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遺言執行者なしで遺贈

2025-05-21

1遺言執行者が遺言書の内容を実現する

①遺言書で遺言執行者を指名する

遺言書を作成するだけでは、意味がありません。

遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。

遺言書を作成するときに、遺言執行者を指名するのがおすすめです。

遺言執行者を指名しておくと、遺言者は安心です。

遺言執行者が確実に遺言内容を実現してくれるからです。

遺言執行者がいると、相続人はラクです。

わずらわしい相続手続をおまかせできるからです。

遺言書で、遺言執行者を指名することができます。

②遺言執行者を指名しなくても遺言書は有効

遺言書を確認したところ、遺言執行者について何も書いてないことがあります。

遺言書の内容を実現する人がいないと、遺言書が無意味なものに思えるかもしれません。

遺言書には、厳格な書き方ルールがあります。

書き方ルールに違反すると、遺言書は無効になります。

遺言書の書き方ルールに、遺言執行者を指名することはありません。

遺言書で遺言執行者を指名しなくても、遺言書が無効になることはありません。

遺言執行者を指名しなくても、遺言書は有効です。

③遺留分を侵害しても遺言執行

遺留分とは、相続人に認められた最低限の権利です。

遺言書の内容が大きく偏っている場合、相続人の遺留分を侵害していることがあります。

配分された財産が遺留分に満たない場合、遺留分侵害額請求をすることができます。

遺留分を侵害しても、遺言書は有効です。

遺留分を侵害しても、遺言執行者は遺言書の内容を実現します。

遺留分は、金銭請求で解決するからです。

遺留分を請求する人と相続財産を受け取る人で、解決します。

遺言執行者は、遺留分の協議調整をする義務はありません。

2遺言執行者なしで遺贈

①受遺者と相続人全員の協力で登記申請

遺贈とは、遺言書で相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。

不動産を遺贈した場合、遺贈を受けた人に名義変更をします。

受遺者とは、遺贈を受ける人です。

遺言執行者がいる場合、遺言執行者が遺言書の内容を実現します。

受遺者と遺言執行者が共同で、遺贈による所有権移転登記をします。

遺言執行者がいない場合、相続人全員の協力で遺言書の内容を実現します。

受遺者と相続人全員が共同で、遺贈による所有権移転登記をします。

遺言執行者がいないと、相続人全員の協力が必要です。

②相続人以外の人に対する遺贈の登記の必要書類

遺言執行者なしで相続人以外の人に遺贈するとき、登記申請書に添付する書類は、次のとおりです。

(1)遺言書

(2)検認済証明書

(3)被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

(4)被相続人の除票または戸籍の除附票

(5)相続人全員の現在戸籍

(6)相続人全員の印鑑証明書

(7)遺言者の権利証

(8)受遺者の住民票または戸籍の附票

(9)登記委任状

(10)不動産の固定資産税評価証明書

遺言書が公正証書遺言である場合、検認済証明書は不要です。

遺言書が自筆証書遺言である場合で、かつ、法務局で保管されていた場合は、検認済証明書は不要です。

③相続人に対する遺贈は単独申請ができる

遺言書を作成して、相続人に対して遺贈をすることができます。

遺言書に「遺贈する」とあれば、遺贈で手続します。

財産を引き継ぐ人が相続人であっても、相続ではなく遺贈で手続します。

受遺者が相続人である場合、登記申請書に権利者と義務者を記載するだけで義務者の関与が不要です。

形式的には共同申請ですが、事実上、受遺者が単独申請をすることができます。

相続人に対する遺贈は、相続登記義務化の対象です。

相続人に対する遺贈は、単独申請ができます。

④相続人に対する遺贈の登記の必要書類

登記申請書に添付する書類は、次のとおりです。

(1)遺言書

(2)検認済証明書

(3)被相続人が死亡した記載のある戸籍謄本

(4)被相続人の除票または戸籍の除附票

(5)受遺者の戸籍謄本

(6)受遺者の住民票または戸籍の附票

(7)登記委任状

(8)不動産の固定資産税評価証明書

遺言書が公正証書遺言である場合、検認済証明書は不要です。

遺言書が自筆証書遺言である場合で、かつ、法務局で保管されていた場合は、検認済証明書は不要です。

⑤預貯金の名義変更は相続人全員の協力

不動産だけでなく、銀行などの預貯金を遺贈することができます。

預貯金の遺贈を受けた場合、受遺者だけでは手続できないことが多いでしょう。

金融機関によって、必要書類や手続の方法が異なります。

遺言執行者がいない場合、金融機関から相続人全員の戸籍謄本、実印、印鑑証明書を提出するように言われるからです。

預貯金の名義変更は、相続人全員の協力が必要です。

⑥家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらえる

遺言執行者がいないと、相続人全員の協力で遺言書の内容を実現します。

相続人の中には、遺言書の内容に不満を持っていることがあります。

遺言書の内容に不満があるとき、遺言書の内容の実現に協力をしてくれないでしょう。

印鑑証明書を出し渋ると、遺言執行が進められなくなります。

相続人全員の協力が得られない場合、家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらうことができます。

遺言執行者が選任されれば、遺言執行者が遺言書の内容を実現してくれます。

⑦登記手続請求訴訟を提起

遺言執行者がいないときは、受遺者と相続人全員が共同で、遺贈による所有権移転登記をします。

相続人全員の協力が得られない場合、相続人全員を被告として訴訟を提起することができます。

登記手続請求訴訟には、費用と時間が多くかかります。

遺言執行者を選任の申立てが難しい特殊な事例では、選択肢になるでしょう。

相続人に対し登記手続を命ずる判決が確定すれば、確定判決で登記手続を進めることができます。

記手続を命ずる判決が確定した場合、相続人全員の印鑑証明書と遺言者の権利証は、提出不要です。

3遺言執行者選任の申立ての方法

①申立てができる人

遺言執行者選任の申立てができる人は、利害関係人です。

具体的には、次のとおりです。

(1)相続人

(2)遺言者の債権者

(3)遺贈を受けた人

(4)遺贈を受けた人の債権者

②申立先

遺言執行者選任の申立先は、遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで調べることができます。

遺言者の最後の住所地は、遺言者の住民票の除票や戸籍の附票で確認することができます。

③必要な書類

遺言執行者選任の申立書の必要書類は、次のとおりです。

(1)遺言者の死亡の記載のある戸籍謄本

(2)遺言書の写し

遺言書が自筆証書遺言保管制度を利用していない自筆証書遺言である場合、検認手続が必要です。

遺言書の検認手続をした場合、上記遺言者の死亡の記載のある戸籍謄本と遺言書の写しは提出不要です。

遺言書の検認の申立てをする場合、遺言者の死亡の記載のある戸籍謄本を提出するからです。

検認手続をしたら、裁判所に事件記録があるはずです。

(3)遺言執行者の候補者の住民票または戸籍の附票

遺言執行者選任の申立てでは、遺言執行者の候補者を立てることができます。

申立人が遺言執行者の候補者に立候補することができます。

遺言執行者の候補者は、住民票または戸籍の附票を提出します。

(4)申立人の利害関係を証明する書類

相続人が申立人である場合、相続人であることが分かる戸籍謄本を提出します。

(5)遺言執行者に選任された人が就任辞退した場合は就任辞退通知

④手数料

遺言執行者選任の申立てに必要な手数料は、執行の対象となる遺言書1通につき800円です。

遺言執行者選任の申立書には、右上に収入印紙の貼り付け欄があります。

手数料は、収入印紙を申立書に貼り付けて納入します。

貼り付けるだけで、消印はしません。

申立書を受け付けたとき家庭裁判所の職員が消印をします。

遺言執行者選任の申立書を提出する場合、予納郵券を一緒に提出します。

予納郵券とは、家庭裁判所が手続や連絡用で使う郵便切手です。

予納郵券は、家庭裁判所ごとに事件の種類ごとに異なります。

名古屋家庭裁判所で遺言執行者選任の申立書を提出する場合、予納郵券は次のとおりです。

・110円切手 10枚

・10円切手 10枚

申立人が遺言執行者の候補者である場合

・110円切手 5枚

・10円切手 1枚

⑤遺言執行者の候補者を立てることができる

遺言執行者選任の申立書を提出する場合、遺言執行者の候補者を立てることができます。

申立人が遺言執行者に立候補することができます。

遺言執行者は、家庭裁判所が自由に決定します。

申立人が立候補しても申立人以外の人を推薦しても、申立人や候補者以外の専門家を遺言執行者に選任することがあります。

⑥申立てから選任までにかかる期間

遺言執行者選任の申立てから選任されるまでに、1か月程度かかります。

⑦申立てから選任までの流れ

手順①申立書類の準備

遺言執行者選任の申立書を作成し、必要書類を準備します。

手順②家庭裁判所に提出

申立書と必要書類を家庭裁判所に提出します。

申立書と必要書類は、郵送で提出することができます。

手順③照会書が届く

遺言執行者選任の申立書が受理されると、申立人や遺言執行者候補者に照会書が届きます。

照会書の内容は、次のようなことです。

・申立て内容の確認

・候補者に遺言執行者に就任する意思があるか

・遺言執行者の欠格事由に該当していないか

手順④回答書を返送

照会書が届いたら、すみやかに回答し返送します。

手順⑤家庭裁判所で審判

申立書と回答書の内容を見て、家庭裁判所で審判が行われます。

回答書が家庭裁判所に届いてから、1~2週間程度で審判がされます。

手順⑥審判書の交付

家庭裁判所から申立人と遺言執行者に審判書が送られます。

手順⑦審判の確定

審判から2週間以内に異議がなければ、審判が確定します。

確定した遺言執行者選任審判に基づき遺言執行を行います。

4受遺者が困らないために遺言者ができること

①遺言執行者を指定

遺言執行者がいると、相続手続はおまかせできます。

遺贈をする場合、遺言執行者がいると手続がスムーズです。

相続人の協力が得られない場合でも、遺言執行者が遺言書の内容を実現してくれるからです。

遺言執行には、法律の知識が必要になることが多いでしょう。

司法書士などの専門家を遺言執行者に指名すると、実務的なトラブルを回避しやすくなります。

②遺言書の見直し

遺言書に効力が発生するのは、遺言者が死亡したときです。

遺言書を作成してから効力が発生するまでに、長期間経過することが多いでしょう。

長期間経過するうちに、相続人や相続財産の状況が変化することがあるでしょう。

遺言書は、何度でも書き直すことができます。

遺言書を定期的に見直して、必要に応じて書き直すことがおすすめです。

遺言書の書き直しには、相続人や受遺者の同意は不要です。

トラブル防止の観点から、司法書士などの専門家に相談するといいでしょう。

5遺言執行を司法書士に依頼するメリット

遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。

相続人が遺言書の内容に納得していて、手続に協力的であれば、必ずしも、遺言執行者を選任する必要はありません。

遺言執行者は、相続開始後すみやかに手続を進めることができる時間と知識がある人を選ぶことが重要です。

家族より司法書士などの専門家に遺言執行を依頼する人が増えています。

今後も、専門家に依頼する人は増えていくでしょう。

遺言執行を司法書士などの専門家に依頼した場合、相続人は基本待っているだけなので、トラブルになることが少なくなるからです。

家族を笑顔にするためにも、遺言書作成と遺言執行者選任しましょう。

家族の幸せのためにも、遺言書作成と遺言執行者選任を司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

遺言書検認後の流れ

2025-05-19

1自筆証書遺言を見つけたら検認手続

①遺言書を見つけたら家庭裁判所で開封

相続が発生した後に、自宅などで遺言書を見つけることがあります。

遺言書を作成したから、預かっておいて欲しいと依頼されるかもしれません。

遺言書を見つけた人や預かっていた人は、家庭裁判所に提出をする必要があります。

遺言書を提出する手続を遺言書検認の申立てと言います。

遺言書検認手続とは、家庭裁判所で遺言書を開封して遺言書の形状や内容を確認することです。

遺言書を見つけたら、家庭裁判所で開封してもらいます。

②相続人全員に検認期日通知書

遺言書検認の申立てを受け付けたら、家庭裁判所は相続人全員を家庭裁判所に呼び出します。

検認期日通知書とは、検認をするための呼出状です。

相続人に立会いをしてもらって、遺言書を開封するためです。

遺言書検認の申立てを受け付けてから検認手続が完了するまで、1か月程度かかります。

家庭裁判所は、相続人全員に検認期日通知書を送付します。

③申立人は必ず出席

検認の申立人は、検認期日に出席して遺言書を提出します。

申立人は、必ず出席しなければなりません。

検認手続が終了したら、すぐに検認済証明書を請求して遺言書原本を返してもらいます。

検認済証明書の交付は、遺言書1通につき手数料150円がかかります。

④すみやかに検認しないと疑われる

家庭裁判所に遺言書検認の申立てをする期限はありません。

遅くならない程度に、申立てをすればいいでしょう。

相続が発生すると、家族は忙しくなります。

日常の仕事や家事に加えて、たくさんの相続手続をしなければならなくなるからです。

裁判所に対する手続は、よく分からないことが多いでしょう。

単に、忙しい、分からないと思って先延ばししているだけなのに、他の相続人にはそう見えないことがあります。

他の相続人からは、遺言書を隠匿しているように見えることがあるからです

不当な利益を得る目的で遺言書を隠匿した場合、相続欠格になります。

相続欠格とは、相続人にふさわしくない人の相続権を奪うことです。

すみやかに遺言書検認の申立てをしないと、他の相続人から疑われます。

2遺言書検認後の流れ

手順①遺言書の有効性の確認

遺言書の検認手続では、遺言書の形状や内容を確認します。

遺言書の検認手続では、有効無効の確認をしません。

遺言書検認後に、遺言書の有効無効を確認します。

遺言書には、厳格な書き方ルールがあります。

書き方ルールに違反すると、遺言書は無効になります。

検認手続をしても、無効の遺言書は無効です。

検認手続をしなくても、有効の遺言書は有効です。

遺言書検認期後の流れの手順1つ目は、遺言書の有効性を確認することです。

手順②遺言執行者の有無

遺言書は、作成するだけでは意味がありません。

遺言書の内容は、自動で実現するわけではないからです。

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。

遺言執行者は、遺言書の内容を実現する人です。

遺言執行者は、遺言書の不可欠な内容ではありません。

遺言書の有効無効と遺言執行者の指名の有無は、無関係です。

遺言書を作成するとき、遺言書で遺言執行者を指名することができます。

遺言書を読んで、遺言執行者が指名されているか確認します。

遺言書で遺言執行者が指名されている場合、遺言執行者に就任してもらえるか確認します。

遺言執行者に指名されていても、遺言執行者に就任する義務はないからです。

多くの場合、遺言書を作成するときに、遺言者が遺言執行者になるように依頼しているでしょう。

遺言者が死亡した時点で、あらためて判断することができます。

遺言執行者がいない場合、家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらうことができます。

遺言書検認期後の流れの手順2つ目は、遺言執行者の有無を確認することです。

手順③相続財産調査

次に、遺言書に記載されている財産を確認します。

遺言書を作成する場合、財産すべてについて書くことが一般的です。

一部の財産だけの遺言書でも、有効な遺言書です。

遺言書に記載してあっても、遺言者がすでに処分することがあるでしょう。

遺言者が生前処分した場合、生前処分した財産に関係する部分は無効になります。

遺言書を作成した後に、新たに財産を取得することがあります。

新たに取得した財産については、遺言書に記載がないでしょう。

遺言書に記載がない財産が見つかった場合、相続人全員で記載がない財産の分け方を合意します。

財産規模が基礎控除額以上である場合、10か月以内に相続税の申告納付が必要です。

実際のところ、相続税の申告納付が必要になるのは、10%程度の富裕層です。

遺言書検認期後の流れの手順3つ目は、相続財産調査をすることです。

手順④相続人・受遺者が引き継ぐ財産の確認

遺言書で財産を引き継ぐのは、相続人だけではありません。

遺言書で、遺贈をすることがあるからです。

遺贈とは、遺言書で相続人や相続人以外の人に財産を引き継ぐことです。

遺贈で財産を引き継ぐ人を受遺者と言います。

手順③で確認した相続財産を一覧表にして、だれがどの財産を引き継ぐのか確認します。

遺言書検認期後の流れの手順4つ目は、相続人・受遺者が引き継ぐ財産を確認することです。

手順⑤相続財産の名義変更

相続財産に応じて、各相続手続先で名義変更をします。

例えば、相続財産が不動産である場合、法務局で相続登記をします。

相続財産が預貯金である場合、各金融機関で口座凍結解除し解約手続をします。

上場企業の株式や投資信託である場合、各証券会社で口座凍結解除し解約手続をします。

遺言書検認期後の流れの手順5つ目は、相続財産の名義変更をすることです。

3遺言書の検認手続をするときの注意点

①検認期日に欠席しても相続できる

遺言書の検認期日が決まると、家庭裁判所は相続人全員を呼び出します。

家庭裁判所から呼出しを受けても、出席するか欠席するか各相続人の判断に任されています。

検認期日にに欠席しても、相続資格を失うことはありません。

相続人全員が揃わなくても、検認手続をすることができます。

欠席することを家庭裁判所に連絡する必要はありません。

後日、検認調書謄本を申請すれば、遺言書を見せてもらうことができます。

検認期日に欠席しても、ペナルティーはありません。

②検認済証明書がないと相続手続が進められない

遺言書の検認手続が必要なのに、検認済証明書がないと相続手続が進められません。

法務局は、不動産の名義変更をしてくれません。

各金融機関は、口座凍結解除に応じてくれません。

各証券会社は、口座凍結解除に応じてくれません。

相続手続は家族だけの手続ではなく、相続手続先が関与する法律行為だからです。

検認済証明書がないと、相続手続が進められません。

③勝手に開封すると5万円以下のペナルティー

自宅などで遺言書を見つけたら、相続人であれば内容が気になるでしょう。

遺言書は、勝手に開封してはいけません。

勝手に開封すると、5万円以下のペナルティーが課されるおそれがあります。

誤って遺言書を開封してしまっても、遺言書は無効になることはありません。

④遺言書が複数ある可能性がある

遺言書を作生するのに、回数制限はありません。

複数の遺言書を作成していることがあります。

複数の遺言書がある場合で内容が両立しない事項がある場合、日付の新しいものが有効です。

内容が両立する場合、すべての遺言書が有効です。

内容が両立するか両立しないか、開封してみないと分からないでしょう。

複数の遺言書が見つかった場合、すべて検認の申立てをするのがおすすめです。

4遺言書があっても遺産分割協議

①遺言書のとおりに遺産分割ができる

遺言書を作成して、自分の死後にだれに財産を引き継がせるのか自由に決めることができます。

遺言書があれば、遺言書どおりに遺産分割をすることができます。

②遺言書が無効になると遺産分割協議

検認手続をしても、無効の遺言書は無効です。

検認済証明書を添付しても、遺言書の内容を実現することはできません。

遺言書が無効になったら、相続財産は相続人全員の共有財産です。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話合いです。

遺言書が無効になると、遺産分割協議が必要です。

相続人間で、遺言書の有効無効について合意ができないことがあるでしょう。

相続人間で話し合いがつかない場合、家庭裁判所に遺言無効確認調停を申立てることができます。

遺言無効確認調停で合意ができない場合、地方裁判所に遺言無効確認訴訟を提起することができます。

遺言書が無効になると、まず遺産分割協議をします。

③相続人全員の合意で遺産分割協議

遺言書を作成して、自分の死後にだれに財産を引き継がせるのか自由に決めることができます。

遺言書は遺言者の意思を示すものだから、最大限尊重すべきでしょう。

ときには、遺言書の内容が大きく偏っていることがあります。

あまりに偏った内容の遺言書をそのまま執行すると、相続人間でトラブルになるおそれがあります。

相続人間でトラブルになるおそれがある遺言書なのに、あえて執行してトラブルにする必要はありません。

相続人全員で話合いをして、相続財産の分け方を決める方が合理的です。

相続人全員の合意で、遺産分割協議をすることができます。

5遺言書検認の申立てを司法書士に依頼するメリット

自筆証書遺言を預かっている人や見つけた人は、家庭裁判所に届け出る必要があります。

遺言書を隠したり捨てたりすると、相続人になることができません。

このような疑いをかけられると、深刻なトラブルになります。

トラブルを避けるためにも、すみやかに家庭裁判所に検認の申立てをしましょう。

仕事や家事で忙しい人は、手続をまるごとおまかせできます。

家族にお世話が必要な方がいて、側を離れられない方からの相談もお受けしております。

裁判所に提出する書類を作成できるのは、弁護士と司法書士のみです。

弁護士と司法書士でない人は、作成代行はできません。

遺言書の検認を司法書士に依頼した場合、遺言書検認申立書の作成だけでなく、家庭裁判所への提出もおまかせいただけます。

遺言書を預かっている方や見つけた方はトラブルになる前に、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続登記義務化は空き家も対象になる

2025-05-16

1相続登記義務化は空き家も対象になる

①令和6年(2024年)4月1日から相続登記は義務

所有権移転登記をしない場合、所有者はソンをします。

不動産に対して権利主張をする人が現れた場合、所有者のはずなのに権利主張ができないからです。

相続登記は、手間のかかる手続です。

自分で相続登記をしようとするものの、多くの人は挫折します。

相続登記をする場合、登録免許税を納付しなければなりません。

相続登記を専門家に依頼する場合、専門家に報酬を支払う必要があります。

相続登記にかかる手間と費用がもったいないと考える人が少なくありません。

相続登記がされない場合、登記簿を見ても土地の所有者が分からなくなります。

所有者不明の土地の発生を防止するため、相続登記をすることは義務になりました。

②期限3年経過でペナルティーの対象

令和6年(2024年)4月1日から、相続登記をする義務が課されました。

相続登記の期限は、3年です。

令和6年(2024年)4月1日以降に発生した相続は、当然に対象になります。

相続があったことを知ってから、相続登記の期限3年がスタートします。

相続登記の期限3年を経過すると、ペナルティーの対象になります。

令和6年(2024年)4月1日以前に発生した相続も、義務化の対象です。

過去の相続は、すでに3年を経過していることが多いでしょう。

過去の相続は、令和9年3月31日が期限になります。

相続登記の期限3年が経過すると、ペナルティーの対象になります。

③空き家も相続登記が必要

不動産を相続したら、名義変更が必要です。

被相続人の自宅が空き家になることがあるでしょう。

空き家も、相続登記義務化の対象です。

空き家の相続登記を放置していると、ペナルティーの対象になります。

空き家も、相続登記が必要です。

④令和6年(2024年)4月1日以前発生の相続も義務化の対象

令和6年4月1日から、相続登記は義務になりました。

令和6年4月1日以降に発生した相続は、もちろん対象になります。

令和6年4月1日以前発生の相続も、義務化の対象です。

令和6年4月1日以前発生の相続では、令和6年4月1日に期限3年がスタートします。

⑤相続登記義務化の背景

不動産の権利を取得したら、すぐに登記申請をします。

登記がないと、権利主張ができないからです。

不動産登記簿を見たら、不動産の権利関係が分かります。

相続登記がされていないと、所有者がだれなのか分からなくなります。

不動産を売ってほしい場合だれにお願いしたらいいのか、登記簿を見ても分かりません。

例えば、公共事業のために土地を売ってほしい場合、所有者が分からないと公共事業ができなくなります。

社会全体にとって、大きな損失でしょう。

相続登記義務化によって、所有者不明土地解消につなげる目的があります。

2空き家対策特別措置法改正で対応強化

①所有者の責任強化

空き家対策特別措置法は、空き家対策に関する法律です。

倒壊や著しく景観を損ねるなどの危険性が高い空き家対策のために制定された法律です。

危険が高くなってから対策するより、未然に問題がある空き家に対策した方がいいでしょう。

令和5年12月13日に空き家対策特別措置法が改正されました。

改正前、空き家の所有者は適切な管理義務を負っていました。

改正後、適切な管理義務に加えて、国や地方自治体の施策に協力する義務が追加されました。

相続登記義務化で、空き家の所有者が明確になるでしょう。

空き家の所有者が明確化され、責任強化が効果的に機能することが期待されています。

空き家対策特別措置法改正で、所有者の責任が強化されました。

②空き家の適切な管理活用

空き家対策特別措置法改正で、空家等活用促進区域が新設されました。

空家等活用促進区域とは、市区町村等が重点的に空き家との活用を図るエリアです。

市区町村等は、空き家を活用しやすくするために活用指針を策定することができます。

市区町村等は、活用指針に沿った活用ができるように所有者に要請することができます。

相続登記義務化で、空き家の所有者が明確になるでしょう。

空き家の所有者が明確化され、空き家の適切な管理活用が促進されると期待されています。

空き家対策特別措置法改正で、空き家の適切な管理活用が促進されます。

③行政の対応強化

倒壊や著しく景観を損ねるなどの危険性が高い空き家は、特定空き家に認定されます。

特定空き家は、市区町村等から勧告、命令、行政代執行の対象になるおそれがあります。

空き家対策特別措置法改正前、特定空き家が対象でした。

改正後、特定空き家の他に、管理不全空き家が対象になりました。

管理不全空き家とは、放置すれば特定空き家になるおそれが高い空き家です。

空き家対策特別措置法改正で、未然に問題がある空き家に対策することができます。

管理不全空き家に指定されると、空き家の所有者は勧告に応じて必要な措置を行う必要があります。

管理不全空き家に指定されると、固定資産税の住宅特例が解除される可能性があります。

固定資産税の住宅特例とは、固定資産税が6分の1になる特例です。

固定資産税の住宅特例が解除されると、固定資産税が更地並に課税されて6倍になります。

相続登記義務化で、空き家の所有者が明確になるでしょう。

空き家の所有者が明確化され、行政の勧告が効果的に機能すると期待されています。

空き家対策特別措置法改正で、行政の対応強化されます。

3空き家の相続登記を放置するデメリット

デメリット①ペナルティーの対象になる

相続登記の期限は、3年です。

空き家の相続登記を放置すると、ペナルティーの対象になります。

ペナルティーの内容は、10万円以下の過料です。

過料とは、行政上の義務違反に対するペナルティーです。

前科は付かないけど、大きな負担と言えます。

空き家の相続登記を放置すると、ペナルティーの対象になります。

デメリット②固定資産税は連帯責任

不動産を保有していると、固定資産税が課されます。

遺産分割協議中でも、固定資産税は課されます。

遺産分割協議とは、相続財産の分け方を決めるための相続人全員による話し合いです。

遺産分割協議が続いていると、相続登記を放置しがちです。

遺産分割協議中の固定資産税は、相続人全員の連帯責任です。

管理不全空き家に指定されると、固定資産税が更地並に課税されて6倍になります。

固定資産税の負担が大きくなるでしょう。

ますます遺産分割協議がまとまらなくなります。

遺産分割協議が成立したら、相続登記をします。

相続登記をしないと、他の相続人に固定資産税の請求が届くおそれがあります。

遺産分割協議を成立させたのに、相続した空き家トラブルに巻き込まれるおそれがあります。

空き家の相続登記を放置すると、定資産税は連帯責任です。

デメリット③相続人全員に管理義務

空き家は、管理不全になりがちです。

遺産分割協議中、相続人全員に空き家の管理義務があります。

空き家の管理状態が悪いと、空き家が崩れかかったり屋根などが壊れかかったりするでしょう。

通行人や近隣に損害を与えた場合、賠償する責任があります。

相続登記をしないと、相続人全員に管理義務があります。

デメリット④所有権を主張できない

不動産について権利主張をするためには、登記が必要です。

遺産分割協議中、相続財産は相続人全員の共有財産です。

遺産分割協議で不動産を取得すると合意しても、相続人間の内部的合意です。

第三者に対して権利主張するためには、相続登記が必要です。

相続登記をしていないと、所有権が認められなくなるおそれがあります。

相続登記をしないと、所有権を主張することができません。

デメリット⑤相続した空き家を利活用ができない

相続した空き家を売却したり担保に差し出したいことがあるでしょう。

相続登記がされていないと、取引リスクがあると判断されるおそれがあります。

相続登記がされていないと、金融機関は担保価値がないと考えることが多いでしょう。

売却したり担保に差し出すことができないと、自分で住む以外利用できなくなるでしょう。

相続登記をしないと、利活用ができなくなります。

4相続登記をする方法

手順①管轄の法務局を確認

相続登記は、不動産の所在地を管轄する法務局に提出します。

法務局の管轄は、法務局のホームページで確認することができます。

登記は、次の方法で申請します。

・窓口に出向いて申請書を提出

・郵送で申請書を提出

・オンラインで申請

オンラインで申請するためには、電子証明書を取得する必要があります。

相続登記1回のためにオンライン申請をするのは、手間がかかりすぎるでしょう。

オンライン申請以外の申請方法がおすすめです。

手順1は、管轄の法務局を確認です。

手順②必要書類を準備

遺言書がない相続登記で必要になる書類は、次のとおりです。

(1)被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

(2)相続人の現在戸籍

(3)被相続人の住民票の除票

(4)不動産を相続する人の住民票

(5)遺産分割協議書

(6)相続人全員の印鑑証明書

(7)不動産の評価証明書

事例によっては、この他に書類が必要になることがあります。

相続登記で使う書類は、他の相続手続でも必要になるでしょう。

登記申請書の添付書類は、希望すれば返却してもらうことができます。

返却して欲しい書類のコピーを添付して、「原本に相違ありません。」と書いて記名押印します。

手順2は、必要書類を準備です。

手順③登記申請書を作成

法務局のホームページを見ると、典型的な登記申請書のひな型が出ています。

登記申請書のひな型を参考にして、登記申請書を作成します。

パソコンなどで作っても手書きで作っても問題ありません。

手順3は、登記申請書を作成です。

手順④登録免許税を計算

相続登記をするときに、登録免許税が課されます。

納付する登録免許税は、不動産の固定資産財評価額の1000分の4です。

必要な収入印紙を購入して、印紙貼り付け台紙に貼付して納入します。

手順4は、登録免許税を計算です。

手順⑤管轄法務局へ提出

申請書と添付書類を取りまとめて、法務局に提出します。

提出は窓口まで出向いてもいいし、郵送でも差し支えありません。

何か審査で引っかかるようなことがあれば、電話で連絡が来ます。

手順5は、管轄法務局へ提出です。

手順⑥登記識別情報通知を受領

提出した書類に問題がなければ、登記が完了し登記識別情報通知が発行されます。

登記識別情報通知は、不動産の権利証です。

今後、不動産を売却するときや担保に差し出すときに、必要になる大切な書類です。

手順6は、登記識別情報通知を受領です。

5相続登記を司法書士に依頼するメリット

大切な家族を失ったら、大きな悲しみに包まれます。

やらなければいけないと分かっていても、気力がわかない方も多いです。

相続手続きは一生のうち何度も経験するものではないため、だれにとっても不慣れで手際よくできるものではありません。

相続登記は、相続手続の中でも手間がかかる難しい手続です。

不動産は重要な財産であることが多いので、法務局は厳重な審査をします。

一般の人にとって些細なことと思えるようなことでやり直しになります。

売却する予定がないのなら、先延ばししたい誘惑にかられるかもしれません。

実は、相続手続をスムーズにするコツがあります。

それは、はじめに相続登記をすることです。

相続登記は難しい手間がかかる手続なので、司法書士などの専門家に依頼するでしょう。

相続手続で挫折しがちなのは、戸籍謄本などの書類収集や遺産分割協議書の作成です。

書類収集や遺産分割協議書の作成は、司法書士に依頼することができます。

司法書士が戸籍謄本や遺産分割協議書を準備したうえに、法務局の厳重な審査をします。

法務局の審査が通った戸籍謄本や遺産分割協議書だから、銀行などの相続手続先で指摘があることはありません。

銀行などの独自書類の内容などに指摘があるとしても、簡単に済むことがほとんどでしょう。

相続手続をスムーズに進めたい方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

法定相続情報一覧図の取得方法

2025-05-13

1法定相続情報一覧図があると便利

①法定相続情報一覧図は公的書類

法定相続情報一覧図とは、被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのかを、取りまとめた書類です。

一目で分かるように、家系図のように書くのが一般的です。

相続人なる人は、法律で決められています。

家族にとって、だれが相続人になるのかは当然のことでしょう。

相続手続先に対しては、客観的に証明する必要があります。

客観的に証明するとは、戸籍謄本を用意することです。

戸籍には、その人の身分事項がすべて記録されているからです。

被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本は、どのような相続でも必要になります。

たくさんの戸籍謄本を読み解くのは、相続人にとっても相続手続先にとっても負担が大きい事務です。

たくさんの戸籍謄本と家系図を法務局に提出して、点検してもらうことができます。

内容に問題がなければ、地模様や透かしの入った紙に印刷されて、登記官の認証文が入ります。

法定相続情報一覧図は、登記官が確認した信頼性が高い証明書です。

法定相続情報一覧図は、公的証明書です。

②法定相続情報一覧図は複数枚発行してもらえる

たくさんの戸籍謄本と家系図を法務局に提出して点検してもらうことを法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と言います。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をするときに、法定相続情報一覧図の必要枚数を申し出ることができます。

法定相続情報一覧図は、相続手続で使います。

相続が発生したら、たくさんの相続手続先で手続します。

相続手続先の数だけ、法定相続情報一覧図を発行してもらうことができます。

法定相続情報一覧図は複数枚発行してもらえるから、とても便利です。

③相続手続がスムーズになる

相続手続では、たくさんの戸籍謄本を提出します。

家族にとって、だれが相続人であるか当然のことでしょう。

相続手続先には、客観的に証明する必要があるからです。

戸籍には、その人の身分事項がすべて記録されています。

たくさんの戸籍謄本を読み解くのは、相続手続先にとって負担が重い事務です。

法定相続情報一覧図は、公的書類です。

たくさんの戸籍謄本を登記官が点検して間違いないことを確認しているからです。

法定相続情報一覧図を見たら、どのような人が相続人になるのか一目で分かります。

相続手続先の事務負担が大幅に削減されます。

法定相続情報一覧図があると、相続手続がスムーズになります。

2法定相続情報一覧図の取得方法

①必要書類を収集する

法定相続情報一覧図は、被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのかを、取りまとめた書類です。

どういう続柄の人が相続人であるのか、確認できる書類を準備します。

必要な書類は、次のとおりです。

(1)被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

(2)被相続人の住民票の除票

(3)相続人全員の現在戸籍

(4)申出人の本人確認書類

(5)相続人全員の住民票

(6)委任状

法定相続情報一覧図は、相続人の住所を記載してもいいし記載しなくても構いません。

多くの場合、相続手続で相続人の住所確認がされることから住所が記載してあると便利です。

②法定相続情報一覧図は法務局で作成してもらえない

法定相続情報一覧図には、厳格な書き方ルールが決められています。

書き方ルールを守って、作成します。

法定相続情報一覧図は、法務局で作成してもらえません。

法務局は、提出された家系図と戸籍謄本を点検するだけです。

法定相続情報一覧図は、パソコンなどを使って作成することができます。

楷書ではっきりと書いてあれば、手書きで作成しても構いません。

家系図を作成して、法務局に提出します。

法定相続情報一覧図は、法務局で作成してもらえません。

③法定相続情報一覧図作成は司法書士に依頼できる

法定相続情報一覧図は、地模様の入った専用紙に認証文を付ける公的証明書です。

書き方ルールの違反が見つかった場合、書き直しになります。

書くべき内容が書いてないと、書き直しになります。

書くべきでない内容が書いてあると、書き直しになります。

厳格な書き方ルールを守るのは、想像以上にタイヘンです。

法定相続情報一覧図の作成は、司法書士などの専門家に依頼することができます。

④遺言執行者が法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出ができる

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出ができるのは、相続人とその代理人です。

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人です。

遺言執行者は、法定相続情報一覧図の保管及び申出の申出人になることができます。

遺言執行の一環と、考えられるからです。

⑤法定相続情報一覧図は押印不要

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をするときに、押印は不要です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書に、押印する必要はありません。

提出する家系図に、作成者が押印する必要はありません。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、司法書士などの専門家に依頼することができます。

司法書士などの専門家に依頼する場合、委任状を提出します。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書の委任状に、押印は不要です。

法定相続情報一覧図は、押印不要です。

⑥管轄法務局へ提出する

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書の提出先は、次の地を管轄する法務局です。

(1)被相続人の死亡時の本籍地

(2)被相続人の最後の住所地

(3)申出人の住所地

(4)被相続人名義の不動産の所在地

被相続人の最後の住所地を管轄する法務局に提出したい場合、被相続人の最後の住所地を証明する書類を提出する必要があります。

複数の人が共同で、保管及び交付の申出をすることができます。

複数の人が共同で保管及び交付の申出をする場合、いずれか一人の住所地が管轄であれば、管轄の法務局として申出をすることができます。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、遺言執行者が申出人になることができます。

遺言執行者は申出人になることができるけど、遺言執行者の住所地の法務局に提出することはできません。

⑦発行されるまで1~2週間

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出から発行まで、一般的に1~2週間程度です。

法務局に提出する際に、窓口で完了の目安を教えてもらうことできます。

法務局の混雑によって、交付までに時間がかかることがあります。

発行されるまで、1~2週間です。

⑧郵送で提出できる

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書は、郵送で提出することができます。

発行された法定相続情報一覧図を自宅などに送ってもらいたい場合、返信用封筒を同封すると返送してもらうことができます。

普通郵便で提出することができますが、書留やレターパックなど記録が残る郵便が安心です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書は、郵送で提出することができます。

⑨5年以内は再交付の申出ができる

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書を見ると、必要枚数を書く欄があります。

相続手続先の数を書いておくと、複数枚発行してもらうことができます。

相続手続を進めていると、思いもよらない手続先が見つかることがあります。

法定相続情報一覧図は、法務局で5年間保管されています。

保管期間中であれば、再交付の申出をすることができます。

再交付の申出は、最初に保管及びの交付の申出をした法務局のみです。

5年以内であれば、法定相続情報一覧図の再交付の申出ができます。

3法定相続情報一覧図を使ってできること

①預貯金口座の凍結解除で使える

相続が発生したら、家族はたくさんの相続手続をすることになります。

銀行などの預貯金口座は、口座の持ち主が死亡したら口座は凍結されます。

法定相続情報一覧図は、預貯金口座の凍結解除で使うことができます。

複数の金融機関で複数の預貯金口座を使い分けていることが多いでしょう。

法定相続情報一覧図があると、すみやかに口座凍結解除をすることができます。

②不動産の相続登記で使える

被相続人が不動産を持っていた場合、不動産の名義変更をします。

法定相続情報一覧図は、相続登記で使うことができます。

法定相続情報一覧図を利用すると、相続人が一目で分かります。

法定相続情報一覧図があると、すみやかに相続登記をすることができます。

③生命保険の死亡保険金の請求で使える

被相続人に生命保険がかけてある場合、死亡保険金が支払われます。

法定相続情報一覧図は、死亡保険金の請求で使うことができます。

法定相続情報一覧図は、複数枚発行してもらえます。

複数の保険会社に請求するときも、すみやかに保険金請求をすることができます。

④年金請求で使える

未支給年金とは、年金受給者が受け取るはずだった年金です。

年金受給者が死亡した後、一定の遺族が受け取ることができます。

未支給年金を請求する場合、法定相続情報一覧図を使うことができます。

一定の条件にあてはまる場合、死亡者の家族が死亡一時金や遺族年金を受け取ることができます。

死亡一時金や遺族年金を請求する場合、法定相続情報一覧図を使うことができます。

⑤役員死亡の変更登記で使える

株式会社の取締役や監査役は、登記されています。

取締役や監査役が死亡退任をした場合、死亡退任を登記する必要があります。

死亡退任の登記を申請する場合、死亡を証明する書類を提出します。

法定相続情報一覧図は、死亡の登記で使うことができます。

⑥相続税申告で使える

財産規模が一定以上の場合、相続税の対象になります。

相続税申告をする場合、法定相続情報一覧図を提出することができます。

法定相続情報一覧図は、相続人が一目で分かるように家系図のように書くのが一般的です。

被相続人と相続人を列挙する方式で作成することができます。

相続税申告をする場合、列挙方式の法定相続情報一覧図を使うことはできません。

法定相続情報一覧図の続柄は、子どもであれば「子」と記載することができます。

相続手続では、実子でも養子でも同じ子どもだからです。

相続税を申告する場合、実子と養子は異なる取り扱いがされることがあります。

相続税申告をする場合、「子」と記載された法定相続情報一覧図を使うことはできません。

4相続登記と法定相続情報一覧図は同時申請ができる

被相続人が自宅などの不動産を持っていた場合、不動産の名義変更をします。

相続登記とは、相続による不動産の名義変更です。

相続登記と法定相続情報一覧図は、同時申請が便利です。

相続登記と法定相続情報一覧図の必要書類は、大部分が重なっています。

相続登記は、不動産の所在地の法務局に申請します。

法定相続情報一覧図は、被相続人名義の不動産の所在地に提出することができます。

相続登記と法定相続情報一覧図は、同時申請が合理的です。

相続登記は、司法書士に依頼することができます。

法定相続情報一覧図は、司法書士に依頼することができます。

司法書士にまとめて依頼すると、手続がスムーズです。

相続登記と法定相続情報一覧図は、同時申請ができます。

5法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記を司法書士に依頼するメリット

法定相続情報一覧図は、後に登記官が認証文を付して交付されます。

書き方が厳格に決まっています。

法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。

相続関係説明図は、登記官が点検をするものではありません。

単なる事情説明の書類に過ぎませんから、比較的自由に書くことができます。

法定相続情報一覧図と相続関係説明図は、ポイントを押さえて書くことが重要です。

相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。

銀行口座をたくさんあるなど、相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。

要領よく相続手続を進めるためには、不動産の相続登記を先行させるのがおすすめです。

相続登記は、相続手続の中でも難易度が高い手続です。

司法書士などの専門家は、相続登記に必要な戸籍謄本などの書類をすべて準備してくれるからです。

仕事や家事で忙しい方は、戸籍謄本などの収集だけでも、タイヘンです。

相続登記が終わった後、登記に使った書類は原本還付をしてもらえます。

難易度の高い相続登記で使った書類がすべてあれば、銀行などで書類の不足を指摘されることは大幅に減ります。

銀行の預貯金などの相続手続についても、サポートを受けることができます。

すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

数次相続があるときの法定相続情報一覧図

2025-05-13

1法定相続情報一覧図を使うと相続手続がラク

相続が発生すると、相続人は相続手続をすることになります。

相続手続先は、市区町村役場や銀行などの金融機関です。

相続手続では、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本と相続人の現在戸籍を提出します。

相続手続のたびに、大量の戸籍謄本を提出しなければなりません。

大量の戸籍謄本を持ち歩くと、汚してしまったり紛失したりする心配があるでしょう。

相続手続先にとっても、戸籍謄本の束を読解するのは手間のかかる事務です。

被相続人を中心にして、どういう続柄の人が相続人であるのか一目で分かるように家系図のように取りまとめてあると便利です。

この家系図と戸籍謄本等を法務局に提出して、登記官に点検してもらうことができます。

登記官は内容に問題がなかったら、地模様の入った専用紙に認証文を付けて印刷して、交付してくれます。

これが法定相続情報証明制度です。

地模様の入った専用紙に印刷してくれた家系図のことを法定相続情報一覧図と言います。

多くの場合、家系図のように書きます。

相続人をずらっと書き並べることもできます。

連記式の法定相続情報一覧図は、税務申告などで提出できないことがあります。

2数次相続とは

相続が発生したら、被相続人の財産は相続人全員の共有財産になります。

相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。

相続財産の分け方について、話し合いがまとまらないうちに相続人が死亡してしまうことがあります。

数次相続とは、話し合いがまとまらないうちに相続人が死亡して相続が発生することです。

死亡した相続人に相続が発生した場合、相続人の地位が相続されます。

最初の相続で話し合いをする地位が、死亡した相続人の相続人に相続されます。

数次相続は、どこまででも続きます。

法律上の制限は設けられていません。

3ひとつの相続にひとつの法定相続情報一覧図

①複数の相続をまとめた法定相続情報一覧図を作ることはできない

数次相続では、最初の相続と次の相続が発生しています。

数次相続が発生している場合、法定相続情報一覧図は一緒に作ることはできません。

最初の相続の法定相続情報一覧図と次の相続の法定相続情報一覧図は、別々に作ります。

最初の相続の法定相続情報一覧図には、相続発生の当時生きていた相続人はそのまま記載します。

法定相続情報一覧図は、その相続における相続人を見やすく取りまとめた書類だからです。

法定相続情報一覧図を作成したときには、すでに死亡した相続人について死亡日を書くことはできません。

死亡日を記載した場合、書き直しになります。

死亡した相続人について、あらためて法定相続情報一覧図を作成します。

法定相続情報一覧図を見るときは、相続が発生したときに生きていた相続人が今は死亡しているかもしれないということに注意する必要があります。

②複数の相続をまとめた相続関係説明図があると便利

相続関係説明図は単なる説明のための家系図です。

法務局の点検や認証文はありません。

単に説明のために自由に書くことができます。

数次相続をひとまとめにした相続関係説明図を作ると、相続全体が分かりやすくなります。

複数の法定相続情報一覧図を提出する場合、相続関係説明図を一緒に添付すると親切でしょう。

4数次相続があるときの法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出の方法

①法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出ができる人

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出ができるのは、相続人とその代理人です。

数次相続があるとき、最初の相続における相続人の地位が相続されています。

最初の相続における死亡した相続人の相続人は、最初の相続の法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。

死亡した相続人の相続人は、相続人の地位を相続しているからです。

保管及び交付の申出をする人は、相続人であっても代理人であっても押印不要です。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をする場合、家系図に申出人の記載をしなければなりません。

通常の相続であれば申出人は家系図に現れていますから、家系図の氏名の近くに申出人と記載します。

数次相続の場合、死亡した相続人の相続人が最初の相続の法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることができます。

死亡した相続人の相続人は、最初の相続の家系図に相続人として現れません。

家系図に現れない人が申出人になる場合、作成者氏名の近くにまとめて記載します。

②複数の相続人で法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出ができる

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出ができるのは、相続人とその代理人です。

相続人が複数いる場合、複数の相続人が共同で申出をすることができます。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をする場合、相続人であっても代理人であっても押印は不要です。

複数の人が一度に保管及び交付の申出をする場合、申出書は、申出人氏名などを連記します。

複数の人が一度に保管及び交付の申出をする場合、いずれか一人が代理人を立てることができます。

遺言執行者は、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出の代理をすることができます。

相続手続を司法書士などの専門家に依頼する場合、一緒に依頼することができます。

③法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書の提出先

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書の提出先は、次の地を管轄する法務局です。

(1)被相続人の死亡時の本籍地

(2)被相続人の最後の住所地

(3)申出人の住所地

(4)被相続人名義の不動産の所在地

被相続人の最後の住所地を管轄する法務局に提出したい場合、被相続人の最後の住所地を証明する書類を提出する必要があります。

複数の人が共同して保管及び交付の申出をする場合、いずれか一人の住所地が管轄であれば、管轄の法務局として申出をすることができます。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出の際に、法定相続情報一覧図の必要数を交付してくれます。

保管及び交付の申出のときに気づいていなかった相続手続が必要になることが多々あります。

法定相続情報一覧図は手続をすれば、再交付をしてもらうことができます。

当初の法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をした人のみが再交付をしてもらうことができます。

複数の人が共同して保管及び交付の申出をした場合、いずれの人も再交付をしてもらうことができます。

再交付の申出を受け付ける法務局は、当初の法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をした法務局です。

④2つの相続の法定相続情報一覧図をまとめて申出ができる

数次相続では、最初の相続と次の相続が発生しています。

最初の相続の法定相続情報一覧図と次の相続の法定相続情報一覧図は、別々に作ります。

法定相続情報一覧図や申出書を別々に作ったら、2つの申出を同時に提出することができます。

数次相続は、最初の相続の相続人が死亡して次の相続が発生した場合です。

多くの場合、提出すべき戸籍謄本が重なり合うでしょう。

同じ戸籍謄本を2通用意する必要はありません。

5法定相続情報一覧図は相続登記と同時申請ができる

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、被相続人名義の不動産の所在地を管轄する法務局に提出することができます。

被相続人名義の不動産がある場合、相続登記が必要になります。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出は、相続登記と同時に申請することができます。

法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記は、どちらも司法書士に依頼することができます。

数次相続がある場合の相続登記は、複雑になる相続の典型例です。

法律の知識だけでなく、登記の知識がないと登記申請をすることは難しいでしょう。

法定相続情報一覧図もまとめて依頼してしまうと相続手続がスムーズになります。

6法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出と相続登記を司法書士に依頼するメリット

法定相続情報一覧図は、後に登記官が認証文を付して交付されるので、書き方が厳格に決まっています。

法定相続情報一覧図と似たものに、相続関係説明図があります。

相続関係説明図は、登記官が点検をするものではなく、単なる事情説明の書類に過ぎませんから、比較的自由に書くことができます。

これらの違いを理解して、ポイントを押さえて書くことが重要です。

相続手続が少ない場合など、法定相続情報一覧図を作るまでもないこともあるでしょう。

逆に、銀行口座をたくさん持っているなど、相続手続をする手続先が多い場合は、法定相続情報一覧図は大変便利です。

相続が発生した場合、家族はたくさんの相続手続でとても忙しくなります。

葬儀の費用などの支払のため、銀行口座の相続手続を先行させたいと考えるかもしれません。

自宅不動産などの相続登記を後回しにしがちです。

要領よく相続手続を進めるためには、不動産の相続登記を先行させるのがおすすめです。

相続登記は、相続手続の中でも難易度が高い手続です。

司法書士などの専門家は、相続登記に必要な戸籍謄本などの書類をすべて準備してくれるからです。

お仕事や家事で忙しい方は戸籍謄本などの収集だけでも、タイヘンです。

相続登記が終わった後、登記に使った書類は原本還付をしてもらえます。

難易度の高い相続登記で使った書類がすべてあれば、銀行などで書類の不足を指摘されることは大幅に減ります。

銀行の預貯金などの相続手続についてもサポートを受けることができます。

すみやかな手続を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

未成年者複数の相続放棄で特別代理人

2025-05-12

1相続放棄をすると相続人でなくなる

①相続放棄は家庭裁判所で手続

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄するか選択することができます。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所で相続放棄の申立てをします。

相続放棄の申立ては、3か月の期限があります。

相続放棄の期限までに、必要書類を揃えて家庭裁判所で手続をします。

②熟慮期間3か月のスタートは知ってから

相続放棄を希望する場合、3か月以内に家庭裁判所に対して手続をする必要があります。

熟慮期間とは、相続を単純承認するか相続放棄するか決めて手続をする3か月の期間です。

原則として、熟慮期間を経過すると、相続放棄を受け付けてもらえません。

熟慮期間3か月のスタートは、知ってからです。

「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。

2未成年者複数の相続放棄に特別代理人

①未成年者はひとりで判断できない

被相続人が若くして亡くなった場合や代襲相続が発生した場合には、幼い子どもが相続人になることがあります。

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄するか選択することができます。

幼い子どもは、相続財産の価値や相続の意味が分からないでしょう。

未成年者は、物事のメリットデメリット適切に判断することができません。

未成年者はひとりで、判断することができません。

②親権者が相続放棄の手続

通常、未成年者が契約などの法律行為をする場合、親権者が代わりに手続をします。

未成年者は、物事のメリットデメリットを充分に判断することができないからです。

相続を単純承認することも相続放棄することも、法律行為です。

未成年者が相続放棄をする場合、原則として、親などの親権者が代理して手続をします。

③利益相反で代理できない

利益相反とは、一方がソンすると他方がトクする関係です。

未成年者と親権者が利益相反になる場合、親権者は未成年者の代理ができません。

未成年者と親権者が同時に相続人になる事実があれば、利益相反になります。

親権者がトクをすると、未成年者がソンをするからです。

利益相反になるかは、外形的・客観的に判断されます。

親権者が未成年者を公平に扱うと約束しても、意味がありません。

親権者の主観で、利益相反を判断するわけではないからです。

客観的に利益相反になると、親権者は未成年者を代理できません。

④家庭裁判所が特別代理人を選任

親権者が未成年者を代理できない場合、特別代理人が未成年者を代理します。

特別代理人とは、親権者などが代理できないときに家庭裁判所が選任する代理人です。

特別代理人に、特別な資格は不要です。

特別代理人選任の申立書で、候補者を立てることができます。

相続に無関係な家族を候補者に立てることができます。

家庭裁判所が候補者を適任と判断すれば、特別代理人に選ばれます。

候補者をふさわしくないと判断すれば、家族以外の専門家が選任されます。

例えば、次の人は、不適切と判断されるでしょう。

・候補者が遺贈を受ける人

・共同事業者など経済的つながりがある人

・自己破産をした人など経済的に不安定な人

・認知症の疑いがある高齢者

家庭裁判所の人選に異議を述べることはできません。

⑤未成年者複数で各未成年者に特別代理人

未成年者と親権者が同時に相続人になる場合、利益相反になります。

未成年者が複数いる場合、各未成年者に特別代理人が必要になります。

1人の特別代理人が複数の未成年者を代理することはできません。

各未成年者間で、利益相反になるからです。

各未成年者が相続放棄をする場合、それぞれの特別代理人が手続します。

⑥未成年者間の利益相反で特別代理人

相続放棄が認められると、はじめから相続人でなくなります。

親権者が相続放棄をすると、親権者と未成年者に利益相反は生じません。

親権者がはじめから相続人でないことがあります。

親権者が相続人でない場合、親権者と未成年者に利益相反は生じません。

親権者は未成年者1人を代理して、相続放棄の手続をすることができます。

親権者が複数の未成年者を代理することはできません。

各未成年者間で、利益相反になるからです。

親権者が代理する未成年者以外の未成年者には、特別代理人が必要です。

親権者が代理する未成年者以外の未成年者が相続放棄をする場合、特別代理人が手続します。

⑦特別代理人選任で相続放棄の期限3か月がスタート

相続放棄の申立ては、3か月の期限があります。

熟慮期間3か月のスタートは、知ってからです。

特別代理人が親族である場合、被相続人の死亡や財産状況は知っているでしょう。

特別代理人選任の申立てから選任の審判まで、1か月程度かかります。

相続放棄の期限3か月が過ぎてしまうのではないか、心配になるかもしれません。

特別代理人選任の審判がされたときに、相続放棄の期限3か月がスタートします。

特別代理人選任の審判がされるまで、未成年者を代理することができないからです。

⑧相続放棄の手続で特別代理人選任審判書

特別代理人が選任されても、戸籍に記載されません。

特別代理人が未成年者を代理して相続放棄をする場合、特別代理人選任審判書を一緒に提出します。

特別代理人選任審判書を提出しないと、特別代理人であることが証明できないからです。

3未成年者複数でも親権者が代理

①親権者と未成年者全員が同時に相続放棄

親権者と未成年者全員が同時に相続放棄をする場合、利益相反になりません。

親権者が先に相続放棄をした後、子ども全員の相続放棄を代理する場合も同じです。

親権者と未成年者全員が相続人でなくなるからです。

だれもソンしないし、だれもトクしません。

親権者は未成年者全員を代理して、相続放棄をすることができます。

親権者は未成年者全員を代理できるから、特別代理人は不要です。

②親権者が相続人でなく未成年者全員が同時に相続放棄

親権者が相続人でない場合、親権者と未成年者間で利益相反になりません。

未成年者全員が相続放棄をする場合、未成年者間で利益相反になりません。

親権者は未成年者全員を代理して、相続放棄をすることができます。

親権者は未成年者全員を代理できるから、特別代理人は不要です。

③相続放棄の手続で戸籍謄本

親権者であることは、戸籍謄本で証明することができます。

親権者が未成年者を代理して相続放棄をする場合、親権者であることが分かる戸籍謄本を一緒に提出します。

多くの場合、親権者と未成年者は、同じ戸籍に入っているでしょう。

同じ戸籍謄本は、1通提出するだけで差し支えありません。

4特別代理人選任の申立て

①特別代理人選任の申立人は親権者

特別代理人選任の申立てができるのは、次の人です。

・親権者

・利害関係人

親権者が特別代理人選任の申立てをすることができます。

②申立先

特別代理人選任の申立先は、未成年者の住所地を管轄する家庭裁判所です。

家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで確認することができます。

家庭裁判所の窓口に出向いて提出する以外に、郵送で提出することができます。

③必要書類

特別代理人選任の申立書に添付する書類は、次のとおりです。

(1)未成年者の戸籍謄本

(2)親権者の戸籍謄本

(3)特別代理人候補者の住民票または戸籍の附票

(4)特別代理人候補者の承諾書

未成年者は、親権者の戸籍に入っていることが多いでしょう。

同一の書類は、1通準備するだけで差し支えありません。

④手数料

特別代理人選任の申立てにあたって、家庭裁判所に手数料を納めます。

未成年者1人につき、800円です。

手数料は、申立書に収入印紙を貼り付けて納入します。

手数料の他に、裁判所が手続で使う郵便切手を予納します。

予納する郵便切手は、裁判所ごとに金額や枚数が決められています。

例えば、名古屋家庭裁判所では、次の郵便切手を予納します。

・110円5枚

・10円10枚

未成年者が15歳以上の場合、110円切手2枚を追加します。

⑤特別代理人が選任されるまでの期間

特別代理人選任の申立てをしてから選任の審判がされるまで、およそ1か月程度かかります。

5相続放棄の手続の流れ

手順①相続財産調査

相続を単純承認するか相続放棄をするか判断するため、相続財産調査をします。

どのような財産状況でも相続放棄をする場合、相続財産調査は不要です。

手順1つ目は、相続財産調査です。

手順②必要書類の準備

相続放棄の申立ての必要書類は、次のとおりです。

(1)被相続人の戸籍謄本

(2)被相続人の住民票または戸籍の附票

(3)相続放棄する人の戸籍謄本(3か月以内のもの)

(4)収入印紙800円分

(5)裁判所が手続で使う郵便切手

裁判所が手続で使う郵便切手は、裁判所ごとに金額や枚数が決められています。

手順2つ目は、必要書類の準備です。

手順③相続放棄申述書の作成

相続放棄申述書に、必要事項を記載します。

相続放棄申述書は、相続放棄をする人の押印が必要です。

押印は、認印で差し支えありません。

手順3つは、相続放棄申述書の作成です。

手順④家庭裁判所へ提出

相続放棄申述書の提出先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで確認することができます。

家庭裁判所へ出向いて提出する場合、受付時間に制限があることがあります。

相続放棄申述書は、郵送で提出することができます。

普通郵便でも提出できますが、記録が残る郵便が安心です。

手順4つ目は、家庭裁判所へ提出です。

手順⑤相続放棄照会書に回答

相続放棄の申立てをすると、2週間ほどで家庭裁判所から相続放棄照会書が届きます。

相続放棄照会書とは、家庭裁判所から届く相続放棄についての意思確認です。

相続放棄は影響の大きい手続なので、間違いがないように慎重に確認します。

正直に回答して、返送します。

手順5つ目は、相続放棄照会書に回答です。

手順⑥相続放棄申述受理通知書の受領

回答に問題がなければ、家庭裁判所から審査結果が通知されます。

相続放棄申述受理通知書とは、相続放棄が認められた通知書です。

手順6つ目は、相続放棄申述受理通知書の受領です。

手順⑦他の相続人に通知

相続放棄の審査結果は、申立てをした人だけに通知します。

他の相続人に対して、積極的に通知しません。

相続放棄をしても他の相続人に通知する義務はありませんが、通知してあげると親切でしょう。

手順7つ目は、他の相続人に通知です。

6相続放棄を司法書士に依頼するメリット

相続放棄は、プラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。

相続人らとのお話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。

家庭裁判所で認められないと、相続放棄のメリットは受けられません。

実は、相続放棄はその相続でチャンスは実質的には1回限りです。

家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできます。

高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。

家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます

一挙に、ハードルが上がると言ってよいでしょう。

相続放棄は慎重に判断する必要があるうえ、いろいろな誤解から利用をためらうことがあるでしょう。

利用をためらっていると、期限3か月はあっという間です。

3か月以内に必要書類を揃えて手続をするのは想像以上にハードルが高いものです。

相続放棄を考えている方は、すみやかに司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

任意後見受任者は任意後見人になる予定の人

2025-05-09

1任意後見受任者は任意後見人になる予定の人

①信頼できる人と契約する

認知症や精神障害や知的障害などで判断能力が低下すると、物事の良しあしを適切に判断することができなくなります。

記憶があいまいになる人もいるでしょう。

任意後見とは、将来に備えて信頼できる人にサポートを依頼する契約です。

任意後見は、だれと契約するのか本人が自分で決めることができます。

任意後見受任者は、任意後見人になる予定の人です。

物事のメリットデメリットを充分に判断できなくなった後に、任意後見人がサポートします。

自分の財産管理などを依頼するから、信頼できる人と契約します。

多くの場合、本人の子どもなど近い関係の家族でしょう。

法定後見では家庭裁判所が成年後見人を選びます。

家族が選ばれるのは、20%程度と少数です。

任意後見受任者は、任意後見契約でサポートを依頼された人です。

②任意後見契約は公正証書で作成

任意後見契約は、判断能力が低下したときにサポートを依頼する契約です。

重要な契約だから、公正証書で契約をしなければなりません。

公正証書は、公証人に作ってもらう文書です。

単なる口約束や個人間の契約書では、効力がありません。

公証人は、法律の専門家です。

法律の専門家が当事者の意思確認をして、公正証書を作成します。

任意後見契約は、公正証書で作成します。

③任意後見契約をするだけでは効力がない

任意後見は、将来に備えて信頼できる人にサポートを依頼する契約です。

契約だから、物事のメリットデメリットを充分に判断できるときに締結します。

任意後見契約を締結するだけでは、効力がありません。

任意後見契約をしたときは、物事のメリットデメリットを充分に判断できるはずです。

物事のメリットデメリットを充分に判断できる間、サポートは必要ないでしょう。

物事のメリットデメリットを充分に判断できなくなったら、サポートが必要になります。

サポートが必要ないから、任意後見契約は効力がありません。

任意後見受任者は、サポートが必要になったときに任意後見人になる予定の人です。

任意後見契約をするだけでは、任意後見受任者は本人を代理することはできません。

④任意後見受任者になれない人

自分が信頼する人に任意後見契約でサポートを依頼することができます。

自分が決めた人にサポートを依頼できるのは、任意後見の大きなメリットです。

サポートを依頼できるときに、特別な資格や条件は不要です。

次の人は、成年後見人になれません。

(1)未成年者

(2)後見人を解任されたことのある人

(3)破産者で復権していない人

(4)本人に訴訟をした人と訴訟をした人の配偶者、直系血族

(5)行方不明の人

任意後見契約をするときに未成年であっても、サポートを開始するときに成年になっていれば成年後見人になることができます。

⑤任意後見受任者を選ぶときのポイント

任意後見受任者は、自分で選ぶことができます。

任意後見受任者を選ぶときのポイントは、次のとおりです。

(1)信頼できる人

任意後見契約で、財産管理や身上監護を依頼します。

重要な契約だから、信頼できる人であることが重要です。

任意後見受任者を選ぶときのポイント1つ目は、信頼できる人です。

(2)専門知識がある人

依頼したい内容が財産管理中心である場合、専門知識が必要になります。

司法書士などの専門家を選任することを検討するといいでしょう。

任意後見受任者を選ぶときのポイント2つ目は、専門知識がある人です。

(3)年齢

本人より若い人を選任するといいでしょう。

後見事務が継続する必要があるからです。

任意後見受任者を選ぶときのポイント3つ目は、年齢です。

(4)近くに住んでいる人

近くに住んでいる人を選任すると、きめ細かなサポートを期待できます。

任意後見受任者を選ぶときのポイント4つ目は、近くに住んでいる人です。

(5)コミュニケーションができる人

物事のメリットデメリットを充分に判断できなくなってから、サポートを開始します。

本人の意向や考えを尊重できる人であることが重要になります。

任意後見受任者を選ぶときのポイント5つ目は、コミュニケーションができる人です。

(6)誠実な人

任意後見契約は、財産管理や身上監護を依頼します。

任意後見事務には、大きな責任が伴います。

任意後見受任者は、誠実な人を選ぶことが大切です。

任意後見受任者を選ぶときのポイント6つ目は、誠実な人です。

⑥任意後見受任者が死亡届

本人が物事のメリットデメリットを充分に判断できるまま、死亡することがあります。

任意後見受任者は、死亡届をすることができます。

親族以外の任意後見受任者が、死亡届を提出することができます。

⑦任意後見受任者は無報酬

本人が物事のメリットデメリットを充分に判断できる間、サポートは必要ないでしょう。

任意後見受任者は、やることがありません。

任意後見受任者は、無報酬です。

物事のメリットデメリットを充分に判断できなくなったら、サポートが必要になります。

任意後見受任者は、任意後見人としてサポートを開始します。

任意後見人の報酬は、任意後見契約で決めておきます。

任意後見人が家族である場合、任意後見人の報酬は無報酬にすることがあるでしょう。

責任を持ってサポートをしてもらうため、いくらかの報酬を支払った方がいいかもしれません。

家族以外の専門家にサポートを依頼する場合、任意後見人の報酬の目安は次のとおりです。

・資産1000万円以下 月額3万円程度

・資産5000万円以下 月額4~5万円程度

・資産5000万円以上 月額5~6万円程度

任意後見受任者は、無報酬です。

2任意後見受任者はサポートができない

①任意後見人になってからサポート開始

任意後見契約をするだけでは、任意後見契約に効力はありません。

本人は物事のメリットデメリットを充分に判断できるはずだからです。

任意後見受任者のサポートは、不要です。

任意後見受任者は、サポートができません。

サポートを開始するのは、任意後見人になってからです。

②任意後見監督人選任により任意後見受任者は任意後見人になる

任意後見受任者は、サポートができません。

サポートを開始するのは、任意後見人になってからです。

任意後見受任者が任意後見人になるのは、任意後見監督人が選任されたときです。

任意後見監督人が選任されると、任意後見契約に効力が発生します。

任意後見契約に効力が発生すると、任意後見受任者は任意後見人になります。

任意後見人になると、サポートを開始します。

任意後見人は、任意後見監督人に監督されます。

任意後見監督人は、家庭裁判所に監督されます。

家庭裁判所は任意後見監督人を監督することで、任意後見人を間接的に監督します。

任意後見監督人選任により、任意後見受任者は任意後見人になります。

③任意後見監督人は不要にできない

任意後見監督人は、任意後見人を監督する人です。

監督と聞くと、日常生活を監視されるイメージがあるかもしれません。

任意後見監督人をなしにしたいと言う声をよく聞きます。

任意後見制度では、任意後見監督人は必ず置かれます。

任意後見制度では、任意後見監督人をなしにするわけにはいきません。

家庭裁判所が任意後見監督人を選任することが、任意後見の始まりだからです。

任意後見監督人は、不要にできません。

④任意後見受任者が任意後見監督人選任の申立て

物事のメリットデメリットを充分に判断できなくなったら、家庭裁判所に任意後見監督人を選任してもらいます。

任意後見監督人選任の申立てができるのは、次の人です。

(1)本人

(2)配偶者

(3)4親等内の親族

(4)任意後見受任者

任意後見監督人選任の申立先は、本人の住所地を管轄する家庭裁判所です。

任意後見受任者が任意後見監督人選任の申立てをすることができます。

3任意後見受任者が任意後見契約を解除できる

①任意後見監督人選任前は一方的に解除できる

任意後見契約をするだけでは、任意後見契約に効力はありません。

任意後見契約に効力が発生するまで、任意後見契約は自由に解除することができます。

本人の同意がなくても、一方的に解除することができます。

任意後見監督人選任前は、任意後見受任者は任意後見契約を一方的に解除できます。

②任意後見契約解除は公正証書で

任意後見契約は、公正証書で契約します。

任意後見契約は、公正証書で解除することができます。

(1)合意解除をする場合

任意後見契約合意解除書に、本人と任意後見人が署名押印します。

公証人の認証を受けます。

(2) 一方的解除をする場合

本人か任意後見人が、任意後見契約解除通知書に解除する人が署名押印します。

公証人の認証を受けます。

解除書を配達証明付き内容証明郵便で相手方に通知します。

任意後見契約解除は、公正証書で行います。

③任意後見監督人選任後は家庭裁判所の許可が必要

物事のメリットデメリットを充分に判断できなくなったら、任意後見監督人選任されます。

任意後見監督人が選任された後は、本人の判断能力が低下しています。

判断能力が低下したのに、サポートする人がいなくなると本人は困ります。

任意後見契約を解除するためには、家庭裁判所の許可が必要です。

家庭裁判所は正当な理由がある場合に限り、任意後見契約を解除を許可します。

正当な理由とは、任意後見人の事務が困難と認められる理由です。

具体的には、次のような理由です。

・病気などで療養に専念したい。

・遠方に転居した。

・本人や本人の家族と任意後見人の信頼関係がなくなった。

家庭裁判所の許可を得てから、相手方に意思表示をして契約を終了させます。

任意後見監督人選任後は、家庭裁判所の許可が必要です。

④任意後見契約解除で終了の登記

任意後見契約をした場合、公証人が登記申請をしてくれます。

任意後見契約を解除した場合、終了登記は自分でする必要があります。

任意後見がスタート前でもスタート後でも、終了登記は必要です。

終了登記は、本人の住所地や本籍地に関係なくすべて東京法務局後見登録課が扱います。

任意後見契約解除で、終了の登記が必要になります。

4任意後見受任者と任意後見人のちがい

ちがい①法的地位

任意後見受任者は、任意後見人になる予定の人です。

任意後見人は、本人をサポートする人です。

ちがい1つ目は、法的地位です。

ちがい②任意後見契約の効力

任意後見契約をするだけでは、任意後見契約に効力はありません。

任意後見受任者は、任意後見契約に効力が発生する前の段階です。

物事のメリットデメリットを充分に判断できなくなったら、任意後見契約に効力が発生します。

任意後見人は、任意後見契約に効力が発生した後の段階です。

ちがい2つ目は、任意後見契約の効力です。

ちがい③代理権行使の有無

任意後見契約に効力が発生する前、本人は物事のメリットデメリットを充分に判断できるはずです。

任意後見受任者は、本人をサポートする必要がありません。

任意後見受任者は、本人を代理することができません。

任意後見契約に効力が発生した後、本人は物事のメリットデメリットを充分に判断できません。

任意後見人は、本人をサポートする必要があります。

任意後見人は、本人を代理します。

ちがい3つ目は、代理権行使の有無です。

ちがい④任意後見契約の解除方法

任意後見受任者は、いつでも一方的に任意後見契約を解除することができます。

任意後見人は、任意後見契約を解除するため家庭裁判所の許可が必要です。

ちがい3つ目は、任意後見契約の解除方法です。

5任意後見契約を司法書士に依頼するメリット

任意後見制度は、あらかじめ契約で「必要になったら後見人になってください」とお願いしておく制度です。

認知症が進んでから、任意後見契約をすることはできません。

重度の認知症になった後は、成年後見(法定後見)をするしかなくなります。

成年後見(法定後見)では、家庭裁判所が成年後見人を決めます。

任意後見契約では、本人の選んだ人に後見人になってもらうことができます。

家族以外の人が成年後見人になることが不安である人にとって、任意後見制度は有力な選択肢になるでしょう。

任意後見制度の活用を考えている方は、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

検認済証明書の取得方法

2025-05-04

1自筆証書遺言は検認手続が必要

①遺言書の種類

遺言書を作成する場合、自筆証書遺言か公正証書遺言を作るケースがほとんどです。

自筆証書遺言は、自分ひとりで書いて作った遺言書です。

自筆証書遺言を作成した後は、原則として、自分で保管します。

作成した自筆証書遺言を法務局に提出して、保管してもらうことができます。

公正証書遺言は、公証人が文書に取りまとめて作る遺言書です。

証人2人に確認してもらって作ります。

公正証書遺言を作成した後は、公正証書遺言原本は公証役場で保管されます。

②遺言書を見つけたら開封せずに家庭裁判所へ

相続が発生した後、遺言書を見つけることがあります。

生前、遺言者から遺言書を預かっておいて欲しいと依頼されるかもしれません。

自筆証書遺言を見つけた人や預かっている人は、家庭裁判所へ届け出る必要があります。

相続人であれば、遺言書の内容が気になるでしょう。

遺言書を勝手に開封することはできません。

開封せずに、家庭裁判所に提出します。

勝手に開封すると、ペナルティーになるおそれがあります。

封筒に入っていない遺言書であっても、検認は必要です。

封筒に入っているだけで封がされていない遺言書であっても、検認は必要です。

封筒の表書きに遺言書と書いてあれば、中身は遺言書であると気がつくことができます。

表書きに何も書いていない場合、気がつかずに開封してしまうことがあります。

誤って開封してしまったら、そのまま家庭裁判所へ提出します。

家庭裁判所で開封してもらうことを知らない相続人がいるでしょう。

うっかりと開封してしまっても、遺言書の有効無効に影響はありません。

検認前に開封しても、遺言書は無効になりません。

慌てて糊付けなどをすると、他の相続人から怪しまれます。

正直に打ち明けた方がいいでしょう。

遺言書を見つけたら開封せずに、家庭裁判所へ届け出る必要があります。

③自筆証書遺言保管制度利用なら検認不要

自筆証書遺言は、自分ひとりで書いて作った遺言書です。

作成した自筆証書遺言を法務局に提出して、保管してもらうことができます。

保管してもらった自筆証書遺言は、遺言者本人が申し出たときのみ返してもらうことができます。

遺言者本人が死亡したら、遺言書は返してもらうことができません。

自筆証書遺言を受け付けたら、法務局は厳重に保管します。

自筆証書遺言保管制度を利用した場合、検認手続は不要です。

④検認済証明書は検認を受けた証明書

検認済証明書は、家庭裁判所で検認を受けたことの証明書です。

自筆証書遺言を見つけた人や預かっている人は、家庭裁判所へ届け出る必要があります。

検認が必要なのに検認を受けないまま、遺言執行はできません。

不動産の名義変更をしようとしても、法務局が受け付けてくれません。

口座を解約しようとしても、銀行などの金融機関が受け付けてくれません。

検認済証明書は、検認手続が終わった後に家庭裁判所で発行してもらうことができます。

検認済証明書付き遺言書であれば、遺言執行をすることができます。

検認済証明書は、家庭裁判所で検認を受けたことの証明書です。

2検認済証明書の取得方法

①遺言書検認の申立て

自筆証書遺言を見つけた人や預かっている人は、家庭裁判所へ届け出る必要があります。

遺言書を届け出る手続を遺言書検認の申立てと言います。

遺言書の検認とは、家庭裁判所で遺言書の状態を確認してもらうことです。

遺言書が封筒に入っていて封がされている場合は、このとき裁判所で開封してもらいます。

申立先は、遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで調べることができます。

遺言書検認の申立書に添付する書類は、次のとおりです。

(1)申立人の戸籍謄本

(2)申立人の住民票

(3)遺言者の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

(4)遺言者の住民票の除票

(5)相続人の戸籍謄本

(6)相続人の住民票

(7)収入印紙

(8)家庭裁判所が手続で使う郵便切手 裁判所によって異なります

事案によっては追加で書類が必要ですと言われることがあります。

②検認期日に出席

遺言書検認の申立てを受け取った家庭裁判所は、相続人全員を家庭裁判所に呼出します。

相続人全員に遺言書があることを知らせて、立会いをしてもらうためです。

遺言書は、相続人に立会いをしてもらって開封します。

遺言書検認の申立人は、検認期日に出席をしなければなりません。

申立人が検認期日に遺言書を持って行く必要があるからです。

申立人以外の相続人は、家庭裁判所からの呼び出しがあっても欠席しても差し支えありません。

検認期日に欠席した場合、受け取れるはずの財産を受け取れなくなることはありません。

検認期日に出席した場合、後から相続放棄をすることができます。

検認期日では、遺言書を開封して遺言書の形状や内容を確認します。

家庭裁判所は、検認期日で確認した内容を検認調書に取りまとめます。

検認調書を見ると、検認期日の遺言書の形状や内容が明らかになります。

検認期日以降に遺言書の改ざんや変造があった場合、検認調書と照らし合わせると分かります。

検認調書があるから、改ざんや変造を防止することができます。

検認手続は、改ざんや変造を防止してトラブルを減らすために行います。

③検認済証明書の発行申請

遺言書の検認が終了すると、検認済証明書が発行されます。

検認済証明書の発行には、申請が必要です。

手数料は、150円です。

手数料は、収入印紙を貼り付けて納入します。

収入印紙は、貼り付けるだけで消印は押しません。

遺言書と遺言書が入っていた封筒と証明書が合綴し、裁判所の契印がされて返されます。

検認済証明書が付いた遺言書であれば、遺言執行をすることができます。

法務局も金融機関も、検認済証明書が付いた遺言書であれば相続手続をすることができます。

3検認手続で遺言書の有効無効を判断しない

①検認手続で遺言書の形状・内容を確認する

遺言書の検認手続では、遺言書の形状や内容を確認します。

遺言書の有効無効を確認する手続ではありません。

検認済証明書は、家庭裁判所で検認を受けたことの証明書です。

検認済証明書は、遺言書が有効であることを証明する書類ではありません。

検認手続では、遺言書の有効無効を確認しないからです。

検認期日には、相続人に立会いをしてもらいます。

立会いをした相続人に遺言書の筆跡や印鑑を見てもらいます。

「遺言者の筆跡・印鑑に間違いありません」

「遺言者の筆跡・印鑑であるか分かりません」

「遺言者の筆跡・印鑑ではありません」

立会いをした相続人の述べた内容は、検認調書に記録されます。

検認調書に、記録されるだけです。

立会いをした相続人の陳述内容で遺言書の有効無効が決められることはありません。

検認手続は、遺言書の形状・内容を確認する手続だからです。

検認手続は、改ざんや変造を防止してトラブルを減らすために行うからです。

検認手続では、遺言書の有効無効を判断しません。

②検認しても無効の遺言書は無効のまま

遺言書検認の申立てを受け取った家庭裁判所は、相続人全員を家庭裁判所に呼出します。

検認期日に、相続人に立会いをしてもらって遺言書を開封します。

封筒に入っていた遺言書が無効の遺言書であることがあります。

遺言書には、厳格な書き方ルールがあるからです。

手書きされていない遺言書、日付がない遺言書、記名がない遺言書、押印がない遺言書は、どれも無効の遺言書です。

封筒に入っていた遺言書が無効の遺言書であっても、検認をします。

検認手続をしないと、改ざん変造を防止できないからです。

検認手続は、遺言書の形状・内容を確認する手続です。

無効の遺言書であっても、検認が終われば検認済証明書は発行されます。

検認済証明書は、家庭裁判所で検認を受けたことの証明書だからです。

検認済証明書が発行されても、遺言書が有効であることが証明されたわけではありません。

検認手続は、遺言書の有効無効を判断する手続ではないからです。

無効の遺言書は、検認手続をしても無効の遺言書です。

検認手続をしても、書き方ルールの違反は治癒されないからです。

検認しても無効の遺言書は、無効のままです。

③遺言書の効力は裁判で争う

検認手続は、遺言書の形状・内容を確認する手続です。

検認手続は、遺言書の有効無効を判断する手続ではありません。

検認がされた後の遺言書について、有効無効の争いになることがあります。

検認期日に出席しても、遺言書の有効無効を争うことができます。

検認期日に欠席しても、遺言書の有効無効を争うことができます。

検認期日に出席しても欠席しても、不利な取り扱いを受けることがないからです。

遺言書の有効無効は、最終的には裁判で決着をつけることになります。

4検認済証明書付き遺言書を紛失したら

遺言書の検認が終了すると、遺言書と遺言書が入っていた封筒と証明書が合綴されて返されます。

遺言執行をする場合、合綴された自筆証書遺言を相続手続先に提出します。

相続手続先がたくさんある場合、書類を紛失してしまうことや盗難にあうことがあります。

家庭裁判所は、検認期日で確認した内容を検認調書に取りまとめています。

検認調書は、申請すれば謄本を発行してもらうことができます。

検認調書には、検認をした遺言書のコピーが保管されています。

検認調書の謄本で、相続手続を進めます。

5遺言書検認の申立てを司法書士に依頼するメリット

自筆証書遺言や秘密証書遺言を預かっている人や見つけた人は、家庭裁判所に届け出る必要があります。

遺言書を隠したり捨てたりすると、相続人になることができません。

他の相続人から疑いをかけられてトラブルになるのを避けるためにも、すみやかに家庭裁判所に検認の申立てをしましょう。

申立てのためには、たくさんの書類が必要になります。

仕事や家事で忙しい方や高齢、療養中などで手続が難しい方は、手続を丸ごとおまかせできます。

家族にお世話が必要な方がいて、側を離れられない方からのご相談もお受けしております。

裁判所に提出する書類を作成できるのは、弁護士と司法書士のみです。

弁護士と司法書士でない人は作成代行はできませんから、充分注意しましょう。

遺言書の検認を司法書士に依頼した場合、遺言書検認申立書の作成だけでなく、家庭裁判所への提出もおまかせいただけます。

遺言書を預かっている方や見つけた方はトラブルになる前に、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

未成年者の相続放棄で親権者と利益相反

2025-04-30

1相続放棄をすると相続人でなくなる

①相続放棄は家庭裁判所で手続

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄するか選択することができます。

相続放棄を希望する場合、家庭裁判所で相続放棄の申立てをします。

相続放棄の申立ては、3か月の期限があります。

相続放棄の期限までに、必要書類を揃えて家庭裁判所で手続をします。

②熟慮期間3か月のスタートは知ってから

相続放棄を希望する場合、3か月以内に家庭裁判所に対して手続をする必要があります。

熟慮期間とは、相続を単純承認するか相続放棄するか決めて手続をする3か月の期間です。

原則として、熟慮期間を経過すると、相続放棄を受け付けてもらえません。

熟慮期間3か月のスタートは、知ってからです。

「相続があったことを知ってから」とは、被相続人が死亡して相続が発生し、その人が相続人であることを知って、かつ、相続財産を相続することを知ってから、と考えられています。

2未成年者の相続放棄で親権者と利益相反

①未成年者はひとりで判断できない

被相続人が若くして亡くなった場合や代襲相続が発生した場合には、幼い子どもが相続人になることがあります。

相続が発生したら、相続人は相続を単純承認するか相続放棄するか選択することができます。

幼い子どもは、相続財産の価値や相続の意味が分からないでしょう。

未成年者は、物事のメリットデメリット適切に判断することができません。

未成年者はひとりで、判断することができません。

②親権者が相続放棄の手続

通常、未成年者が契約などの法律行為をする場合、親権者が代わりに手続をします。

未成年者は、物事のメリットデメリットを充分に判断することができないからです。

相続を単純承認することも相続放棄することも、法律行為です。

未成年者が相続放棄をする場合、原則として、親などの親権者が代理して手続をします。

③利益相反で代理できない

利益相反とは、一方がソンすると他方がトクする関係です。

未成年者と親権者が利益相反になる場合、親権者は未成年者の代理ができません。

未成年者と親権者が同時に相続人になる場合、利益相反になります。

親権者がトクをすると、未成年者がソンをするからです。

利益相反になるかは、客観的に判断されます。

親権者が未成年者の利益を損なわないと約束しても、意味がありません。

親権者の主観で、利益相反を判断するわけではないからです。

客観的に利益相反になると、親権者は未成年者を代理できません。

④家庭裁判所が特別代理人を選任

親権者が未成年者を代理できない場合、特別代理人が未成年者を代理します。

特別代理人とは、親権者などが代理できないときに家庭裁判所が選任する代理人です。

特別代理人に、特別な資格は不要です。

特別代理人選任の申立書で、候補者を立てることができます。

相続に無関係な家族を候補者に立てることができます。

家庭裁判所が候補者を適任と判断すれば、特別代理人に選ばれます。

候補者をふさわしくないと判断すれば、家族以外の専門家が選任されます。

家庭裁判所の人選に異議を述べることはできません。

⑤特別代理人が相続放棄の手続

特別代理人は利益相反にならないから、未成年者の利益を最優先に考えて判断します。

未成年者に相続放棄が必要な場合、特別代理人が相続放棄の手続をします。

⑥特別代理人選任で期限3か月がスタート

相続放棄の申立ては、3か月の期限があります。

熟慮期間3か月のスタートは、知ってからです。

親族が特別代理人に選ばれた場合、相続があったことを知っているでしょう。

相続があったことを知っていても、熟慮期間はスタートしません。

特別代理人に選任されないと、未成年者を代理できないからです。

特別代理人選任で、期限3か月がスタートします。

3利益相反が問題になる具体例

①親権者が相続人で子ども全員の相続放棄を代理するケース

親権者と未成年者が同時に、相続人になるケースです。

親権者と未成年者の間で、利益相反になります。

未成年者が相続放棄をすると、親権者の相続分が増えるからです。

未成年者がソンすると、親権者がトクする関係になります。

親権者は未成年者を代理して、相続放棄をすることができません。

②親権者が相続放棄をして子ども全員の相続放棄を代理するケース

親権者と未成年者が同時に、相続人になるケースです。

親権者と子ども全員が同時に相続放棄をする場合、親権者と未成年者の間で利益相反になりません。

親権者が先に相続放棄をした後、子ども全員の相続放棄を代理する場合も同じです。

親権者と未成年者全員が相続人でなくなるからです。

だれもソンしないし、だれもトクしません。

親権者は未成年者を代理して、相続放棄をすることができます。

③親権者が相続放棄をして1人の子どもの相続放棄を代理するケース

親権者と未成年者が同時に、相続人になるケースです。

親権者と未成年者の間で、利益相反になります。

相続放棄をする親権者と相続放棄をする未成年者は、利益相反しません。

相続放棄をする未成年者と相続放棄をしない未成年者間で、利益相反します。

親権者は未成年者1人を代理して、相続放棄をすることができます。

他の未成年者には、特別代理人を選任してもらいます。

④親権者が相続人でなく子ども全員の相続放棄を代理するケース

親権者が相続人でなく、子どものみが相続人になるケースです。

親権者が相続人でないから、親権者と未成年者は利益相反しません。

親権者は未成年者を代理して、相続放棄をすることができます。

⑤親権者が相続人でなく1人の子どもの相続放棄を代理するケース

親権者が相続人でなく、子どものみが相続人になるケースです。

親権者が相続人でないから、親権者と未成年者は利益相反しません。

相続放棄をする未成年者と相続放棄をしない未成年者間で、利益相反します。

親権者は未成年者1人を代理して、相続放棄をすることができます。

他の未成年者には、特別代理人を選任してもらいます。

4特別代理人選任の申立て

①特別代理人選任の申立人は親権者

特別代理人選任の申立てができるのは、次の人です。

・親権者

・利害関係人

親権者が特別代理人選任の申立てをすることができます。

②申立先

特別代理人選任の申立先は、未成年者の住所地を管轄する家庭裁判所です。

家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで確認することができます。

③必要書類

特別代理人選任の申立書に添付する書類は、次のとおりです。

(1)未成年者の戸籍謄本

(2)親権者の戸籍謄本

(3)特別代理人候補者の住民票または戸籍の附票

(4)特別代理人候補者の承諾書

未成年者は、親権者の戸籍に入っていることが多いでしょう。

同一の書類は、1通準備するだけで差し支えありません。

④手数料

特別代理人選任の申立てにあたって、家庭裁判所に手数料を納めます。

未成年者1人につき、800円です。

手数料は、申立書に収入印紙を貼り付けて納入します。

手数料の他に、裁判所が手続で使う郵便切手を予納します。

予納する郵便切手は、裁判所ごとに金額や枚数が決められています。

例えば、名古屋家庭裁判所では、次の郵便切手を予納します。

・110円5枚

・10円10枚

未成年者が15歳以上の場合、110円切手2枚を追加します。

⑤特別代理人が選任されるまでの期間

特別代理人選任の申立てをしてから選任の審判がされるまで、およそ1か月程度かかります。

5相続放棄の手続の流れ

手順①相続財産調査

相続を単純承認するか相続放棄をするか判断するため、相続財産調査をします。

どのような財産状況でも相続放棄をする場合、相続財産調査は不要です。

手順1つ目は、相続財産調査です。

手順②必要書類の準備

相続放棄の申立ての必要書類は、次のとおりです。

(1)被相続人の戸籍謄本

(2)被相続人の住民票または戸籍の附票

(3)相続放棄する人の戸籍謄本(3か月以内のもの)

(4)収入印紙800円分

(5)裁判所が手続で使う郵便切手

裁判所が手続で使う郵便切手は、裁判所ごとに金額や枚数が決められています。

手順2つ目は、必要書類の準備です。

手順③相続放棄申述書の作成

相続放棄申述書に、必要事項を記載します。

相続放棄申述書は、相続放棄をする人の押印が必要です。

押印は、認印で差し支えありません。

手順3つは、相続放棄申述書の作成です。

手順④家庭裁判所へ提出

相続放棄申述書の提出先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

家庭裁判所の管轄は、裁判所のホームページで確認することができます。

家庭裁判所へ出向いて提出する場合、受付時間に制限があることがあります。

相続放棄申述書は、郵送で提出することができます。

普通郵便でも提出できますが、記録が残る郵便が安心です。

手順4つ目は、家庭裁判所へ提出です。

手順⑤相続放棄照会書に回答

相続放棄の申立てをすると、2週間ほどで家庭裁判所から相続放棄照会書が届きます。

相続放棄照会書とは、家庭裁判所から届く相続放棄についての意思確認です。

相続放棄は影響の大きい手続なので、間違いがないように慎重に確認します。

正直に回答して、返送します。

手順5つ目は、相続放棄照会書に回答です。

手順⑥相続放棄申述受理通知書の受領

回答に問題がなければ、家庭裁判所から審査結果が通知されます。

相続放棄申述受理通知書とは、相続放棄が認められた通知書です。

手順6つ目は、相続放棄申述受理通知書の受領です。

手順⑦他の相続人に通知

相続放棄の審査結果は、申立てをした人だけに通知します。

他の相続人に対して、積極的に通知しません。

相続放棄をしても他の相続人に通知する義務はありませんが、通知してあげると親切でしょう。

手順7つ目は、他の相続人に通知です。

6相続放棄を司法書士に依頼するメリット

相続放棄は、プラスの財産もマイナスの財産も引き継ぎませんという裁判所に対する申立てです。

相続人らとのお話合いで、プラスの財産を相続しませんと申し入れをすることではありません。

家庭裁判所で認められないと、相続放棄のメリットは受けらません。

実は、相続放棄はその相続でチャンスは実質的には1回限りです。

家庭裁判所に認められない場合、即時抗告という手続を取ることはできます。

高等裁判所の手続で、2週間以内に申立てが必要になります。

家庭裁判所で認めてもらえなかった場合、即時抗告で相続放棄を認めてもらえるのは、ごく例外的な場合に限られます

一挙に、ハードルが上がると言ってよいでしょう。

相続放棄は慎重に判断する必要があるうえ、いろいろな誤解から利用をためらうことがあるでしょう。

利用をためらっていると、期限3か月はあっという間です。

3か月以内に必要書類を揃えて手続をするのは想像以上にハードルが高いものです。

相続放棄を考えている方は、すみやかに司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

任意後見人になれる人なれない人

2025-04-28

1任意後見契約でサポートを依頼する

①信頼できる人と任意後見契約

認知症や精神障害や知的障害などで判断能力が低下すると、物事の良しあしを適切に判断することができなくなります。

記憶があいまいになる人も、いるでしょう。

任意後見とは、将来に備えて信頼できる人にサポートを依頼する契約です。

任意後見は、だれと契約するのか本人が自分で決めることができます。

任意後見契約をした場合、物事のメリットデメリットを充分に判断できなくなった後にサポートしてもらいます。

自分の財産管理などを依頼するから、だれと契約するかが重要です。

多くの場合、本人の子どもなど近い関係の家族でしょう。

家庭裁判所で成年後見開始の審判をしてもらう場合、成年後見人は家庭裁判所が決めます。

家族が成年後見人に選ばれるのは、わずか20パーセント程度です。

任意後見契約では、本人が選んだ人にサポートを依頼することができます。

②任意後見と法定後見のちがい

成年後見には、2種類あります。

任意後見と法定後見です

任意後見とは、将来に備えてサポートを依頼する契約です。

法定後見とは、判断能力が低下した後で家庭裁判所がサポートする人を決める制度です。

任意後見契約で、本人が選んだ人にサポートを依頼することができます。

将来に備えて準備する人は、多くありません。

任意後見を利用する人は、あまり多くありません。

成年後見を利用する人は、ほとんどが法定後見です。

単に、成年後見と言ったら法定後見を指していることがほとんどです。

2任意後見人になれる人なれない人

①任意後見人を家族に依頼

任意後見人になるために、特別な資格は不要です。

原則として、だれでも任意後見人になることができます。

家族間には今まで培ってきた信頼関係があるでしょう。

本人の家族は、任意後見人になることができます。

任意後見は、判断能力が低下した後の財産管理を依頼します。

重要な財産を預けるから、深い信頼関係があると安心です。

実際にも、任意後見契約の70%は家族にサポートを依頼しています。

任意後見人を家族に、依頼することができます。

②任意後見人になれない人

サポートを依頼できるときに、特別な資格や条件は不要です。

次の人は、成年後見人になれません。

(1)未成年者

未成年者は、判断能力が低いと言えます。

任意後見人として、サポートするのにふさわしくありません。

任意後見契約をするときに未成年であっても、サポートを開始するときに成年になっていれば成年後見人になることができます。

(2)後見人を解任されたことのある人

後見人を解任された人は、過去に不適切な行為をした人でしょう。

任意後見人として、信頼性が低いと言えます。

(3)破産者で復権していない人

破産した人は、経済的信用を失っています。

任意後見人として、財産管理をするのにふさわしくありません。

(4)本人に訴訟をした人と訴訟をした人の配偶者、直系血族

訴訟をした人は、利害対立が表面化した人です。

任意後見人として、公平な後見事務が期待できません。

(5)行方不明の人

連絡が取れない人は、サポートを適切に行えないと言えます。

③家族以外の専門家に任意後見人を依頼

任意後見では、サポートする人を自分で選ぶことができます。

信頼できる家族を選んでもいいし家族以外の専門家を選んでも構いません。

家族を任意後見人にできるのは、任意後見の大きなメリットです。

あえて家族以外の専門家にサポートを依頼した方がいいケースがあります。

家族以外の専門家が任意後見人になることができます。

例えば、次のケースでは家族以外の専門家を任意後見人にした方がいいでしょう。

・家族間で信頼関係がないケース

・家族の協力体制が不充分なケース

・多額の財産や管理が複雑な財産があるケース

・家族に健康上の問題があるケース

・家族間の公平性を重視したいケース

家族以外の専門家に、任意後見人を依頼することができます。

家族以外の専門家に任意後見人を依頼する場合、報酬を支払う必要があります。

家族以外の専門家にサポートを依頼する場合、任意後見人の報酬の目安は次のとおりです。

・資産1000万円以下 月額3万円程度

・資産5000万円以下 月額4~5万円程度

・資産5000万円以上 月額5~6万円程度

④契約締結だけで任意後見人になれない

任意後見は、サポートを依頼する契約です。

本人が元気なうちに、将来に備えて任意後見契約をします。

本人の判断能力が低下した後で、任意後見契約をすることはできません。

重度の認知症など判断能力がないと、有効に契約を締結することができないからです。

任意後見契約を締結した時点では、本人は充分な判断能力があるはずです。

本人は元気だから、サポートは必要ありません。

任意後見契約を締結するだけでは、任意後見契約に効力がありません。

本人の判断能力が低下したら、サポートが必要になります。

任意後見契約でサポートをするためには、次の条件を満たす必要があります。

・本人の判断能力の低下

・家庭裁判所が任意後見監督人の選任

本人の判断能力の低下したら、家庭裁判所に任意後見監督人選任の申立てをします。

家庭裁判所が任意後見監督人を選任したら、任意後見契約に効力が発生します。

任意後見契約に効力が発生したら、任意後見人がサポートを開始します。

任意後見監督人は、任意後見人を監督する人です。

任意後見監督人が監督するから、サポートが公平性と透明性が維持されます。

任意後見人が不正なくサポートをするため、任意後見監督人は重要な役割を果たします。

本人の利益を守るため、任意後見監督人は重要な存在です。

任意後見監督人なしで、任意後見はスタートしません。

契約締結だけで、任意後見人になれません。

3任意後見人を選ぶときのポイント

①信頼できる人

任意後見契約で、財産管理や身上監護を依頼します。

重要な契約だから、信頼できる人であることが重要です。

任意後見受任者を選ぶときのポイント1つ目は、信頼できる人です。

②専門知識がある人

依頼したい内容が財産管理中心である場合、専門知識が必要になります。

司法書士などの専門家を選任することを検討するといいでしょう。

任意後見受任者を選ぶときのポイント2つ目は、専門知識がある人です。

③年齢

本人より若い人を選任するといいでしょう。

後見事務が継続する必要があるからです。

任意後見受任者を選ぶときのポイント3つ目は、年齢です。

④近くに住んでいる人

近くに住んでいる人を選任すると、きめ細かなサポートを期待できます。

任意後見受任者を選ぶときのポイント4つ目は、近くに住んでいる人です。

⑤コミュニケーションができる人

物事のメリットデメリットを充分に判断できなくなってから、サポートを開始します。

本人の意向や考えを尊重できる人であることが重要になります。

任意後見受任者を選ぶときのポイント5つ目は、コミュニケーションができる人です。

⑥誠実な人

任意後見契約は、財産管理や身上監護を依頼します。

任意後見事務には、大きな責任が伴います。

任意後見受任者は、誠実な人を選ぶことが大切です。

任意後見受任者を選ぶときのポイント6つ目は、誠実な人です。

4任意後見契約をするときの注意点

注意①任意後見契約は解除できる

任意後見契約を締結するだけでは、契約に効力がありません。

判断能力がいつ低下するか、人によってそれぞれでしょう。

任意後見契約に効力がない間は、いつでも一方的に解除することができます。

本人の判断能力がしっかりしている間は、本人の同意なく解除することができます。

任意後見契約が解除されていも、契約にかかった費用は返金されません。

注意点の対策は、信頼できる人と契約し契約内容をよく納得しておくことです。

注意点1つ目は、任意後見契約を解除される点です。

注意②判断能力低下に気づいてもらえない

任意後見契約を締結しても、サポートは開始しません。

任意後見契約を締結したときは、判断能力が充分あるはずだからです。

自分で判断できるから、サポートは不要です。

本人の判断能力が低下したら、任意後見契約に効力が発生します。

本人の判断能力が低下したら、家庭裁判所に申立てをします。

判断能力が低下したのに、自分で家庭裁判所に申立てをすることは難しいでしょう。

判断能力低下に気づいてもらえないと、任意後見がスタートしません。

任意後見契約をしたのに、サポートを受けられなくなります。

注意点の対策は、別途、財産管理契約や見守り契約を締結することです。

例えば、月〇回の訪問などがあると、気がついてもらう体制を作ることができます。

注意点2つ目は、判断低下に気づいてもらえない点です。

注意③任意後見人辞任に家庭裁判所の許可

任意後見人は、本人をサポートする人です。

判断能力が低下したのに、サポートする人を失うと本人はとても困ります。

本人は、ひとりで何も判断することができないからです。

本人の利益を守るため、軽々しく辞任することはできません。

正当理由があるときだけ、家庭裁判所の許可を得て辞任することができます。

正当理由とは、例えば次のような理由です。

・任意後見人が高齢でサポートができない

・任意後見人が病気になったので療養に専念したい

・遠方に転居するので、サポートができない

・本人や本人の家族とトラブルになった

注意点3つ目は、任意後見人辞任に家庭裁判所の許可な点です。

注意④死後事務を依頼できない

任意後見契約は、本人が死亡したら終了します。

任意後見契約で、本人が死亡した後のことを依頼することはできません。

死後事務とは、死亡した後に発生する手続です。

例えば、死後事務には、次の事務があります。

・病院や施設の費用の支払い

・家賃や地代の支払い

・通夜や告別式などの手続

・行政などへの手続

・契約などの解約

注意点の対策は、別途、死後事務委任契約をすることです。

死後事務委任契約で、死亡した後に発生する手続を依頼することができます。

死後事務委任契約は、民法によって認められています。

死後事務委任契約で、どんなことをやってもらいたいのか詳細に記載することが重要です。

死後事務委任契約をしておくと、家族に面倒をかけなくて済みます。

注意点4つ目は、死後事務を依頼できない点です。

5任意後見契約を司法書士に依頼するメリット

任意後見契約はあれこれ自分で決められなくなる前に、自分らしい生き方を自分で決めて、自分らしく生きようという制度です。

前向きに生きていくためにみんながサポートしますが、メリットもデメリットもたくさんあります。

ひとりで判断できるうちに、メリットとデメリットを確認して、自分らしい生き方、自分らしい好み、自分らしい趣味を家族や周囲の人と共有しましょう。

特に、不動産は重要な財産であることが多いので、処分や管理についての意見共有は重要です。

任意後見契約をする人は年々増加していますが、多くの方は良く知らない状況です。

任意後見契約をする前から司法書士などの専門家に相談し、その内容を周囲の人と共有しましょう。

任意後見契約の認知度があまり高くなく、契約について誤解や不理解でトラブルを起こしたり、トラブルに巻き込まれたりする事例が多く起きています。

任意後見契約でサポートをお願いする人もサポートをする予定の人も安易に考えず、司法書士などの専門家に相談し、家族と意見共有することをおすすめします。

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