理由は、法律上の効力はありません。
以前受取人だった人へのメッセージです。
変更する理由を詳細に書いておいた場合、受取人変更に納得しやすくなります。
そのうえで家族への感謝の気持ちや家族仲良く幸せに暮らして欲しいといった気持ちが書いておくといいでしょう。
家族仲良く幸せに暮らして欲しいなどに、法的な拘束力はもちろんありません。
これらの言葉があることで、家族のトラブルは確実に減ります。
2遺言書で受取人変更するとトラブルになる可能性がある
遺言書で受取人変更することができことは、保険法で明文化されました。
保険法は、平成22年4月1日施行されました。
平成22年4月1日より前の保険契約は、原則として、遺言書で受取人変更はできないとされています。
平成22年4月1日施行の法律だから、平成22年3月31日までにされた契約には適用されないからです。
保険会社によっては、保険契約の内容によっては、遺言書による受取人の変更を受け付けてくれる場合もあります。
遺言書による受取人の変更ができないのに、遺言書に受取人変更の記載があると相続人間のトラブルになることは容易に想像できるでしょう。
適切な遺言書で条件を満たせば、生命保険の受取人変更をすることはできます。
相続人間のトラブルになることを防止する観点からは、できるだけ生前に受取人を変更した方が確実です。
遺言書で生命保険の受取人を変更できるとしても、あまりおすすめできるものではありません。
受取人の変更を家族に知られたくない、相続人以外の人を受取人にしたいなど特段の事情がある場合でなければ、生前に手続をすることをおすすめします。
3旧受取人に支払われる可能性がある
①保険会社と旧受取人は遺言書の内容を知らない
適切な遺言書で条件を満たせば、生命保険の受取人変更をすることはできます。
遺言書の内容は、保険会社は通常知りません。
旧受取人も知らないことがあるでしょう。
生命保険がかけてある人が死亡した場合、死亡保険金が支払われます。
旧受取人は、何も知らずに死亡保険金を請求するでしょう。
保険会社は、請求があればすみやかに死亡保険金を支払います。
遺言書の内容を保険会社に知らせる前に、死亡保険金が支払済みになることがあります。
保険会社も旧受取人も、遺言書の内容を知らないからです。
変更後の受取人が保険会社に請求しても保険金は支払われません。
旧受取人に保険金が支払われた後だからです。
変更後の受取人は、保険会社に文句を言うことはできません。
遺言書の内容を保険会社に知らせる前に、死亡保険金が支払われたからです。
遺言書の内容を保険会社に知らせる前だから、保険会社に非はありません。
②旧受取人は引渡しに応じてくれない
支払い済みになった後、変更後の受取人が保険会社に請求しても保険金は支払われません。
新受取人は、旧受取人に保険金の引き渡しを請求することができます。
旧受取人に引渡しを請求しても、容易に引渡してくれることは少ないでしょう。
引渡しをめぐって、大きなトラブルになることが予想されます。
4相続人が受取人変更を保険会社に通知しない
①保険金が支払われる前に保険会社に通知
相続が発生したら、遺言書の内容を執行します。
生命保険の受取人変更がある場合、直ちに保険会社に連絡することが重要です。
旧受取人に保険金が支払われた後は、変更後の受取人が請求しても保険金は支払われないからです。
遺言書の内容を保険会社に知らせる前に、旧受取人に保険金が支払われた場合、変更後の受取人は保険会社に文句を言うことはできません。
旧受取人に保険金が支払われる前に、保険会社に通知しなければなりません。
②相続人は保険会社に通知しない
生前に受取人を変更すれば、旧受取人に支払われることはありません。
遺言書で受取人を変更する場合、旧受取人は相続人でしょう。
受取人変更を家族に知られたくないから、遺言書を作成したのでしょう。
変更後の受取人は、相続人以外の人であることが多いものです。
相続人以外の人に受取人を変更する場合、相続人が協力するのはレアケースです。
相続人が保険会社に遺言書の内容を伝えないことが想定されます。
③遺言執行者から保険会社に通知してもらう
保険会社に遺言書の内容を知らせるのは、相続人でも遺言執行者でも差し支えありません。
実質的に、相続人の協力は得られないと考えるべきでしょう。
遺言書で遺言執行者を指名することができます。
遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。
遺言執行者から保険会社に連絡をしてもらうように手配するといいでしょう。
中立公正な立場から、遺言書の内容を実現してもらうことができます。
適切かつ公正な職務執行をする法律の専門家に遺言執行を依頼するのがいいでしょう。
遺言執行者は、生命保険の受取人変更を保険会社に通知することができます。
④家庭裁判所の検認手続は時間がかかる
遺言書は、多くの場合、自筆証書遺言と公正証書遺言です。
法務局保管でない自筆証書遺言は、家庭裁判所で開封してもらう必要があります。
家庭裁判所で開封してもらう手続を遺言書の検認と言います。
遺言書検認の申立てをしてから検認期日まで、およそ1~2か月かかります。
家庭裁判所で検認を受けていない遺言書は、受け付けてもらうことができません。
⑤公正証書遺言がおすすめ
遺言書で生命保険の受取人を変更する場合、すみやかに保険会社に連絡することが重要です。
家庭裁判所の検認手続が必要になる場合、すみやかに連絡することはできません。
検認期日までに旧受取人は保険金を請求するでしょう。
保険金が支払済みになったら、変更後の受取人は保険金を受け取ることができません。
生命保険の受取人変更がある場合、特に公正証書遺言がおすすめです。
公正証書遺言は、相続が発生した後に家庭裁判所の関与が不要です。
公正証書遺言は、すぐに執行することができます。
遺言書を作成する場合、公正証書遺言がおすすめです。
5公正証書遺言は相続人のトラブル防止に有効
適切な遺言書で条件を満たせば、生命保険の受取人変更をすることができます。
相続人以外の人に受取人を変更する場合、旧受取人が遺言書をよく思わないでしょう。
遺言書は脅されるなどして無理矢理書かされたものだとか、認知症が相当進んでいて意味を分かっていなかったなどと主張することが考えられます。
作成した遺言書が自筆証書遺言である場合、このようなトラブルに発展しがちです。
自筆証書遺言は、だれにも知られず一人で作ることができるからです。、
トラブル防止の観点から、公正証書遺言がおすすめです。
公正証書遺言は、遺言内容を公証人に取りまとめてもらって作る遺言書です。
遺言者が公証人に遺言内容を伝えて、証人2人に確認してもらって作ります。
公証人が関与して証人2人がいるところで、無理矢理書かされたなどあり得ません。
認知症が相当進んでいて意味を分かっていなかった場合、公証人は遺言書の作成はできないと判断するでしょう。
公証人は法律の専門家です。
厳格な遺言書の書き方ルールについて、精通しています。
公正証書遺言は、もっとも確実な遺言書を作ることができます。
トラブルを回避することが期待できます。
公正証書遺言原本は、公証役場で厳重に保管されます。
偽造・変造・隠匿・紛失などの心配もありません。
6遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
遺言書は、遺言者が死亡してから効力が発生します。
遺言者の死亡後に効力が発生するから、厳格な書き方ルールがあります。
自筆証書遺言は、専門家などの関与なくひとりで作られることがほとんどです。
厳格な書き方ルールの違反で、無効になりがちです。
せっかく相続人がトラブルに巻き込まれないように願って作った遺言書が無意味になります。
無意味になるだけでなく、トラブルのタネになりかねません。
生命保険の受取人の変更は、従来、遺言書で変更できるかについて争いがありました。
平成22年4月1日施行の保険法によって、遺言書で変更できることが明文化されました。
法律上は、遺言書で受取人の変更をできるようになりました。
あまりおすすめできるものではありません。
相続対策の一番大事な点は、相続人がトラブルに巻き込まれないようにすることです。
遺言書は、相続対策で重要な役割を果たします。
遺言書で受取人を変更する場合、トラブルに発展する危険が大きいからです。
やむを得ず、遺言書で生命保険の受取人変更をする場合、トラブルに発展するリスクを充分に理解したうえで実行する必要があります。
家族をトラブルに巻き込まないために遺言書作成を考えている方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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遺言書作成して相続させたくない
1法定相続人と遺留分権利者とは
相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。
だれが相続人になるかについては、民法で決められています。
相続人になる人は、次のとおりです。
②~④の場合、先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になれません。
①配偶者は必ず相続人になる
②被相続人に子どもがいる場合、子ども
③被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
④被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したため、相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続します。
このような相続を代襲相続と言います。
遺留分は①配偶者②子ども③直系尊属に認められます。
④兄弟姉妹は遺留分がありません。
遺留分が認められる人のことを遺留分権利者と言います。
代襲相続があった場合、法定相続分と遺留分は受け継がれます。
④兄弟姉妹は遺留分がありませんから、兄弟姉妹が被相続人より先に死亡したため、兄弟姉妹の子どもが相続する場合、兄弟姉妹の子どもは遺留分がありません。
故意に被相続人や先順位・同順位の相続人を殺害した人や殺害しようとした人などは、相続欠格者となります。
相続欠格者は相続資格を失いますから、遺留分も失います。
被相続人に対して、虐待や重大な侮辱をした人は、廃除されます。
相続廃除者は相続資格を失いますから、遺留分も失います。
2絶縁しても絶交しても相続人
だれが相続人になるかについては、民法で決められています。
相続人になるかどうかは、法律の定めで決まります。
被相続人と絶縁していても、相続人になるかどうかとは関係ありません。
絶縁していたとか、絶交していたとかいう事情は、法律の定めとは無関係です。
たとえ何十年も音信不通でも親子は親子です。
何十年も会っていなくても兄弟姉妹は兄弟姉妹です。
子どもが重大な親不孝をした場合に、親が子どもを勘当にすることがあります。
子どもを勘当にして、絶縁状を作ることがあります。
絶縁状を配達証明付き内容証明郵便で送られてきても、法的な効力はありません。
家の敷居をまたぐなとか、お葬式に呼ばないなども法的効力はありません。
生まれる前に父母が離婚したので、一度も被相続人に会ったことがない人もいます。
生まれてから一度も会ったことがなくても、子どもであることには変わりはありません。
3相続させたくない場合は廃除の申立て
被相続人を虐待したなど重大な理由がある場合、相続をさせたくないと考えることは自然と言えます。
絶縁状に法的な効力はありません。
家の敷居をまたぐなとか、お葬式に呼ばないなども法的効力はありません。
生きている間、交際をしない宣言に過ぎません。
相続をさせたくないと思ったら、まず、遺言書に虐待などをした相続人に相続をさせないと書くことが思い浮かぶでしょう。
虐待などをした相続人が兄弟姉妹であれば、遺言書を作成することで相続させないことが実現できます。
配偶者、子ども、親などの直系尊属に関しては、遺言書に書くだけでは不十分です。
兄弟姉妹以外の法定相続人には、遺留分があるからです。
遺言書を書いても、遺留分を奪うことはできません。
遺留分侵害額請求をしたら、相続財産のいくらかは虐待した相続人が受け継いでしまいます。
被相続人の意思で、相続人の資格を奪うのが、相続人廃除です。
相続人の資格を奪うというのは、実質的には、遺留分を奪うことです。
相続人廃除は家庭裁判所に申立てをして、家庭裁判所が判断します。
相続人が廃除されると、遺留分が奪われます。
相続人廃除の申立は被相続人が生前に申立てることもできるし、遺言書で行うこともできます。
遺言書で相続人廃除の意思表示を行った場合、相続が発生した後、遺言執行者が家庭裁判所に申立てを行います。
遺言書で遺言執行者が選任されていない場合、家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらわなければなりません。
4「相続させない」遺言はトラブルのもとになる
絶縁状を渡した子どもに相続させたくない場合、「〇〇に相続させない」という遺言書を書くことが考えられます。
①子どもには遺留分がある
絶縁していたとか、絶交していたとかいう事情は、法律の定めとは無関係です。
たとえ何十年も音信不通でも親子は親子です。
子どもは、相続人になります。
兄弟姉妹以外の相続人には、遺留分があります。
子どもには、遺留分があります。
絶縁状を渡していても、子どもは相続人になります。
音信不通でも、子どもには遺留分があります。
「〇〇に相続させない」という遺言書を書いた場合、家族のトラブルに発展するでしょう。
子どもは遺留分侵害額請求をすることができます。
②「相続させない」遺言は廃除の意思があるのか分からない
遺言書を書く場合は、内容を明確にしておかなければなりません。
「〇〇に相続させない」という遺言書は、遺言者の意思があいまいです。
(1)〇〇に財産を相続させないけど、遺留分侵害額請求をすることを認める。
(2)〇〇に財産を相続させないうえに、遺留分侵害額請求をすることも許さない。
「〇〇に相続させない」という遺言書は、(1)と(2)のいずれなのか分からないからです。
(2)「遺留分侵害額請求をすることも許さない」場合、遺言執行者は家庭裁判所に対して、相続人廃除の申立てをしなければなりません。
遺言書で遺言執行者を選任しておいても、明らかにトラブルになる遺言書であれば、就任をご辞退されるでしょう。
遺言執行者に選任しても、就任前であれば、ご辞退ができます。
「〇〇に相続させない」という遺言書の解釈をめぐって、家族のトラブルになるのは明らかです。
遺言書で遺言執行者が選任されていない場合、家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらわなければなりません。
家庭裁判所が遺言執行者を選任する場合、司法書士などの専門家が選ばれることがほとんどです。
家庭裁判所が選任した遺言執行者は家族の事情を全く知りません。
専門家は遺言執行者に選任されたら、遺言書に書いてあるとおりに相続人廃除の申立てをしてくれるでしょう。
相続人廃除の申立てをしてくれた場合であっても、相続人廃除が認められる可能性はとても低いでしょう。
家庭裁判所が選任した遺言執行者は、家族の事情を全く知らないからです。
家族の事情を全く知らない場合、相続人廃除が認められるような証拠を集めることは困難です。
家族のトラブルになるのは明らかですから、他の相続人が積極的に協力することは望めません。
被相続人は死亡していますから、家庭裁判所で証言することもできません。
(1)「遺留分侵害額請求をすることを認める」場合、遺留分に相当する財産を相続させる方がいいでしょう。
相続させたくない気持ちは分かりますが、家族をトラブルにしてまで相続させたくないのか充分に考える必要があります。
(2)「遺留分侵害額請求をすることも許さない」場合、生前に自ら相続人廃除の申立てをする方がいいでしょう。
家族の事情が分かっているから、証拠を集めることが容易です。
何よりも自ら家庭裁判所で証言することができますから、説得力が違います。
それでも家庭裁判所が廃除を認めることはめったにありません。
相続人廃除は、相続人の遺留分を奪う重大な決定だからです。
単に子どもが気に入らないとか、長期間会っていないからとか、再婚したから前婚の子どもには相続させたくないからなどの理由では認められません。
5遺言書を作れば兄弟姉妹に相続させないことができる
疎遠になっている兄弟姉妹より、配偶者に全財産を渡したい人も少なくありません。
兄弟姉妹には遺留分がありません。
配偶者に全財産を相続させる場合、兄弟姉妹は遺留分侵害額請求はできません。
財産を渡す相手は、親族以外でも構いません。
公益団体などに全財産を遺贈した場合でも、兄弟姉妹は何も言えません。
遺言書を作れば、兄弟姉妹に相続をさせないことが実現できます。
6遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
疎遠になっている相続人に相続させたくない人は少なくありません。
自分の財産は、原則として、自分の思いどおりに処分することができます。
だから、自分の財産を自分の思いどおりに相続させたいと思うのでしょう。
兄弟姉妹以外の相続人には、遺留分があります。
遺留分は、遺言書によっても侵害することはできません。
被相続人の名義になっている財産であっても家族の協力によって築いたものだからです。
遺留分を侵害するような遺言書は、トラブルに発展することが予想されます。
生前贈与して相続財産を減らせばよいと指南する自称専門家も散見します。
生前贈与に対して、遺留分侵害額請求をすることができます。
生命保険契約をして相続財産を減らせばよいと指南する自称専門家も散見します。
過大な生命保険に対して、遺留分侵害額請求をすることができます。
被相続人の財産は家族の協力があって築くことができたもののはずです。
すべてを自分の思いどおりにするより、家族へ感謝を伝えてあげる方が家族を幸せにすることができます。
一生をかけて築いた財産は、家族を幸せにするためのものだったでしょう。
せっかく築き上げた財産で家族がトラブルになったら、空しい苦労になります。
疎遠になっている相続人にも感謝を伝えてあげることで、家族も自分も幸せにすることができます。
トラブルになりにくい遺言書作成を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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再婚相手が相続放棄
1 相続人になる人は法律で決まっている
相続が発生したら、親族のうち一定の範囲の人が相続人になります。
だれが相続人になるかについては、民法で決められています。
相続人になる人は、次のとおりです。
②~④の場合、先順位の人がいる場合、後順位の人は相続人になれません。
子どもがいるのに、親などの直系尊属が相続人になることはないのです。
①配偶者は必ず相続人になる
②被相続人に子どもがいる場合、子ども
子どもがいたが被相続人より先に死亡していた場合、子どもの子ども
③被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
④被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
兄弟姉妹が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹の子ども
2再婚歴があると相続が複雑になる
配偶者は、必ず相続人になります。
配偶者とは、相続が発生した時点の法律上の配偶者です。
資産家の人が再婚を希望する場合、子どもから強い反発を受けることがあります。
親の結婚を祝福したい気持ちはあっても、将来、発生する相続を考えると賛成できなくなるからです。
被相続人に配偶者がいない場合、相続財産は子どもで分けることになります。
被相続人に配偶者がいる場合、相続財産を配偶者と子どもで分け合うことになります。
配偶者と子どもで相続財産を分ける場合、配偶者の法定相続分は2分の1です。
子どもから見ると、財産を奪われる気持ちになります。
相続財産を脅かす存在に見えても、不思議ではありません。
再婚配偶者と子どもの関係性がいいことは、あまりないでしょう。
3被相続人の生前に相続放棄はできない
結婚するからには、子どもを含め家族から祝福されたいでしょう。
相続放棄をするから結婚を許して欲しいと申し入れするケースがあります。
財産目当てではないと言う気持ちなのでしょう。
実際に、財産放棄契約書を作成して署名のうえ実印押印することがあります。
結婚するときに覚書や念書を書いて相続人になる予定の人に渡しているケースがあります。
このような相続放棄契約書は無効です。
相続放棄は、相続発生後、家庭裁判所に対して手続をして認めてもらうものだからです。
相続発生前に、相続放棄はできません。
無効な契約書に署名しても、実印を押しても、何の価値もありません。
家庭裁判所に対して手続をせず、相続人間で約束しても意味がありません。
相続放棄をする覚書を渡しても、何の意味もありません。
相続放棄をする念書を持っていても、何の効果もありません。
相続放棄契約書に何の意味もないから、相続発生後、相続したいと言うことができます。
再婚配偶者が相続分を主張した場合、相続放棄契約書があるからと文句を言うことはできません。
再婚配偶者は、覚書や念書は無効だから相続したいと主張することができます。
4相続させない遺言書があっても配偶者に遺留分がある
財産目当ての結婚ではないと言う気持ちから、配偶者には財産をまったく相続させない内容の遺言書を書くケースがあります。
財産はすべて子どもに渡すから結婚を認めて欲しいというケースです。
配偶者には財産をまったく相続させない内容の遺言書を書いた場合であっても、配偶者は最低限の財産を請求することができます。
兄弟姉妹以外の相続人には、遺留分があるからです。
配偶者には財産をまったく相続させない場合、配偶者の遺留分が侵害されています。
配偶者は、遺留分侵害額請求をすることができます。
被相続人の生前に遺留分の放棄をしてもらえばいいという意見があるでしょう。
生前の遺留分の放棄は、家庭裁判所に手続をして認めてもらわなければなりません。
家庭裁判所が生前の遺留分の放棄を認めるのは、相当の理由がある場合のみです。
相当な理由とは、具体的には、遺留分の放棄をするに値する充分な対価を得ていることです。
被相続人の生前に遺留分を放棄すると契約書を作成しても意味はありません。
家庭裁判所に手続をせず、相続人になる予定の人に遺留分放棄の念書を渡しても効力はありません。
遺留分侵害額請求をしませんと覚書に署名して実印押印しても、無意味です。
再婚配偶者が遺留分侵害額請求した場合、遺留分放棄契約書があるからと文句を言うことはできません。
再婚配偶者は覚書や念書は無効だから、遺留分侵害額請求をすると主張することができます。
5遺言書は何度でも書き直しができる
配偶者には財産をまったく相続させない内容の遺言書を書けば、子どもから結婚を許してもらえると考える人は少なくありません。
配偶者には財産をまったく相続させない内容の遺言書を預かれば、子どもは安心してしまうかもしれません。
遺言書は、撤回することができます。
遺言書は何度でも書き直しをすることができます。
子どもが大事に預かっている遺言書を撤回するかもしれません。
遺言書を撤回する場合、だれかの許可が必要になることはありません。
子どものあずかり知らぬところで、自由に遺言書を書き直すことができます。
遺言書の内容が矛盾している場合、新しい日付の遺言書が優先されます。
古い日付の遺言書は撤回されたものと見なされます。
遺言書を撤回しない約束は無効です。
公正証書遺言であっても、自筆証書遺言で撤回することができます。
6前婚の子どもにも遺留分はある
子どもが前婚の元配偶者に引き取られている場合、被相続人と子どもが疎遠であることもあります。
相続人になるかどうかは、法律の定めで決まります。
子どもが幼いころに離婚した後、長期間顔を見ていないこともあるでしょう。
被相続人の子どもは相続人になります。
父母が離婚しても、子どもは子どもです。
被相続人と絶縁していても、相続人になるかどうかとは関係ありません。
絶縁していたとか、絶交していたとかいう事情は、法律の定めとは無関係です。
たとえ、何十年も音信不通でも親子は親子です。
父母が離婚したときは無一文だったから、財産を渡したくないと言うのは理由になりません。
養育費を充分に払ってきたのだから相続財産を受け継がせたくないと言うのは関係のない話です。
父母が離婚する際に二度と会わせないと約束したから相続しなくて当然だと言うのも認められません。
前婚の子どもには財産をまったく相続させない内容の遺言書を書いた場合であっても、前婚の子どもは最低限の財産を請求することができます。
兄弟姉妹以外の相続人には、遺留分が認められているからです。
前婚の子どもには財産をまったく相続させない場合、前婚の子どもの遺留分が侵害されています。
前婚の子どもは、遺留分侵害額請求をすることができます。
7遺言書作成を司法書士に依頼するメリット
再婚配偶者と子どもの関係性がいいことは、あまりないでしょう。
相続人の関係性が良くない場合、高い確率でトラブルに発展します。
トラブルに発展するおそれがある場合、遺言書は不可欠です。
遺言書を書くのであれば、改ざんや隠匿のおそれのない公正証書遺言がおすすめです。
公正証書遺言は、公証人が作成する遺言書です。
公証人は、法律の専門家です。
公証人が関与するから、遺言書の書き方ルールの違反で無効になることは考えられません。
配偶者には財産をまったく相続させない内容の遺言書は公正証書遺言で作ることができてしまいます。
前婚の子どもには財産をまったく相続させない内容の遺言書であっても同じことです。
公証人は、遺言をする人の財産の全体像が分からないからです。
このような内容の遺言書は、相続発生後にトラブルに招くことでしょう。
遺言書は、トラブルにならない内容で確実に作ることが重要です。
トラブルを招く内容になっていないか専門家に確認してもらって公正証書遺言にするのがおすすめです。
そのうえで、相続が発生する前に当事者で意見共有をするのが重要です。
家族の中で意見共有をしたうえで、トラブルにならない遺言書を作成しましょう。
遺言書があるとトラブル防止になるだけでなく、相続手続がラクになります。
遺言書作成を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
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共有名義人の片方死亡後に共有持分の相続登記
1被相続人が共有者であるとき共有持分は相続財産
被相続人が不動産などを第三者と共有している場合があります。
共有している理由はさまざまです。
・夫婦で自宅を購入した。
・相続で不動産を平等に分けた。
・お金を出した親の名義がある。
上記のような理由が、大部分です。
被相続人が不動産などを第三者と共有していた場合、被相続人が持っていた共有持分は相続財産になります。
相続財産は、相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の話し合いによる合意が不可欠です。
相続財産の分け方は、相続人全員で、話し合いによる合意ができれば、どのように分けても構いません。
被相続人と不動産を共有していた共有者が相続人である場合、共有者である相続人が相続すると合意することができます。
被相続人と不動産を共有していた共有者でない相続人が相続しても、差し支えありません。
不動産の共有はデメリットが多いので、おすすめできません。
合意できるのなら被相続人と不動産を共有していた共有者である相続人が相続するといいでしょう。
2 共有持分の相続は相続登記が必要
①共有持分の相続登記は単独申請
被相続人の共有持分の分け方について、相続人全員の合意がまとまったら相続登記が必要です。
相続登記ですから、共有持分を相続する人からの単独申請です。
②共有持分の相続登記の必要書類は所有権すべての相続登記と同じ
共有持分の相続登記をする場合、必要な書類は所有権すべての相続登記をする場合とまったく一緒です。
遺産分割協議書を作るとき、合意の対象が不動産の共有持分であることが分かるように記載すればいいでしょう。
③共有持分の相続登記の方法
被相続人が不動産を単独所有していた場合、登記申請書に記載する登記の目的は「所有権移転」です。
被相続人が不動産を共有していた場合、登記申請書に記載する登記の目的は「〇〇持分全部移転」です。
被相続人が不動産を単独所有していた場合、相続人の氏名を記載します。
被相続人が不動産を共有していた場合、相続する持分と相続人の氏名を記載します。
相続人の記載の後に括弧を付けて被相続人の氏名を記載するのは、単独所有の相続の場合も共有持分の相続の場合も共通です。
相続人 (被相続人 〇〇〇〇)
〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
持分〇分の〇 〇〇〇〇
上記のように記載します。
④共有持分の相続の登録免許税は持分割合の1000分の4
相続登記をする場合、登録免許税を納めなければなりません。
相続登記の登録免許税は、対象になる不動産の固定資産評価額の1000分の4が課されます。
共有持分の相続登記をする場合、固定資産税評価額の持分割合の1000分の4が課されます。
例えば、共有持分が10分の1の場合、固定資産税評価額の10分の1の1000分の4が課されます。
固定資産税評価額が1億円の不動産の場合、移転した持分の価額は1000万円です。
登録免許税は、4万円を納めることになります。
共有持分の評価額が100万円以下になる場合、登録免許税が非課税になります。
固定資産税評価額が500万円の不動産の場合で、かつ、共有持分が10分の1の場合、移転した持分の価額は50万円です。
共有持分の評価額が100万円以下になる場合だから、登録免許税が非課税になります。
申請書に「租税特別措置法第84条の2の3第2項により非課税」明記する必要があります。
3不動産の共有はデメリットが大きい
デメリット①共有物を処分するには共有者全員の合意が必要
共有財産は、共有している人全員が合意しないと、処分はできません。
処分するとは、共有物を売却する、第三者に賃貸することなどです。
たくさんの人で共有していると合意がまとまりにくくなります。
1人でも反対の人がいると、処分はできません。
デメリット②共有者に相続が発生する
共有物を売却するためには、共有者全員の合意が必要になります。
共有者全員の合意がしにくくなると、売却などの判断は先延ばししがちです。
先延ばしにより長期間経過すると、共有者に相続が発生することがあります。
共有者に相続が発生すると、共有者の持分は相続財産になります。
このとき、死亡した共有者の共有持分を、複数の相続人が法定相続分で細分化して共有することがあります。
このような相続が何人もの共有者の間で発生すると、共有者がたくさんになり、持分が細分化されます。
適切に相続登記がされないと、だれにどれだけの持分があるのか分からなくなります。
デメリット③共有持分を売却するおそれ
共有物全体を売却するためには共有者全員の合意が必要です。
それぞれの共有者が持っている共有持分を売却するためには、他の共有者の合意は不要です。
あまり知られていませんが、共有者が持っている共有持分を買い取る業者がいます。
共有持分を買い取る業者はビジネスですから、遠慮なく共有者としての権利を主張してきます。
共有持分買取請求や共有物分割請求などです。
話し合いで解決できなければ、当然、裁判所に持ち込まれることになるでしょう。
知識のない一般の人では対応できませんから、弁護士に依頼することになるでしょう。
4共有を解消する場合の登記は共同申請
①共有解消の合意ができたら登記申請が必要
相続などで不動産を共有するのは、デメリットが大きくおすすめできません。
すでに不動産を共有しているのであれば、できるだけ早い時期に共有を解消し単独所有にするように話し合いをするといいでしょう。
他の共有者と話し合いによって、自分の持分を譲り渡す場合や他の共有者の持分を譲り受ける場合、共有持分の名義変更が必要になります。
②共有解消の登記申請の方法
不動産を共有するため名義変更をする場合、相続登記のように単独で申請をすることはできません。
共有持分を譲り受ける人を権利者、譲り渡す人を義務者として共同で申請をします。
登記申請書に記載する登記の目的は「〇〇持分全部権移転」です。
登記申請書に記載する登記原因は、他の共有者との話し合いの内容によって異なります。
権利者と義務者の共同申請なので、権利者と義務者の氏名を記載します。
権利者の氏名を記載するとき、譲り受ける持分も一緒に記載します。
義務者の氏名を記載するとき、譲り渡す持分を記載する必要はありません。
権利者 〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
持分〇分の〇 〇〇〇〇
義務者 〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
〇〇〇〇
上記のように記載します。
③共有解消の登録免許税は持分割合の1000分の20
共有解消の登記をする場合、登録免許税を納めなければなりません。
登録免許税は、対象になる不動産の固定資産評価額の1000分の20が課されます。
共有解消の登記をする場合、固定資産税評価額の持分割合の1000分の20が課されます。
例えば、共有持分が10分の1の場合、固定資産税評価額の10分の1の1000分の20が課されます。
固定資産税評価額が1億円の不動産の場合、移転した持ち分の価額は1000万円です。
登録免許税は、20万円を納めることになります。
④共有解消の登記申請の必要書類
共有を解消する場合の登記で必要な書類は、次のとおりです。
(1)登記原因証明情報
(2)登記識別情報
(3)譲り渡す人の印鑑証明書3か月以内のもの
(4)譲り受ける人の住民票
(5)登記委任状
(6)固定資産税評価証明書
譲り渡す人は、実印で押印が必要になります。
5相続登記を司法書士に依頼するメリット
相続が発生すると、相続人はたくさんの相続手続に追われて悲しむ暇もありません。
ほとんどの方は、相続を何度も経験するものではないでしょう。
相続手続に不慣れで聞き慣れない法律用語で、へとへとになります。
相続登記は、相続手続の中でも難しい手間のかかる手続です。
不動産は、重要な財産であることが多いものです。
一般の方から見ると、些細なことと思えるようなことでやり直しになります。
簡単そうに見えても、思わぬ落とし穴があります。
法務局の登記手続案内に行っても、何が良くないのか分からなかったというケースも多いものです。
司法書士は、このような方をサポートしております。
相続登記を自分でやってみたけど、挫折した方の相談も受け付けております。
相続登記をスムーズに完了させたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
借金を残して死亡したときの相続
1借金は相続財産
相続が発生すると、原則として、被相続人の財産は相続人が相続します。
相続人が相続する財産が相続財産です。
相続財産は、プラスの財産とマイナスの財産があります。
プラスの財産もマイナスの財産も、相続財産です。
相続財産と聞くと、プラスの財産だけイメージしがちです。
不動産、預金、株式や投資信託などの有価証券、現金などです。
相続財産は、プラスの財産だけではなくマイナスの財産を含みます。
マイナスの財産とは、借金やローンなどです。
借金やローンなどのマイナスの財産は、相続財産です。
被相続人が第三者の連帯保証人であった場合、連帯保証人の地位は相続財産です。
連帯保証人の地位は、相続で相続人に受け継がれます。
被相続人がローン組むときに、相続人が連帯保証人になることがあります。
この場合の連帯保証人の地位は相続財産ではありません。
相続とは関係ない相続人の固有の義務です。
2借金と連帯保証人の調べ方
まず、契約書、借入明細書や督促状を探します。
通帳を記帳して取引履歴を確認すると、ローンの引落が見つかることもあります。
信用情報機関に照会すると、詳しく確認することができます。
①消費者金融からの借入 日本信用情報機構(JICC)
②クレジット会社からの借入 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
③銀行からの借入 全国銀行協会全国銀行個人信用情報センター
すべてではありませんが、信用情報機関に連帯保証人が登録されている場合があります。
信用情報機関に照会することで、被相続人が連帯保証人になっていたことが判明するかもしれません。
不動産がある場合、抵当権や根抵当権が登記されている場合があります。
不動産を担保として借入がある可能性が高いので必ず確認しましょう。
3借金を残して死亡したときの遺族の対応
①借金を返済する
相続が発生した場合、被相続人のものは相続人全員の共有財産になります。
借金を引き継いで返済する場合、特別な手続はありません。
②相続放棄をする
相続が発生した場合、原則として、被相続人のプラスの遺産もマイナスの遺産も相続人が受け継ぎます。
被相続人のプラスの遺産もマイナスの遺産も受け継がないことを相続の放棄といいます。
相続放棄をすると、プラスの遺産を引き継がなくなりますが、マイナスの遺産も引き継ぐことがなくなります。
親の借金を引き継がないために相続放棄をするなどのケースが一般的です。
相続放棄は、家庭裁判所に対して、必要な書類をを添えて相続放棄をしたい旨の申立てをします。
この申立ては相続があったことを知ってから、原則として、3か月以内にする必要があります。
③消滅時効を援用する
消滅時効とは、長期間権利行使をしない場合に権利が行使できなくなる制度です。
債権者は、借金を払って欲しいと請求する権利があります。
債務者の事情を察して、借金を請求せずに長期間経過することがあります。
借金を請求せずに長期間経過した場合、条件にあてはまれば権利行使が許されなくなります。
長期間経過しても、自動的に借金がなくなるわけではありません。
消滅時効が完成すると、借金を払う必要がなくなります。
借金を払わなくてよくなることを、債務者が不道徳と思うことがあります。
お金を借りたのだからきちんとお金を返すべきだと考えている債務者に対して、消滅時効を押し付けるべきではありません。
消滅時効によって利益を受けるか受けないか、債務者は判断することができます。
時効の利益を受ける意思表示を時効の援用と言います。
時効を援用する場合、配達証明付き内容証明郵便で通知するのがおすすめです。
④相続財産を処分したら相続放棄が無効になる
単純承認をした場合、相続放棄をすることはできません。
相続放棄はできないのに、家庭裁判所に相続放棄の手続をして、相続放棄が認められても無効です。
単純承認したとみなされる行為は、法律で定められています。
相続財産の名義変更をした、相続財産である銀行の預貯金を引き出して使ってしまった場合が典型的です。
消滅時効の援用は、単純承認になります。
消滅時効を援用することは、相続財産の処分行為だからです。
⑤生命保険の死亡保険金は受け取ることができる
被相続人が死亡した場合に、生命保険の死亡保険金が支払われることがあります。
原則として生命保険の保険金を受け取る権利は、相続人の固有の財産です。
受取人が「相続人」と指定してあっても、相続で受け取るものではありません。
被相続人の死亡をきっかけにして、保険契約によって受取人が保険金を受け取るものです。
多くの場合、被相続人は生前に生命保険の死亡保険金を受け取る権利を持っていなかったでしょう。
相続によって、被相続人から受け継いだものではありません。
相続人の固有の財産だから、相続放棄をした人は生命保険の保険金を受け取ることができます。
生命保険の保険金を受け取ったことで、相続放棄が無効になることはありません。
4住宅ローンを残して死亡したときの相続
①住宅ローンが完済になる場合
被相続人がマイホームを購入したとき、銀行などから融資を受けることがあります。
被相続人が住宅ローンを残して死亡した場合、マイホームと住宅ローンが相続財産になります。
被相続人が住宅ローンを組んでいて、かつ、団体信用生命保険に加入している場合、住宅ローンの残りは保険金で完済されます。
住宅ローンが完済される場合、借金のことは心配せずに相続財産の分け方の話し合いをすることができます。
団体信用生命保険に加入していたか分からない場合、金融機関に確認することができます。
②住宅ローンが完済にならない場合
被相続人が住宅ローンを組んでいる場合でも、団体信用生命保険に加入していないことがあります。
年齢などの条件に合わない場合、団体信用生命保険に加入できないケースがあるからです。
住宅ローンは保険金で完済されないから、マイナスの財産として相続財産になります。
相続財産だから相続人全員の話し合いで、相続財産の分け方を決めることができます。
多くの場合、マイホームを相続する人が住宅ローンも引き継ぐ合意をします。
マイホームを相続する人が住宅ローンも引き継ぐ合意をした場合であっても、金融機関は相続人全員に対して法定相続分で借金の返済を求めることができます。
マイホームを相続する人が住宅ローンも引き継ぐ合意をした場、合意内容は相続人間の内部的な合意に過ぎないからです。
金融機関には、関係ない話だからです。
マイホームを相続する人が住宅ローンを払えなくなった場合、他の相続人は法定相続分で住宅ローンを返済しなければなりません。
5相続放棄をしても相続人が連帯保証人
相続放棄をすると、プラスの遺産を引き継がなくなりますが、マイナスの遺産も引き継ぐことがなくなります。
被相続人が第三者の借金について、連帯保証人になっていることがあります。
被相続人が連帯保証人であった場合、連帯保証人の義務は相続人が相続します。
相続人が相続放棄をした場合、連帯保証人の義務を相続しません。
被相続人がローン組むときに、相続人が連帯保証人になることがあります。
連帯保証人は、ローンを組んだ人がお金を返せなくなった場合に肩代わりをしますと銀行に約束した人です。
ローンを組んだ人がお金を返せなくなっても、銀行は肩代わりの人に請求することができます。
銀行は、安心してお金を貸すことができます。
被相続人が多額のローンを残したまま死亡した場合、相続人は相続放棄をすることができます。
相続人が相続放棄をした場合、被相続人の借金を相続することはありません。
相続人として被相続人のローンを返す義務はなくなりますが、肩代わりの義務はそのままです。
借金を肩代わりする義務は、銀行と相続人がした契約だからです。
相続とは関係ない相続人自身の固有の義務だからです。
被相続人がローンを残したまま死亡した後、相続人が相続放棄をしたら借金を返してもらえなくなります。
ローンを組んだ人がお金を返せなくなった場合に肩代わりをしますと約束してもらったのだから、銀行は約束どおり肩代わりをしてくださいと言ってきます。
相続放棄したから、肩代わりはしませんということはできません。
肩代わりの義務は、相続とは関係ない相続人固有の義務だからです。
6借金を残して死亡したときの相続を司法書士に依頼するメリット
大切な家族を失ったら、大きな悲しみに包まれます。
やらなければいけないと分かっていても、気力がわかない方も多いものです。
相続財産と聞くと、プラスの財産だけイメージしがちです。
被相続人の財産内容を家族が詳細に知っていることは、ほとんどありません。
相続手続の過程で被相続人に借金があったことを知ることになります。
できることなら、被相続人が生前対策として、相続人にどのような債務がだれに対してあるのか知らせてあげるといいでしょう。
借金と聞くと必要以上に不安に思うことがあります。
団体信用生命保険に加入している場合など借金の返済が不要になるケースもあります。
銀行などの債権者は法定相続分で相続人全員に対して連帯債務の返済を請求することができます。
このようなことは、あまり知られていません。
司法書士が、必要な手続や適切な対応についてサポートします。
相続手続を済ませていない方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
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相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
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相続放棄しても葬儀費用
1相続の承認と相続放棄とは
相続が発生したら、原則として、被相続人のプラスの財産もマイナスの財産も相続人が受け継ぎます。
相続財産というとプラスの財産だけイメージしがちですが、マイナスの財産も含まれます。
マイナスの財産が多い場合、相続放棄をすることができます。
法律で定められた一定の条件にあてはまるときは、単純承認したとみなされます。
単純承認とは、被相続人のプラスの財産もマイナスの財産も受け継ぐものです。
単純承認とみなされたら、相続放棄はできません。
相続放棄はできないのに家庭裁判所に相続放棄の手続をして、相続放棄が認められても無効です。
家庭裁判所が事情を分からずに相続放棄を認めてしまっても、後から無効になります。
単純承認したとみなされる行為は、法律で定められています。
相続財産を処分した場合、単純承認したとみなされます。
相続財産の名義変更をした、相続財産である銀行の預貯金を引き出して使ってしまった場合が典型的です。
単に、引き出しただけであれば、処分とは言えないことが多いでしょう。
引き出したうえ、自分の口座に送金して保管すると「処分した」と評価される可能性が高くなります。
相続財産の分け方について、相続人全員で合意をした場合も、相続財産を「処分した」場合に当たります。
2葬儀費用の支払いが単純承認になるおそれ
①社会通念上相応の葬儀費用は単純承認にならない
お葬式は、人生最後の儀式として重要なものです。
葬儀費用は、ある程度まとまった金額になります。
死亡の時期がだれにも分からないように、葬儀の時期もだれにも予想できません。
被相続人に預貯金があるのに、預貯金が使えないために葬儀を行えないとなったら非常識な結果になります。
相続人は被相続人の預貯金を使って、社会通念上相応の葬儀を行うことができます。
社会通念上相応の葬儀費用である場合、被相続人の預貯金から支出しても単純承認になりません。
葬儀は社会的儀式として必要性が高いと認められているからです。
②葬儀費用は固有の財産から支払いが安全
葬儀費用の支払いが単純承認にならないのは、社会通念上相応と認められた場合のみです。
○万円以内なら単純承認にならないという明確な基準があるわけではありません。
相続放棄をした人が社会通念上相応と考えて相続財産から支出した場合であっても、他の人は不相応に高額な支払いと考えるかもしれません。
債権者は、相続放棄をした相続人に対して被相続人に借金の支払いを求めることができません。
相続放棄が無効の場合、相続放棄が無効だから被相続人の借金を支払って欲しいと交渉することができます。
債権者は、相続放棄は無効だから被相続人の借金を支払って欲しいと裁判所に訴えることができます。
債権者は裁判所の決定に不服がある場合、裁判で争うことができるからです。
家庭裁判所は書類だけ見て相続放棄を認めるか判断します。
事情を知らずに相続放棄を認めてしまうことがあるからです。
被相続人にとって社会通念上相当と言える葬儀費用は、明確な基準があるわけではありません。
明確な基準がないから、債権者は相続放棄は無効と争ってくると言えます。
あえて債権者から疑いの目を向けられるリスクをおかす必要はありません。
相続放棄をした人が固有の財産から葬儀費用を支払うのが安全です。
③葬儀費用は葬儀の主宰者が支払うことが多い
葬儀費用の支払いは、相続とは関係ありません。
地域の慣習によりますが、葬儀の主宰者が葬儀費用を負担することが多いものです。
葬儀の主宰者になることは、相続放棄とは無関係です。
相続放棄をしても葬儀の主宰者になって、葬儀費用を負担することは問題がありません。
葬儀の主宰者として固有の財産から葬儀費用を負担した場合、相続放棄が無効になることはありません。
債権者などから疑いの目を向けられた場合に備えて、領収書は保管しておきましょう。
領収書の宛名は、相続放棄をした人にしてもらいます。
④埋葬料や葬祭費は受け取ることができる
埋葬料・葬祭費とは、お葬式を出した人に対して支給される健康保険の給付金です。
埋葬料・葬祭費を受け取る権利は、相続財産ではありません。
被相続人の死亡をきっかけにして、お葬式を出した人に対して支給されます。
被相続人は、生前に埋葬料・葬祭費を受け取る権利を得てはいません。
被相続人から受け継ぐ権利ではありません。
埋葬料・葬祭費を受け取る権利は、遺族の固有の権利です。
被相続人から相続するものではないから、相続放棄とは無関係です。
相続放棄をしても相続放棄をしなくても、埋葬料・葬祭費を受け取ることができます。
埋葬料・葬祭費を請求しても、相続財産を消費したと判断されることはありません。
相続財産を消費した場合、相続の単純承認をしたと判断されます。
埋葬料・葬祭費を受け取っても、相続の単純承認をしたと言われることはありません。
埋葬料・葬祭費を受け取る権利は、相続財産ではなく遺族の固有の財産だからです。
相続放棄をした後に埋葬料・葬祭費を請求した場合、相続放棄が無効になることはないし、埋葬料・葬祭費が取り消されることはありません。
埋葬料・葬祭費を受け取った後に相続放棄をした場合、相続放棄が無効になることはないし、埋葬料・葬祭費が取り消されることはありません。
埋葬料・葬祭費を受け取る権利は、遺族の固有の権利だから、相続放棄とは無関係です。
すでに相続放棄をした場合でも、これから相続放棄をするつもりでも、埋葬料・葬祭費を受け取ることができます。
⑤お香典やご霊前は葬儀の主宰者への贈与
葬儀に参列する人がお香典やご霊前を渡すことがあります。
お香典やご霊前は、葬儀の参列者から葬儀の主宰者への贈与です。
相続とは関係ありません。
相続放棄をした人が葬儀の主宰者になることに問題はありません。
葬儀の主宰者になっても、相続放棄が無効になることはありません。
被相続人は、生前に自分のお葬式のお香典やご霊前を受け取る権利を得てはいません。
被相続人から受け継ぐものではありません。
被相続人の死亡をきっかけにして、お葬式を出した人に対して贈与されます。
相続とは関係ありません。
お香典やご霊前を受け取った場合、相続放棄が無効になることはありません。
3相続放棄申述書の書き方
相続放棄は、家庭裁判所に対して手続が必要です。
相続放棄の申立てのために提出する書類を相続放棄申述書と言います。
被相続人の葬儀費用を相続財産から支払った場合、相続放棄が無効になるおそれがあります。
相続放棄が無効になるおそれがあるから、秘密にしておきたくなるかもしれません。
相続放棄の申立てでは、正直に書くのがおすすめです。
債権者が相続放棄は無効だから被相続人の借金を払って欲しいと裁判を起こすことがあります。
相続放棄の申立ての書類は、裁判の証拠になるからです。
正直に書いていない場合、裁判で不利に働くおそれがあります。
相続放棄申述書に書きたくないと思うような支払いであれば、最初から相続放棄をする人の固有の財産から支払をするべきです。
相続放棄申述書の2枚目に、相続財産の概略欄があります。
被相続人の葬儀費用を相続財産から支払った場合、この欄の余白に相続財産から葬儀費用を支払いましたと書くといいでしょう。
証拠として、領収書のコピーを添付します。
4相続放棄照会書と回答書の書き方
家庭裁判所が相続放棄申述書を受け付けた後、相続放棄照会書が送られてきます。
相続放棄照会書とは、家庭裁判所から届く相続放棄についての意思確認です。
相続放棄は影響の大きい手続なので、間違いがないように慎重に確認します。
万が一、不適切な回答をすると相続放棄を認めてもらえなくなるかもしれません。
遺産の全部または一部を使ったり、処分したり、隠したりしましたか。
相続放棄照会書の内容に上記のような質問があります。
相続放棄照会書の回答も正直に書くのがおすすめです。
相続放棄申述書を提出するときに葬儀費用の領収書のコピーを提出していなかった場合、回答書を返送するときに同封します。
家庭裁判所に虚偽の事実を回答したり、回答すべきなのに何も言わない場合、裁判になったときに不利な証拠になるおそれがあります。
5相続放棄を司法書士に依頼するメリット
実は、相続放棄はその相続でチャンスは1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできます。
高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
相続放棄は撤回ができないので、慎重に判断する必要があります。
せっかく、相続放棄が認められても、相続財産を処分した判断されたら無効になりかねません。
このような行為をしてしまわないように、あらかじめ知識を付けておく必要があります。
相続放棄を自分で手続したい人の中には、相続放棄が無効になることまで考えていない場合が多いです。
司法書士は、相続放棄が無効にならないようにサポートしています。
せっかく手続しても、相続放棄が無効になったら意味がありません。
相続放棄を考えている方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

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死後離婚・姻族関係終了届を出しても子どもは代襲相続
1姻族関係終了届(死後離婚)とは
①姻族関係終了届は市区町村役場の届出
姻族とは、配偶者の両親や配偶者の兄弟姉妹などの親族のことです。
配偶者の生前に離婚したら、当然に姻族関係は終了します。
配偶者と離婚しないまま配偶者が死亡した場合、姻族関係は終了しません。
配偶者が死亡した後、希望すれば、姻族関係を終了させることができます。
姻族関係を終了させる届出のことを、姻族関係終了届と言います。
市区町村役場に姻族関係終了届を提出することで、姻族関係を終了させることができます。
姻族関係終了届を俗に死後離婚と言います。
②戸籍に変更はない
市区町村役場に姻族関係終了届を提出することで、姻族関係を終了させることができます。
姻族関係終了届を提出した場合、戸籍に記載されます。
戸籍の記載例
姻族関係終了
【死亡配偶者の親族との姻族関係終了日】令和〇年〇月〇日
【死亡配偶者氏名】〇〇〇〇
【死亡配偶者の戸籍】愛知県名古屋市〇〇区〇〇町〇丁目〇番地 〇〇〇〇
戸籍に記載されるだけです。
今までの戸籍から、除籍されることはありません。
新しい戸籍が自動的に作られることはありません。
③氏に変更はない
姻族関係終了届を提出した場合、今までの氏をそのまま使います。
姻族関係終了届を提出しただけで、復氏することはありません。
復氏をしたい場合、あらためて復氏届が必要です。
復氏届を提出した場合、現在の戸籍から除籍されます。
新しく戸籍を作ってもらうか、婚姻前の戸籍に戻してもらうか選択することができます。
④遺族年金の受給権に影響しない
配偶者が死亡した場合、条件を満たせば遺族年金を受給することができます。
姻族関係終了届を提出しても、死亡配偶者との婚姻関係がなくなることがないからです。
姻族関係終了届を提出しても、遺族年金を受け取ることができます。
遺族年金を受け取りながら姻族関係終了届を提出しても、遺族年金の支給が取り消されることはありません。
遺族年金を返還するように言われることはありません。
姻族関係終了届は、遺族年金と無関係だからです。
⑤配偶者は相続人
姻族関係終了届は、配偶者の死亡後、死亡配偶者の両親や兄弟姉妹などとの関係を終了させるものに過ぎません。
相続が発生した時点の法律上の配偶者は、常に相続人になります。
姻族関係終了届を提出しても提出しなくても、相続人です。
被相続人の配偶者は、相続する権利があります。
死亡配偶者の財産を相続した後、姻族関係終了届を提出することがあります。
姻族関係終了届を出しても、相続が無効になることはありません。
姻族関係終了届は、相続と無関係だからです。
2姻族関係終了届(死後離婚)を出しても子どもに影響しない
①子どもの親族関係に影響しない
姻族関係終了届は、配偶者の死亡後、死亡配偶者の両親や兄弟姉妹などとの関係を終了させる届出です。
死亡配偶者との間に子どもがいる場合、子どもの親族関係に影響はありません。
姻族関係終了届を提出した場合、死亡配偶者と子どもは親子のままです。
死亡配偶者の親と子どもは、祖父母と孫のままです。
死亡配偶者の兄弟姉妹と子どもは、伯叔父・伯叔母と甥姪のままです。
子どもの親族関係は、影響がありません。
姻族関係終了届は、生存配偶者と死亡配偶者の両親や兄弟姉妹などとの関係を終了させるだけの効力があるに過ぎません。
②子どもの扶養義務に影響しない
法律上の扶養義務があるのは、原則として、直系血族と兄弟姉妹です。
場合によっては、3親等内の親族も扶養義務を負うことがあります。
死亡配偶者の父母は、子どもから見ると祖父母だから2親等です。
死亡配偶者の兄弟姉妹は、子どもから見ると伯叔父・伯叔母だから3親等です。
姻族関係終了届を提出した場合、生存配偶者は親族関係がなくなります。
死亡配偶者の父母や兄弟姉妹の扶養義務はありません。
姻族関係終了届を提出しても、子どもの親族関係に影響はありません。
事情によっては、子どもは扶養義務を負うことがあります。
③子どもの戸籍に影響しない
姻族関係終了届を提出した場合、届出をした人の欄に姻族関係終了が記載がされます。
姻族関係終了届を提出しても、子どもの戸籍に影響はありません。
今までの戸籍から、除籍されることはありません。
新しい戸籍が自動的に作られることはありません。
④子どもの氏に影響しない
姻族関係終了届を提出した場合、子どもは今までの氏をそのまま使います。
姻族関係終了届を提出しただけで、子どもの氏が変更されることはありません。
生存配偶者が復氏を希望する場合、姻族関係終了届とは別に復氏届を提出します。
復氏届で氏を変更することができるのは、生存配偶者本人だけです。
生存配偶者が復氏届を出した場合、子どもの氏が自動的に変更されることはありません。
子どもの氏を変更したい場合、家庭裁判所の許可が必要です。
⑤子どもの遺族年金の受給権に影響しない
遺族年金は、配偶者だけでなく子どもにも受給権があります。
子のある配偶者が遺族年金を受給する場合、子は支給停止になります。
子は遺族年金の受給権はあるけど、支給停止になっているに過ぎません。
姻族関係終了届を提出した場合、子どもの遺族年金の受給権に影響しません。
子のある配偶者が再婚した場合、失権します。
失権したら、遺族年金を受け取ることはできません。
死亡配偶者との間に子どもがいる場合、要件を満たせば、子どもが遺族年金を受け取ることができます。
姻族関係終了届は、子どもの遺族年金の受給権に影響しないからです。
⑥子どもの相続に影響しない
姻族関係終了届は、配偶者の死亡後、死亡配偶者の両親や兄弟姉妹などとの関係を終了させる届出です。
死亡配偶者との間に子どもがいる場合、子どもの親族関係に影響はありません。
死亡配偶者との間に子どもがいる場合、子どもは相続人になります。
子どもが財産を相続した後に、姻族関係終了届を出しても相続が無効になることはありません。
姻族関係終了届を出し後に、財産を相続できなくなることはありません。
3姻族関係終了届(死後離婚)を出しても子どもは代襲相続
①代襲相続とは
相続が発生した場合、相続人になる人は法律で決まっています。
相続人になる人は、次のとおりです。
(1)配偶者は必ず相続人になる
(2)被相続人に子どもがいる場合、子ども
(3)被相続人に子どもがいない場合、親などの直系尊属
(4)被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が被相続人より先に死亡している場合、兄弟姉妹
相続人になるはずだった人が被相続人より先に死亡したため、相続人になるはずだった人の子どもや子どもの子どもが相続することがあります。
これを代襲相続と言います。
相続人になるはずだった人の子どもの子どもが相続することを再代襲相続と言います。
代襲相続ができるのは、相続人になるはずだった人の子どもなど被代襲者の直系卑属だけです。
②死亡配偶者の親が死亡したら子どもは代襲相続人
姻族関係終了届は、生存配偶者と死亡配偶者の両親や兄弟姉妹などとの関係を終了させるだけの効力があるに過ぎません。
子どもの親族関係に影響はありません。
死亡配偶者の親が死亡することがあります。
死亡配偶者の親が被相続人です。
被相続人から見ると、相続人になるはずだった子どもが先に死亡しています。
相続人になるはずだった死亡配偶者の子どもが代襲相続をします。
姻族関係終了届を出しても、子どもの親族関係に影響がないからです。
③死亡配偶者の兄弟姉妹が死亡したら子どもは代襲相続人
死亡配偶者の兄弟姉妹が死亡することがあります。
死亡した兄弟姉妹が被相続人です。
被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が先に死亡していることがあります。
被相続人に子どもがいない場合で、かつ、親などの直系尊属が先に死亡している場合、相続人は兄弟姉妹です。
死亡配偶者は、被相続人の兄弟姉妹だから相続人になるはずだった人です。
相続人になるはずだった死亡配偶者の子どもが代襲相続をします。
姻族関係終了届を出しても、子どもの親族関係に影響がないからです。
④子どもが未成年なら生存配偶者が遺産分割協議
生存配偶者と死亡配偶者の親族らと折り合いが良くないこともあるでしょう。
生存配偶者は、姻族関係終了届を出すことで親族関係を終了させることができます。
姻族関係終了届を出しても、子どもの親族関係に影響はありません。
死亡配偶者の親や兄弟姉妹は、子どもにとって親族のままです。
死亡配偶者の親や兄弟姉妹が死亡した場合、子どもは相続人になります。
相続が発生した場合、被相続人のものは相続人全員の共有財産になります。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定しなければなりません。
相続財産の分け方について合意することは、財産の処分と言えます。
未成年は、物事のメリットデメリットを充分に判断できません。
未成年が財産を処分する場合、親などの親権者が代わりに判断します。
未成年の子どもが相続人になる場合、生存配偶者が親権者でしょう。
生存配偶者が未成年の子どもに代わって、遺産分割協議に参加しなければなりません。
5姻族関係終了届(死後離婚)で注意すること
①撤回ができない
いったん姻族関係終了届が受理されると、撤回はできません。
充分検討して、提出することを決めましょう。
②援助が受けられない
姻族関係が終了した場合、死亡配偶者の両親や兄弟姉妹に対する扶養義務がなくなります。
このことは同時に、死亡配偶者の両親や兄弟姉妹から扶養を受けることもできなくなることを意味しています。
経済的に困ることがあっても、援助は受けられなくなるでしょう。
死亡配偶者との間に子どもがいる場合、子どものための援助も受けにくくなるでしょう。
③死亡配偶者の法要に参加しにくい
死亡配偶者の法要を死亡配偶者の両親や兄弟姉妹が主催する場合、参加しにくくなるかもしれません。
死亡配偶者の血縁関係者から参加を拒まれることも考えられます。
死亡配偶者のお墓が私有地にある場合、お墓参りも難しくなるかもしれません。
共同墓地などだれでもお墓参りができる場所に葬るなどするといいでしょう。
④お墓が別々になる
死亡配偶者のためにお墓を新たに建立せず、家のお墓に葬ることがあるでしょう。
姻族関係終了届を提出すると、自分が死亡したとき、そのお墓に入れてもらうことは難しくなるでしょう。
死亡配偶者と同じお墓に眠ることはできなくなります。
⑤子どもの理解を得られない
死亡配偶者との間に子どもがいる場合、子どもと死亡配偶者の両親や兄弟姉妹の親族関係は影響がありません。
子どもと死亡配偶者の両親や兄弟姉妹の親族関係はそのまま続きます。
子どもから抵抗されることもあるでしょう。
子どもにとって、精神的ダメージであることも想定しておく必要があります。
6姻族関係終了届について司法書士に相談するメリット
姻族関係終了届は、マスコミなどから死後離婚と称して取り上げられています。
本来、配偶者の死別によって婚姻関係が終了しています。
配偶者の一方が死亡した後に、離婚することはできません。
死亡配偶者の両親や兄弟姉妹との関係性を解消する点に注目されたものです。
法律上の扶養義務から逃れられる以上に、嫁は親の介護をして当然など社会通念の押し付けから逃れられるのが大きいでしょう。
死亡配偶者の両親や兄弟姉妹がお金を無心することや生活に過剰に干渉することにストレスをためているケースもあります。
姻族関係終了届は、配偶者の死亡後、死亡配偶者の両親や兄弟姉妹などとの関係を終了させるものに過ぎません。
死亡配偶者の両親や兄弟姉妹などの誤解から、相続放棄をするように迫られることもあるでしょう。
死亡配偶者の両親や兄弟姉妹などが感情的になって、すでに相続した財産を返すように要求されることもあるでしょう。
姻族関係終了届を提出しても、死亡配偶者の財産は相続できます。
相続手続をスムーズに終わらせるために、まず正しい知識を手に入れましょう。
姻族関係終了届は、相続に影響はありません。
遺族年金にも、影響はありません。
生命保険の受け取りにも、影響はありません。
姻族関係終了届のことでご心配があれば、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

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遺言書の検認手続をしても相続放棄
1遺言書は家庭裁判所で開封
①遺言書を見つけたら家庭裁判所へ届出
相続が発生した後、相続人はたくさんの相続手続をすることになります。
被相続人の遺品や重要書類を整理をしているときに、遺言書を見つけることがあります。
遺言書を書かれた封筒を見つけた場合、戸惑うかもしれません。
被相続人が生前に遺言書を作成したことを話していたとしても、遺言書の内容が気になるでしょう。
遺言書は、多くの場合、財産の分け方など大切で重要なことが書いてあります。
驚きと不安から、後先考えずに遺言書を開封してしまいたくなります。
自宅などで遺言書を見つけた場合、勝手に開封してはいけません。
遺言書を見つけた人や遺言書を預かっていた人は、家庭裁判所に届出ることになっています。
遺言書を家庭裁判所にする届出を遺言書検認の申立てと言います。
②家庭裁判所の検認は遺言書の改ざん・変造防止のため
遺言書は、勝手に開封してはいけません。
家庭裁判所に届出て、相続人立会いのもと開封してもらいます。
遺言書の検認は、遺言書の内容を確認する手続です。
家庭裁判所は遺言書の内容や状態を確認して、検認調書に取りまとめます。
遺言書の検認をすると、遺言書の改ざんや変造を防ぐことができます。
検認調書と遺言書を照らし合わせると、改ざんや変造が明らかになるからです。
遺言書の検認は、遺言書の改ざんや変造を防ぐための手続です。
③検認で遺言書の有効無効は判断しない
遺言書の検認は、遺言書の改ざんや変造を防ぐための手続です。
家庭裁判所の検認で、遺言書の有効無効の判断をしません。
遺言書の検認は、遺言書の有効無効の判断をする手続ではないからです。
遺言書の検認が済んでも、無効の遺言書は無効です。
遺言書の検認がされても、有効な遺言書になるわけではありません。
自宅などで遺言書を見つけた場合、まず家庭裁判所に遺言書検認の申立てをします。
遺言書が有効であるか無効であるか判断するのは、後の話です。
④検認期日は欠席していい
家庭裁判所に遺言書検認の申立てがあった場合、家庭裁判所は相続人全員を家庭裁判所に呼び出します。
遺言書検認の申立先は、遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
相続人の中には、遺言者の住所地から遠方に住んでいることがあるでしょう。
遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所から呼出を受けても、仕事などで忙しいことがあるでしょう。
遺言書検認の申立人は、必ず出席しなければなりません。
遺言書検認の申立人は、遺言書を家庭裁判所に持って行く必要があるからです。
確認をする遺言書がないと、検認をすることはできません。
遺言書検認の申立人以外の人は、欠席しても差し支えありません。
遺言書の検認は、遺言書の内容を確認する手続です。
検認期日に相続人全員を呼び出すのは、検認に立会いをしてもらうためです。
検認期日に立会いをしなくても、不利益はありません。
⑤公正証書遺言と法務局保管の自筆証書遺言は検認不要
公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に取りまとめてもらって作る遺言書です。
遺言者が公証人に遺言内容を伝えて、証人2人に確認してもらって作ります。
公正証書遺言は作成した後、遺言書原本は公証役場で厳重保管されます。
公正証書遺言は、改ざんや変造があり得ません。
遺言書の検認は、遺言書の改ざんや変造を防ぐための手続です。
相続が発生した後に家庭裁判所で手続をして、改ざんや変造を防止する必要がありません。
公正証書遺言は、家庭裁判所の検認手続は不要です。
自筆証書遺言は、遺言者が自分で書いて作った遺言書です。
専門家の手を借りることなく手軽に作ることができます。
世の中の大半の遺言書は、自筆証書遺言です。
自筆証書遺言を作成した後、法務局に提出して保管してもらうことができます。
法務局保管の自筆証書遺言は、法務局で厳重保管されます。
法務局保管の自筆証書遺言は、改ざんや変造があり得ません。
遺言書の検認は、遺言書の改ざんや変造を防ぐための手続です。
相続が発生した後に家庭裁判所で手続をして、改ざんや変造を防止する必要がありません。
法務局保管の自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認手続は不要です。
2相続財産を処分利用すると相続放棄が無効になる
①相続放棄は家庭裁判所の手続
相続が発生したら、原則として、被相続人の財産は相続人が受け継ぎます。
相続財産というとプラスの財産だけイメージしがちですが、マイナスの財産も含まれます。
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄を希望する申立てをします。
相続放棄は、家庭裁判所の手続だからです。
家庭裁判所で相続放棄が認められた場合、相続人でなくなります。
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人全員の共有財産になります。
相続財産は、相続人全員の合意で分け方を決定します。
相続人全員の合意ができれば、どのような分け方でも構いません。
一部の相続人が財産を一切受け取らない合意をすることがあります。
財産を受け取らない相続人も含めて相続人全員が合意できれば、有効な合意です。
財産を一切受け取らない合意をした場合、相続放棄をしたと表現することがあります。
相続放棄を表現しても、相続放棄ではありません。
相続放棄の効果はありません。
家庭裁判所で相続放棄が認められたわけではないからです。
②相続財産を処分利用すると単純承認と見なされる
相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄をするか選択することができます。
相続放棄を希望する場合、家庭裁判所に対して相続放棄を希望する申立てをします。
家庭裁判所に相続放棄の手続をする前に単純承認をした場合、相続放棄をすることはできません。
相続放棄を撤回することができないように、単純承認も撤回することができないからです。
法律で定められた一定の条件にあてはまるときは、単純承認したとみなされます。
単純承認とみなされたら、相続放棄はできません。
被相続人の財産を処分したり利用したりした場合、単純承認と見なされます。
被相続人が払うべきお金を相続財産から支払う場合、単純承認とみなされます。
単純承認を見なされた場合、相続放棄はできません。
相続放棄は、家庭裁判所の書類審査だけで認められます。
相続放棄の要件をきちんと満たしているか、家庭裁判所が独自で調査することはありません。
相続放棄の要件を満たしていないのに、相続放棄の書類がきちんと揃っている場合、家庭裁判所は事情が分かりません。
家庭裁判所は、相続放棄を認めてしまいます。
本当は要件を満たしていないから相続放棄は無効のはずです。
家庭裁判所は事情が分からないから、相続放棄を認めてしまうケースがあります。
相続財産を処分利用すると、単純承認と見なされます。
3遺言書の検認手続をしても相続放棄
①遺言書があっても相続放棄ができる
家庭裁判所で相続放棄をした場合、被相続人の財産は一切受け取りません。
遺言書は、財産の分け方が書いてあるでしょう。
遺言書の内容は、遺言者が死亡したときに効力が発生します。
遺言書に「財産○○は相続人○○に相続させる」とあった場合、相続が発生したときに財産○○は相続人○○のものになります。
遺言書があるのに相続放棄をすることができるのか不安になるかもしれません。
公正証書遺言であっても自筆証書遺言であっても、相続放棄をすることができます。
遺言書があっても遺言書がなくても、相続放棄をすることができます。
遺言書に何と書いてあっても何も書いてなくても、相続放棄をすることができます。
相続放棄をする権利は、相続人の固有の権利です。
遺言書で相続放棄をする権利が奪われることはありません。
遺言書があっても、相続放棄をすることができます。
②遺言書検認の申立てをしても相続放棄ができる
遺言書を見つけた人や遺言書を預かっていた人は、家庭裁判所に届出ることになっています。
自宅などで遺言書を見つけた場合、まず家庭裁判所に遺言書検認の申立てをします。
遺言書を見つけた人や遺言書を預かっていた人は、相続人であることも相続人以外の人であることもあるでしょう。
遺言書の検認は、遺言書の改ざんや変造を防ぐための手続です。
相続財産の処分や利用とは、無関係です。
遺言書検認の申立てをしても、単純承認と見なされることはありません。
遺言書検認の申立てをしても、相続放棄をすることができます。
③検認期日に出席しても相続放棄ができる
遺言書検認の申立てを受け付けた場合、家庭裁判所は相続人全員を家庭裁判所に呼び出します。
遺言書検認の申立人は、検認期日に出席しなければなりません。
遺言書を持って行く必要があるからです。
遺言書検認の申立人以外の人は、家庭裁判所の呼出に応じても応じなくても構いません。
検認期日に相続人全員を呼び出すのは、検認に立会いをしてもらうためです。
遺言書の検認は遺言書の改ざんや変造を防ぐための手続だから、立会いをしてもらって確認をしてもらいます。
検認期日に出席しても、相続財産の処分や利用とは無関係です。
検認期日に出席しても、単純承認と見なされることはありません。
検認期日に出席しても、相続放棄をすることができます。
④検認期日に欠席しても相続できる
遺言書検認の申立人以外の人は、家庭裁判所の呼出に応じても応じなくても構いません。
遺言書検認の申立人以外の人は、単なる立会人です。
検認期日に欠席しても出席しても、相続放棄をすることができます。
検認期日に欠席しても出席しても、財産を相続することができます。
遺言書検認の申立先は、遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
相続人が被相続人の住所地から遠方に住んでいることがあります。
近くに住んでいても、仕事などで家庭裁判所に出向くことが難しいことがあるでしょう。
検認期日に欠席しても、相続人に不利益はありません。
4相続放棄を司法書士に依頼するメリット
実は、相続放棄はその相続でチャンスは1回限りです。
家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることができます。
即時抗告は高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。
家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます。
一挙にハードルが上がると言ってよいでしょう。
相続放棄は、撤回ができません。
相続放棄をする前に、慎重に判断する必要があります。
せっかく相続放棄が認められても、相続財産を処分したら無効になりかねません。
このような行為をしてしまわないように、あらかじめ知識を付けておく必要があります。
相続放棄を自分で手続したい人の中には、相続放棄が無効になることまで考えていない場合が多いです。
司法書士は、相続放棄が無効にならないようにサポートしています。
せっかく手続しても、相続放棄が無効になったら意味がありません。
相続放棄を考えている方は、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
相続した建物に所有権保存登記
1表題登記と所有権保存登記のちがい
①不動産登記には2種類ある
不動産登記には、2種類あります。
表題登記と権利登記です。
表題登記とは、土地や建物の物理的状況を表示する登記です。
権利登記とは、土地や建物の権利関係を表示する登記です。
所有権保存登記は、権利登記のひとつです。
②表題登記とは
埋め立てや土地の隆起があった場合、新たな土地が生じます。
新たな土地が生じた場合、土地表題登記をします。
土地の所在や地番、地目などを登記します。
新しく建物を建設した場合、新たな建物が生じます。
新たな建物が生じた場合、建物表題登記をします。
新たな土地が生じることはめったにありません。
単に表題登記といったら、建物表題登記を指すことがほとんどです。
建物の表題部に登記される主な項目は、次のとおりです。
(1)種類
居宅、店舗、事務所など
(2)構造
建物の主たる構成材料、屋根の種類、階数など
(3)構成材料による区分
木造、石造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造など
(4)屋根の種類による区分
瓦葺、スレート葺、亜鉛メッキ鋼板葺、陸屋根など
(5)階数による区分
平家建、2階建など
③所有権保存登記とは
建物表題登記をした後、初めて所有者としてする登記を所有権保存登記と言います。
所有権保存登記をした場合、所有者として第三者に対して権利主張をすることができます。
所有権保存登記をしていない場合、第三者が所有者であると権利主張したときに文句を言うことができません。
所有者として第三者に対して権利主張をすることができるのは、登記の重要な機能です。
所有者として第三者に対して権利主張をすることができる機能を対抗力と言います。
表題登記をした場合、所有者が記録されます。
登記簿の表題部に、所有者が登記されます。
表題部の所有者の登記には、対抗力がありません。
表題部に所有者と登記されても、所有者として第三者に対して権利主張をすることができません。
表題部に所有者と登記された場合には、対抗力がないからです。
所有権保存登記をした場合には、対抗力があります。
2表題部所有者に相続が発生したときの所有権保存登記
①相続した建物は相続財産
新たな建物が生じた場合、建物表題登記をします。
建物表題登記ができたら、所有権保存登記をします。
建物表題登記は、建物完成から1か月以内に登記をしなければなりません。
所有権保存登記は、原則として、登記をする義務はありません。
所有権保存登記をしないと、所有者として第三者に対して権利主張をすることができないだけです。
建物表題登記をした後、所有権保存登記をしないまま長期間経過していることがあります。
建物表題登記をした後、所有権保存登記をしないまま、表題部に所有者と記録された人が死亡することがあります。
相続が発生した場合、原則として、被相続人の財産は相続人が相続します。
相続人が相続する財産が、相続財産です。
被相続人が建物を所有していた場合、所有していた建物は相続財産になります。
建物表題登記をした後、所有権保存登記をしない建物であっても、所有していた建物は相続財産になります。
②相続財産の分け方は相続人全員の合意で決定
相続が発生すると、相続財産は相続人全員の共有財産になります。
2人以上相続人がいる場合や遺言書がない場合は、遺産の分け方について相続人全員で話し合いをする必要があります。
相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いのことを遺産分割協議といいます。
相続財産の分け方は、相続人全員による合意で決定します。
相続人全員で合意がまとまったら、相続人全員の合意内容を文書に取りまとめます。
相続人全員の合意内容を取りまとめた文書を遺産分割協議書と言います。
遺産分割協遺書は、相続人全員の合意内容の証明書です。
③建物を相続する相続人から所有権保存登記
所有権保存登記の申請をすることができるのは、原則として、表題部所有者です。
表題部所有者が死亡した場合、表題部所有者の相続人が所有権保存登記の申請をすることができます。
遺産分割協議によって建物を相続する相続人を決めることができます。
建物を相続する相続人が所有権保存登記の申請をすることができます。
④被相続人が生前に建物を売却していたら
所有権保存登記は、原則として、登記をする義務はありません。
建物表題登記をした後、所有権保存登記をしないまま被相続人が建物を売却していることがあります。
被相続人が建物を売却した場合、建物は被相続人のものではありません。
被相続人が建物を所有していない場合、建物は相続財産になりません。
被相続人から建物を買った人は、建物について所有権移転登記をして欲しいと望むでしょう。
所有権移転登記をしていない場合、所有者として第三者に対して権利主張をすることができないからです。
第三者から所有者であると権利主張がされたときに、買主が文句を言うことができなくなります。
被相続人は建物を売却したのだから、買主に対して所有権移転登記をする義務があります。
買主に対して所有権移転登記をする義務を果たさないまま相続が発生することがあります。
相続人全員は、所有権移転登記をする義務を相続します。
相続人全員は、買主に対して所有権移転登記をする義務があります。
買主に対して所有権移転登記をするため、所有権保存登記をしなければなりません。
所有権保存登記は、建物表題登記をした後、初めて所有者としてする登記です。
初めて所有者としてする登記をしないと、所有権移転登記をすることができません。
相続人は所有権保存登記をして、買主に対して所有権移転登記をします。
所有権保存登記は、被相続人が所有者となる登記です。
所有者が死亡した後であっても、死亡した所有者名義の登記をすることができます。
被相続人が過去に所有者だったからです。
被相続人が生前に建物を売却したから、相続人は建物を相続していません。
相続人は建物を相続していないから、相続人名義の所有権保存登記をすることはできません。
区分建物でない建物の場合、買主に対して直接所有権保存登記をすることはできません。
所有権保存登記の申請をすることができるのは、表題部所有者またはその相続人だからです。
建物の買主は、表題部所有者またはその相続人のどちらにも該当しないでしょう。
建物の買主は、所有権保存登記をすることができません。
2表題部所有者に数次相続が発生したときの所有権保存登記
①数次相続とは
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人全員の共有財産になります。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
相続財産の分け方について、話し合いがまとまらないうちに相続人が死亡してしまうことがあります。
数次相続とは、話し合いがまとまらないうちに相続人が死亡して新たな相続が発生することです。
死亡した相続人に相続が発生した場合、相続人の地位が相続されます。
最初の相続で話し合いをする地位が、死亡した相続人の相続人に相続されます。
数次相続は、どこまででも続きます。
法律上の制限は、設けられていません。
②数次相続が発生したときは最終の相続人から所有権保存登記
所有権保存登記の申請をすることができるのは、表題部所有者またはその相続人です。
表題部所有者に数次相続が発生した場合、最終の相続人から所有権保存登記を申請することができます。
数次相続が発生後に所有権保存登記をする場合、中間の相続人が単独である必要はありません。
中間の相続人が単独である場合も中間の相続人が複数である場合も、直接最終の相続人名義の所有権保存登記をすることができます。
通常は、権利登記がされているでしょう。
所有権登記がされている所有者が死亡した場合、所有権移転登記をします。
数次相続が発生後に所有権移転登記をする場合、中間の相続人が単独であるときのみ直接最終の相続人名義の所有権移転登記をすることができます。
所有権移転登記で直接最終の相続人名義にするためには、中間の相続人が単独である必要があります。
中間の相続人が複数である場合、いったん複数の相続人で相続登記をします。
あらためて相続登記をして最終の相続人名義にする必要があります。
数次相続が発生後に所有権移転登記をする場合、中間の相続人が複数であるときは直接最終の相続人名義の所有権移転登記をすることができません。
3相続登記を司法書士に依頼するメリット
相続が発生すると、相続人は悲しむ暇もなく相続手続に追われます。
ほとんどの人は相続手続は不慣れで、聞き慣れない法律用語で疲れ果ててしまいます。
インターネットの普及で多くの人は簡単に多くの情報を手にすることができるようになりました。
多くの情報の中には正しいものも、適切でないものも同じように混じっています。
相続登記も簡単にできる、ひとりでできたという記事も散見されます。
多くの場合、不動産は重要な財産でしょう。
登記手続きは一般の方から見ると些細なことと思えるようなことでやり直しになることも多いものです。
法務局の登記手続案内を利用すれば、シンプルな事例の申請書類などは教えてもらえます。
案内対象と異なる事例に関しては、わざわざ説明してくれません。
知識のない方にとっては、案内対象の事例かどうか判断がつかないでしょう。
司法書士などの専門家から見れば、トラブルのないスムーズな相続手続であっても、知識のない一般の方はへとへとになってしまいます。
表題部所有者などは、一般的には聞き慣れないことがほとんどでしょう。
一般向けの相続登記の解説書などに説明されていることはほとんどありません。
通常の相続登記と異なることにも気づかないでしょう。
司法書士は登記の専門家です。
スムーズに相続登記を完了させたい方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
不動産が複数あるときの遺産分割協議
1相続財産の分け方5つの方法
方法①現物分割
相続財産には、いろいろな財産が含まれていることが一般的です。
不動産は、分けにくい財産の代表例です。
現物分割とは、現物の不動産を相続人の人数で分割する方法です。
現物の不動産を分割することは、広大な土地でないと実現できません
極端に小さな土地は、使い勝手が悪くなります。
価値も下がってしまうでしょう。
あまり現実的ではないかもしれません。
方法②代償分割
代償分割とは、一部の相続人が不動産を相続し、残りの相続人は不動産を相続した人から代償金を受け取る方法です。
現物の不動産を分割しないので、価値が下がることはありません。
不動産を相続する人は、他の相続人に代償金を支払う必要があります。
相続財産の大部分が不動産であることがあります。
価値の高い不動産である場合、他の相続人に支払う代償金が高額になります。
不動産を相続する人が代償金を準備できないかもしれません。
不動産をいくらと考えるのかについて、基準はいくつかあります。
代償金を支払う人は、不動産の値段が低い基準を採用した方が有利です。
支払う代償金が少なくなるからです。
代償金を受け取る人は、不動産の値段が高い基準を採用した方が有利です。
受け取る代償金が多くなるからです。
代償金を決めるとき、どの基準を採用するのか話し合いがまとまらないことがあります。
方法③換価分割
換価分割とは、不動産を売却してお金に換えた後にお金を分ける方法です。
不動産を実際に売却してお金に換えてから分けるので、不動産の値段をいくらと考えるのかで話し合いをする必要はありません。
被相続人が守ってきた財産を手放すことに、罪悪感があるかもしれません。
合理的な方法であっても相続人の感情面から話し合いがつかなくなるおそれがあります。
不動産を売却するつもりであっても、買い手がつかないかもしれません。
売却できるまで相続手続が長引くおそれがあります。
方法④共有
相続人全員で相続財産の分け方について話し合いによる合意ができない場合、共有が選ばれることもあります。
最も公平に見えるからです。
共有は弊害が多く、安易に共有にする方法はもっとも避けるべきです。
共有にした場合、全員の同意がなければ売却することはできません。
共有の不便を解消するため、後々、共有物分割をしようという話になります。
結局のところ、問題の先送りになるだけです。
相続トラブルが長期化しますから、家族の絆が壊されてしまいます。
方法⑤用益権の設定による分割
用益権とは、不動産を自分で使ったり、人に貸して賃料を得たりする権利のことです。
配偶者居住権は、用益権のひとつです。
一部の相続人に使う権利を設定して、他の相続人が使う権利のない所有権を相続する方法です。
家族が守ってきた不動産を手放すことなく相続ができます。
相続人のうち、だれが使う権利を得るのかで、使う権利のない所有権をだれが相続するのかで話し合いがまとまらないおそれがあります。
2不動産が複数あるときの遺産分割協議
①まず相続人調査
多くの方にとって、相続人がだれなのかは当たり前のことと軽く考えがちです。
家族以外の第三者に対しては、相続人がだれなのか客観的に証明する必要があります。
客観的に証明するとは、具体的には、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を全部揃えることです。
戸籍にはその人に身分関係がすべて記録されているからです。
結婚や離婚、子どもや養子の存在を家族には内緒にしている人がいるかもしれません。
秘密にしていても、戸籍には記録されています。
戸籍が新しくなったときに、書き写される項目と書き写されない項目があります。
書き写されない項目を確認するために、出生から死亡までの連続した戸籍謄本を全部揃える必要があるのです。
②財産全部まとめて合意しなくてもよい
相続が発生した場合、被相続人のものは相続人全員の共有財産になります。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決める必要があります。
相続人全員の合意ができれば、財産すべてをまとめて合意する必要はありません。
不動産が複数ある場合、同じ不動産ではないでしょう。
収益のいい不動産や便利のいい場所にある不動産やそうでない不動産があります。
一部の不動産を売却する合意ができることがあります。
不動産の売却には、時間がかかることが多いでしょう。
合意できる不動産から先に合意をすることができます。
遺産分割協議書は、合意できた不動産についてだけ記載します。
財産全部記載していない遺産分割協議書だから、無効になるといったことはありません。
③相続登記用の遺産分割協議書は不動産のみ記載でよい
不動産を相続した場合、不動産の名義変更をします。
不動産の名義変更を相続登記と言います。
相続登記をする場合、遺産分割協議書を提出します。
遺産分割協議書は、相続人全員が相続財産の分け方を合意した証明書です。
合意の対象となった不動産を特定できるように記載します。
相続登記用の遺産分割協議書は、不動産のみ記載されたもので差し支えありません。
「自宅」などの記載は客観的に特定できるとは言えません。
自宅は、家族にとっては当然のことです。
法務局など第三者にとっては、どこにあるどの不動産なのか分からないからです。
不動産を特定するため、登記簿謄本を取得して書き写すといいでしょう。
不動産の所在は、自宅住所と異なることが多いものです。
自宅住所を記載した場合、不動産を特定できないことがあります。
固定資産税の課税明細書の記載は、内容が省略されていることや登記簿謄本と異なる記載がされていることがあります。
登記簿謄本と異なる表記の場合、相続登記が認められない可能性があります。
登記簿謄本の記載を見て、書き写します。
複数の不動産がある場合、法務局の管轄ごとに遺産分割協議書を作成することができます。
それぞれの遺産分割協議書に添付書類を用意すれば、同時に相続登記を進めることができるからです。
④複数ページの遺産分割協議書に割印・契印
遺産分割協議書は、相続人全員が相続財産の分け方を合意した証明書です。
相続人全員が合意内容に間違いがないことを確認して、記名し実印で押印します。
記名押印がされた後に一部のページが抜き取られたり差し替えがあった場合、文書の内容は真正な合意内容ではなくなってしまいます。
遺産分割協議書が抜き取りや差し替えができる状態である場合、文書の内容は真正な内容でないおそれがあります。
遺産分割協議書の内容が真正でないおそれがある場合、相続手続は進めることができなくなります。
複数の不動産について合意内容を取りまとめる場合、遺産分割協議書は複数ページになることが多いです。
複数ページに渡る場合、一般的なのが契印を施すことです。
契印とは、文書が複数ページに渡るときに1通の文書であることを証明するためページの見開きにまたがって押印することです。
契印は、最初のページから最後のページまで施します。
最初のページから最後のページまで契印がある場合、書類の改ざんがないことを証明できます。
遺産分割協議書では、相続人全員が実印で契印を施します。
記名押印がされた後に一部のページが抜き取られたり差し替えがあった場合、契印がつながらなくなります。
契印がつながっている場合、改ざんがないと言えます。
⑤遺産分割協議書を袋とじにして割印・契印
何十ページにも及ぶ遺産分割協議書になった場合、相続人全員がすべてのページに契印を施すのは手間がかかります。
遺産分割協議書を袋とじにするといいでしょう。
袋とじにするとき、製本テープを使うと便利です。
袋とじにしてあれば、最初のページから最後のページまで契印を施す必要はありません。
製本テープと文書にまたがるように相続人全員の契印が必要になります。
3不動産を共有するとデメリットが大きい
デメリット①共有物を処分するには共有者全員の合意が必要
相続が発生した後、相続財産は相続人全員の共有財産になります。
相続人のひとりが勝手に処分することはできません。
共有財産は、共有している人全員が合意しないと、処分ができないからです。
相続財産の分け方を「共有する」と決めた後も、同じです。
共有財産は、共有している人全員が合意しないと、処分はできません。
処分するとは、共有物を売却する、第三者に賃貸することなどです。
たくさんの人で共有していると合意がまとまりにくくなります。
売却したい人も賃貸したい人もいるでしょう。
売却するのはいいが時期が良くないと思う人もいるでしょう。
もっと高値で売れるはずだという人もいるでしょう。
賃貸するのはいいが賃貸条件が合意できない人もいるでしょう。
合意できる場合でも、合意するために時間がかかりがちになります。
売却したいという場合でも、合意に時間がかかるとチャンスを逃すことになります。
親族同士であっても共有物の管理方針が違うと、共有者の意見対立が起きやすくなります。
売却する場合も、売却時の重要事項説明や売買契約の締結など共有者全員が手続に参加する必要があります。
遠方に住んでいる共有者には時間と手間がかかります。
共有者がたくさんいると、だれか一人が認知症などになるかもしれません。
認知症などで判断能力が低下する人が現れる確率も上がります。
物事のメリットデメリットを充分に判断できない人は、売却などの合意はできません。
後見人を選んでもらって代わりに判断してもらうことになります。
デメリット②共有者に相続が発生する
共有物を売却するためには、共有者全員の合意が必要になります。
共有者全員の合意がしにくくなると、売却などの判断は先延ばししがちです。
先延ばしにより長期間経過すると、共有者に相続が発生することがあります。
共有者に相続が発生すると、共有者の持分は相続財産になります。
共有者の相続人全員の相続財産になります。
共有者の管理方針が違うことで適切な管理ができない共有物を相続したがらないかもしれません。
このとき、死亡した共有者の共有持分を、複数の相続人が法定相続分で細分化して共有することがあります。
このような相続が何人もの共有者の間で発生すると、共有者がたくさんになり、持分が細分化されます。
適切に相続登記がされないと、だれにどれだけの持分があるのか分からなくなります。
共有者が増えると、共有者同士が顔も見たことない見知らぬ人であることが多くなります。
単純に、たくさんの人で管理や処分の合意をすることは難しいものです。
それが顔も見たことない見知らぬ人である場合、一挙に難易度は上がります。
見知らぬ人何十人もの合意は、現実的には無理でしょう。
共有物の処分は、共有者全員の合意が必要です。
1人でも反対の人がいると、処分はできません。
共有物を売却するには、1人でも反対の人がいると、できないのです。
見知らぬ人何十人で共有すると、共有物の賃貸や売却は、事実上、できなくなります。
デメリット③共有持分を売却するおそれ
共有物全体を売却するためには共有者全員の合意が必要です。
それぞれの共有者が持っている共有持分を売却するためには、他の共有者の合意は不要です。
あまり知られていませんが、共有者が持っている共有持分を買い取る業者がいます。
ひょっとすると、経済的に困っている共有者がいる場合、共有持分を売却してしまうかもしれません。
通常、市場価格よりはるかに低廉な価格でしか売れません。
共有持分を買い取る業者はビジネスですから、遠慮なく共有者としての権利を主張してきます。
共有持分買取請求や共有物分割請求などです。
話し合いで解決できなければ、当然、裁判所に持ち込まれることになるでしょう。
知識のない一般の人では対応できませんから、弁護士に依頼することになるでしょう。
4遺産分割協議書作成を司法書士に依頼するメリット
遺産分割協議書は遺産の分け方について、相続人全員による合意を取りまとめた文書です。
前提として、話し合いによる合意ができていなければ、文書にできません。
遺産分割協議書があるとトラブル防止になります。
後々のトラブルが見えていないと、単なる問題の先送りになります。
不動産の共有はその最たるものでしょう。
安易に共有を選ぶと後々トラブルに巻き込まれます。
共有にすることで今後どのような問題が発生するのか、自分達だけではそのリスクは見えにくいかもしれません。
司法書士はこのようなリスクの説明もします。
適切な遺産分割協議書を作り、家族のトラブルを避けたい方は、司法書士などの専門家にサポートを依頼することをおすすめします。

相続や遺産承継の手続きは、専門家選びが重要です。
「オリーブの木司法書士事務所」では、司法書士の宮木由加が最初から最後まで一貫して対応することで、お客様一人ひとりに最適なサポートを提供します。
相続放棄や不動産登記はもちろん、近年注目される家族信託など、多岐にわたる相続関連業務に幅広く対応。
提携する税理士や弁護士との連携により、多角的な視点から複雑な案件もスムーズに解決へと導きます。
愛知・岐阜県にお住まいの方や、全国の不動産に関するご相談も承っております。
お仕事帰りに立ち寄りやすい上前津駅から徒歩2分という立地も、当事務所の強みです。
「面倒な手続きをプロに任せたい」「最適な方法を知りたい」という方は、ぜひ「オリーブの木司法書士事務所」の無料相談をご利用ください。
