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1登記簿で敷地権の有無を確認する
①敷地権付マンションは土地利用権と建物の権利が一体化している
マンションには、敷地権がついているマンションと敷地権がないマンションがあります。
敷地権付マンションは、土地利用権と建物の権利が一体化しています。
敷地権とは、建物の権利と一体化した土地利用権です。
土地利用権だけ、売買することはできません。
建物の権利だけ、担保に差し出すことはできません。
敷地権付マンションは、建物について名義変更をすると自動で土地にも効力が及びます。
敷地権付マンションは、土地利用権と建物の権利が一体化しているからです。
②敷地権がないマンションは土地利用権と建物の権利が一体化していない
敷地権の制度は、昭和59年(1984年)1月1日にスタートしました。
新しいマンションのほとんどは、敷地権が付いています。
敷地権の制度がスタートする前に建てられたマンションは、一体化していないことがあります。
建物の権利とは別に、土地利用権があります。
多くの場合、土地利用権はマンションの持ち主全員で共有しています。
敷地権がないマンションは、建物について名義変更をしても自動で土地にも効力が及びません。
あらためて土地について、名義変更が必要になります。
土地利用権と建物を同じ人が相続する場合、1通でまとめて申請するのが一般的です。
③敷地権の有無は登記簿で確認できる
不動産の登記簿は、だれでも取得することができます
敷地権の有無は、登記簿で確認できます。
敷地権付マンションの場合、表題部(専有部分の建物の表示)に続いて、表題部(敷地権の表示)が記載されています。
敷地権がないマンションの場合、表題部(専有部分の建物の表示)のみで、敷地権の表示は記載されていません。
同じ建物なのに、敷地権付マンションと敷地権がないマンションが混在しているケースがあります。
該当の建物の登記簿謄本を見て、確認します。
2マンションの相続登記をする方法
手順①相続するマンションを特定する
被相続人がマンションを保有していた場合、固定資産税を納めていたはずです。
固定資産税の納税義務者には、固定資産税の納税通知書と課税明細書が送られてきます。
固定資産税の課税明細書を見ると、対象になる不動産が記載されています。
固定資産税の課税明細書を参考にして、登記簿謄本を取得します。
登記簿謄本を見て、敷地権があるマンションか敷地権がないマンションか確認します。
手順②相続人を確定する
相続人になる人は、法律で決められています。
相続手続先に対しては、相続人になる人を客観的に証明する必要があります。
客観的証明するとは、戸籍謄本を準備することです。
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本は、どのような相続でも必要になります。
相続人の戸籍謄本は、相続が発生した後に取得します。
相続が発生した時点で、相続人が生きていたことを証明する必要があるからです。
手順③遺産分割の方法を決める
(1)遺言書のとおり相続
被相続人が生前に、遺言書を作成していることがあります。
遺言書がある場合、遺言書の内容どおりに遺産分割をすることができます。
遺言書を作成する場合、公正証書遺言か自筆証書遺言を作成することがほとんどです。
公正証書遺言とは、遺言内容を公証人に伝え公証人が取りまとめる遺言書です。
公正証書遺言は、直ちに執行することができます。
自筆証書遺言とは、自分で書いて作る遺言書です。
自宅などで見つけた遺言書は、家庭裁判所に提出して検認期日で開封してもらいます。
検認が必要なのに検認していないと、相続手続を進められなくなります。
(2)遺産分割協議で分け方の合意
相続が発生したら、被相続人の財産は相続人全員の共有財産です。
相続財産の分け方は、相続人全員の合意で決定します。
遺産分割協議とは、相続財産の分け方について相続人全員でする話し合いです。
相続人全員の合意がまとまったら、合意内容を遺産分割協議書に取りまとめます。
遺産分割協議書とは、相続人全員による合意内容の証明書です。
合意内容に間違いがないか、相続人全員に確認してもらいます。
合意内容に間違いがなければ、相続人全員が記名し実印で押印します。
遺産分割協議書の押印が実印によることを確認するため、印鑑証明書を添付します。
手順④添付書類を準備
(1)遺言書がある場合
・被相続人の除籍謄本
・相続人の現在戸籍
・被相続人の住民票の除票または戸籍の附票
・不動産を相続する人の住民票または戸籍の附票
・遺言書
・遺言書検認証明書
・固定資産税評価証明書
(2)遺言書がない場合
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・相続人の現在戸籍
・被相続人の住民票の除票または戸籍の附票
・不動産を相続する人の住民票または戸籍の附票
・遺産分割協議書
・相続人全員の印鑑証明書
・固定資産税評価証明書
手順⑤相続関係説明図の作成
相続関係説明図とは、相続関係を説明するための資料です。
被相続人を中心にして、どのような関係の人が相続人になるのか家系図のように記載します。
相続関係説明図を提出しても、戸籍謄本一式は提出する必要があります。
相続関係説明図があると、相続関係が一目で分かります。
相続関係説明図を提出すると、手続が容易になるため申請書に添付します。
手順⑥登記免許税の計算
登記申請をするとき、登録免許税を納めます。
登録免許税とは、名義変更で課される税金です。
相続登記をするとき、登録免許税が課されます。
登録免許税は、固定資産税評価額を基にして計算します。
固定資産税評価額は、固定資産税の課税明細書に記載されています。
相続登記における登録免許税は、税率1000分の4です。
登録免許税は、申請人が計算して納入します。
登記申請書に収入印紙を貼り付けて、納入します。
収入印紙は、次の場所で購入することができます。
・郵便局
・法務局の印紙売りさばき窓口
・コンビニエンスストア
登録免許税を納入しないと、相続登記は却下されます。
手順⑦法務局へ提出
登記申請書と必要書類を取りまとめて、法務局へ提出します。
提出先は、マンションの所在地を管轄する法務局です。
例えば、名古屋市中区のマンションであれば、名古屋法務局本局が管轄です。
法務局の管轄は、法務局のホームページで確認することができます。
法務局の窓口に出向いて提出することもできるし、郵送で提出することもできます。
提出書類に不足や不備があれば、法務局から指摘があります。
軽微な不足や不備であれば、補正をすることができます。
重大な不足や不備であれば、いったん取下げてやり直しになります。
手順⑧登記完了
提出した書類に問題がなければ、登記が完了します。
登記完了後、権利証と登記完了証を受け取ります。
3相続登記義務化で期限は3年
①令和6年(2024年)4月1日から相続登記は義務
令和6年4月1日から相続登記は、3年以内に登記申請をする義務が課されました。
相続登記の期限3年のスタートは、知ってからです。
自己のために相続の開始があったことを知って、かつ、不動産を取得することを知った日から、スタートします。
②令和6年(2024年)4月1日以前の相続も義務化の対象になる
令和6年4月1日以降に発生した相続は、もちろん対象になります。
令和6年4月1日以前発生の相続も、義務化の対象です。
令和6年4月1日以前発生の相続では、令和6年4月1日に期限3年がスタートします。
令和6年4月1日以前発生の相続は、令和9年3月31日までに申請する義務があります。
③期限までに登記申請をしないと10万円以下のペナルティー
相続登記の期限3年以内に登記申請をしないと、10万円以下のペナルティーの対象になります。
ペナルティーは行政罰だから、前科は付きません。
ペナルティーを払っても、相続登記を代わりにやってくれることはありません。
④相続人申告登記で義務を果たす
相続人申告登記とは、相続人が法務局に対し自分が相続人であることを申告する制度です。
申告に基づいて、登記官が職権で相続人の住所や氏名を登記に付記します。
相続人申告登記をしたことで、相続登記の義務を履行したと扱われます。
相続人申告登記は、相続登記の義務を履行しやすくする制度です。
⑤相続人申告登記は相続登記の代替ではない
相続人申告登記に、名義変更の効果はありません。
相続人申告登記をしても、あらためて相続登記は必要です。
相続人申告登記をしても相続登記は必要だから、二度手間になります。
結局のところ、相続人申告登記はペナルティーを免れることができる効果があるだけです。
相続人申告登記は、相続登記の代替ではありません。
4住宅ローン完済なら抵当権抹消登記が必要
①団体信用生命保険加入で住宅ローンが完済になる
被相続人が住宅ローンを組む場合、団体信用生命保険に加入していることがあります。
団体信用生命保険は、加入者が住宅ローンを返済中に死亡や障害状態になったとき、保険金によって住宅ローンが弁済される保険です。
団体信用生命保険に加入していた場合、保険金で住宅ローンの返済が不要になります。
②住宅ローン完済で抵当権消滅しても登記は自動で消えない
マンション購入で住宅ローンを組む場合、マンションに抵当権を設定しています。
抵当権とは、ローンの返済ができなくなったときに備えて担保に取る権利です。
団体信用生命保険の保険金で住宅ローンが完済になった場合、抵当権は自動で消滅します。
抵当権が消滅しても、抵当権の登記は自動で消滅しません。
金融機関が自動で、抵当権抹消登記をしてくれることはありません。
③マンションの所有者が抵当権抹消登記を申請
団体信用生命保険の保険金は、死亡後すぐに支払われるわけではありません。
保険金の請求後、保険会社の審査があるからです。
通常、保険会社の審査は1~2か月ほどかかります。
住宅ローンが完済になった後、抵当権抹消登記のための申請書類が届きます。
相続登記と抵当権抹消登記がある場合、連件で申請することができます。
相続登記と抵当権抹消登記がある場合、相続登記が先で抵当権抹消登記が後です。
登記申請書に付せんをつけて、「1件目」「2件目」などと表示して申請します。
抵当権の登記が残ったままだと、売却や融資の場面で困ります。
抵当権の抹消書類が届いたら、速やかに登記申請をします。
5相続登記を司法書士に依頼するメリット
相続が発生すると、相続人は悲しむ暇もなく相続手続に追われます。
ほとんどの人は相続手続は不慣れで、聞き慣れない法律用語で疲れ果ててしまいます。
インターネットの普及で多くの人は簡単に多くの情報を手にすることができるようになりました。
多くの情報の中には正しいものも、適切でないものも同じように混じっています。
登録免許税の計算を間違えた場合、法務局から補正指示がされます。
計算間違いで納付不足の場合、追加納付をすれば済みます。
計算間違いで納め過ぎの場合、過誤納額還付請求書を提出すれば、還付してもらえます。
登録免許税が還付されるまでに、1か月程度かかります。
司法書士は登記の専門家です。
スムーズに相続登記を完了させたい方は司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

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